【文徒】2019年(令和元)9月3日(第7巻159号・通巻1579号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】「週刊ポスト」が「断韓」新聞広告掲載で大炎上へ
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2019.9.3 Shuppanjin

1)【記事】「週刊ポスト」が「断韓」新聞広告掲載で大炎上へ

i)柳美里ツイッターで叫んだ!

東京新聞労働組合が次のようにツイートしている。
小学館で働く仲間のみなさん。
週刊ポストが月刊Hanadaみたいに
なってて「これじゃいけない」と
思ってる人も少なくないはずです。
どうか中で声を上げてください。
そして、中で何が起きてるのか
外にも発信してください。》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1168323804923191296
恐らく、「週刊ポスト」がデカデカと「韓国なんて要らない」と掲げた新聞広告を見てのことだろう。中身は読んでいまい。このツイートを投稿する前に東京新聞労働組合は、こうも呟いている。
週刊ポストの最新号。
「韓国なんて要らない」
「『嫌韓』ではなく『断韓』だ」
「厄介な隣人にサヨウナラ」
「韓国人という病理」
など、隣国ヘイトの字が表紙に踊る。
吐き気を催す雑誌になり果てた。》
週刊現代は毎週のように
死んだら…、死ぬ前に…と
すっかり終活雑誌の様相。》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1168269776872857605
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1168277891760607232
東京新聞労働組合にはミュージシャンにしてジャーナリストであるモーリー・ロバートソンが昨年したツイート「刈羽崎柏原発じゃだめなんですか?今の日本に原発は当面必要だと思うけどな。」についても声を上げてもらいたいものである。
https://twitter.com/gjmorley/status/1038615644424392705
何故って?新聞界にあって脱原発の主張では最も急先鋒の東京新聞の広告キャラクターはモーリー・ロバートソンにほかならないからだ。田中康夫ツイッターで、こう喝破している。
東京新聞で働く「内輪」のみなさん
刈羽崎柏原発じゃだめなんですか?今の日本に原発は当面必要だと思う」誤字ツイートwしたモーリー・ロバートソンを「変わるチャンスはまだまだある さあ、次の扉へ」広告キャラクターに起用し続ける「内情」を外に発信しないと〓(小誌註 ここはフライドチキンの絵字となっている)じゃね》
https://twitter.com/loveyassy/status/1168330507710418944
https://hotweb.tokyo-np.co.jp/cm/
東京新聞労働組合のツイートを読まずとも、「週刊ポスト」の新聞広告に度肝を抜かれた読者は多いのではないか。多くの批判がツイッターに投稿されている。
週刊現代」の書評欄ではお馴染みの武田砂鉄もツイートしている
《「週刊ポスト」広告。これでいいのか、と疑問視する人は、編集部にいないのだろうか。》
https://twitter.com/takedasatetsu/status/1168307987863064577
柳美里は武田の呟きをリツイートして、こう書き始めた。
《日本で暮らす韓国・朝鮮籍の子どもたち、日本国籍を有している朝鮮半島にルーツを持つ人たちが、この新聞広告を目にして何を感じるか、想像してみなかったのだろうか? 想像出来ても、少数だから売れ行きには響かないと考えたのか? 売れれば、いいのか、何をしても。》
小学館は、ドラえもんポケモン、図鑑などの子ども向けの本で大儲けすると同時に、韓国・朝鮮人に対する人種差別を煽る週刊誌で儲けているのですね。》
《ちなみに、累計100万部のベストセラーとなった『命』シリーズは、『週刊ポスト』に連載し、小学館から刊行しました。》
《『週刊ポスト』の「10人に一人は要治療     怒りを抑制できない 韓国人という病理」という見出しは、人種差別と憎悪を煽るヘイトスピーチです。
韓国籍を有するわたし、わたしの家族、親族、10人います。
10人のうち一人は、治療が必要?》
《新聞を開き、広告を見るたびに、吐き気がします。
毎朝、毎朝、毎朝、毎朝!》
https://twitter.com/yu_miri_0622/status/1168327204222074880
https://twitter.com/yu_miri_0622/status/1168334214422396928
https://twitter.com/yu_miri_0622/status/1168334805680836608
https://twitter.com/yu_miri_0622/status/1168337426277785600
https://twitter.com/yu_miri_0622/status/1168337850581966848
春新書から「謎の渡来人秦氏」を出している水谷千秋も呟いている。
《今日の週刊ポストの見出しもひどいなあ》
https://twitter.com/ChlakiM/status/1168289582183518208

ii)深沢潮が「週刊ポスト」休載をフェイスブックで報告

週刊ポスト」でリレーエッセイを持つ深沢潮は、「週刊ポストとの決別をフェイスブックで報告している。
《わたし、深沢潮は、
週刊ポストにて、
作家たちのA to Zという、作家仲間6人でリレーエッセイを執筆しています。
しかしながら、このたびの記事が
差別扇動であることが見過ごせず、
リレーエッセイをお休みすることにしました。
すでに原稿を渡してある分については掲載されると思いますが、
以降は、深沢潮は、抜けさせていただきます。
ほかの執筆陣の皆様には了解を得ています。
(本人の投稿です)》
https://www.facebook.com/fukazawaushio/photos/a.594714257251424/2436141816441983/?type=3&permPage=1
西岡研介が呟く。
《深沢さん、さすがだ。》
https://twitter.com/biriksk/status/1168374187406192640
深沢は小学館庫から「緑と赤」を刊行している。その帯には「大好きな恋人も友達もそんな『理由』で『嫌い』になるの?」とある
https://www.shogakukan.co.jp/news/202663
社から「Blue」を刊行した葉真中顕も「週刊ポスト」に連載を持っているが、こうツイートしている。
《ポスト見本誌見て唖然とした。持ち回りとはいえ連載持ってるのが恥ずかしい。
表紙や新聞広告に酷い見出し踊らせてるけど、日本には韓国人や韓国にルーツある人もいっぱいいるんだよ。子供だっているんだよ。中吊り広告やコンビニでこれ見たらどういう気持ちになると思ってんだよ? ふざけんなよ。》
《今週の記事は精神疾患当事者への偏見を煽るようなものもあってまじクソオブクソ。
てかこれもう立派なヘイトスピーチ、差別扇動だろ。
ポストみたいなメジャー誌が人を国や民族で雑にくくって面罵したり、まして馬鹿にしたら、社会全体に「このくらいOK」てシグナルになっちゃうだろ。》
《私は韓国(外国)にまつわることを批判をするなとは思わない。冷静に政策を批評するとか、韓国で起きたヘイトクライムを人権意識に基づいて報じるとかは大いにやればいい。でも今週のポストがやってることは、ただの差別だよ。他に言いようがない。》
《しかもよりによってこの時期にかよって思う。
96年前の今ごろ、関東大震災のあとに何が起きたか真剣に考えるべきだ。》
https://twitter.com/akihamanaka/status/1168333442481717249
https://twitter.com/akihamanaka/status/1168333447816826880
https://twitter.com/akihamanaka/status/1168333641421713408
https://twitter.com/akihamanaka/status/1168334645739642881
「某出版社校閲部員」は葉真中顕に同意している。
小学館の「週刊ポスト」の問題は本当に酷い。葉真中さんの仰る通り「冷静に政策を批評するとか、韓国で起きたヘイトクライム人権意識に基づいて報じる」視点も何もなく、ただ100%差別を煽ってるだけと捉えられかねない言。「10人に1人は要治療」もアウト。嫌韓の方向性がおかしくなっている極み。》
https://twitter.com/WiQIHaDU6fPWDK2/status/1168413913391566849
「某出版社校閲部員」は更に踏み込んで、こう主張している。
《では、なぜこんな見出しがのうのうと出てしまったのか?そしてその時に校閲は何をしていたのか?と言うと、校閲が指摘したところで、編集の暴走を止める手立てもなかったのだろう。そもそも、こんな記事を書いていて「週刊ポスト」の編集者は楽しいのか?謎でしかない。》
《noteにも何度か書いているが、差別表現というのは校閲が指摘「しなければならない」(直るにせよ、直らないにせよ)ポイントの一つ。差別表現で猛烈な抗議が起こり回収や廃刊になった例というのは、実は最近の「新潮45」の前にも色々ある。今回も「週刊ポスト」は廃刊になる可能性が高いのではないか。》
《そして今回の「週刊ポスト」においては、雑誌の大特集全般が嫌韓というより「韓国差別助長」に満ちた内容となっており「週刊誌もここまで来てしまったか」と私なんかは隔世の感に堪えない事例である。「週刊ポスト」は、昔は凄かったんです。いつからセックスと韓国差別がメインの週刊誌になったのか。》
https://twitter.com/WiQIHaDU6fPWDK2/status/1168414494722183168
https://twitter.com/WiQIHaDU6fPWDK2/status/1168415235708837889
https://twitter.com/WiQIHaDU6fPWDK2/status/1168416205540999169

iii)「週刊ポスト」新聞広告に寄稿者たちが反乱

小学館からは「雨利終活写真館」を刊行している芦沢央も黙ってはいられなかったようだ。
《訴えたいことであるほどきちんと時間をかけて調べて小説を書く中で多角的に咀嚼していきたいと思っていたんだけど、これはひどすぎて考えがまとまっていなくても声を上げずにいられない。売れるからって何をやってもいいのか。踏みにじられている人の気持ちを少しでも考えたのか。》
《目先の売上のためにどんどん目立つ言葉、過激な主張へ進んでいって、その先には何があるのか。その途中で傷つけられていく人たちは、その人生はどうなるのか。どんな影響を及ぼすのか少しでも考えたら、こんなことはできるはずがない。これが多くの人の目につく出版物を出す者の姿勢だろうか。》
https://twitter.com/AshizawaYou/status/1168348814958137344
https://twitter.com/AshizawaYou/status/1168348999645970432
「名も無き世界のエンドロール」で「小説すばる新人賞」を受賞した行成薫のツイートも「週刊ポスト」が念頭にあるのではないだろうか。
《「売れる」「販売部数が伸びる」「PV数が稼げる」「バズる」っていうのは、人を傷つけることに対する免罪符にはならないからね。よく考えるべき。》
https://twitter.com/KaoruYukinari/status/1168325258975141889
「ズームーデイズ」や「ハニーズと八つの秘めごと」を小学館から刊行している井上荒野ツイッターで嫌悪感を表明している。
週刊ポストの表紙の件。嫌韓を煽れば売れる、という世相もいやだが、「売りたい」という欲が良心や矜持をやすやすと凌駕していることがすごくいやだ。》
https://twitter.com/arereno/status/1168396772525264896
集英社の鈴木耕も怒っている。
《今日の「週刊ポスト」の新聞広告に驚愕した。ここまで来たか。「断韓」、つまり韓国との国交断絶を煽っている。もしこんな凄まじい記事に影響されたバカが何かを起こした場合、これを書いた連中も出版した社も、どういう責任をとるのだろう。「関係ない」としらばっくれるだけだろうか。》
《「週刊ポスト」の凄まじい嫌韓ヘイト記事に、やはり「執筆拒否」の作家や研究者が出始めた。むろん、不買運動も起きるだろう。それは「ポスト」だけにとどまらず、小学館の全出版物に及ぶ。小学館は、社としてどういう対応をするのだろうか?》
https://twitter.com/kou_1970/status/1168334793442025473
https://twitter.com/kou_1970/status/1168391495696576512
「自炊力」のフードライター白央篤司もツイッターに投稿している
週刊ポストを発行している小学館は出版理念として「出版物が世の中全ての悪いことを無くすことはできないが、人の心に良い方向を生み出す、何らかの小さな種子をまくことはできる」と明記している。悲しい。この矛盾を編集部は、社はどう考えるのだろうか。》
https://twitter.com/hakuo416/status/1168366525771681792
影書房も怒っている。
《人種差別・ヘイトスピーチをばらまいてんじゃないよ、『週刊ポスト』。
ここまで恥も感じられなくなったやつらに「年金財政検証」だの言われても、信用できるか。その前に読む気になれない。
こうやってあんたらマスメディアがつくりあげた社会正義への不信感が、社会を壊しているんだよ。責任とれよ。》
https://twitter.com/kageshobo/status/1168362399486734337
佐藤泰志作品集」「金鶴泳作品集」のほかに金貴粉の「在日朝鮮人とハンセン病」や宮地忠彦の「震災と治安秩序構想」など意欲的な出版物を次々に世に問うている「図書出版クレイン」もツイートしている。
《はっきり言って、『週刊ポスト』のヘイト広告なんか、いまに始まったことじゃないからね。日韓関係のこじれがこれほどまでになって、あらためて多くの人に気にとめられた、というだけの話。つまり、不幸がなければあぶり出されることのなかった、罪深いマンネリズム。》
https://twitter.com/cranebook/status/1168411212750569473
ミステリ評論家の千街晶之のツイート。
《「週刊ポスト」編集部が自分たちの本音でこういう記事を書いていたらまずいが、正しくないことは理解していてもそのほうが売れるからという判断で書いてるとしてもそれはそれでヤバい。》
https://twitter.com/sengaiakiyuki/status/1168380848824995840
豊崎由美も厳しい。
《いくら流行りすたりに乗る、つまり俗情と結託しないとやっていけないのが雑誌だからといって、ここまで酷いとさすがに目を剥く。「週刊ポスト」は「俗情=韓国を無闇矢鱈とヘイトするバカどもの気分」ととらえているんですね? バカどもと共に沈んでください。》
https://twitter.com/toyozakishatyou/status/1168388811396546561
社会学者の岸政彦のツイート。
《いくらなんでもこれはひどい…………。韓国人だけではく精神病者に対する憎悪も煽ってる。
小学館か。どうなってるんだろう出版業界は。》
https://twitter.com/sociologbook/status/1168381954552549376
内田樹小学館に対して断筆宣言。
《この雑誌に自分の名前を掲げて章を寄せた人は、この雑誌が目指す未来の実現に賛同しているとみなされることを覚悟した方がいいです。》
《というわけで僕は今後小学館の仕事はしないことにしました。幻冬舎に続いて二つ目。こんな日本では、これから先「仕事をしない出版社」がどんどん増えると思いますけど、いいんです。俗情に阿らないと財政的に立ち行かないという出版社なんかとは縁が切れても。》
https://twitter.com/levinassien/status/1168372569012981765
https://twitter.com/levinassien/status/1168374401500233730
集英社新書から「日本会議 戦前回帰への情念」や「歴史戦と思想戦 ――歴史問題の読み解き方」を刊行している山崎雅弘の見解も厳しい。
《新潮社の「新潮45」と同様、これも担当編集部レベルの話ではなく、小学館の社長や重役の責任だろうと思う。この雑誌が差別と偏見を煽るヘイト見出しを付けるのは、今回が初めてじゃない。社長や重役はそれを知っている。知っていて「数字が取れるなら別にいい」と許している。》
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1168384175759446016

iv)炎上から延焼へ 広がる批判のツイート

俳優の山本一賢もこんなツイートを発表している。
週刊ポストの広告、どうなの?
俺は韓国に演技を教わってるし、バスケもさせてもらってホテルも立派でお世話になったし、未だに嫌な奴に会ったことがないし、尊敬してる先輩は在日韓国人だし、また韓国行きたいし日本にも来てもらいたい。
俺はこの広告が大嫌い。》
《メディアやマスコミは何の為に何を煽っているのか。
何から何を守ってるのか。
自分たちのやってることを再認識して欲しい。
この記事を出す出版社の中に誰も違和感を口に出す人がいないのが異常だと思いませんか。》
https://twitter.com/yamamotoshit/status/1168343806929821696
https://twitter.com/yamamotoshit/status/1168373904491999232
ロック・バンド「ソウル・フラワー・ユニオン」もツイッターで、こう発言している。
《『週刊ポスト』のクソヘイト。これ、編集部のみならず、小学館の社長重役あたりの責任が問われるレベルの差別扇動でしょ。電車の中釣り広告やコンビニでこんなのを通学中に読まされる子どもたちのことを少しでも考えてみろや。ふざけんな。》
https://twitter.com/soulflowerunion/status/1168431644664946688
小学館の「月刊!スピリッツ」で「新九郎、奔る!」を連載している、ゆうきまさみも一言呟く。「ニュータイプ」では「ゆうきまさみはてしない物語」を連載している。
週刊ポスト、僕の漫画に出てくる週刊誌よりひどい》
機動警察パトレイバー」劇中の週刊誌「週刊パトス」のことであろう。
https://twitter.com/masyuuki/status/1168375129002278912
角田菜穂子は編集者。朝日新聞出版との仕事が多い。
週刊ポストの人は、出版化を抹殺したいのだろうか。章(写真)とデザイン、紙というツールは同じものを使っていても、私がいる世界とは違う場所にいるとしか思えない。たった一つの劇薬(爆撃か?)が良書を読者から遠ざけていることに気づいて欲しい。
《いやはや、音羽グループに続いて一ツ橋グループのトップ企業までトホホと思っている一方で、最近、「あれ?いい本出してるな」って目につくのが、集英社なんだよね~。》
https://twitter.com/Fillmore_Eastjp/status/1168410082050105344
https://twitter.com/Fillmore_Eastjp/status/1168424537609752576
元朝日新聞記者であり、慶應義塾大学でジャーナリズム専攻の非常勤講師をつとめている佐藤章のツイートにも「廃刊」という二字が刻み込まれている。
《確かに今朝の広告は目を見張ったね。脳の軽い風潮についにここまで迎合する週刊誌が現れたかと。廃刊になってもおかしくないレベルの侮辱タイトルだ。今後小学館ネトウヨ本しか出さないと決めたのか。1945年、そして65年前後の日韓関係史を深く振り返る視点こそ重要なんだ。》
https://twitter.com/bSM2TC2coIKWrlM/status/1168440082396639232
「境界の町で」が懐かしい中島麻美(岡映里)は、編集者でもあるのだが「週刊ポスト」は要らないと書いている。
《韓国なんていらない」っていうか、週刊ポストがもういらないよなあ。久々に見出し見たけどなんか、自分が編集者だったらどの記事も全然担当したくないわ。「議論沸騰 中学生の息子と入浴する母たち あなたはどう思いますか?」「オボちゃんの涙は本当か」、、、興味ないですw》
https://twitter.com/okaimhome/status/1168382989576757248
富山大学教授の山根拓もツイートしている。
週刊ポスト、相当部数が減っているのだろう。だから政府主導の謂れなき韓国叩きに便乗するのかな。しかし、これは完全に矩をこえている。雑誌として死んでいる。謝罪の上、廃刊すべきではないのか?》
https://twitter.com/HYamane7/status/1168334999025676288
浅原裕久はフリーの編集者だ。
ゴゴスマのスタッフも週刊ポストの編集者も「上の方針だから」は通用しない。差別を扇動した社会的責任は所属の一人ひとりが負わなければならない。ゴゴスマ週刊ポストも、新潮45のように終わらせなければならない。ヘイトに言論の自由ナシ。カネのために差別した連中はメシが食えなくなるだろう。》
https://twitter.com/asahara1966/status/1168389796953120768
フリーライターの荒井カオルはコンビニや書店にサボタージュを呼びかけている。
《コンビニ店員をやっていた私の知人が、良心的サボタージュをやっていた。差別的な煽情記事が載った雑誌をコンビニのラックの裏側にボトボト投げこんで隠し、1週間後に次の号が出たら縛って返本してしまうのだ。コンビニ店員も書店員も、今週の週刊ポスト売らずに返本してほしい》
https://twitter.com/araikaoru/status/1168364554981535744
能町みね子の呟き。
週刊ポスト、控え目に言って(正しい用法)杉田水脈の生産性発言以下なので、廃刊だと思います》
https://twitter.com/nmcmnc/status/1168462674356686848
田崎健太は小学館出身のノンフィクション作家である。ツイッターで言い切っている。
《先月、写真家の井賀孝さんとのトークショーで「小学館は給料が良かったでしょ。辞めなかったらと後悔したことはないですか」と聞かれた。。ぼくは「ジジイのセックスとネトウヨという今、週刊ポストみたいな雑誌は作っていると考えるだけでうんざりしますよ。人生の無駄です」と答えた。》
https://twitter.com/tazakikenta/status/1168409327524204544
田崎は、こうもツイートしている。
《誤解されがちだけれど、週刊ポストは「売れるから」っていう確信でやっているのではないはず。だって、ずーっと売れてないもの。売れることが何なのか分からない編集部になっている。「SAPIO」が許されていたから、これもOKじゃねぇという軽い気持ちだったんだろうな。》
https://twitter.com/tazakikenta/status/1168402281651269632
小学館の社員であれば知っている奈良巧もツイートしていた。
《週刊誌にジャーナリズムを求めるのはいかがなものか、という時代になってしまった。何で雑誌を出すのか。1)広告が取れて稼げる。2)話題になり部数が伸びて稼げる。このふたつが大きい。問題は、ジャーナリズムでもなく、広告も取れず、部数も伸びない、そういう媒体が存在してしまっているということ。》
《健全な雑誌は編集長に全権を預けて、時代の潮流を必死になって読んで雑誌を作っていく。たまたま能力のない編集長が就任しても、数字がでなければすぐにクビ。問題は能力のない取締役が編集長に古い感覚で指示をする体制。編集長が決断できない組織になっていれば、取締役の脳以上の本は作れない。》
https://twitter.com/naratakumi/status/1168399531521671168
https://twitter.com/naratakumi/status/1168401952071307264

v)「週刊ポスト」編集部が「お詫び」を発表

「NEWSポストセブン」は9月2日午後7時に次のような「週刊ポスト9月13日号掲載の特集について」を発表した。
週刊ポスト9月13日号掲載の特集『韓国なんて要らない!』は、混迷する日韓関係について様々な観点からシミュレーションしたものですが、多くのご意見、ご批判をいただきました。なかでも、『怒りを抑えられない「韓国人という病理」』記事に関しては、韓国で発表・報道された論を基にしたものとはいえ、誤解を広めかねず、配慮に欠けておりました。お詫びするとともに、他のご意見と合わせ、真摯に受け止めて参ります。》
https://www.news-postseven.com/archives/20190902_1444923.html?DETAIL
「ハフポスト日本版」が9月2日付で「週刊ポストが『韓国は要らない』特集を謝罪。『誤解を広めかねず、配慮に欠けていた』」を公開している。
《9月2日発売の週刊誌「週刊ポスト」で「韓国なんて要らない」などと題する特集を掲載し、小学館から関わりのある作家らから「差別的だ」と批判を受けた問題で、発行元の小学館は「誤解を広めかねず、配慮に欠けていた」と謝罪した。ハフポスト日本版の取材に対し、メールで回答した。》
https://www.huffingtonpost.jp/entry/shougakukan_jp_5d6ce7e5e4b09bbc9ef1cf72
山崎雅弘は「ハフポスト日本版」の記事を読んだうえで次のようにツイートしている。
《ハフポスト日本版は「受け手側の誤解だ」という小学館の言い分を無批判垂れ流しで拡散しているが、「実質的には非を認めず批判する側の読解力に責任を転嫁するニセの謝罪」を社会で通用させる手助けをしているのと同じだろう。小学館は非を認めていない。なぜ批判しないのか。》
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1168479326536253440
NHKチーフ・ディレクターの市川衛も発言。
週刊ポスト、ひどすぎる
誰かの性別や人種など、属性だけを持って「○○だ」と決めつけること、それは差別に他ならない
どうしちゃったんだろう
記事を書いた記者や、見出しを付けたデスクは、何がしたくて、誰のためになりたくて、伝える仕事を選んだんだろうか》
https://twitter.com/mam1kawa/status/1168492143578476544
佐藤章は「お詫び」を読んだうえで尚こうツイートする。
《ポストは廃刊にしないと世論は収まらないね。歴史的な反省が寸分もない安倍は折りがあれば韓国を叩いてバカなネトウヨ支持者を喜ばせたいと考えていたのだろう。TV各局を筆頭にこの風潮を作り出していたのだがポストは軽薄にも一線を越えてしまった。確信犯。廃刊以外にない。》
https://twitter.com/bSM2TC2coIKWrlM/status/1168504051190788096
星野智降も「お詫び」には厳しい評価を下している。
《自分たちが世に暴力を促す行為をした点を認めてそれを過ちだったと言わないと、促された暴力は止められません。この「言い訳」では、いまだに差別扇動し続けた状態です。》
https://twitter.com/hoshinot/status/1168507086499540993
これは「ふたつの日本 『移民国家』の建前と現実」 (講談社現代新書)の望月優大によるツイートだ。
《謝罪という形式はとっていても、何を問題だと認識し、今後どうするのか、何も書かれていない。属性に基づく差別を煽ったことをどう認識するか、その出版物や広告が今なお全国に出回っている状況をどうするのか、今後同じことが起きないようどう対策するのか、書かれていない。
https://twitter.com/hirokim21/status/1168480709670866944
「イサの氾濫」(未來社)や「野良ビトたちの燃え上がる肖像」(新潮社)で知られる木村友祐もツイートしている。
《「混迷する日韓関係について様々な観点からシミュレーションしたもの」って言い訳はなんだろう。シミュレーションすればこんな差別的特集になるのか。「誤解を広めかねず」って、誤解以上に差別的視点を広めてるじゃないか。言葉を扱う会社なのに、言葉の作用がわからない?》
https://twitter.com/kimuneill/status/1168503916268384258
小学館からデビューした藤谷治は次のような連続ツイートを発表した。
小学館が出している「週刊ポスト」の広告見出しに今週、ひどい差別的言辞が並んだ。僕は新人賞も取らずに持ち込み原稿で小学館にデビューさせてもらいこんにちに至っている。何作も何作も小学館から出している。そういう人間として言わせてもらう。》
《「週刊ポスト」の広告は引用するのも不愉快だ。そんな見出しの記事が載る週刊誌と、同じ出版社から小説を出している人間のことは、考えたことがないのか。少なくとも「週刊ポスト」は考えないのだろう。なんの関係もないと思っているのかもしれない。でも世間はそう思わない。世界もだ。》
《「週刊ポスト」がどう判断しようが、世間じゃ「あの差別的な見出しを広告にした週刊誌を出した出版社」と「藤谷の小説を出している出版社」は同じだ。全員同じようなことを考えている人間の集まりだと思われる可能性すらある。これがどんなにはた迷惑な話か!》
《今月には夏休みが明けて大学の講義が始まる。僕は自作について語る。その自作は小学館庫所収だ。講義を受ける学生には諸外国から日本学を学びに来た留学生がたくさんいる。彼らはさすがに「週刊ポスト」と僕の小説を同一視はしないだろう。けれども僕はどうしたらいいか判らない。》
小学館という出版社について学生(留学生とは限らない)から質問が来たら、どう答えたらいいんだ。質問がなければ知らん顔して自作を語っていればいいのか。「あの見出しは差別ですね。私は記事を読んでいません。さてこの小学館から出た小説ですが…」そんな講義のどこが学か!》
《なんでこんなことに思い悩まなければならないんだ!迷惑だよ本当に!小学館には恩義がある。だけどこっちは後ろ盾も隠れ蓑もなしに身一つで世界に向かい合わなきゃならないんだ。世界の若い人たちに、当方関与いたしませんなんて、大人のゴマカシをやるつもりもない!》
《恥ずかしくない言葉で語らなければならない。それはきっと、判りにくい。なぜなら僕はこれからも小学館と仕事をしたいからだ(正確には「小学館の編集者」と)。小学館ばかりじゃない。「ViVi」の件をうやむやにした講談社とも仕事をする。それは生活のためでもある。だが考えもある。》
《差別的な言辞を広告に使った出版社に書かない、というのは、僕はおかしいと思うからだ。差別に抗議するなら、差別に対して意識の希薄な媒体にこそ書くべきじゃないだろうか。「週刊ポストは間違っているぞ」と書かれるべきは、第一に「週刊ポスト」誌上じゃなかろうか。連投失礼。終わります。》
https://twitter.com/yuntachura/status/1168446131270901760
https://twitter.com/yuntachura/status/1168447196716388352
https://twitter.com/yuntachura/status/1168448078849789953
https://twitter.com/yuntachura/status/1168449620394967040
https://twitter.com/yuntachura/status/1168451266634141696
https://twitter.com/yuntachura/status/1168453175742889984
https://twitter.com/yuntachura/status/1168454326248820737
https://twitter.com/yuntachura/status/1168455322245029889
最後に「カステラ」で第1回日本翻訳大賞を受賞した斎藤真理子のツイートを非公開ではあるけれど、敢えて紹介することにしよう。
小学館は1993年、韓国の金星出版社との共同編集による『朝鮮語辞典』を出版しました。私もこれ、使ってました。
同書は昨年『韓日辞典』としてリニューアルされ書店に並びました。約四半世紀の歴史を持つ辞典です。『週刊ポスト』の記事は、この辞典で学んだ本当に大勢の人を敵に回す行為なんですが。》
https://twitter.com/marikarikari/status/1168493288153681926

2)【本日の一行情報】

白泉社代表取締役会長である鳥嶋和彦と「漫画 君たちはどう生きるか」(マガジンハウス)の羽賀翔一による対談イベント「僕は漫画家としてどう生きるべきか?」が、9月10日(火)に京区の「アルファコード」イベントスペースにて開催される。
https://news.denfaminicogamer.jp/oshirase/190828b
鳥嶋とKADOKAWAの関係は良好だ。

クエンティン・タランティーノの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」が描く「夢のハリウッド」から解放されるべポランスキーが「プレイボーイ」資本で撮った「マクベスを見ることにした。
https://bunshun.jp/articles/-/13637
それにしてもレオナルド・ディカプリオが演じるリック・ダルトンに「銃撃」のジャック・ニコルソンのイメージがダブって仕方なかった。「銃撃」の監督は、われらがモンテ・ヘルマン。タランティーノの監督デビュー作である「レザボア・ドッグス」をプロデュースしたのはモンテ・ヘルマンであった。

◎日刊スポーツが8月31日付で「乃木坂白石麻衣写真集26度重版37万部『金字塔』」を掲載している。
乃木坂46白石麻衣(27)のセカンド写真集「パスポート」(講談社)が、26度目の重版で1万部増刷し、累計発行37万部となったことが31日、分かった。17年2月の発売から2年半が経過したが、異例のロングヒットとなっている。》
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201908310000050.html

◎サンリオから2017年に誕生したキッズ向けキャラクター「ミュークルドリーミー」(愛称:みゅーちゃん)が、2020年春にTVアニメ化することが決定した。今回のアニメ化に合わせて、2020年3月より、講談社の月刊雑誌「おともだち」「たのしい幼稚園」にて、連載が決定した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000114.000037629.html

◎サンリオは、「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載中の板垣巴留の漫画を原作とする TV アニメ「BEASTARS」(ビースターズ)の登場キャラクターをデザインプロデュースし、ライセンス商品展開することを決定した。
https://www.sanrio.co.jp/wp-content/uploads/2019/08/20190828-01.pdf
これはヒットしそうだ。

◎ロイターが8月31日付で「米ツイッターCEOのアカウントに不正アクセス、差別的投稿も」を掲載している。
《米ツイッター(TWTR.N)のジャック・ドーシー最高経営責任者(CEO)のアカウントが30日午後、何者かにハッキングされ、人種差別的なコメントなどが投稿された。》
https://jp.reuters.com/article/twitter-dorsey-idJPKCN1VK2I6

徳間書店は、ポーランド発、33ヵ国以上で翻訳、世界300万部を超えるベストセラーとなっている大判絵本「マップスの最新版である「マップス 新・世界図絵 愛蔵版」を9月13日(金)より期間限定発売する。4,500円+税。A3判変型ハードカバー 149ページ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000203.000016935.html

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3)【深夜の誌人語録】

コミュニケーションに弁証法を取り戻そう。