【文徒】2017年(平成29)年3月1日(第5巻39号・通巻968号)

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1)【記事】メディアドゥが出版デジタル機構を完全子会社化
2)【本日の一行情報】
3)【人事】4月1日付世界文化社役員人事
4)【人事】4月1日付朝日新聞出版 人事異動と組織改編
3)【深夜の誌人語録】

                                                                            • 2017.3.1 Shuppanjin

1)【記事】メディアドゥが出版デジタル機構を完全子会社化

メディアドゥは、2月28日の取締役会において、出版デジタル機構の70.52%の株式を産業革新機構より取得し、子会社化することを決議した。取得額は79億4000万円。純資産が25億円のメディアドゥは全額借り入れによる調達を予定している。
出版デジタル機構は電子出版ビジネスの支援を目的に、2012年に出版業界を挙げた協力のもと産業革新機構から約150億円の出資を得て設立され、2013年には電子コンテンツ流通大手のビットウェイを買収・統合し、電子取次事業に進出している。昨年3月の決算では利益を出したものの、その前年も、その前々年も赤字決算であり、出版デジタル機構を支援する大手出版社にしても、お荷物となりつつあった。
一方、メディアドゥは、2013年に東証マザーズに上場すると、2016年2月には東証1部への昇格を果たすなど、順調に成長して来た。メディアドゥの2017年2月期第3四半期の累計決算(2016年3〜11月)は、売上高112億1900万円、営業利益4億3300万円。売上高は前年同期比37.4%増という高度成長を遂げている。これはメディアドゥのビジネスがコミックを中心だったことによるだろう。「LINEマンガ」や「楽天マンガ」に対する電子取次を担っているのがメディアドゥである。
一方、出版デジタル機構は文芸書や学術書などに強い。それゆえ、アマゾンを取引先にすることができ、業界最大手ではあるのだが、電子書籍市場の8割をコミックが占めるという現状からすれば、経営は決して楽観をできなかったはずである。
メディアドゥからすれば産業革新機構から約150億円の出資を得て設立され出版デジタル機構をその半値に近い80億円で子会社化できたというわけである(差額分の70億円は国民の税金?)。そう「小」が「大」を呑み込むことになったのである。出版デジタル機構の2016年3月期の売上高146億3600万円。メディアドゥの2016年2月期の売上高は112億4200万円である。
出版デジタル機構を支えて来た大手出版社は、これで肩の荷をひとつ降ろすことになった。
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1447302
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1702/28/news082.html
集英社が1月31日付で小学館講談社につづいてメディアドゥの株主になった理由がこれでわかった。
http://www.mediado.jp/corporate/1401/

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2)【本日の一行情報】

◎2017年3月10日号をもって「TVガイド」(東京ニュース通信社)が創刊3000号を迎える。発売は3月1日(水)。ネットではお目にかかれないジャニーズ事務所のタレントが勢ぞろいしている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000171.000006568.html
ジャニーズ事務所がデジタルシフトをしない限り、「紙」の商売は安泰なのかもしれない。

◎戸賀敬城のブログ「トガブロ。」。戸賀敬城は「メンズクラブ」(ハースト婦人画報社)の編集長。私には面白くも何ともないのだが…。
「メンバーは、
タトラス、wadiのでん(新婚ほやほや)、
富士フイルムの武田さん、
光文社の大橋さん、と。
大橋さんとは、初roundね。
オネストで、ランチ賭けてます(笑)
俺は、42。
でんは、44。
やっちゃんは、62。
大橋さんは、57。
俺は、でん潰しなゴルフを楽しみたいと思います(笑)」
http://ameblo.jp/togablo/entry-12246217495.html

◎「飛び猫」(KADOKAWA)で知られるカメラマンの五十嵐健太がフェイスブックで次のように書いている。
「今週号の女性自身(光文社)に私の写真が他人のクレジットを付けて掲載するなど許可していない用途へ無断使用されておりますので、出版社KADOKAWAを通して厳重に抗議いたします」
https://goo.gl/qfBkGw

紀伊國屋書店は、カフェ商売に関しては「日本茶」で勝負するようだ。紀伊國屋書店新潟店は、3月3日に「紀伊茶屋」をオープンする。
https://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Niigata-Store/20170226125713.html
京都の「イノダコーヒ」と組む書店はないものかなあ。

◎嵐の櫻井翔テレビ朝日アナウンサーの小川彩佳の交際報道は、「週刊ポスト」の大スクープだ。2月25日(土)早朝に「NEWSポストセブン」が報じ、27日発売の「週刊ポスト」が詳細を報じた。
http://www.news-postseven.com/archives/20170225_496248.html
http://biz-journal.jp/2017/02/post_18150.html
産経ニュースによれば、テレビ朝日の対応がいつもと違うようだ。
「テレ朝広報部は産経新聞の取材に、社員のプライベートに関しては従来答えていないと前置きした上で、『親しい友人の一人と聞いている』と異例のコメントを寄せた」
http://www.sankei.com/entertainments/news/170227/ent1702270020-n1.html

◎光文社が主催する「ミスFLASH2012」グランプリの小松美咲はファースト写真集「ココカラハジマル」を双葉社から発売した。
http://www.sanspo.com/geino/news/20170226/gra17022617220006-n1.html

ニューヨーク・タイムズトランプ大統領の目の仇にされているが、トランプ大統領ツイッターで同紙を批判するたびに部数を伸ばしているそうだ。
http://www.cnn.co.jp/business/35097218.html

◎2月24日のプレミアムフライデーに主催がオレンジページ、共催が福島民友新聞、協賛が農林中央金庫で、クッキングイベント「おいしいね。ふくしま」が開催されたという。
http://ameblo.jp/sec0406/entry-12251409094.html

◎宝島社は、マルハニチロと業務提携し、北欧シリーズ「kippis」(キッピス)を共同開発、5月1日から北欧ソース5種類の瓶詰を発売、全国のライフスタイルショップで展開する。
これに先駆け、北欧缶詰2種類(スモークサーモン、サーモンオイル漬)を3月1日に発売した。
プロジェクトメンバーは、両社とも20〜40代女性がメインとなり、味やパッケージ、容器のデザインなど、女性ならではの視点で何度も試作を重ね、約1年の期間をかけて開発したという。
http://www.maruha-nichiro.co.jp/news_center/release/files/20170227_maruhanichiro-kippis.pdf
宝島社にとって、これは女性誌から派生したビジネスということになるに違いあるまい。このくらいのことをやる覚悟がなければ、女性誌ビジネスは痩せていくばかりなのだろう。

いくえみ綾が30代男女のW不倫を描く「あなたのことはそれほど」(祥伝社)がドラマ化され、4月よりTBSで放送される。
http://www.shodensha.co.jp/anatanokotoha/
http://www.tbs.co.jp/anasore/

森喜朗元首相が発行元の文芸春秋を相手取り、700万円の損害賠償と謝罪広告掲載を求めて東京地裁に提訴した。
http://mainichi.jp/articles/20170228/k00/00m/040/022000c

毎日新聞によれば、集英社の「週刊少年ジャンプ」で連載中の「磯部磯兵衛物語」の第2期アニメが制作され、3月6日から動画配信サービス「GYAO!」で独占配信されるという。
http://mainichi.jp/articles/20170227/dyo/00m/200/016000c

◎「星野源×文藝春秋」トレインジャックが銀座線、丸ノ内線で実施されている。中吊り広告のコピーは「『星野源』を読む。」。文藝春秋は星野の「働く男」「そして生活はつづく」、細野晴臣との共著である「地平線の相談」の版元である。累計80万部と売れている。
http://bunshun.jp/articles/-/1552

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3)【人事】4月1日付世界文化社役員人事

大塚茂
新:専務取締役 特命担当
旧:専務取締役 業務担当

竹間勉
新:取締役専務執行役員 全社統括
旧:取締役常務執行役員販売本部本部長(兼)メディア事業本部本部長(兼)編集企画事業本部、編集マーケティング担当(兼)世界文化クリエイティブ担当(兼)マーケティング

浅田和彦
新:取締役常務執行役員管理本部本部長(兼)ワンダーCS事業本部(事業管理)担当(兼)財務・管理担当
旧:取締役常務執行役員管理本部本部長(兼)ワンダー事業本部(事業管理)担当(兼)通販事業本部担当

駒田浩一
新:取締役上席執行役員 カスタムマーケティング事業本部本部長
旧:取締役上席執行役員広告担当 広告企画事業本部本部長

今井朗子
新:取締役上席執行役員編集担当(兼)セブンアカデミー担当
旧:取締役上席執行役員編集統括(兼)マガジン第3事業本部本部長(兼)ウエディングビジネス部長MISSウエディング編集長(兼)マーケティング

郄林祐志
新:取締役上席執行役員ワンダーCS事業本部本部長(兼)介護ビジネス担当(兼)新事業企画部長
旧:取締役上席執行役員ワンダー事業本部本部長(兼)マーケティング

秋山和輝
新:上席執行役員家庭画報コンテンツ事業本部本部長(兼)家庭画報編集部編集長
旧:執行役員家庭画報コンテンツ事業本部本部長(兼)家庭画報編集部編集長

波多和久
新:上席執行役員マガジン事業本部本部長(兼)LaLa Begin編集部編集長(兼)新事業開発部長
旧:執行役員マガジン第2事業本部本部長(兼)LaLa Begin編集部編集長(兼)新事業開発部長

笠原久
新:上席執行役員広告統括 ブランドビジネス『コト』事業本部本部長(兼)メディア開発部長(兼)マーケティング室長
旧:執行役員マーケティング室長(兼)家庭画報コンテンツ事業本部副本部長(兼)家庭画報営業マーケティング部長

篠崎幹夫
新:執行役員デジタル事業本部本部長(兼)ネットビジネス部長(兼)ウエディングビジネス部長MISSウエディング編集長
旧:メディア事業本部副本部長(兼)家庭画報コンテンツ事業本部本部長付(副本部長待遇)(兼)家庭画報デジタルコンテンツ部長(兼)メディアマーケティング部長

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4)【人事】4月1日付朝日新聞出版 人事異動と組織改編

【組織改編】
・デジタル本部を新設し、デジタル本部長を置く。デジタルライツ部を営業本部からデジタル本部に移管する
・デジタル本部デジタル・ライツ部に部長代理ポストを追加しdot.編集長ポストを新設する
・営業本部広告部にクロスメディア担当課長及び営業推進担当課長ポストを新設する

【人事異動】
中村正史
新:取締役デジタル本部長
旧:取締役書籍本部長

須田剛
新:書籍本部長兼書籍本部生活・文化編集部長
旧:書籍本部生活・文化編集部長

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5)【深夜の誌人語録】

希望も絶望も生者にのみ許された特権である。