【文徒】2018年(平成30)6月11日(第6巻106号・通巻1280号)

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1)【記事】是枝裕和のブログ「『祝意』に関して」について
2)【記事】アマゾンの「進化」について
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】是枝裕和のブログ「『祝意』に関して」について

オレなんかは、くれるものは何でも貰っちゃえ派だけれど、映画監督の是枝裕和は違った。その硬骨漢ぶりには何でも貰っちゃえ派の私でも好感が持てる。是枝はブログで次のように書いている。私たちとしては映画を新聞や雑誌に置き換えて読みたい。
「…映画がかつて、『国益』や『国策』と一体化し、大きな不幸を招いた過去の反省に立つならば、大げさなようですがこのような『平時』においても公権力(それが保守でもリベラルでも)とは潔く距離を保つというのが正しい振る舞いなのではないかと考えています」
http://www.kore-eda.com/message/20180607.html
是枝のこの文章も良い。
「これを『政治的』と呼ぶかどうかはともかくとして、僕は人々が『国家』とか『国益』という『大きな物語』に回収されていく状況の中で映画監督ができるのは、その『大きな物語』(右であれ左であれ)に対峙し、その物語を相対化する多様な『小さな物語』を発信し続けることであり、それが結果的にその国の文化を豊かにするのだと考えて来たし、そのスタンスはこれからも変わらないだろうことはここに改めて宣言しておこうと思う」
http://www.kore-eda.com/message/20180605.html
清水潔ツイッターで反応している。
「権力ベタベタの記者たちは監督のツメの垢でも食らうといい」
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1004980535897219072
伊勢崎賢治もただ「心から尊敬します 」とツイート。
https://twitter.com/isezakikenji/status/1005029070831157249
ここで是枝が「右であれ左であれ」と記していることに私は共感を覚える。朝日新聞の三浦英之が「幸色のワンルーム」がテレビドラマ化されるというニュースに関連して次のようにツイッターで激しく反応していた。
「この記事を読んで驚愕した。新潟や岡山で女児惨殺事件が次々と報じられる中、『女児誘拐』を肯定するかのようなドラマを本当に放映するのか。あり得ない。遺族の痛みは?
模倣犯のリスクは? テレビ局は決定責任者を明示し、公共電波を使って放送する意義をまず説明すべきだ」
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1002832497703411712
「僕が間違ってるのかな? 表現の自由は絶対に守られるべきだ。でもそこには責任が伴う。2人の娘を持つ父親として、この記事に記されているドラマの内容とその無批判性は危険すぎる。どんな『誘拐』も絶対に肯定されない。それこそが今メディアが絶対的に発しなければならないメッセージなのに」
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1002833875691712513
「これ読んでて企画Pの言葉に頭がクラクラしてきた。『幸せにはいろんな形がある。(略)普遍的なテーマを『誘拐犯と被害者』という関係の二人を通して描いて』『互いに(略)共同生活を送りながら、自分にとっての幸せとは何かを探し続け』。これ誘拐被害者読んだらどう思う?」
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1002889786103742469
「いや、この問題、あまりに常軌を逸していて、少々書きすぎた。でも個人的には、同作品はこのままの筋では放映できないと思う。局としてはリスクが大きすぎるし、私自身、かつて取材した被害者や自らの娘の身を案じてしまう。女児を狙った犯罪は絶対悪だ。そこ1ミリも「幸福」な物語はない」
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1002891884350529542
実は「万引き家族」において主人公は虐待されている女児を誘拐し、万引きを仕込まれることで家族の一員となり救われるのだ。「破壊屋ブログ」のエントリ「見出しだけで善悪を判断する人たちと『万引き家族』」は次のように書いている。三浦は、このブログを読んだだろうか。
「『万引き家族』は映画が始まると、リリー・フランキー演じる主人公が虐待されている女児を誘拐することで救う。その女児は万引きを仕込まれることによって自分の家族を手に入れて幸せになっていく。自分の家族の元に帰ろうとしない。朝日新聞の記者は『幸色のワンルーム』の放映に対して『女児を狙った犯罪は絶対悪だ』と書いている。その主張は同意できるけど、今週の朝日新聞の映画欄には『映画『万引き家族』も絶対悪』とでも載るのだろうか」
http://hakaiya.hateblo.jp/entry/2018/06/05/071603
映画に限らず「表現」とは、あらゆる常識に対する小さな抵抗なのである。私はそう考えて来た。
ただし堀茂樹の次のようなツイートも忘れてはなるまい。堀はアゴタ・クリストフエマニュエル・トッド の翻訳者だ。
「是枝監督の態度表明に私は少し首を傾げる。政府からの祝意の受容は、必ずしも公権力に対する距離(=自由)の喪失を意味しない。文科相の職位の名における祝意は『公』への礼儀として受けた上で、自らの信念に従って平然と時の公権力を批判してこそ真の独立不羈でしょう」
https://twitter.com/hori_shigeki/status/1005167625930854400

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2)【記事】アマゾンの「進化」について

米アマゾンは6月6日、スマートカメラ「Amazon Echo Look」を199.99ドル(約22,000円)で販売を開始した。この卓上カメラの機能は二つ。「Real Sound」は次のように書いている。
「ひとつめは、ユーザが持っている衣服を撮影した画像をもとにして衣服を整理するコレクション機能だ。ちなみに衣服の撮影時にはAlexaに話しかければよいので、カメラの撮影ボタンを押すようなことはない。
ふたつめの機能が、ユーザに衣服のスタイリングを提案する『スタイルチェック』だ。この機能を使うと、ユーザが登録した衣服から2種類のスタイリングが選出され、優劣をつけて提案してもらえる。スタイリングの選出には、AIによる機械学習が活用されている、とのこと」
http://realsound.jp/tech/2018/06/post-203582.html
近いうちに日本にも上陸するのだろう。女性ファッション誌が依拠する「実用性」が必要なくなる方向に時代の力学は働いているようだ。むろん、ZOZOTOWNにとっても脅威となるだろう。
「Fire TV Cube」の 価格は119.99ドル(約1万3000円)。「Fire TV」(9.99ドル)と「Amazon Echo」(99.99ドル)の機能を統合したような製品で Amazonプライムビデオ、Netflix、Hulu、HBO、NBCなど50万本以上のテレビ番組や映画をAlexa を使って4K Ultra HDで視聴できる。テレビを完全に音声コントロール下におくことになる。
https://gigazine.net/news/20180609-amazon-fire-tv-cube/
アマゾンはあらゆるメディアを支配下に置くつもりなのだろう。いや、アマゾンは人々の生活を支配下に置くつもりなのだ。佐々木俊尚ツイッターに次のような文章を投稿している。
スマートスピーカーEchoとFireTVのラインが合流。その先にはこの融合体が生活のあらゆる場所に浸透し、デバイスの外観も消失させていくのではないでしょうか」
https://twitter.com/sasakitoshinao/status/1005226232450109441
アマゾンが私たちの生活の隅々にまで侵食して来るのはデジタル革命のもたらす「自然過程」なのだろうが、「自然過程」もまた「物神」なのである。「Amazon Echo Look」と「Fire TV Cube」が合流することも当然あり得よう。

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3)【本日の一行情報】

◎学研ステイフルのプログラミング的思考が遊びながら身につく知育玩具で未就学児向けの「カードでピピッと はじめてのプログラミングカー」が、「おもちゃ大賞2018」のエデュケーショナル・トイ部門で大賞を獲得した。
https://ict-enews.net/2018/06/07gakken-3/

◎動物学者・今泉忠明監修の「なぜ?の図鑑イヌ」が学研プラスから発売された。
https://www.work-master.net/2018128380
今泉の親父も兄貴も動物学者。「カラス狂騒曲」(東京堂出版)は今泉勇人との共著だが、勇人は倅である。
http://www.tokyodoshuppan.com/book/b80168.html

◎「地球の歩き方御朱印シリーズ」は累計27万部を突破しているというが、ダイヤモンド・ビッグ社は「御朱印でめぐる関西の百寺 西国三十三所と古寺」と「御朱印でめぐる東京の神社 週末開運さんぽ」を発売した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000084.000010017.html
地球の歩き方」といえば海外旅行のガイドブックというイメージが強いが、国内もこういう形で展開しているのか。
https://www.arukikata.co.jp/guidebook/series/goshuin/

講談社ノンフィクション賞の最終候補作品が発表された。候補作を一通り読んでみた。本命が東良美季の「デリヘルドライバー」(駒草出版)、対抗が横田増生の「ユニクロ潜入一年」だな、オレが選考委員なら。
http://www.kodansha.co.jp/upload/pr.kodansha.co.jp/files/2018.6.5%20NONFICTION.pdf
http://komakusa-pub.shop-pro.jp/?pid=124398719
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163907246
東良は「東京ノアール〜消えた男優 太賀麻郎の告白」(イーストプレス)も良かった。文章力からいったら東良美季たよね。
http://www.eastpress.co.jp/shosai.php?serial=1418
横田増生はデビュー作の「アメリカ『対日感情』紀行」もそうだけれど、現場に対するこだわり方は新聞やテレビのようにヤワじゃないのが魅力だ。
http://www.4jc.co.jp/books/detail.asp?id=836

◎「爆釣バーハンター」はバンダイ小学館東映アニメーションの3社によって今年の3月にスタートした共同プロジェクトである。バンダイではバーコードを読み取り、ARで獲物を釣り上げるフィッシングホビー「爆釣バーロッド」(全4種 各5,184円 税8%込)を3月に発売。小学館は「月刊コロコロコミック」でコミカライズして3月より連載を開始。この秋より東映アニメーションが制作する新アニメ「爆釣バーハンター」の放送をテレビ東京系列で開始する。
https://www.atpress.ne.jp/news/157933
女性誌もこうしたIP戦略を模索する必要があると思うのだけれど。

◎本誌4月17日号で触れた「むのたけじ 地域・民衆ジャーナリズム賞」が正式に発足する。
http://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20180607-OYTNT50072.html

講談社のマンガ誌「ITAN」が6月7日発売の同誌44号をもって休刊。
https://natalie.mu/comic/news/285590

講談社は、「100万の命の上に俺は立っている」最新第5巻発売記念プロモーションとして、最新刊の内容をすべて無料で試し読みできる「ワケあり無料版」を制作した。これは全編をフリーイラストサイト「いらすとや」の素材に差し替え、1冊まるごと無料公開(フリーダウンロード、フリーシェア)する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001740.000001719.html

◎「二度目の人生を異世界で」の単行本計18巻の出荷停止を決定したホビージャパンだが、店頭在庫は回収しないそうだ。
https://www.sankei.com/life/news/180607/lif1806070021-n1.html

元木昌彦によれば「ドン・ファン氏ときわめて親しい記者が週刊現代にいて、死ぬ少し前に彼と電話で話し、葬儀までを取り仕切っていたのである」とのことだが、講談社は「紀州ドンファン」の版元である。野崎本を講談社+α文庫は二冊も出している。
https://www.j-cast.com/tv/2018/06/07330786.html
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000310510
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000208113

◎NEWSの小山慶一郎加藤シゲアキが未成年女性に飲酒を強要したという記事は、「週刊文春」(文藝春秋)と「女性セブン」(小学館)がともに記事化している。「WEZZY」は「NEWS小山慶一郎加藤シゲアキの『未成年飲酒』疑惑で真っ向対立した2つの週刊誌」を掲載し、「未成年と知らなかったでは済まされない」と糾弾する「週刊文春」と「年齢を偽り、アイドルに接近した未成年女性側に問題がある」と指摘する「女性セブン」の論調の違いに着目している。
http://wezz-y.com/archives/55453

オリックスが運営するすみだ水族館は、6月29日(金)〜9月2日(日)まで、講談社の「動く図鑑MOVE」とコラボした第2弾のイベントとして、猛毒、凶暴、豪腕などの特性を持つ危険ないきものたちが集合するイベント「危険な生きもの大作戦!」を開催する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000275.000023075.html

◎無料動画アプリ「BuzzVideo」を運営するBytedanceは、講談社と提携し、講談社の自動車ジャンルで国内有数の人気動画チャンネル「Best Motoring」(ベストモータリング)のコンテンツを「BuzzVideo」で配信することになった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000030435.html

ブックウォーカーが運営する電子雑誌読み放題サービス「マガジン☆WALKER」は6月8日(金)、「漫画アクション」(双葉社)の配信を開始した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000911.000001227.html

◎アムタスは、電子コミック配信サービス「めちゃコミック」(めちゃコミ)において、双葉社との協業企画の一環として、「月刊まんがタウン」の掲載作品を5月31日(水)より独占先行配信を開始している。
https://www.amutus.co.jp/news/press/2018/p180606000000.html

◎日販は、そら植物園と、「植物を届ける」というコンセプトを掲げ、合弁会社となる「日本緑化企画株式会社」を6月6日に設立した。
https://www.nippan.co.jp/news/nichiryoku_20180607/
日本緑化企画は、プロジェクトの第一弾として銀座 ソニービル跡地にオープン予定の「Ginza Sony Park」地上フロアに、「アヲ GINZA TOKYO」を8月9日(木)にオープンする。
日本緑化企画は日本全国を網羅する出版物流ルートをもつ日販と、世界中のネットワークを活かした植物の提供力とプロデュース力をもつそら植物園の両社の強みを掛け合わせ、「植物を届ける」事業を展開するそうだ。
https://www.nippan.co.jp/news/awo_20180607/

トーハンは、「ワンワンとうーたん パリパリミニ絵本」を5月下旬より販売開始した。
幼児向けコンテンツとして根強い人気を誇る「ワンワンとうーたん」をタカラトミーから発売している「パリパリミニ絵本」で商品化したものだ。
http://www.tohan.jp/news/20180607_1219.html

トーハンの店頭活性化プロジェクトは、書店店頭でVRバーチャルリアリティ=仮想現実)の世界を体験できる店舗常設型サービス「VR THEATER」を5月1日より、期間限定で明屋書店中野ブロードウェイ店(東京都中野区)にテスト導入した。
http://www.tohan.jp/news/20180607_1221.html

◎「ギュスターヴくん」「せかいいちのねこ」「いらないねこ」(白泉社)、「ふたりのねこ」(祥伝社)、「型抜きPOSTCARD BOOK『A to Z』」「ヒグチユウコ作品集」(グラフィック社) で知られている画家のヒグチユウコのオリジナルブランド「GUSTAVE higuchiyuko」の初のショップ「maison GUSTAVE」が2018年6月10日(日)、東京・青山にオープンした。
https://spur.hpplus.jp/culture/news/201806/07/F5N2Y3I/

◎富樫倫太郎の「生活安全課0係」シリーズ(祥伝社)が原作でテレビ東京系の金曜8時のドラマ「警視庁ゼロ係 生活安全課なんでも相談室 THIRD SEASON」(毎週金曜夜8:00-8:54)が 7月20日(金)から 放送開始となる。
https://thetv.jp/news/detail/149839/

◎紙の雑誌は「インディペンデント誌」化が進むのかもしれない。「エル」が紹介している16誌は確かに魅力的である。
http://www.elle.co.jp/fashion/pick/the-power-of-print-the-independent-magazines-you-need-to-know-now18_0607

小学館の女性ファッション誌「CanCam」7月号は表紙と特集ページが全国版とは違う関西版も発売となったが、限定版となった関西版で完売店が続出しているそうだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000013640.html

幻冬舎は、中国で新たに設立された民間出版会社 錦■(■=厂+昔)上海文化伝播有限公司 と戦略的提携をし、女性誌「GINGER」の中国版を10月に創刊する。また、中国国内に新しいプラットフォームを立ち上げ、SNSや中国人インフルエンサーなどを活用し、従来の雑誌コンテンツの提供にとどまらない、日中両国のマーケットを狙った新ビジネスを構築していく予定だという。
https://www.fashionsnap.com/article/2018-06-07/ginger-china/

◎マガジンハウスは、この秋に創刊30周年を迎えた「Hanako」を全面的にリニューアルする。首都圏配本の隔週刊のリージョナル誌から月刊の全国誌に転身を図る。新生「Hanako」は七つの軸を持つという。
「1・雑誌「Hanako」は平綴じ&ページ増&全国配本で刷り部数アップ
2・ムックはジャンル別にブランド化したガイドブックを、年6〜8本刊行予定
3・WEB「Hanako.tokyo」は検索機能を大幅強化、エリア特化型メディア事業も
4・SNSは好調Instagramを中心に、ストーリー動画企画など新企画が続々
5・読者組織「ハナコラボ」は総フォロワー数85万! 商品のお試し、開発も得意です
6・イベントは月1回開催する他、幅広く集客する楽しい有料イベントも計画中
7・インバウンド施策は台湾でWEBサイトをローンチ。2020年に向け世界を視野に」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000030125.html
やれることは総てやろうというリニューアルである。いずれにしても、マガジンハウスの女性誌の強みはファッション誌に特化していないという点に尽きよう。ちなみに「アンアン」創刊以降の女性誌の歴史はファッション実用誌としての強度を強める歴史であったが、その実用性がIT起業に際して狙い撃ちにされているのである。

朝日新聞GLOBEとAbemaTVのニュースチャンネルが共同で制作したドキュメンタリー番組「『野獣』という名の列車をたどって」が、全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)による「第34回ATP賞テレビグランプリ」の「ドキュメンタリー部門」で、奨励賞を受賞した。GLOBE編集部の村山祐介記者の取材・撮影だが、新聞記者の撮影による番組の受賞は異例だし、ネット配信番組によるドキュメンタリー部門での受賞は初めてとなる。
https://globe.asahi.com/article/11597307
https://globe.asahi.com/article/11536988

トーハンの平成29年度決算。売上高は427,464百万円、前年比92.6%の減収 。売上総利益は46,277百万円で、売上高伸長率に比べ0.4ポイント下回る前年比92.2% 。
http://www.tohan.jp/news/upload_pdf/71_kessan_shiryou.pdf

トーハンの役員人事。川上浩明が代表取締役副社長に、 田仲幹弘 が取締役副社長に、小野 晴輝、松本俊之 が専務取締役に、高見真 一 、大西良文 が常務取締役に昇任する。
http://www.tohan.jp/news/upload_pdf/20180605shinninyakuin.pdf

◎清水英斗 の「アホが勝ち組、利口は負け組 」(秋田書店)はタイトルからして私の趣味ではないのだが、内容は別もので、最近、読んだサッカー本の中では説得力があった。
http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253101062

◎昨年も今頃の季節に紹介したように思うけれど。「週刊実話」に居島一平 の「本好きリビドー」(=書評)が掲載されている。居島は漫才コンビ米粒写経」のボケだが、太田出版で編集の経験もある芸人だ。両親ともに朝日新聞記者である。母親は現在、新潮社。
https://wjn.jp/article/detail/3301795/
居島は「月刊極北」(明月堂書店)でこういうのも書いたことがある。
http://meigetu.net/?page_id=2877

◎日本記者クラブは、17日から予定していた中国・チベットへの記者団派遣を参加予定だった産経新聞記者のビザが中国側から出なかったため中止した。乾正人産経新聞執行役員東京編集局長がコメントを発表している。
中国当局が日本記者クラブ主催のチベット取材団から産経新聞記者を排除しようとしたことは、言論の自由への挑戦であり、憤りを禁じ得ない。日中平和友好条約締結40周年に当たり、両国友好の精神を再確認すべき年にこうした措置をとった中国当局に、断固として抗議する。同時に、中国当局との交渉で毅然とした対応をとった日本記者クラブに敬意とともに感謝の念を表する」
https://www.sankei.com/world/news/180608/wor1806080023-n2.html

◎オトバンクは、マガジンハウスより6月5日に発売された累計56万部突破の川村元気の「億男 オーディオブック付き スペシャル・エディション」にオーディオブックダウンロードシステムを提供した。ダウンロード式のオーディオブックが小説書籍の付録となるのは、今回が初めてのことだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000034798.html

◎「J-CASTニュース 」によれば、エプソン販売 がまとめサイト「保守速報」に掲載したウェブ広告を中立性を維持するという社内規定に反する という理由で取り下げていたそうだ。
https://www.j-cast.com/2018/06/08330931.html

◎ポーラは、二子玉川 蔦屋家電や梅田 蔦屋書店をはじめとしたCCCグループとBEAUTY CULTIVATION(磨く、養う、ともに高め合う)のコラボレーションスローガンのもと、美しくあるための感性を刺激する体験を届ける取り組みを展開している。
第一弾として4月から約1ヶ月間にわたり開催した二子玉川 蔦屋家電とポーラ企業文化誌「WE/」5・6月号「かなでる 縄文×近未来」とのコラボ企画は、約5,000人もの来場者を記録した。第二弾は梅田 蔦屋書店で6月15日(金)〜6月24日(日)までの10日間、イベントを実施する。
https://www.pola.co.jp/company/news/po20180608/
https://www.pola.co.jp/company/pressrelease/pdf/2018/po20180608.pdf

日本テレビによれば、金沢の老舗書店「うつのみや」の旧本店ビルの再開発が決まった。 関西電力グループの不動産会社 が取得し、マンションやホテル、あるいは商業施設などの建設を検討している そうだ。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:Q5X1dP3lhbAJ:www.news24.jp/nnn/news87118503.html+&cd=8&hl=ja&ct=clnk&gl=jp&client=safari

◎書店を文化として論じるのも結構だが、危機を迎えているのは文化としての書店ではなく、書店の経済であるということを忘れてはなるまい。
https://dot.asahi.com/aera/2018060700028.html?page=1
アエラ」の記事によれば、高崎俊夫は六本木の青山ブックセンターでウォーカー・エヴァンスの写真集を買ったそうである。創元社 のポケットフォトの一冊として刊行されたヤツである。
https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=3404
「Let Us Now Praise Famous Men」はジェイムズ・エイジー が小説を書き、写真はエヴァンスだった。
https://www.amazon.co.jp/Praise-Famous-Penguin-Modern-Classics/dp/0141188499/ref=sr_1_1?s=english-books&ie=UTF8&qid=1528605863&sr=1-1&keywords=Let+Us+Now+Praise+Famous+Men
ジェイムズ・エイジージョン・ヒューストンの「アフリカの女王」や1990年になって日本初公開されたチャールズ・ロートンの「狩人の夜」の脚本を書いたことでも知られている。
http://www.seiryupub.co.jp/cinema/2010/04/post.html
どうでも良い話だけれど、「狩人の夜」はフランソワ・トリュフォーが絶賛した。

◎「AbemaTIMES」が「視聴率至上主義で自縄自縛に…ふかわりょう『テレビの前に来てくれた人に誠実に向き合うことが視聴習慣につながるのに』」を掲載。ふかわの次のようなコメントが鋭い。
「みんなサッカーならサッカー、音楽なら音楽という専門的なことを掘り下げるコンテンツを望むし、それがネットにはある。テレビがしんどいと思うのは、興味のない人を取り込むためのコンテンツ、つまりサッカーが大好きな人にとってはいらないコンテンツを盛り込まなければいけないこと」
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0608/abt_180608_3011123104.html

◎「報道ステーション」 は6月7日の放送で警察署に入る 警察官を事件の容疑者として 報道してしまった。朝日ネタは産経で読むに限る。
https://www.sankei.com/affairs/news/180609/afr1806090001-n1.html

◎「東洋経済オンライン」は「ツイッターは『ヘイト』の連鎖を止められるか 米国外の最重要市場、日本法人トップに直撃」を掲載。ツイッタージャパンの笹本裕代表は次のように発言している。
「日本は通勤・通学に公共交通機関を使う人が多く、単純にスマートフォンへの接触時間やアプリの利用時間が長くなる傾向がある。また、電車の遅延情報などを検索する際、最新情報を知りたいならまずツイッター、という文化が根付いた。実際日本では、ツイッターにおける1人当たりのサーチ(検索機能)利用数が欧米に比べ非常に多い。今起きていることを即時に知る場として浸透したといえる 」
https://toyokeizai.net/articles/-/224254

◎コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は、日本アドバタイザーズ協会(JAA) 、日本インタラクティブ広告協会(JIAA) 、日本広告業協会(JAAA) という広告関連団体3団体と協力し、日本コンテンツの著作権を侵害するサイトを広告掲載先から排除するため、新たに当該3団体と定期的に協議する場を設けることになった。
http://www.coda-cj.jp/news/detail.php?id=171

総務省NTTドコモのウェブサイト上の「ドコモ光セット割」に関する表記の一部において、「ドコモ光セット割」の提供条件(移動通信役務に関する料金からの割引であること)と整合しない不適切な情報提供を行うものがあったと認め、行政指導を行った。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban03_02000482.html
「ITmediaNEWS」の説明がわかりやすい。
「ドコモ光セット割は、NTT東西の光回線を利用したFTTHサービス『ドコモ光』とスマートフォンの両方を契約すると料金を割り引くというもの。ドコモのWebサイト上の一部で、FTTHサービスの料金からの割引であるかのように表示していたが、実際はスマートフォンの利用料金からの割引だった」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1806/08/news135.html

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4)【深夜の誌人語録】

最大多数の最大幸福 も重要だが、最大多数の最小不幸も考えねばなるまい。