Index------------------------------------------------------
1)【記事】「週刊SPA!」の大炎上 大学は激怒 海外メディアも報道
2)【記事】JOC竹田会長VSフランス司法 東京オリンピックはどうなる?
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2019.1.15 Shuppanjin
1)【記事】「週刊SPA!」の大炎上 大学は激怒 海外メディアも報道
「週刊SPA!」炎上!である。「スポニチアネックス」は1月8日付で「尾木ママ“ヤレる女子大生”企画に激怒『性差別的なバカにした記事』」は、こう書く。
「世界で広がる『#MeToo(私も)』運動などで、人権問題や女性差別について世間の認識が高まっている中で起きた今回の問題。『そこに鈍感だった出版社だったということになる。出版社側も不名誉になるので深く反省してほしい』と憤った」
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/01/08/kiji/20190108s00041000136000c.html
人権問題や女性差別について認識が高まっている、そうした世間の動向に扶桑社は鈍感であったということなのだろうが、世間に鈍感なのは果たして扶桑社一社の問題なのだろうか。世間からすれば「週刊SPA!」は前時代的な考え方に基づいた雑誌であり記事だった、中央大学はそう切り捨てている。だとすれば、広告媒体価値など、ないに等しいということになってしまう。
中央大学は「週刊誌掲載記事について 本学の見解」を発表。「ヤレる女子大学生RANKING」に書かれた大学は、次々に抗議の声を上げたのである。
「2018年12月25日号掲載記事の女性蔑視に基づく内容について深い憂慮を表明します。
本学は、個人の尊厳を尊重する教育環境を提供するため、人権講演会、ハラスメント防止啓発活動、ダイバーシティ推進など、さまざまな形で学内外の皆さまとともにより良い社会の実現に向けた取り組みを教育機関として推進しております。
このたびの前時代的な考え方に基づく記事が、本学の女子学生のみならず広く若者の尊厳を損ない安全を脅かすものであることを、出版社が重く受け止めるよう要望します」
http://www.chuo-u.ac.jp/news/2019/01/78757/?fbclid=IwAR0ak0Mragx_cyIWf2pIbuyVjN4v4ztcXTbfUQFTNZ6QEtFRGP_ypsujXVk
大妻女子大学は「扶桑社発行の週刊誌掲載記事について」を発表。
「株式会社扶桑社発行の週刊誌『週刊SPA!』2018年12月25日号において、女性軽視、女性蔑視につながる内容の記事が掲載されました。
本学は、女性の名誉と尊厳を著しく傷つけ、安全を脅かす記事に対し、深い憂慮を表明するとともに、本学、本学学生及び卒業生を代表し、出版社に対し、厳重に抗議いたします」
http://www.otsuma.ac.jp/news/2019/20190109160740
フェリス女学院大学は「『週刊SPA!』(扶桑社)2018年12月25日号の特集記事について」を発表。
「扶桑社の発行する『週刊SPA!』2018年12月25日号において、女性軽視、女性蔑視といえる内容の特集記事が掲載されました。
女性の名誉と尊厳を傷つける今回の記事や同様の記事に対し、本学は、ここに強く遺憾の意を表明いたします」
https://www.ferris.ac.jp/?p=10558
実践女子大学は城島栄一郎学長名義で「雑誌記事への厳重抗議について」を発表。
「12月18日発売の雑誌の記事において、女性軽視、女性蔑視といえる内容が掲載され、本学及び本学学生の名誉及び尊厳を損なう記載がありました。
本学は出版社に対し、1月8日に学長名で厳重に抗議しました。
本学は、『品格高雅にして自立自営しうる女性の育成』を教育理念として、『男女共同参画』『ダイバーシティ』の社会の中で活躍する人材を育成して来ました。
本記事の内容について、強く遺憾の意を表明します」
http://www.jissen.ac.jp/notice/20190109.html
法政大学は田中優子総長名義で「女性の名誉と尊厳を傷つける記事の週刊誌掲載に関して」を発表。
「2018年12月25日発行の週刊誌に、本学女子学生を含む女性の名誉と尊厳を貶める記事が掲載されました。その内容は、該当する大学学生の安全を著しく脅かすものでもあります。本学では、この記事について深く憂慮し、週刊誌編集部に、再発防止を求める厳重な申し入れをおこないました。
『ダイバーシティ宣言』を発し、『人びとの権利を重んじ、多様性を認め合う『自由な校風』』(法政大学憲章)を掲げる大学として、本学では今後も、学生の安全を守り、女性を含めたあらゆる人の権利と尊厳が重んじられる社会の構築に貢献してまいります」
http://www.hosei.ac.jp/NEWS/gaiyo/190109_01.html
扶桑社も1月9日付で「週刊SPA!の特集記事についてのお詫び」を発表。
「週刊SPA!の特集記事において、女性の尊厳に対する配慮を欠いた稚拙な記事を掲載し、多くの女性を傷つけてしまったことを深くお詫びいたします。また、購読者の皆様に不快な思いをさせてしまったこと、大学関係者の皆様にご迷惑をおかけしてしまったことを重ねてお詫び申し上げます。
今回頂戴いたしました多種多様なご意見については、改めて真摯に受け止めるとともに、女性の尊厳に対する配慮を含めて今後の編集方針や誌面づくりに反映させてまいりたいと思っております」
https://www.fusosha.co.jp/news/info/info_article/335
扶桑社が正式な謝罪を発表するのは遅きに失したように私には思える。いずれにしても、この問題は海外メディアの目にもとまってしまう。
「BBCニュース」の1月9日「日本の週刊誌、女子大生の『セックスランキング』で謝罪」は、こう書く。
「日本はジェンダーギャップ指数のランキングで下位につけており、性的暴行の被害者を支援する『#MeToo』運動でも遅れをとっている」
https://www.bbc.com/japanese/46805713
ロンドン在住クリエイティブディレクターである長野大洋がツイートしている。BBCで報道されることは在英日本人としては恥ずかしいことであったようだ。
「『ヤレる女子大学生』企画で謝罪した週刊SPA!のニュースがBBCでも取り上げられてますね。日本がまだ注目されてるだけましですが最近は悪いニュースばかりで在英日本人としてかなり恥ずかしい。」
https://twitter.com/TaiyonaganoJ/status/1082632975223832577
この問題を報じた海外メディアはBBCにとどまらなかった。「ハフポスト日本版」は1月10日付で「週刊SPA!の炎上 海外メディアはどう報じたか 特集『ヤレる女子大RANKING』」を掲載している。
「アメリカのニュース雑誌「TIME」はBBCの報道を引用し、「日本のジェンダーギャップ指数は114カ国中110位だ。昨年の政府の調査では、複数の大学医学部で女子入学生を制限するために不適切入試が行われていたことも分かった」と指摘。東京医大などが女子受験生を差別していた問題と絡めて報じている。
CNNも署名活動や週刊SPA!編集部の謝罪コメントとともに、「安倍晋三首相が女性活躍推進を公約に掲げているにも関わらず、日本の男女平等指数はG7中で最下位だ」と付け加えた」
https://www.huffingtonpost.jp/2019/01/09/spa-kaigaimedia_a_23638802/
SNSには次のような厳しい意見が飛び交っている。
「扶桑社の社長と担当役員、週刊スパの編集長と問題の記事作成にかかわった編集部員全員が、名指しされた大学の学長はじめ全教員と全学生に謝罪に行くのは最低限のけじめだと思います。そのうえで、週刊スパは廃刊が相当ではないでしょうか」
https://twitter.com/muranose_rena/status/1082994675839946752
新井紀子は産経新聞正論欄の執筆者の一人である。扶桑社は産経と同一グループの出版社である。
「で、扶桑社は社長が謝罪するとか、編集長を更迭するとか、しないわけなの?当然すべきでしよ?編集長が『読者にお詫び』って、どういううもり?誰に謝ってんだよっ!!」
「大変いけないことなので、産経新聞正論欄の執筆者の一人として、意見を書くべきなんじゃないかと思っているところです」
https://twitter.com/noricoco/status/1082971784482189312
https://twitter.com/noricoco/status/1082982833696567296
志葉玲は「週刊SPA!」にも、まともな部分があるという。
「週刊SPA!、格差貧困や環境問題、シリアやイラク、パレスチナなどの紛争地の状況、共謀罪や秘密保護法などの問題など、意義のある記事も沢山載せてきたんだよね。ただ、一方で下世話な記事も目立つので、今回の件を機に、あまりにも下世話な記事は控えて、まともな記事の割合を増やしてほしいなーと」
「週刊SPA!は廃刊しろ、という人々には、過去のSPA!の良記事も読んでもらいたいなー、と。今回問題となった記事について批判するのは、それは御もっともだし、オイラとしても擁護できないけどね」
https://twitter.com/reishiva/status/1083231025126207489
https://twitter.com/reishiva/status/1083231620092506113
小田嶋隆は志葉玲と違った見方をしている。「日経ビジネスONLINE」が 小田嶋隆の「加害者に『親密』な人たち」を掲載しているが、「週刊SPA!」に寄稿している小田嶋ですら同誌は読むに値しないらしく、それだけにとどまらず雑誌が業界ごと腐っている可能性すら示唆する物言いを繰り広げているのだ。
「騒動の火元になった記事は、初出の段階では読んでいなかった。
自宅に送られてきているバックナンバーを読んだのは、ツイッター上での炎上がひとまわりして、編集部がお詫びのコメントを出した後のタイミングだった。
率直な感想としては、『失望』という言葉が一番よく当てはまると思う。
事実、読み終わってしばらく不機嫌になった。
告白すれば、私は、自分が寄稿しているにもかかわらず、この雑誌をもう何年も開いていない。理由は、失望したくなかったからだと思う。読めば確実に失望することが内心わかっていたからこそ、私は毎号送られてくる最新号を、ビニール外装の封印を解くことなく、単に玄関先に積み上げていた。で、半年ほど積み上げて熟成させた後、ヒモで縛って廃棄する手続きを粛々と繰り返してきた次第だ。
今回、あらためて読んでみて、やはり失望した」
「雑誌は、もしかしたら業界ごと腐っているのかもしれない。そう思うと少しさびしい」
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/174784/011000175/?P=1
「WEDGE Infinity」も「週刊SPA!炎上は出版業界に突きつけられた『お前らつまんねえよ』である」を掲載している。とても重要なことを指摘している。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/15044
「BuzzFeedNews」が1月11日付で掲載した「週刊SPA!『ヤレる女子大生ランキング』。女子大生は謝罪ではなく対話を求めた」は次のように書く。
「つまり、SPA!を購読していない人でも、ネット上でランキングに入った大学名を知ることができるようになった。『こんなランキングは許せない』と考えて署名に賛同することによって、大学名を拡散することにもなってしまっていた。
また、署名について報道した記事のいくつかは、この署名サイトの画像を使っており、そこにも大学名が表示されていた」
「一次的に加害する側が悪いのは言うまでもないが、そうした悪評を拡散せず、二次被害につながらないように配慮することが、特にメディアには求められていると考え、BuzzFeedではどのように報じるべきかを社内で議論していた。
山本さん自身は、署名サイトに大学名を掲載したことについて、BuzzFeed Newsに次のように話した。
『発信したあとに母親から、大学名は隠したほうがよかったのではと指摘され、配慮が足らなかったと反省しました』」
https://www.buzzfeed.com/jp/akikokobayashi/spa?utm_source=dynamic&utm_campaign=bfsharetwitter&utm_term=.upMAoM5ZR9
「週刊プレイボーイ」(集英社)に連載を持つモーリー・ロバートソンは一言。
「『廃刊待ったなし』の書き込みに同感でございます
https://twitter.com/gjmorley/status/1082837270602764288
そう「従軍慰安婦」問題にも連鎖するのだ。これもモーリー・ロバートソンのツイートである。
「日本の性差別問題は海外メディアの注目を浴びやすい。ほんで結局それは人権軽視ならびに『慰安婦』へと連鎖する。もはや弱小雑誌の『笑ってすませてよ』では済まない時代になっているのである」
https://twitter.com/gjmorley/status/1083367935882620929
牧野早菜生は「週刊SPA!」の女性編集者だそうだ。
「SPA!編集部の数少ない女性編集者として、自分が出来ることは何かをいま一度考え、思考停止せず、異を唱えるべきは唱え、今後の誌面制作に取り組んでいきたいと思っております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」
https://twitter.com/3na0/status/1082956334645927937
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2)【記事】JOC竹田会長VSフランス司法 東京オリンピックはどうなる?
「AFP BB NEWS」が1月11日付で「JOC竹田会長、東京五輪招致めぐる贈賄容疑 仏が捜査」を掲載した。
「フランスの司法筋は11日、2020年東京五輪招致に関わる贈賄の容疑で、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恆和(Tsunekazu Takeda)会長に対する正式捜査が行われていることを明らかにした」
http://www.afpbb.com/articles/-/3206087?cx_part=search
外務省出身の元衆議院議員の緒方林太郎がブログ「治大国若烹小鮮」に「東京オリンピックとフランス刑法」「東京オリンピックとフランス刑法(続)」をエントリしている。
「JOCの竹田会長が、昨年12月10日にフランスで起訴(mise en examen)されていた、とル・モンドが報じています。東京オリンピック招致の際、国際陸連ディアック会長への贈賄の嫌疑でしょう。
便宜的に『起訴』と訳しましたが、本当はちょっと語感が違います(なので、以下はフランス語表記のまま書きます。)。まだ、正式な裁判が起こされているわけではありません。この『mise en examen』というのは、重大事件に際して、検事は裁判所の予審判事(juge d'instruction)に犯罪捜査に相当する予審を請求する事が出来るというものです」
「竹田氏は、贈賄といった不適切な行為は無く、正式な起訴でもないと言っておられるそうです。上記のような説明に基づくと首を傾げたくなりますが、それはともかくとして、ちょっと気になるのが、『贈賄は無い』というのは『何処の法律の話をしているのか。』という事です。ここはフランス刑法と日本刑法の間に『贈収賄』についての考え方の違いがあります」
https://ameblo.jp/rintaro-o/entry-12432422086.html
「竹田氏が『自分は(フランス刑法における)贈賄などやっていない。』というためには、このフランス刑法第445条の1に引っ掛からない事を証明しなくてはなりません。つまり、国際陸連のディアック会長(当時)が『法律上、契約上又は職業上の義務に反する形で行動するよう』に日本側がカネの提供を通じて働きかけたかどうかが問われます。しつこいですが、間接提供は罰則の対象になりますから、間にブラック・タイディングス社を噛ませているのは何の弁解にもなりません」
https://ameblo.jp/rintaro-o/entry-12432485852.html
元特捜検事の郷原信郎が「ヤフーニュース」に「JOC竹田会長『訴追』が招く東京五輪の危機」を発表した。
「いずれにせよ、フランスの裁判所で訴追されることになれば、旧皇族の竹田宮の家系に生まれた明治天皇の血を受け継ぐ竹田氏が『犯罪者』とされ、JOC会長職を継続できなくなるだけでなく、開催前の東京五輪招致の正当性が問われるという危機的な事態になることは避けられない」
https://news.yahoo.co.jp/byline/goharanobuo/20190111-00110913/
元北朝鮮による拉致被害者家族連絡会事務局長の蓮池透による呟き。
「この問題終わっていなかったんだ。まだ間に合いますよね?『返上』」
https://twitter.com/1955Toru/status/1083716265959600128
政治社会学者の木下ちがやのツイート。
「ゴーン逮捕は国策捜査という声が国際社会からもいわれていますが、フランスの竹田会長訴追に日本の司法当局が協力を拒んだら、ますますその声は大きくなります」
https://twitter.com/sangituyama/status/1083931324883165194
本間龍のツイート。
「竹田会長だけクビにして、なんとか屁理屈をつけてそのままやるでしょう」
https://twitter.com/desler/status/1083986657861226498
猪瀬直樹は「NewsPicks」に次のように投稿している。
「この件は、なぜIOCがまったく無関心であるのにフランスだけがこだわっているのか、日本のメディアはまったくわかっていないように思います。
セネガルはフランスの旧植民地でありフランスはいまも宗主国として動向を監視・介入する立場です。
2012年にセネガルで大統領選があり、前大統領の独裁が崩れましたが、前大統領派は再び2019年の大統領選を狙っています。貧しいアフリカの国々では2億円もあれば大統領選はひっくり返る可能性があり政情不安が惹き起こされます。だからフランス検察当局はラミン・ディアク父子のマネーロンダリングの解明に必死なのでしょう。
ゴーンさんの事件とは関係がありませんし、東京2020に対してことを荒立たせる必要もありません」
https://newspicks.com/news/3589967?ref=user_374645&u=ck15do&from=twitter
産経の1月13日付社説「五輪招致疑惑捜査 JOCは自ら潔白証明を」は、こう結んでいる。私も同感である。
「竹田会長への捜査を、特別背任罪で追起訴された日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告と関連づけて『報復』とみるのは誤りである。仏当局は、竹田会長の聴取をめぐり、ゴーン被告の事件が発覚する以前の昨秋から水面下でJOC側と調整を続けてきた。安易な陰謀史観は真実を遠ざける」
https://www.sankei.com/column/news/190113/clm1901130003-n1.html
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3)【本日の一行情報】
◎現役テレビ局員である真船佳奈が、その仕事内容をコミックエッセイとして書きおろし2017年に発売したところ、発即重版となり様々なメディアにも取り上げられた「オンエアできない!」の続編となる「オンエアできない!Deep」が朝日新聞出版の漫画サイト「ソノラマプラス(http://sonorama.asahi.com)」で、1月8日(火)より月イチ連載を開始する。
真船佳奈はテレビ東京社員であり、現在BSジャパン編成局出向中である。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000599.000004702.html
◎「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」や「河童のクゥと夏休み」などで知られる原恵一監督のアニメ映画「バースデー・ワンダーランド」の公開が4月26日(金)に決定した。原作は柏葉幸子の「地下室からのふしぎな旅」(講談社青い鳥文庫)、累計発行部数50万部突破のベストセラーだ。
https://cinema.ne.jp/news/birthdaywonderland2019010900/
◎「Business Insider Japan」が1月8日付で「LINE、エムスリーと医療プラットフォーム構築へ。オンライン遠隔診療、診察予約…広がる可能性」を掲載している。
「証券や銀行、決済の金融サービスやeコマースと異業種への参入を次々と進めるLINEが、今度は医療系プラットフォーマーのエムスリーと手を組んだ。
LINEは2019年1月8日、エムスリーと共同会社『LINEヘルスケア』を設立したと発表。出資比率はLINEが51%、エムスリーが49%。事実上、LINEにとって初の医療分野への参入となる」
https://www.businessinsider.jp/post-182898
この領域は出版社にもチャンスがあったんだけどなあ。断るまでもなく編集者の仕事は情報の提供から、サービスを提供するか、読者が参加できる仕組み作りへと変化するのは歴史の必然というものである。
◎学研プラスは、初音ミクなどが歌うボーカロイド曲で勉強ができる参考書「MUSIC STUDY PROJECT ボカロで覚える」シリーズから初の高校版となる「高校英単語」「高校日本史」「高校世界史」の3冊を2月22日に発売する。
https://resemom.jp/article/2019/01/09/48483.html
◎秋田書店の「週刊少年チャンピオン」は創刊50周年。記念サイトがオープンした。創刊号の表紙はキックボクサーの沢村忠か。
https://weeklychamp.com/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000040601.html
◎講談社では電子書籍キャンペーン「冬☆電書2019」の開催期間である1月14日(月・祝)に、「真藤順丈『宝島』フェア・1日限定100円!!」を各電子書店(Amazon、eBookJapan、Kinoppy、dブック、BOOK☆WALKER、ブックパス、BookLive!、honto、楽天Kobo、Reader Store)で展開した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002021.000001719.html
◎ツインプラネットは、北九州市に書店を4店展開する老舗書店の白石書店と史上最大級のファッションフェスタ「東京ガールズコレクション」が展開する地方創生プロジェクト「TGC 北九州」とコラボレーションイベントをプロデュースし、1月19日(土)から開催する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000025517.html
◎「zakzak」の1月9日付「【ぴいぷる】62歳の“新人”作家・鷹匠裕さん「『けしからん』という義憤が動機です」。「帝王の誤算 小説 世界最大の広告代理店を創った男」が好評のようだ。鷹匠裕は博報堂出身。東京大学新聞研究所(現大学院情報学環)を経て博報堂に入社。コピーライター・CMディレクターとして化粧品・自動車・家電・食品・官公庁など多くの商品・業種を担当した後、デジタルネットワーク推進室やi-事業推進室を経験して来たと思われる。
https://www.zakzak.co.jp/lif/news/190109/lif1901090001-n1.html
◎集英社の「週刊少年ジャンプ」は新マンガアプリ「マワシヨミジャンプ」を1月10日にリリースした。
「『週刊少年ジャンプ』の創刊50周年を記念して開催された『ジャンプアプリ開発コンテスト』の入賞企画で、スマートフォンの位置検出情報を利用してマンガを回し読みできる。『電車の網棚に置かれたマンガ誌を手に取ることで、知らなかった作品を読むような体験』を楽しめるアプリを目指したという」
https://news.mynavi.jp/article/20190110-754604/
コミックスにも転用できないだろうか。
◎「withnews」が1月10日付で「『オオカミとヤギは親友になれた。ヒトとヒトは』 講談社広告が話題」を発表している。
「今年の元日、一部の全国紙に講談社の大きな広告が掲載されました。
絵本『あらしのよるに』をモチーフにした内容で、『オオカミとヤギは親友になれた。ヒトとヒトは、どうですか?』という問いかけから始まります」
https://withnews.jp/article/f0190110002qq000000000000000W00o10101qq000018632A
◎トーハンは、タカラトミーと企画協力し、オリジナルトミカ第4弾「トミカ武将コレクション2019 いざ! 関ヶ原へ!!」を全国の書店で販売する。2月発売の「伊達政宗トミカ」から、12月発売の「前田慶次」まで、全6種が偶数月に発売される。
http://www.tohan.jp/news/20190108_1337.html
◎トーハンの近藤敏貴社長による1月7日新年仕事始め式での挨拶。次のように語っている。
「例年、椿山荘で『新春の会』を開催してきましたが、出版界の諸般の事情に鑑みて、今年は開催を見送りました。この事実もまた、トーハンが本気で変わることを内外に示す一つのメッセージとして捉えてほしいと思います」
http://www.tohan.jp/news/20190108_1340.html
◎トーハンの年末年始の書店店頭売行動向。2018年12月29日~2019年1月4日の総合は96.2%。書籍が97.8%、雑誌が88.8%、コミックが100.2%、MM(マルチメディア)が103.0%。
http://www.tohan.jp/news/20190108_1336.html
◎「ダイヤモンド・オンライン」の1月11日付「日テレ番組が大炎上!『やらせ』と『演出』の境界線はどこか」にお笑い評論家のラリー遠田が次のようなコメントを寄せている。
「一般的に『0から1』のように、何もないところから作ってしまうのが『やらせ』。『1から2、3』とすでにある素材をどう料理するかが『演出』と認識されています。しかし、業界人の認識では『演出』と呼ばれるものが、一般の人からみれば『やらせ』とも取れるケースが多々あります」
https://diamond.jp/articles/-/190570
◎デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムとプラットフォーム・ワン(P1)、博報堂DYメディアパートナーズは共同で、テレビCM効果を最大化するソリューション「Atma(TM)」のテレビ視聴ログを用いた広告配信メニュー「AtmaアクチュアルTV視聴ターゲティング」を開発し、P1が提供するDSP「MarketOne」にて提供を開始する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000147.000017676.html
◎朝日新聞デジタルの1月10日付「首相のサンゴ発言、NHK『自主的な編集判断で放送』」は、こう書いている。
「米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画をめぐり、安倍晋三首相が『土砂投入にあたってあそこのサンゴは移している』と不正確な説明をしたと批判されている問題で、発言を放送したNHKは10日、『報道機関として自主的な編集判断に基づいて放送した』との見解を示した。沖縄県の地元紙などから、『間違いとの指摘も批判もないまま公共の電波でそのまま流した』とNHKの責任を問う声が上がっていた」
https://www.asahi.com/articles/ASM1B61KMM1BUCLV018.html
ここは「沖縄県の地元紙」とボカした表現をしないで紙名を記すべきだ。琉球新報は1月9日付で社説「首相サンゴ移植発言 フェイク発信許されない」を掲載している。
「今回、もう一つ問題があった。事前収録インタビューであるにもかかわらず、間違いとの指摘も批判もないまま公共の電波でそのまま流されたことだ。いったん放映されると訂正や取り消しをしても影響は残る。放送前に事実を確認し適切に対応すべきだったのではないか。放置すれば、放送局が政府の印象操作に加担する形になるからだ」
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-858590.html
◎スポーツ報知1月11日付で「幻冬舎・見城徹社長、仕事は『GNO』…義理・人情・恩返し」を掲載している。
https://www.hochi.co.jp/entertainment/20190110-OHT1T50250.html
◎デザイン情報誌「MdN」が4月号(3月6日売り)をもって休刊。紙媒体としてのMdNはその役割を終え、新たにWebメディアとして展開していくことになった。
https://books.mdn.co.jp/announce/63202/
「MdN」は「マッキントッシュデザイナーズネットワーク」の略。
◎「日刊サイゾー」が1月10日付で「TV情報誌記者が独断で選ぶ『年末年始で面白かったTV番組』5選」を掲載しているが、次のような部分に着目したい。
「ツイッターの書き込み数は、放送時間が4時間半の『紅白歌合戦』がおよそ14万件だったのに対し、わずか1時間の『平成ネット史(仮)』は11万件に。あまりの反響の大きさに、Eテレではさっそく再放送が決定され、さらにリアルイベントの開催も発表されています」
https://www.cyzo.com/2019/01/post_189353_entry_2.html
1月12日に再放送された。「平成ネット史(仮)展」は1月11日(金)から14日(月・祝)まで渋谷ヒカリエで開催された。
◎「アメリカのユダヤ人」(岩波新書)、「現地ルポ パレスチナの声、イスラエルの声」(岩波書店)、「アメリカのパレスチナ人」(すずさわ書店)などの著作を持つフリージャーナリストの土井敏邦が「『ジャーナリスト・広河隆一』私論」を発表している。同じ文章はフェイスブックにも公開しているようである。
「それに広河氏の仕事の全否定は、広河氏がこれまで闘ってきた“権力” 側の「思う壺」であり、彼らを利し、増長させることになる」
「かつてジャーナリスト・広河隆一氏の仕事を仰ぎ見、目標としてきた後輩ジャーナリストとして、この『性暴力』事件で広河氏の全人格と、これまでのジャーナリストとしての、また社会活動家としての広河氏の実績が全否定されようとする動きに、私は抗う。たとえどんな非難を浴びようともだ」
http://doi-toshikuni.net/j/column/20190111.html
「ユダヤとイスラエルのあいだ」(青土社)や「国ってなんだろう?」(平凡社)などの著作を持つ早尾貴紀が次のようにツイートしている。
「広河隆一氏の性暴力問題について、土井敏邦氏のFBの文章が回ってきたけれども、土井氏は広河氏の女性問題を早くから知っていて、しかも何度も耳にしていながら距離をとって放置したんだ。いろいろ言い訳をしているけれども、これは酷い話だ。正直かもしれないけど、酷い」
https://twitter.com/p_sabbar/status/1083936115743064064
◎外山光恒一の強靭な読解力にただただ敬服するばかりであった。外山が肉体言語をもって「週刊読書人ウエブ」で千坂恭二の「歴史からの黙示――アナキズムと革命 増補改訂新版」(航思社)を書評している。そんなに感じなのである。
「ちょうど20歳年長の千坂恭二の知遇を得たのは、出所から3年ほどを経た07年のことである。初対面で意気投合し、その後しばらくして、長らく入手困難となっていた本書の旧版を寄贈された。一読して、途方もないショックを受けた。私がオリジナルに思いついたつもりでいたことが、しかもはるかに緻密な論理で、はるかに原理的なところから、ほとんどすべてとうの昔に(私がまだ2歳の時に!)書き記されていたことが分かったからである」
https://dokushojin.com/article.html?i=4851
http://www.koshisha.co.jp/pub/archives/720
航思社は松田政男の「風景の死滅 増補新版」も刊行している版元である。
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4)【深夜の誌人語録】
何かを得ようと思ったら、何かを捨てなければならなくなる。