【文徒】2015年(平成27)1月5日(第3巻1号・通巻446号)

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1)【新年のご挨拶と緊急のお知らせ】
2)【記事】講談社、全コミック誌を電子化!
3)【記事】"メディアの生態系"はどこに行くのだろう?
4)【本日の一行情報】
5)【岩本太郎SAYS】
6)【「メディアクリティーク」記事での一部訂正とお詫び】
7)【深夜の誌人語録】

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1)【新年のご挨拶】

明けましておめでとうございます。
昨年12月26日に開催した忘年の夕べも大盛況のうちに終えることができましたのも、ひとえに皆様のご助力の賜物でございます。改めて厚く御礼申し上げる次第です。
今日より「文徒」の配信を開始いたしますが、本年もまた何とぞご指導ご鞭撻のほど何とぞ宜しくお願い申し上げます。(出版人スタッフ一同)

【緊急のお知らせ】
当社は1月6日より業務開始の予定でしたが、編集主幹・今井照容の海外からの帰国便延着により7日からとなります。
6日にお約束していた方には申し訳ございませんがご予定のキャンセルをお願いいたします。
(6日夕からは事務所で留守番スタッフが対応いたします)

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2)【記事】講談社、全コミック誌を電子化!

『出版人・広告人』1月号のインタビューで野間省伸社長が「おそらく近いうちに全てのマンガ誌はネットで配信することになるでしょう」と述べていた通り、新年早々朝日新聞に「講談社、全コミック誌を電子化へ 紙と同時配信」との記事が載った。
http://www.asahi.com/articles/ASGDW4T7ZGDWUCVL00D.html

集英社が『少年ジャンプ+』を始めた以上、講談社としても近々何らかの発表をしてくると思っていたし、それを正月最初のニュースで出してくるあたりも、やはり講談社だ。とどのつまり、2015年はそういう年になっていくということだ。
「電車の中で新聞や雑誌を読んでいる人はほとんど見かけなくなった」と盛んに言われる昨今だが、はっきり言ってしまえば『少年ジャンプ』や『少年マガジン』はもとより、連載作品をまとめたコミックスを電車の中で見かけることが難しい昨今だ。いや、コミックスを読んでいる人は車内に大勢いるのだが、「紙」そのものではなくてデバイスの画面に見入っている人のほうが圧倒的多数なのだ。
しかも、そこではもはや「紙」時代からの「静止画」と「動画」とがまったくイコールの存在というか競合相手になってくる。年末の帰省時、電車内で私の真向かいに座った20代と思しき女性は手元のタブレットの画面に映る『エヴァンゲリオン』の画面に数時間釘付け状態だった。マンガ雑誌やコミックスは電子の世界に出て行くことで新たな市場が開拓できるも、そこではデバイス上で必然的に動画との競合にさらされる。

無論、集英社講談社と来てさらに今年、小学館や他の版元が同様のことをやってきたら動揺は必至というか、今年の年末号や来年の年頭号でどんな記事をかけるか楽しみだというところはある。それにしても状況は思ったよりも急速に「無差別級」での戦いに突入しつつあるのだろうか?
今はもっぱらマンガが中心だけど、活字だって一年後にはどうなっているかわからない。そもそも、今回の帰省時でも車内でスマホタブレットに見入る人は数限りなくいれど、新聞や雑誌を広げてる人は絶無で、せいぜい文庫や新書を広げている人をごく稀に見つける程度だった。そう、紙のマンガ雑誌やコミックスを読んでいる人さえ、東京から西へ向かう日本で一番交通量の多い区間(筆者は静岡が帰省先)を行く電車の中からもほぼ絶滅しかかっているのだ。(岩本太郎)

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3)【記事】"メディアの生態系"はどこに行くのだろう?

今年は阪神・淡路大震災地下鉄サリン事件、そして「Windows95」が登場したり日本における「インターネット元年」と呼ばれた年からちょうど20年。
私事に渡りますが私が4月にフリーライターとして独立してからもちょうど20年。当時は先輩格のフリーライターさんたちから「まずは名刺を作って、それからワープロとファックスを導入しなさい」と言われたものでしたが、20年経った今、ワープロはとうに消え、ファックス(というか家庭用電話)も一部の版元とのゲラのやりとりに使うのみ。SMAPが今はなき「東京パーン」(汐留の旧国鉄貨物駅の跡地に仮設されたイベント会場」で松下の「おたっくす」のCMキャラとして出てきたのに記者席はガラガラだった往時を思うと浦島太郎の心境になりますね。)で、フリーになった当初は将来展望も特になかったんだけど、生意気にも「将来は気の合う仲間と一緒に独立系の雑誌媒体を作れれば」などと思っていたのですが、そんな思いはアッという間に失せてしまいました。
一つは、フリーとして初期の私に仕事をさせてもらった雑誌の発行人たちが「どうやって雑誌発行を継続していくか?」に頭が行っちゃっていたのを見て「そんな労力を良い記事や誌面を作るほうに降り向けられたらいいのに」と思ったこと。
もう一つは、それまでなら自分たちで資金を投入してミニコミ誌を作っていたであろう連中が、1990年代後半、まだナローバンドだった時代に、既に「紙の雑誌なんか作るよりはインターネットで」という動きを見せていたということです。もし『本の雑誌』の椎名誠や『噂の真相』の岡留安則といった人たちが今の時代に青年として登場していたら、はたして「雑誌」なんか作っただろうか? と。

東京大学情報学環水越伸さんがその頃から「メディア・ヴィオトープ」、即ちいまでいう「メディアの生態系(ecosystem=エコシス)」ということを言っていました。大木のようなマスメディアの周りに、市井の人々の声が大木の傍らの下草のように元気に生い茂っていてこそメディアの良い環境が保たれるといった意味だったかと記憶しますが、その意味で雑誌は自らの「生態系」をなす足元の草っ原を失い、それこそ「草の根」から湧き起こってくる数多の民の胎動を吸収し損ねてしまったんじゃないかと。

そんな私が最近になって再び出版社の取材に行き、「デジタルファースト」とか「OtoO(オンラインtoオフライン)」みたいな話を聞くに、ビジネスとしては「なるほど」と思いながらも「ネチズン」としては「何を今さら」って思ったりします。
だって私は90年代後半にオウム問題を取材していた頃にも、ネットを通じて集まるオフ会に現役オウム信者や脱会したオウム信者、さらには滝本太郎さんや有田芳生さんみたいな、一般的には絶対に一同に会すはずがない人たちが集まる会合に顔を出しては、二次会のカラオケボックスで「殺せー殺せー弁護士殺せ!」なんて大合唱に参加して、その実態を当時常連ライターとして仕事していた『創』とかに書いていたのに、マスメディアは黙殺状態。そのうちに『創』も原稿料払いや編集長の言動が怪しくなってきて……という話は新年号なのでここまでにしましょう。

ともあれ、失われつつある「メディアの生態系」(それは広告や販売なども含めた業界全般に言えることでしょうが)をどうやって回復したらいいのか。その答えは私にもまだわかりません。でも、「どこかに答えはあるんだろうな」と思いながら、これからも記事を書いて行きます。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。(岩本太郎)

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4)【本日の一行情報】

東京国立博物館凸版印刷は12月24日、屏風本来の輝きを再現したVRバーチャルリアリティ)作品「国宝 檜図屏風と狩野永徳」を、東京国立博物館・東洋館内「TNM & TOPPANミュージアムシアター」で、昨日より公開している。
http://www.rbbtoday.com/article/2014/12/24/126816.html

大和ハウス工業株式会社は、株式会社ベネッセコーポレーションの発行する雑誌「いぬのきもち」とコラボして、「犬とくらす家が作りたい!」の連載を開始。WEBサイト「TRY家コラム」で公開している。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000447.000002296.html

◎投稿サイト「小説家になろう」は「ITmediaニュース」によれば「口コミだけで成長し、掲載小説数は28万作品以上、登録ユーザーは50万超、月間ページビュー(PV)は約9億5000万」。運営にあたっているのはヒナプロジェクト。代表の梅崎祐輔が開発に取り組み始めたのは、何と高3のとき。公開は大学1年の4月。
「サイトからの収入の90%を広告から得ている。年間売上高はオープン当初から成長を続けており、現在は「億は超えている」という。残り10%は、出版社と協力して展開する作品募集コンテストなどタイアップ企画からの収入だ」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1412/25/news072.html
紙の小説誌は衰退する一方であるにもかかわらず、こちらは立派なマスメディアである。

◎ブックリスタがプラットフォーム提供する電子書籍ストア「ブックパス」(KDDI運営)がパソコンでも利用できるようになった。
http://www.booklista.co.jp/corp/newsrelease/711/

◎「宝島AGES」が創刊された。1980年代の「宝島」を「復刊」するという試みだそうだ。雑誌の復刊が相次ぐが、要するに雑誌は50代以上にとって最も愛着のあるメディアだということなのだろうか。
http://www.cinra.net/news/20141224-takarajimaages

トーハン主婦の友社との共同企画で「主婦の友社アウトレット」第2弾を全国の書店でフェア展開している。旧版価格から35%〜最大50%OFFという大幅に値引きするアウトレット販売企画だ。
http://www.tohan.jp/whatsnew/topic/mvp_14/

◎「別冊漫画ゴラク」(日本文芸社)が休刊した。3月10日に「増刊・漫画ゴラクスペシャル」が新装刊される。
http://natalie.mu/comic/news/134693

◎マガジンハウスは、「クロワッサン」の読者モデル組織『クロワッサン倶楽部』のウェブサイトを立ち上げた。「編集日記」は毎日、必ず更新してもらいたい。
http://croissantclub.magazineworld.jp/

産経新聞江川紹子のコメントを捏造して使用してしまった問題で、執筆を担当した東京社会部記者を出勤停止10日間とするなど関係者6人を12月24日付で処分した。
http://www.asahi.com/articles/ASGDS6SJPGDSUUPI005.html

百田尚樹ツイッターを「当分の間つぶやきません」。
https://twitter.com/hyakutanaoki/status/547694446037323777

学研パブリッシングはシリーズ累計105万部を売っている「魔法のプリンセスレッスンシリーズ」の上原愛加さんプロデュースによるホビー系カレンダーアプリ「上原愛加のmyプリンセス ダイアリー」を通常600円のところ1月12日まで特別セールとして200円でリリースしている。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000097.000007512.html

主婦の友社は、日本ビジネスプレスが運営するウェブサイト「JBpress」コンテンツを電子書籍化した「JBpress新書」のプリントオンデマンド版を12月26日から大日本印刷の「ウェブの書斎 オンデマンド本」で販売を開始した。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000354.000002372.html

◎「JJ」編集部ブログが湘南T-SITEの蔦屋書店を「ライフスタイルが買える書店」と評価している。それはその通りなのだろう。そして、こういう書店が流行するのだろう。そういう情況なればこそ、私には田辺茂一紀伊國屋書店が懐かしくてたまらない。
http://jj-jj.net/editor_blog/201412/15463/

学研パブリッシングのママ向け雑誌「aene」が、12月27日発売の2月号をもって休刊。
http://mdpr.jp/review/detail/1457108

TOKYO FMをはじめとするJFN系38のラジオ局による2014年邦楽・洋楽ベスト20が12月30日放送の「JA全農 COUNTDOWN JAPAN年間チャート2014」「コスモ ポップス ベスト10 年間チャート2014」で発表された。
邦楽のベスト10。
1 ひまわりの約束/秦 基博
2 レット・イット・ゴー〜ありのままで〜(日本語歌)/松 たか子
3 Darling/西野カナ
4 Dragon NightSEKAI NO OWARI
5 Mighty Long Fall/ONE OK ROCK
6 炎と森のカーニバルSEKAI NO OWARI
7 にじいろ/絢香
8 春風/Rihwa
9 東京VICTORY/サザンオールスターズ
10 ラストシーン/JUJU
洋楽のベスト10。
1 Let It Go / Idina Menzel
2 STORY OF MY LIFE / One Directon
3 Happy / Pharrell Williams
4 Shake It Off / Taylor Swift
5 Baby I / Ariana Grande
6 Rude / MAGIC!
7 Steal My Girl / One Directon
8 Maps / Maroon 5
9 Love Never Felt So Good / Michael Jackson
10 Don't Stop / 5 Seconds Of Summer
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000533.000004829.html
誰もが愛唱する「歌」を歌謡曲と呼ぶのであれば、歌謡曲は死滅した。

◎1月1日の新聞46紙をレディー・ガガの自撮り写真が占拠した。資生堂の広告。資生堂は2015年からレディー・ガガを広告に起用する。
http://www.shiseidogroup.jp/corporate-ad-2015/
話題にはなったのだろう。しかし、敢えて厳しい言い方をしよう。レディー・ガガをイメージ・キャラクターに起用するという発想自体が古臭いのである。資生堂の低迷を象徴するような選択としか私には思えないのである。

◎芸能業界も昔のままである。安室奈美恵という本名をライジングプロが商標登録し、所属事務所から独立するのであれば使わせない!?アーチストとか何とかおだてても、所詮、人間を商品としてしか扱っていない商売なのである。
http://matome.naver.jp/odai/2141981978246628801

◎日販と日販アイ・ピー・エスは、昨年12月27日から、エンスカイが発行する「妖怪ウォッチ シールコレクションファイルDX」を、全国の取引コンビニエンスストア(ローソン、ファミリーマート、サークルK、サンクス、セイコーマート、ポプラ、スリーエフ)で販売している。
http://www.dreamnews.jp/press/0000105176/
リリースを読む限り、コンビニ限定商品のようだが、書店でも売れば良いのに。

講談社が1月20日に創刊するウエブマガジン「ミモレ」。大草直子編集長が「WWD」の「ミモレ」を通して読者にどのようなメッセージを伝えたいか?という質問に答えて、次のように語っている。
「『あなたはあなたのままで十分美しく、時計の針を過去に戻す必要も、ブランド物で武装する必要もない』ということ。肩書きで自分の価値を測る必要もないし、メディアに『輝きなさい』と踊らされることだってない。もし、自分のペースで何かを『チェンジ』したいと思っているなら、『ミモレ』に立ち寄ってほしい。きっとそのヒントときっかけがあるはず」
こうした大草の認識に私は同意できる。ただし、安易な啓蒙主義に流されないことが肝要だ。加えてウエブを使うのだから、いかに読者に対して開かれた場を提供するかも問われよう。
http://www.wwdjapan.com/focus/interview/editor-in-chief/2014-12-30/3442

スマホ向けのアイドル育成リズムアクションゲーム「アイドリズム(IDOL‐RISM)」がコミカライズされ、「チャンピオンRED」(秋田書店)に連載されることになった。
http://news.ameba.jp/20141231-201/
女性ファッション誌の専属モデルをモデルとした小説という発想もありだと思うんだよなあ。出版社の武器は「物語」にあるのだということを女性ファッション誌の編集者はもっと強く自覚すべきなのである。

◎エヌ・ティ・ティ・ソルマーレが運営する電子書籍サイト「コミックシーモア」が、累計利用者数2000万人突破。これを記念して現金1000万円が1名にあたるキャンペーンを実施中。
http://otakei.otakuma.net/archives/2014122904.html

◎女子中学生向けファッション誌「ピチレモン」(学研教育出版)は1月11日に埼玉県・さいたまスーパーアリーナにて「ピチレモン・キラピチガールズフェスin 2015 さいたまスーパーアリーナ・エンターテインメント・エキスポ」を開催する。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000413.000002535.html

◎「ニコニコ動画」での有料会員を5000人に増やし、今年の夏までには10000人の獲得を目指す「週刊文春」の新谷学編集長が朝日新聞のインタビューに応えて、次のように語っている。
週刊文春デジタルにアクセスする年代は、10〜20代が6割以上を占める。これは週刊誌とはまったく違う読者で、彼らは『AKB』や『ジャニーズ』の記事に大きく反応し、月末にどっと去っていく。でも、全員がいなくなるわけじゃない。みんな一つのネタ欲しさにやってくるが、ほかのネタにも目を向け、面白がって残る人が一定数いる。そこに大きな可能性を感じます」
http://www.asahi.com/articles/ASGDK4V97GDKULFA01B.html
女性週刊誌もデジタル版に挑戦すれば良いと思う。落穂拾いを軽視した雑誌は滅びる。塵も積もれば山となるビジネスが雑誌には問われているのだ。

◎松岡修造のカレンダー「まいにち、修造!」が何と39万部の大ヒット。
http://npn.co.jp/article/detail/65667614/

元朝日新聞記者の植村隆「文藝春秋」に手記を発表し、米韓の新聞のインタビューに応じ、青木理のインタビューにも答えている。このように個別に対応するばかりではなく、一度、記者会見を開いたら良いのではないか。産経新聞の是永桂一は次のように書いている。
朝日新聞の第三者委員会は植村氏の記事について「安易かつ不用意な記載であり、読者の誤解を招くもの」と指摘し、植村氏の「単に戦場に連れていかれたという意味で『連行』という言葉を用いた」という釈明を「社会通念の用語法からすれば両立しない」と断じている。植村氏は記事の捏造(ねつぞう)を強く否定するのであれば、本紙の取材に堂々と応えてほしい」(12月27日付)
http://www.sankei.com/politics/news/141227/plt1412270004-n1.html

玉木正之が12月27日付毎日新聞で断言した。
「だが箱根駅伝は関東の男子大学生だけの大会。なのにメディアが大騒ぎしすぎる。その結果男子高校生の優秀な中長距離ランナーの多くが箱根を走ることを目指して関東の大学への入学を希望し、地方大学と格差が生じている。
そんな格差を批判すべきメディアが主催者となり、ジャーナリズムを放棄して『正月の風物詩』とあおり、関東の大学の宣伝に一役買って格差を助長しているのにはあきれる」
http://mainichi.jp/journalism/listening/news/20141227org00m050015000c.html

◎「メリーゴーランド京都」も京都を代表する書店の一つだ。児童書が中心だが、通をうならせる大人向けの品揃えがスパイスをきかせる。中川六平の百箇日の前日に、この書店でイベントが開かれるということもあった。
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1412/27/news010.html

講談社朝日新聞に掲出した「ふきぞめ」全面広告は良いアイデアだった。伊集院静の「ふきぞめ」は天声人語の横に掲載された。伊集院に鼓舞されるように雑誌業界もまた「それでも前へ!!」である。
http://dmm-news.com/article/906460/

◎LINEの代表取締役社長に就任する予定の出澤剛が次のように発言している。
「LINEをリリースして3年半が経ちました。当初はスマートフォンメッセンジャーとして多くの方に使っていただくことに注力しましたが、次第に本当に親しい人との友だち関係がLINEの中で構築され、メッセージもすごくアクティブに使われるようになりました。その中で、プラットフォームを意識するようになり、まずはデジタルにフォーカスし、2014年からよりリアルな世界に進出することを決めました。
それはLINEの成長みたいなところもありますが、スマートフォンによってこれまでのインターネットでは手の届かなかった領域に接触可能になっているということが言えると思います」
スマホにおいてプラットフォームを制したのがLINEであった。
http://japan.cnet.com/interview/35058541/
プラットフォームを制する者がメディアを制する時代である。

◎アマゾンが世界的に業界支配力を強めているのは、アマゾンがプラットフォームだからである。「ダ・ヴィンチ」1月号で橋富政彦が次のように書いている。
電子書籍の取引条件をめぐるアマゾンと出版社の間でのトラブルは日本でもあり、電子書籍の取次会社のひとつである出版デジタル機構が取り扱う電子書籍の一部に関して、大幅に出版社側の取り分が減らされたという。また、アマゾンが同社に支払われる手数料などで出版社を格付けし、上位の出版社の電子書籍を優先してユーザーに紹介する仕組みを導入したことも話題になった」
http://ddnavi.com/news/219810/

◎出版科学研究所によると、2014年に国内で出版された書籍と雑誌の売り上げは、推定で1兆6000億円と、去年より約800億円少なく(減少率は約4.8%)、平成9年に出版市場がマイナス成長となって以来、最大の落ち込みとなった。
これは紙の出版市場の話。これに電子出版の数字を加えるのであれば、出版は悲観すべきビジネスではあるまい。紙の市場のこれほどまでの縮小は消費税が8%に引き上げられたこととも無縁ではあるまい。
http://gehanew.blog.fc2.com/blog-entry-4843.html?sp

◎加えて新聞の話もすると、日本新聞協会が昨年10月現在の日刊紙の発行部数の調査結果を「新聞協会報」の2015年新年号に掲載した。それによると総発行部数は前年比3.5%減の4536万2672部。「10年連続の減少で、過去最大の減少幅」(同協会)。ピークだった1997年(5376万5074部)と比べると約15%減。また、日本ABC協会が発表した5大紙の販売部数(昨年10月、朝刊)は、
読売新聞 937万1103部(前年同月比-50万3062部/-5.0%)
朝日新聞 702万1480部(同-51万5896部/-6.8%)
毎日新聞 332万8281部(同-5万1263部/-1.5%)
日本経済新聞 273万7373部(同-4742部/-0.2%)
産経新聞 167万1465部(同-1905部/-0.1%)
五大紙計 2412万9702部(同-107万6868部/-4.3%)
とのことだ。
http://gohoo.org/14122902/

昨年10月といえば、ちょうど朝日新聞が袋叩きになっているのに乗じて読売新聞が「慰安婦報道検証 読売新聞はどう伝えたか」というビラや「朝日『慰安婦』報道は何が問題なのか」という小冊子を配布するなどして「敵失」に乗じた拡販作戦(「A紙対策」などと社内では呼ばれていたらしい)を展開していた時期だが、結局効果があがらず「今ではそうした小冊子も社内のゴミ箱に捨てられています」(読売新聞社員談)という。
上記の調査結果でも読売も朝日とほぼ同程度の部数減に見舞われているし、結局あの件がきっかけで「朝日の購読をやめた」層の多くは、他紙に乗り換えるよりも「新聞の購読をやめる」との選択を、これを契機とばかりにしたのだろう。
ちなみに上記のサイトは新聞協会でも日本ABC協会でもなく、一般社団法人日本報道検証機構」、公式サイト名の通称が「GoHoo(ゴフー)」によるものである。代表の楊井人文は大学卒業後に産経新聞に入社し記者となるも、数年後に退職のうえ司法試験を受けて現在は弁護士を本業しながら同機構の代表を務めるという、故・日隅一雄と同様の履歴を持つ。企業としての新聞社の経営的劣化が、いかに誤報を生む温床になるかを新聞記者として肌身で感じ取ったうえで弁護士になった人物だ。(岩本太郎)

◎そしてまた「新聞も悲観すべきビジネスではない」という意味で紹介するのは、フランスのネット新聞「メディアパート」のエドウィー・プレネル編集長へのインタビュー。インターネットの台頭で世界的に新聞の発行部数が減少し、新聞社の倒産や買収が相い次ぐ中、フランスで急速に売り上げを延ばしているネット新聞だという。
元々は毎日新聞で報じられた約一年前の記事なのだが、このほど「レイバーネット日本」にて再掲載された(聞き手を務めた菊池恵介の厚意によるという)。ちなみにもう一人の聞き手である後藤由耶は学生時代にNPOインターネット放送局「OurPlanet-TV」の学生スタッフとして活躍した後、毎日新聞に入った「ボーン市民メディア」の若き新聞記者である。
http://www.labornetjp.org/news/2014/1114kikuti
「もう一度、民主主義や社会正義といった価値に立ち返ることが、いまジャーナリズムに求められているのです」などというセリフを「何を青臭いことを言ってやがる」と今の日本の旧来型マスメディア業界人たちは鼻で笑うのだろうが、笑う彼らの食い扶持である日本の新聞業界は上記のザマだ。少しは胸を張って「青臭いセリフ」を吐ける自分になってみたいと思わないか?(岩本太郎)

烏賀陽弘道がBusineesMedia誠で新連載を始めた。第一回は「朝日やNHKが選ばれない時代に、私たちが注意しなければいけないこと」
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1411/20/news007.html
烏賀陽元朝日新聞記者で『AERA』編集部などに属しながら音楽から宗教まで(私とはオウム真理教の道場の中を取材中に出会った。それまでは互いに相手をオウム信者だと思っていた)幅広くフォローしながら、40歳で朝日新聞を早期定年退職で辞め、以後はフリーランスに。
もっとも、近年では『サイゾー』の取材に答えて発したコメントにオリコン側から5000万円の損害賠償訴訟を起こされたことが話題になった(最終的には高裁で和解が成立)ことがもっぱら取りあげられたほか、その言動に対する毀誉褒貶はあるものの、彼が朝日退社に際してネット上(既に見られなくなっているようだ)や『朝日ともあろうものが。』(徳間書店 2005年刊)に書いた朝日時代の当事者手記は現在でも朝日批判を行ううえでの重要なテキストに」なっていると思う。(岩本太郎)

紀伊國屋書店渋谷店の「本当は女子にこんな文庫を読んで欲しいのだ」フェアがプチ炎上し光速で終了。
http://matome.naver.jp/odai/2142020924872560001
ネット上では「渋谷紀伊国屋書店の「女子フェア」がなぜ炎上したのかわからない男が多すぎ」( https://note.mu/lingualina/n/n4dffc7adbfcb )なるサイトも立ち上がっている。書店も売るための工夫が大事な一方、油断がならない時代になってきたようだ。(岩本太郎)

◎しかし女性誌のモデル、しかも10代の現役高校生がクラウドファンディングで300人から約280万円の資金調達に成功し、モデルブックを出版したというのだから驚きだ。『CanCam』専属モデルの池田エライザだ。モデルブック「アット エライザ アンダーバー アイケイディ(@elaiza_ikd)」は、SNSを通じて人気を集め、ツイッターに投稿された自撮り写真において「神」と呼ばれるほど高い支持を集めた末に、昨年10月の発売直後から書店では売り切れが相次いだという。(岩本太郎)
http://www.fashionsnap.com/inside/elaizaikd-interview/

◎地方(という言葉は東京はじめ首都圏ネイティブの人間が「自分たち以外の地域」という意味で使っていると思うので静岡出身の筆者としてはあまり使わないようにしているが)の女子高生を主人公にした「Web4コマ 地方は活性化するか否か」が、個人的に面白い。というか他の「地方」出身者にも受けているようだ。
http://minorikou.blog.jp/
そもそも出版業界人って一番「地方」を知らないのだ。テレビなら「地方局」、新聞なら「地方紙」があり、それらをつなげるNHKや民放のネットワークや通信社がまだしもあるが、27年前に「地方」から東京に出てきて出版・広告業界誌記者になった筆者は「出版業界人の『地方』知らず」は実感としてわかる。(岩本太郎)

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5)【岩本太郎SAYS】

◎一方で年末年始の東京の路上では野宿者(一般にはホームレスなどともよく呼ばれる)たちを、有志のボランティア組織が支援する「越冬・越年闘争」(最近はもっぱら炊き出しのほか、野宿者たち向けの映画上映、カラオケ大会など趣向を凝らしたものが多い)が定例行事として行われるが、渋谷駅東口近くの宮下公園で支援組織「のじれん」が今年も行おうとしていたこの恒例行事に対して、渋谷区が年末年始、宮下を含む近隣三公園を完全に封鎖して妨害する手段に出た。
http://tanakaryusaku.jp/2015/01/00010534
野宿者の越冬・越年闘争といえば関東ではかつて山谷(東京)や寿町(横浜)などが注目されたものだが、それが今や渋谷がホットスポット化してしまったのは「広告」の責任もある。
というのは、かつて渋谷周辺の野宿者たちが数多く居住していた宮下公園を、渋谷区がナイキとタイアップのうえ公園内を整備(当然野宿者は追い出し)すべく、「宮下ナイキ・パーク」とのネーミング・ライツを導入しようとし、それに反発する野宿者や支援団体との間で2008年から熾烈な攻防が発生。最終的には野宿者を追い出したうえで公園の整備(ナイキによるクライミング・ウォールの設営など)が行われ、夜間には立ち入れない公園になったもののネーミングライツは結局見送られて、名称は今でも「宮下公園」のままだ。
実は渋谷区はそれ以前からも渋谷公会堂の改修・リニューアルオープンに際して「C.Cレモンホール」とか(渋谷区長が「これによって区に年間8000万円入ります」と柿落としのイベントで言ったのは私も現場で生で聞いた)、区内恵比寿の公衆トイレをトイレ業者と組んだネーミングライツと込みで整備していたのだが、この宮下公園については渋谷駅前再開発との関連と野宿者追い出しの目論見が見え見えで、大紛糾。
そんな経緯もあって今年は渋谷区側が早めに手を打って公園を閉鎖したため、越冬・越年闘争は公園の外の、人通りの多い交差点に面した公園階段下のスペースで行われたのだが、この場所の背後には、ナイキが公園内に整備したクライミング・ウォールのすぐ裏側、明治公園の交差点に面したコンクリートが打ちっぱなしの巨大な壁が威容を誇っている(以下、筆者ブログからの転載にて恐縮ながら参考までに)。
ちなみに下記を読んで「まるで『AKIRA』(大友克洋)のようだ」とのコメントをくれた人もいたが、実は1982年に『ヤングジャンプ』で始まった同作品は2020年に「ネオ東京」で開かれる予定だったオリンピックの前年からストーリーが始まっているのだ!
http://air.ap.teacup.com/taroimo/1613.html
ナイキも本来なら交差点に面した屋外広告としては絶好の場所にあるこの壁を有効活用したかったのだろうが、今では完全なデッドスペースになっている。支援組織の「のじれん」は数年前にこの壁に向かって、野宿者たちが作ったアニメをプロジェクターで上映するということをやっていたが、今回は準備が間に合わなかったようだ。(岩本太郎)

◎大晦日の「紅白歌合戦」に「特別枠」で31年ぶりに出場したサザンオールスターズのパフォーマンスをめぐる議論が、案の定ネット上ではかまびすしい。
http://togetter.com/li/765432
今や新宿の「ロフトプラスワン」の席亭で、原点である音楽ライブハウス「千歳烏山ロフト」を1971年に開業した平野悠は、1970年代半ばの「下北沢ロフト」に出入していたサザンのメンバーについて
「無名時代のサザンオールスターズの“根城”は、75年に誕生した下北沢ロフトだった。/私の自意識としては、「もし下北沢ロフトがなかったら、サザンはバンド自体、存続したかどうか」と今も思っている。
ギターのター坊こと大森隆志(2001年に脱退)やパーカッションの毛ガニこと野沢秀行奥さんはロフトで知り合った人だ)はロフトの正規アルバイトだったし、時折あの桑田佳祐が客にコーヒーやビールを配ったりしていたものだ。
だが一番の問題点は、私たちスタッフの誰もが、これほどまでにサザンがブレイクすると思っていなかったことだ。店の経営方針として、「どんなに客が入らなくとも、ヘタクソでも、店員バンドは必ず月1回は出演できる」ことを保証していた。
さらに店員バンドには店を練習場所として使うことを承諾していた。すなわち、賃金の安い不安定なライブハウスで働くのは相当の音楽マニアか、バンドをやっている連中でしかなかった。だからロフトのどこの店に行っても必ず店員バンドがいくつかあり、彼らは店が閉まると朝まで店の機材を使って練習できたわけだ。/サザンの下北沢ロフトでのライブは本当に不人気だった。」
と、講談社から出した『ライブハウスロフト青春記』(2012年刊)の中で書いている。
そう、サザンは1978年に新宿ロフトから、当時の人気音楽番組『ザ・ベストテン』の「今週のスポットライト」コーナーでメンバー全員がジョギングパンツ姿で「勝手にシンドバッド」を演奏し、それが全国中継されるまでは、まったくのマイナーバンドだった。そして彼らが不人気(特に一回り上の「団塊の世代」には)だったのは、基本的に彼らの歌は先行世代のミュージシャンたちがまとっていた反体制や政治臭からは明らかに距離を置いていたからだ。
ただし音楽的にはビートルズを始めとする海外のミュージシャンや、日本の昭和30年代以降のポップスも幼少時から聞き込んできた桑田の音楽センスを評価する音楽業界人は多かったし、中学2年生で「勝手にシンドバッド」に遭遇した私などは、今でも「文章を書くうえで一番影響を受けた人」として、当時はデタラメな日本語の使い手として批判を浴びていた「桑田佳祐」の名前を挙げる。
そんな私だからこそ今回の「ピースとハイライト」には、「ピース(平和)」と「ハイライト(極右)」との引っ掛けはあったにせよ、正直往年のファンとして「捻りがない」との感想を覚えた。もっとも、歌や、それをめぐる議論は大勢の人の心に突き刺さってナンボだ。今年10年ぶりのアルバムを出すということで正月の新聞にも大々的な広告を打った彼らにしてみれば、ネトウヨを含めて「反感を覚えた」リアクションが巷に溢れかえるのは、むしろ好都合なのだ。(岩本太郎)

◎ここ数年来の世間を騒がせた在特会在日特権を許さない市民の会)などによる街頭での外国人排斥運動(いわゆるヘイトスピーチ)は表面上は収束しつつあるようだ。ただ、ネット右翼の活動に反対する有志による「男組」は、1月18日に「ドワンゴグループは差別に加担するな〜自社規約を守りヘイト動画&放送を止めろ!」というデモを銀座界隈で行う予定である。
なぜ相手がドワンゴグループになるのかというと、ドワンゴや、その子会社ニワンゴが運営する二コニコ動画やニコニコ生放送に、在日コリアンなどに対するヘイトスピーチが動画・コメント・生放送ともに放置されているほか、ニコニコの利用規約に反しているではないかというのだ。
ニコニコ動画利用規約『3.禁止事項』、およびニコニコ生放送利用規約『3.生放送を実施する際の禁止事項』にある『差別につながる民族・宗教・人種・性別・年齢等に関する表現行為』に明確に違反しています。また『他の利用者への中傷、脅迫、いやがらせに該当する行為』にも抵触すると同時に『公序良俗、一般常識に反する行為』にも該当すると考えられます」という理由だ。
男組は川上量生らに上記の文言による「抗議文」を送ったものの、未だに返答がないという。
http://otokogumi.org/wp/?p=284
確かにニコ動の利用規約に則せば当然の抗議デモあるのだが、私(岩本)が思うに、川上量生という人はそこでベタに謝るタマではないだろう。以前に記者会見で私が質問した際にも「ああ、(そうした揉め事は)構いません(中略)。もともと内輪揉めを全公開するところですので」と涼しげに答えていた。
さる11月29日に新宿ネイキッドロフトで行われた男組主催の「桜井誠通名在特会退会記念 送別会」でも「いっそニコファーレで我々のイベントをやってはどうか」との声が上がっていたが、これも案外簡単にやらせてくれるのではないか。なぜなら川上は以前、ネトウヨと全く対極のスタンスにあるジャーナリスト組織「自由報道協会」に関連企業「セル」の本社ビル(麹町)の二階を定員100人規模の「記者会見場」として貸し出すなど、これまでの言動に嘘がなければ、またそれもやらせるだろうと思えるからだ(岩本太郎)

◎最後に、静岡県藤枝市の、浜岡原発から30km圏内ぎりぎりにある実家に帰省した筆者がたまたま目にした折込チラシでの「原発広告」の例。
http://air.ap.teacup.com/taroimo/1617.html
かれこれ4年近く止まっている原発に隣接した「浜岡原子力館」のイベントスケジュール(裏は周辺観光MAP)。実家は朝日新聞をとっているが、「まあ、販売店は折り込み広告が貴重な収入源だからな……」と思っていたら、母によれば「『県議会だより』とかと一緒に挟まれて来るんだよ」。
静岡県では浜岡原発再稼動をめぐる住民投票原発再稼働の是非を問う「住民投票条例」案が16万票以上の有効署名をもとに県議会に提出されたものの、地元の電力労組からの圧力を受けた県議らによって握りつぶされたとの説も聞いた。
まあ、「そうなっちゃったら困る人」ってのもたくさんいるんだろうけど、その人たちは表立って意見を言わない。今の日本では「世の中に意見を言わない人」が「普通の人」なのだ。(岩本太郎)

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6)【訂正とお詫び】

『メディア クリティーク』12月31日号の4ページ左段3行目にコメントを掲載したJTBパブリッシング・井野口正之さんの肩書は「執行委員」ではなく「執行役員」でした。加えて、御本人のコメント発言として『時刻表』が「創刊からもう100年以上前になりますし」とのくだりがありましたが(同6行目)、JTB版の公認時刻表としては2015年で90周年です(それ以前から鉄道ダイヤについての様々な媒体は出ていましたが)。
また、同号3ページ13行目、hon.jp代表・落合早苗さんの発言趣旨を紹介した現在の電子書籍についての「ISBNが付与される作品が約10万と昨年に比べてかなり増え」とのくだりについても、落合さんより「ISBNが付与できる電子書籍は10万点ではなく、18万点が正解です。確認したところ、やはり私が言い間違えておりました」とのお申し出をいただきました。
以上、訂正させていただきます。録音しながらの取材ではありましたが、こちらもよく確認のうえで事前に正すべきところでした。改めてお詫び申し上げます。(岩本太郎)

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7)【深夜の誌人語録】(今井照容

「政治」よりも「思想」が大切だし、「思想」よりも「生活」が大切である。だから私は昨日よりも明日を大切にするし、明日よりも、まず今日を大切にすることにしている。