【文徒】2018年(平成30)2月9日(第6巻25号・通巻1199号)

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1)【記事】眞子内親王の結婚延期 日本人って皇室が大好きなんだろうね……
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】眞子内親王の結婚延期 日本人って皇室が大好きなんだろうね……

眞子内親王の結婚延期。私は日経の記事を最も評価している。日経の「禍根を残すレッテル貼り 眞子さま、前代未聞の結婚延期」は井上亮(編集委員)の署名記事。
「『婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する』と憲法は保障している。これ以外の要件は何もない。もし、『家柄』や『経済力』などへの懸念、批判が圧力になったとしたら、民主主義国家として恥であろう。そして、今後の皇族の結婚に禍根を残すことにもなる」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26593820W8A200C1CR8000/
「BUZZ FEED NEWS」が「眞子さまの結婚延期 新聞各紙は『週刊誌報道』にどう触れたのか」を掲載している。日経とは逆に日本「低国」ぶりを遺憾なく発揮したのは読売新聞ではなかったか。
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/makosama-enki?utm_term=.lh2JJEV77#.hjAwwM2EE
江川紹子のツイート。
眞子内親王の結婚延期について、朝日が『驚きの声』など当たり障りない反応記事でお茶を濁し、読売が『小室家をめぐる報道の中ではやむをえない。日本では家同士の結婚という意識が強い』云々の古色蒼然コメント掲載の中、唯一解説らしい解説を掲載し、見識を示した日経新聞
https://twitter.com/amneris84/status/961038204659941376
小室の母親が元婚約者を名乗る男性から貸した金を返してほしいと求められていると昨年末に最初に報道したのは「週刊女性」(主婦と生活社)。年が明けて「週刊文春」や「週刊新潮」もこの件を取り上げていた。
http://www.huffingtonpost.jp/2018/02/06/princess-mako-komuro_a_23354916/
ツイッターのタイムラインを見ていると週刊誌のみならず、日本人って皇室の出来事について黙っていられないことがよくわかる。
眞子内親王殿下の件、多くの人は勘違いしているようだが、まだ婚約自体正式には成立していない。以前発表があったのは「婚約内定」。今年3月に予定されていた「納采の儀」が一般でいう結納で、それが正式な婚約になるはずだった。それが2年以上延期されるということ」
「物事がギクシャクして進まない時は無理に進めない方が良いもの。眞子内親王殿下と小室氏の婚約内定は、台風被害で発表が一度延期された。後の発表の日は北が水爆実験した日とかぶった。そして今回の納采の儀の延期、、、いま進めてはいけないという神様の啓示ではないかと思う。立ち止まることも大事」
「小室さんはどうでもよい。眞子内親王殿下に幸せになって頂きたい。それだけです」(竹田恒泰)
https://twitter.com/takenoma/status/960935393087516674
https://twitter.com/takenoma/status/960939043277045760
https://twitter.com/takenoma/status/960934048704024576
「家柄はどうにもならんとして、小室さんは、二年かけて借金問題だの将来設計だのといった『生活力』を改善すればいい。今は平民同士の結婚でも問題になりかねない。眞子さまを本当ろに愛しているならできるはず。生まれ変わってマスコミなんぞ見返してやれ」(菊池雅志)
https://twitter.com/MasashiKikuchi/status/961187931082801152
眞子さまのご結婚延期。元はと言えばメディアに小銭稼ぎで情報を売ったあのオヤジのせい。これでさぞかし満足だろう。英国王室では黒人ハーフでバツイチ女性を温かく迎え入れた。宮内庁は若い2人を守る度量を何故発揮できなかったのか。6年の交際を経てあと2年、長すぎる春に桜花は咲き続けられるか」(村西とおる)
https://twitter.com/Muranishi_Toru/status/961159837932437504
「『女性皇族の結婚も一般の国民と同じように本人の意思が尊重されるが、日本社会には家同士の関係が重視される面がある。』今だってこんなコメント語る人いるんだから、憲法24条の『結婚は両性の合意のみに基づいて』から『のみ』を取ろうとしてる自民党改憲案は絶対ダメ」(香山リカ)
https://twitter.com/rkayama/status/961090903711547392
香山ってリベラル派ではなかったのか。ここは「結婚は両人の合意のみに基づいて」と改正すべきだと主張すべきなんじゃないの。
眞子様の結婚延期報道。そもそも結婚の第一報が出た時に宮内庁は動揺していた。誰が出させたか、何の為に出させたかは当時誰でもわかっていたと思う。でもここでしっかりと立ち止まって、国民の憧れる素敵な美しいご夫婦になっていただきたい。本気でそう思う」(上西さゆり)
https://twitter.com/uenishi_sayuri/status/961105999787708416
眞子さまと小室圭さんが『色々なこと 急ぎすぎていた』と結婚延期。情報番組では金銭トラブルを抱えていた小室さんの母親に批判が集中しているが、去年5月16日、加計問題の『総理のご意向』報道を妨害するため眞子さまご婚約をNHKリークしたと言われる官邸の責任はどうなる」(新聞うずみ火)
https://twitter.com/shinbunuzumibi/status/961084159899860993
眞子内親王の結婚延期のニュースは寝耳に水。来年は退位などの行事がたて込んでいるのというのは、前からわかっていたことではないのか。何を今更という感が強い。当事者が主体的に決めたのではなく、どこかから圧力がかかったようにしか見えない。大正期の宮中某重大事件を思い出させる」(原武史)
https://twitter.com/haratetchan/status/960847118125514752
眞子さま小室さん、ひとつのニュースとしては理解する。でも号外を出したりnews23がトップで伝えることだろうか(報道ステーションとニュース9はカレーを作っていて観ていない)。今の日本はそれほどに平和で豊かで問題のない国なのだろうか」(森達也)
https://twitter.com/MoriTatsuyaInfo/status/960877839422599168
「現代ビジネス」の編集者が次のようにツイートしている。
眞子さま『結婚延期』について、『戸籍』という視点からの記事を掲載。長らく無戸籍者の問題を取材/支援し続けてきた井戸まさえさんに書いていただきました」(佐藤慶一)
https://twitter.com/k_sato_oo/status/961377560004149248
東洋経済新報社出身の井戸まさえは「日本の無戸籍者」を岩波新書で出している。井戸は昨年の衆議院選挙では落選。というわけで「現代ビジネス」に掲載された「眞子さまはなぜ自由に結婚できないのか? 『非戸籍の日本人』の苦悩」を読んでみるとするか。
「もし、眞子内親王に戸籍があったら、憲法24条により、親の同意も、関係者の理解もいらず、ふたりの意志だけで婚姻する選択肢はあったはずである。
周囲の反対があっても、共に働き、経済的独立を果たし、互いを支え合い家庭を作る。
だが非戸籍者である皇族は戸籍を持つ者の他力を借りなければ、戸籍を作ることも、意志があったとしても婚姻することもできないのである」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54396

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2)【本日の一行情報】

バンダイは、iPhone充電ケーブル用アクセサリー「CABLE BITE」と、集英社のマンガ誌「週刊少年ジャンプ」の人気作品がコラボした「CABLE BITE ドラゴンボール超/ワンピース/銀魂」を計6種・各680円(税抜)で発売する。3月下旬より、ヴィレッジヴァンガードキデイランド等の雑貨店で販売を開始するという。
https://www.mdn.co.jp/di/newstopics/57210/
蛇足ながら言っておくが、集英社のマンガとキャラクターを生かしたビジネスはテーマパークにまで辿り着けるかどうかだと思う。集英社が単独で取り組むのか、小学館とパートナーシップを組んで取り組むのか。テーマパーク構想は妄想の類ではなく現実的な選択肢として検討すべき段階を迎えていると私などは思っている。

◎米メディア大手ウォルト・ディズニーは動画配信事業の強化を急いでいるようだ。日経は次のように書いている。
「決算発表会見の冒頭、ボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)は業績ではなく新たに始めるスポーツ専門チャンネル『ESPN』のネット配信事業『ESPNプラス』の説明に時間を割いた。
ライバルと見なすネットフリックスよりも割安で、同社が手掛けないスポーツの生中継を『数千番組』(アイガー氏)配信。人工知能(AI)でユーザーの嗜好を分析しネットフリックスさながらの見やすさを実現するとしている」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26622150X00C18A2EAF000/

◎ビースタイルは、主婦層に人気の光文社の女性誌「VERY」の協力を得て、新サービス「スマートキャリア」を共同開発した。2月7日発売の「VERY」では、12ページに及ぶタイアップ広告を掲載している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000235.000003176.html
https://www.bstylegroup.co.jp/business/

◎「WIRED」が掲載した「Alexaが『広告を話す』日がやってくる──いま始まった『音声販促』競争」によれば「…2017年を『Alexaが社会に普及した年』と位置づければ、18年は『広告主がAlexaを重視し、時間とお金を費やして活用法を見出す年』になるだろう」とのことだ。ただし、「“割り込み”という伝統的な広告手法が使えない以上、広告を出したい企業は独自の手法を生み出さなければならない」のである。
https://wired.jp/2018/02/07/future-amazon-alexa/

NMB48吉田朱里ら“女子力選抜”ユニット「Queentet」(クイーンテット)が6日、福家書店 新宿サブナード店で「Ray」3月号増刊「Queentet from NMB48」(主婦の友社)の発売記念イベントを開催した。
「Queentet」は、YouTube登録者数約50万人を誇り、“女子力おばけ”の異名を持つ「Ray」専属モデルの吉田、「mer」(学研プラス)でモデルを務める太田夢莉、「ViVi」公認ViVi Girlの渋谷凪咲、ファッションアプリ「WEAR」で注目される村瀬紗英、妹キャラで女子力急上昇中と言われる植村梓からなる。
https://corporate.shufunotomo.co.jp/newsrelease/11799/

集英社が発行する8つの女性誌のサイトとキュレーションサイト「HAPPY PLUS ONE」(ハピプラワン)のウェブメディアプラットフォーム「HAPPY PLUS」(ハピプラ)」は、2018年1月期も好調を維持、過去最高の1億4,866万PV(前年比230%)、984万UU(前年比160%)を記録した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000011454.html

井伏鱒二の全集未収録の小説が発見された!
「『黒い雨』などで知られる作家、井伏鱒二(1898〜1993年)が太平洋戦争末期に疎開先の山梨で執筆し、全集にも未収録だった短編小説が、中国・上海で当時刊行された日本語雑誌『大陸』に掲載されていたことがわかった」(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20180207-OYO1T50008.html

サントリー!偉い!!
サントリーホールディングス(HD)が、がんにかかったグループ社員に対し、健康保険が適用されない重粒子線治療などがん先進医療の費用を支援する方針を固めたことが7日、分かった。働き方改革で減らした残業代が原資で、1人当たり500万円を上限に補助する」
http://www.sankei.com/west/news/180207/wst1802070026-n1.html
がんってお金がかかるんですよ、本当に。
サントリーは青少年読書感想文全国コンクールにも協賛している。これも「偉い!」よね。
https://mainichi.jp/articles/20180207/ddl/k01/040/320000c

トーハンの「ほんをうえるプロジェクト」は、書店店頭にIoT、AIなどの最新技術を導入して集客に繋げ、顧客と本との新たな出会いの場を創る新施策「マクルーハンの本棚」を展開している。この第3弾として、CV(コンピュータビジョン)を店頭で活用する実験を、2月上旬より八重洲ブックセンター本店にて開始した。この仕組みは、GMOクラウドとの共同実証実験となる。
CVとは、カメラが写すリアルタイムの画像情報をコンピュータが即座に認識・処理し、分析する技術だが、今回の実験では、CVに実験対象の書籍を認識させ、棚の上に設置したWebカメラで、客が実験対象書籍を手に取った回数(ピックアップ回数)をカウント。売上データと照合し、スリップやPOSでは捕らえることができなかった「棚に戻された回数」を把握しようというものだ。
http://www.tohan.jp/news/20180207_1150.html
https://ir.gmocloud.com/news/press/gmo-hs/180207_2833.html

◎「神保町ブックセンター with Iwanami Books」を運営するUDSは小田急の子会社である。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26647580X00C18A2L83000/

サイバーエージェントが運営する「Ameba」は、2017年最も注目されたブログに贈られる「BLOG of the year 2017」を発表した。最優秀賞はアレクサンダー・川崎希夫妻と稲垣吾郎がダブル受賞した。
https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=21317

◎「ZAITEN」が幻冬舎見城徹代表から提訴された。
「小誌は18年1月号で『安倍をたらし込む『新型政商』の正体 幻冬舎 見城徹 この顔に気をつけろ!』と題した、20頁にわたる特集記事を掲載しました。
しかしながら、この記事内容について、名誉・信用を著しく毀損されたとして、17年12月11日付で幻冬舎および見城氏より『警告書及び催告書』を受理していましたが、同19日までに謝罪および損害賠償金1000万円の支払いを求めるといった内容であったため、弊社としては到底受け入れることができないとして、交渉は中断していました。
そして今年1月、東京地方裁判所民事訴訟(損害賠償等請求事件)を提訴されましたので、ここに読者のみなさまに訴訟提起についてご報告いたします」
http://www.zaiten.co.jp/blog/

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3)【深夜の誌人語録】

小さなことの積み重ねが飛躍を生む。