【文徒】2020年(令和2)8月28日(第8巻159号・通巻1816号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】内田樹が首相退陣の「予定稿」依頼で舞い上がる無惨
2)【記事】「泥酔」相澤冬樹がダースレイダープチ鹿島とのライブをすっぽかす!
3)【本日の一行情報】
4)【お詫び】8月27日号掲載の集英社人事について
5)【決算】集英社・第79期(2019年6月1日~2020年5月31日)決算
6)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】内田樹が首相退陣の「予定稿」依頼で舞い上がる無惨

田中康夫が強烈に皮肉っている。田中は内田樹について次のようにツイートしている。
《デフレ日本を象徴する自笑「思想家」「安売り商法」なのよw内田樹なる御仁は
ソクラテスプラトンイマヌエル・カントカール・マルクスも泉下で嘆いて末世w!
神戸女学院大学名誉教授 思想家 内田樹@levinassien
新規投稿「新聞社二社から原稿を頼まれた」キリッ》
《「信義則」弁えぬ自笑自傷「思想家」
「予定稿」依頼で舞い上がり口外w誤植「公害」するビッグマウス振りって何だか
面子潰された2社は是非とも全「比較」公開を!
広島・長崎コピペと五十歩百歩!?
香ばしいプロフ 武道と哲学研究の学塾・凱風館主宰 古稀の目標「寛容と忍耐とできたら親切」》
https://twitter.com/loveyassy/status/1298746569475334144
https://twitter.com/loveyassy/status/1298770152624803841
私も内田樹の次のようなツイートを一読して何を偉そうに舞い上がって言うことかと思った。吉本隆明を踏まえて言えば、内田に「還相」はなく、所詮「往相」だけの知識人であったというわけだ。
《新聞社二社から相次いで「安倍政権の総括」原稿を頼まれました。28日に辞意表明の確率が高いということでの予定稿です。村上春樹ノーベル学賞受賞の予定稿は毎年書いてますけれど、安倍総理辞任の予定稿ははじめてです。》
https://twitter.com/levinassien/status/1298527586432110592
デイリースポーツが8月26日付で「内田樹氏が明かす『安倍首相は28日に辞意表明の確率高い』として政権総括の原稿依頼」を掲載している。
神戸女学院大学名誉教授で思想家の内田樹氏が26日、ツイッターに新規投稿。健康不安が取り沙汰されている安倍晋三首相が28日に記者会見する予定になっていることを受け、同日にも「辞意表明の確率が高い」として「新聞社二社から原稿を頼まれた」ことを明かした。》
https://www.daily.co.jp/gossip/2020/08/26/0013637719.shtml
思想家、か…。思想家でありたいなら黙々とレヴィナスあたりの研究に没頭していれば良いだろうに。この男、黙っていられないのだな。内田樹はツイートをつづける。
《1300字ということでしたので、さらっと予定稿を書きました。安倍政権の「功罪」について。「権力者はどんな無法非道をしても処罰されない」という歪んだモラルを深く内面化した人たちが「リアリスト」を自称するようになって、あちこちで偉そうにしているというのが「罪」の最たるものかな。》
《それから事大主義の蔓延。「勝った者は正しかったから勝ったのだ。多数派を制した者は真理を語ったから多数の票を得たのだ」という頭の悪い推論を政治家もジャーナリストも平気でするようになりました。大事なことなのでもう一度言います。「頭の悪い推論」です。数的多寡は主張の真偽と相関しません。》
https://twitter.com/levinassien/status/1298546833803767810
https://twitter.com/levinassien/status/1298548309305331714
木下ちがやがデイリースポーツの記事を引用ツイートしている。
《予定稿の依頼をはしゃいで明かすなんてことはありえないですね。》
https://twitter.com/sangituyama/status/1298600009261150213
五野井郁夫も引用ツイートして内田を軽率だと切り捨てている。
《なぜ内田樹氏はかように軽率なのか。この彼の一言でぶち壊しになる可能性があると考えなかったのか。浮かれてんじゃないよ。こういうことは頼まれてても黙ってるもんだよ。プロ意識が低い。》
https://twitter.com/gonoi/status/1298690029271658496
五野井は更にツイートをつづけている。
《国政報道について2紙以上+内外の通信社からのコメント要請はよくあること。だが通常解禁まで明かさない。本件で問題なのは、地道に裏取りし積み上げてきた記者らの努力を老人の虚栄心がぶち壊した点と、彼のフライング発言が官邸の翻意を惹起する可能性を招きかねない点だ。軽率の謗りを免れ得ない。》
《いま60歳以上の「リベラル」はってる奴らの一部は異常に脇が甘いというか軽すぎるんだよ。内田樹氏とは立憲デモクラシーの会でともに呼びかけ人であるため“身内”ではあるし、内田樹氏の信奉者が中年以上のマスコミ内にも多いのを知っているのでわたしには不利ななか敢えていうが、政局舐めすぎだろ。》
https://twitter.com/gonoi/status/1298779726371155968
https://twitter.com/gonoi/status/1298803673980493825
「窓際記者」ではないが、このところ内田は頓珍漢なことばかりを言ってはいなかったか。
《政治でも経済でもトンチンカンなことばっか言ってる内田樹に安倍政権の総括を求める新聞社とは。おそらく朝日は確定として残り一社は毎日か東京かな。結論ありきのコメントしか出ないという意味で櫻井よしこを寵愛する産経新聞と大差ないな。》
https://twitter.com/nekokisha/status/1298652822611931146

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2)【記事】「泥酔」相澤冬樹がダースレイダープチ鹿島とのライブをすっぽかす!

赤木雅子との新著「私は真実が知りたい 夫が遺書で告発『森友』改ざんはなぜ?」(藝春秋)が話題の元NHK記者で、現在は大阪日日新聞に属する相澤冬樹が次のようにツイートしたのは8月24日のことだった。
ダースレイダープチ鹿島の時事ネタウキウキウォッチング!Youtubeで配信「ヒルカラナンデス(仮)」の特別版「ヨルカラナンデス」にゲスト出演します。あす25日20時から2時間半。料金:¥2,200》
https://twitter.com/fuyu3710/status/1297732515994583041
相澤冬樹が次のようにツイートしたのは、8月25日午前9時のことであった。
《出ました 【映画『ゆきゆきて、神軍』が、財務省を追及する赤木雅子さんに力を与える】ハーバー・ビジネス・オンラインの記事。「神軍平等兵」赤木雅子さんの思いを感じてください。「知らぬ存ぜぬは許しません」》
《映画『ゆきゆきて、神軍』は大阪・十三の第七藝術劇場で8月28日(金)まで、16:45から上映。
赤木さんと私の共著「#私は真実が知りたい」も書店等で発売中。
https://twitter.com/fuyu3710/status/1298047638277746688
https://twitter.com/fuyu3710/status/1298048074737049600
これ以降、相澤はツイッターに投稿をしておらず、明けて8月26日。8月25日の特別版「ヨルカラナンデス」で共演していたはずプチ鹿島が8月26日午後6時19分に相澤をリツイートした。
《相澤さん、いまだに昨夜の #ヨルカラナンデス 視聴者に対しコメントを出さないのはなぜでしょうか?
あなたの本を読むと森友問題の関係者に直撃して逃げることを許さないという姿勢ですが、今逃げているのはあなた自身では?
ダブルスタンダードです。「記者」として信用がなくなると思います。》
https://twitter.com/pkashima/status/1298550659038367744
プチ鹿島が怒っているのだ。前夜、何が起きたのか?8月26日午後7時15分、相澤はプチ鹿島に謝罪のリプライをつづけることになった。つまり、相澤は特別版「ヨルカラナンデス」への出演を何の断りも連絡もなしにすっぽかしてしまったのだ。
《昨夜は #ヨルカラナンデス ライブ配信参加のお約束を果たさず誠に申し訳ございません。出演プチ鹿島さま、ダースレイダーさま、ロフトの皆様はもとより、参加をお待ち頂いていた皆様のご期待に背く形となりましたことを、深くお詫び致します。昨夜の状況をご説明致します》
《きのうは十三の映画館での取材が終わった後、西成で知人と会って飲んでいました。19時45分にテストでZOOMがつながった時は釜ヶ崎の立ち飲み屋にいました。その後、知人に「配信があるから自宅に帰る」と言って地下鉄に乗ったそうですが、自分ではその辺りから記憶がおぼろげになっています》
《結局、帰宅せず意識朦朧のまま自宅近くのおでん屋に行っています。配信が一瞬つながった時の背景から当時はそのおでん屋にいたようですが、すでに意識がありませんでした。プチ鹿島さんとダースレイダーさんが築き上げてきたものに泥を塗るようなことになり、誠に申し訳ございません》
《ご返金等の損害については私がお支払いさせて頂きたいとお店にお伝えしております。配信をご覧頂いた皆様には、もしもお許し頂けるなら、プチ鹿島さんとダースレイダーさんが金曜日に配信されている「ヒルカラナンデス」でお詫びをさせて頂けないでしょうか?このたびは誠に申し訳ございませんでした。》
https://twitter.com/fuyu3710/status/1298564685000658945

https://twitter.com/fuyu3710/status/1298567850144096257
何と泥酔して、すっぽかしていたとは!プチ鹿島がリプライしている。
《番組出演はお断りします。
ロフト9の人件費、配信費など申し訳ないくらい迷惑と損害をかけてしまったので、そちらをご対応いただければ十分です。》
https://twitter.com/pkashima/status/1298568726422278144
ダースレイダーもリプライする。
《僕も鹿島さんと全く同意見です。
出演はお断りします。
LOFT9さんの経費等について対応してください。》
https://twitter.com/DARTHREIDER/status/1298583893411389441
相澤はプチ鹿島には
《はい。ロフト9さまには直接お伺いしてお詫びと賠償についてのお話をさせて頂きます。》
https://twitter.com/fuyu3710/status/1298569914312089600
ダースレイダーには
《はい。このたびは大変なご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。》
https://twitter.com/fuyu3710/status/1298594086383792129
とそれぞれ応じて、今現在、ツイッターへの投稿をやめている。
ダースレイダーが8月26日午後8時36分にツイートしている。
プチ鹿島さんに面倒な役回りをさせてしまっていた…チケット購入された方には改めてLOFT9から連絡行きます。僕と鹿島さんの4時間トークでなんとかまとめましたが、元々予定されていた公演内容とは異なるので返金希望の方はそこで対応します。》
https://twitter.com/DARTHREIDER/status/1298585218522050560
ダースレイダーは8月27日午前11時6分に次のようにツイートしている。
《相澤冬樹氏による赤木さんの手記公開は上半期最大級のスクープの1つです。裁判の今後にも注目してますし森友事件の真相究明はとても大切。#ヨルカラナンデス で話を聞きたかったけど、それはもう良いです。きっと他の媒体で取り上げるので。一期一会の人生よ。じゃあ次行ってみよー (長さん風に)!》
https://twitter.com/DARTHREIDER/status/1298804056270331905
元「週刊春」記者の赤石晋一郎がツイートしている。
《人間誰しも失敗することはある。謝罪をしたなら、受け入れても良いと思うのだが、、、。週刊誌記者が誰しも取材しながらも取れなかったスクープを、相澤さんは取った。その価値が色褪せるものではないと思う。》
https://twitter.com/red0101a/status/1298655592546840576
ダースレイダーリツイートしている。
《その価値は何度も認めているし色褪せないですよ!当たり前です。》
https://twitter.com/DARTHREIDER/status/1298819574675120129
更につづける。
《赤石さんはジャーナリストなので当然配信を観た上での発言だとは思います!》
https://twitter.com/DARTHREIDER/status/1298819910697488384
赤石晋一郎はプチ鹿島ともツイッターでやり取りしている。
赤石《お酒で失敗する記者は数多いる。基本的には修羅場に足を運び、ヒリヒリする現場を潜り抜けていると、魂を癒す時間も必要なんだと思う。人間だから平気な訳がないよ。傷つき打ちのめされながら、また現場に向かう。よいことなんて一瞬だけしかない。酒も呑むさ。それを理解してもらえたらと思う》
https://twitter.com/red0101a/status/1298658868919070720
プチ鹿島《飲酒をやめろとは一言も言ってませんよ。
今回のイベントだって大切な「現場」です。お客さんにお金を頂戴してるわけだから。それをめちゃくちゃにしてもよいのですか、「ジャーナリスト様」なら。
テレビやラジオ出演だったら同じ態度だったのか。やはり失礼すぎたと思います。》
https://twitter.com/pkashima/status/1298799753291956224
赤石《勿論、鹿島氏の怒りは理解します。あり得ないことですが、このままでは業界全体の価値を毀損されてしまうことを憂慮してます。相澤さんとは面識ありませんが、彼は今年最大のスクープを書いた記者。多くの書き手に勇気を与えてくれた存在です。批判は当然ですが、愛を持って向き合ってもらえたらと…》
https://twitter.com/red0101a/status/1298849668529446912
プチ鹿島《愛を持って向き合ってってなんでしょう?
まず、大スクープに敬意を抱いたからこそゲストに招きました。
しかし信じられない態度でライブを壊しました。さらに #ヨルカラナンデス の視聴者に対し1日経過しても何のコメントを発しないまま逃げていました。
社会正義を追うなら、許されるのですか。》
《これってつまり「痛い所は突くな」ということですか。
オレたちは権力の痛い所を突くけどオレたちには突っ込むな、という。
「業界全体の価値を毀損されてしまう」って言いますけど、既得権益を守ろうとする権力者の言い分みたいですよ。
ダメな点は指摘しないと。》
https://twitter.com/pkashima/status/1298851424357376001
https://twitter.com/pkashima/status/1298861505367035904
赤石《イベントのことは酷い。現場の怒りもわかります。でも、本人も謝罪の意は表しているようです。記者も常人じゃないからこそ、抜群に才能あるという人がいます。記者は聖人なんかじゃないし、奇人変人に酒飲みが圧倒的に多い。だからこそ刺激的な報道が出るのだと思います。少しご容赦頂けると……》
《批判は多いにしたら良いと思います。
個人間の問題ならよいのですが、ジャーナリズムとか、ナントカ正義、既得権益などと話をどんどん拡大されてるので、同業全体の批判に聞こえ見過ごせないなと思って個人的な意見をいくつか書きました。ジャーナリズムにも、一分の愛は必要だと僕は思ってます》
https://twitter.com/red0101a/status/1298860883825704961
https://twitter.com/red0101a/status/1298867801289940993
プチ鹿島《失礼ですが、まったく何も調べていないでツイートされてますね。
私たちが謝罪を受け入れていないとか。びっくりします。》
https://twitter.com/pkashima/status/1298861324131168256
「週刊春」特派記者の和田泰明がツイートしている。
《ほんの10年くらい前まで、生活はむちゃくちゃだが、スクープ持ってきたり、章のウマい記者がいた。しかし経営状況やコンプライアンスから、そうした記者を抱える余力がなくなり、周囲も「味わいのある記者」とは見なくなった。
相澤さんには今後も健筆ふるっていただきたい。ただお体が心配。
https://twitter.com/yasuakiwada/status/1298774680069799936
吉本隆明の口吻を真似て言ってみようか。相澤冬樹もまた内田樹様に頂きを極めることしか眼中にないのだろう。二人とも頂きから着地することなく、世界を見おろしてしまったのである。大切なのは自覚的に〈非知〉に向かって寂かに着地することなのである。無頼であることは何の自慢にもならないのだ。

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3)【本日の一行情報】

◎「よこがお」の監督・深田晃司がツイートしている。
《フランスのプロデューサーから連絡。
今月フランス120館で封切りされた「#よこがお」、コロナ禍のさなかですがヒットしているようで200館まで広がってるとのこと。ありがたい。Mariko Tsutsuiを始め素晴らしい俳優たちがフランスで拡散中と思うとニヤニヤしてしまう。》
https://twitter.com/fukada80/status/1298763412256645123

大坂なおみのツイート。
《明日の準決勝の試合をする予定でした。しかし、私はアスリートになる前は黒人女性です。》
https://twitter.com/naomiosaka/status/1298785716487548928
大坂なおみは米ニューヨークにおいて開催中のテニス「ウエスタン・アンド・サザン・オープン」の米ウィスコンシン州で黒人男性が警官に背後から銃撃された事件などに抗議し、27日の準決勝を棄権するとツイッターで表明したのである。私はアスリートである前に、一人の黒人の女性だと言い切り、黒人女性として棄権したのである。
BBC NEWS JAPAN」は8月27日付で「大坂なおみ選手も棄権 黒人銃撃で米スポーツ界に抗議広がる」を発表している。
《大坂選手は27日、米ニューヨークで開催されている「ウエスン・アンド・サザン・オープン」で準々決勝に臨む予定だったが、これを棄権。
ツイッターに、「黒人女性としては、テニスをしているのを見るよりも、すぐに気をつけなければならない重要な事柄があるように感じます」、「黒人に起こった権利剥奪、全身性人種差別、その他の数え切れないほどの怪物は、私の胃を病気にさせます」などと投稿した。
大坂選手はハイチ人の父親と日本人の母親を持つ。大坂選手自身も、日本で人種差別の標的にされている。》
https://www.bbc.com/japanese/53928017
大坂なおみばかりではない。ブルームバーグは8月27日付で「NBAと大リーグ、選手が試合ボイコット-警察の黒人男性銃撃に抗議」を掲載している。
《最初にボイコットに動いたのはNBAのミルウォーキー・バックスだ。同チームはニューヨーク時間午後4時10分(日本時間27日午前5時10分)にプレーオフ第5試合でオーランド・マジックと対戦する予定だったが、同チームがロッカールームから出てこず、「NBA TV」は試合が延期されると伝えた。NBAはその後、この日の試合の延期を確認した。
大リーグのミルウォーキー・ブルワーズは26日のシンシナティレッズとの試合中止を決定し、大リーグで抗議に参加する最初のチームとなった。ESPNはシアトル・マリナーズも同日の試合延期を決めたと報じた。》
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-08-27/QFOYUMDWRGG101
「異邦人」のツイート。
大坂なおみ選手が成果を出したら「日本人の手柄」として消費し大坂なおみ選手が黒人差別問題という、今も根強く残る人権問題に取り組むと叩く。とても浅ましく恥ずかしい。彼女を確固たる自我を持った一人の人間として見ていないのが良く分かる。》
https://twitter.com/Narodovlastiye/status/1298945001452212227
「凡人エリック」がリプライしている。
大坂なおみ選手のように偉業を達成すると「日本スゴイ!」と興奮。だが彼女みたいに偉業を達成した人であっても、人権問題や社会問題に口を出したり、政権に不都合な話が出ると叩く。
このダブスタぶりと異常なまでの権威主義こそが日本社会における人権意識の低さにつながっている。》
https://twitter.com/No_Zey_2020/status/1298960785951977473

◎「死にたいけどトッポッキは食べたい」(光社)などのイラストを手掛けた韓国のイラストレーターであるダンシングスネイルがCCCメディアハウスより刊行した「怠けてるのではなく、充電中です。 昨日も今日も無気力なあなたのための心の充電法」が発売3か月で7刷5万部を突破した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000449.000011369.html

KADOKAWAは、8月25日(火)に「新訳 ナルニア国物語1 ライオンと魔女と洋服だんす」「新訳 ナルニア国物語2 カスピアン王子」を角川庫として同時発売した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007382.000007006.html
私などからすればC.S.ルイスの「ナルニア国物語」と言えば岩波書店の定番であった。翻訳は瀬田貞二だ。平凡社の編集者として「児童百科事典」全24巻にかかわり、これを完成させると児童学の翻訳・評論・創作に取り組み、J・R・R・トールキンの「指輪物語」も手がけている。特筆すべきは中村草田男を主宰とする「萬緑」の初代編集長を余寧金之助としてつとめていたということである。東京帝国大学学部国科の学生であった頃から草田男の同人誌「成層圏」に加わっていたことで知られている。
https://www.iwanami.co.jp/book/b255056.html
KADOKAWAで新訳に挑んだのは「ハムレットは太っていた!」の河合祥一郎。角川庫ではシェークスピアを新訳しているし、角川つばさ庫から刊行されたロフティング「新訳 ドリトル先生」シリーズも河合の仕事である。

集英社は少女、女性向けに特化したマンガ投稿サイト「マンガ Meets」のサービスを8月26日に立ち上げた。「マンガ Meets」は、マンガ誌「りぼん」「マーガレット」「別冊マーガレット」「クッキー」「ココハナ」、マガジンサイト「デジタルマーガレット」、マンガアプリ「マンガ Mee」による雑誌やアプリの垣根を越えたサービスとなる。
https://mantan-web.jp/article/20200825dog00m200061000c.html

◎周知のように集英社の社長に就任した廣野真一はラガーマンとして元日本代表だった。
https://www.sankei.com/economy/news/200825/ecn2008250024-n1.html

中央公論芸賞は桜木紫乃の「家族じまい」(集英社)に決まった。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20200825-OYT1T50301/

◎宝島社としまむらは、共同事業としてライフスタイルブランド「SEASON REASON by Lin.& Red」(シーズンリーズンバイリンアンドレッド)を創設し、9月2日(水)より、全国の「ファッションセンターしまむら」にて販売する。宝島社の「リンネル」と「InRed」が、ブランドコンセプトから商品までをプロデュースする。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001050.000005069.html
実用ファッションに拘るのであれば、ここまでやる必要があるのかもしれない。雑誌は「立場」を鮮明にすることが求められている。雑誌はマスメディアでなくなったことを自覚すべきなのである。広告戦略にしてもマスメディアでないことを前提にして組み立てる時期に来ているはずだ。

サザビーリーグが運営する「Afternoon Tea LIVING」は、集英社女性誌「LEE」とのコラボレーションアイテムを9月7日(月)より発売する。2019年に続き二回目のコラボとなる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000005765.html

毎日新聞は8月26日付で「『帰省警察』に『クラスターフェス』、極端すぎませんか? 現実直視できぬ社会 作家・中村則さんと考える」を掲載している。
《「日本を覆う不吉な空気がこの国をどんどん悪くしていると思ってきましたが、コロナが悪化のスピードを加速させたと感じます。ずっと進んでいた差別の感覚は増大し、人々は互いに攻撃し合う。『帰省警察』も感染者へのバッシングも、そうしたギスギスした社会を象徴していると思います」》
https://mainichi.jp/articles/20200826/dde/012/040/025000c

◎天野千尋の「ミセス・ノイズィ」の公開日が12月4日(金)に決まった。ノベライズも決まり、実業之日本社庫から発売されることになった。
https://tokushu.eiga-log.com/new/51342.html
http://mrsnoisy-movie.com/

◎扶桑社は2022年3月卒業予定の4年制大学・大学院生を対象に、インターンシップ参加者を募集している。
https://nikkan-spa.jp/1693380

祥伝社は「on BLUE」の9周年を記念したフェアを、8月25日より全国の「とらのあな」で実施している。「on BLUE」もシュークリームの仕事である。
https://news.toranoana.jp/137558
https://shu-cream.com/about

◎NEWS加藤シゲアキは3年ぶりの長編小説となる「オルタネート」を今年11月19日に新潮社より刊行する。「小説新潮」で、2020年1月号より連載を開始し、9月号で最終回を迎えた作品だ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000047877.html
https://www.shinchosha.co.jp/alternate/
https://twitter.com/alt_Shinchosha

白泉社ヨシタケシンスケの最新絵本「あつかったら ぬげばいい」(MOEのえほん)を刊行した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000292.000046848.html
ヨシタケの絵本は大人の心も暖めちゃうんだよな。「ダ・ヴィンチニュース」が8月27日付で「ヨシタケシンスケ作品どれが好き?『ユーモア・哲学・自分・世界』を軸に29作品をマッピング!」を発表している。
《日常の面映ゆさをユーモアに描き、くすりと笑わせてくれる一方、素朴な疑問から想像力を膨らませ、ときに哲学的な思考にまで発展することもある。どうしてこんな気持ちになるんだろう? こんなことしちゃうの、自分だけかな? という内側に向けられたまなざしを起点に、あの人はどうだろう、もしかしたらこんな世界もあるんじゃないか、と他者と世界に向けて視野が広がっていく。そこで「ユーモア」「哲学」「自分」「世界」を軸に、全作品マッピングを作成。絵本からエッセイまで幅広く作品を生み出し続けるヨシタケさんの作品から、気になる一冊を見つけ出してほしい。》
https://ddnavi.com/review/662798/a/
蛇足ながら記しておけば、私がヨシタケの「りんごかもしれない」を読み終えて思い浮かべたのはミシェル・フーコーであった。

町田樹が6月に白水社から上梓した「アーティスティックスポーツ研究序説 フィギュアスケートを基軸とした創造と享受の化論」の評判が良い。ゲーム作家の米光一成ツイッターに投稿していた。
町田樹『アーティスティックスポーツ研究序説』 https://amzn.to/2E3kypr フィギュアスケートなどの審美的な価値基準が入ってくるアーティスティックスポーツについて。スポーツはアートか否か論争、著作権、点数ではなく言葉による批評の必要性、市場性、アーカイブいかに構築するか等。興味深い。》
https://twitter.com/yonemitsu/status/1295724824443092996

KADOKAWAは、経済産業省中小企業庁より「令和 2 年度起業家教育事業」を受託し、グループ会社である角川アスキー総合研究所とともに、全国の高等学校等を対象とした起業家教育の自走化に向けたサポートを実施する。「Japan Challenge Gate 2021 ~全国ビジネスプランコンテスト~」なんてのも開催する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007409.000007006.html

◎「春オンライン」は8月26日付で「『許せないことがあった』こじるりと交際『キングダム』作者はアイドルとも熱愛」を発表している。ちなみに集英社より刊行されている原泰久による「キングダム」のコミックス57巻までの累計発行部数は6400万部を突破している。
《事情を知る原氏の友人が明かす。
「『週刊ポスト』が小島と原氏の熱愛を報じたのは7月31日のこと。すると、その直後、元アイドルのAさんがSNSに『許せないことがあった』『5日間、食事ができない』などと書き込んだ。さらに、『キングダム』ファンから批判された小島が『誹謗中傷は終わりにして欲しい』とツイッターに投稿すると、Aさんはさらに『誰かを傷つけたことを知らないふりにするのは無責任』などと反論したのです」》
https://bunshun.jp/articles/-/39869
このアイドルは三国志検定1級の資格を所持する「歴ドル」であったようだ。横浜国立大学教育人間科学部を卒業しているというからインテリだったんだね。

◎8月26日付サンケイスポーツのコラム「甘口辛口」のタイトルは「五輪は『中止やむなし』が世界の流れ 花道へ安倍首相が燃やした執念と消したくない政権の灯」(今村忠)で、こう書いている。
《…陸上中距離の名選手でもあった世界陸連のセバスチャン・コー会長が英BBCのラジオ番組で、東京五輪について「(開催に)確実性はない」と語った。コー氏は、東京五輪の準備状況をチェックする国際オリンピック委員会(IОC)の調整委員という立場にいるだけに影響力は大きい。
ましてや五輪の中核をなす陸上のトップ。「五輪開催を本当に望んでいる」としながらも、コロナ禍でスポーツ界の混乱が続く場合「別のタイプの大会創設について、既存の枠組みにとらわれずに考えなくてはいけないのかもしれない」と語った。「中止やむなし」を前提としたような発言で重みを感じる。これが世界の流れであることは明白だ。》
https://www.sanspo.com/etc/news/20200826/amk20082605000001-n1.html
カタカナであっても政権シンパの産経新聞のスポーツ紙からして、来年の東京オリンピック開催には懐疑的であるようだ。

是枝裕和が初めて韓国映画を監督することになった。
https://www.47news.jp/5182356.html

大日本印刷DNP)は、NHKテクノロジーズと共同で、映像と音声をAI(人工知能)で解析し、内容や感情に合わせた最適なイメージのフォントで字幕を表示する「感情表現字幕システム」のプロトタイプを開発した。このシステムは、2018年にDNPが開発した章の内容に合うフォントを自動で判別して表示する「DNP感情表現フォントシステム」を活用している。これにより、耳の不自由な方や音が出せない環境でも、番組の臨場感を伝えることができるようになる。
https://www.dnp.co.jp/news/detail/10158470_1587.html

◎Business Insider記者・吉川慧のツイート。
《ネット慣れしてないオールドメディアの方々、自分のオピニオンがネットでバズると「ネットの声こそ万人の声!」みたいなネット万能テンションになりがち。ただネットの世界で生きていると、リアルな声を大切にしたほうが良いよって思いますぬん。ネットに媚びを売らず、地道な取材、ブツ読み、分析を。》
https://twitter.com/dong_po_rou/status/1298758289883164673
朝日新聞記者・三浦英之が応じる。
《さすがの「オールドメディア」にも、もうそういう人は少ないと思いますけれどね。そういう決めつけが「オールドメディア」っぽい印象を受けます》
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1298785432679849984

◎「サッカーデイズ」(小学館庫)の杉江由次が清武英利の「サラリーマン球団社長」(藝春秋)を徹夜で一気読みしたそうだ。
《やばい。徹夜で一気読みしちゃった。清武英利『サラリーマン球団社長』(藝春秋)。すごいね、これ。阪神電鉄の旅行マンから阪神タイガースに出向させられた野崎勝義氏と東洋工業から広島東カープに身を投じさせられた鈴木清明氏の軌跡を追ったノンフィクションなんだけど、こんなこと書いちゃって大丈夫なの?!と驚く球界裏面史とともに、まるでサラリーマン小説かのような理不尽抵抗勢力と戦いながら旧態依然とした球団の改革に乗り出す姿に胃が痛くなったり、涙があふれたり。我らが浦和レッズもこんな感じなのかなあ。いやはやおもしろかった。》
https://twitter.com/pride_of_urawa9/status/1298376538992177152
https://twitter.com/pride_of_urawa9/status/1298376715266220032

◎大和(長野県安曇野市)と世界化社グループで通販事業を運営する世界化リテイリングは、世界化社が発行する雑誌「家庭画報」のギフトカタログを9月1日より発売する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000019642.html

朝日新聞デジタルは8月27日付で「持続化給付金から撤退の電通 政府との蜜月関係の背景は」(伊藤弘毅、新宅あゆみ、箱谷真司、野口陽)を掲載している。
電通の元社員によると、08年秋のリーマン・ショックの際、広告収入が大きく落ち込んだころから政府関連の事業に注力するようになったという。受注に向け、電通は政府や与党・自民党との人脈づくりを進めてきた。09年以降、電通に再就職した経産省などの幹部経験者(一般職)は計11人。現電通グループ副社長の桜井俊氏も元総務事務次官だ。逆に、電通から内閣官房には6月時点で4人が出向中。SNSで安倍政権の情報を発信する「広報調査員」のポストも電通の出向者が担当する。》
《大きな原因のひとつは、政府が民間委託のルール整備を怠ってきたことだ。一般に事業の一部を下請けに出すことが繰り返されれば、中間コストが高まり、責任の所在もあいまいになりがちだ。しかし、こうした事態を防ぐための再委託のルールは各省庁でばらばら厚生労働省農林水産省は業務の約50%以上を再委託することを禁じているのに、経産省にはこうした決まりはない。》
https://digital.asahi.com/articles/ASN8V6793N8VULFA01V.html
要するに透明性に問題があったのである。

◎「週刊少年ジャンプ」(集英社)公式漫画制作アプリ「ジャンプPAINT」が、200万ダウンロードを突破した。
https://www.oricon.co.jp/news/2170424/full/

毎日新聞は8月27日付で「都構想解説の大阪市広報紙『公平性欠く』 市特別参与が表現の修正求め何度も指摘」(矢追健介、田畠広景)を掲載している。
《「広報というより広告」「メリット・デメリットなど客観的な情報を伝えるべきだ」――。大阪市を廃止し、四つの特別区に再編する「大阪都構想」を解説する大阪市の広報紙が公平性を欠くなどとして、市の特別参与が表現を修正するよう何度も指摘していたことが、市の内部資料で明らかになった。》
https://mainichi.jp/articles/20200827/k00/00m/040/111000c
特別参与とは、具体的に言うとグラフィックデザイナーの清水柾行近畿大教授(広告コミュニケーション)の山本良二の二人だ。

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4)【お詫び】8月27日号掲載の集英社人事について

昨日配信のに掲載の集英社人事は、「2020年8月26日付」と記しましたが、正しくは「2020年8月25日付」の誤りでした。ここに訂正とともにお詫びさせていただきます。

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5)【決算】集英社・第79期(2019年6月1日~2020年5月31日)決算

売上高    1529億04百万円 前期より195億63百万円増 前期比114.7%
内訳  雑誌 638億97百万円 前期より125億43百万円増 前期比124.4%(①)
    書籍 103億23百万円 前期より20億25百万円減 前期比83.6%
    広告 96億08百万円 前期より65百万円減 前期比99.3%
    その他 690億76百万円 前期より91億11百万円増 前期比115.2%(②)
税引前当期純利益 301億56百万円 前期より158億35百万円増 前期比210.6%
当期純利益  209億40百万円 前期より110億63百万円増 前期比212%

 ①の内訳 雑誌207億83百万円、コミックス431億14百万円
 ②の内訳 デジタル315億19百万円、版権292億39百万円、物販等83億18百万円

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6)【深夜の誌人語録】

叫ばずとも囁きつづけることが大切なのである。