【文徒】2018年(平成29)1月5日(第6巻1号・通巻1175号)

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1)【新年のご挨拶】
2)【記事】Amazonドラマ『チェイス』が清水潔『殺人犯はそこにいる』を盗作?
3)【本日の一行情報】

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1)【新年のご挨拶】
今日から「文徒」を再開いたします。
今年の抱負というわけではありませんが、「文徒」は小さいけれども強くありたいと思っています。小さくても強くあるためには何が必要か。私は、それは大きいものに対する抵抗の精神だと思っております。雑誌が依拠していたのも抵抗の精神であったはずです。その片鱗は週刊誌にまだ残ってはいますが、大半の雑誌はビジネスとして大きくになるにつれ失っていってしまったものではないでしょうか。
こうも言い換えられるかもしれません。私たち「文徒」は雑誌がそうであったように主流ではないのかもしれませんが、奔流でありたいと。
今年もご指導のほど何とぞ宜しくお願い申し上げます。
なお出版人は本日が仕事始めでございます。お近くにおこしの際に、お立ち寄りいただければさいわいです。

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2)【記事】Amazonドラマ『チェイス』が清水潔『殺人犯はそこにいる』を盗作?(岩本太郎)

Amazonプライム・ビデオで12月22日から配信が始まったオリジナルドラマ『チェイス』をめぐり盗作疑惑が持ち上がった。27年前に起こった5つの連続幼女誘拐殺人事件を追ったドラマだが、この内容がジャーナリスト・清水潔によるノンフィクション『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』(新潮社・2013年刊)の内容に似ているとの指摘が放送開始後にネットに上がるようになったのだ。
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201712310000323.html?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=nikkansports_ogp
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2017/12/31/kiji/20171231s00041000210000c.html
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1712/31/news021.html
この件について新潮社は28日、「Amazonドラマ『チェイス』に関して」と題した見解を公式サイトに掲載。『チェイス』と『殺人犯はそこにいる』との類似を指摘する問い合わせが寄せられているとしたうえで、自社も清水も『チェイス』の制作には何ら関知していないと言明。さらにこう述べた。
《なお『殺人犯はそこにいる』の映像化につきましては、書籍発売後から数多くのお話を頂戴しておりますが、事件の被害者であるご遺族の感情に配慮し、弊社および清水氏は慎重を期して検討を進めております》
https://twitter.com/Shincho_N/status/946264837188861953
http://www.shinchosha.co.jp/news/article/889/
清水と言えば「桶川ストーカー事件」の取材などが有名で、現在は日本テレビの在籍しているが、元を辿れば新潮社で『FOCUS』の記者として活躍しており、同誌休刊後に日テレに移籍している。それはともかく、清水自身も同日には上記の新潮社の告知を自身のTwitterアカウントで拡散した。
amazonのドラマについてのお問い合わせが増えておりますが、私はこの件は全く聞いておりません。以下、新潮社のサイトにアップされましたがこれが全てです。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/946264710864707584
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/946606705042898944
すると、これに対して思いがけない反応が返ってきた。盗作疑惑の持ち上がった『チェイス』で共同プロデューサーを務めた四宮隆史が清水へのリプライの形で番組制作に至る経緯などを31日から連弾でツイートし始めたのだ。四宮はかつてNHKのディレクターだったが、後に司法試験を受けて弁護士となった末に独立。「Entertainment & Rights(E&R)総合法律会計事務所」を設立し、テレビ局や映画会社などに対するエージェント業や法律面でのサポート事業等を行っている。
《はじめまして、四宮と申します。Amazonドラマ『チェイス』について様々なご指摘を頂いており、清水さんから名指しでお叱りを受けている現状を受け、あくまでも企画の責任者である私個人の想いにはなりますが、お話をさせてください。長文で申し訳ありません。》
https://twitter.com/ebisukara5hun/status/947134866918752256
四宮は清水の『殺人犯はそこにいる』を読んでいたという。
《清水さんが稀代のジャーナリストであり、桶川事件や足利事件における清水さんの功績は賞賛と尊敬に値するものであると思っており、この想いは以前から全く変わっておりません。その発想力と行動力はとても真似できるものではなく、心から敬服しております。これは全く偽らざる気持ちです。》
https://twitter.com/ebisukara5hun/status/947135150478934017
《ご著書を読む前から、足利事件で無罪が確定する過程で記者の方が果敢に真相解明に向けて動かれていたことは知っていましたが、その裏側でこんな苦悩や、地道な取材と調査があったのかと驚きました。》
https://twitter.com/ebisukara5hun/status/947135312882384896
《無罪が確定したということは真犯人がいる、という当たり前のことに我々法律家も気づいているようで気づいていない、あるいは、見て見ぬ振りをしていたのではないか、と強い危機感と自省の念を抱きました》
https://twitter.com/ebisukara5hun/status/947135416221581312
足利事件に限らず、未だ解決の目処が立たない未解決事件を、未解決のまま放置しておくべきではない。そして、未解決のまま放置される背景には、国家権力による不当な隠蔽があるのではないか。司法関係者も報道関係者も、この事実をより重く受け止めるべきではないか》
https://twitter.com/ebisukara5hun/status/947135514028621825
《この問題意識を、架空の連続ドラマという「入りやすい入り口」で表現することにより、広い範囲の人と共有することができ、結果として真相解明に向けた糸口が見つかるかもしれない。こんな想いから、ドラマ『チェイス』の制作を企画しました》
https://twitter.com/ebisukara5hun/status/947135579820404736
《ただ、私自身としては、勝手ながらリスペクトする清水さんから名指しでお叱りを受ている現状は重く受け止めなくてはならず、未解決事件の真相解明に向けた動きの一助になれば、との想いがはやり過ぎたかもしれないと反省しております》
https://twitter.com/ebisukara5hun/status/947135869525245952
《一度、清水さんと直接お話をさせていただければと存じます。今更、とお叱りを受けるかと思いますが、私なりの想いと信念もあり、この作品に取り組んで参りましたので、そのことを直接お伝えしたく存じます。改めてご連絡をさせてください。宜しくお願い致します。》
https://twitter.com/ebisukara5hun/status/947135947790991360
ちなみに『チェイス』を手掛けた制作会社のジョーカーフィルムズは元日付で「Amazonオリジナルドラマ『チェイス ?第1章?」に関して』と題した見解を公式サイトにアップしている。
《このドラマは複数の文献や判決文等に記載された、客観的に明らかとなった周知の事実を踏まえて「架空の物語」を創作したものであり、特定の書籍に依拠したものではありません。
また、特定個人の創作的表現を用いることも行なっておりません。あくまでフィクションの作品として描いております。》
http://jokerfilms.tokyo/topics/amazon%e3%82%aa%e3%83%aa%e3%82%b8%e3%83%8a%e3%83%ab%e3%83%89%e3%83%a9%e3%83%9e%e3%80%8c%e3%83%81%e3%82%a7%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%80%80%ef%bc%8d%e7%ac%ac%ef%bc%91%e7%ab%a0%ef%bc%8d%e3%80%8d%e3%81%ab
これらに対し、清水自身は今のところ四宮にTwitterで直接リプライを返すなどのリアクションはしていないようだ。ただ、この件についてのネット上の意見は注視しているらしく、自身のアカウントで逐一RTしている(大半は四宮を批判する内容)ほか、年をまたいで時折自らの思いも呟いていた。
《「殺人犯はそこにいる」には、さらっと書いておいたのだが、時が経ってからこの事件を報じるため、私は五遺族からの承諾を頂いた。この数行の裏に、いったいどれだけの時間がかかっているのか想像できないのだろうか?そしてこの未解決事件は素人さんが手を出せるような簡単なシロモノではない。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/946998328532672512
《私はテレビ局員で普段はチーフディレクターという立場です。自らでドラマを撮った事もあり、自著「殺人犯はそこにいる」を簡単にドラマ化にして良いなら、とっくの昔に自分でやってます。なぜそこに想いが至らないのか。突然の映像化に対して遺族がどう思うか。そこを真剣に考えて欲しかった。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/947428962027823104
《「殺人犯はそこにいる」は海外からも刊行のオファーがあり、現在二ヶ国語に翻訳中です。その中で海外版元や翻訳者から「ここを変更して良いか」「この翻訳で大丈夫か?」など慎重に行われています。それは事実を勝手に変更、省略すると危険だから。安易なドラマ化が出来ない理由はここにあります。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/947664890482778112
《そして何より大切なことは遺族への配慮です。現実に起こった事件の「殺害の瞬間」描写など「ドラマ化」してはならないと考えています。これは日テレの足利報道や、桶川報道でも実践してきました。だからこそ遺族のお許しを頂けるのです。これは私の個人的な感情ですがネット映画はあまりに残酷でした。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/947669250788823040
《もしも…、もしもあなたの大切な誰かが不幸な最期を迎え、悲しみの中で暮らしている時、
ある日突然にその不幸をエンターテイメントの題材にされ、「架空の事件」なのだと再現映像化された時、あなたはそれを許すことができるのでしょうか?
私には無理です。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/947680517964496896
《時に、被害者や遺族に辛い思いを強いてしまう事件報道。そこに意義があるとすればこの「再発防止」です。だからこそ可能な限り承諾を得ることが私のルール。
しかし実際の事件を架空のものに仕立て、エンターテイメントで大人が楽しめるドラマとは一体何なのか?》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/948004891179368448
《「架空の事件」と言っても誰が見ても足利事件。その意見をまた公式サイトがリツイしているぐらいです。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/948068806265421824
(ちなみに上記で公式サイトが紹介しているのは『ザ・スクープ』の桶川事件報道で清水と協力関係にあった鳥越俊太郎のコメントだが、既に当該ツイートは削除された模様)
《私もプライム会員。だからアレがタダで見られます…、って、どうしょうもなく何か根本が間違ってませんか?》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/948591936612442112
《「殺人犯はそこにいる」は07年からの取材成果の一部をまとめたものです。13年初頭に第一稿を書き終えて、発刊まで更に一年。この間は遺族のみなさまや、事件の目撃者などに当該部分掲載の許諾、更なる再確認を続けるなどリスク管理に努めています。事件物はそれ程に取扱い注意なのです。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/948745285764726784
一方で、Twitter上には新潮社が出した上記の見解の「弱腰」を指摘する声も上がっている。
《盗作ってことですよね。知的財産に関して出版社が太っ腹なとこ見せてどうすんだよ。》
https://twitter.com/kentestu/status/946463069252730880
《新潮社が、膨大に本を売ってくれているamazonに喧嘩できるわけがない。
amazonの出版支配で、恐れていたことが起こっているのだと思う。
新潮社が戦わなくても清水潔さんは戦うべきだと思う。》
https://twitter.com/e1e1e1e1/status/946677624411111425
アマゾンでの『チェイス』へのカスタマーレビューも今や盗作問題での批判一辺倒だ。
https://www.amazon.co.jp/product-reviews/B078HJT57W/ref=acr_dpinstantvideo_text?ie=UTF8&showViewpoints=1
こんな声もTwitter上にあった。
《アマゾンの「チェイス」のレビューに批判的なコメント書いたら、“これは盗作行為だ”というタイトルが勝手につけられました。そのとおりなんですけどアマゾンが自分でそうつけるんだ。ふーん。》
https://twitter.com/decokaka/status/946721463632936960
チェイス』のTwitter公式アカウントは更新がストップしている。最後に残された12月29日付記事にはこんなコメントが残されたままだ。
《出演してる俳優さんも、ダマされた感スゴイだろうね。本田翼さんはまあアイドルだから他にも生きる道はあるでしょうが、大谷亮平さんは、もうこれから何見ても「パクリ俳優」としか見れなくなりますね。》
https://twitter.com/amazon_chase/status/946576561238667264

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3)【本日の一行情報】(岩本太郎)

◎昨年末に日経新聞東京本社ビルの火事でなくなった男性は練馬区内にあった日経新聞売店の元店主だった。11月上旬に自ら廃業を申し出ていたという。
https://mainichi.jp/articles/20171229/k00/00e/040/174000c
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017122800724&g=soc

新聞販売店が新聞以外の販売など他業務に乗り出す動きはあちこちで進んでいるようだ。出前仲介サイト大手の「出前館」は、朝日新聞の販売店「ASA」と2016年12月に業務提携。サイトで注文を受けた料理の配達を、ユーザーの最寄りの新聞販売店に所属のスタッフが配達し、集金(クレジットカード払いも可)も行っているそうだ。業務にあたるのは新聞配達員と別のスタッフだが、朝刊と夕刊の間の空き時間に販売店のバイクを使うなどの「シェアデリ」を行っているそうだ。
http://toyokeizai.net/articles/-/202897

小学館やマガジンハウスなど出版15社が今年から月刊誌の発売日を1日ずらすなど分散化することで、人手不足など出版物流の改善に取り組むことになったと朝日新聞が先月29日付で報道。対象雑誌は以下の32の月刊誌だという。
《10日発売→9日に変更
サライ、ビーパル、一個人、ファイン、ファインボーイズ、ポパイ、メンズノンノ、メンズジョーカー、モノマックス、クレアトラベラー、カーサブルータス
センス(25日への変更を検討)
23日発売→22日に変更
美的、マキア、ヴォーチェ、アンドロージー、MYOJO、ポポロ、ジュノン
24日発売→25日に変更
メンズクラブ、ウオモ、スマート、サファリ、ルード、ゲーテメンズナックル、ビター、レオン、メンズファッジ、ザ・レイク日本版、マデュロ、オーシャンズ
https://www.asahi.com/articles/ASKDX4WG7KDXUCVL007.html
https://news.headlines.auone.jp/stories/economy/economy/11272126?genreid=5&subgenreid=17&articleid=11272126&cpid=10130000

◎テレビ局でも2018年は「働き方改革」が進み、それが業務のあり方、番組の内容や質にも影響するのではないかと『J-CASTニュース』や『東京経済オンライン』がレポートしている。
https://www.j-cast.com/tv/2018/01/03317132.html
http://toyokeizai.net/articles/-/203025
もっとも「社員」以外のフリーランスやプロダクション所属の制作スタッフを取り巻く過酷な労働環境は、既に数十年前から指摘され続けている状況が「働き方改革」ぐらいでは改まることがなさそうだ。
現在でも固定給は10万円、一日の業務終了は30:00(つまり午前6時)もザラだという現場の実態を、制作会社所属のプロデューサーが『弁護士ドットコム』で明かしている。
https://www.bengo4.com/c_5/n_7184/

◎ツタヤ図書館問題を追い続けてきたジャーナリストの日向咲嗣が、『週プレNEWS』で2017年最後のレポート。先月15日の市議会を経て和歌山市でもCCCが新しい市民図書館の指定管理者に選ばれたことに関連し、市議会での決定に至る水面下での不自然な動きを追い、先行例の多賀城市で市職員や市議の間に流れたという内部文書も入手のうえ検証を重ねながら深層へと迫っている。
http://wpb.shueisha.co.jp/2017/12/28/97255/
http://wpb.shueisha.co.jp/2017/12/29/97256/
http://wpb.shueisha.co.jp/2017/12/30/97257/

◎そのCCCのフランチャイズチェーンに加盟しているトップカルチャーが、東日本でTSUTAYAが運営するレンタル15店舗を譲り受けることになった。期日は今年3月1日付を予定。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25216850Y7A221C1L21000/
https://www.ryutsuu.biz/strategy/j122909.html
来店客減少に悩むレンタルチェーンの再編、および新業態への転換が今年はさらに進みそうだ。
https://mainichi.jp/articles/20171231/ddm/008/020/019000c

集英社Seventeen』は今年で創刊50周年。近年でも広瀬すずや飯豊まりえ、永野芽郁など、と映画やドラマの主役級が専属モデルとして在籍するなど「人気女優の登竜門」とも呼ばれている背景について、1995年から同誌編集長を務める鈴木桂子に『MANTAN WEB』が取材のうえレポートしている。
https://mantan-web.jp/article/20171230dog00m200011000c.html

◎「あしたのジョー」も今年元旦が『少年マガジン』での連載開始から50周年だった。同日に記念サイトがオープン。また、今春には同作を原案としたオリジナルアニメ「メガロボクス」が記念企画としてTBS、BS-TBSで放送開始の予定だ。
http://joe-50th.com/
https://natalie.mu/comic/news/263567

秋田書店の月刊マンガ雑誌『GOLFコミック』が先月28日発売の2月号で休刊。1984年の創刊号以来、ちばてつやが30年以上にわたって表紙のイラストを描き続けてきた。2月号に見開きで掲載された「休刊のお知らせ」が公式サイトにも転載されている。
http://www.akitashoten.co.jp/golfcomic/next
https://mainichi.jp/articles/20171228/k00/00e/040/298000c

◎あの『ノストラダムスの大予言』の著者で88歳になった作家の五島勉が『文春オンライン』で演劇研究者の笹山敬輔によるインタビューに「体調も回復したので、お話ししておこうと思います」と登場。昨年6月頃から病気がちで入院し、一時は心不全にもなったものの退院、そして米寿の日を迎えたそうだ。前編では『大予言』執筆の動機として、ロシア正教の家に生まれた自身の子供時代、さらには旧制高校時代の教師にノストラダムスの存在を教えられた過去にまで遡りながら述懐。後編では『女性自身』記者時代の草柳大蔵竹中労種村季弘児玉隆也らとの交流、池田大作にインタビューした際の思い出などを語っている。現在も黙示録をテーマにした作品を構想中だという。
http://bunshun.jp/articles/-/5624
http://bunshun.jp/articles/-/5625

◎同じく『文春オンライン』が、新作『トップリーグ』を昨年9月に上梓したジャーナリストの相場英雄の著者インタビューを掲載(元記事は『別冊文藝春秋』1月号)。往時の永田町での取材経験から、大手メディアの政治部記者たちが「なぜ態度がデカいのか」について具体的なエピソードも挙げて語っている。
《僕が経済部記者だったとき、大臣に取材をして運よくコメントが取れたので速報を流そうと思ったら、政治部の記者にガッと肩を掴まれた。何かと思ったら、合わせ(政治家の発言を各社で擦りあわせること)がまだだ、と止められてしまって。経済部は、ロイターに20秒遅れるだけでデスクから怒られる世界なので、唖然としました》
http://bunshun.jp/articles/-/5572

◎元出版業界紙記者でフリーランス(インディペンデント記者と本人は自称)として独立後も出版業界の動向を追い続けてきた長岡義幸が、全国100書店を取材したレポートをまとめた『「本を売る」という仕事』を、潮出版社から1月5日に上梓した。
https://twitter.com/dokuritukisya/status/946971380267999232
http://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784267021121

◎ITジャーナリストの神田敏晶はこの年末年始をクアラルンプールに滞在しながらネットでNHK紅白歌合戦」や民放の各番組、「AbemaTV」も見比べていたそうだ。「楽々TV」というサービスを使うと《関東、関西、CS、BS、合わせて48局もの日本のTVが視聴できる。しかも1週間以内の番組はオンデマンドで視聴できる》のだそうだ。
《公共放送であるNHKが番組宣伝を繰り返し、国民的番組をみんなで電波だけで視聴するという幻想モードは、もっと新たなチャレンジをおこなわない限り、紅白の視聴率は凋落する一方ではないだろうか?》
https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20171231-00079980/
http://my.tensotv.com/letv.jsp

◎『週刊金曜日』の昨年2月17日の記事「どうなってんの? 続出する産経流『捏造記事』一覧」と、同誌が昨年6月に刊行した単行本『検証 産経新聞報道』に掲載した同名の記事について、日本報道検証機構が運営するサイト記事からの「盗用」があるのではないかと指摘されれていた。
この問題で、『週刊金曜日』発行人(株式会社金曜日社長)の北村肇、同誌編集長の小林和子、執筆者の成澤宗男の3名は先月27日に同機構代表理事楊井人文(弁護士・元産経新聞記者)を直接訪ねて謝罪。
同誌の公式サイトにも「おわび」が掲載された。『検証 産経新聞報道』は以後の増刷は行わず、事実上の絶版となるようだ。楊井は《北村社長の決断に敬意を表し、これをもって諒とします》と同機構の公式サイトで表明した。
http://www.kinyobi.co.jp/news/?p=3874
http://wanj.or.jp/17122901/
https://www.facebook.com/renwen0216/posts/1738764852865202

◎病気療養中だったという『情況』編集長の大下敦史(情況出版代表)が1月3日に死去。通夜式は9日の18〜19時、葬儀告別式が10日11〜12時に川崎市の「かわさき南部斎苑」(以下参照)で。喪主は長女の大下朝子さん。
http://www.city.kawasaki.jp/shisetsu/category/55-3-0-0-0-0-0-0-0-0.html
《9日通夜式の後、元・全学連中核派解放派、ブント他)、全共闘、ならびに情況出版関係者を中心に「大下敦史を偲ぶ会」をJR川崎駅東口近くの居酒屋(星夜の宴 川崎駅前店)で開催を企画しています。こちらも是非ご参会ください》と、情況出版の副代表の大谷行雄がFacebookに投稿している。
https://www.facebook.com/malik.ohtani/posts/10211382115572990