【文徒】2017年(平成29)12月21日(第5巻240号・通巻1169号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】はあちゅう&岸勇希騒動はつづく
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

                                                                                • 2017.12.21 Shuppanjin

1)【記事】はあちゅう&岸勇希騒動はつづく

はあちゅうが「過去の『童貞』に関する発言についてのお詫び」を「note」に発表した。
「今回の騒動に対してのリアクションの中で、過去に私自身「童貞」という言葉に対して配慮に欠け、セクハラともとれる発言がツイッター上であったというご指摘を多くの方から頂戴しています。このことについては、私の認識不足もあったと思っていますのでこちらの記事にて謝罪させていただきます」
https://note.mu/ha_chu/n/n9f000c7bb226
WOMマーケティング協議会が「一部報道につきまして」を発表した。
「過日、岸勇希氏が、過去に弊協議会が策定しております『WOMJガイドライン』への策定作業に関わっていたように読み取れる発表を行い、それを受けた報道もなされましたが、同氏が過去に弊協議会のガイドライン委員としてガイドライン策定に関わった事実はございません」
https://www.womj.jp/
もともと岸勇希自らが「note」で次のように書いていたことが正式に否定されたわけである。
「当時私はWOM協議会というクチコミマーケティングガイドラインの策定に携わっており、やらせや、ステマを防ぐための、全社共通の決まりを制作しておりました」
https://note.mu/kishiyuki/n/n363633a5776e
岸が刻キタルの代表取締役を辞任するだけでなく同社を退社したことは既に伝えたが、この刻キタルは電通と資本業務提携していた。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2017048-0403%EF%BD%92.pdf
ところで、はあちゅう岸勇希刑事告訴しないのだろうか。

                                                                                                                    • -

2)【本日の一行情報】

◎「M&A Online」が「CCCが主婦の友社を買収、出版業界もM&Aの波高し!」を掲載している。
「SPA(製造小売り)―。CCCグループによる相次ぐ出版社買収のキーワードと目される。SPAは自社で製造まで踏み込み、自社オリジナル商品を開発、販売するアパレル業界のビジネスモデルをいう。SPAの代表的企業と知られるのが米GAPであり、ユニクロを展開するファーストリテイリングだ」
https://maonline.jp/articles/syufunotomo171218?page=2

◎「羊と鋼の森」で本屋大賞を受賞した宮下奈都のエッセイ集「緑の庭で寝ころんで」が実業之日本社から刊行された。宮下はこう言っている。
「小説はほんとうに書きたいことを突きつめて突きつめて書くもの。だけどエッセイは、普段の言葉づかいで書けてしまう感じなんです」
https://www.bookbang.jp/review/article/544012

◎「日経ウーマン」が選ぶ「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2018」大賞は、日本初の抗シワ医薬部外品「リンクルショット メディカル セラム」を開発したポーラ化成工業の末延則子。日経スタイルが取り上げている。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO24686950V11C17A2TY5000?channel=DF130120166018&style=1&n_cid=DSTPCS001
http://wol.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/112800112/112900005/?P=1

◎宝島社がプロデュースする北欧デザインのライフスタイルブランド「kippis」の「二つ折り財布&カードセット」が「リンネル」2月号の付録だそうだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000618.000005069.html
遂に自社ブランドを付録にした宝島社。相乗効果が出れば、第二弾、第三弾と用意するつもりなのだろう。

◎日本レジストリサービスは、学研プラスから刊行されている小学生向け学習教材「学研まんがでよくわかるシリーズ」の「インターネットのひみつ【新版】」の制作に協力し、また学研プラスと共同で全国の小学校約20,000校と公立図書館約3,100館に同書を寄贈するそうだ。
https://jprs.co.jp/press/2017/171219.html
「学研まんがでよくわかるシリーズ」はタイアップ出版として群を抜いた成功を納めてきている。

◎お笑いコンビ・カラテカ矢部太郎が、自分自身の日常をベースにして初めて描いたマンガ「大家さんと僕」(新潮社)が大ヒットしているそうだ。日刊スポーツによれば「10月31日の発売から1カ月で11万部を売り上げる大ヒットを記録し現在、15万部まで部数を伸ばしている」そうだ。
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201712180000663.html
お笑いの世界は才能の宝庫である。世界的な映画監督もいれば、小説家も、絵本作家もいる。そして、今度はマンガである。

宮内庁が「『週刊新潮』(平成29年12月14日号)の記事について」を発表した。表現は柔らかいがレッキとした抗議文である。
「『週刊新潮』12月14日号33ページにおいて,ある官邸関係者の打ち明け話として,
『最近耳にしたのが,陛下が華やいだ雰囲気で皇居を去りたいお気持ちを持っていらっしゃるということ。具体的には,一般参賀のような形で国民に対してメッセージを発し,そのうえでパレードをしたいと考えておられるようです。その一方で官邸は,粛々と外国の賓客も招かずに静かにやりたいという考えがあって,そこで宮内庁とせめぎ合いをしていると聞いています』
と掲載されています。
平成の即位のときは,お代替わりと即位の礼の間に喪の一年間があり,即位の礼が執り行われるまでに1年10ヶ月の長い期間がありました。今次御譲位に当たっては,御譲位のある年の内,しかも数ヶ月の後という短い期間の後に,新天皇即位の礼が執り行われます。
そのようなことから,陛下は,法案が通った非常に早い時期から,譲位の儀式の方はできるだけ簡素になさりたいとのお考えをお持ちであり,とりわけ,外国賓客の招待については,新天皇即位の礼にお招きすることの可能性を考えられ,御譲位の儀式にお招きするお気持ちはお持ちでない,また,一般参賀については,最近のヨーロッパ王室におけるお代替わりの行事において,例外なく王宮のバルコニーで新旧の国王による国民に対する挨拶が行われていたが,陛下におかれては,そのようなことをなさるお考えのないことを度々,我々に留意するようご注意を頂いていたところであります。パレードについての言及はこれまでありませんでしたが,以上のようなことから,華やかなものをお考えとはとても考えられないことです。
宮内庁としては,このような陛下のお気持ちについては,早くより,十分に承知しており,内閣官房に対しても,御譲位の行事については,外国賓客を招いたりすることなく,宮殿内において粛々と静かに行われたい旨を伝えていたところであります。
冒頭引用した記事に掲載されている陛下のお気持ちやお考えは,事実に全く反するものであり,これを陛下のお気持ちであるかのように報ずることは,国民に大きな誤解を与えるもので,極めて遺憾です。
ここに,正しい事実関係を明らかにし,誤解を正すとともに,抗議いたします」
http://www.kunaicho.go.jp/kunaicho/koho/taio/taio-h29-1214.html
この官邸関係者が「不敬」の輩であることは間違いあるまい。

CBCテレビの元岐阜支社長で、現在は営業局業務部社員の佐藤和洋容疑者は自宅を放火しようとして逮捕されてしまった。
https://www.asahi.com/articles/ASKDL3CM0KDLOHGB002.html
支社長から降格されているのか。何があったのだろうかと検索してみると、こんな記事に辿り着いた。
岐阜県警岐阜中署は2月17日、TBS系列のCBC(中部日本放送=本社・愛知県名古屋市中区)岐阜支社長の男(49)(同県岐阜市鏡島西)を、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで現行犯逮捕した」
http://npn.co.jp/article/detail/67921195/

ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスが運営する音楽配信サービス「mysound」は、メールアドレスやソーシャルメディアのアカウントを利用したログインに対応し、クレジットカードで作品購入できる決済機能を提供開始した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002012.000004566.html

◎「LINEアカウントメディア プラットフォーム」の累計友だち数が1億人を突破。12月19日より、「SmartFLASH」「読むテレ東」「エル・ガール」「ViVi-NEWS」「with Online」「ゲキサカ」「ベストカーWeb」など新たに18媒体が加わり、参画メディアは計236媒体となった。
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1992

◎LINEが展開するスマホに特化したメディア「LINE MOOK」ではハースト婦人画報社が運営する「エル・ガール」をローナンチし、コンテンツ配信を12月19日(火)より開始した。
http://www.elle.co.jp/fashion/news/ellegirl_linemook17_12

トーハンは、2018年NHK大河ドラマ西郷どん」(原作「西郷どん!」(林真理子 KADOKAWA)の放送スタートに合わせて、12月下旬より関連書フェアを全国約730書店で開催する。
http://www.tohan.jp/news/20171219_1120.html
https://www.nhk.or.jp/segodon/

楽天ビックカメラは、家電分野を中心とした、より利便性の高いショッピング体験を提供することを目的に新会社を設立し、2018年4月よりサービスの提供を開始する。
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2017/1219_01.html?year=2017&month=12&category=corp%20ir%20ec
楽天はあらゆる領域でアマゾンに対抗しようとしているのだろうけれど、配線が複雑で漏電が心配だと私は指摘しておくことにしよう。

◎「BUSINESS INSIDER JAPAN」が「アマゾンと敵対するか、取り込まれるか ― ―我々に残された選択肢は2つに1つ」掲載している。
「だが、最大かつ最も攻撃的な動きは、アマゾンが137億ドルでホールフーズを買収したことだろう。この買収は従来の考え方では、テック業界の話ではない。だが食品小売業界を超えた波紋を生み出し、アメリカ経済全体を徐々にアマゾン vs アマゾン以外という図式に変えつつある」
https://www.businessinsider.jp/post-108687
ま、アマゾンのヤリクチは極めて分かりやすい。そういう分かりやすさの先に日本では例えば大阪屋栗田をアマゾンが買収するという事態を夢想するのも面白いのかもしれない。

直木賞芥川賞の候補が発表された。やはり話題は直木賞に「SEKAI NO OWARI」のSaoriが藤崎彩織名義で発表した「ふたご」(文藝春秋)が直木賞の候補になったことであろう。また芥川賞候補の前田司郎は岸田國士戯曲賞を受賞した劇作家であり、演出家、俳優、小説家、映画監督であり、向田邦子賞を受賞した脚本家である。この二人の作品が受賞すれば文藝春秋としては笑いが止まるまい。
http://www.sankei.com/life/news/171220/lif1712200008-n1.html

◎元NHKアナウンサーでジャーナリストの堀潤が「東洋経済オンライン」で次のように発言している。
「ただ僕は、受信料制度は絶対にあったほうがいいと思う。税金を投入する国営放送と違って、NHKは個々人がおカネを出す日本最大の市民メディアともいえる。民放のように視聴率や利益と関係ないところで、マイノリティの声も伝え、必要なものは海外にしっかり発信することなどが役割だ」
http://toyokeizai.net/articles/-/201840

                                                                                                                    • -

3)【深夜の誌人語録】

金で買えないからこそ夢は夢であり、理想は理想なのである。