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1)【記事】泉房穂明石市長の暴言をめぐる報道とその反響
2)【記事】橋本治が亡くなった…
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】泉房穂明石市長の暴言をめぐる報道とその反響
朝日新聞デジタルが「明石市長、職員に『火つけてこい』 立ち退き交渉進まず」を掲載したのは1月29日00時02分のことだった。この問題に口火をつけたのは、朝日新聞であったわけである。
「兵庫県明石市の泉房穂市長(55)が道路の拡幅工事をめぐり、物件の立ち退き交渉を担当する職員に対して『(物件を)燃やしてしまえ』『今日(物件に)火つけて捕まってこい、お前』などと暴言を浴びせていたことがわかった。泉氏は28日、朝日新聞の取材に発言の事実を認め、29日にも記者会見して経緯を説明するとした」
https://www.asahi.com/articles/ASM1X7HHYM1XPIHB02M.html
この記事を読む限り、明石市の泉市長ってのは、ひでぇ市長だと思わない読者はいまい。燃やしてしまえとか、火つけて捕まってこいなどと命令する市長は「市民の敵」に他なるまい。1月29日、記者会見が開かれた。朝日新聞デジタルは1月29日14時37分に「明石市長が謝罪、火をつけろ発言『全て事実』 一問一答」を掲載した。
「(冒頭発言)このたび報道された発言はすべて事実。許されない発言で、深く反省している。申し訳ない。
――なぜこうした発言をしたのか。
工事の完成予定(16年12月)から半年がすぎ、その状況のなかで、早くと思った。
――当時は発言を問題と思わなかったのか。
非常に激高した状況で、口走ってしまった。申し訳ない。市のトップでありながらこのような発言をしたことに弁解の余地はない。
――パワハラという認識か。
パワハラであるだけでなく、さらにひどいことと思う」
https://www.asahi.com/articles/ASM1Y4364M1YPIHB019.html
泉市長は記者会見で全面的に非を認めた。朝日新聞デジタルは追い打ちをかけるように1月29日16時23分、「『燃やしてこい、賠償、個人で負え』明石市長発言要旨」を掲載した。泉市長は、職員にこう言い放ったのだ。
「立ち退きさせてこい、お前らで。今日、火つけてこい。今日、火つけて捕まってこい、お前。燃やしてしまえ。ふざけんな。もう行ってこい、燃やしてこい、今から建物。損害賠償、個人で負え。当たり前じゃ。はじめからわかっとう話を」
https://www.asahi.com/articles/ASM1Y5PY5M1YPIHB00J.html
しかし、細かいことに拘るのであれば、市長が職員に暴言を浴びせたのは、第一報の「明石市長、職員に『火つけてこい』 立ち退き交渉進まず」では特定されていなかったが、記者会見の模様を伝える「『燃やしてこい、賠償、個人で負え』明石市長発言要旨」では、2017年6月であったことが明らかにされている。
何故、2年前の暴言が今になって晒されることになったのかといえば、今年4月の市長選挙が絡んでいるだろうことは想像に難くない。そう考えて来ると、朝日新聞デジタルが紹介したのが明石市の泉市長の発言「要旨」であることも引っかかって来る。やはり全文が読みたくなるというものだ。
かくして私が辿り着いたのは神戸新聞NEXTが1月29日12時3分に公開した「部下に『辞表出しても許さんぞ』『自分の家売れ』 明石市長の暴言詳報」である。これを読むと泉市長の印象が大分変ってしまうのだ。いくら激昂していたとはいえ、市職員に「火つけてこい」などと言い放つのは軽率きわまりないし、批判されても致し方あるまい。ただ、神戸新聞NEXTが公開した泉市長の次のような発言を読むと、この市長の「心情」に私などは全面的ではないにせよ、共感してしまう。
「上は意識もしてなかったやろ。分かって放置したわけやないでしょ。任せとっただけでしょ。何考えて仕事しとんねん。ごめんですむか、こんなもん。7年間放置して、たった1軒残ってもうて。どうする気やったん」
「無理に決まっとんだろ、そんなもん。お前が金積め。お前ら1人ずつ1千万円出せ。すぐ出て行ってもらえ。あほちゃうか、そんなもん。ほんま許さんから。辞表出しても許さんぞ。なめやがって。早くやっとけばとっくに終わってた話を。どないすんねん。悠長な話して。たった1軒にあと2年も3年もかけんのか。何をさぼってんねん、7年も。自分の家売れ。その金払え。現場に任せきりか。担当は何人いるの」
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201901/0012019280.shtml
泉市長の「暴言」を明石市民がどう判断するかは来たるべき4月の選挙の結果で明らかになるのだろうが、朝日新聞デジタルの記事では、市民が判断する材料としては不十分だと言わざるを得まい。報道とは隠蔽であり、隠蔽とは政治に他ならないということの好例を朝日新聞は提供してくれたということである。
山本一郎が「YAHOO!ニュース」に「明石市長・泉房穂氏の暴言をよく読むと、市民の命を守るための正論である件」を寄稿している。山本も神戸新聞NEXTに目を通したうえで次のように書いている。
「ブチ切れて暴言を吐くのはいかんと思いつつ、その目線は『市民の安全のために、役人が働かないことに対する怒り』である以上、これってむしろ素晴らしい市長さんなんじゃないの? 市民の安全のために役所がしっかり動くよう激励してブチ切れてとにかく仕事を進めようという気魄さえ感じるわけですよ」
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20190129-00112928/
この山本の指摘に対してドキュメンタリー映画監督の想田和弘がツイッターで次のように批判している。
「目的が正しければ暴言もパワハラもOKなの?(氏は『暴言はいけません』と一応は言ってるけど結局は擁護)。この意見に同意する人が多いのにはびっくり。日本でパワハラが横行するのも当然だね」
https://twitter.com/KazuhiroSoda/status/1090408212808065024
ツイッターでもこの話題で大いに盛り上がっている。橋下徹のツイートから紹介しよう。
「普段セクハラやパワハラには厳しい人に限って、泉市長を許す傾向が強い。これが人権派のダブルスタンダード。俺の出自の問題のときも人権派はダンマリどころか喜んでいた者が多かった。泉市長の言動は市長として一発失格だ。出馬は辞めるべき」
「泉さんが一生懸命な人であることは知っている。しかし政治家や行政の不祥事について、功績や背景事情を全て丁寧に勘案して総合的に許すという論理を認めてしまえば、あらゆる政治行政の不祥事について責任追及はできなくなるだろ」
「泉さんが熱血漢であることは知っている。しかし、今回の職員への発言は、杉田水脈氏の『LGBTは生産性がない』発言よりも酷いものだ。杉田氏を激烈に批判していた人たちほど泉さんを擁護する。これは単なる好き嫌い、自分の政策に合うかどうかを基準とする最悪な政治批評だ」
https://twitter.com/hashimoto_lo/status/1090156728203657217
https://twitter.com/hashimoto_lo/status/1090408905664950272
https://twitter.com/hashimoto_lo/status/1090446272383791104
衆議院議員の長島昭久のツイート。
「泉房穂明石市長のパワハラ暴言事件につき改めて一言。いかなる理由があれ部下に対し『火をつけろ』等の暴言は完全にアウト。ただ、暴言部分だけ切り取らず泉市長の発言全体を正確に知れば、発言の動機が『市民のため』『死亡事故を無くしたい』にあったことは明らか。だから明石市民に審判を仰ぐべき」
https://twitter.com/nagashima21/status/1090397749516746752
弁護士の滝本太郎。
「明石市長、熱血漢で、経歴・能力が高く正義感が強いことから、安穏な仕事をしている職員を許せなかったのだろうが、パワハラなどは、時に人を、人の魂を殺すことまでもする。自戒を込めつつ、これはアカンと」
https://twitter.com/takitaro2/status/1090422745899270144
東京都議会議員のおときた駿。
「明石市長の暴言部分が、不適切であったことは間違いありません。ただ、最後の段落まで発言を読んでいただいて、どのような想いで泉市長が激昂したのか、特に市民の方には知って欲しいなとも率直に思います」
https://twitter.com/otokita/status/1090163952980348930
ブロガーではなくストラテジストだという永江一石。
「最後まで読んだらこの市長!凄い人や!自分が明石市民なら次も絶対に投票する。こんな市長をはめた仕事しない職員に腹立つわ!!」
https://twitter.com/Isseki3/status/1090220162828034048
江川紹子は山本一郎の記事に「かなり同意」している。
「むしろ人間臭く、明石市民のために働く市長と言えるんじゃないでしょうか、それに引き換え…と。かなり同意」
https://twitter.com/amneris84/status/1090345199883042816
JX通信社 代表取締役の米重克洋。
「政策など評価されてるところもある人なのに台無し。市長がナニワ金融道みたいな言葉をリアルに発してはいけない」
https://twitter.com/kyoneshige/status/1089904592777695233
「毎日新聞」記者、「サンデー毎日」編集長、「週刊金曜日」編集長を歴任して来た北村肇。
「だめだ、この市長。暴言は論外だし、当該の職員に謝ればいいってものではない。市民の家に火をつけてこいと言ったんだよ。その方に頭を下げるのが当然だろう。元弁護士とは聞いてあきれる」
https://twitter.com/bkhajime/status/1090038620793167872
泉房穂は東大を卒業し、NHKに入局し、政治に関わりだすのはNHKを退職し、石井紘基民主党衆議院議員の秘書をつとめてからだ。その後、司法試験に合格し、弁護士事務所を開設している。橋下徹は司法修習の同期だそうだ。衆議院議員を経て明石市長に就任している。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%89%E6%88%BF%E7%A9%82
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2)【記事】橋本治が亡くなった…
作家の橋本治が亡くなった。東大在学中の1968年に大学祭ポスターを制作した。「とめてくれるなおっかさん 背中のいちょうが泣いている 男東大どこへ行く」というコピーはあまりにも有名だ。
「桃尻娘」でデビュー。小説は「蝶のゆくえ」「ハイスクール八犬伝」「草薙の剣」などが代表作。批評では「革命的半ズボン主義宣言」「宗教なんかこわくない!」「『三島由紀夫』とはなにものだったのか」「失われた近代を求めて」など。古典新訳では「桃尻語訳 枕草子」「窯変源氏物語」「双調 平家物語」など。代表作として「男の編み物」も忘れてはなるまい。
東大安田講堂攻防戦から50年目にして亡くなったことになる。
ツイッターには橋本の死を惜しむ呟きが溢れかえっている。
「橋本治さんがお亡くなりになりました。筑摩書房では多数の御本でお世話になり、PR誌『ちくま』で2014年7月号から2018年8月号まで巻頭随筆を連載いただきました。2月7日に、この連載をまとめた『思いつきで世界は進む』(ちくま新書)を刊行させていただきます。
謹んでご冥福をお祈りいたします」(筑摩書房)
https://twitter.com/chikumashobo/status/1090181458973474822
「昨日の夕方、担当の編集者から橋本治さんの訃報を聞いた。驚き、そして、思ったよりもずっと悲しかった。橋本さんとは、特に、雑誌『広告批評』の紙面上で一緒に遊ばせてもらった思い出が大きい。編集長だった天野祐吉さんも島森路子さんも、とうに亡くなってしまった。さよなら、橋本治さん」(高橋源一郎)
https://twitter.com/takagengen/status/1090409663584034817
「橋本治さんがお亡くなりになられました。『文藝』では落語で世界古典を読み直す『落語世界文学全集』を連載中、『おいぼれハムレット』が昨年刊行され、『異邦人』をご執筆の最中でした。『桃尻語訳 枕草子』を始めとした古典訳の刊行、文藝賞の選考委員も…心からご冥福をお祈りします。残念です…」(河出書房新社『文藝』)
https://twitter.com/Kawade_bungei/status/1090185037834645505
「本日ご逝去された橋本治さんに古典の世界に誘われた同志も多いと存じます。文字の古典だけでなく演じて成立する古典にも造詣が深く、江戸時代に成立した文楽の「音」に注目しておられ『義太夫を聴こう』という本にも聴き方指南としてそれがまとまっています。寂しいです」(河出書房新社広報課)
https://twitter.com/Kawade_shobo/status/1090182018833371136
「衝撃でした。もし橋本さんがマンガ評論を続けていたら、僕はマンガ批評にのり出さなかったかもしれません。僕の中では、彼のマンガ論に『マンガ表現論』の具体化があった。他の評論、エッセイにも影響を受けました。お悔やみ申し上げます」(夏目房之介)
https://twitter.com/fusa811/status/1090246906117115904
「作家の橋本治さんが亡くなったそうです。弊社では、『蓮と刀、男はなぜ男をこわがるのか』(1982年)、『ロバート本』(1986年)、『風雅の虎の巻』(1988年)を刊行させていただきました。心よりご冥福をお祈りいたします」(作品社)
https://twitter.com/sakuhinsha/status/1090185721917235200
「橋本治さんのご逝去の報。70歳。若すぎます。文章もそして御本人のお人柄も、絶対的にユニークな存在感のある方でした。いつも永遠の若さを感じました。肉体は滅びても、精神はイデア界のどこかにいらっしゃるように直覚します。ご冥福をお祈りいたします」(茂木健一郎)
https://twitter.com/kenichiromogi/status/1090201555364544512
「ツイッターを開けたらいきなりの訃報。突き刺さる。橋本治さんは、平成のあいだに昭和という時代をきっちり語ってくださった方としても、読者として心から尊敬していた。近しい方のお辛さたるや想像するだに胸が痛い。『考えるひと』創刊二号「女って何だ?」が与えた影響も今の私の一部を作っている」(「人生最後のご馳走」の青山ゆみこ)
https://twitter.com/aoyama_kobe/status/1090230855186825217
「そういえばどうして今の奥さんと結婚することになったのか、理由の一つを思い出しました。25年くらい前に僕が橋本治が大好きだと言ったら、『私も本一冊持ってます』というので、『何?』と訊いたら『アストロモモンガ』。この人とならどこまでも行けそうな気がしたのでした」(内田樹)
https://twitter.com/levinassien/status/1090221501976961025
「橋本治さんといえば東大在学中の1968年に描いた駒場祭ポスターが永遠の代表作。『止めてくれるなおっかさん。背中のいちょうが泣いている。男東大どこへ行く。』その翌年、東大全共闘による安田講堂陥落など学生と機動隊の抗争がピークを迎えた」(竹熊健太郎)
https://twitter.com/kentaro666/status/1090212104458498049
「わたしは 橋本治さんの 編み物が 好きでした 私は地模様派で編み込み派ではないので 絶対真似はできませんが 日本の編み込みの頂点は橋本治さんだと 思っておりました
編み物を見ても 橋本さんの感覚は常に「平均・無難・普通」をはるかにを超えていらしたと思う
謹んでご冥福をお祈りします」(斎藤真理子 翻訳)
https://twitter.com/marikarikari/status/1090193528179703810
「橋本治は、どれも素晴らしいが『貧乏は正しい!』を読んだときは震えた。これで確信した。貧乏は正しい!」(平川克美)
https://twitter.com/hirakawamaru/status/1090244186731831301
「橋本治さん死去。86年、『広告批評』編集部で遭遇し、一緒に帰ろうと言われ、原宿駅まで歩きながら話した。『80年安保』という言葉が二人の共通理解として浮上した。87年刊『極楽迄何哩』解説執筆を依頼され、その時のことを書いた。あれは私の人生の宝物のような時間だった。橋本さん、さようなら」(中森明夫)
https://twitter.com/a_i_jp/status/1090203677883842560
「橋本治さんが亡くなられました。弊社でも『日本幻想文学集成』にて芥川龍之介、川端康成、久生十蘭、三島由紀夫の巻を編んでいただき、その怜悧で独特な解説は現在も『新編・日本幻想文学集成』各巻で読むことができます。まこと多彩で万能な方でした。ご冥福をお祈りします」(国書刊行会)
https://twitter.com/KokushoKankokai/status/1090215311054462976
「私が最も影響を受け、また愛した作家の一人である橋本治さん。彼が生み出す女の子の言葉は、何故か本物の女の子より生々しく私の中に残っています。私がものを書くとき、まず文体を作るところから始めるのは、思春期に彼の、内容より雄弁な文体に学んだから。
心からご冥福をお祈りいたします」(鈴木涼美)
https://twitter.com/Suzumixxx/status/1090229073534582789
「橋本治さん、中高生の頃から読んでいて、『自分、間違ってない…!』と思える、未来を照らす灯台のような方でした。あれこれ覚えているのだけど、『花はそれだけで美しいのに、花束にリボンをかけるのが我慢ならない』(記憶曖昧)という美意識で、花を買うときいつも思い出すのです」(松田奈緒子)
https://twitter.com/mazdanaoko/status/1090238291562000385
「作家の橋本治さんが亡くなった。ボクは橋本治さんの著書『極楽迄ハ何哩』の装丁をした。初めてのブックデザインの仕事。1983年。25歳だった。イラストを描いた高野文子さんに頼まれた。それまで小劇団のポスターとチラシのデザインしかしたことがなかった。まだパソコンの無い時代だ。合掌」(久住昌之)
https://twitter.com/qusumi/status/1090379337449201664
「芸術新潮は1993年から2005年まで足かけ13年にわたり、橋本治さんに『ひらがな日本美術史』の連載をしていただきました。あの頃、橋本さんは芸術新潮の顔であり魂であったと思います。信じられない訃報で、今も信じたくありませんが、ご冥福をお祈りいたします」(芸術新潮)
https://twitter.com/G_Shincho/status/1090437647523209216
「橋本治さんの桃尻語訳には、中学生のときに、こんなことをしていいんだ!という最高の解放感を教えてもらいました。合掌」(千葉雅也)
https://twitter.com/masayachiba/status/1090187556384206848
「橋本治さんがお亡くなりになりました。幻冬舎plusスタート時から人生相談をお引き受けくださり、毎回、その回答に勇気づけられていました。橋本さんの書く文章が大好きでした。もっと読みたかった。本当に悲しいです。ご冥福をお祈りいたします。(竹村)」(幻冬舎plus)
https://twitter.com/gentoshap/status/1090192717257175040
「ええっ、橋本さん亡くなったのか! 橋本治さん。ずいぶん会ってないけど、そんな亡くなるような病気でもしてたのか。俺とそう変わらない年齢のはずだが。うーん、なんだか同年代の知人が亡くなるケースが最近多い。俺も気をつけないと。橋本さん、安らかに。またどこかで会いましょう」(いしかわじゅん)
https://twitter.com/ishikawajun/status/1090189178711625728
「橋本治さんはある時期までの自分にとって刺激的であり影響も受けた人であることは間違いない。その『ある時期』に心が離れた理由も、以後の自分の姿勢に影響を与えている。だが氏の書くものに心触れる瞬間が戻ってくるかもしれないとも思っていた。その時にはもう本人はいないことが確定した。合掌」(切通理作)
https://twitter.com/risaku/status/1090286408839835648
「石牟礼道子さんも橋本治さんもいない世界になってしまったんだなあ……」(鈴木茂 アルテスパブリッシング代表)
https://twitter.com/suzukisgr/status/1090228000283451392
「橋本治を初めて読んだのは〈だっくす〉倉多江美特集号の『失われた水分を求めて』だったと思う。高校から大学にかけて少女マンガを読みまくり、一時は少女マンガ評論家になりたいと思っていたのも橋本治の影響かもしれない。小説は『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』が好きでした」(大森望)
https://twitter.com/nzm/status/1090234077200797696
「橋本治さんがお亡くなりになりました。ほんとに優しい方でした。ほんとにお世話になりました。これからもがんばります」(鶴澤寛也 女流義太夫三味線)
https://twitter.com/kanyajogi/status/1090233529626021889
「最初に勤めた出版社で唯一、売れることが確実だったのが、橋本治さんの本だった。もう30年前か。謹んでご冥福をお祈りいたします。合掌」(図書出版クレイン)
https://twitter.com/cranebook/status/1090181037416566784
「橋本治さん。小説は面白く読んだが、評論には頭がついていけなかった、、、。出世作『桃尻娘』は70年代末のゲイのバイブルだったかもしれない。心よりご冥福をお祈りいたします」(伏見憲明)
https://twitter.com/noriakifushimi/status/1090204931569545217
「橋本治さんの突然の訃報に驚く。対談したのは二度。COMについてと、大島弓子さんについて。二度とも軽くあしらわれた記憶がある。橋本治さんの批評文は、目にしたものはわりと気になって追いかけていた。しょっちゅう置いてけぼりを食らいながら、だったけど。亡くなったなんて、急に言われても困る」(村上知彦)
https://twitter.com/murakami_gya/status/1090225145166196736
「橋本治さんの訃報。デビューした頃、一度だけパーティでご挨拶させてもらった。優しい笑顔で『頑張ってね』と、そして『年くってからのデビューはいいんだよ。打たれ強いから』と笑って握手をしてくれた。知性の人でした。心よりご冥福を祈ります。残念です」(小路幸也)
https://twitter.com/shojiyukiya/status/1090184586359783425
「橋本治さん…。私の人生に物凄く大きな影響を与えたひと。どれだけ助けられたことか。例えば。シンデレラボーイシンデレラガール。熱血シュークリーム。無花果少年と瓜売小僧。恋の花詞集。親子の世紀末人生相談。恋愛論。…これらがなかったら今の私はない。命まで救われたと思っている。ただ寂しい」(岩下和了 岩下食品)
https://twitter.com/shinshoga/status/1090231365704941568
「終わりの見えなかった昭和がついに終わっていく、と、橋本治の訃報に思う」(オバタカズユキ)
https://twitter.com/obatakazu1/status/1090202090524176384
「橋本治の本を持って、中野のビアズレーと言うジャズ喫茶に入り浸った。明日どうなるかわからないまま長崎俊一監督の助監督をやっていた。長崎さんも新作がないから、現場もなく毎日毎夜長崎監督の為に脚本を書いた。その合間橋本治の本が勇気をくれた。合言葉は勇気!今こそ言おう合言葉は勇気!」(佐々木浩久 映画監督)
https://twitter.com/hirobay1998/status/1090183747285045253
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3)【本日の一行情報】
◎講談社×ISETANのミステリーイベントにおいて、期間中販売されるコラボ商品と新宿・京都の6つのカフェで展開されるコラボメニューが発表された。カフェでのセットメニューは、すべて館内で実施される謎解き「伊勢丹パークウエスト荘の怪事件~ミステリーの女王、アガサ・クリスティの世界へようこそ~」と連動し、名探偵ポアロの大好物「チョコレートドリンク」がセットになっている。ちなみに「オリエント急行の殺人セット」と名付けられたプレミアムバーガー(ポテト付)が3,240円(税込)。コラボ商品ではグランドカーヴ「パークウエスト荘の赤ワイン」[クネ クリアンサ]2,160円(税込)といった具合である。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002039.000001719.html
◎祥伝社の「ジェンダーレス男子に愛されています。」(ためこう)は現在が詰まっているマンガだ。「ダ・ヴィンチニュース」が「悶絶必至!!!!『ジェンダーレス男子に愛されています。』の超絶カワイくてカッコイイ彼氏」を掲載している。
「性にとらわれないファッションを着こなし、彼らのそれは『女装』ではなく、性同一性障害を抱える人や同性愛者とも立場が異なる。彼らは、男性の心と身体で、純粋に両性のファッションを楽しんでいるのだ」
https://ddnavi.com/review/515353/a/
◎「NEWSポストセブン」が「朝日新聞女性記者の顔出し『パパ活ルポ』はなぜ削除されたか」を掲載している。
「〈“パパ活”ルポ 女としての値踏みをされてみた〉──そんなタイトルの記事が1月15日、朝日新聞の女性向けウェブサイト『telling,』に掲載された。朝日新聞の〈記者10年目〉という女性が実際に交際クラブでパパ活してみるのだという。なかなか興味深い記事だが、なぜか1週間も経たないうちに削除されてしまったのだ」
https://www.news-postseven.com/archives/20190129_857224.html?PAGE=1#container
もともと「週刊ポスト」2月8日号の記事である。
◎米アップルの2018年10~12月期決算は、売上高が前年同期比4・5%減の843億ドル(約9兆円)。最終(当期)利益は同0・5%減の199億ドル。グレーターチャイナでの売上高は27%減少したことが響いて、2年3カ月ぶりの減収減益。
https://mainichi.jp/articles/20190130/k00/00m/020/068000c?fm=mnm
◎あらいぴろよのコミック「“隠れビッチ”やってました。」(光文社)が映画化されることになった。
http://www3.cinematopics.com/archives/104479
◎東野圭吾のハードサスペンス「ダイイング・アイ」(光文社文庫)がWOWOWによってドラマ化される。
https://mainichi.jp/articles/20190128/dyo/00m/200/042000c
◎「男コピーライター、育休をとる」(大和書房)の著者である魚返洋平は電通マン。本書は「ウェブ電通報」で、2017年7月~2018年9月まで連載されたコラムを大幅に加筆・修正し、さらに約4万5000字を加筆したものである。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000073.000033602.html
◎毎日新聞の1月30日付「コンビニ成人誌販売中止 老舗専門店の芳賀書店社長『チャンスにしたい』」。神保町の芳賀書店を紹介している。
「店内は1階から3階までぎっしりとAVのDVDや雑誌が並ぶ。取り扱うのは、DVD5万点、雑誌や書籍は毎月3000冊、アダルトグッズ200点。戦前から続く老舗で、1936年に巣鴨で創業し、戦後は神保町に移転。かつては出版部門もあり、67年には、寺山修司の『書を捨てよ、町へ出よう』を出版。70年代には、団鬼六の『花と蛇』シリーズの初版も手がけた。芳賀社長は21歳で3代目トップに就任した」
https://mainichi.jp/articles/20190130/k00/00m/040/018000c
私の事務所にも芳賀書店を版元とした本が置かれている。松田政男の「薔薇と無名者」がそうだ。この松田の映画論集は、それこそ何度も何度も読み返して今日に至る。滝田修の「ならずもの暴力宣言」も芳賀書店だ。装丁は赤瀬川原平。表4カバーには「決意したことを実行しないと心に負担が残っていく」と刻まれている。耕治人の「懐胎」「一條の光」や大島渚の「解体と噴出」も芳賀書店だし、小山弘健の「現代革命の虚像と実像」も芳賀書店が版元である。小山弘健は、女優で大島渚の妻であった小山明子の叔父にあたる。少なくとも「原民喜全集」の版元が芳賀書店であったことを文学史は忘れてなるまい。原民喜の名前を知らないって?あんた出版社、辞めたほうが良いよ。
◎柳美里が店長を務める、南相馬市小高区の書店「フルハウス」が営業を再開した。
http://www.minyu-net.com/tourist/hama/FM20190129-346347.php
◎徳間書店は、今野敏の著作200冊記念「スクエア 横浜みなとみらい署暴対係」を2月8日(金)に発売する。三省堂書店有楽町店で2月14日(木)にサイン会を実施し、シリーズの舞台となる横浜・有隣堂を中心に店舗特典の単行本未収録短編小冊子「大義」を限定配布する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000016935.html
◎高山文彦が編集長だ。
「地域の風習や日々の営みを住民自ら書き残そうと、高千穂町など宮崎県北部山間地域の記録文芸誌「かなたのひと」が創刊された。同町出身のノンフィクション作家、高山文彦さん(60)が責任編集を務め、住民ら13人が随筆を寄稿。年1回ペースで刊行し、文芸による地域づくりを目指す」(西日本新聞)
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/miyazaki/article/483004/
◎韓国で、この10年間のうちに最も売れた小説家は東野圭吾だった。2位は村上春樹。韓国人作家のトップは約52万部を記録した金辰明(キム・ジンミョン)で、全体では5位だった。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/01/30/2019013080013.html
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4)【深夜の誌人語録】
力を抜いても手を抜くな!