【文徒】2017年(平成29)11月1日(第5巻206号・通巻1135号)

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1)【記事】徳島県の「AI要約サービス」とメディアドゥ
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】

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1)【記事】徳島県の「AI要約サービス」とメディアドゥ

徳島県はAI(人工知能)を活用した「AI要約サービス」実証実験を10月30日(月)〜2018年3月30日(金)の期間で開始した。サービス第一弾は「知事の定例記者会見」。会見終了後速やかに「知事発表事項の内容」を、県民の皆様が「選択する分量(10%〜90%)」にAIが要約する。
http://www.pref.tokushima.jp/docs/2017102400018/
朝日新聞は次のように書いている。
「これまで掲載は4日間後だったが数時間に短縮されるうえ、読む人が求める分量に要約する機能もある。飯泉嘉門知事は『発信力の強化や働き方改革につながる』と期待を寄せる」
http://www.asahi.com/articles/ASKBP1RS8KBPPUTB001.html
システムを開発したのはメディアドゥだ。
https://www.mediado.jp/corporate/2058/
藤田恭嗣代表取締役社長兼グループCEOは徳島県の出身である。
http://common-topics.com/fujita-yasushi/
http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-12.html
こちらは日経の記事。
「要約サービスの導入と合わせ、音声自動入力によって会見録を作成するシステムも導入する。会見録の作成にかかる時間が5分の1に短縮でき、午前に実施した記者会見は午後2時ごろに公表できるようになるという」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22660150U7A021C1LA0000/
朝日新聞記者の小林哲のツイート。
「文字おこしサービスもいいけれど、それ以上にすごいのは希望に応じて「要約」までAIがやってくれることですね」
https://twitter.com/kbts_sci/status/924635134506106881

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2)【本日の一行情報】

毎日新聞の「経済プレミア」で川井龍介が次のように書いているのだが、私もそう思った。
「しかし、メディアによっては、排除という言葉を使ったことやその言い方を問題視するよりも『小池氏が民進党議員の一部を受け入れない』ことへの疑問から、排除という言葉をネガティブにとらえていたように私は感じました。その背後には、野党ができるだけまとまれば安倍一強体制を崩せるのにという、潜在的な希望が隠れているようにもうかがえました」
https://mainichi.jp/premier/business/articles/20171024/biz/00m/010/026000c?fm=mnm
もし小池が排除せずに民進党を丸ごと飲み込んだならば「野合」ではないのか。

主婦の友社は、著書累計で100万部を突破している美容家の神崎恵と、「耳にかけるだけ」の新発想美顔グッズ「イヤーアップ」がコラボした「耳からはじめる美容革命 ear up feat. 神崎恵」を、全国のTSUTAYA・蔦屋書店にて10月25日(水)より先行発売している。価格は9800円+税。
http://corporate.shufunotomo.co.jp/newsrelease/11591/
https://otonasalone.jp/earup/

◎「マガジンハウス 新会員サービス登録キャンペーン」が実施されている。
https://magazineworld.jp/news/new-membership-cp/
会員制ビジネスに踏み出すのであれば大賛成だ。

◎「図で考える」のは大切である。私はそれを朝倉喬司から学んだ。
http://diamond.jp/articles/-/147425

◎「高校生新聞オンライン」に小学館集英社プロダクションの片桐正貴が登場。
「海外では、たくさんの作品がテレビで放映されています。ですが10年前と違って、日本の漫画やアニメの商品をそのまま海外に持って行けば売れる時代ではなくなりました」
http://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/2894

◎「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1997年〜2000年に連載された桂正和の恋愛マンガ「I”s」が実写ドラマ化され、来年にBSスカパー!、スカパー!オンデマンドで放送、配信されることになった。
https://mantan-web.jp/article/20171030dog00m200006000c.html

◎プリモ・ジャパンのブライダルジュエリー専門ブランド「アイプリモ」は、「with」(講談社)、「ViVi」(講談社)、「ar」(主婦と生活社)、「JJ」(光文社)、「sweet」(宝島社)という女性向けファッション誌5誌とタイアップを組んで、各誌が擁するタレント・モデル総勢11名によるアイプリモ店舗訪問と、「自分の結婚観を語り、自分の気に入った指輪を試着する」コンテンツを各誌誌面とWEB上において3ヶ月連続で発表する。
https://www.atpress.ne.jp/news/141769

リクルートの「お祭り経営」こそ江副浩正のDNAなのではないかと私は思っている。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/102600176/102600001/

◎「現代ビジネス」の高橋洋一「若者の『自民党支持増』はなぜか。左派系メディアにかわって教えよう」によれば「今の学生は情報をネットなどから入手するので、左翼色が強く安倍政権批判がなされることが多いメディアである、テレビや新聞を見ない」のである。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53343

◎マンガの世界ではデジタルから紙へという流れは珍しいものではなくなっている。双葉社のwebマガジン「JOUR Sister」で連載している「さぁ、ラブの時間です!」(上杉可南子)は、電子コミックで600万ダウンロードを超え、電子書店「Renta!」(2015年3月/レディースジャンル)で第1位、電子書店「めちゃコミック」(2015年度)では、「殿堂入り」を果たしているが、紙の単行本として1,2巻を同時発売した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000077.000014531.html

◎「米中戦争前夜――新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ」(ダイヤモンド社)はトンデモ本の類ではない。著者のグレアム・アリソンはハーバード大学ケネディ公共政策大学院の教授であり、レーガンからオバマまで歴代政権の国防政策に関与して来たことで知られる政治学者である。「決定の本質 キューバ・ミサイル危機の分析」(日経BP社)は今や古典だろう。
http://diamond.jp/articles/-/147407
トゥキディデスの罠」という言い方は流行するに違いない。ちなみにグレアム・アリソンは米朝関係の現在を「キューバ危機をスローモーションで見るようだ」だと指摘している。
https://mainichi.jp/articles/20171020/k00/00m/030/077000c

◎阿比留瑠比は「結局、朝日は紙面を使って、安倍首相に『大嫌いだ』と言い続けているだけではないのか」と書いているが、阿比留瑠比は朝日新聞に「大嫌いだ」と言い続けているだけではないのだろうか。
http://www.sankei.com/column/news/171030/clm1710300004-n1.html

◎「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」草の根民主主義部門の大賞は西日本新聞の企画「新 移民時代」(代表=社会部デスク・遊軍キャップ坂本信博)に決まった。
https://www.nishinippon.co.jp/feature/new_immigration_age/article/370111/
公共奉仕部門の大賞はNHKスペシャル「ある文民警察官の死 〜カンボジアPKO 23年目の告白〜」。文化貢献部門の大賞は林典子の写真集「ヤズディの祈り」(赤々舎出版)。
https://www.waseda.jp/top/news/54894
ヤズディはシリアとイラクの国境近くのシンガル山に独自の宗教と文化を築き上げて来た民族だが、「イスラム国」に攻撃され故郷を奪われてしまう。
http://www.akaaka.com/publishing/books/bk-yazidi.html
高松市北浜町のBOOK MARUTE(※MARUTEはUにウムラウト)で11月18日(土)から林典子写真展 「ヤズディの祈り」が開催される。
http://goo.gl/njAoBR

KADOKAWAのエンターテインメントのブランド「電撃」が今年25周年を迎えることを記念し、ニコニコ生放送で「電撃25周年記念特番〜あなたの心にDENGEKIを!〜」を、10月27日(金)19時から28日(土)20時まで25時間連続で配信したところ視聴数の合計が25万人を超えた。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003830.000007006.html

トーハンは、ベネッセコーポレーションとの共同でサンキュ!×たまひよ「ママを応援!実用セット」をトーハン独占販売のMVP商品として10月下旬より全国約700書店で販売する。
http://www.tohan.jp/topics/20171030_1086.html

電子書籍リーダー「Kobo Aura ONE」のストレージ容量を増強した「Kobo Aura ONE コミックEdition」が年内に発売される。防水は魅力だ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000604.000005889.html

◎新生「MERY」・・・「読者のリアリズムと近いところ」ではなく「読者のリアリズムそのもの」を繰り込めるかどうかがデジタルシフトの時代には問われているのではないだろうか。
https://www.buzzfeed.com/jp/saoriibuki/mery-restart-03?utm_term=.luqKKdpww#.xeEMMvxOO
「質よりも量」からスタートし、「量から質への転化」を実現できるかどうかだと私は「新大陸VS旧大陸」でも主張してきた。この「抄録」くらい読んでおいて欲しいよなあ。
「マスメディアからすればプロフェッショナリズムを牙城としてソーシャルメディアに対峙するしかなくなるのだろうが、マスメディアがプロフェッショナリズムと信じて疑わなかった相当部分がソーシャルメディアによって侵犯されるはずだ」
http://www.papy.co.jp/act/books/1-171586/

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3)【深夜の誌人語録】

仕事とは「まさか!」を実現することである。