【文徒】2020年(令和2)4月21日(第8巻73号・通巻1730号)



Index------------------------------------------------------
1)【記事】ボイジャーがダグラス・ラシュコフを出すと聞いて興奮した理由
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】ボイジャーがダグラス・ラシュコフを出すと聞いて興奮した理由

ダグラス・ラシュコフと聞いて、ピーンと来た。そう翻訳は大森望だった。まだKADOKAWAの傘下に入っていないアスキーを版元にして刊行された。タイトルは「サイベリア―デジタル・アンダーグラウンドの現在形」である。私は、その頃、デジタルとは殆ど無縁な生活を送っていたが、この本には衝撃を受けた。この衝撃を契機に少しずつデジタルに近づいていくことになる。
「サイベリア―デジタル・アンダーグラウンドの現在形」はハッカー、ネットサーファー、ヴァーチャル・リアリティ開発者、DJ、ドラッグの売人、フラクタル数学者などデジタル・アンダーグラウンドの最前線に生きる「ニューエッジ」と呼ばれた若者を活写したノンフィクションであった。ダグラス・ラシュコフは、デジタル・アンダーグラウンドの表層をなぞるだけではなく、60年代のカウンターカルチャーの繋がりを浮かび上がらせていた。
昨年、「Forbes JAPAN」では肥田美佐子がダグラス・ラシュコフにインタビューしていた。ラシュコフは「サイベリア―デジタル・アンダーグラウンドの現在形」について次のように語っていた。
《同書は最初の著書だが、持論は80年代から変わっていない。本にも登場するが、幻覚剤LSD(と人間の精神の解放)について研究した米心理学者のティモシー・リアリーが初めてコンピュータを使ったとき、こう言った。「オー・マイ・ゴッド! これはLSDと同じだ」と。私も居合わせたが、(LSDが人の意識を変えるという)リアリーの考えがネットにも当てはまることを認識した瞬間だった。ネットは人々の絆や豊かさ、想像力を高めるものだ、と。 
だが、その後、ネットを監視・管理ツールとみなすテック系メディアや、永遠の成長をもたらすものとみなす金融人などが登場。「ネットのおかげで、経済はエクスポネンシャル(飛躍的)なペースで成長し続ける」と考える勢力が台頭した。 
『サイベリア』の最後で問いかけたように、はたして、どちらの勢力が勝つのか。ネットを市場の救世主とみなすリバタリアン自由至上主義者)が勝利を手にするようなことになれば、自律エージェント(注:自ら目的を設定し、実行するコンピュータプログラム)やアルゴリズムが、あらゆる手を使って儲けるようになるだろう。》
https://forbesjapan.com/articles/detail/28063
私もまた「どちらの勢力が勝つのか」を注意深く観察しなければならないだろうし、いや、そんな呑気なことを言っている暇などなく、既に「どちらの勢力に加担するか」が問われる局面に立たされているのかもしれない。そういう意味でプログラムするか、プログラムされるかを問うダグラス・ラシュコフの「ネット社会を生きる10ヵ条」がボイジャーから5月25日に電子本としてリリースされるのはタイムリーであるように思う。
フェイスブックは友だちづくりを助けてくれる? ダグラス・ラシュコフによれば、フェイスブックの目的は友だちづくりを助けてくれることではなく、人間関係の収益化であると、インターフェイスの向こう側に隠された真の目的を喝破する。なればこそラシュコフは一旦ボタンを止めて(イリイチであればプラグを抜いて、か)、これが自分たちの未来かを尋ねてみる必要があると、この「ネット社会を生きる10ヵ条」で提案しているようである。これはリリースが楽しみな一冊と言わねばなるまい。
https://store.voyager.co.jp/special/pobp
こういう本を出すからボイジャーは版元として信用できるのである。出版は紙であろうと、電子であろうと、ただ儲ければ良いというものではないのである。むろん、儲けなければ企業として存続できないが、それが目的となっては堕落するだけなのである。版元とは、そういうものなのだ。

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2)【本日の一行情報】

◎NHKは田中淳子国際放送局国際企画部長を4月25日付で同局広報局長に昇格する人事を発表した。田中邦衛の長女である。
https://www.sanspo.com/geino/news/20200417/geo20041705010008-n1.html

KADOKAWAは、現在公開中の映画「Fukushima50」を期間限定で有料ストリーミング配信する。
https://ir.kadokawa.co.jp/topics/20200417_c9ray.pdf

◎無観客ながらも台湾ではプロ野球が開幕した。
https://full-count.jp/2020/04/16/post752289/
コロナ制圧に成功しているのは女性が首相など政権トップをつとめている国々だ。台湾、ドイツ、ニュージーランドアイスランドノルウェー…。アイスランドノルウェーについて書かれた記事を紹介しておこう。
https://webronza.asahi.com/science/articles/2020041400009.html
https://www.cnn.co.jp/world/35151787.html
例外は韓国か。「聯合ニュース」は4月18日付で「韓国など12カ国外相が電話会談『新型コロナワクチン開発で協力』」を掲載している。日本での報道がなかったことからすると、この会談に日本は出席していないことになる。
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200418000200882

◎「電流協アワード2020」が発表された。
▽電流協大賞=「マンガ図書館Z」とその立案・運営(Jコミックテラス 赤松健
▽電流協特別賞=プリント・オンデマンド事業の普及、推進(ニューブック)/「BOOK☆WALKER」による海外展開の推進(ブックウォーカー)/本の要約サービス flier(フライヤー)/「春オンライン」および「藝春秋digital」によるデジタル展開(藝春秋)
▽電流協特別功労賞=萩野正昭(ボイジャー
http://www.pjl.co.jp/news/group/2020/04/13165.html
https://www.voyager.co.jp/info/publicity/index.html#pb_20200417_ae

コンデナスト・ジャパンは、「GQ JAPAN」9月号(7月25日発売)の発行を見合わせ、2020年7・8合併号(5月25日発売)との合併号とすることになった。10月号(8月25日発売)以降は通常通りの発行を予定している。ハースト婦人画報社は、「MEN’S CLUB」7月号(5月25日発売)の発行を見合わせる。6月25日発売号は、8・9月号合併号として通常通り発行する予定だ。
https://www.seventietwo.com/ja/business/magazinechangesreleasedate

凸版印刷は4 月 12 日、小石川ビルに勤務する業務委託勤務者1名(60 代・男性)に新型コロナウイルス感染症の陽性反応が出たことを発表した。また、4 月 16 日、同じく小石川ビルに勤務する社員1名(50代・男性)に新型コロナウイルス感染症の陽性反応が出たことを発表した。
https://www.toppan.co.jp/news/2020/04/sto3as0000003di0-att/ToppanPR_20200413.pdf
https://www.toppan.co.jp/news/2020/04/sto3as0000003di0-att/PR_toppan0417.pdf

電通テックは、自動車専門誌の出版社である三栄と共同で、三栄が発行する雑誌「option」(オプション)を中心とした各種チューニングカーメディアの中国SNSにおける公式アカウントの開設・運営を開始した。
電通テックは、この取り組みにより、中国におけるSNSフォロワーの獲得とマーケティングチャネルを確立し、日系自動車メーカー、パーツメーカーならびに関連企業の中国自動車アフターマーケット進出に向けたプロモーションやマーケティング活動を支援する。
https://www.dentsutec.co.jp/DentsuCorporateSite/media/pdfs/news/dentsutec_news_20200417.pdf

◎「G-men」「バディ」につづき、ゲイ雑誌の「月刊サムソン」が6月号 をもって休刊することになった。
https://www.kaimeikan.co.jp/info2020.html

◎「デイリー新潮」は「コロナ騒動で働き方を考える」(中川淳一郎)を公開している。中川は次のように指摘している。
《今、出版社の広告部署にいる人に求められる能力は、夜な夜な広告主や広告代理店の人をとことん接待できる、「ガハハ」系の人ではありません。雑誌の広告売上が減っている中、重要なのが雑誌のウェブ版です。そこで広告費をいかに得るかがカギとなる
そのために必要なのは、相性のいいネット専業広告代理店を探し出し、契約する力だったり、ウェブ版のデザインを、広告のクリック数が上がるように最適化していく技術、センスだったりします。
そういう人材を、自社で育てるのは難しい。専門知識のあるIT関係の人に越境してきてもらい、高給・好条件で業務を任せる方が絶対に得策で、実際にそうしている企業も多い。》
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/04180555/?all=1

MERYは、飲食店のテイクアウトメニューの告知支援企画「おうちレストラン」企画を開始した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000029212.html

◎日販では4 月 16 日(木)、九州支店に勤務している社員 1 名(50 代・男性)が、新型コロナウイルスに感染していることが判明した
https://www.nippan.co.jp/wp-content/uploads/2020/04/release_20200417.pdf

◎「BuzzFeed News」は4月18日付で「『安倍首相に布マスク販売を突っ込まれ、朝日新聞SHOPが閉鎖』は誤り。実際は…」を発表している。
《安倍首相がこのマスクを持ち出して朝日新聞記者に反論したことは、首相への賛否両面から注目された。
これを受けネット上に広がったのが、4月18日未明の以下のようなツイートだ。同日昼現在で5000以上リツイートされ、9000以上のいいねが集まり、拡散している。
安倍総理に記者会見で布マスク批判をした朝日新聞記者に対して「御社で売っている3,300円の布マスク」というブーメラン突っ込みをされた後、突如朝日新聞SHOPを閉鎖する朝日新聞SHOPの巻」
しかし、朝日新聞SHOPが安倍首相の指摘を受けて「突如閉鎖」されたという指摘は誤りだ。
SHOPは4月7日から緊急事態宣言が出されたことを踏まえ、閉鎖されているからだ。
(中略)
安倍首相もこの点を意識してか、「販売しておられた」と言っていることがわかる。とはいえ、この発言を聞いてSHOPサイトを閲覧し、誤解をした人たちがTwitterに複数同様の投稿をしているため、拡散などには注意が必要だ。》
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/abe-mask-asahi-2
まあ、安倍シンパにとってアカヒは親の仇みたいなもんだからな。そうそうアベノマスクの配給が始まった。原一男のドキュメンタリー映画「れいわ一揆」で主役をつとめた安富歩が呟いている。
《【アベノマスクは将来の日本史の教科書に出るな。】
・・・日本政府は、新型コロナウィルス対策として布マスク2枚を各家庭に配布し、国民の憤激と全世界からの嘲笑を・・・》
https://twitter.com/anmintei/status/1251679892619567105
朝日新聞デジタルは4月18日付で「妊婦用布マスクに髪の毛や汚れ1900件 厚労省配布」を掲載している。
厚労省によると、14日から妊婦用の布マスク計約50万枚を全国に発送。布マスクは、妊婦が母子健康手帳を受け取る際などに配ることになっていた。マスクを受け取った市町村から「変色している」「髪の毛が入っていた」などの報告が相次いだという。
布マスクは、すでに介護施設などに1930万枚を配布済み。これまでに不良品の報告は、介護施設から髪の毛の混入が1件、配布が続いている小中高校や特別支援学校向けでも虫の混入が1件あったという。》
https://www.asahi.com/articles/ASN4L7HXYN4LULBJ00H.html
日刊ゲンダイDIGITALが4月18日付で「466億円かけたアベノマスク 厚労省がメーカーヒタ隠しの怪」を掲載している。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/272028
変色があったり、髪の毛が入っていたり、虫が入っていたりでは、メーカー名を公表できないのも当然か。

◎4月18日(土)より放送が開始された「M 愛すべき人がいて」が面白くなりそう。原作よりもキレキレだよ。田中みな実の眼帯スタイルがイッちゃってる!
https://www.excite.co.jp/news/article/Oricon_2160339/

KADOKAWAノーベル賞作家のスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの「戦争は女の顔をしていない」を作画・小梅けいと監修・速水螺旋人でマンガ化したが、これが10万部のヒットとなった。岩波現代庫から刊行されている原作も1万部増刷した。
https://www.asahi.com/articles/ASN4J7TRTN46UCVL00R.html

◎「時事メディカル」は4月19日付で「新型コロナ1年で収束せず 専門家は厳しい見方、五輪にも影響」を発表している。
新型コロナウイルス感染症の拡大で、政府は緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大した。外出自粛や休業などがいつまで続くか、という国民の不安は大きい。そういう中で、専門家は感染確認から1年程度では収束しないだろうと警鐘を鳴らす。2021年夏に延期された東京オリンピックパラリンピックの行方にも影を落としそうだ。》
https://medical.jiji.com/topics/1619
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200419-00010003-jij-sctch
BBC NEWS JAPAN」は4月18日付で「来年の東京五輪・パラ開催は『ワクチン次第、なければ非現実的』=英専門家」を発表している。
《英エディンバラ大学で国際公衆衛生研究を主導するデヴィ・スリダール教授は、今年夏から来年へと1年延期された東京五輪・パラリンピックの実施は、「ワクチンがあるかどうか次第だ」と話した。さらに、効果的で価格が高すぎない治療法がそれまでに開発されるかどうかが、決定的な要因になるとの見方を示した。》
https://www.bbc.com/japanese/52342211
「NME JAPAN」は4月13日付で「アメリカの医療専門家、来年の秋までフェスティバルやコンサートの開催は難しいと予想」を掲載している。オリンピックも例外ではあるまい。
アメリカの医療専門家は新型コロナウイルスパンデミックを踏まえてフェスティバルやコンサートは来年の秋まで開催できないのではないかという予想を発表している。》
https://nme-jp.com/news/87934/
小説家の中沢けいツイッターに連投している。中沢は「オリンピックはもう中止する以外の術はない」という。
《1ヶ月前にはまだ7月にオリンピックをやると言っていた安部総理。オリンピックにこだわっていなければ、こんなに「後追い」になることはなかったかもね。》
《まだ来年オリンピックをやると言っている。もしCOVID19が終息したとしても世界がどういう状況になっているかの想像もしていない。》
《オリンピックはもう中止する以外の術はない。参加国も感染症策に追われ、経済は縮小している。オリンピックと憲法改正にしか興味を持っていない安部政権は退陣すべき。そもそも安部政権は福島の原発事故隠しで成立している政権。憲法改正もオリンピックも結局は原発事故隠し。安部1強説も》
原発事故隠し。憲法改正やリンピックという目くらましがあれば原発事故から目を逸らせる。感染症対策は目くらましでは乗り切れない。日本だけが感染症が広がっているわけではないからだ。国際協力ができなければ、感染症対策はできない。感染症対策ができなければ経済の立て直しも不可能。》
《安部政権は「やっているふり」と批評されるが「やっているふり」の後ろに原発事故隠しが潜んでいる。出来事を出来事として受け止められないのはこの政権の特徴。「出来事を出来事として受け止めず」はこの政権の目的と言ってもいい。「原発事故なかったことにしよう内閣」だから強かったのだ。》
《そして「原発事故なかったことにしよう内閣」なんてことをやれる「無能」で「鈍感」で「恥知らず」な政治家は安倍晋三以外にいなかったというのが真相だろう。》
https://twitter.com/kei_nakazawa/status/1251971822012137472
https://twitter.com/kei_nakazawa/status/1251985943986180096
https://twitter.com/kei_nakazawa/status/1251986592631148544
https://twitter.com/kei_nakazawa/status/1251987200104738818
https://twitter.com/kei_nakazawa/status/1251987782941069313
https://twitter.com/kei_nakazawa/status/1251988995271045120
幻のオリンピックとなる可能性が出て来たのは間違いあるまい。ただし…。「ツーカとゼーキン」(集英社インターナショナル)の弁護士・明石順平が次のようにツイートしていることも忘れてはなるまい。
《オリンピック中止に私は賛成だが、もし中止となった場合には円国債・株のトリプル暴落があり得ることは覚悟しておかなければならない。》
https://twitter.com/junpeiakashi/status/1252059298156302336

◎「60年代のリアル」(ミネルヴァ書房)の佐藤信は「論座」に「新型コロナ報道にみるメディアと言葉の本質的な問題」を寄稿している。マスメディア劣化の原因は細部への心配りの欠如に巣食っていると考える佐藤は次のように書いている。
《政府が迅速に国民全体に届けられるとして利用しようとしているのは、日本郵便のタウンプラスというサービスである。これは指定された地域の配達可能なすべての箇所に荷物を届ける。要はすべてのポストに届けるわけで、世帯ごとに配るわけではない。いくつもの世帯が同居する場合には一回しか配られない一方、親と同じ世帯に入っている独り暮らしの若者や、外国人の手許には届くことになるだろう。
テレビメディアはともかく、朝日新聞をはじめとする新聞メディアは、この点に気付いていた。朝日新聞デジタルでは4月1日の夜の報道で「1住所当たり2枚」と報道している。さらに斎藤徹記者の署名記事は3月に同じ制度を利用してマスクを配った北海道北見市において、2世帯なのに1世帯分しか届かなかったり、高齢者施設1棟に1世帯分しか届かなかったりする事例があったことを報告し、必ずしも「1世帯2枚」でないことを説明している。
ところが、朝日新聞デジタルの2日の記事のタイトルは「全世帯のポストへ」と誤解を招きそうなものに逆戻りしている。十分に意が配られていたようには思われない。
わずかな違いだが、わかりやすく、しかし誤解の生じない言葉選びをすることこそ、政界と国民を結ぶ言葉のプロの務めだ。》
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020041400006.html?page=1

◎これは、とても重要なことだと思う。ブロンズ新社が「【大切なお願い】著作権法違反について」を発表している。
《おうち時間が増えている今だからお伝えしたいことがあります。動画投稿サイトに #絵本 の #読み聞かせ 動画を投稿する、フリマサイトで二次創作物を勝手に販売することは #著作権法違反 に当たります。そのことについて分かりやすい漫画にしましたのでご覧いただけますと幸いです。》
https://staffroom.hatenablog.com/
NHK NEWS WEB」が4月20日付の「“読み聞かせ動画の無断公開やめて” 出版各社が呼びかけ」で、この問題を取り上げている。
《このうち「ブロンズ新社」は、ホームページに「大切なお願い」と題したブログを掲載し、著作権法の内容などを漫画で分かりやすく伝えたうえで、読み聞かせ動画を無断で公開しないよう求めています。
作家によって許諾の範囲が異なり、公開が認められているものもあることから、まずは出版社に問い合わせるよう呼びかけたうえで、「作家が安心して、ものづくりができ、読者もそれをこころから楽しめるよう、著作権についての理解を深めていただけますと幸いです」と結んでいます。》
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200420/k10012395881000.html

◎「note」に4月19日付で「気が狂いそうなのでしたためておく」という一行から始まる「医療の現場から②」(四谷三丁目)が発表された。
N95は滅菌室で再滅菌して使いまわすことになった。書いていて発狂しそうだ。陽性患者対応に使用したウイルスたっぷりのN95を、滅菌室に運んで常駐の滅菌委託業者さんが滅菌する。使い捨てのマスクを。
「絶対に入ってこないで!!!」と滅菌室から全部署に連絡があった。そうですよね。ウイルスたっぷりのマスクを滅菌中なので。気が狂いそうだ。滅菌室のスタッフが可哀そうでならない。
滅菌のプロフェッショナルたちも、新型の感染症陽性患者に使った使い捨てマスクを再滅菌する未来なんて想像してなかっただろう。なんなんだこれは。》
https://note.com/yo_tsu_ya_3/n/nd83fab39b68c?fbclid=IwAR1792Ig7mma0nanOJWUGlF6aRYOyJ0hGGn_5FS3zWk5qNPFzOmRUKb8CxE

◎医師の森田洋之は「note」に「人は家畜になっても生き残る道を選ぶのか?/コロナパニックについて考える」を発表している。
《高齢者医療の現場である病院・施設は「ゼロリスク神話」による管理・支配によって高齢者の収容所になりつつある。》
《多くの高齢者の願いは、「自宅で好きなものを食べて、自分らしく生活をしたい」という至極単純なものだ。それなのに、世間や医療のゼロリスク神話はいともたやすく高齢者の生活を奪ってしまう。リスクを恐れるあまり、多くの高齢者は今「かごの鳥」になっているのだ。(ちなみに僕は彼らを一人でも多く救いだすべく活動している)
この傾向は今回のコロナ騒ぎで確実に深刻化している。病院や高齢者施設はいま、完全に他者をシャットアウトしつつある。家族でさえ面会が困難な状況だ。
そしてその状況に至るまでの道程の片棒を担いだのは(もっと言えば先導したのは)我々医療従事者である。》
https://note.com/hiroyukimorita/n/nf86e44f3e4dc?fbclid=IwAR2Pl8SnXVpLNga9_6-ydFqJkHjW_rDX9gG9N4KTo_J78lA6Scxi2pPNogA

西日本新聞は4月16日付で「かつては『ブック戦争』も 大型書店が林立した天神の歴史」を掲載している。
《…八重洲ブックセンター(01年)、リブロ(03年)が閉店。天神の“顔”だった紀伊国屋は07年、丸善も10年に撤退した。大型店ではないが青山ブックセンター(07年)、福家書店(13年)など個性的な店もなくなった。りーぶるも17年に天神を離れた。リブロが11年、紀伊国屋(天神イムズ店)が17年に“復活”というニュースもあったが、天神はジュンク堂1強の印象が強まった。
そのジュンク堂は入居するビルの再開発で今年6月末、一時閉店する。紀伊国屋が入るイムズも来年8月末で閉館する。20年代の天神の書店地図は、ブック戦争のころと比べ空白が目立つようになるだろう。》
福岡金堂の山本太一郎会長はインタビューに応じ、次のように語っている。
《-りーぶる天神と紀伊国屋書店が出店する前の天神の書店事情は
山本 新天町にある福岡金堂と積館書店が中心だった。うちでは一般書や雑誌のほか、学習参考書や専門書もそろえ大学の研究者らの要望にも応えられるようにしていた。当時の大学生は学校の生協や書売店で授業で必要な本を買い、一般書や雑誌、コミックは天神や家の近所の書店で入手していた。》
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/601020/

岩波書店は4月20日付で「【重要なお知らせ】小社社員の新型コロナウイルス感染につきまして」を発表している。
《4月19日、小社社員1名が新型コロナウイルスに感染していることが判明しました。当該社員は4月12日に発熱、その後自宅療養しておりましたが、熱が下がらなかったため医療機関を受診し、その後PCR検査により陽性と診断されました。なお、当該社員は11日以降出社をしておりません。
小社ではすでに先週末から、当該社員が勤務していたフロアを閉鎖し、接触があった社員を在宅勤務としておりますが、今後は保健所等の指示のもと、以下の対応を行ってまいります。
・当該社員の行動履歴の確認および濃厚接触者の特定
・濃厚接触者の健康管理・健康観察と報告
・全社員の健康観察・健康観察の徹底
小社はこれまでも可能な限り在宅勤務を進めてまいりましたが、この度の状況を踏まえて、あらためて出社人数を最小限といたします
社員ならびに関係者の皆さまの安全を最優先に考え、感染拡大を防ぐために引き続き必要な措置を行ってまいります。皆さまのご理解を賜りますよう何卒宜しくお願い申し上げます。》
https://www.iwanami.co.jp/news/n34659.html?fbclid=IwAR3_lcRfIlfXjzkIn2nWW_RG5o8AKFNPyC77SnwsNyUp1KjViFICC39cGuA

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3)【深夜の誌人語録】

私にしか歩むことの出来ない唯一の道を歩むのが人生である。