Index------------------------------------------------------
1)【記事】】「漫画村」についに捜査の手が。報道各社およびネット上の反応は?
2)【本日の一行情報】
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- 2018.5.15 Shuppanjin
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1)【記事】「漫画村」についに捜査の手が。報道各社およびネット上の反応は?(岩本太郎)
週明けの14日、「漫画村」に著作権法違反容疑で捜査の手が入ったことを各メディアが相次いで報道した。最も早く報じたのは毎日新聞で、同日の7時には「福岡県警など 『漫画村』捜査に着手 著作権法違反容疑で」との見出しで以下のように配信した。
《捜査関係者や出版関係者によると、著作権を持つ漫画家から委任を受けた形で講談社など4社は昨年、漫画村に著作権を侵害されたとして、容疑者不詳で福岡県警や大分県警などに刑事告訴した。この中には人気漫画「進撃の巨人」(講談社)の作者、諫山創さんや「ONE PIECE」(集英社)の作者、尾田栄一郎さんらが含まれているという》
https://mainichi.jp/articles/20180514/k00/00m/040/128000c
以後、同日昼にかけて各社の報道が順次アップされたが、中心となって告訴したのがどこなのかについては書き方が微妙に分かれていた。毎日は上記の通り「講談社など4社」としたうえで《講談社は取材に刑事告訴したことを認めたが、「告訴先は明かせない」とした。集英社など他の出版社は「捜査機関に相談はしているが、詳細は言えない」などと答えた》。
以下、配信時刻順に列挙すると、日経は《漫画家や講談社など大手出版社が容疑者不詳で刑事告訴したという》。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30447060U8A510C1ACX000/
産経は《複数の出版社が著作権法違反の疑いで福岡県警などに告訴状を提出していた》《講談社などが昨年、容疑者不詳で告訴した》
https://www.sankei.com/west/news/180514/wst1805140032-n1.html
時事通信は《出版関係者によると、講談社など複数の出版社が昨年、海賊版サイトに著作権を侵害されたとして、同法違反容疑で刑事告訴していた》
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018051400431&g=soc
共同通信も《複数の出版社が著作権法違反の疑いで福岡県警などに告訴状を提出していた》《講談社などが昨年、容疑者不詳で告訴した》。
https://this.kiji.is/368585594848347233
NHKは《福岡県警察本部などが、被害を訴える複数の大手出版社から告訴状の提出を受けて》と社名は出さずに報道。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180514/k10011437541000.html
地元の西日本新聞は2社からコメントをとって報道。
《講談社は「刑事告訴の手続きは終わっているが詳細は明かせない」、小学館は「捜査に協力しているのは事実だが詳細は控えたい」としている》
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/416107/
朝日は正午過ぎに「版元が漫画家に委任された形で告訴した」といった表現で漫画家の具体名も挙げ、講談社のコメントも末尾に入れて報じた。
《関係者によると、告訴したのは講談社で、他の大手出版社も告訴の準備をしている。出版社は漫画村に著作権を侵害されたとして、著作権を持つ漫画家に委任された形で昨年夏から秋にかけて、福岡など複数の県警に容疑者不詳で告訴したという。告訴には人気漫画「進撃の巨人」(講談社)の作者諫山創さんなども含まれているという》
《講談社広報室は「刑事告訴は手続きは終えている。時期も告訴先も明かせない」とコメントしている》
https://www.asahi.com/articles/ASL5G3CQ4L5GTIPE003.html?ref=tw_asahi
先日の阿佐ヶ谷ロフトで、この問題についてのトークライブを主催した日本独立作家同盟理事長の鷹野凌(フリーライター)は冒頭にあげた毎日による初報に対し、Twitterで即座にこう突っ込んでいた。
《「委任を受けた形で」って、2号出版権ではなく?》
https://twitter.com/ryou_takano/status/995855410409058304
ネットユーザーの反応は「ついに逮捕されそう」「これで漫画村も終わりだな」というもののほか、「なぜ福岡県警が?」といったものが目立つ。報道で具体名の挙がった漫画家たちが九州出身だからとの論拠を示す者も。
《某プロバイダの通信遮断も法律違反だと思うんだが、こっちへの捜査着手はせんのかな?》
《なんで福岡県警?かと思ったら、連名で刑事告訴したという漫画家の名前に九州出身の諫山創先生や尾田栄一郎先生の名前が》
《今から?ネットを利用した犯罪は、県警単位じゃなくて、全世界対応の「告訴等がなくても見つけたら動く」「すぐ動く」部署を組織した方がいい気がする。とはいえ、行き過ぎるとアレだけど》
《これから刑事告訴して犯人逮捕されて、それから民事で損害賠償も請求してとなると何年かかるかわからんな。このサイトに広告だしてる広告代理店を潰すほうが早いのでは》
http://jin115.com/archives/52218150.html
赤松健は日経の記事への反応として次のように書いていた。
《この手のニュースには文末に例の「日本漫画家協会の声明」が載っていることも多く、「権利者が本当に困っているかどうかの証拠」として使われている。結構責任重大だ》
https://twitter.com/KenAkamatsu/status/995862233807704065
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
2)【本日の一行情報】(岩本太郎)
◎マガジンハウスが「書籍編集」経験者(正社員)募集を6月5日応募締切(書類必着)で募集中。公式サイトで《第二の『漫画 君たちはどう生きるか』を、作りませんか?》と謳っている。
https://magazineworld.jp/news/recruitment-201804/
◎評論家で元「アルファベータ」(現アルファベータブックス)社長の中川右介が「note」で連載「藤子不二雄と学年誌と少年サンデー 〜『ドラえもん』の静かな始まり」を11日から開始。『ドラえもん』や『オバケのQ太郎』以前、駆け出しの2人組だった藤子不二雄が、当時小学館と学年誌戦争を繰り広げていた講談社の陣営に属する漫画家だった史実などにも遡りながら書き起こしている。
https://cakes.mu/posts/20813
◎“暗黒プロデューサー”こと康芳夫がプロデュースするトークイベント「奇人座談会」。新宿の歌舞伎町ブックセンターで5月30日に行われる第7回目は作家・バーマンで元集英社編集者の島地勝彦が登場するそうだ。
https://yapou.club/archives/2384
◎松本智津夫(麻原彰晃)三女のアーチャリーこと松本麗華が2015年3月に講談社から上梓した手記『止まった時計』が今月下旬に文庫化(講談社α文庫)。著者自身もTwitterなどで告知していた。「文庫版特別対談」も収録されているという。
https://twitter.com/asaharasanjo/status/994947402103537665
◎作家・ライターの地主恵亮がネットメディア『デイリーポータルZ』で《「小学一年生」という雑誌があるので、「中学二年生」があってもいいのではないかと思い、自分で作りました!》と自作の記事画面を交えながら長文で披露していた。
《小学8年生という雑誌もありますが、中二は関係ないです!》
http://portal.nifty.com/kiji/180510202838_1.htm
◎任天堂が昨年に生産中止を公表していた「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」(ミニファミコン)の販売を6月28日に再開すると発表。さらに7月7日からは『少年ジャンプ』の創刊50周年を記念し、同誌の掲載作品を題材にしたゲームを収録した特別仕様版も発売するという。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1805/14/news068.html
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1805/14/news062.html
◎村上春樹『東京奇譚集』(2005年・新潮社刊)に収録の短編『ハナレイ・ベイ』が吉田羊の主演で映画化。10月19日より全国公開される。
https://twitter.com/hanaleibaymovie
http://hanaleibay-movie.jp/
◎『BusinessJournal』で弁護士の小山内未果が新聞「押し紙」問題について論考。長らく指摘されながらなかなか公にならない背景には、公取委が販売店の報告を、おそらくは高度の政治的配慮によって放置している実態があると推察しつつ、新聞社と販売店の関係について次のように解説する。
《通常、両者間の契約は数年単位で更新され、新聞社は販売店に対して契約を更新しないことができるし、契約期間満了前であっても強制的に取引を打ち切る(強制改廃)こともある》
《販売店は新聞社の顔色をうかがいながら取引を行うため、仮に公取委に押し紙を申告しても、それが明らかになることを望まない。(略)そもそも、公取委に押し紙の申告をするような販売店は経営が行き詰まっていることが多い。そして、そうした販売店の店主は公取委が動かない間に契約が解除され、生業を奪われる。通常、契約解除後は新聞社が別の店主を据え置くからだ。失業した店主は多額の借金を背負うことになり、家族が散り散りとなったり将来を悲観して命を絶ったりする者もいるのが現実だ》
http://biz-journal.jp/2018/05/post_23260.html
◎NHK記者だった佐戸未和が2014年に31歳で過労死(NHKがそれを公表したのは昨年秋)した背景にあった現場記者の労働環境について、元NHKの堀潤が自身の体験も交えながら『iRONNA』で論考。
https://ironna.jp/article/8647
堀潤はTwitterで同記事を紹介しつつ《正直に書きました。懺悔です。》。
https://twitter.com/8bit_HORIJUN/status/994891840833970176
◎TBSホールディングス(TBSHD)はグループの再編に向けて、番組制作のTBSコンテンツ・プロダクト(仮)、イベントや映像配信などを担うTBSトータル・メディア(同)の2社を子会社として6〜7月に設立すると発表。既存のグループ内子会社の数社も両社に統合する方針だという。
https://mainichi.jp/articles/20180511/ddm/008/020/070000c
◎一方でTBSHD株を所有する英国の投資会社AVIが、TBSHDが持ち合い株で保有している東京エレクトロンの株式を「株主に現物配当するように」要求し、6月の定時株主総会に向けて委任状争奪戦が始まりそうな雲行きだとか。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/050900825/
◎日本テレビが公式ホームページを約7年ぶりに大幅リニューアルすべく昨年秋から作業を進めている。よりモバイルシフトを進めた形態になるらしい。
http://www.screens-lab.jp/article/7026
◎昨14日から17日まで六本木の東京ミッドタウンにおいて第3回Advertising Week Asiaが開催中。初日の昨日は“広告業界初”の「電通・博報堂」両社長による対談が行われた。電通社長の山本敏博は「広告事業の境界がなくなってきている」「事業やビジネス全体から広告を捉える視座が必要となる」、博報堂社長の水島正幸は「広告会社は何でもでき、無限の可能性がある。好奇心を発揮し、熱狂的に挑戦すべきだ」などとそれぞれ語っていたそうだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30449200U8A510C1X30000/