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1)【記事】Jコミックテラスがメディアドゥ傘下になった理由
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
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- 2018.7.12 Shuppanjin
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1)【記事】Jコミックテラスがメディアドゥ傘下になった理由
メディアドゥホールディングスは、電子コミック閲覧サービス「マンガ図書館Z」の運営会社であるJコミックテラスの発行済株式の70.5%をGYAOより取得し、子会社化した。また新たに講談社もJコミックテラスに出資し、株主となった。
https://www.mediado.jp/mdhd/2285/
こちらはJコミックテラスのプレスリリース。
https://j-comi.co.jp/#modal4
赤松健もツイートしている。
「【お知らせ】ご存じ #マンガ図書館Z を運営する『株式会社Jコミックテラス』ですが、このたびヤフーグループを離れ、電子書籍取次で業界最大手の『(株)メディアドゥ・ホールディング』の傘下に入りました。また、新たに『講談社』からも出資を受け、協力態勢を検討してまいります」
https://twitter.com/KenAkamatsu/status/1016580060977848320
「メディアドゥホールディングの大株主は『小学館・講談社・集英社』など大手出版社揃いであり、今回の決定には私も作家として『非常にポジティブな期待感』と『ある種の安心感』を持っています。赤松も取締役会長として、引き続き #マンガ図書館Z の現場指揮をとりますので、よろしくお願いいたします」
https://twitter.com/KenAkamatsu/status/1016580313474985986
こうも赤松はツイートしている。
「実は、5月から言っていた『出版社と組んだ実証実験その1』が遅れているのは、この件があったからなんです(^^;)。今月末からいよいよスタートします!あと記者会見があるかも」
https://twitter.com/KenAkamatsu/status/1016580984341295105
実証実験とは、本年4月の漫画村問題の際に赤松が提唱して話題になった海賊版対策のことだろう。
「それは、『出版社と作者が共同で漫画村(のような仕組み)を作り、ただし収益は作者と出版社に正しく分配する』というシステムです。この案に関して、来月以降に実際にある出版社と組んで実証実験を行います。海賊版データを乗っ取り、20年以上に渡るイタチごっこに終止符を打つのが目標です」
https://twitter.com/KenAkamatsu/status/986619033070915584?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1016580984341295105&ref_url=http%3A%2F%2Fnlab.itmedia.co.jp%2Fnl%2Farticles%2F1807%2F10%2Fnews140.html
「ITmediaNEWS」が5月11日に掲載した「漫画家・赤松健さんに聞いた、『海賊版サイトをつぶす唯一の方法』」で赤松は次のように語っている。
「サイトブロッキングも広告収入を断つ方法も、回避策があるのであまり意味がない。海賊版サイトをつぶす唯一の方法は、出版社横断の公式で便利な漫画プラットフォームを提供すること。海賊版にできて公式でできないのは悔しくてたまらない。漫画村でそういったサービスに需要があることは分かったので、その層を獲得できればいい。音楽の定額ストリーミングサービス『Spotify』のような定額制読み放題サービスなどがいいだろう」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1805/11/news026.html
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2)【本日の一行情報】
◎メディアドゥホールディングス・藤田恭嗣社長の発言。
「書店側にも出版社側にもつかない。ただし、ちょっとコンテンツ寄りというのがわれわれの立場です」(zakzak)
https://www.zakzak.co.jp/eco/news/180710/eco1807100003-n1.html
◎徳島新聞によれば、メディアドゥテック徳島は17年6月の事業開始時に6人だった従業員は、現在50人、さらに地元雇用を進め、5年以内に100人体制を目指すという。
「5年以内にメディアドゥが行う『取り次ぎ』に関する全てのオペレーション業務を移管させるほか、システム開発などにも取り組む方針。体制が整えば、東京のメディアドゥ本社から開発責任者を招き、徳島でも東京と同水準の創造的な仕事ができる環境を整えるという」
http://www.topics.or.jp/articles/-/71738
◎大石浩二の「トマトイプーのリコピン」は「週刊少年ジャンプ」から「少年ジャンプ+」に移籍した。
https://natalie.mu/comic/news/290360
今後、紙とデジタルの間で行き来が増えることは間違いあるまい。
◎「SmartFLASH」が「元TOKIO『山口達也』のセクハラスクープをNHKが表彰」を掲載。「FLASH」7月3日号に掲載されたものだ。
https://smart-flash.jp/entame/44484
「FLASH」に掲載された記事を「SmartFLASH」に再掲載するのではなく、この手の記事こそ最初に「SmartFLASH」で掲載してしまうというデジタルファーストのアプローチがあっても良いのではないだろうか。
◎「さよなら、サイレント・ネイビー 地下鉄に乗った同級生」(集英社)で開高健賞を受賞した伊東乾が「JBpress」に「“盗作”巡る出版社の駆け引きに透けるど素人さ」を発表している。
「今回の件について、文学的想像力がどうこう、という勘違いが流布しているようですが、『資料の引き写し』の痕跡がそのまま残っているようなものは文学の『想像力』などとは言いません。
早い話が『生煮え』あるいは『未消化』、もっと言えば『草稿』のレベルであって、はっきり言うと『書き直しが足りない』という水準、これは通読してそのように思いました」
「引き写しの後がまだ残っているような原稿など、恥ずかしくて外に出せた代物ではなく、本当に力のある書き手なら、撤回して全部、自分自身に浸潤する本物で準備して、出直すのが適切であろう、と思った次第です」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53516
◎中京テレビの働き方改革。
「打ち上げや歓送迎会など職場の飲み会は原則1次会だけ。社員同士の2次会は妨げないが、上司による強要はだめだという。さらに会議では『社長の一言』を廃止して時間の短縮を図る。小松社長は『私の一言はそんなに短い方じゃないので』と説明した」(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASL795JTBL79OIPE01T.html
◎日本テレビの「24時間テレビ41 人生を変えてくれた人」で石ノ森章太郎を主人公にしたスペシャルドラマが放映されることになった。
https://natalie.mu/comic/news/290386
◎朝日広告社は、ビジネスのためのオペレーティングシステム「Domo」を提供するDomo, Inc.の「Domoサービスコンサルタント認定」を取得し、データを活用したビジネスコンサルティングサービスを開始した。
https://www.atpress.ne.jp/news/160738
◎7日公開作品の「ぴあ映画初日満足度ランキング」が発表されたが、第1位は瀬々敬久の「菊とギロチン」!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000911.000011710.html
見なけりゃ人生の損というものだろう。劇場に急げ!
http://www.kiku-guillo.com/
栗原康によるノベライズがこれまた傑作なのよ。
「正義も理想も自由も、なんもかんもいらねえんだよ。どうせ希望なんてないならば、なんでも好き勝手やってやれ。遊んでいないのは、生れていないのとおなじことだ。たわむれていないのは、生れていないのとおなじことだ。遊ぶ子どもの声をきけば、だれだってわが身をふるわせてしまう。自分の人生を爆破しろ。ついでに、あいつの人生もふっとばしてやれ。やるならいましかねえ、いつだっていましかねえ」
http://tababooks.com/books/kikutoguillotine
そうだ、いつだっていましかねえんだよ。文徒で文闘えぶりでいってさ。さすがに武闘は若い奴に任せた!
◎7月9日付日本経済新聞電子版「学生のSNS拡散から企業の採用戦略を助言 博報堂系」。
「博報堂子会社でネット広告を手掛けるスパイスボックス(東京・港)は学生が閲覧するSNS(交流サイト)やウェブ記事の解析データをもとに、企業の採用戦略を設計するサービスを始める」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3276002009072018000000/
◎「キャリコネニュース」が「出版業界が軽減税率の適用目指して『有害図書排除』へ 『何を以て『有害』指定するのか。何がエロになるのか不明』と懸念する声も」を掲載している。
「消費増税で売り上げが落ちれば、執筆者への還元も減り、出版文化が衰退する可能性もある。そのため出版社側は、一部の書籍や雑誌を『有害図書』として仕分けしてでも、軽減税率を適用したいということだ」
https://news.careerconnection.jp/?p=56477
みんな簡単に「有害図書」と言うけれど。マルクス・エンゲルスの「共産党宣言」を「有害図書」だという考え方もあれば、池田大作の「人間革命」を「有害図書」だという考え方もあるよなあ。ゾーニングは必要だと思うけれど、「有害図書」という枠組が大手を振って歩く世の中って空恐ろしくありませんか?
◎エクシングの子会社で、全国にカラオケ店舗を展開するスタンダードは、Netflixとコラボし、JOYSOUND渋谷南口駅前店にて7月10日(火)より「Netflixルーム」をオープンした。「Netflixルーム」とは、Netflix会員がルーム内のテレビモニター画面からNetflix IDにてログインすることで、Netflixの世界観に浸ってコンテンツを楽しめる空間である。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001012.000004747.html
◎沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)、凸版印刷、NTTドコモは、沖縄県における第5世代移動通信方式(5G)を用いた新たな歴史教育コンテンツ配信の実証実験を12月に実施する。
https://www.toppan.co.jp/news/2018/07/newsrelease180710.html
◎オレみたいな読者が多いと思う。迷わず第3巻をレジに持って行くけれど、他の巻を買うのは断念する。消費税を入れて5400円だもの。だから商売としては、この第3巻で、どれだけ稼ぐかだよな。昨日から結局一睡もせず「えい、やっ」と第3巻を読了。乱交パーティや痴漢を描く「性的人間」は四十数年ぶりに読み返したことになる。こういう大江健三郎が私は好きである。ジャズが似合うんだ、こういう大江には。
「やはりわれわれにはごまかしがあったんだ。結局われわれは、あの少年のように危険な痴漢になるか、痴漢であることを止めるか、そのどちらかしか道がないという気がするんだ」
http://www.kodansha.co.jp/upload/pr.kodansha.co.jp/files/pdf/2018/20180709_Ooe%20.pdf
「こういう」って「ブルジョワ」ってことだからね。クルマはジャガーだぜ。
◎朝日新聞の「天声人語」が創刊50年を迎えた「週刊少年ジャンプ」(集英社)を取り上げている。
https://www.asahi.com/articles/DA3S13579598.html?iref=comtop_tenjin_n
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3)【深夜の誌人語録】
諦めることによって希望が生まれる。