【文徒】2021年(令和3)1月12日(第9巻5号・通巻1902号)つづき

◎「現代ビジネス」は1月7日付で「麻生太郎のスピーチに『ブチギレ』の河野太郎…何が起きたのか?新潟市の老舗ホテル『イタリア軒』で」を発表している。これは「週刊現代」2020年12月26日・2021年1月2日号に掲載された記事である。
《実はこの日、河野氏は「ドタ参」。前日に急遽、麻生氏に呼ばれたのだ。そのため、来賓を示す胸の花も河野氏の分は用意されていなかった。
「行きたくもないのに呼ばれて行ったら、扱いは悪いわ、盛り上がらないわ……河野さんに同情します」(前出・麻生派関係者)
不機嫌だったのも当然かもしれない。》
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/79006?imp=0
麻生太郎河野太郎の関係が悪くなれば得をする政治勢力によるリークを踏まえた記事であることは間違いあるまい。これに河野太郎ツイッターで反応した。まずは
《酷い出鱈目記事。
これぞフェイク。》
https://twitter.com/konotarogomame/status/1347025558031400967
と引用ツイート。ここからリツイートがつづく。
《「実はこの日、河野氏は「ドタ参」。前日に急遽、麻生氏に呼ばれたのだ。そのため、来賓を示す胸の花も河野氏の分は用意されていなかった。」
私から数週間前に塚田さんに応援に行くよと言って行きました。
胸の花は用意されていたけれど、私は胸の花はどこでもつけません。》
《「河野氏が終始、仏頂面だったのだ。」
そんなわけないでしょ。》
《これ最近じゃカタカナでフェイクニュースなんてカッコつけて言うけれど、日本語で嘘って言うんじゃない。》
https://twitter.com/konotarogomame/status/1347026120886026241
https://twitter.com/konotarogomame/status/1347026797397831683
https://twitter.com/konotarogomame/status/1347028673799417858

◎2020年Netflixで配信された作品のなかから「最も多い日数総合TOP10(日本)入りした作品」は次の通りだ。
1.「愛の不時着」
2.「梨泰院クラス」
3.「テラスハウス: Tokyo 2019-2020」
4.「ハイキュー!!
5.「炎炎ノ消防隊
6.「サイコだけど大丈夫」
7.「ARASHI's Diary -Voyage-」
8.「青春の記録」
9.「キム秘書はいったい、なぜ?」
10.「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」
https://note.com/netflix/n/na2da9b5f2062

共同通信は1月7日付で「東京・日比谷のカリスマ書店員がストリッパーになった日」を配信している。「新井賞」で知られている新井見枝香を取り上げている。
《新井さんは書店員を続けながら踊り子になる道を選んだ。「何かを捨てるという選択肢はなかった。面白そうだからやろう、と」。周囲の反応は「かっこいいじゃん」。思ったよりも好意的だった。デビューは20年2月。福井県あわら市の温泉街にある「あわらミュージック」で、緊張もせず、のびのびと楽しんだ。》
https://this.kiji.is/713608755211911168?c=39546741839462401

◎映像配信サービス「dTV」が「年末年始の作品視聴ランキング」を発表したが「鬼滅の刃」を抑えて第一位となったのは「呪術廻戦」だった。
https://animeanime.jp/article/2021/01/07/58670.html

ブックウォーカーは、1月7日(木)から3月30日(火)までの期間限定で、東日本旅客鉄道の車内無料WiFiサービス「JR-EAST FREE Wi-Fi」に接続し電子コミック・動画などのデジタルコンテンツを楽しめるサービス「noricon」内にて、運営する総合電子書籍ストア「BOOK☆WALKERを利用できるサービスを実施している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001062.000001227.html

朝日新聞デジタルは1月8日付で「住所さらして『会いに来い』 移民ラッパー、挑発の裏に」(聞き手 編集委員塩倉裕)はモーメント・ジューンのインタビュー記事である。
《 ――19年に芸誌で発表した自伝的小説には、軍でいじめに遭い、逃亡や自殺を試みた話がありました。実話だったのですか。
「実話です。日本から来たということがいじめのネタにされました。失明すれば除隊処分になると考えて木の枝を右目に刺しましたが、傷が浅くて失敗でした」》
https://digital.asahi.com/articles/ASP154KG6NDCUPQJ00T.html
モーメント・ジューンの自伝的小説とは、「韓国・フェミニズム日本」を特集した河出書房新社の「藝」2019年秋季号に掲載された「三代 兵役、逃亡、夢」のことである。その全が「i-D」に公開されている。
《日本で音楽をやる理由は、もう逃げる場所が無くなったからだ。俺を縛ってる化・歴史・目線・環境の全てが、今の自分では解決できないぐらい重くて息苦しいけど、だからと言って十九歳の自分みたいに他の国に逃げられる訳でもない。最後の最後まで追い込まれて自分が知ってる唯一の方法で世界に向けて叫んだら、反応があった。俺の音楽を聴いてくれる人々が居て、俺の動きを見てくれる人々が出来た。自分の声でお金が回るし、声だけじゃ聞けない話が聞きたいから章で書いてくださいという依頼も入ってきた。逃げる場所が無くなってやり出したことで、もう逃げなくても良いように、状況は、少しずつ変わっている。》
https://i-d.vice.com/jp/topic/three-generations

千葉市科学館は「週刊少年ジャンプ」とのコラボイベント「VR科学館『科学館×ハミィ×VR』」を2月28日まで公開している
https://chiba.keizai.biz/headline/698/

Snow Manのファンは納得していないようだ。
主婦と生活社の物はもう二度と買わないし信用しない。
デタラメ記事はずいぶん長々書いてたけど、謝罪訂正はこんな夜中でたった6行…
ふざけてる。ふざけすぎてる。
デタラメ記事書いたライターも掲載を許可した会社も一生かけて償え!》
https://twitter.com/sJr7VofBV4EOEWE/status/1346894036431343617
《#ジャニーズ事務所 様、#ジャニーズWEST のカレンダーの出版元を変更してください。
勿論発売日が遅れても構いません。
本人達に全く無関係のところからキャンセルが続出しており、不買運動が起きてもおかしくありません。不憫です。
どうか前向きに検討をお願いします。》
https://twitter.com/naco_78/status/1346949801301086211
《堂々と電車の中吊り広告などでも出してたのだから、謝罪広告すべきでは??
webページに数行の謝罪で、このデマを信じた人たちに周知できるとでも思っているの?名誉毀損もいいところだし、
彼の名誉を回復させる義務が発行元である主婦と生活社にはあると思うけどね。》
https://twitter.com/a_go_ix/status/1346956118262599680
《深夜に簡単な謝罪を掲載することで済ます
軽いなぁ、楽でいいなぁ
生命にかかわる感染症罹患者を無責任に貶めたことを真摯に猛省して欲しいけれどまた同じようなことを繰り返すのでしょうな》
https://twitter.com/sayo55033857/status/1346869392198389760

「NEWS」メンバーである加藤シゲアキの「オルタネート」(新潮社)が10万部を突破。直木賞の候補になったことも追い風となっているのだろう。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000123.000047877.html

◎「NHK NEWS WEB」は1月8日付で「『地球の歩き方』を襲った新型コロナ “それでも歩き続ける”」を公開している。
《実はこの会社で発行している出版物は、最近4年間は右肩上がりで部数を伸ばしていました。出版不況が叫ばれる中でも、決して経営が苦しいわけではありませんでした。
新型コロナが猛威を振るうまでは…
事業譲渡は編集長の宮田さんや社員たちにも突然告げられました。
宮田編集長
「率直に驚きました。ただ、編集長なので(コロナ後の)毎月の売り上げは知っていたので、『時が来たか』と」》
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210108/k10012803241000.html

太田出版から刊行された「安彦良和 マイ・バック・ページズ」はサブカルフリーライター・石井誠による安彦のロングインタビューだ。私は「虹色のトロツキー以来の安彦良和ファンである。
http://www.ohtabooks.com/publish/2020/11/25202645.html
アニメージュ+」が1月7日付で発表した「安彦良和がキャリア史で明かしたアニメージュとの『思い出』と『別れ』」で安彦は次のように語っている。
《徳間は『アリオン』より先に『(風の谷の)ナウシカ』をアニメ化したでしょう、あれを観た時、俺はすっかり圧倒されて、「『アリオン』なんて “切った張った” しかないものな」と落ち込んだんだけど、今流行っている『鬼滅の刃』って、その “切った張った” の話なんですよね? 何でそんなに受けてるんだろう?(一同笑)》
https://animageplus.jp/articles/detail/34882/2/1/1

朝日新聞デジタルは1月9日付で「(Media Times)本の値段、税込み表示に悲鳴 カバー替えに費用、出版中小『ギリギリ』」(滝沢那)を掲載している。
《出版業界に詳しいライターの永江朗さんは、「国は現状の表記を容認すべきだ」とする。「コスト負担が大きくなれば、体力のない中小の出版社は絶版や裁断をせざるを得なくなる。出版化の多様性が失われてしまう」
特例の延長には「そのたびに国と交渉が必要では、弱みを握られ、自由にものが言えなくなる恐れがある」として、抜本的な法改正の必要性を指摘。「読者や書店も巻き込んで議論していかなければならない」と話す。》
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14757156.html
書籍は息の長い商品が多く、しかも、そうした商品は書協に加われない小規模零細出版社から刊行されているケースが多く、総額表示には無理があるのだ。

BBC News Japanは1月9日付で「ツイッター社、トランプ氏の個人アカウントを永久凍結、『暴力行為をさらに扇動する恐れ』」を発表している。
《同社は永久凍結の理由として、トランプ氏が「尋ねていた人たちへ」として、自分は1月20日の大統領就任式に欠席すると述べた最新のツイートが、支持者たちには式典攻撃を正当化するものと受け止められていると指摘。さらに、連邦議会や各州議会の議事堂を1月17日に襲撃するという次の攻撃計画が、すでにツイッターの他で拡散されていると述べている。》
https://www.bbc.com/japanese/55583622
朝日新聞デジタルは1月9日付で「トランプ氏、別アカウントで反論 ツイッター社が即削除」(尾形聡彦)を掲載している。
《米ツイッター社がトランプ米大統領のアカウントを永久停止したことを受け、トランプ氏は8日夜、別のツイッターアカウントから「ツイッターの従業員たちは民主党員や急進左翼と連携し、私や私に投票した7500万人を黙らせるため、私のアカウントを削除した」と反論した。ツイッター社は直後に、これらの一連のツイートを削除する措置をとった。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP193WJ3P19UHBI00Y.html

白泉社は、絵本シリーズ「ノラネコぐんだん」の書籍・グッズなど200点以上を集めたポップアップショップ「ノラネコぐんだんSHOP in 東京キャラクターストリート」を、東京駅一番街キャラクターストリート「いちばんプラザ」で期間限定オープンする。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000411.000046848.html

小学館の「サライ」2月号は「『甘い』日本史」を特集しているが、付録は「万能オープナー」!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000986.000013640.html

◎インスタグラムで最もフォロワーを擁する芸能人・タレントの第1位は渡辺直美で944万2736人だった。2位ローラ、3位の水原希子。インスタグラムは女性ユーザーが多いことが結果に反映されている。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO67747560W0A221C2000000
ツイッターのフォロワー数の第1位は前澤友作で、1059万5340人。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO67508650Z11C20A2000000

日刊ゲンダイDIGITALは「北上次郎のこれが面白極上本だ!」で柳澤健の「2016年の週刊春」(光社)を取り上げて、こう書いている。
《本書は藝春秋という会社のこと、週刊春を創刊したもののライバルである週刊新潮を部数でなかなか抜けず、しかしスクープをめざして多くの記者が奔走したこと――そういう週刊誌の世界を具体的に描いたドキュメントだが、読み終えると、花田紀凱という編集者が強い印象を残す。》
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/283575
「出版人 広告人」2月号は花田紀凱柳澤健の対談を企画している。

◎「ハフポスト日本版」は1月8日付で「トランプ氏を支持した議員の本が出版中止⇒『言論の自由の侵害』と強く反発するも…」(安田聡子)を公開している。
《首都ワシントンD.C.で1月6日起きたトランプ支持者による暴動を受け、アメリカの大手出版社サイモン&シュスターは共和党のジョシュ・ホーリー上院議員の本の出版を中止すると発表した。
ホーリー氏は「選挙では不正が起きた」と根拠のない主張を続けるトランプ大統領を支持し続け、ジョー・バイデン氏の勝利確定に反対すると最初に表明した議員だ。
サイモン&シュスターによると、6月に出版する予定だったホーリー氏の著書『The Tyranny of Big Tech』は「FacebookGoogleAmazonAppleなどの巨大テック企業がアメリカの自由に与える脅威」を論じる内容だった。》
https://www.huffingtonpost.jp/entry/josh-hawley-book-cancel_jp_5ff7e646c5b6c77d85e54b96

日刊ゲンダイDIGITALは1月9日付で「五輪選手村なぜ活用しない? コロナ感染者2日連続2千人超」を掲載している。
《都のまとめによると、7日時点で、自宅療養や入院・療養等調整中の人は計1万人余りと急増。このままでは多数の死者が出かねない。とはいえ、1万人もの感染者を受け入れる病院やホテルの確保は容易ではなく、そうであれば都の施設を使うしかない。幸い都心部に未使用の巨大な受け入れ施設がある。東京五輪・パラリンピックの選手村だ。》
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/283642
青木俊がリツイート
《ほんとに、なぜ活用しないのか?》
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/283642

神戸新聞が運営する「まいどなニュース」は1月8日付で「サッポロビールとファミマの共同開発商品、英単語のスペルミスで発売中止 『E』が『A』に」を発表している。
サッポロホールディングスは8日、グループ企業であるサッポロビール(東京都渋谷区)とファミリーマート(東京都港区)との共同開発商品「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」の商品デザインの一部に、誤表記があることが判明したため、発売を中止することを発表した。
デザイン内の英単語が本来なら「LAGER」のところ、スペルミスで「LAGAR」となっていた。》
https://maidonanews.jp/article/14092941
少年ジャンプ+」編集長の細野修平が引用ツイート。
《校正ミス…。恐ろしい。目立つところ程やりがちなんですよね。ちなみに、今週の校了では3作品ほど英語のスペルミスを見つけたんですが、いずれも中学生英語レベル。》
《とはいえ、コメント欄で誤字脱字の指摘を受け赤面することもあるので、僕の校了レベルも知れてるんですが…。》
https://twitter.com/HosonoShuhei/status/1347815809268080642
https://twitter.com/HosonoShuhei/status/1347816043587145729

◎アートネイチャーのウィッグショップ「ジュリア・オージェ」はKADOKAWAの生活情報誌「レタスクラブ」とのコラボ企画にて作成した特別編集版チラシを1月15日(金)より全国のジュリア・オージェ ショップ店頭で配布する。
https://www.artnature.co.jp/corporation/press/pdf/210108_04.pdf

◎「ハーバー・ビジネス・オンライン」は1月8日付で「追悼、デヴィッド・グレーバー。誰もが考えていることを膨らませる力。<酒井隆史×矢部史郎>」を公開している。デヴィッド・グレーバーは「紀伊国屋じんぶん大賞2021」で1位となった「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」(岩波書店)の著者である。同署の翻訳者が酒井隆史矢部史郎は「夢見る名古屋」(現代書館)の著者であり、「夢見る名古屋」は、この記事を構成した福田慶太が編集を担当している。酒井は次のように語っている。
《「資本主義がテクノロジーの進歩を阻害している」なんてなかなかおもわないでしょう。左派だって資本主義の長所として、「テクノロジーを飛躍させる」とおもいがちだから。というか、とくにマルクス派は資本主義の「革命性」なるものを愛してるところがあるしね。
ところが、グレーバーは、「資本主義は想像力の飛躍を封じ込める。しかもそれはネオリベラリズムの段階に至ってからそうなったのではなく、資本主義がもともと持つ性格に想像力やイノベーションに対し阻害的に作用する性格がある」とする。もちろん、こういったことは以前から一部の左派がいってきたことではある。たとえばフェミニストやエコロジスト。(思想家ジル・ドゥルーズと思想家精神科医のフェリックス・ガタリの連合である)ドゥルーズ=ガタリも似たようなことをいっている。けれども、その含意をここまで明確にしたのはやはりグレーバーだとおもう。》
https://hbol.jp/236257
グレーバーは2011年の「Occupy Wall Street」で指導的な役割を果たしたアナーキストである。昨年9月2日に亡くなっている。グレーバーの「負債論」はサッカー本田圭佑がお気に入りとして紹介したことでも知られている。
https://twitter.com/kskgroup2017/status/991495245933182976
東洋経済ONLINE」が1月4日付で発表している「『人のために働く職業ほど低賃金』な根深い理由」は「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」からの抜粋である。
《多種多様な職業の社会的価値を実際にすべて測定しようと試みた経済学者は、ほとんどいない。おそらく、大半の経済学者はそうした考えを愚か者の所業と考えているだろう。しかし、そのようなことを試みてきたその少数の経済学者たちは、有用性(ユースフルネス)と報酬のあいだには反転した関係があることを立証してきた。
https://toyokeizai.net/articles/-/398889
新教出版社の「福音と世界」2月号は「ブルシット・ジョブ」を書評で取り上げている。「福音と世界」2月号の特集は「惑星の蜂起」!
《『福音と世界』2月号ができました。特集は「惑星の蜂起」。米・仏・香港などの蜂起に、単なる「政治」を超えてこの星・世界のあり方自体を問い直す力を感じ取り、それとの共振を求めます。寄稿は高祖岩三郎、白石嘉治、中西淳貴、田崎英明、上原こずえ、早助よう子(敬称略)》
《『福音と世界』2月号には、話題書であるデヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ』(岩波書店)の書評が掲載されています。評者は岡部耕典さん。同書の著述のなかに、アクティビスト/アナキストとしてのグレーバーの戦略を見て取る重要な内容です》
https://twitter.com/shinkyoshuppan/status/1347378240172617728
https://twitter.com/shinkyoshuppan/status/1347378972452012033
高祖岩三郎が「蜂起の惑星的共鳴」を寄稿している。高祖岩三郎こそデヴィッド・グレーバーの最初の紹介者である。「アナーキスト人類学のための断章」(以社)の翻訳者である。いずれにしても、雑誌通が今最も注目しているのは、この「福音と世界」と「建築ジャーナル」なのではないだろうか。「福音と世界」キリスト教専門書店のほか、模索舎で入手できる。
https://twitter.com/mosakusha/status/1347791169841979392

毎日新聞は1月9日付書評面「今週の本棚・なつかしい一冊」で佐藤優廣松渉の「世界の共同主観的存在構造」を選んでいる。こういう読み方が可能なのか。
《誰かが神がいると信じていても、逆に神がいないと信じていても、他者はそれを錯認と考えることができるという以上のことは言えないのである。要はどのような主観が共有されているかだ。「神という作業仮説を信じながら進んでいこう」というコンセンサスが神学生の間で出来た。これが廣松哲学の正しい解釈であったかどうかはよくわからない。しかし、この本を読むことで私は自らのキリスト教信仰を強めることができた。》
https://mainichi.jp/articles/20210109/ddm/015/070/003000c
「世界の共同主観的存在構造」は勁草書房から刊行され、講談社庫に入り、現在は岩波庫か。あれは16、17歳の頃だったろうか。私は意味も分からずに廣松の著書を片っ端から読み漁った時期がある。

道尾秀介の著書の累計発行部数が、1月7日発売の「風神の手」朝日新聞出版)をもって600万部を突破する。それを記念して庫を刊行している版元10 社(朝日新聞出版、KADOKAWA幻冬舎講談社、光社、集英社、新潮社、中央公論新社東京創元社藝春秋)が共同書店フェアを開催している。道尾秀介の発言。
《僕はただ好きなものを自給自足的に、本屋さんに売っていないから自分で書いているというような気持ちなんです。作家生活10周年記念の『透明カメレオン』は初めて読者のために書いた小説でしたが、それ以外はただ自分が好きなことを好きなように書いてきたので、これだけ読者がついてくれたのは奇跡ですよね。でも、そのスタイルが自分らしさかなと思うんです。これからも自分好みの小説を書くことで、読者の皆様に恩返しができればと思っています。》
https://dot.asahi.com/dot/2020122100054.html?page=1
https://dot.asahi.com/dot/2020122100056.html?page=1

◎アニメ「約束のネバーランド」公式ゲームアプリのリリースが決まった。
https://twitter.com/yakuneba_staff/status/1347226490316992520

吾峠呼世晴のコミックス「鬼滅の刃」(集英社)は1巻が502.9万部、7巻が500.9万部、8巻が503.0万部と、三作が500万部を突破している。
https://www.oricon.co.jp/news/2181300/full/

毎日新聞は1月9日付で「育鵬社の歴史教科書 下関市が全国唯一、新規採択 不安の声も」(佐藤緑平)を掲載している。
育鵬社版の歴史教科書は20年、横浜市大阪市などこれまで使用していた複数の自治体で不採択が決まり、全国シェアは20年度6・4%から21年度1・1%に激減する見通し。市内では採択決定後、市民らでつくる「下関の教科書問題を考える市民の会」が発足。代表の田川和子さんは「育鵬社の教科書は、過去に教科書検定で事実の誤りや修正意見が多く指摘されている。下関の子どもたちがこの教科書で学ぶことを思うと不安でしかたない」と話す。》
https://mainichi.jp/articles/20210109/k00/00m/040/103000c

朝日新聞デジタルは1月8日付で「コロナ情報、信じていいか『不安』74% 朝日世論調査」を掲載している。
《新型コロナ情報を得る際に、信頼しているメディア(複数回答)はテレビ80%、新聞56%、ネットのニュースサイト41%などSNSは全体では8%だったが、30代以下では2割前後と高めだった。一方、テレビ、新聞を「信頼している」人では、7割が「必要な情報を提供している」と答えたが、SNSを信頼している人では「必要な情報を提供している」は41%で、「提供していない」56%の方が多かった。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP167F0PNDPUZPS009.html
新聞はテレビよりも信頼されていない!

ドワンゴは、1月8日(金)にスマート、PC向けのオーディオブックサービス「ListenGo by dwango.jp」(リスンゴ)をリリースした。月額コースは300円のお試しコースから、たっぷりと楽しめる30,000円コースまで、幅広く全11コースを用意している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000230.000007551.html

白泉社の「ヤングアニマルZERO」で連載されている蔵丸竜彦の「数学ゴールデン」は国際数学オリンピックの日本代表を目指す高校生たちの青春を描いている。蔵丸竜彦は九州大の数学科を卒業し、地元の鹿児島の高校で3年間教壇に立っている。大分合同新聞は1月9日付で「実は熱い、自由な学問 数学の魅力を漫画、小説で」を掲載しているが、「数学ゴールデン」について次のように書いている。
《福岡を舞台に、数学に夢中な主人公の春一が仲間と出会い、難問に挑む。受験に失敗し劣等感も抱く春一は、決して天才型ではない。生き生きとした人物描写も楽しい。
 問題を解くシーンは、スポーツ漫画のように熱く、勢いがある。「数行の設問から、ぶわーっと自分の記憶や感覚が立ち上がる。頭の中でドラマチックな世界が展開していく面白さを伝えたい。数学って、実は熱い」》
https://www.oita-press.co.jp/gxeducation/2021/01/09/102045429

◎日刊スポーツは1月9日付で「辛坊治郎氏が読売テレビ司会2番組卒業、後任は後日」を掲載している。
読売テレビ大阪市中央区)は9日、ヨットでの太平洋横断に再挑戦するニュースキャスターの辛坊治郎氏(64)が「ウェークアップ!ぷらす」と「そこまで言って委員会NP」を卒業すると発表した。》
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202101090000277.html

◎日刊スポーツは1月10日付で「コロナ影響…東京ドーム名物書店が56年の歴史に幕」を掲載している。1月11日をもってオークスブックセンター東京ドームシティ店が閉店した。56年の歴史というのは前身の山下書店から数えてのことだ。
《田上嘉志店長(42)は「こんな店、2度と巡り合えない。寂しいでは言い表せないけど寂しい」とつぶやいた。普通とは全く違う店だった。2年半前に異動してきた田上店長にとって、この期間は15年の書店員人生で最も刺激的な時間だった。一般的な店は月刊誌、週刊誌など決まった時期に商品が入荷され、販売するルーティンワークが基本。しかしこの店は東京ドームで開催される野球やプロレス、嵐をはじめとするアイドルのコンサートなど、イベントに合わせて都度、商品を入れ替える。まるでお祭りのような目まぐるしい日々だった。》
https://www.nikkansports.com/baseball/news/202101090000663.html
個性だけでは生き残れない時代だ。生き残るには兼業が欠かせないのである。

東京新聞は1月9日付書評面で品田悦一の「万葉ポピュリズム斬る」(短歌研究社)を取り上げている。評者は藤井貞和だ。
《東歌はけっして民謡とか、単に庶民や農民の歌とか言った内容でなく、定型短歌に特異な中身を詠みこんでおり、地方の豪族層の作歌であると考えなければならないとする。『万葉ポピュリズムを斬る』とは過激な書名ながら、長年にわたる品田さんの万葉学の精髄と受け取れる。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/78935
元号が令和に決まった際に品田は、「短歌研究」2019年5月号に「『令和』から浮かび上がる大伴旅人のメッセージ」を寄稿し、「令和」の典拠となる万葉集というテキストを精読するならば、その底には、「権力者への嫌悪と敵愾心が潜められている」と喝破したことで知られている。
https://docs.wixstatic.com/ugd/9f1574_d3c9253e473440d29a8cc3b6e3769e52.pdf
品田悦一は「現代ビジネス」に2019年4月20日付で「東大教授が解説!『令和』から浮かび上がる大伴旅人のメッセージ」を発表し、そこでも書いている。
《…新しい年号「令和」とともに〈権力者の横暴を許さないし、忘れない〉というメッセージの飛び交う時代が幕を開け、自分たちが日々このメッセージを突き付けられるはめになったこと。》
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64241?imp=0
品田悦一は上代学会の代表理事をつとめているが、学術会議任命拒否事件において「上代学会」の抗議声明は格調高いものであった。
《前政権以来、この国の指導者たちの日本語破壊が目に余ります。日本語には豊かなコミュニケーションを担う力が十分備わっているのに、見せかけの形式に空疎な内容を盛り込んだ言説が今後も横行するなら、日本語そのものの力が低下してしまいます。日本語の無力化・形骸化を深く憂慮します。頼むから日本語をこれ以上痛めつけないでいただきたい。》
http://jodaibungakukai.org/
朝日新聞は2020年11月14日付で「『頼むから』学術会議問題、異色の抗議声明に込めた危惧」を掲載しているが、そこで品田悦一は次のように語っている。
私見ですが、学術会議問題をめぐる目下の情勢が、昭和の大戦に向かう状況と重なります。言論統制へと至りかねない重大な曲がり角であると危惧しています。
既に1930年代初め、弾圧と懐柔、世論操作は始まっていました。国民精神化研究所という部省の外郭団体が設立され、御用学者が集められた。33年、京都帝大法学部の滝川幸辰教授が危険思想を理由に休職処分になり、教授陣は辞表提出など大学自治を訴えたものの、権力の手で切り崩されていきました。抵抗しても無駄だというアパシー(無関心)が広がり、2年後に起きた、貴族院議員の美濃部達吉・東京帝大名誉教授の天皇機関説事件の際には、学者たちの声は大きな反対のうねりにならなかった。
その後、「国体の本義」のような読本が中学生以上の生や教師に配られ、露骨な情報操作とイデオロギー操作が常態化する。津田の弾圧はその延長線上に行われたものです。
むろん、目下の情勢が戦前とまったく一緒というつもりはありません。多くの学会が声を上げ、抗議の輪が広がっている。ただ怖いのは、状況が振り子のようにバッと振れること。強権発動に従うほかないという風潮が広がらないか。ファシズムへと瞬く間に滑り落ちていった歴史をふまえる必要がある。一歩も引いてはいけない時だと心しています。》
https://digital.asahi.com/articles/ASNCF61GJNCCUCVL00Y.html
品田の「万葉集の発明 国民国家化装置としての古典」(新曜社)も傑作である。
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455381.html

安田純平の連ツイ。安田はイスラム過激派から解放されてから様々なデマに晒された。《関西のどのテレビ局だったか覚えていないが「安田は人権派弁護士にそそのかされてシリアに行った」と完全なるデマを流し、アナウンサーが顔を歪めて顔芸で貶めるというデマ番組があった。地上波でもデマが堂々と流される国なのだから、陰謀論が広がることに何ら驚きはない。》
《いちNGOがネットに書いただけの「カタールが身代金を払った」というフェイクを新聞やテレビがそのまま垂れ流して検証もせずにそのまま放置なのだから、「陰謀論がなぜ広がるのか」なんて自分の胸に聞けという話。》
《個人相手ならデマを流して貶めても構わないだろう、くらいのノリでやっているのかもしれないが、「事実なんかどうでもいい」という風潮が広がるとデマと陰謀論が蔓延して社会そのものが崩壊していく、ということをよくよく考えないといけない。》
《いまだに政府が救出したとか何のの根拠もないのに信じてしまう人々が大手メディアにも研究者にもいて、当然ネットには無限にわいてくる。日本人のかなりの割合の人々は事実なんかどうでもよくて、物事に根拠なんかそもそも求めていないということがよく分かる。》
https://twitter.com/YASUDAjumpei/status/1348294609533689859

https://twitter.com/YASUDAjumpei/status/1348430464818663424
マスメディアとSNSの共犯関係がデマを増幅しつづけるのだ。

朝日新聞デジタルは1月10日付で「独自 TikTokは個人情報を抜き取るのか アプリを解析」(須藤龍也・峯村健司・荒ちひろ)を掲載している。「独自」ということは、スクープだということなのだろうが、この記事の場合「調査報道」と銘打ったほうが良いだろう。
《サイバー政策に関わる日本政府関係者は、分析結果を見て、現在のティックトックには情報を抜き取る「意思」はないとみる。だがスマホにはアプリを自動で更新する機能が備わっている。有事の際にアプリが更新され、情報を抜き取る「能力」が気付かぬうちに加わってもおかしくないと指摘する。「アプリは安全保障上の新たな脅威だ」》
https://digital.asahi.com/articles/ASP1B6H8GNDXUTIL04G.html
このリスクは中国製に限らないのだろうが、やはり問題なのは中国の場合、企業と国家は等号で結ばれていることである。中国製は国家主席に対して投稿を削除したり、アカウントを永久停止したりすることはできまい。その点、リスクは中国のアプリのほうが高いはずだ。この違いは大きいのではないだろうか。

-----------------------------------------------------

5)【深夜の誌人語録】

視界を広げ過ぎるとアイデアは深まらない。