【文徒】2018年(平成30)9月20日(第6巻177号・通巻1351)

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1)【記事】「新潮社出版部芸」の「新潮45」に対する「連続RT抗議」の全貌
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2018.9.20 Shuppanjin

1)【記事】「新潮社出版部芸」の「新潮45」に対する「連続RT抗議」の全貌

毎日新聞も「新潮45」10月号を話題にしていた。9月18日付新潮45 杉田水脈議員擁護の特集 批判は『見当はずれ』」。
「企画の狙いを問う毎日新聞の取材に、同誌編集部は『誌面の内容が全て。多様な意見を掲載しているので精読してほしい』などと回答した」
https://mainichi.jp/articles/20180919/k00/00m/040/027000c?fm=mnm
むろん、精読してのことだろう。新潮社の社内から火の手があがった。舞台はツイッターだ。
「新潮社出版芸」の公式カウントが言わば「連続RT抗議」を断行したのである。「新潮社出版芸」を例にするのであれば武田砂鉄の次のようなツイートをRTしたあたりから「連続RT抗議」が開始されたものと私には思われる。私が「新潮社出版芸」の「連続RT抗議」を確認したのは19日深夜であった。
「『新潮45』、小川榮太郎氏の寄稿の一部。慄然とする。
『満員電車に乗った時に女の匂いを嗅いだら手が自動的に動いてしまう、そういう痴漢症候群の男の困苦こそ極めて根深ろう。再犯を重ねるのはそれが制御不可能な脳由来の症状だという事を意味する。彼らの触る権利を社会は保障すべきでないのか』」(武田砂鉄)
https://twitter.com/takedasatetsu/status/1042064372518940672
平成の蓑田胸喜とも言うべき小川榮太郎藝評論家を自称し、専門は「近代日本學」なのだそうだが、そもそも「新潮」「群像」學界」「すばる」「藝」といった芸誌に「藝評論」を発表したことがあるのだろうか。少なくとも私の記憶にはないのである。
芸批評家の豊崎由美が「新潮社出版芸」による「連続RT抗議」の支持を表明した。
「たぶん、友達のSさんだ。Sさん、がんばれ。新潮社、少なくとも、わたしが知っている編集者は皆、「新潮45」のありように不快を覚えている。不買運動は『新潮45』に対してだけにしてほしい」(豊崎由美)
https://twitter.com/toyozakishatyou/status/1042105045200723968
しかし、この「連続RT抗議」は1時間もしないうちに削除されてしまう。自ら削除したのか。それとも削除を命じられたのか。ただ削除されたことがガソリンの役割を果たした。削除してしまったことが逆にツイッターでの騒ぎを大きくしていったのである。
「新潮社出版部芸さんのリツイートが消えたことに心底ショックを受けている。恐ろしいことだと思う。リツイートしていた人をはじめ心を痛めてらっしゃる社内のみなさんを応援してます」
「私も、お世話になってる新潮社の方はみなさんいい方ばかりで本当に感謝しているので、その方々が心配です。社内から抗議の声を上げても消されてしまうなんて尋常じゃない。私になにができるのか考えなければ…と思ってます…。」(藤野可織)
https://twitter.com/fujinono/status/1042089696354951168
https://twitter.com/fujinono/status/1042082724901617664
「『新潮45』本当に嫌だな。抗議ツイートをRTしてた(消しちゃったけど)新潮出版芸さん @Shincho_Bungei や、新潮社のなかで苦しんでるひとのことは応援したいです」(大前栗生)
https://twitter.com/okomekureyon/status/1042176588714917888
「あっ、これもう見られないのかな、『無言RT』という機能の、今まで見た中でも屈指のスマートな使い途だと思ったのだけど。どんな理由で消されたとしても、こうして魚拓は拡散され続けるといいと思う」(岡田育)
https://twitter.com/okadaic/status/1042094190837026816
新潮45」の不買を呼びかけるツイートも投稿された。
「新潮芸のアカウントが、今回の新潮45への批判をRTしていたのも、何があったか知りませんが全部消してしまったようです。新潮社の偉い人が、身をもって「あんな雑誌を出していたら社のためにならない」と思わなければ、この路線をやめることはないでしょう。だからこそ不買を宣言します」(金田淳子)
https://twitter.com/kaneda_junko/status/1042154304285503488
新潮45だけが特別におかしくて、他の新潮の出版物はまた違うと思うけど、私は元々、特別におかしな出版物を定期的に出してる出版社の作品は、家族を人質にされたとかでない限り買わないことにしてます。すみませんが、新潮さんの出版物、もう買いませんし、原稿も引き受けません」(金田淳子)
https://twitter.com/kaneda_junko/status/1042153545896742917
BuzzFeed News」の「『新潮45』批判を芸書編集部が繰り返しリツイート 新潮社は『言論統制していない』とコメント」によれば新潮社の「宣伝部は、この削除についても誰が行ったかは会社として把握していないといい、会社からの指示や圧力はなかったとしている」そうだ。
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/shincho-bungei-rt?utm_source=dynamic&utm_campaign=bfsharetwitter&utm_term=.fxw0G9RRr
夜が明けて、私が事務所に出勤し、バソコンを立ち上げてみると、何と「新潮社出版芸」による「連続RT抗議」が復活しているではないか。「新潮社出版芸」としての意見を何か表明しているわけではない。ただ、次のようにツイートしていることを見落としてはなるまい。
「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事(佐藤義亮)」(新潮社出版部芸)
https://twitter.com/Shincho_Bungei/status/1042228284119953408
言うまでもなく佐藤義亮は新潮社の創業者である。村上由佳のツイートにある「固定ツイートのこの信念」とは、この創業者の言葉を指している。
「『新潮45』の特集に胸蓋がれる思いでいたら、同誌への批判的意見を、同じ新潮社の芸アカウントが次々にリツイートしているのを知った。一度全削除されてもまた復活した。
組織の中で闘う困難を、固定ツイートのこの信念が上回ったということか。
どうか頑張って。皆、出版人の良心を信じたいんだ」(村上由佳)
https://twitter.com/yukamurayama710/status/1042233154570903557
「新潮社出版芸」は「新潮庫nex」の次のようなツイートもRTしている。「新潮社出版芸」は社内で決して孤立しているわけではないのである。
「ひとつの意見を尊重しつつ、まったく別の意見も尊重できる、その幅の広さ、好奇心の強さ、『真実』って何だろう、と問い続けることこそが、新潮ジャーナリズムの真髄だと、僕は思っています。(編集長T)」(新潮庫nex)
https://twitter.com/shinchobunkonex/status/1042101616042622976
「新潮庫nex」も「新潮45」に対して「連続RT抗議」を展開しているのである。
「新潮社出版芸」や「新潮庫nex」の公式アカウントは実際にどのようなツイートをRTしたのか。具体的に見てみることにしよう。
「こんなの書く方も書く方だが、載せる方も載せる方だ」(津田大介)
https://twitter.com/tsuda/status/1042131039970193408
「雑誌ってほんとに編集長で変わる。自分も編集者としては雑誌育ちなのでよくわかる。『新潮45』ほどそれをわかりやすく見せている雑誌もそうないが。『新潮45』にはわたしも以前、違う編集長時代に関わらせてもらったことあるけど、もはや別物。残念だ」(青山ゆみこ)
https://twitter.com/aoyama_kobe/status/1041154616539279360
「ある意味、新潮45が「すごい」のは、ブログ以下になっているということだ。杉田擁護特集、かなり字数が少ないものも載せちゃっているし。論理が破綻しているもの、明らかな事実誤認であるもの、そもそも事実の把握を放棄しているものまで載せているという」(常見陽平)
https://twitter.com/yoheitsunemi/status/1042163216166477824
「一つの社にも、さまざまな編集者さんがいるのは当然にしても、新潮45は確実に新潮のブランドイメージを損ない、傷つけている。いずれツケは回ってくるだろう。じわじわと侵食を重ね、確実に」(上川あや)
https://twitter.com/KamikawaAya/status/1042106264380043264
新潮45は恥を知れ」
https://twitter.com/bubu_de_la_ma/status/1041957429980692480
新潮45の記事がひどいのでこの雑誌に少しでも利益がまわってしまうなら新潮社の本は好きな作家さんのでも買うのためらうなと思っていたら、芸アカウントが新潮社批判ツイートをリツイートしてたけどしばらくしたら取り消してたというのを見てなんか悔しくなってきた…芸がんばって…」
https://twitter.com/soudasaki/status/1042084031871967233
新潮45も、こんな感じに。執筆者がほとんどネトウヨ乞食ライター。。。以前はいい雑誌だったんですけどね。
読者としても、執筆者の一人としても残念です。
編集長の若杉さんには、直接その旨伝えましたが。。」(適菜収)
https://twitter.com/tekina_osamu/status/1040854043378106368
「新潮社の芸アカウント @Shincho_Bungei が、新潮45杉田水脈擁護特集を批判するツイートをRTしはじめている。がんばって」(藤井太洋)
https://twitter.com/t_trace/status/1042202368387932160
新潮45の特集を新潮社の他部署の人は読んでないのでしょうか。今回はスルーしないでほしい。どう思ってるか知りたい。僕はさっき読んで暗くなりました」(小磯洋光)
https://twitter.com/hiromitsukoiso/status/1042010620898336768
「新潮社芸部のアカウントが新潮45と新潮社を批判するツイートをRTしまくっているのは、目的によっては新潮社の良心が働いていると考えていいのかな。新潮庫で育った身としては期待してる」(ななおくちゃん)
https://twitter.com/nanaoku_h/status/1042073344089063424
「みんな突っ込んでるけど、見当外れなのは杉田自身と『新潮45』編集部だよ。後者の方がより確信犯で始末に負えないけど」(川瀬貴也)
https://twitter.com/t_kawase/status/1041353565095129088
「『新潮45』見てきた、気持ちが沈んでいる。つい最近もジュライの新刊に救われ、そのお話を楽しくさせてもらったばかり、それとこれとは別と思いたい気持ちが強かった。でもやはり会社としてはもう支持できません。苦しい思いをされている社員や関係者の方も多かろうと想像できて胸が痛いですが…」(C.I.P. Books)
https://twitter.com/cip_books/status/1042053969961537536
新潮社はミシェル・フーコーの版元として相応しくないのではないか。
「新潮社の芸書出版部が新潮45の特集を批判するコメントをRTしまくっているようで、内乱の相を呈している。新潮社はかつて、フーコーの『狂気の歴史』と『性の歴史』の翻訳を出版して日本のクィアスタディーズに貢献してきた過去があるのだから、それを誇って欲しいところである」
https://twitter.com/phanomenologist/status/1042076981146279936
「『新潮45』がやっていることは、本人たちにとってはただの『逆張り』に過ぎないんでしょう。我が国の良識を支配してきたと思い込んでいる建て前への。そしてそれは内輪向けのアピールでしかなく、そういう『言論』の外にいる『人間』を想像できない」(後藤和智)
https://twitter.com/kazugoto/status/1042188350138900480
春砲の時もそうだったけど、新潮45の件はいろいろと辛い、苦しいです。藝春秋も新潮社も、わたしが本を出すにあたっては本当にお世話になっているし、担当さんも情熱をこめて真摯に作品に向き合ってくださっています。彼らを信じたいです」(柴田よしき)
https://twitter.com/shibatay/status/1042081805405310976
「新潮社の中の人がんばれ。僕の最初の本『中の人などいない』を出してくれたのは新潮社で、あれがなかったら今の僕はなかったのだと、いつも感謝している。だからがんばれ。中の人などいないけどがんばれ。あなたを応援する者はたくさんいるから。本当にたくさんいるから」(浅生鴨)
https://twitter.com/aso_kamo/status/1042095236871270400
「この後削除したということだが、それだけでも意味があった。出版って金のためにはいくらでもゲスくなれる仕事なのだが、どこかに必ず「金の問題じゃない」ところも残るという特徴を持っている。そしてその区別はかなり曖昧で当事者の意識に依存する」(松浦晋也)
https://twitter.com/ShinyaMatsuura/status/1042203569305247744
「めちゃくちゃ青臭いこと言うけど新潮45の編集はどんな気持ちで雑誌出してるんだ。ヘイト記事を出版したくてその業界に入ったわけじゃないだろう」
https://twitter.com/UmiIsCast/status/1042202697087082496
「新潮社出版部部芸の中の人頑張って下さいね。。。(;_;) 社内でつらい目に遭いませんように。組織内での闘いはしんどいかも。しかし社内で今の新潮45支持が多数ともいくらなんでもとても思えないんだけど!重要なポジションに変な人が就いてしまっているのだろうか」(太田啓子)
https://twitter.com/katepanda2/status/1042177540259962880
「『新潮45』、新潮社にとってはマイナスにしかならないと思いますね、仮に、この雑誌が売れたとしても」
https://twitter.com/kemuchiman/status/1042205506025091072
「新潮社出版部芸さんが、新潮45への批判、さらに『新潮社の本をもう買いません』というツイートをRTしている… 新潮社内からのSOSに感じる…」(金田淳子)
https://twitter.com/kaneda_junko/status/1042199721547198465
「新潮社に対して不買運動起こしても良いと思う。
ヘイトスピーチさえ校閲出来ない編集をしている会社です。
新潮社から本を出版されている作家のみなさんはどう思っておられるのでしょうか?」
https://twitter.com/cielarko08/status/1042000035964014592
「新潮社の組合は声明を出してほしい……組合あるなら……
ケント・ギルバートヘイト本の件では講談社の組合が声明を出した」(斎藤真理子)
https://twitter.com/marikarikari/status/1041334538817818624
「編集者がまともに仕事してれば「生産性」のところに赤字入れるなり、著者と表現について議論するはずで、杉田議員と同等の責任を新潮社と『新潮45』の若杉良作編集長は負っている」(津田大介)
https://twitter.com/tsuda/status/1021891064171356160
「『新潮45』編集部は、新潮庫で『仮面の告白』を読んでみたらどうか。読者として、新潮社の本で僕の人生は変わったし、小説家としてデビューし、代表作も書かせてもらった。言葉に尽くせない敬愛の念を抱いている出版社だが、一雑誌とは言え、どうしてあんな低劣な差別に荷担するのか。わからない」
「僕は今も三島賞の選考委員を務めているし、とにかく、新潮社には、デビュー以来、特別に親しい人たちがたくさんいる。その人たちの顔を思い浮かべつつ、索漠たる心境」(平野啓一郎)
https://twitter.com/hiranok/status/1042220080745115649
https://twitter.com/hiranok/status/1042221045401481216
「新潮社出版部芸 @Shincho_Bungei が、新潮45の「そんなにおかしいか『杉田水脈』論」掲載に対する批判的なツイートをRTしている。社内からこういった行動をとるのはどんなに勇気がいることか。かくあるべき。応援したい」(山口亮)
https://twitter.com/d_tettu/status/1042219689751994368
「新潮社出版部芸のアカウント @Shincho_Bungei が、『新潮45』がヘイト論掲載について開き直り正当化する態度を今月号で表明したことに対し、批判する人たちのツイートを、ガシガシとリツイートしています。社内で戦っている社員やスタッフたちがいるのです。私はその人たちと共にありたい」
「社員や書き手や読者が恥ずかしい、関わりたくない、と思わせるような差別の宣伝媒体を、会社として野放しにするべきではないと思います。これだけの化的貢献と優れた歴史的遺産を持つ出版社が、悪意によるほころびを、まだ自分で繕えるはずなのに放置して崩壊していくとしたら、あまりに悲しいです」(星野智幸)
https://twitter.com/hoshinot/status/1042223667646672896
https://twitter.com/hoshinot/status/1042229569745432576
星野智幸のツイートについて乃南アサは呟く!
「同感です」(乃南アサ)
https://twitter.com/asanonami/status/1042224746698403840
星野智幸フェイスブックでもこの問題に言及している。
「私の性的少数者の友人知人たちの中には、『新潮45』の杉田水脈論が発表されてから、抑うつ状態に陥ったり、希死念慮に取り憑かれそうになっている人もいます。人を死に追い込む言論は、自由な言論ではなくて暴力であることを、言論機関は学んでほしいです」
https://www.facebook.com/tomoyuki.hoshino.54/posts/1577685719004409
「新潮社出版芸」のタイムラインに戻ろう。
「FOCUSを発行していた時代も、そのスキャンダラスな編集方針を巡って新潮で本を出す芸作家たちがボイコットを訴えたこともありました。でも学がここまで売れない時代、稼ぎはそうした炎上路線にシフトしてしまった。新潮の芸出版部には若い頃とてもお世話になりました。あの社の良心なんですが」(北丸雄二)
https://twitter.com/quitamarco/status/1042121079399972864
「作家さんが集まって新潮社に抗議するとか声明だすとか。
だれか有名な方が声あげてくれへんかな…」(岸政彦)
https://twitter.com/sociologbook/status/1042113203612737536
「新潮庫を読んで育ったことを思い返すと、悲しい。新潮社をボイコットすべきかと自問する日が来るとは」(中野晃一)
https://twitter.com/knakano1970/status/1041298417417281537
「新潮社出版部芸(@Shincho_Bungei)さんが、新潮45』を批判するツイートのRTを再開した。新潮社内の編集者が懸命にSOSを発信している。
御社から長編小説を刊行した小説家の一人として、皆さんの勇気ある行動に心から賛同します。がんばれ!」(盛田隆二)
https://twitter.com/product1954/status/1042224150817828864
「新潮社も一枚板のわけがないので、義憤にかられる内部の方もたくさんおられることでしょう。こんなものが、と肩を震わせ愕然とする中の方が居ることを信じたいです。
わくわくと集めた庫のYONDA。本棚の1番いいところにあるクレストブック、これからも楽しみに買いたいのでどうか、どうか」
https://twitter.com/takesuka/status/1042210628536958976
「一部だけど、私が好きな新潮社。まだAmazonとかないとき化資本が乏しい出身地で、新潮の並んでる棚が私を作ってくれたよ。新潮は、安心して読める硬派で格調高い編集力を感じられる、私にとってのブランド。知性、化、教養、ジャーナリズムを貶める事態を諌める自浄能力がある出版社と信じている」
https://twitter.com/osadanna/status/1042218281564696576
新潮45でやっていることはジャーナリズムでもなんでもない,マイノリティへの差別そのものだ.それが新潮社の「真髄」なのか.人の顔を踏みつけにしておいて「意見を尊重」か.そうやって「多様性」って言葉を弄んでるあいだに人が死ぬ」(須藤健)
https://twitter.com/ajian1108/status/1042182452578377733
「新潮社出版部芸さん、がんばって」(西島伝法)
https://twitter.com/dempow/status/1042218035480653824
「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事(佐藤義亮)
長く続く出版社同士。もちろん、時代時代で変わっていく、変わらない訳にはいかないけど。良心に背いても、いいことないぜ、きっと。
ほにゃく課は、新潮社出版部芸@Shincho_Bungei と同じ気持ちです」(河出書房新社 翻訳書)
https://twitter.com/kawade_honyaku/status/1042239462216855552
「すごいぞ、新潮社出版部芸。自社の刊行物への批判を次々とリツイートしている。われらがクレストブックスやあたらしい学を頑張って出しているところ。昔から新潮社社員さんには反骨精神があるはず。がんばれ」(鴻巣友季子)
https://twitter.com/yukikonosu/status/1042218034599874560
「新潮社の良心を信じたいという気持ちはわかるし大きな組織で抗議の声を上げる難しさは私も身にしみてるが、今回の直接の被害にあってるのは出版社ではない、LGBT当事者や痴漢被害者などの社会的弱者だと忘れてはいけないよ。そこを飛ばして出版業界の美談にしてはならない」
https://twitter.com/fukamidori6/status/1042241914525769728
「新潮社頑張れじゃないんだよ、『新潮45』と新潮社の経営陣、いい加減にしろ、なんだよ!」
https://twitter.com/kochoshobo/status/1042242614299254784
「新潮社出版部芸」がRTしていなくとも、「新潮45」10月号に言及するツイートも数多くある。これも拾っておこう。
「『新潮45』の劣化がTLで話題になっていますね。毎月送って頂いているので、書店で買って『新潮45』の売り上げに貢献することなく問題の記事を読むことができます。これから読みます。どきどき。どれくらいひどいんだろう」(内田樹)
https://twitter.com/levinassien/status/1042198701924442113
新潮45が話題になっていますが、今月号の表紙、「そんなにおかしいか「杉田水脈」論」という問いかけについては、「そりゃあ全面的におかしい」がまともな人の答えになる。でも、世の中には答えを求めない「rhetorical question」というのがあって、ひょっとしたらそういうことかもしれません」
新潮45がトレンド1位に。芸の新潮社が好きだという人、それでも、最近の新潮45の編集方針、特に今号の開き直りとも言える特集のあり方に違和感を覚える人が多いということなのだろう。
新潮社内からも疑問の声が。
新潮社の芸書、新潮庫に育まれてきた者として、新潮社の良心を信じたいです」(茂木健一郎)
https://twitter.com/kenichiromogi/status/1042203210339966976
https://twitter.com/kenichiromogi/status/1042284181726740480
「『新潮45』、私は買いません」(南野森)
https://twitter.com/sspmi/status/1042172490703749120
「性加害する権利を主張する男って、少なくない。少女に対する性犯罪に関する活動しているとよく言われるけど、犯罪ですよ。性暴力が起きる背景、対等ではない支配と暴力の関係性、制御不可能とか勝手に言ってないで勉強してください。こんなもの載せる新潮45、終わってる」(仁藤夢乃)
https://twitter.com/colabo_yumeno/status/1042215590306279424
「新潮社には多くの知人がいます。芸出版社だけあって教養ある編集者たちといっしょに仕事をしてきました。しかし杉田水脈議員の偏向差別原稿を守らんがために、編集者がさらに間違いを深める愚を進んで犯したことは、弁護の余地がありません。なぜなら多くの人間を実際に傷つけているからです」(有田芳生)
https://twitter.com/aritayoshifu/status/1042247681614045189
「2002年から7年近く新潮45の表紙を描いてた。懐の深い編集長と担当編集者のおかげでとても楽しかった。その「新潮45が激変していて悲しい。それについてツイート出来ないぐらいの気持ちだったけど、新潮社出版部芸の中の人が頑張ってると知って、やっぱりツイートしよう!と思った。頑張れ中の人!」(町田尚子)
https://twitter.com/shirakipippi/status/1042213578567168000
「熟慮の末、新潮社の新刊については当面仕入れを見合わせる事にしました。『新潮45』について、出版部芸を始め社内でも忸怩たる思いを抱えている人たちがいるのは承知していますし、当店が販売を止めても何のダメージにもなりませんが、そう決断する本屋がいくつかはあっても良いだろうと思います」(谷中・ひるねこBOOKS)
https://twitter.com/hirunekobooks/status/1042233712795037696
「社内の空気が伝わってくる。。→新潮社公式アカウントが『新潮45』批判を怒涛の公式リツイート 「中の人がんばって」の声援寄せられる」(長野智子)
https://twitter.com/nagano_t/status/1042278600488042496
ミソジニー極まる社会で、週刊現代は『女医はいやだ』と小林よしのりと共に叫び、新潮45は『痴漢する権利』を小川栄太郎に語らせる。笙野頼子さんの世界が完全に現実になってきた。私たちは、もう本気で怒って戦うしかないよ、殺される前に」(北原みのり)
https://twitter.com/minorikitahara/status/1042319726704123904
「話題の『新潮45』の『杉田水脈擁護特集』をじっくり読んだ。読むんじゃなかった……。小川論とか、これ、『公衆便所の落書き』じゃん。こんなの読ませるなよ、読んでる方が恥ずかしくなるから! あと、事実でおかしいところが散見されたのだが、最強の新潮校閲部のチェック入ってないの?  謎だ」(高橋源一郎)
https://twitter.com/takagengen/status/1042261420321071104
岡映里は新潮社OBである。
「私が中学の時から高校卒業するまで毎月買ってたガロの版元の青林堂がいつの間にかネトウヨ出版社になっていた時はえも言われぬ悲しみを覚えたものだが、まさか自分の古巣がネトウヨ雑誌になるとは夢にも思わなくて、衝撃受けるまで時間かかったわ・・・・・・・・・・」
(岡映里)
https://twitter.com/okaimhome/status/1041912636999266304
朝日新聞の記者が「新潮社出版部芸」にエールを送るのは当然か
「新潮社出版部芸アカウントの『新潮45』批判RTが復活、よかった。特に新潮社の本に親しんできた人が今回ショックで呆然もする中、中の方にも思うところがあるのだと想像したところで消えると社内はいよいよどうなっているかと心配になった。同じ大手メディアと言われる側にいて発信する1人としても」(藤えりか)
https://twitter.com/erika_asahi/status/1042213917844361217
「武田さまに同意します。『新潮45』にがくぜんとします。杉田で差別を助長し、今回、この暴論掲載。人を傷つけ、差別することは、言論の自由の範疇に入りません」(松尾慈子)
https://twitter.com/matsuoshigeko/status/1042210720463544320
もっとも、次のような厳しい声があることも知っておきたい。
「新潮社の人が会社内部からRTで新潮45への反対を示そうが全然ダメ。人の意見のRTしかせず自分の意見は出さない時点で何も評価できない。せっかく社内から反論してプライドを示すチャンスなのに、その程度のこともできない時点で終了」(能町みね子)
https://twitter.com/nmcmnc/status/1042226892156227585
ITmediaビジネスONLINE」が掲載している「『新潮45』の論調にSNS上で内部から批判 新潮社は『社員の言論統制はしない』と明言」は次のように書いている。
「なぜ新潮社の各部署は『新潮45』編集部と直接話し合ったり、面と向かって異議を唱えたりするのではなく、Twitterを介して抗議しているのだろうか。
この点について、同社は『社内では、各編集部が独立した編集権を持っており、それぞれの編集長の方針のもとで誌面を制作している。『それは違うんじゃないの』と他部署が意見するケースはわずかにあるが、論調に大きく影響することはない』と回答した」
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1809/19/news098.html
9月19日午後3時10分、三省堂書店神保町本店に「新潮45は三冊しか残っていなかった。「新潮社出版部芸」のツイートは商売にも貢献したようである。

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2)【本日の一行情報】

日本航空とベネッセは共同で、地方の大学受験生向けに、羽田空港までの航空券と宿泊がセットになった「大学受験応援パック 東京2~5日間」の販売を開始した。
https://flyteam.jp/news/article/99896

◎競合はFacebookだったPathが、11月までにサービスを終了するという。
「Pathが目指していたのは、Facebookよりも小規模でシンプルなソーシャルネットワークだ。Pathのアプリには、企業ブランドのページはなく、グループ機能やイベント招待機能も搭載されていなかった。また、ごく親しい人たちとプライベートな時間を分かち合えるように、つながることのできるユーザーの数が150名に限定されていた。Pathは2015年、韓国のメッセージングアプリ企業ダウムカカオ(現カカオ)に買収されている」(CNET News)
https://japan.cnet.com/article/35125740/

パナソニックは、LINEアプリやスマートスピーカーなどを用いて家電を操作でき、さらに気象警報や避難情報などの危機管理情報をリアルタイムに通知・表示することで、安心で快適な生活をサポートする住宅機器コントローラーを開発した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003213.000003442.html

一迅社は、シリーズ累計700万部突破となった「ヲタクに恋は難しい」(ふじた)7巻/特装版を2019年3月29日に発売する。特装版の付録はOAD(Blu-ray)だ。
https://www.atpress.ne.jp/news/166027

◎ナガテユカが「週刊漫画ゴラク」(日本芸社)で連載している「ギフト±」がタテアニメ化され、Production I.Gが運営するアニメ配信アプリ「アニメビーンズ」によって9月21日より配信が開始される。
https://animeanime.jp/article/2018/09/18/40201.html
https://www.production-ig.co.jp/company/index.html
「アニメビーンズ」は、アニメ配信サービス史上初となる、タテ型アニメの配信アプリだそうだ。

トーハンは学研プラスと共同でアウトレット企画「驚きの音と映像!ワンコインセールセット」をトーハン独占販売のMVP商品として9月中旬より全国約500書店で販売する。
http://www.tohan.jp/topics/20180918_1269.html

◎第70回エミー賞が発表されたが、Amazonオリジナル「マーベラス・ミセス・メイゼル」が最多5部門で受賞した。
https://www.cinematoday.jp/news/N0103639
映像でもアマゾンの存在感は増すばかりである。

リボルバーのパブリッシングプラットフォーム「dino」は、朝日新聞社集英社、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムの3社が共同運営するラグジュアリー系Webメディア「T JAPAN web 」がリニューアルするにあたって運営プラットフォームとして採用された。
https://www.value-press.com/pressrelease/208147

◎「anan」9月26日発売2120号(マガジンハウス)を乃木坂46がジャック。総勢39人で登場する。
https://mantan-web.jp/article/20180918dog00m200054000c.html

テレビ東京の2018年10月クール「ドラマ25」枠(毎週金曜 深夜0時52分~1時23分)は、ドキュメンタリードラマ「このマンガがすごい!」を放送する。そう宝島社の「このマンガがすごい!」とタッグを組んだのである。
http://www.tv-tokyo.co.jp/konomanga/

◎カカクコムは、女性向けライフスタイルメディア「キナリノhttps://kinarino.jp)」アプリの新コンテンツとして、9月18日(火)、美容マガジン「キナリノサロン」の配信をスタートした。
http://corporate.kakaku.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/09/20180918.pdf

◎宝島社の女性向けストリートファッション誌「mini」が特別付録「X-girl 特製スヌーピー 超豪華★ミラー付きメイクBOXポーチ」の成果で今年3度目の完売。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000739.000005069.html

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3)【深夜の誌人語録】

成功から学ぶことは少ないが失敗から学ぶことは実に多いのである