主婦と生活社から刊行された「ぼんぼんりぼんのもうすぐ1年生 入学直前号」で信じられないようなミスが発覚した。巻頭付録「ひらがなかきかたポスター」において、だ。何と「あ い う え お」の「あ行」の次は「さ し す せ そ」となっている!そう「か行」がまるまる抜けているのである。しかも、そんな欠陥品であることに編集者も営業も経営陣も誰一人として気がつかずに主婦と生活社は堂々と店頭に並べてしまったのである!私たちは主婦と生活社のモラル&モラールダウンについて昨年来、指摘しつづけてきたが、いよいよもって、その深刻さは度合いを増し、子供の教育にかかわる出版物において、あってはならないようなミスを犯してしまったのである。
ツイッターでも当然のごとく話題になっている。
「かきかたポスターに、カ行がないのですが。。。笑」
「カ行がないwwwタイトル「かきかたポスター」の出だし3文字が習得できないわwww」
「『かきかたポスター』ならぬ『かけないポスター』だね。まぁ、きもくもこもないんだけど」
「か行が抜けてるのは当然だけど、『ひらがな かきかた ポスター』の、ひらがなってとこ、色わけするなら、書き順で色分けした通りに並べろよ!!って思った」
「この雑誌、上から回収指令が来たんだけど、これ販売するまで誰も気づかなかったのが逆に凄いわw」
主婦と生活社は、自社のホームページに「『ぼんぼんりぼんのもうすぐ1年生 入学直前号』購入の皆様にお詫びとお願い」なる次のような文章を掲げている。
「このたびは『ぼんぼんりぼんのもうすぐ1年生 入学直前号』をお買い上げいただき、
誠にありがとうございます。本誌巻頭の『ひらがなかきかたポスター』において、内容に大きな間違いがあることが判明いたしました。掲載のあいうえお表から『か行 (か・き・く・け・こ)』の部分が抜け落ちてしまっております。
大変申し訳ございませんでした。お買い上げいただいた皆様にご迷惑をおかけしましたこと、謹んでお詫び申し上げます。訂正済みのポスターを印刷いたしました。
ご希望のお客様は、大変お手数ですが下記連絡先までお申し込みをお願いいたします。
すでにお申し込みいただいたお客様には、順次お送りしております。また、訂正済みのPDFデータがダウンロードできますのでご使用いただければ幸いです。
多くの皆様にお届けする出版物を発行するものとして、今後はこのような誤りを起こさぬよう、編集部一同、徹底して再発防止に努めてまいりますので、何卒ご容赦賜りますよう、
よろしくお願い申し上げます。また、この春新一年生になられるお子様の健やかなご成長を、心よりお祈りしております」
こうした文章を自社サイトに公表すれば、それで問題は解決されたという安易な判断が主婦と生活社にあるように思えて私にはならない。実は主婦と生活社は型紙においても致命的なミスを何度かしでかしている出版社である。
今回が「初犯」というわけではないのである。すなわち「今後はこのような誤りを起こさぬよう、編集部一同、徹底して再発防止に努めてまいります」程度の総括では主婦と生活社にはびこる病巣は温存されたままである。過去半年ばかりの間の「文徒」から記事を拾ってみよう。主婦と生活社は欠陥商品を企画することにかけては一流であることが了解できるきずだ。
「主婦と生活社が刊行した「宮本算数教室の算数脳 かけ算 上級」第1刷の問題文に間違いがあった。小学生相手の「商材」(同社のお偉いさんは、出版物をこう呼んでいる)で問題文に2ヶ所の間違いがあったわけだが、学参出版ではあってはならないことである。
http://www.shufu.co.jp/topics/detail/808954/
http://www.shufu.co.jp/contents/miyamotosansu_pazzle/index.html 」(2014年10月22日付)
「主婦と生活社が刊行した『うちのカレー』に掲載された『チキンヨーグルトカレー』の材料表記に『カレー粉…大さじ2』が抜けていた。
http://www.shufu.co.jp/topics/detail/778462
「キャラさがしランド10・11月号」では印刷の不具合により絵柄の一部は欠けるわ、解答ページに誤りがあるわで大混乱。
http://www.shufu.co.jp/topics/detail/781464/」(2014年9月24日付)
「主婦と生活社の『コットンタイム』5月号が生命線ともいえる『実物大型紙』に間違いがあったそうだ。まさかネットで訂正するだけで済ますつもり?少なくとも店頭で正しい型紙と交換するべきだし、市中在庫を即座に回収するという程度の誠意を見せなければ真っ当な版元とは言えまい。
『正しい型紙はこちらよりダウンロードしてください』とのことだが、読者ファーストの姿勢に欠けているのではあるまいか。販売を担当している取締役は社長経験者である。いくら銀行出身といえども、出版という仕事を舐めては困るということだ。読者にダウンロードさせれば版元としては負担にならないから良い程度にしか、この御仁は考えられないのだろうか。
それにしても今頃になって気が付いたということは、読者からクレームを受けてのことだろうが、それまで編集者が気付かなかったのだとすれば、何をか況やである。
http://www.shufu.co.jp/topics/detail/693701/」(2014年6月26日付)
主婦と生活社に本当に反省する気があれば、この「お詫びとお願い」なる文章の文責が誰なのかも明示することであろう。主婦と生活社は編集部の責任としか捉えていないようだが、それは違う。販売にも責任があろう。高納勝寿なる社長経験者が販売担当役員であることを忘れてはならないし、社長の牧秀幸にしても販売を経験していることも忘れてはなるまい。
そもそも、このような信じ難いミスを連発するのは、主婦と生活社において「最大権力者」といって良い会長の遠藤大介が出版社の経営に関して「ズブの素人」に近いからであり、そんな会長の顔を窺うばかりの連中しか社長に就任しなくなってしまったからなのではないだろうか。そのことにより社員のモラル&モラールダウンに歯止めが利かなくなってしまったのである。
「ズブの素人」なら出版の経営について学ぶべきだが、当の遠藤はカーレースにうつつを抜かし、主婦と生活社の仕事など殆んどしていないに等しいことも私たちは既に指摘してきた。遠藤が主婦と生活社において手がけている仕事は社長を含む役員人事だけである。
http://d.hatena.ne.jp/teru0702/20141004/1412379277
主婦と生活社の消息筋が声をひそめて言う。
「遠藤会長はいくら何でもひどすぎる。その点、会長の実のお姉さんのほうがグループを束ねるのに最適だという声が社内でも上がっています」