【文徒】2019年(平成31)2月18日(第7巻29号・通巻1447号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】カドカワ社長・川上量生降格事件の深層を読む
2)【記事】DL禁止海賊版対策に異論続出
3)【記事】堺屋太一のプロレス本
4)【本日の一行情報】
5)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2019.2.18 Shuppanjin

1)【記事】カドカワ社長・川上量生降格事件の深層を読む

カドカワ川上量生社長が取締役に降格し、松原眞樹代表取締役務が社長に昇格した。共同通信は川上が創業したカドカワ傘下のドワンゴが業績不振に陥っており、引責辞任とみられるとしている。
https://this.kiji.is/468328972761187425?c=39546741839462401
川上は、子会社のドワンゴの取締役も辞任し、顧問に就任する。ドワンゴの荒木隆司社長も辞任し、後任の代表取締役社長には夏野剛が就任するという人事も発表された。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1169492.html
2月13日付日経「カドカワ、川上氏が社長を引責辞任 後任に松原氏」によればカドカワの社長に就任した松原が「川上氏については『(社長を)退いたが非常にユニークな天才的な発明家。今回は失敗したが、タッグは全く変えずに進める』と述べているが、長銀出身の松原の言葉を額面通りに受け取ってはなるまい。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41211300T10C19A2TJ1000/
引責辞任というが、今少しわかりやすく言うのであれば、川上が創業したドワンゴKADOKAWAの足を引っ張った責任を取らされたということであろう。これはカドカワから発表された「特別損失の計上及び通期業績予想の修正、グループ経営体制刷新に伴う会社分割の実施、孫会社の異動、並びに代表取締役及び取締役の異動に関するお知らせ」という章だが、明らかに川上にダメ出しをしている内容である。
「当社は、平成 26 年 10 月に KADOKAWAドワンゴによる共同株式移転により、両社の完全親会社として設立されました。設立以来、あらゆるコンテンツの価値を高めるプラットフォーマーとしての飛躍を目指し、出版から総合メディア企業を目指す KADOKAWA の IP 創出力と、ネットとリアルの融合を目指すドワンゴの創造性を結集しながら、魅力あるコンテンツをあらゆるメディアにマルチ展開させて収益を最大化させるメディアミックス戦略を積極展開してまいりました。
当社グループの事業領域における市場環境は急速に変化しておりますが、出版事業においては、電子書籍・電子雑誌が成長しており業績は堅調に推移しております。映像・ゲーム事業においても、国内外を問わず豊富な IP を活用したビジネス展開を拡大させております。
一方、ドワンゴが事業主体となる Web サービス事業においては、競争環境の激化等により近年業績が低迷しております。平成 31 年 3 月期においては、ドワンゴが提供する動画サービス『niconico』の回線強化や画質向上を中心とした動画・生放送サービスの視聴環境改善を進め、新バージョン(く)や、生放送アプリ『nicocas』をリリースしたほか、VR コミュニケーションサービス『バーチャルキャスト』のリリースや 3D アバター作成アプリ「カスタムキャスト」におけるアイテム課金導入など、収益拡大に向けた施策を積極的に進めておりますが、投資が先行する中、いまだ業績貢献には至っておりません。また、Web サービス事業及びゲーム事業において大きな業績貢献を見込んでいた位置情報ゲーム『テクテクテクテク』においても、そのゲームクオリティはユーザーから高い評価を得ているものの、収益貢献が期待値を大きく下回りました」
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9468/tdnet/1675327/00.pdf
カドカワの決算見通しによれば売上高は2,070億円(期初予想比 10.4%減)、営業利益は 19億円(期初予想比 76.3%減)、経常利益は29億円(期初予想比 68.1%減)。ただしドワンゴにおいて固定資産の減損損失37.99億円を第3四半期に特別損失として計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失は43億円となる見通しだという。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9468/ir_material_for_fiscal_ym1/61063/00.pdf
単に川上量生を降格させただけでない。カドカワは経営体制の変更も発表している。カドカワの子会社管理事業の一部を吸収分割によKADOKAWAへ承継させ、ドワンゴ、 Gz ブレイン、大百科ニュース社を KADOKAWA の完全子会社とすると発表したのだ。簡単に言ってしまうと、従来の体制は「カドカワ→子会社」だったが、新たな体制においては「カドカワKADOKAWA→子会社」となる。即ち、子会社管理事業はKADOKAWAに移管されるのだ。そのKADOKAWAの役員ボードに川上量生の名前はない。これは川上外しの体制である。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9468/ir_material_for_fiscal_ym1/61063/00.pdf
大塚英志事務所のアカウントは次のように指摘している。
「対等の経営統合だったドワンゴは扱いとしては角川大映のスタジオと同じ位置になる。なんだかなあ。でもプレスリリースでは赤字の原因は全てニコ、出版は順調、と言う書き方がちょっと極端と言うか異常」
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1095671405188792320
大塚英志事務所の次のようなツイートも頭に残して置きたい。
西和彦アスキー徳間康快大映のように角川の一部門としてファウンダーの名も社名も消えて行きかねない。川上がどうのこうより、その分野の先駆的企業をわざわざ吸収してその存在を歴史から消すってことの繰り返しは、正直、見ていて薄ら寒い時がある」
「近くで見ていて言えるのは当初、合併で角川は救われ、しかし、人的交流、コンテンツの交流をサボタージュしたのは明らかに角川書店側。『経営統合』と他社の本で書いただけで書店側トップの側近から抗議が来るぐらいの拒否反応ぶり。5年持たないと合併時言ったが『離婚』でなくドワンゴ消滅なのか?」
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1095631699424100352
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1095633492971421696
YAHOO!ニュース」に山本一郎が「カドカワが大幅下方修正と、川上量生氏の代表取締役退任などを発表」を寄稿している。
「・・・このまま本当に手を打たなければドワンゴ社はカドカワのその他大勢孫会社としてしめやかな最期を迎える可能性もありますし、本当に気を揉む展開になってきました」
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20190213-00114719/
朝日新聞デジタル2月14日「出版不況をネットで救うはずが…ニコ動を攻める巨大資本」
「KADOKAWAが経営統合後の15年に200人超の希望退職を募ったことなどから、当時は出版不況に悩むKADOKAWAをネットで伸びているドワンゴが救うとの見方が強かった。だが皮肉なことに、今回の発表は正反対の結果になったことを物語る」
https://www.asahi.com/articles/ASM2F772CM2FUCVL038.html

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2)【記事】DL禁止海賊版対策に異論続出

化審議会著作権分科会が了承したインターネット上にある漫画や写真、論などあらゆるコンテンツについて、著作権を侵害していると知りながらダウンロードすることを全面的に違法とする方針について異論が続出している。例えば弁護士の山口貴士は次のような危惧を抱いている。
「これはヤバイよ。創作、研究、プレゼンの前提となる資料収集が違法になってしまい日本の競争力を損ねてしまう。ダウンロードは単なる受容・消費ではなく、創造行為であることを理解しない面々によりインターネットの自由が殺されるのを止めなくてはいけない」
https://twitter.com/otakulawyer/status/1095677161338417153
更に山口は、こうもツイートしている。
「政治家や官公庁のスキャンダルに関する資料が内部告発者によってインターネットに公開されていた場合、それを入手するためにダウンロードすることが罰則なしでも違法扱いになると、著作権侵害を口実にしてスキャンダルを潰したり追及者を攻撃することも容易になりますね」
https://twitter.com/otakulawyer/status/1095855667674411008
のだめカンタービレ」の二ノ宮知子は呟く。
「誰が頼んだよ、こんなの…」
https://twitter.com/nino0120444/status/1095535987818618881
さすが博報堂出身の中川淳一郎である。目のつけどころが鋭い。
広告業界終わっちゃうじゃねーかよ!プレゼン資料にどんだけスクショ使ってるっていうんだよ!内部資料だから使うのにこりゃ参ったな。あとはオレもセミナー講師の時使っていたが逮捕されるのか…」
https://twitter.com/unkotaberuno/status/1095917553837268992
須田正晴は自らのプロフィールに「出版社に潜りこんで早二十年」と書き込んでいる。朝日新聞デジタルに掲載された「著作権侵害スクショもNG 『全面的に違法』方針決定」の内容を踏まえてツイートしている。
「ここで、この悪法を推進していると報じられている書協の井村寿人氏は勁草書房の社長。誤解があるのなら早く声明を出して解いたほうがいい。本業に障りが出かねない」
https://twitter.com/sudahato/status/1096086495893413894
田中芳樹事務所代表の安達裕章は、こう吐き捨てる。
「こういう施策を考える官庁が『化庁』と名乗るのは、すごいジョークだと思うんだよねえ。改名するなら『化破壊庁』とかがいいんじゃね?なんなら『バカの巣』でも可」
https://twitter.com/adachi_hiro/status/1095559114095095820
佐々木俊尚は、次のように指摘している。
「昨日から議論沸騰のこの件ですが、そもそもブラウジングでの画像表示と画像ダウンロードとの境目をどう認識しているのかということが気になる」
https://twitter.com/sasakitoshinao/status/1095825195783331840
ホームレス作家」の松井計の予想は、こうだ。
「警察も大変だよ。これが施行されたら、ネット国士の皆さんによる通報が山のように届くのは火を見るより明らか」
https://twitter.com/matsuikei/status/1095852477793021953
能川元一の呟き。
「これは違憲訴訟必至やろうなあ」
https://twitter.com/nogawam/status/1096003427606220800
はやぶさ2の真実 どうなる日本の宇宙探査」(講談社)などで知られる科学ジャーリストの松浦晋也は決意している。
「これはまずいなんてものじゃない。近代社会の死を意味する。なんとかして阻止しなくてはいけない」
https://twitter.com/ShinyaMatsuura/status/1095534951741632512
マンガ評論家の三崎尚人の指摘。
「Webクリッピングを一番しているのは出版社なのに、権利者側の立場だけではなく、自分が利用者でもあることを思い描かないのかと思うと暗然とする……」
https://twitter.com/nmisaki/status/1095563528822386688
信濃毎日新聞が2月14日付社説「海賊版対策 目的を逸脱していないか」で書いている。
「もともとインターネット上の漫画の海賊版対策を目的としていた議論が、あらぬ方向に進んでいないか。個人の日常的な行為にまで網がかかることへの懸念は大きい。政府は異論を抑えて制度改定を急ぐべきではない」
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190214/KP190213ETI090009000.php

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3)【記事】堺屋太一のプロレス本

「PRESIDENT Online」の「橋下徹通信」によれば橋下の背中を押したのは堺屋太一であった。
「『橋下さんの人生の一部を大阪に使ってくれないかな』
2007年の11月頃、大阪の帝国ホテルの会議室で、テーブルの上のコーヒーを挟みながら、堺屋太一さんにそう言われたのが、僕が政治家人生を歩むきっかけだった」
https://president.jp/articles/-/27598
元通産官僚で、万博の仕掛人にして、作家であった堺屋太一が2月8日に亡くなった。「団塊の世代」という言葉の生みの親であった。そうそう堺屋太一はプロレス好きだったんだよなあ。後楽園ホールで見かけたこともある。女子プロレスでは尾崎魔弓のファンだった。「佐竹雅昭 世紀末覇者伝説」の著者でもある須山浩継も呟いている。
堺屋太一先生は尾崎魔弓選手の応援に女子プロレス会場に来る時は、いつも野球帽をかぶっていたが、あれは変装しているつもりだったそうであります。ご冥福をお祈りします」
https://twitter.com/suyamahakusyak/status/1094606719554994176
「夜の虹を架ける」(双葉社)を上梓したばかりの市瀬英俊も次のようにツイートしている。「たしか昨年末、テレビで元気なお姿を拝見したのだが...。尾崎魔弓の『追っかけ』としても有名な堺屋さん。尾崎のプロレス人生の終幕を見届けられずに旅立ってしまった。私以上にご自身が無念に思われていることだろう。本当に残念です」
https://twitter.com/gbtsubame/status/1094449695370338304
こんなツイートも発見したぞ。
「手元に堺屋太一の著作は無いか? と思ったらこれがあった。山本隆司(ターザン山本)名義だが、実は執筆者は堺屋。プロレスについての本を書きたい堺屋が側近に反対されたため、ターザンの名前を借りてまで出版したのだ。自由競争と規制緩和が経済を良くするという主張にやや時代を感じるものの、良著」
https://twitter.com/MugaXX/status/1094545914042052609
日経から刊行した「プロレス式最強の経営 『好き』と『気迫』が組織を変える」がそうだ。
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000019658278&Action_id=121&Sza_id=F3
ターザン山本もツイートで舞台裏を明かす。
日本経済新聞から出た『プロレス式最強の経営』。あの本は私が堺屋先生と対談。それを全て先生が原稿に起こされた。それなのに著者はターザン山本。なんと先生がゴースト。印税はみんな私にくれた。しかも発売して2週間後にね。あり得ないことだらけ。あれは堺屋先生、唯一のプロレス本なんだよ」
https://twitter.com/tarzany/status/1094766672924180480
日本経済新聞の兼松雄一郎も呟く。
「ご冥福をお祈りいたします。
実は大の女子プロレス好きで、観戦にご一緒させていただいた時の、宝塚の例なども交えた演出論が非常に印象に残っています」
https://twitter.com/kanematsuyui/status/1094600902613168128
日経に「プロレス式最強の経営」の復刊をお願いしたい。アマゾンでは最安値で4679円で古書として取引されている。

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4)【本日の一行情報】

朝日新聞出版は「AERA」2月11日増大号を重版した。週刊誌の重版は異例のことではある。「嵐の活動休止」について、4ページで「嵐の民主主義」を特集し、「発売前にこのラインナップを公開したところ、ネット書店を中心に予約が殺到し、発売前に入荷数が完売してしまう書店が続出。発売日当日の2月4日には週刊誌としては異例の重版を決め」るに至ったというわけである。重版分は2月13日(水)以降、順次店頭に並んだそうだ。
https://dot.asahi.com/info/2019021200099.html?page=1

◎「BBCニュース」は「トランプ氏支持者がBBCカメラマンに暴力 決して意外ではなかった」を掲載している。
「私は大統領選に向けて、そして大統領選以降、数え切れないほどトランプ氏の支持者集会を取材してきた。そこには決まったパターンがある。マスコミ批判は支持者に大いに受ける。トランプ氏にとって集会でのマスコミ攻撃は、お約束の『セット』なのだ。ローリング・ストーンズのライブに行けば『ホンキートンクウーマン』や『サティスファクション』が決まってかかるように。それがないイベントなどあり得ない。想像もつかない」
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-47221726
安倍政権もマスコミ批判は得意とするところである。

◎「房具屋さん大賞2019」はコクヨの「GLOO(グルー)スティックのり」が大賞を受賞したが、「房具屋さん大賞」は扶桑社の企画である。
https://www.nnn.co.jp/dainichi/rensai/trend/190213/20190213039.html

◎産経ニュースの「山陰の民放3局、CMでNo.1競う テレビ離れ食い止めへ 28日まで投票」は次のように書いている。
「山陰の民放テレビ3局は、各局それぞれが“感謝”をテーマにしたユニークなCMを制作、視聴者の投票で山陰ナンバーワンを決める『3局対抗ザワザワCMグランプリ~一番面白いテレビ局は!?~』を開催している」
https://www.sankei.com/region/news/190213/rgn1902130020-n1.html
若い世代のテレビ離れは、広告なしでは成立しない民放テレビにとっては深刻な問題である。正確に言えば若い世代の「マス4媒体離れ」である。

クリント・イーストウッドの「運び屋」が3月8日から公開される。見なければ!10年ぶりの主演作だもの。今年89歳。
https://rollingstonejapan.com/articles/detail/29996
イーストウッドを抜きにして映画を語ることはできないはずだ。むろん、イーストウッド抜きにアメリカを語ることはできまい。

Twitter社(日本語版)公式アカウントが2月13日にツイート。
「一部の利用者の皆さんの『通知』、『いいね』および『リツイート』の数が正常に表示されない問題が発生しています。現在回復に努めています。ご不便、ご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした」
https://twitter.com/TwitterJP/status/1095461504013369344
2月14日には解決した。
「@TwitterJP へのたくさんのご意見ありがとうございます。現在、こちらは復旧しております。ご迷惑をおかけいたしました」
https://twitter.com/TwitterJP/status/1095808294344507392

主婦の友社の女性ファッション誌「Ray」の専属モデルを務めている東京パフォーマンスドール(TPD)の上西星来が、花王キュレルUVソング」のWEBムービーに出演している。
https://popnroll.tv/articles/1607

KDDI電子書籍サービス「ブックパス」による「見出し語大賞2018」。
大賞:「ほっぺは顔のおっぱいだから#ほっぱい美容」BAILA(2018年3月号)
金賞:「ぽちゃティブな夏真っ盛り!最旬Swim Style」la farfa(2018年7月号)
銀賞:「わがままな甘えん坊、エンドウの育ちを助けるのはムギとルッコラ!」野菜だより(2018年11月号)
銅賞:「今、私たちがデートするなら…王子様よりOJI様と(ハート)」Oggi(2018年12月号)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000108.000034485.html

Appleが「ニュースの有料購読サービス」を開始するかもしれないのか…。
http://gigazine.net/news/20190213-apple-event-keynote-march/

黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送の「あさナビ」に幻冬舎代表取締役社長・見城徹が出演し、次のように喝破した。
「…やはり出版は完全な斜陽産業なのです。僕は、幻冬舎という出版社はコアな事業としてやり続ける、利益が0になってもやり続けようと思っています。その為に子会社をいくつも作って、ハワイのデベロッパーをやったり、野菜ジュースの会社をやったりいろいろなことをやっているのですよ。でもそれは利益を確保して、いつでも出版業を続けられるという体制を作りたいのです。活字が本という紙に印刷された形で、出版業がこれから伸びて行くことは無いと思うのですよ。電子書籍で読む人も増えて来るし、ゲームやSNSに時間は奪われるし。昔は人生に悩んだり失恋したら本を読んだのです。いまはそんな人はいないですよ。電車に乗ったって皆スマホをやっていて、本を読んでいる人なんていないもの。雑誌は基本的に情報ではないですか。それはもう完全にインターネットに取ってかわられると思うのです」
http://www.1242.com/lf/articles/157652/?cat=entertainment&pg=asanavi
その通りである。

◎マガジンハウスは、テレビ番組で人気の家政婦makoのレシピ本「準備はたった1分!家政婦makoのずぼら冷凍レシピ」を1月10日に発売したが、発売1か月で重版4刷・2.5万部を突破したという。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000061.000030125.html

◎日向坂46の中心メンバー4人が女性ファッション誌の専属モデルをつとめることになった。加藤史帆が「CanCam」(小学館)、佐々木久美が「Ray」(主婦の友社)、佐々木美玲が「non-no」(集英社)、高本彩花が「JJ」(社)。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001914.000013546.html
小坂菜緒は既に「Seventeen」(集英社)の専属モデルとして活躍している。

セブン&アイ・ホールディングスの「セブン-イレブンアプリ」イトーヨーカドーアプリ」は昨年6月のサービス開始から今年1月末で累計1000万ダウンロードを突破した。
https://www.ryutsuu.biz/it/l021327.html

◎「CanCam」(小学館)専属モデルの堀田茜が「ダウト―嘘つきオトコは誰?―」で映画初主演。監督は永江二朗、撮影は今井哲郎だ。
https://www.hochi.co.jp/entertainment/20190213-OHT1T50313.html

◎杉並区高円寺の銭湯「小杉湯」の番頭兼イラストレーターの塩谷歩波のイラストが話題を呼んでいる。「銭湯図解」として中央公論新社で書籍化された。
https://saunatime.jp/articles/14/
http://www.chuko.co.jp/tanko/2019/02/005169.html
この発売を記念して「銭湯図解ナイト~銭湯好きの夜会~」が2月21日(木)に開催される。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000035029.html

◎「第5回沖縄書店大賞」のノミネートが発表された。講談社の作品が【沖縄部門】と【小説部門】にノミネートされている。藤井誠二の「沖縄アンダーグラウンド」と真藤順丈の「宝島」(講談社)だ。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/384753
沖縄では照屋年之監督の「洗骨」が「ボヘミアン・ラプソディ」を上回るヒットを飛ばした。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/377428
照屋はガレッジセールのゴリとして有名だが、「コザ独立国」終身大統領を名乗った照屋林助の孫である。

時事通信が「産経大阪本社に立ち入り検査=高額景品で新聞契約-府消費生活センター」を掲載した。
産経新聞の販売店が高額な景品で長期契約の勧誘を行っていたの景品表示法に違反する疑いがあるとして、大阪府消費生活センターが同法に基づき、産経新聞大阪本社(大阪市浪速区を立ち入り検査していたことが14日、分かった」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019021400640&g=soc
讀賣新聞オンラインの2月13日付「販売店の景表法違反容疑、産経大阪本社立ち入り」は、こう書いている。
「関係者によると、府内の複数の産経新聞売店は、電動アシスト自転車など高額景品と引き換えに、一人暮らしの高齢者などに長期の新聞購読契約を勧誘。契約者が解約を申し出たのに応じず、高額の解約金を要求したり、裁判を起こしたりといったトラブルが相次いでおり、各地の消費者センターに多数の苦情が寄せられていた」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190213-OYT1T50358/
これも「正論」路線であり、「歴史戦」の一環なのだろう。

◎「春オンライン」が「8人の女性が被害告発 広河隆一氏『性暴力検証』は崩壊状態」を掲載している。「今年1月13日、デイズジャパンは検証の「責任者」に任命した馬奈木厳太郎弁護士を解任し」「さらに1月末には、DAYSのジョー横溝編集長が辞任」とは!
「デイズジャパンは痛みを引き受ける態勢と覚悟が必要であり、検証委員会は独立心と気概が必要だ。それがなければ、今後同社から公表される検証は、広河氏と同社に有利な情報を発信するだけの、マイナスの価値しかない」
http://bunshun.jp/articles/-/10742
Dialogue for People所属フォトジャーナリストの安田菜津紀は次のようにツイートしている。
「一過性の問題に終わらせず、本来は構造的な問題としてとらえるべきものであるはず。なぜ、被害に遭った方々は長い沈黙を強いられたのか、声を届けられない体制だったのではないか、と。それが省みられなければ、また同じことが繰り返されてしまうかもしれない」
https://twitter.com/NatsukiYasuda/status/1096053001930792962
20代のころ「デイズジャパン」で働き、毎日新聞に手記を発表した宮田知佳もツイッターに投稿している。
「【広河隆一の性犯罪の検証】なぜか広河氏の『妻』や『盟友』が取締役に。被害にあった人々がなぜ沈黙せざるを得なかったのか、広河氏そしてデイズ内部での構造を追及せず自己弁明しようとする限り、被害にあった人々をはじめ、読者や一般の人々、そしてジャーナリズムに対して単なる侮辱です」
https://twitter.com/miyatachikaa/status/1096049270757748736

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5)【深夜の誌人語録】

先回りすることがサービスの本質である。