【文徒】2015年(平成27)1月13日(第3巻6号・通巻451号)

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1)【記事】大阪屋「おでんの会」に注目
2)「中道」朝日新聞が目の敵にされる理由
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】大阪屋「おでんの会」に注目

1月10日(十日戎)に毎年恒例の大阪屋「おでんの会」が開催された。紆余曲折を経て「新生」大阪屋がスタートしたこともあって、今年は出席者の顔ぶれにも注目が集まった。出資団たる大手出版社がどのクラスの役員を参加させるのかということであったが、何と講談社野間省伸社長、小学館の相賀昌宏社長、集英社の堀内丸恵社長というように各社のトップが土曜日にもかかわらず、そろい踏みしたのである。出席者は1344名と立錐の余地もないほどの賑わいとなった。
会場には「-いくで、大阪屋-心ひとつに、一歩前へ!」というスローガンが掲げられた。大竹社長からは、今すぐやること、一年以内にやること、そして次に目指すことの説明があり、そのパンフも配布された。大阪屋のこれからについては、いずれ大竹社長をインタビューするつもりで私はいる。
「おでんの会」に初参加となった相賀社長からは「結果、失敗を恐れず、プロセスを大事にしてほしい。それは無理と決めずにチャレンジしていきましょう」との挨拶があり、堀内社長からは「今年が大事な1年、全力で大阪屋を応援していく」とあり、野間社長は「再生に向け、支援、協力を」とそれぞれ壇上から挨拶があった。
この三者をはじめ、豪華な顔ぶれによる激励の言葉に会場は「おでん」以上の熱気となり、大いに盛り上がりを見せた。会場のあちこちから「変わったね」「期待できそうだね」「こんな会は初めてだ」「これからは私たち書店が頑張る番だ」といった前向きな声が数多くあがった。
しかし、現実に出版市場を取り巻く環境は悪化の一途にある。「新生」大阪屋が本当に再建できるのか、楽天大日本印刷とのシナジー効果を発揮できるのか、トーハンや日販とは違う新たな取次をつくれるのか、いよいよ試される一年がスタートしたといって良いだろう。

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2)【記事】「中道」朝日新聞が目の敵にされる理由

朝日新聞は1月6日に掲載した「弱さの強さ 成熟社会を生きる2」において、文芸評論家の東雅夫藤田和日郎のマンガ「うしおととら」に登場する妖怪は「妖怪ウォッチ」や「ゲゲゲの鬼太郎」の人間と共存する妖怪と違って、人間と戦う妖怪であることを「高度成長や科学万能主義が背景にある。作者は批判を込めて書いているが、ひたすら強さを追及し、人間の力で自然が思い通りになるとする土壌があった」と言及した。これに対し、藤田はツイッターで一言「思ってねーよ」とつぶやいた。これに対し、東がツイッターで謝罪すると、藤田は「全文ではなく部分抜粋を取り上げられて不本意でしょうに、わざわざのお言葉ありがとうございます」と返答し、両者は「いつの日か楽しく妖怪のお話をしましょうね」と和解したそうだ。
http://news.nicovideo.jp/watch/nw1394728?ver=video_q
しかし、反朝日に凝り固まった「保守系」のまとめサイトは、これを見逃さなかった。「保守速報」は、「ニコニコニュース」の記事を早速、取り上げた。そこには、いつもながらの朝日批判が展開された。
「作者の心情まで捏造するのか」「なんでもプロパガンダ化するんだな・・・・ 末期的症状だな。。。」「捏造しては日中のネットで蹴っ飛ばされてる韓国紙とやってること一緒だなw  たまには取材しろよw」
http://hosyusokuhou.jp/archives/42194907.html
しかし、こうしたサイトに結集する「保守市民」や「ネトウヨ」が指摘するように朝日新聞は本当に「サヨク」なり、「左翼」なのか。私の認識からすると朝日新聞は「サヨク」でも「左翼」でもないのである。
若宮啓文あたりが「主筆」に就任してから、朝日新聞の「右旋回」がゆっくりと始まり、日々、掲げる社説の主張などから判断するに朝日新聞の現在の論調は、主要紙のなかでは、明らかに中道に位置していると言って良い。ちなみに、私の認識からすると、「右」から産経、読売、朝日、毎日、東京という順序になる。
それでも「保守」を名乗る勢力が目の敵にするのは、いつも決まって朝日新聞である。何故、そういうことになるのかといえば、朝日よりも、主張が左に位置する毎日新聞東京新聞の影響力が社会的にも、政治的にも小さいからだろう。それは毎日や東京が部数的に読売、朝日よりも劣ることもさることながら、朝日が新聞として最大部数を誇る読売新聞に比べても、日本の権力層、エリート層に食い込んでいる新聞だからなのではないのか。
日本において「第4の権力」と呼ぶに相応しい新聞は朝日新聞にほかならないのである。戦前の朝日新聞もそうであった。それだけに慰安婦問題、吉田調書問題をもって、朝日新聞が何らかの社論の転換を図るのであれば、そのことが持つ政治的な意味は、とても大きいはずだ。青木理の「抵抗の拠点から」(講談社)に登場し、発言している朝日関係者のなかで、そのことに自覚的なのは、外岡秀俊だけであった。外岡は「抵抗の拠点から」で次のように述べている。
「そして朝日が社論を転換することによって、それまで軍部に批判的で翼賛体制にならないよう幅を保っていた言論界は急速に変わっていくんです。あろうことか朝日はその先頭を走り、煽ってしまった。
だから朝日が変わるということは、戦前の歴史を考えると、とても大きな意味を持つ可能性がある。だから、そこは朝日の人たちに頑張ってほしいと思いますね。とにかく、そういう過去を繰り返さないでほしい」
「新聞と戦争」でそうしたように、朝日新聞は「検証 慰安婦報道」を長期連載すべきなのではないだろうか。

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3)【本日の一行情報】

◎私は紅白歌合戦を見なくなってから40年が経つが、昨年末の紅白歌合戦で「ピースとハイライト」を歌ったサザンオールスターズ保守系まとめサイトで叩かれている。
http://www.yukawanet.com/archives/4807559.html
サザンの新曲「平和の鐘が鳴る」の歌詞が公開された。
http://special.sas-fan.net/special/sas2015/
サザンには、こういうストレートな(=真面目な)歌詞を歌って欲しくなかったと思うのは私だけだろうか。サザンをして、こういう歌を歌わざるを得ないような時代の空気が流れているとしても、サザンはサザンらしくありつづけて欲しいのだ、私は!

爆笑問題が、NHKのバラエティー番組「初笑い東西寄席2015」に出演した際、事前に用意していた政治家についてのネタをNHK側から没にされたと、爆笑問題田中裕二がTBSのラジオ番組「JUNK爆笑問題カーボーイ」で暴露した。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG08H8Q_Y5A100C1000000/
毎日新聞が1月10日付で、この問題を社説「テレビと政治 『自粛ネタ』は笑えない」で取り上げた。
爆笑問題がラジオで語った内容も気がかりだ。太田光さんは『政治的圧力は一切かかっていない。テレビ局側の自粛というのはあります』と話した。放送の現場に、政治に触れないようにしようという空気が広がっているのなら問題だ。息苦しい社会の到来につながりかねない」
http://mainichi.jp/opinion/news/20150110k0000m070141000c.html

◎出版業界にとっては厳しい1年の始まりとなった。日販の平林彰会長は「新春を祝う会」で次のように述べた。
「日販POS店の年末年始実績は、対前年で書籍90.8%、雑誌90.1%、コミック107.7%、全体では94.3%となった。大雪の影響もあったが、買上客数の減少が大きな原因で、大変厳しい結果であった」
http://www.nippan.co.jp/news/%E6%97%A5%E8%B2%A9%E3%80%8C2015%E5%B9%B4%E6%96%B0%E6%98%A5%E3%82%92%E7%A5%9D%E3%81%86%E4%BC%9A%E3%80%8D%E9%96%8B%E5%82%AC/

◎スマートニュースが「ダイヤモンド・オンライン」をチャンネルプラスに加えた。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000007945.html

◎立ち読みで目にとまった「東京古墳散歩」(徳間書店)が刊行記念イベントを下北沢の「本屋B&B」で1月24日に開催する。著者は古墳シンガーの「まりこふん」。古墳にコーフン協会の会長でもある。
http://kofun.jp/

◎ 「現代ビジネス」で高堀冬彦がテレビ朝日の保守化を指摘している。
「つまり、テレ朝は朝日新聞からの独立色が強まっている。もはや朝日新聞がリベラレであろうが、テレ朝もそうだとは限らない。それは放送番組審議会の人選にも表れているように見える。2014年度からの委員長は見城徹幻冬舎社長(64)。同社は約2年前に『約束の日 安倍晋三試論』(小川榮太郎氏著)を発行し、見城氏自身も安倍氏への支持を公言する。
もしも朝日色が強いままであったなら、この人選が実現したとは考えにくい。ちなみに見城氏と早河氏、吉田氏の3人は一緒に首相官邸を訪れることもある」
保守化を云々する以前に幻冬舎総合財産コンサルティングなどの企業も擁する見城に放送番組審議会の委員長を依頼するセンスが私には到底理解できない。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41666

トーハンとサンリオは、2015 年に 40 周年を迎えるサンリオの人気キャラクター「マイメロディ」のオリジナル商品マイメロディ×オーマイ「マイメロディのラブリー・デコパンケーキ BOOK」(マイメロディ形のパンケーキが焼けるパンケーキパンとレシピ本のセットだそうだ)をトーハン独占販売の MVP ブランド商品として、2015 年1 月中旬にサンリオより発売し、全国の書店を通して販売する。本体価格は1800円。
http://www.tohan.jp/whatsnew/news/mvp_book/

◎ローソンは、店頭でPontaカードを掲示し週刊誌を発売日に買うと、毎月、抽選で10,000名に対象商品のお買上げポイントが10倍になるキャンペーンを2月28日まで実施している。
http://www.lawson.co.jp/ponta/static/magazine_cp/

サントリーがアルコール1%の缶チューハイ「The O.N.E」を新発売するというが、これは大ヒットするのではないだろうか。例えば、オレなんかは、そんなジュースみたいな酒精は、ハナからお断りだけれど、アルコール度数の低いドライタイプの酒精の需要は確実にあるもの。
http://www.suntory.co.jp/news/2015/12251.html
梅酒タイプも作ってくれると、もっと有り難いとは私の知人の意見だ。

◎「キネマ旬報」ベスト・テンが発表された。外国映画の1位はイーストウッドの「ジャージー・ボーイズ」。しかし、「恐怖のメロディ」を無視し続けた連中が、そのことを忘れてイーストウッドを称賛する図には吐き気がする。日本映画の第1位は呉美保の「そこのみにて光輝く」。しかし、大津幸四郎の遺作となった「三里塚を生きる」が何故、文化映画の範疇に入れられちゃうの?本来、日本映画の10本に選ばれてしかるべき作品だろうに!
http://www.kinenote.com/main/kinejun_best10/2014/award/culture.aspx

◎パリの新聞社襲撃事件で射殺された風刺漫画家4人と日本には接点があった。「まんがパレスチナ問題」(講談社現代新書)で知られる山井教雄とともにNGO「CARTOONING FOR PEACE」のメンバーであった。
http://www.huffingtonpost.jp/jun-hori/caricaturist_b_6440858.html
今回の襲撃で犠牲となった風刺漫画家カブーのことをゴダールは「フランス一のジャーナリスト」であると評価したことがあるそうだ。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/01/07/4-cartoonists-killed-charlie-hebdo_n_6433584.html
フランス各地では追悼集会が開催された。人々がペンを高々と掲げた写真が印象に残った。
http://www.afpbb.com/articles/-/3035898
その一方で、イスラム教の礼拝所などが攻撃される事件が相次いで起きている。
http://www.afpbb.com/articles/-/3035994?ctm_campaign=nowon_txt
警察に出頭した犯人の18歳になる義理の弟は事件とは全く無関係であった。
http://www.afpbb.com/articles/-/3036201

「文藝春秋」に手記「慰安婦問題『捏造記者』と呼ばれて」を発表した朝日新聞元記者の植村隆が1月9日、日本外国特派員協会で記者会見を開き、文藝春秋西岡力東京基督教大教授に損害賠償や謝罪広告などを求める訴訟を東京地裁に起こした。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150109/dms1501091559017-n1.htm
記者会見の内容はYouTubeで見ることができる。
https://www.youtube.com/watch?v=SID9hLfkUlQ
その内容はブロゴスにまとめられている。
http://blogos.com/article/103130/?p=1
確かに「週刊文春」が植村の第二の就職先を暴露した記事には行き過ぎがあったと私も思う。しかし、それは裁判で決着をつける問題なのだろうか。少なくとも植村は記者を稼業としてきたはずである。産経新聞は1月10日付社説「元朝日記者提訴 言論の自由に反している」で次のように書いている。
「裁判を受ける権利はもちろん誰にでもある。だが、言論人同士の記事評価をめぐって司法判断を求めるのは異様ではないか」
「自身や家族、大学に対する脅迫や中傷と、言論による批判を混同してはいないか」
http://www.sankei.com/column/news/150110/clm1501100002-n1.html
ところで植村は「文藝春秋」に発表した手記の原稿料を文藝春秋から受け取らないのだろうか?その辺りはいったいどうなっているのだろうか。
いずれにしても「朝日新聞社会部の研究」という本があれば買うんだけれど。朝日新聞慰安婦報道は、個人の「資質」の問題ではなく、組織の「生理」の問題ではないのか。

電子書籍ストア「コミックシーモア」は、双葉社作品全巻半額キャンペーンを1月9日から1月12日まで実施していた。対象となったのは1300作品、3000冊であった。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000009284.html

◎米OverDriveは、2014年の貸し出し件数が前年比32%増の1億500万件であったことを発表した。43%がタブレット、36%がデスクトップPC、21%がスマホによる利用であった。
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1501/09/news069.html
メディアドゥは売上、利益ともに大きく伸ばしているが、営業利益における進捗率が66.0%にとどまっているのは、オーバードライブとの提携が目論見通り進んでいないという要因もあるのではないか。
http://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201501090120

電通が早期退職優遇制度を過去最大規模で実施する。3月31日時点で満50歳以上、勤続10年以上の社員を対象に300人を募集。
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2015010800725

電通の廣田周作の「ゲンロンカフェ」における発言。マス・マーケッティングは伝えるだけで終わった。これからのマーケッティングには、「つながり」をつくるコンテンツが求められているということだ。加えて言えば、その「つながり」は可視化されていないと信用されないはずだ。
「顧客との新しい意外なつながりをつくることが自分の仕事だと考えています。顧客の欲求を丁寧にすくいとりながら、ブランドや企業のファンの間で自然と会話が弾むようなコンテンツづくりを、ビックデータ解析をもとに実施する。その結果として、顧客とのエンゲージメントを築くのです。伝えるだけではなく、いかにつながりをつくるか、そんなコンテンツのあり方を考えることが、いままさに求められているのです」
http://wired.jp/2015/01/08/genron/

◎「理想の部屋さがし ぴあ 首都圏版」(税抜680円)が発売された。独立行政法人 都市再生機構(UR都市機構)の全面的な協力を得て、企画・編集を行っており、UR都市機構でも、URの物件をこのような形の他社出版物で大々的に紹介するのは初めてだという。情報誌が生き残るためには、「切り口」が大切だ。
http://corporate.pia.jp/news/detail_urmook.html

◎タマイインベストメントエデュケーションズが開発した、幼児向け英語プログラム「HOPPEN ENGLISH」(ホッペンイングリッシュ)はICTを活用した「話す・聞く」をお母さんと学べる新教材。学研グループの幼児教室「ほっぺんくらぶ」で 4 月から指導を開始する。
http://www.tamai-edu.com/images/press20150106.pdf

◎宝島社の30代向け女性ファッション雑誌「InRed」は、クックパッドグループのクックパッド ダイエットラボと共同で、WEBダイエット診断システム「やせしろ朝食診断」(https://cookpad-diet.jp/shindan/inred/)を開設した。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000125.000005069.html

新聞労連ジャーナリズム大賞が発表されたが、特別賞に朝日新聞の木村英昭、宮崎知己両記者による「原発吉田調書をめぐる特報」を朝日新聞が記事を取り消したにもかかわらず選んだ。
http://mainichi.jp/select/news/20150110k0000m040088000c.html

JTBパブリッシングは、電子書籍サービス「たびのたね」で特集連載企画「内沼晋太郎『本屋の旅』」をスタートさせた。
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1501/09/news089.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150109-00000060-it_ebook-sci

KADOKAWA がリリースしたiOS/Android用アプリ「妖怪百姫たん!」が50万ダウンロードを突破した。
http://www.gamer.ne.jp/news/201501090014/

朝日新聞社は、2月1日付で東京本社広告局長の中村史郎をパブリックエディター準備責任者とする人事を発表した。中村は1986年に入社。東京本社政治部員、98年中国総局員などを経て、05年外報部次長、08年購買セクションマネジャー、10年広告局業務推進部長、11年国際報道部長、12年編成局長補佐、13年6月より広告局長というキャリアの持ち主である。
http://www.asahi.com/articles/ASH194WQXH19UEHF00L.html
次のようなブログにも目を通しておこう。
http://yanada.txt-nifty.com/yanada/2011/12/post-3c48.html

産経新聞ソウル駐在客員論説委員黒田勝弘が「週刊東洋経済」副編集長の福田恵介のインタビューに答えて、次のように発言している。
「現在、日本で広がっている反韓は、基本的には国際的に大きくなった韓国の存在感とその特異な反日行動に刺激されたものだ。しかし、韓国自体を『とんでもないことをやらかす存在』と思い込み、そんな韓国のマイナス情報をせっせと集めて溜飲を下げているのは見苦しいと思う。韓国人に対し、日本人はそこまで落ちぶれる必要はない」
http://toyokeizai.net/articles/-/57530
日本は「右傾化」しているのではなく、「内向化」しているのかもしれない。次のように指摘するのは池内恵
「日本は右傾化しているのではなく、内向化し、夜郎自大になり、かつそれぞれの勢力や組織が硬直化し、組織に属する一人一人が失点を恐れて萎縮し、帰属集団の漠然とした「空気」の制裁を恐れて各人が発言をたわめているだけである。そのような社会では『言論の自由への挑戦』が深刻に受け止められないのは当然だろう。そのような自由を、国家の介入にも宗教権力の圧力にもよらず、各個人が内側からすでに放棄しているからである。おそらく、すでに捨ててしまっているものに対する挑戦の存在は認識できないのだろう」
http://chutoislam.blog.fc2.com/blog-entry-253.html

◎1月8日、午後3時ごろ、大正大学巣鴨キャンパスの建物間の通路に全裸の男性が出現。職員が駆けつけると、その男性は何と非常勤講師(男性・55歳)だった。大正大学が「本学非常勤講師による不適切な行動について(報告)」を発表した。この事件もツイッターで火がついた。
http://www.tais.ac.jp/other/news/latest_news/blog/2015/01/10-182032.html

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4)【深夜の誌人語録】

世の中には理解できることは少なく、理解できないことが圧倒的に多い。でなければ知的な欲求は生まれない。