【文徒】2020年(令和2)12月14日(第8巻231号・通巻1888号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】「本の雑誌が選ぶベスト10」をめぐって
2)【記事】noteが運営するcakesに欠けているのは「編集力」だ!
3)【記事】米フェイスブック独占禁止法の疑いで提訴される
4)【記事】恵比寿テキーラ一気飲み事件について
5)【本日の一行情報】
6)【人事】マガジンハウス 2020年12月
7)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2020.12.14 Shuppanjin

1)【記事】「本の雑誌が選ぶベスト10」をめぐって

本の雑誌が選ぶベスト10」の第1位は村山由佳の「風よ あらしよ」。版元は集英社。2位は集英社の関連会社であるホーム社から刊行された金原ひとみの「パリの砂漠、東京の蜃気楼」。2020年は集英社が富も名声も手にした一年であった。
1位「風よ あらしよ」村山由佳集英社
2位「パリの砂漠、東京の蜃気楼」金原ひとみホーム社
3位「ホハレ峠」大西暢夫/彩流社
4位「ならずもの」森功講談社
5位「果てしなき輝きの果てに」リズ・ムーア、竹内要江訳/ハヤカワ・ミステリ
6位「類」朝井まかて集英社
7位「どくヤン!」左近洋一郎原作、カミムラ晋作漫画/講談社
8位「化け者心中」蝉谷めぐ実/KADOKAWA
10位「ハイパーハードボイルドグルメリポート」上出遼平/朝日新聞出版
http://www.webdoku.jp/newshz/zasshi/2020/12/11/081538.html
ちなみに年末年始の庫本ガイドブック「おすすめ庫王国2021」も発売され、「本の雑誌」が選ぶ2020年度庫ベストテンも発表されたが、こちらの第1位は阿部暁子の「パラスター」。これも集英社
1「パラ・スター〈Side 百花〉〈Side 宝良〉」阿部暁子/集英社
2「谷崎潤一郎 川端康成三島由紀夫/中公
3『海馬の尻尾」荻原浩/光
4「マーダーボット・ダイアリー」マーサ・ウェルズ、中原尚哉訳/創元SF
5「比ぶ者なき」馳星周/中公
6「京都深堀りさんぽ」グレゴリ青山小学館
7「ランチ酒」原田ひ香/祥伝社
8「奇界紀行」佐藤健寿/角川
9「地下鉄道」コルソン・ホワイトヘッド谷崎由依訳/ハヤカワepi
10「仁淀川漁師秘伝」宮崎弥太郎語り、かくまつとむ聞き書きヤマケイ
http://www.webdoku.jp/newshz/zasshi/2020/12/08/115833.html#:~:text=%EF%BC%91%E4%BD%8D%E3%81%AB%E9%81%B8%E3%81%B0%E3%82%8C,%E5%B7%BB%E3%81%A7%E7%B6%B4%E3%82%8B%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E3%80%82
しかし、「本の雑誌が選ぶベスト10」において私を驚かせたのは大西暢夫の「ホハレ峠」(彩流社)が3位に選ばれたことである。「水になった村」の監督でもある写真家の大西暢夫の「ホハレ峠」はダム建設で沈んでしまった岐阜県徳山村100年の軌跡を最後の一人であったババの語りを通じて、まさに誰のものでもないババの「歴史」を紡ぎ出している。この作品がベスト3にランクインしていることが、このベスト10のクオリティの高さを表しているのではなかろうか。
https://www.sairyusha.co.jp/bd/isbn978-4-7791-2643-7.html
「ホハレ峠」は、まさにコロナ禍の只中に刊行されているのだが、朝日新聞が6月13日付の紙面で武田砂鉄による書評を取り上げている。
《北海道真狩村に嫁ぎ、やがて村に戻ると、山林伐採、ダム建設が忍び寄っていた。ダムの説明会に参加するだけでお金が支給され、集落の繋(つな)がりを巧妙に札束で崩していく国。「みんな一時の喜びはあっても、長い目で見たらわずかなもんやった。現金化したら、何もかもおしまいやな」
転居した先のスーパーで特価品のネギを見て、「農民のわしが、なんで特価品の安いネギを買わなあかんのかなって考えてな。惨めなもんや」と漏らす。村を最後まで見届けたゆきえさんの人生は「点」でしかないが、その点は長く繋がってきた尊いもの。誰よりも本人がそのことを知っていた。》
https://book.asahi.com/article/13453224
本の雑誌社たったひとりの営業部員」たる杉江由次が緊急事態宣言下にあった5月7日にツイートしている。
《『ホハレ峠』大西暢夫(彩流社)読了。ダムに沈む村を訪れた著者はその最奥で電気もガスも水道もなく自然とともに暮らす夫婦に出会う。人気の「ポツンと一軒家」のように暮らしていた人はいったいどんな人生を送ってきたのか。一人の人生から紐解かれる壮大なるオーラルヒストリー。生きるってすごい。》
https://twitter.com/pride_of_urawa9/status/1258161828862951425
「走る本屋さん 高久書店」も販売にチカラを入れていた一冊だ。
《先だってツイートして反響を呼んだ #ホハレ峠 本日、3回目の入荷しました。
日本最大のダムに沈んだ集落に、最後まで暮らし続けた女性の物語
現金化したら、何もかもおしまいやな・・・。》
https://twitter.com/books_takaku/status/1295562973436469248
これは版元・彩流社の9月1日付のツイート。
《2020年9月号『建築ジャーナル』の特集「山谷・寿町と釜ヶ崎ーコロナ禍で考える」に『ホハレ峠』の担当編集が寄稿してました!
ニャんだか一緒に働いている人が会社以外でも活躍されてるのを見ると嬉しいですし、励まされますね…。
弊社の本ではありませんが、もしよければ覗いてみてくださいニャ。》
https://twitter.com/sairyusha/status/1300746769282732033
「建築ジャーナル」9月号の特集「山谷・寿町と釜ヶ崎ーコロナ禍で考える」で「神奈川困窮相談の現場から」を寄稿している出口綾子は、書いている。
《立派であること、正しいこと、みんなと同じことを強要されず、野宿であっても自分ひとりだけと引け目を感じないで生きられる場所。
こうしたまちが、安全・安心、もしくはアートという一見「良さそうなこと」の名のもとに「きれいな」まちに変化させられたら、道徳観からの排除、善意による暴力そのものになってしまう。
コロナ後の社会がそうした不寛容な社会にならないよう、寿から発信していきたい。》
http://www.kj-web.or.jp/gekkan/2020/2009.html
この出口綾子が「ホハレ峠」の編集者ではないのだろうか。プロフィール欄に「出版社勤務」とある。いずれにしても驚くべきは「建築ジャーナル」なる月刊誌だ。坂口恭平の絵が毎号、表紙を飾り、ADに鈴木一誌を起用しているが、特筆すべきは特集のラジカルさだろう。10月号は「世界のコロナ、コロナ下の世界」、11月号は「外国人居住」、12月号は「コロナ2020、どうしてた?」である。
http://www.kj-web.or.jp/gekkan/2020/2010.html
http://www.kj-web.or.jp/gekkan/2020/2011.html
http://www.kj-web.or.jp/gekkan/2020/2012.html

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2)【記事】noteが運営するcakesに欠けているのは「編集力」だ!

「BUSINESS INSIDER JAPAN」は12月10日付で「炎上続くnoteの改革なるか?伝統の藝春秋とnoteが資本業務提携」(横山耕太郎)を公開している。
藝春秋社の編集部門を統括する専務取締役の飯窪成幸氏は、ネット上の情報について、「量だけでなく質のへの関心が高まっている」として、今回の提携の意味をこう説明する。
「ネット上の情報については、フェイクニュースなど、このままではいけない問題もある。これまで私たちが培ってきたジャーナリズムの姿勢を提供することで、互いに学び合えることがあると考えています」(飯窪氏)》
https://www.businessinsider.jp/post-225830
「note」に佐伯ポインティが12月10日付で「2年間続けていたcakesでの連載が打ち切りとなりました。」を発表している。
《…12/4(金)に編集部から以下の編集方針の変更を伝えられます。
・「今回の炎上とは関係なく、特定のジャンルに偏らず、さまざまなジャンルのコンテンツをバランスよく掲載する」ため、性愛にまつわる連載を縮小する。そのため、現在掲載している連載2本のどちらかの更新を止めるので、どちらを止めるか選んでほしい。
・連載打ち切りは2021年1月から適用する。
投稿者、一読者の観点から見た時に、炎上を受けての編集方針変更の一環として、取り急ぎ2021年1月に性愛にまつわる連載を編集部都合で停止するというのは、「今回の炎上を受けての対策」=「性愛を取り扱う連載は炎上するリスクが高いと思われるため、数を減らしてリスクを下げる」と認識しているのだと感じざるをえません。》
《炎上とは関係のない投稿者に対する対応として不誠実であり、また批判された問題に対しても適切な解決策ではないと感じたため抗議しましたが、12/9(水)の時点で、掲載停止を撤回することはないという回答でした。
新編集体制に移行したcakesに弊社の記事を公開していくことは弊社にとってのリスクであると考え、提示された2021年1月をまたず、12/9(水)の更新を最後に、「佐伯ポインティのとれたて猥談!」「純猥談」の両連載の更新を停止させていただきます。》
https://note.com/saekipointy/n/n9a8772c8b91d
武田砂鉄が呟いている。
《一体、何がどうなっているんだろう、ホントに。》
https://twitter.com/takedasatetsu/status/1337020528054292481
小説家の瀬川深がツイートしている。
《これどう考えても編集部が無能か機能してない案件なんだけど、「ポリコレ棍棒やお気持ちヤクザが騒いだせいで面白いコンテンツがなくなってしまいました。あ~あ」と認知歪める手合いもいるんだろうなあ……。》
https://twitter.com/segawashin/status/1337279839921848321
声優の浅野真澄はcakesで予定していた連載が消滅してしまった。浅野も「note」に12月9日付で「cakes炎上と、消滅した連載」を発表している。
《2020年10月と11月、cakesが立て続けに2度、炎上しました。
その炎上の影で、開始直前だった私の連載は、突然、運営サイドから「掲載できない」と言われてしまいました。「自死というセンシティブな内容を扱っているから」。それが、編集部が主張する理由でした。
一体どうすれば、この結末を回避できたのか。答えは、未だに見つけられないままです。今私は、協力して下さったご遺族になんて説明したらいいのだろうと、毎日そのことばかりを考えて暮らしています。》
https://note.com/masumi_asano/n/n5f3f3ad8ad5e
浅野真澄がツイートしている。
《cakes炎上の結果、私の連載は消滅してしまいました。どうすればこの結果を回避できたのか、出版に関わる全ての人に、ご意見をうかがいたいです。》
https://twitter.com/masumi_asano/status/1336602179566596097
春日太一がリプライしている。
《ノンフィクションの本を何冊か刊行してきた者です。
あまりに書き手を舐めきった編集部の対応に激しい憤りを覚えました。
あくまで「私なら」の意見ですが、こうした書き手への配慮のできない媒体や編集とは関係性を絶つしかありません。
その上で、分かってくれる媒体を探す。それしかないかと。》
https://twitter.com/tkasuga1977/status/1336618453977853952
フランス在住ライターの高橋順子もリプライしている。
《初めまして、不躾なリプを失礼致します。noteを拝読致しました。どれほどお辛い時間を過ごされたのか、今も大切な原稿をお手元にどんな思いでらっしゃるのか……丁寧に整理して発信してくださり、ありがとうございました。
当方ネット媒体に寄稿するライターです。以下、私見をお伝えさせて下さい。》
《もし私自身が浅野さんの書かれたような状況に置かれても、この結末は回避できなかったように思います。そしてそれは他者の人生を託されたライターとして、決して許容できない、悔やんで止まないこととも思います。
一方、無責任な発言ではありますが、大切に書かれたお原稿がこの経緯の後、》
《この媒体で発信されずに良かったとも感じています。
確かにセンシティブではありますが、今の社会で誰もが向き合うべきテーマを書いてくださったお原稿、是非、是非読ませていただきたいです。
これから様々な媒体からお声がかかると思いますが、どうか浅野さん・お友達のご遺族が共に納得のいく、》
《最良の形で発信が叶いますようにと、遠方から祈っています。
不躾に長々としたリプを失礼致しました。ごゆっくり、必要なだけの時間をかけて、ご自愛くださいますように。》
《最後になりましたが、いつかこのお原稿を読ませていただけますこと、心待ちにしていますね。事実を記録するノンフィクションだから伝えられること、拝読できる日を楽しみにしています。》
https://twitter.com/misetemiso/status/1336660959302180866

https://twitter.com/misetemiso/status/1336661810406154240
週刊少年サンデー」で「絶対可憐チルドレン」を連載している椎名高志も浅野にリプライしている。
《自分にとって大切な企画なら本意でない形にすべきではないし、少し時間はかかりますが形に出来る場所はよそに必ずあると思います。モメたとき「『あなたの誤解だ』ばかり言う」「言ってくることがバラバラ」というのは、つきあっちゃいけない仕事相手のサインです。》
https://twitter.com/Takashi_Shiina/status/1336675630549626881
「編集F(ににぎ)」のリプライ。
《拝読しました。
媒体が違うとはいえ、同じ編集業にいる者として、とても悲しく感じました。
わたしにお手伝いできることがありましたらなんなりと仰ってください。》
https://twitter.com/ninigi/status/1336836286930321409
飛鳥新社編集部が動いた。
《はじめまして。飛鳥新社という出版社で書籍の編集をしております、木村と申します。連載に興味がありまして、ご連絡させていただきました。詳細DMにてご相談させて頂きたく、よろしければこちらのフォローお願いできないでしょうか?突然のご連絡恐れ入ります。何卒よろしくお願いいたします。》
https://twitter.com/editing_ASUKA/status/1336667528727126016
noteとしては藝春秋の「編集力」にすがりつきたい局面が既に発生していたということである。

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3)【記事】米フェイスブック独占禁止法の疑いで提訴される

日本経済新聞は12月10日付で「米、Facebookに事業売却要求 独禁法違反で提訴」(鳳山太成)を掲載している。
《米連邦取引委員会(FTC)は9日、米フェイスブックを反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで提訴したと発表した。画像共有アプリ「インスタグラム」や対話アプリ「ワッツアップ」といったライバルになる恐れがある新興企業を買収して競争を阻害したと判断。両事業の売却を要求した。》
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODC034BR0T01C20A2000000
毎日新聞は12月10日付で「32億人のデータ独占で意のままに…? 米当局、FB提訴の背景」を掲載している。
《FBはSNSを利用者に無料で提供し、売上高のほぼ全てを広告費で稼いでいる。米調査会社によると、FBの2019年のネット広告シェアは22%だが、SNS広告では約8割を占める。
FBの2020年9月の月間利用者数は世界で27億4000万人、インスタグラムやワッツアップを含めると32億人に達している。この膨大な利用者データを利用して居住地や年齢、興味などに応じて広告の配信対象を絞り込む「ターゲティング広告」がFBの屋台骨を支えている。》
https://mainichi.jp/articles/20201210/k00/00m/030/298000c
朝日新聞デジタルは12月10日付で「米当局、フェイスブック訴 インスタ買収『反競争的』」(青山直篤)を掲載している。
《記者会見したニューヨーク州のジェームズ司法長官は、FBが将来性のある企業に目を付け、「買うか葬るか(buy or bury)」という戦略で臨んできたと指摘。「ソーシャル・ネットワーキング市場で独占的な地位を築き、広告を通じて巨額の富を得てきた」と批判した。》
https://digital.asahi.com/articles/ASNDB269CNDBUHBI00C.html
日本経済新聞は12月10日付で社説「SNS独占を問うフェイスブック提訴」を掲載している。
《変化が激しいデジタル市場の独占問題に規制当局がどう向き合うかは大きな課題だ。日本を含む各国が連携を深めて、健全な市場の拡大を支えるルールの整備を急ぐ必要がある。》
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH1063S0Q0A211C2000000?unlock=1
ウォール・ストリート・ジャーナル」は12月11日付で社説「フェイスブックの解体、根拠は薄弱」を掲載している。
フェイスブックの初期のモットーは、「素早く行動し、破壊せよ」だった。この表現は、米連邦取引委員会(FTC)が今週46州の司法長官の支持を得て提起したフェイスブックに対する訴訟にも当てはまる。それほど多くの弁護士が、これほど法的根拠の薄弱な訴訟を思い付くとは驚きだ。
フェイスブックマーク・ザッカーバーグCEOは最近では共和・民主いずれの党にも、政治的な味方があまりいない。プラットフォーム上の言論規制について、やり過ぎだという批判と手ぬるいという批判の両方を受けている。同社は新聞広告市場の破壊を促した。同社が存在しない方が、より良い世界になるかもしれない。
しかし、米国の反トラスト法(独占禁止法)の目的は、社会的または政治的問題を是正することではない。3対2の賛成多数で提訴を決めたFTCと州司法長官が訴訟で要求しているのは基本的にそういうことだ。》
https://jp.wsj.com/articles/SB12130108386298804241404587152193608854170

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4)【記事】恵比寿テキーラ一気飲み事件について

経産省官僚の宇佐美典也がツイートしている。
《恵比寿の光本氏の件、
40度750mlのテキーラを15分で飲ませようとしたのか。ビールに換算すると6リットル、500ml缶12本程度を15分か、、、
、、、そんなチャレンジいい大人が未成年にやらせて「こんなことになってショックです」みたいな顔しても世間には通じないわな。
https://twitter.com/usaminoriya/status/1337058429815443467
「デイリー新潮」が12月10日付で発表している「女性急死のテキーラ事件 渦中の100億円『起業家』は『私が提案したわけではない』」を発表している。「恵比寿テキーラ一気飲み事件」の起業家・光本勇介にインタビューしている。
《仮に女性をA子さんとさせていただく。光本氏は、はっきりとは記憶になかったというが、A子さんは過去に彼のテーブルについたことがあり、その際に他の女性がやっていたテキーラゲームを自分も挑んでみたいと申し出たというのだ。ただし、ゲームの内容自体は光本氏自身が考案したものだと言い、
「750ミリリットルくらいのテキーラ1本を制限時間の15分以内に飲み干せたら、10万円をご褒美としてもらえるという内容です。私は毎度このゲームをやっていたわけではなく、どちらかといえば稀にしかやりません。私としては、みんなで楽しくお酒を飲んで盛り上がりたいという、他のよくある飲み会ゲームと同じ趣旨のレクリエーションとしてやっていたものです」
アルコール40度の強い酒として知られるテキーラ1本を15分で飲み干すという危険なゲームを「レクリエーション」と表現する光本氏の感覚に驚くばかりであるが、彼は危険性を理解した上で、幾度もA子さんに確認したと主張する。》
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/12101407/?all=1&page=1
こんなツイートを発見した。
《やだ、寝る前に興味深いニュースが流れてくるじゃないの…
恵比寿でテキーラ一気飲みさせてたとかもう…
噂になってる光本勇介さんは、箕輪厚介さんとか見城徹さんと組んで仕事してんのか…》
https://twitter.com/gogo_yukky/status/1336331280951087104
天才編集者を自称して憚らない箕輪厚介が《すしざんまい》と呟きながら、ツイッターに2019年10月17日付で一枚の写真を投稿している。
https://twitter.com/minowanowa/status/1184628092557393920
この写真に写っているのは光本勇介、箕輪厚介、中田敦彦、前田裕二、蜷川実花西野亮廣ホリエモン、メンタリストDAIGOという顔ぶれだ。私などからすると雲の上の存在にほかならない。
https://twitter.com/i/bookmarks
光本は幻冬舎からNewsPicks Bookとして「実験思考 世の中、すべては実験」を刊行している。担当は天才編集者・箕輪厚介である。現在は電子書籍版のみのリリースだ。
https://www.gentosha.co.jp/book/b12437.html
消費者が自分の好きな金額で、あらゆるモノの対価を支払える仕組み「価格自由」の代表取締役をつとめているのは光本勇介と箕輪厚介である。取締役会長は見城徹だ。
https://kakakujiyu.jp/
この「実験思考」は昨年5月に発売しているが、電子版を0円、紙の書籍を原価の390円(税抜)で販売し、購入後にWebサイトで課金してもらうという、まさに実験思考を自ら実践して、それなりに話題を呼んだものである。
https://www.advertimes.com/20190428/article290419/
春オンライン」は12月12日付で「《恵比寿テキーラ20歳女性急死》『A子さんは段ボール箱に頭を突っ込んで……』NewsPicks系“天才起業家”『一気飲みチャレンジ』の真相」を発表している。
《11月28日深夜、東京・恵比寿の高級ラウンジ「X」で従業員女性A子さん(20)が亡くなった。警視庁渋谷署によって死因は事故として処理されたが、A子さんは亡くなる直前に“ある客”からの提案でテキーラ瓶の一気飲みをしていたようだという噂がSNSを中心に広まり、いま大きな波紋を呼んでいる。
なぜなら、その“ある客”がZOZOTOWN創設者の前澤友作(45)や、実業家の堀江貴氏(48)、前田裕二氏(33)らと交流が深い有名実業家の光本勇介氏(38)だったからだ。光本氏は「実験思考 世の中、すべては実験」(NewsPicks Book、幻冬舎刊)というビジネス書も出版している。担当したのは有名編集者の箕輪厚介氏だ。》
https://bunshun.jp/articles/-/42176

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5)【本日の一行情報】

◎これを読むと大阪や国の政治家がいかに駄目なのかがよく理解できる。和歌山県のホームページに紹介された「知事からのメッセージ 令和2年12月10日」である。
《特に隣県大阪は、他人事とはとうてい思えないので、何度か気の付いたことを「差し出がましいようですが・・・」と断った上、アドバイスをしました。しかし、中々改善も出来ぬうちに今の爆発をよんでしまったのは、大変残念であります。
一例を挙げると、和歌山の人と大阪の人が会食をしていて、和歌山の人の感染が確認されたので、当然その濃厚接触者ということで、大阪に通報をしました。我々は自分達がやっているように最寄りの保健所がすぐに飛んで行って、その人にPCR検査をして、感染しているかどうか確かめているだろうと思っていたら、その後、検査がされていないことが分かりました。
仮にその人が発症していたら、あるいは無症状の感染者であったら、更に大勢の人にうつすことになります。こういう状態が続くと、いずれ感染爆発が起こるのは理論的に自明であります。私はこういう例を発見した時には大阪に通知して、偉そうにならない程度に、改善しないと危ないですよ、爆発に繋がりかねませんとアドバイスしていたのですが、中々改善に繋がらず残念でありました。現場が忙しすぎて、分かっていても対応できなかったのかもしれません。》
《同じ法律、同じ制度で、何故こんなに違うのか、今こそ比較して調べてみるべきではないでしょうか。それがコロナで危ない日本を救う唯一の道だと信じます。しかし、時々思います。こういうことを考えるのは、本来国なのではないか。もっと端的に言うと、国の首脳にアドバイスする立場にある保健医療の専門家なのではないか。そのようなひとがどうして、GoToはどうだとか、国民の行動の変容、自粛ばかり言われるのでしょうか。不思議です。そしてこのままだと日本が危ないと思います。》
https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20201210.html
私は、このメッセージの存在を「原発はやっぱり割に合わない」(東洋経済新報社)の大島堅一のツイートで知った。
和歌山県知事のコロナ対策の説明が非常にわかりやすぎます。素晴らしい。他の知事も見習いましょう。》
https://twitter.com/kenichioshima/status/1337522019181551616
シスターハードボイルド「ババヤガの夜」(河出書房新社)の王谷晶のツイート。
《比喩とかでなしに、マジに自民党に殺される感じになってきましたね我々。》
https://twitter.com/tori7810/status/1337249158445453314
共同通信が12月11日付で「首相『ガースーです』と自己紹介 インターネット番組で」を配信している。
菅義偉首相は11日のインターネット番組で「ガースーです。よろしくお願い申し上げます」と自己紹介した。ネット上で飛び交う「すが」をもじった「ガースー」との愛称に自ら言及し、親しみやすさをアピールした形だ。》
https://www.47news.jp/5595152.html
東京新聞がこの配信を掲載。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/73827?rct=politics
東京新聞労働組合が怒りのツイートを投稿している。
《首相の「ガースーです(笑)」発言。/「親しみやすさをアピールした」などと/無批判で能天気に書いてる新聞記事のていたらく。/恥ずかしい。情けない。腹立たしい。/自分たちの働く新聞のWEBでこれか、と絶句…/読者に申し訳ない気持ちでいっぱいです。》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1337488025429798912
東京新聞労働組合の怒りは、そう簡単には収まらない。この件に関して連ツイを投稿している。
《「ガースーです(笑)」のあいさつが/そんなに悪いのか…とおっしゃる人がいる。/悪いです。/そのへんのおじさんじゃないですから。/この人が何を考え、何を言うかに/私たちの命や暮らしが握られてるわけで。/あまりにも危機感なさすぎでしょう。》
《コロナ危機、医療崩壊、GoToをどうするのか。/ろくな記者会見もせず、自分の言葉で語らぬ首相が/自ら出演した生番組で何を語るのか…/地上波でも中継して、多くの人が注目してた。/その番組冒頭、視聴者へのメッセージを求められ/「ガースーです(笑)」。/いやいやいや、それじゃないでしょう。
《開口一番、ふざけた一言。/その首相の魂胆、心根が問題です。/「つかみはOK」ぐらいの軽薄さか。/「これで少しはイメージ上がるだろ」との傲慢か。/その程度の意識なのでしょう。/危機に立つ国民を、完全に見下している。/私たちがばかにされているということです。》
《そして、新聞で働く私たちが/ただちに是正しなければならない問題。/こんな記事をWEBに載せてるようでは/首相と同レベルだ。恥ずかしい。》
《権力者や金持ちは、何かあっても/「自分は最高の医療を受けるから大丈夫」/とでも思ってるのでしょうか。/医療がパンクしたら、コロナでなくても/急病、持病悪化、けがなどして/まともな手当を受けられず、苦しみ/助かる命も失う。/政権が固執する旅行奨励政策は/
人命軽視、愚民扱い、棄民政治です。》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1337906084267188225

https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1337980831852154880
讀賣新聞も、記事にしているようだ。しかし・・・。こんなツイートを発見した。
《2020年12月12日 讀賣新聞 朝刊
かつては、新聞には政治家の似顔絵と一緒に 鋭い あるいは ヒネリの利いた 言葉が載せられていたものだが
この隣に日本学術会議会員任命拒否に関する「外すべき者(副長官から)」の記事を並べたのは現場で頑張っているひとがいることのあらわれだと思いたい》
https://twitter.com/moriart74968761/status/1338000862883418112

◎「Jazz The New Chapter」を監修している音楽評論家・柳樂光隆の「編集者」論。
《ウェブ上でのメディア・ビジネスと紙の本の時代の編集という概念が噛み合わないのはあるし、メディアの経営状況が厳しくなっていく中で編集の中の要素を削っていくことも増えているのは確かで、編集と呼ばれていたものと今、編集と呼ばれているものを切り分けるのは必要なのかもな、とはよく考える。》
《なので、編集者が必ず必要ってのはもう違う気がして、この人ならやって欲しい、この部分は手伝ってくれる人が欲しい、みたいたケースバイケースな気もする。編集者が関わって向上することも守られることもあるけど、居ても居なくても変わらないことも多々ある。そこは考えていいところだと思う。》
《僕の場合は編集者が必要ない場合も少なくないし、企画の持ち込みも難しいし、持ち込んでも買い叩かれる。なので、間に媒体を入れずにライター1人でやれることの可能性を探って色々やってて、そこに賛同してるレーベルとかも少しずつ出てきてるってのが現状って感じですかね。》
《編集者的資質も兼ね備えていて、企画力もあるライターが媒体に左右されずに自立できて、記事を書けて、それなりに収入も入ってきたら、少しは面白くなるかなと思って、モデルケースになるようなものを試してますけどね。》
https://twitter.com/Elis_ragiNa/status/1336892685639020546
https://twitter.com/Elis_ragiNa/status/1336897833077596162
https://twitter.com/Elis_ragiNa/status/1336901347711492097
https://twitter.com/Elis_ragiNa/status/1336903797025599488

◎「ITmediaNEWS」は12月11日付で「漫画アプリ『少年ジャンプ+』に“個人連載”枠 ネームチェックなし、読まれた分だけボーナスも」を公開している
《同社が提供する漫画投稿・公開サービス「ジャンプルーキー!」内の「ジャンプ+連載争奪ランキング」で1位を獲得した作品を対象に、毎月連載権を授与する。連載権を獲得した投稿者は、編集部と連載の開始時期を相談し、1年以内に連載をスタートする。掲載ペースは毎週か隔週を想定。連載はコミックス刊行を確約するものではないという。
編集部員の担当はつかず編集部がネームチェックを行わないため、連載内容は投稿者自身が考えて執筆する。表現などが掲載基準に満たしているかの確認や、連載の進行管理サポートは担当スタッフが行う。連載終了のタイミングは投稿者と相談の上、編集部が決定する。》
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2012/11/news095.html
少年ジャンプ+」はデジタルでできることに果敢に挑戦している

共同通信は12月11日付で「五輪での平和的抗議行動を不問に 米国五輪委が方針」を配信している。
《競技会場や選手村で政治的、宗教的、人種的な宣伝活動を禁じた五輪憲章第50条を巡り、米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)は10日、人種差別撤廃や社会正義を訴える平和的な抗議行動であれば、東京大会以降は同国代表選手に制裁を科さないとの方針を明らかにした。》
https://this.kiji.is/709944774165200896

ブレイディみかこの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」(新潮社)が「第55回 書店新風賞」に決まった。同書は、これまでにも「Yahoo!ュース|本屋大賞2019 ノンフィクション本大賞」、「毎日出版化賞 特別賞」、「八重洲本大賞」、「キノベス2020」、「ブクログ大賞(エッセイ・ノンフィクション部門)」、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2020(リベラルアーツ部門)」「We Love Books 中高生におすすめする司書のイチオシ本2019年版」、「第13回神奈川学校図書館員大賞(KO本大賞)」、「埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2019」を受賞してきたが、今回の受賞で10冠を達成したことになる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000047877.html

◎少女漫画誌花とゆめ」(白泉社)から、ボーイズラブ(BL)誌「Trifle (トライフル) by 花とゆめ」が電子版のみでリリースされた。配信は12月5日からスタートしている。総ページ数397ページのボリュームは圧巻だ
https://books.j-cast.com/topics/2020/12/09013842.html

◎「サッカーキング」が12月9日付で公開している「コロナ禍のJリーグを支えるぴあの取り組みとは?」は、ぴあのスポーツ・ソリューション推進局で局長をつとめる永島誠にインタビューしている。
《「ID登録したJリーグチケットでは販促のためにここ何年か顧客データを取ってきましたたが、コロナ禍においてすごく生きました。もし会場へ来て、何かあれば、データを追っかけられます。また特定の売り方をすることによって、より安心安全な観戦につなげることができました。今年はJリーグ以外のスポーツ団体や他の業界からも電子メニューについて数多くの問い合わせを受けています。非接触型IDで入場していく形が求められたのです。Jリーグではワンタッチパスを各クラブで導入しているのですが、よりワンタッチパスへ重きを置く方向へ進んでいます。このコロナ禍でIT化はより進んでいます」
https://www.soccer-king.jp/news/japan/jl/20201209/1151679.html
コロナ禍はいたるところでデジタル化を加速させている。

日本テレビの報道によれば博報堂DYメディアパートナーズの元社員ら4人は架空CM発注で、これまでに7億円以上をだまし取っていた可能性があるという。
https://www.news24.jp/articles/2020/12/09/07782397.html

ドリームインキュベータは枻(エイ)出版社の出版事業の一部と、同社子会社のピークスの全事業を、新設した子会社で取得したと発表した。新設子会社はピークスの社名を使用し、ドリームインキュベータ執行役員インキュベーション担当の半田勝彦(博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ博報堂DYアウトドア取締役などを経てドリームインキュベータ。現在は投資先のボードウォーク取締役も兼任)が代表取締役を務める。
https://media-innovation.jp/2020/12/09/dreamincubate-acquired-portion-of-ei-publishing/

◎コミックアプリ「ebookjapan」で連載されている同アプリのオリジナル作品「ベルリンうわの空」(香山哲)が「このマンガがすごい!」最新版2021年オトコ編の第10位にランクインした。電子書店のオリジナル作品が同ランキングにランクインするのは史上初のことだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000767.000001485.html

凸版印刷サントリー酒類は、理化学研究所が推進しているスーパーコンピュータ「富岳」の研究成果を基に開発した「飲食用フェイスシールド」の設計情報をオープンデータとして公開した。
https://www.toppan.co.jp/news/2020/12/newsrelease_201208_2.html

◎世界化社は10月に発売した絵本「ねむねむさんがやってくる」の重版を決定した。この絵本は韓流なのである。2019年に韓国で発売されると、「叱らなくても子どもたちが自然と眠りにつくようになった」といった声が相次ぎ、発売1ヶ月で2万部を突破した絵本の日本版なのである。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000984.000009728.html