【文徒】2019年(令和元)10月24日(第7巻192号・通巻1612号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】TBSが「クレイジージャーニー」「消えた天才」を打ち切り
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】TBSが「クレイジージャーニー」「消えた天才」を打ち切り

TBSは10月21日付で「『クレイジージャーニー』番組終了のお知らせ」を発表した。
《「クレイジージャーニー」の爬虫類ハンター企画で、計15種類の生物を事前に準備し、捕獲シーンを撮影していたことを9月11日に公表しました。その後も調査を続けてまいりましたが、同様の手法は、それ以外には確認されませんでした。
私どもは、改めて、これらの不適切な手法で視聴者の皆様の信頼を損なったことを重く受け止め、番組の継続は困難と判断し、放送を終了することを決めました。
これまで、番組をご覧頂いた視聴者の皆様、番組に出演して下さった方々、取材に協力して下さった方々、関係者の方々に、重ねて深くお詫び申し上げます。》
http://www.tbs.co.jp/crazyjourney/
TBSは「『消えた天才』番組終了のお知らせ」も10月21日付で発表している。
《「消えた天才」の中で、野球の試合映像を早回しすることで実際の投球よりも球速が速く見えるようにするなど、映像の不適切な加工が4件あったことを9月5日に公表しました。その後も、同様の加工がなかったか、全26回の放送内容を精査し、スタッフへのヒアリングを行うなどの調査を行いましたが、他には確認されませんでした。
私どもは、改めて、これらの不適切な加工で視聴者の皆様の信頼を損なったことを重く受け止め、番組の継続は困難と判断し、放送を終了することを決めました。
これまで番組をご覧頂いた視聴者の皆様、取材に協力して下さったアスリートの皆様、番組に出演して下さった方々、関係者の方々に、重ねて深くお詫び申し上げます。》
http://www.tbs.co.jp/kietatensai/
毎日新聞は10月21日付で「TBS、やらせあった『消えた天才』『クレイジージャーニー』放送終了」を掲載している。
《「消えた天才」は、野球の試合映像を早回しすることで投手の球速が速く見えるようにするなど、映像の不適切な加工が4件あった。「クレイジージャーニー」は、海外に生息する珍しい生物を学者が捕獲する企画で、スタッフが事前に準備していた計15種類の生物を放ち、撮影していた。》
https://mainichi.jp/articles/20191021/k00/00m/040/203000c
早稲田大学探検部出身であり、「謎の独立国家ソマリランド」「恋するソマリア」で知られている高野秀行も「クレイジージャーニー」の仕事をしている。
《「クレイジージャーニー」が終了しました、お世話になりました、と担当ディレクターお二人からそれぞれ丁寧な挨拶の連絡が入った。私が一緒に仕事をした人たちは最初から最後まできちんとしたプロの仕事人だった。》
https://twitter.com/daruma1021/status/1186257430889385984
タレントの武井壮の意見に私は同意したい。
《素敵な番組だったから残念。。
バラエティ番組は全て『基本的にリアルをお届けしますが一部止むを得ず演出が入る可能性があります、ご了承ください』くらいの注釈付けとけばいいと思う。。リアルで面白い番組にできるのが1番だけど、『より楽しく』を責められるのは辛いよね》
https://twitter.com/sosotakei/status/1186295667255328770
オールナイトニッポンチーフディレクターをつとめる石井玄の兄は芸術家の石井亨であり、「クレイジージャーニー」に出演予定だったという。
《僕の兄である芸術家の石井亨に「クレイジージャーニー」の出演依頼があり、取材が始まった直後に終了が決定してしまいました。本人も僕も喜んでいただけにすごく残念です。
かなりクレイジーな兄です。クレイジーにカッコいい作品だけでもご覧いただければと思います。
HP↓↓http://toruishii.com
https://twitter.com/HikaruIshii/status/1186262662407053313
アリ専門店AntRoom代表の島田拓もツイートしている。
《クレイジージャーニーが終了になったと担当の方から連絡がありました。
アリの回を見ていただいた皆様本当にありがとうございました!
アリや好蟻性生物の面白さをたくさんの方に紹介して頂き番組スタッフの皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。》
https://twitter.com/AntRoom_taku/status/1186479567453618177
「物乞う仏陀」「神の棄てた裸体」「絶対貧困」「レンタルチャイルド」「遺体」の石井光太は「クレイジージャーニー」の出演依頼を断ったことがあるようだ。
《あらら。クレイジージャーニーが始まる時、番組から僕に連絡がきて「番組にしたいので海外のスラムを回ってくれ」と依頼された。僕は「スラムの生活を〝クレイジー〟と呼んでバラティーにするのは、そこで必死に生きている人に失礼すぎる」と断った記憶があるなー。》
https://twitter.com/kotaism/status/1186270638022856705
「クレイジージャーニー」の顔であった松本人志はひとつ、お願いがあるという。
《ひとつ お願いがあります。
全てのクレイジージャーニーがヤラセだったと誤解しないで下さい。あの番組ではマジの素晴らしいクレイジージャーニー達とたくさん出会えました。
そして設楽や小池とまた一緒に仕事したいです。
願いがふたつになってしまいました。》
https://twitter.com/matsu_bouzu/status/1186251399631257606
「消えた天才」に関しては、ナレーションを担当した木村匡也が松本人志のツイートを受けるかたちで同様の「お願い」をツイートしている。
《ひとつ お願いがあります。
全ての「消えた天才」がヤラセだったと誤解しないで下さい。あの番組ではマジの素晴らしい消えた天才たちをたくさん紹介できました。
そして設楽さんや日村さんとまた一緒の番組したいです。
願いがふたつになってしまいました。》
https://twitter.com/46eSBepLK9dYkSh/status/1186390898562629632

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2)【本日の一行情報】

◎「NNA.ASIA」が「アジアで会う」で小学館アジア社長の加治屋祥を紹介している。
《「これがシンガポールの作家が書いたコミックです」。加治屋さんはいとおしそうに一冊の本を手に取った。『ミスターキアス・イン・シンガポール・ヒストリー』は、コミックスタイルでシンガポールの歴史を紹介する初めての英語の学習まんが。シンガポールが発見された1200年代にタイムスリップした主人公のミスターキアスが、同国が独立するまでの道のりをオムニバス形式でひもといていく物語だ。》
《1万部売れたらヒットというシンガポールの市場で、発売から数カ月で6,000部を売り上げ、すでに目標を上回るペースだ。シンガポールの歴史をコミックスタイルで描くという手法が現地の人には新鮮だったようだ。加治屋さんは「作者の才能と技術が一番大きいが『まんがで歴史を紹介しては』というこちら側の提案も良かったのではないか」と顔をほころばせる。》
https://www.nna.jp/news/show/1960674

◎「AFPBB News」は10月21日付で「ユニクロCM、韓国で取り下げ 慰安婦暗示・歴史修正と猛反発受け」を公開している。
ユニクロのフリースを宣伝するこのコマーシャルでは、ファッション通として知られる米国人女性アイリス・アプフェル(Iris Apfel)さん(98)が、85歳年下のデザイナー、ケリス・ロジャース(Kheris Rogers)さんと共演。会話の最後にロジャースさんが、自分と同年齢の頃はどんな服を着ていたか、アプフェルさんに尋ねる。
アプフェルさんは白髪に手をやり、「オーマイゴッド。そんな昔のことは忘れたわ」と無難な答えを返す。
だが、ユニクロ韓国のスタッフが手掛けた韓国語の字幕は少し異なり、「80年以上も前に起きたことなんて忘れたわ」となっていた。
80年前の1939年は、日本の朝鮮半島統治の後期に当たる。韓国では今も当時の日本の容赦ない統治への憤りが強く、このコマーシャルの字幕は国民の一部から猛烈な反発を招いた。》
https://www.afpbb.com/articles/-/3250612

◎「本屋が選ぶ時代小説大賞」(藝春秋)の候補作に「八本目の槍」今村翔吾(新潮社)、「熱源」川越宗一(藝春秋)、「歳三の剣」小松エメル(講談社)、「奇説無惨絵条々」谷津矢車(藝春秋)の4作品が選ばれた。
https://books.bunshun.jp/articles/-/5051

集英社は、直木賞作家・安部龍太郎の「蝦夷太平記 十三の海鳴り」を10月25日(金)に刊行する。これは、9月、10月に集英社庫から刊行された「婆娑羅太平記 道誉と正成」と「士道太平記 義貞の旗」に続く安部版「太平記」シリーズの第3作目である。
主人公は蝦夷管領・安藤又太郎季長。鎌倉時代から南北朝時代にかけて、日本列島全体でどのような騒乱が起きていたのか、これまでの歴史解釈に大きな一石を投じる本格歴史小説だそうだ。
舞台が青森県・十三湊という縁から、刊行を記念して青森県五所川原市でのトーク&サイン会が開かれる。トークテーマは「歴史小説の書き方」だという。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000090.000011454.html
日本列島には複数の国家が存在していたんだよね。

集英社が運営する女性メディアネットワーク「HAPPY PLUS」(https://hpplus.jp)と「情報発信型」コマースメディア「集英社FLAG SHOP」(https://flagshop.jp)は11月1日開業予定の新施設「渋谷スクランブルスクエア ショップ&レストラン 4階 428-224(シブヤ224)」内にECとメディアが融合した新型コマースメディア「HAPPY PLUS」を展開する。要するに「リー」、「マリソル」、「エクラ」といった雑誌の企画と連動し、掲載された商品の試着体験、購買が可能となる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000011454.html

講談社はファンイベント「モーニング・ツー祭り」を11月22日から12月1日まで東京・池袋虜において開催する。
https://natalie.mu/comic/news/352437

◎「ダイヤモンド・オンライン」が10月22日付で「ヤマトがアマゾン向け運賃を値下げ!2年前の値上げから一転の事情」を発表している。ヤマト運輸はアマゾンと交渉し、1個当たり280円前後から4割増にあたる400円前後で決着したはずであったが、それが400円前後の据え置きあるいは300円台への値下げで合意したそうだ。当初、ヤマト運輸からすれば2020年以降に再び値上げするはずであった。
《アマゾンに対する値上げに成功したヤマトは当初、20年以降に再び値上げする予定だった。しかし、緊急事態を受けて方針を転換した。アマゾンのデリバリープロバイダの広がりに対する危機感もあっただろう。8月頃から両者は交渉に臨み、関係者によると数量拡大を優先し、400円前後の据え置きあるいは300円台への値下げで合意した。》
《荷物1個あたりの単価が低くても、数を増やせば収益を上げられるというのが創業者・小倉昌男の考え方だった。ヤマトは郵便局に対抗して全国津々浦々に営業センターを増やし(現在は約7000カ所)、それぞれが取り扱う荷物の数を増やすことで、「配達密度」を高め、利益を上げてきた。それでも「昔も今も、地方は密度が足りない」(関係者)。アマゾンが地方でも自前網を整備してしまえば、ヤマトのビジネスモデルも存在意義も根底から覆される。まさに100年目の危機である。》
ヤマト運輸に値上げを強いられ、アマゾンは他の提携業者(アマゾンではデリバリープロバイダと呼ぶ)に委託する割合を増やしてきた。《ヤマトに頼らず、物流コスト全体をコントロールしようと試み》、その成果が出始めたのである。
《結局のところ、国内運輸業に対し、アマゾンが一枚も二枚もうわ手。サービス品質が高く全国規模で展開するヤマトから荷物量増大と共に運賃据え置きあるいは値下げを勝ち取り、自社網の構築も着々と進めている。》
https://diamond.jp/articles/-/218222

野村證券に勤める現役証券マンの町田哲也は「現代ビジネス」で連載したノンフィクション「家族をさがす旅」を岩波書店より刊行した。岩波書店は「家族をさがす旅」を「現役証券マンによる渾身のノンフィクション」と紹介している。
https://www.iwanami.co.jp/book/b480370.html
「現代ビジネス」では「ノンフィクション・ノベル」と位置付けていたようだ。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67833
「家族をさがす旅」は岩波映画が舞台なんだよね。買わなけりゃ。岩波映画からは、映画監督では黒木和雄、羽仁進、土本典明、東陽一を輩出し、撮影監督としては「三里塚」「水俣」を担った大津幸四郎や「薔薇の葬列」や「田園に死す」の鈴木達夫を輩出した。田原総一朗や清水邦夫岩波映画の出身である。

◎梶山三郎の「トヨトミの野望 」(小学館庫)が電子書籍としてリリースされた。価格は紙版と同じ。これビジネス書として読まれる可能性が高いはず。
https://twitter.com/Denshisyosekiad/status/1186649081101242374
実話ナックルズ」の元編集長である久田将義も評価している。
積読になっていて、選択出版の後輩から薦められていた「トヨトミの野望」を今更ながら読んでるけど、トヨトミの評価が選択出版の上司が言っていた事と被るんですよね。面白いです。》
https://twitter.com/masayoshih/status/1185571014085726208
単行本が講談社から刊行されたのは2016年だが、その年の11月29日付で「Business Journal」が「トヨタ、幹部の呆れた恥部や社内クーデターがモデル…大ベストセラー本が波紋」を掲載している。これを読めば「トヨトミの野望」に興味を持たない広報マンはいないはずである。
《「小説に出てくる武田と豊臣統一の話は、事実に基づく話が大半」(名古屋財界担当記者)といった見方もある。ただ、編集部が目を疑ったのが冒頭部分のエピソードだ。統一氏が女性とのトラブルから暴力団フロント企業に監禁される場面が出てくる。さすがにこれは完全フィクションだと思っていたが、元トヨタ担当記者が明かす。
「これは完全なフィクションではない。章男氏は役員になる前、突如、米国に転勤したことがグループ企業や担当記者の間で話題になりましたが、転勤の背景にはプライベートでのトラブルがあったといわれています。ほとぼりが冷めるまで海外に滞在させていたということです。トヨタが直接表に出るのはまずいという話になって、その問題を処理したのは関連企業の役員だったFさんだといわれています。最近Fさんが亡くなったので、書くことができたのではないか」》
https://biz-journal.jp/2016/11/post_17311.html

◎「春オンライン」は10月23日付で「週刊春」10月24日号に掲載された「『法的措置も検討』と週刊春に抗議が届いたので……『日経記者、トヨタ派遣』の問題点をさらに取材した」を公開した。
《10月7日、日本経済新聞社の広報室長から「週刊春」に抗議が届いた。
日経は10月から、経済部のN次長をトヨタ自動車人事部に派遣している。週刊春9月26日号はこの件を取り上げ、「中立性や公平性が保てるのかと危機感を覚える記者は多い」と指摘した。日経はこれが「当社の社会的評価を著しく毀損」すると主張。「二度とこのような記事が出ないよう厳重に抗議」し、訂正記事の掲載などを強く要請した上「対応次第では、今後、法的措置」を検討するとおっしゃる。大変な剣幕である。》
https://bunshun.jp/articles/-/14783
経済専門紙が特定の企業に人材を派遣することが、ジャーナリズムとして中立性や公平性を毀損しかねないと評価することは極めて常識的な判断に私には思える。そうした常識を否定するのが日経ジャーナリズムなのだろうかという素朴な疑問を私などは抱かざるを得ない。

◎「春オンライン」が10月23日付で発表した「《慶應アメフト》泥酔暴行逮捕の電通幹部もOBだった! 部員わいせつ行為撮影や窃盗事件も【流出写真入手】」は「週刊春デジタル」の記事である。
慶應アメフト部員による“女性用露天風呂盗撮問題”。10月15日、同大アメフト部が公式ウェブサイトで、「著しく不適切な行為」があったとして無期限の活動自粛を発表した。
そしてその2日前、横浜の日産スタジアムで行われたラグビー・ワールドカップの日本vs.スコットランド戦後、電通の前新聞局長・吉野純容疑者(51)が警備員のアルバイトをしていた男子学生(21)の顔を殴ったとして暴行容疑で現行犯逮捕され、15日に釈放された。実はこの吉野前局長も同大アメフト部出身だ。》
https://bunshun.jp/articles/-/14888

◎「春オンライン」は10月20日付で「ジャニーズWEST瀧、共演女優との親密ツーショット公開『ベッド入っちゃってますね』」を発表している。
https://bunshun.jp/articles/-/14855
「NEWSポストセブン」は10月21日付で「ジャニーズWEST新カレンダー発売決定、メンバー語る意気込み」を発表している。
https://www.news-postseven.com/archives/20191021_1472698.html
ジャニーズ事務所のタレントで商売していることに変わりはない。

◎「即位の礼」の1日前の10月21日に発売された「週刊朝日11月1日号は「即位の礼」記念号と銘打ち、一挙50ページにわたって令和皇室を大特集している。
https://dot.asahi.com/info/2019101800080.html?page=1
その一方で朝日新聞が運営する「論座」は「即位の礼」の当日にあたる10月22日に菅孝行の「天皇制と闘うとはどういうことか」を公開している。
アメリカの占領統治は、日本が犯した戦争犯罪にもアメリカから受けた被害にも鈍感な、度し難い歴史意識(の不在)を日本人に刷り込んだ。戦後天皇制とは、この鈍感を増殖させる装置でもあった。天皇制と闘うということは、日本人がこういう融通無下な鈍感を許さない政治的・歴史的想像力を奪還することでもなければならない。》
https://webronza.asahi.com/national/articles/2019101500003.html?page=1
これが朝日新聞のビジネスなのだろう。ところで、2017年12月のノーベル平和賞授賞式にICAN核兵器廃絶国際キャンペーン)事務局長のベアトリス・フィンとともに出席し、記念のメダルと賞状を受け取ったサーロー節子や2018年6月の沖縄全戦没者追悼式で平和の詩「生きる」を朗読した当時中学生で現在高校1年生の相良倫子も「即位礼正殿の儀」に招かれたが、その人選はどのようにして行われたのだろうか。こうした私の疑問に朝日新聞は答えてくれない。へぇ、「リテラ」は二人が招かれたことは報じている。
https://lite-ra.com/2019/10/post-5041.html
「生きる」には次のような一節がある。
《今を一緒に、生きているのだ。 /だから、きっとわかるはずなんだ。 /戦争の無意味さを。/本当の平和を。 /頭じゃなくて、その心で。 /戦力という愚かな力を持つことで、/得られる平和など、本当は無いことを。 /平和とは、あたり前に生きること。 /その命を精一杯輝かせて生きることだということを。》
https://yuzawaheiwa.blogspot.com/2018/06/blog-post_78.html

◎「Forbes JAPAN」が10月22日付で「米『USAトゥデイ』が紙の新聞を廃止、デジタル移行の見通し」を発表している。
《Poynter Instituteのアナリスト、リック・エドモンズは10月16日のレポートで、USAトゥデイの発行元のガネット・カンパニーが、米国の地方紙を束ねるGateHouse Mediaの親会社のニューメディア・インベストメンツの提案を受け入れ、今後の数年でプリント版の廃止を検討中であると述べた
ガネット・カンパニーは、エドモンズの見方を否定した。ニューメディア・インベストメンツは総額14億ドルを投じ、ガネット・カンパニーの買収を進めているが、USAトゥデイ発行人のマリベル・ペリッツ・ワズワースは声明で「プリント版は今後もUSAトゥデイの重要なポジションを占めていく」と述べた。》
https://forbesjapan.com/articles/detail/30311

◎ゲームメディア「電ファミニコゲーマー」(電ファミ)は6月30日にドワンゴからマレへの事業移管が発表され、編集長の平信一代表取締役をつとめることになった。「ねとらぼ」は10月22日付で「ぶっちゃけ、電ファミって利益出てました?『電ファミニコゲーマー』編集長・TAITAI氏に聞く、独立の裏側、これからの野望」を公開している。平が次のように発言していることに注目したい。
《多分僕がやりたいことって2つあって、一つは電ファミでゲームの確かな記事をメディアとしてちゃんと残していきたい。もう一つは鳥嶋(和彦)さんたちの影響も大きいんですが、メディアや編集という立ち位置の可能性を模索していきたいんです。ただ記事を書くだけではなくて、そこで培った知見や人間関係を使って何かアプトプットをするというのをやってみたい。》
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1910/23/news027.html

◎「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)の12月号(10月25日発売)の表紙を飾るのは「れいわ新選組」代表の山本太郎だ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000625.000000930.html

◎「子育て1年生 初めての育児 3人家族の慌ただしい日常」(主婦の友社)は、インスタグラマーちひろが、2018年10月に生まれた「ちびたろくん」の妊娠時から、つかまり立ちをするまでの成長を描いた4コママンガ集だそうだ。フォロワーが一年で14万人を超えたんだって。「ダ・ヴィンチニュース」が10月23日付で「出産の痛みもすぐに忘れる可愛さ! フォロワー14万人超え著者の4コママンガ『子育て1年生』」を掲載している。
https://ddnavi.com/review/571645/a/
実用書も「マンガ」の時代なのである。

JTBパブリッシングの「JTB時刻表」11月号」の特別付録は「令和を走る国鉄車両カレンダー2020」。
https://www.dreamnews.jp/press/0000203941/

◎インクルーズは、LINEが運営するコミュニケーションアプリ「LINE」内のスタンプショップにて、岩崎書店より出版の「滝平二郎の絵本」「はれときどきぶた」「ルルとララ」「なんでも魔女商会」LINEスタンプ4点を配信開始した。120円(税込)または、50コイン。
https://www.dreamnews.jp/press/0000203927/
これ、かわいい!

◎確かに長新太の描く猫がステキな祥堂書店(京都市中京区姉小路通寺町通東入ル)のブックカバーはステキである。「まいどなニュース」が10月23日付で「手のひらに超レア級『猫』 小さな本屋さんのブックカバーは『日本一』」を掲載している。常連客の一人が児童学作家の今江祥智だったそうだ。
《40年ほど前、今江さんが長さん(05年死去)を伴って、ふらっと店を訪れた。当時、店で飼っていた雄の猫がいた。「名前はなかったと思います」と藤野さん。たまたま店頭のいすの上でうずくまっていたその猫を見た今江さんが、長さんに店で使うブックカバーの絵を描くように勧めたという。それまで、店では庫を出している東京の出版社から送られてくるブックカバーを使っていた。「冗談だと思っていた」
ところが、3日もたたず、東京から数千枚のブックカバーが印刷された状態で送られてきた。「うちで飼っていたのは黒っぽい猫で、どことなく似ています」。それが、今も使われているカバーだ。》
https://maidonanews.jp/article/12813787?page=1

元木昌彦の「平成挽歌―いち雑誌編集者の懺悔録(21)が公開された。完結、だそうだ。
《翌日の日曜日は、知り合いの出版記念会があり、まだボーツとした頭で出かけた。
会で、旧知の朝比奈豊毎日新聞社長(当時)に会った。
彼に、「原発事故はどうか」と聞いた。「相当危ないようだ」と答えが返ってきた。
そこで私は、勝俣東電会長と中国で一緒だったことを話す。朝比奈は驚いた。》
https://www.data-max.co.jp/article/32130
「知り合いの出版記念会」とは、出版記念会には違いないのだが、著者は既に前の年に亡くなっていた。すなわち、この「知り合いの出版記念会」とは、2011年3月13日に如水会館で開催した「朝倉喬司さんを偲ぶ会」である。朝倉の遺作「活劇日本共産党」(毎日新聞社)は朝倉の死後刊行されたのだ。担当編集者は今も毎日新聞出版で活躍する向井徹である。
朝倉は、ここにも書かれているように元木と組んで仕事をした「バカたち」の一人である。私がこの稼業に入ってから最も影響を受けたのは朝倉喬司である。私に朝倉を紹介してくれたのは中川男。今や中川六平と言ったほうが、通りが良いだろう。元木が中川と会うのは朝倉さんの出版記念会が錦糸町で開催されたときである。

千代田図書館で開催されている、大学生が自分で読んだ本について書いた書評をパネル展示する「いまどきの大学生 解体新書」は書評専門紙「週刊読書人」と千代田図書館のコラボで実現した企画である。「読書人」は二〇一七年四月に学生を筆者に連載「書評キャンパス」を始めた。東京新聞東京版が10月23日付で「書評から解く『いまどき学生』 恋愛や平和 千代田図書館でパネル展」を掲載している。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201910/CK2019102302000119.html

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3)【深夜の誌人語録】

人脈よりも腐れ縁を大切にしたい。