【文徒】2015年(平成27)9月16日(第3巻176号・通巻621号)

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1)【記事】「アンアン」kindle版が発売中止に
2)【記事】恵文社一乗寺店堀部篤史店長が独立し誠光社を開店へ!
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】

                                                                            • 2015.9.16 Shuppanjin

1)【記事】「アンアン」kindle版が発売中止に

9月9日発売の「アンアン」(No.1970)は「おしゃれ美乳」を特集したが、kindle版では、佐々木希の評判のグラビアや「マンガ大賞」の書影やコマがカットされていたそうだ。
http://getnews.jp/archives/1146005
レビューには次のような「苦情」や「非難」が書き込まれている。
佐々木希の写真目当てでkindle版を購入。なのにお目当ての写真が一枚も見れないなんて……。酷すぎますよ、これは」
「コンテンツのほとんどが間引かれており、雑誌の体をなしていない。冒頭の佐々木希はもちろん、漫画大賞のページも延々と白抜きになっており、唖然。いったいどこを読めと言うのか。消費者は事前に分からないのだから、こんなものを売る出版社の良識を疑う」
「みなさん同じ被害に遭われてるんですね。私もKindle版で300円ちょっとドブに捨ててしまいました。これは返金レベルですよね」
現在、アマゾンでは9月9日売り「アンアン」(No.1970)は「調査中」の商品として発売を中止している。
「この本のファイルに品質上の問題が見つかったため、現在入手することができません。
本の出版者に修正を依頼し、問題が解決され次第販売を再開いたしますのでしばらくお待ちください。 本件に関するご意見がございましたら Amazon までお問い合わせください」
http://www.amazon.co.jp/anan-%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%B3-2015%E5%B9%B4-9%E6%9C%8816%E6%97%A5%E5%8F%B7-No-1970-ebook/dp/B014W5KAPS/ref=sr_1_2?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1442298817&sr=1-2&keywords=%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%B3

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2)【記事】恵文社一乗寺店堀部篤史店長が独立し誠光社を開店へ!

恵文社一乗寺店堀部篤史店長が独立する。11月に丸太町河原町に誠光社を立ち上げる。
http://lmaga.jp/blog/news/2015/09/seikosha_horibesan.html
誠光社は取次を通さず出版社から直接仕入れるという。堀部は次のように書いている。
「システムに無理があるならば、改善し、あらたなルールを提案すればいい。本屋の話はもうやめにして、本屋をはじめてみよう。
誠光社は本屋の新しいあり方を提案すべく始めた、ささやかな実験でもあります。できるだけ出版社さんから直接本を仕入れ、双方の利幅を確保する。最小限の規模で、できるだけ店主が選書も店番も取引先とのやりとりも行う。売り上げを確保するため本以外のメディアを扱う際には、できるだけ本と親和性の高いものを選ぶ。
土地に根付き、お客さまに影響され、店主自身も勉強しながら商品構成が変化し続ける。姿形はこれまでに親しまれてきた街の本屋でありながら、経営のあり方はこれまでと一線を画する。そうして出来た店が、これからの当たり前の本屋であることを願っています」
パートナーとして現在、名乗りを上げている出版社は朝日出版社アノニマスタジオ、太田出版学芸出版社河出書房新社京阪神エルマガジン社国書刊行会晶文社スペースシャワーネットワーク、青幻舎、青林工藝舎筑摩書房、土曜社、夏葉社、PIE International、平凡社本の雑誌社、マガジンハウス、ミシマ社、洛北出版、リトルモアだ。
http://www.seikosha-books.com/about/
信販売は既に開始している。
https://seikosha.stores.jp/?page=3
書店のオープンでこれだけワクワクさせられるのは久しぶりのことである。

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3)【本日の一行情報】

講談社コミック誌「モーニング」とリクルートジョブズ運営の地域密着型求人情報メディア「タウンワーク」は共同で、モーニング編集部でアルバイトができる「激レアバイト」を募集する。連載の「バトルスタディーズ」(なきぼくろ)下絵のチェックや、なきぼくろの仕事場で描きあがったばかりの最新原稿が読めるなど、まさに作品が誕生する瞬間に立ちあえる。勤務期間1日以内、日給3万円!
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000755.000001719.html
読者に「編集」を経験してもらうことは、最大の読者サービスなのだから、リクルートジョブスと組まなくとも、またマンガ誌に限らず、積極的に取り組むべきなのではないか。

昭文社が「まっぷるマガジン」シリーズなどなどの同社旅行ガイドブックのサービスとして提供している読者限定無料アプリ「まっぷるリンク」は、この8月に累計300万ダウンロードを突破したそうだ。春に200万を超えてから半年弱で100万ダウンロード増という計算になる。
http://www.mapple.co.jp/corporate/news/2015/09/5987.html

◎「@cosme」を運営するアイスタイルは、美容業界に特化したPR会社メディア・グローブの株式を得し、子会社化した。
http://www.istyle.co.jp/press/2015/09/mediaglobe.html

◎「週刊少年ジャンプ」は「バクマン。」の映画化を記念して、同名マンガの新作読み切り「バクマン。age13」が2号にわたって掲載される。
http://natalie.mu/eiga/news/159955

◎「週刊ポスト」による「少年A」の実名報道。朝毎読の全国三紙が取り上げている!飯田昌宏編集長が「公衆」という言葉を使っているところに注目したい。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150914-OYT1T50030.html
http://www.asahi.com/articles/ASH9G3D4BH9GUCLV002.html
http://mainichi.jp/select/news/20150914k0000e040088000c.html

◎化粧品業界で利益率第1位はコーセーである。毎日新聞「経済プレミア」は次のように書いている。
「コーセーは前期決算で、連結子会社である化粧品製造・卸売りのアルビオンが過去最高の業積を達成しました。加えて、セブン-イレブンとの共同開発ブランド『雪肌粋』の売上高が、訪日外国人客の購入によるインバウンド効果で大幅に伸びたことなどで、過去最高益を計上しました」
http://mainichi.jp/premier/business/entry/index.html?id=20150904biz00m010023000c

阿部寛田辺誠一谷原章介東出昌大大沢たかお竹野内豊伊勢谷友介、坂口健太郎反町隆史…みんな「メンズノンノ」のモデル出身者である。名優の何と多いことか!
http://woman.mynavi.jp/article/150914-36/

◎「サントリー×ニューヨーカー共同企画 オリジナルレザー長財布 プレゼントキャンペーン」がスタートした。
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000222.000003270.html

◎enishは、本格リリースを迎えるアプリ「EDIST.」、雑誌「EDIST.」に先駆けてWEBメディア「EDIST. WEB MAGAZINE」(エディスト ウェブマガジン)をプレリリースした。雑誌「EDIST.」は、主婦の友社より、「GISELe」特別編集として11月上旬に創刊される。
http://www.enish.jp/news/2015/13856
enishの設立は2009年2月。東証一部に上場されているソーシャルアプリ・ゲームの企画・開発・運営を行って来た企業である。「ぼくのレストラン」、「ガルショ☆」など女性に人気のあるゲームをリリースしている。

ららぽーと富士見の複合書店「BOWL」で「発達障害のピアニスト 野田あすかミニライブ」が9月23日に開催される。野田は「発達障害のピアニストからの手紙」をアスコムより上梓している。
http://www.lalaport-fujimi.com/event/10301757_24541.html
「BOWL」2号店が10月末にららぽーと海老名でオープンする。「BOWL」を経営するリーディングポートJPは日本紙パルプ商事の100%子会社である。
https://www.kamipa.co.jp/news/release/390

三菱地所が日経の記者を締め出した。理由は東京駅前の超高層ビルの開発計画を日経が発表に先駆けて報道したからだという。「三菱地所はマスコミ各社に対して、正式な発表まで待つように要請していた」そうだが、本来、その手の縛りから自由であるのがジャーナリズムというものだろう。
http://thepage.jp/detail/20150912-00000007-wordleaf

ディー・エヌ・エーDeNA)の子会社であるエブリスタは、NTTドコモが提供する約130点のアプリが月額380円(税抜)で使い放題になる「スゴ得コンテンツ(R)」(https://www.dcm-b.jp/)に、講談社とエブリスタによるWEBコミックアプリ「ヤングマガジン海賊版forスゴ得」(http://estar.jp/.pc/_editorial_group?key=ym_pirates)の提供を開始した。
ヤングマガジン海賊版」は、エブリスタと「ヤングマガジン」の協業により、スマホ小説サイト「E★エブリスタ」の投稿小説を原案としたマンガを配信するWEBコミックアプリである。
http://everystar.jp/news/812/

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4)【深夜の誌人語録】

学べば学ぶほど無知を痛感するものである。