【文徒】2020年(令和2)3月17日(第8巻49号・通巻1706号)未掲載分

平凡社は編集部で契約社員を募集している。年収例として「454万円/経験5年(月給34万円+残業手当+賞与)」が掲げられている。経験1年で月給25万円、経験10年で月給41万円。
https://www.heibonsha.co.jp/news/n34103.html

◎「Forbes JAPAN」は3月13日付で「面倒から解放。『AI字起こし』が800社以上で利用されるワケ」を公開している。
《筆者も仕事柄、取材原稿を執筆するにあたって音声データの起こしを行うが、1時間の音声データの字起こしに4~5時間かかっている。
そんな字起こしの作業を効率化してくれるサービスがある。エピックベースが手がける、音声自動字起こしサービス「Smart書記」だ。
(中略)
同社は3月12日、メディアドゥからカーブアウトする形で独立するとともに、メディアドゥホールディングス、Coral Capitalおよび個人投資家の三木寛、SmartHR代表取締役の宮田昇始、取締役副社長の内藤研介から総額8500万円の資金調達を実施した、と発表した。》
https://forbesjapan.com/articles/detail/32975/1/1/1

◎政府による一斉休校要請の影響を受け、学参が前年比200%超えて売れている。「ほんのひきだし」は「一斉休校によるドリル特需」と興奮している。
https://hon-hikidashi.jp/more/104550/
熊本日日新聞は3月13日付で「休校受け、ドリルや児童書の販売増 熊本県内の書店」を掲載している。
熊本市中央区の金龍堂まるぶん店は、入り口正面に特設コーナーを設けた。安倍首相が一斉休校を要請した2月末以降、小学生向けドリルを買い求める人が相次ぎ、販売数は前年同時期の2~3倍に急増。5年生のドリルが同店の週間総合ランキング3位に食い込む異例の売れ行きを見せている。》
《南区の紀伊国屋書店熊本はません店では、学習用ドリルに加えてコミック本の売り上げも2倍に。コミックはシリーズをまとめ買いする人も多く、仲岡慎治店長(51)は「家で長時間過ごすことを考えているのだろう」と分析する。「日本の歴史」など学習漫画をセットで買い求める人も目立つという。》
https://this.kiji.is/610998061456082017?c=92619697908483575

◎日刊スポーツは3月14日付で「政界地獄耳 一連のシグナルは中止でなく延期?」を掲載している。
《スポンサー企業と組織委、そして仲介料が1割ともいわれる電通がカネの整理をしたということか。高橋を使いスポンサー筋を安心させながら予断を許さない緊張を与える。アスリートファーストははるかかなたに消えた。都知事・小池百合子が12日に唐突に官邸入りして首相・安倍晋三と連携をアピール。その日の晩には米国トランプ大統領が1年延期を言い出す。役者の規模が大きくなった15年前のミモレット騒動の再演といったところか。》
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202003140000125.html

小学館から「『コロコロコミック』4月号デジタル版閲覧権つき 付録セット」が発売となった。むろん、紙版4月号も発売されている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000598.000013640.html
「デジタル版閲覧権つき 付録セット」を女性誌や情報誌で取り組んでみたら、どういう結果になるだろうか。

徳間書店漫画誌月刊コミックゼノン」で連載されている「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」(荒井ママレ)が実写ドラマ化され、フジテレビ木曜劇場「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」として放映されることになった。日本調剤協賛する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000105.000013551.html

◎宝島社から発売された「KFC 50th Anniversary やっぱりケンタッキー!」(税抜1000円)の付録は、オリジナルチキン×4+クリスピー×3を1000円で、チキンフィレサンド+ポテトSを500円で、ドリンクMを100円で、来年の3月31日まで何度でも買えるクーポンパスだ。
https://rocketnews24.com/2020/03/13/1345606/

東京新聞は3月14日付で「NHK、自主自律の正念場 相沢冬樹・元NHK記者が語る」を掲載している。NHKの森下俊三経営委員長が「過去の番組にあくまで感想を述べたレベル。干渉はしていない」と語ったことについて、相沢は安倍首相のヤリクチと同じだと批判している。
《「安倍(晋三)首相が言っていることみたい。言葉遊びですよ。それを干渉というんです」。相沢記者は森下氏の説明をそう切って捨てた。「上下関係がある場合、上が感想を言ったら、下が『言うこと聞かなきゃ』と受け止めるのは普通の組織だったら当たり前。サラリーマンなら全員分かることです」
相沢記者は「(経営委が)正しく機能していれば外部の圧力をはねつけることができたのに、その決まりをいともたやすく無視してしまった」と指摘。「安倍政権がやっていることとすごく似ている」と批判する。
「明確な決まり事があるのに詭弁を弄していろいろなことを変え、それが通用してしまう。森友・加計問題以来、それがずっと繰り返されている。首相が内閣でそういうことをしているのだから、(首相が選ぶ)経営委も当然そうなる。これで通用するんだ、と。これはNHKという組織の枠を超えて一国の問題だ」》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2020031402000178.html
政治の場でも、経済の場でも、日本中の至る所で対話を拒絶する化が根を張り始めているのだ。

◎トライアウトは、ミディアムの出版事業を譲受したそうだ。今後は男性ファッション誌「Ollie」(オーリー)、同じく「GRIND」(グラインド)、女性ファッション誌「PERK」(パーク)という3誌の編集制作、広告営業、販売を行う予定だ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000054901.html

化庁メディア芸術祭のマンガ部門にて新人賞を受賞したイトイ圭の「花と頬」(白泉社)は、漫画家の柴田ヨクサルが「切れば血の出る漫画。それほどまでに丁寧に描かれた人物描写…この作品は令和(げんだい)の純学です」と絶賛していた作品である。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000046848.html
娚の一生」の西炯子が贈賞理由を次のように書いている。
《当たり前のことに光が当たる時が来た。そう感じた作品である。マンガの描き手の、版元の、読者の、長らくの忘れ物がここにある。定期刊行物である商業雑誌を発行し続けるということは、なるだけ長く安定的に執筆、掲載でき、なるべく多くの読者を得る必要があるということである。そのためのありとあらゆる工夫と苦労を「人は、人の気持ちに関心を持ち、感応する」というシンプルな真実があっさりと吹き飛ばす。この作品がマンガに関わる人間に思い出させることは、とても大きい。》
https://j-mediaarts.jp/award/single/hana-to-hoho-flower-and-cheek/
とても重要なことが書かれていると私は思った。デジタルは商業主義の軛から作家を解放する。

首相官邸は漢字が苦手なのかもしれない。云々が「でんでん」であったし、「背後」は「せいご」だし、「願って已ません」は「願っていません」だったものな。毎日新聞グループホールディングス取締役の小川一が次のようにツイートしている。
首相官邸のホームページにある昨年の東日本大震災の追悼が間違っています。「御冥福を慎んでお祈りいたします」。「慎んで」ではなく「謹んで」が正解です。実は、この誤りは昨年だけでなく、2013、14、16、17年にもあり、計5回繰り返されていました。》
https://twitter.com/pinpinkiri/status/1239292195087122432

-----------------------------------------------------

5)【人事】主婦の友社 新経営体制

主婦の友社は、令和2年2月27日開催の取締役会において、4月1日からの新経営体制を下記のように内定した。3月31日の臨時取締役会にて正式に決議される予定。

役員体制

取締役会長(非常勤)  小林圭太
代表取締役社長     平野健一
代表取締役副社長    矢﨑謙三
執行役員副社長     大宮敏靖[新任]
取締役         小木浩
取締役         久保朗
取締役(執行役員兼務) 勝川賢一
取締役(執行役員兼務) 木村晶子
取締役(非常勤)    中西一雄
取締役(非常勤)    内沢信介
監査役         森田稔

-----------------------------------------------------

6)【人事】プレジデント社 2020年3月5日付(昇任)

鈴木勝彦
新:常務取締役
旧:取締役

-----------------------------------------------------

7)【深夜の誌人語録】

己が人生を、美辞麗句をもって騙らず、沈黙をもって語れれば庶民として一流である。