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1)【記事】テレビ東京がアニメ「妖精ちぃたん☆」の放送中止を決定
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2019.2.19 Shuppanjin
1)【記事】テレビ東京がアニメ「妖精ちぃたん☆」の放送中止を決定
テレビ東京は、4月から子供向け番組枠「きんだーてれび」で放送予定だったアニメ「妖精ちぃたん☆」の放送を見合わせることを発表した。
「この度、4月3日より毎週水曜日あさ7:30~、『きんだーてれび』(テレビ東京系6局ネットほか)枠にてテレビアニメ『妖精ちぃたん☆』の放送を予定しておりましたが、諸事情により放送を見合わせとさせて頂くことになりました。
変更後のラインナップにつきましては、決定次第お知らせ致します。
放送を楽しみにしていた視聴者の皆様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます」
https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/kinder/news/
「ちぃたん☆」は、秋葉原出身のコツメカワウソの妖精であり、アクロバティックな動画が人気のキャラクターだったが、著作権侵害の可能性が指摘されていた。「ハフポスト日本版」は「過激ゆるキャラ『ちぃたん☆』、テレビ東京のアニメも放送見合わせ」を掲載している。
「『ちぃたん☆』は同名のコツメカワウソが観光大使を務めていた須崎市のゆるキャラ『しんじょう君』にそっくりで、市のイベントなどでしんじょう君と仲良く共演していたこともあったが、著作権をめぐって運営事務所とトラブルになっていた」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/ciitan-tvtokyo_jp_5c6674d2e4b033a799413457
二つのキャラクターが酷似しているのは当たり前のことだ。「ちぃたん☆」は、高知県須崎市の公認キャラクター「しんじょう君」と同じ作者がデザインしたゆるキャラなのである。スポーツニッポンの2月16日付「ちぃたん☆アニメ放送見合わせ、テレ東 損害1000万円か」は書いている。
「アニメ制作のスタッフによると『短編だと制作費は1本数百万円。4月放送を控え、少なくとも3本は収録済みのはずで1000万円ほどの損害があるのでは』とした。
また『ちぃたん☆』はフジテレビのスポーツニュース番組『S―PARK』にも出演中。関係者は『今後の放送は経緯を見ながら検討する』としており、当面出演コーナーの放送は見送られる見込みだ」
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/02/16/kiji/20190215s00041000398000c.html
「しんじょう君」のほうが「ちぃたん☆」よりも先に誕生している。産経の「ちぃたん☆放送見合わせ 高知のマスコットに酷似」は、こう書いている。
「しんじょう君は、平成28年のゆるキャラグランプリで優勝。須崎市は『著作権を侵害している』として1月、ちぃたん☆の運営事務所に、活動停止を要請していた。ちぃたん☆は、しんじょう君と同じ作者により、29年に誕生。過激なパフォーマンスで注目を集めている」
https://www.sankei.com/entertainments/news/190215/ent1902150010-n1.html
毎日新聞は「活動停止要求を『無視』と須崎市 ゆるキャラ『ちぃたん☆』めぐり」を掲載している。
「テレビ東京がゆるキャラ『ちぃたん☆』のテレビアニメの放送を見合わせると発表したことを受け、高知県須崎市の楠瀬耕作市長は15日、『ちぃたん☆のファンや関係者に申し訳ない』とした上で、ちぃたん☆の活動停止を求めたのに『無視されている』と改めて批判するコメントを出した」
https://mainichi.jp/articles/20190215/k00/00m/040/124000c
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2)【本日の一行情報】
◎日本出版貿易が発表した2018年4~12月期連結決算によれば、売上高は前年同期比5.4%増の55億円、経常損益は200万円の黒字(前年同期は3200万円の赤字)、営業損益は1000万円の赤字(前年同期は2900万円の赤字)、最終損益が500万円の赤字(前年同期は4200万円の赤字)となった。
http://www.jptco.co.jp/dcms_media/other/20190214_3Q.pdf
◎日経の2月15日付「凸版、出版不況が迫った虎の子売却」は次のように書いている。
「凸版印刷が課題だった資産効率の改善に踏み出した。出版不況とペーパーレス化を受けて2018年4~12月期の連結決算は純利益が5割減となり、成長へ向けてデジタル事業とアジアなど海外事業の拡大にカジを切る。その原資となるのが数多く保有している持ち合い株。収益構造と保有資産の2つの改革で逆風に立ち向かう」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41257460U9A210C1000000/
◎「週刊実話」が連載している森永卓郎の「経済“千夜一夜"物語」はパイオニアがアジア系投資ファンド「ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア」から1020億円の支援を受け、同社の完全子会社になったことを踏まえて、次のように書いている。
「ただでさえ、日本の対世界GDPシェアは、’95年の18%から、最近は6%へと3分の1にまで下落している。こんな外資への叩き売りを続けていたら、日本が向かう未来は、間違いなく発展途上国への転落だ」
https://wjn.jp/article/detail/3912574/
政治がいくら口先で愛国を唱えようとも経済的売国に歯止めをかける気など毛頭ないようである。
◎毎日新聞が2月14日付中国版の「コレ推し!」で鳥取の定有堂書店を取り上げている。
「JR鳥取駅から北東に伸びる鳥取市のメイン通り。昼間もシャッターの目立つ若桜街道商店街に『定有堂書店』はある。先月の鳥取着任の日、何も知らずふらりと立ち寄ると、読みたいと思いながら読み損ねていた本が書棚にズラリ。本好きには全国的に名の知れた『街の本屋』だった。1988年から毎月、人文書を『読む会』を開いているが、きっかけは当時の毎日新聞の記者の提案だったという。奇縁を感じた」
https://mainichi.jp/articles/20190214/ddl/k32/040/469000c
店主の奈良敏行は「身の丈の本屋」という言い方をしている。奈良敏行は恭文堂書店の田中淳一郎と共著で「街の本屋はねむらない」(アルメディア)を出している。
◎2月15日発表の最新オリコン週間BOOKランキングで樹木希林の名言集「一切なりゆき 樹木希林のことば」(文春新書)、「樹木希林 120の遺言」(宝島社)が1位、2位を独占した。
https://music.oricon.co.jp/php/news/NewsInfo.php?news=2129560
◎電通の2018年12月期の国際会計基準による連結決算は、売上高が前年比9・7%増の1兆185億円、営業利益は前期比19%減の1116億円、純利益は前年比14・4%減の903億円。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2019015-0214_.pdf
また元総務事務次官の桜井俊執行役員を取締役に新任する人事を発表した。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2019013-0214.pdf
桜井は「嵐」の桜井翔の父親でもある。
◎日本経済新聞社の吉田直人常務が日経BPの社長に就任する。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41268670U9A210C1916M00/
◎「PRESIDENT Online」が「『少年ジャンプ』がヒット予測に挑む理由」を掲載している。集英社の漫画アプリ「少年ジャンプ+」がビッグデータ活用のパートナーに選んだのはアプリ解析・マーケティングツールは世界59カ国、6000以上のアプリへの導入実績を持つ2014年創業のRepro(リプロ)である。
「もともとアンケート結果を重視していたジャンプなので、アンケート結果を分析し、作品にどう反映させるか試行錯誤していた編集者も少なくない。細野氏はそんな背景からも、データを用いた施策が『ある種ジャンプ編集部と相性がいいやり方』だと話す」
https://president.jp/articles/-/27646
◎日販は、年齢別絵本陳列企画「いくつのえほん2019」として、2月上旬より年間を通して全国1,300書店にて掲載作品のコーナー展開を行う。
https://www.nippan.co.jp/news/ikutsunoehon_2019/
◎松尾スズキと漫画家・河井克夫による「さよならお婆ちゃん」が刊行される。発行は東京ニュース通信社、発売は徳間書店である。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000652.000006568.html
http://www.tokuma.jp/bookinfo/9784198647926
http://tokyonews.site.jp/news/detail/486891
◎日本ABC協会は加盟出版社が運営する114サイトのWeb数値(UU・PV数)を公開した。「東洋経済オンライン」は自社UUが2591万3580、自社PVが1億8937万2010、外部PVが1億5005万1015。小学館が運営する「NEWSポストセブン」は自社UUが2184万4,516、自社PVが9747万1634、外部PVが1億4242万1798。
http://www.jabc.or.jp/web_2018_4q
◎私にとってビジネス書は苦手なジャンルだが、これは買った。特別背任罪で実刑判決を受け、都銀トップとして刑務所で1年7カ月を過ごした北海道拓殖銀行の最後の頭取である河谷禎昌の「最後の頭取 北海道拓殖銀行破綻20年後の真実」(ダイヤモンド社)を興味深く読んだ。
https://www.diamond.co.jp/digital/itemcontents/478106510000.html
ダイヤモンド社書籍編集局第四編集部副編集長の飯沼一洋が呟く。
「同じ編集部の斎藤順さんが、編集をご担当された、『最後の頭取』~北海道拓殖銀行破綻20年後の真実~(河谷禎昌:著)が、発売となりました!非常に、骨太な内容となっており、あの『バブル経済』の生成と崩壊を生きた『生き証人』が赤裸々に綴った文字が、胸に刺さります!」
https://twitter.com/IinumaKazuhiro/status/1093442019404337152
知性は情況に敗れる…。
◎「AERA dot.」の「メディアを激震させた毎日新聞常務の妻の覚醒剤事件 出入り先の読売捜索で『信頼関係を破壊』」によれば、この「毎日新聞常務取締役」は「次期社長は間違いなしの人物」だったそうである。しかし、「新聞社の常務の妻が覚せい剤の容疑で逮捕となれば、とてもこのままというワケにはいかない」のも間違いあるまい。
https://dot.asahi.com/dot/2019021400090.html?page=1
◎テレビ東京で昨年、放送したショートアニメ「テレビ野郎ナナーナ」のDVDが7月2日にハピネットより発売されることになった。「テレビ野郎ナナーナ」は低予算にあえぐ貧乏テレビ局「テレビナナーナ」の撮影クルーの探検を、テレ東歴代番組のパロディーを交えながらシュールに描いた短編アニメの佳品だ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000171.000031422.html
4月からシーズン2となる「わくわく洞窟ランド」の放送も決まった。プロデューサーの小林史憲が呟く。
「まさかのシーズン2、やるよ!」
https://twitter.com/fuminori_koba/status/1096173193205698561
今回は貧乏テレビ局が大手動画配信会社に買収されるという内容で、高視聴率をとれない部署はリストラされることになり、撮影クルーは「江戸時代の埋蔵金を発掘して、その一部始終を番組にする」という起死回生の大型企画に挑む。かつて大手テレビ局が莫大な予算をかけて見つけられなかった埋蔵金を求めて、撮影クルーが地底世界を探検するアドベンチャーコメディーだそうだ。
https://www.tv-tokyo.co.jp/nana-na/
◎「Yahoo!ニュース」は、まつもとあつしによる「メディアミックスの蹉跌 ――川上氏退任、角川グループさらなる再編へ至る道」を発表した。
「ある意味、ドワンゴ側がドラスティックに統合を主導したことで、ウェブプラットフォームの『運営』業務と出版という『創造』を巡る営みがそう簡単には融合できないこと、そして、そこで何が障害となっているのかが、比較的短い時間投資で明らかになったとも言えるのではないだろうか?」
https://news.yahoo.co.jp/byline/matsumotoatsushi/20190215-00114899/
◎三栄書房が運営する総合クルマメディア「Clicccar」(クリッカー)が、月間3000万PVを達成した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000023526.html
◎大学時代に広河隆一から性的被害に遭ったという女性が「BuzzFeed News」に寄せたコメントで次のように指摘している。
「多くの方が声をあげて下さった反面、本人はほとんど説明責任を果たしていないことはもちろん、『DAYS JAPAN』を積極的に応援してきた方々や、彼に審査員を任せていたような団体なども沈黙をしたまま、再発防止のための投げかけをするでもなく、『自分は関係ない』という態度をとっているように思えてしまいます」
https://www.buzzfeed.com/jp/akikokobayashi/daysjapan
◎東京・自由が丘に本屋とレンタルキッチンが一体となったレンタルスペース「COOK×BOOK:クック・バイ・ブック」がオープンする。
「本屋スペースでは、『食』をテーマにした新刊書籍を販売。料理家によるレシピ本、食について知識を深める本、食についての評論、エッセー、小説、食と健康に関する本などを取りそろえる。レンタルキッチンスペースには、これまで通り『キッチン』と『ダイニングルーム』を設け、料理を作り、仲間とともに楽しむ空間を提供する」
https://www.mdn.co.jp/di/newstopics/63969/
◎渡貫淳子による「悪魔のおにぎり」公式レシピ本の「悪魔のおにぎりと南極流リメイク料理」(マガジンハウス)が売れているようだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000030125.html
◎コスメ付ビューティーフォトブック第3弾「NMB48吉田朱里プロデュースオールインワンBIGメイクポーチつきIDOL MAKE BIBLE@アカリン」(主婦の友社)が、2月18日付のオリコン週間BOOKランキングで「ファッション」「美容・ダイエット」の2ジャンルで同時1位となった。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190216-00062601-crankinn-ent
◎電子書籍統合ソリューション「PUBLUS 」(パブラス)が、芳文社にとって初となる公式マンガアプリ「COMIC FUZ」(コミックファズ)に採用された。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000184.000011476.html
◎「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載されている「鬼滅の刃」がTVアニメ化され4月から放送開始となるが、これに先駆けて、第1話~第5話で構成される特別上映版「鬼滅の刃 兄妹の絆」を3月29日(金)より2週間限定で全国11劇場にて期間限定上映することになった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001538.000016356.html
◎ベルリン国際映画祭において、若者向け映画を対象とした「ジェネレーション14プラス部門」で、電通の長久允監督・脚本の映画「ウィーアーリトルゾンビーズ」が青少年審査員による特別表彰を受けた。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2019017-0218.pdf
日本では6月に公開される。
http://www.nikkatsu.com/report/201902/003083.html
短編「そうして私たちはプールに金魚を、」はインターネットで鑑賞できる。
https://dentsu-ho.com/articles/6117
この監督にとって「ゾンビ」はキイワードなんだよね。
◎光文社新書「その落語家、住所不定。」の刊行を記念して、立川こしらが「お悩み相談会」と「トーク・落語&サイン会」を2月20日(水)に紀伊國屋書店新宿本店で開催する。1部2部あわせて8時間に及ぶロングイベントだ。立川こしらは立川志らくの弟子で「ホームレス真打」である。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000163.000021468.html
◎漫画アプリ「マンガワン」(小学館)に連載されている「ダンベル何キロ持てる?」がTVアニメ化され、7月より放送開始される。
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1550224780
◎明屋書店(松山市)は創立80周年を記念し、世代を越えて「読み継いでいきたい本」を書店員と読者が選ぶ「明屋本大賞」を初めて開催すると毎日新聞が報じている。
https://mainichi.jp/articles/20190215/ddl/k38/040/530000c
◎日本新聞協会は、自民党に、政府が小型無人機「ドローン」によるテロ対策として今国会に提出予定の規制法改正案に反対する意見書を提出した。
https://www.sankei.com/life/news/190215/lif1902150041-n1.html
◎日本新聞協会のメディア開発委員会は2月15日、同日付で国会提出されたNHKの2019年度予算案・事業計画について見解を発表した。
そのなかでNHKが2019年度中の開始を目指す放送番組のインターネット常時同時配信については、その前提となる「業務・受信料・ガバナンス」の三位一体改革の道筋が明示されないことから、このまま常時同時配信を始めれば、業務の肥大化により市場の公正な競争を阻害しかねないと指摘している。予算案の国会審議を通じ「インターネット活用業務の在り方」「三位一体改革の推進」について説明責任を果たすとともに、民間事業を圧迫しない節度ある事業運営と抑制的な業務・予算執行を求めた。
さらに、NHKのインターネット活用業務は、放送法改正後も放送の補完にとどまることを踏まえ、受信料収入の2.5%と規定される業務費用の上限枠を引き続き守るよう求めている。
https://www.pressnet.or.jp/statement/pdf/file_190215.pdf
◎博報堂、大広、読売広告社の1月度単体売上高。博報堂において雑誌の構成比が1%を割り、雑誌がラジオの構成比を下回っている。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2433/tdnet/1673746/00.pdf
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3)【深夜の誌人語録】
停滞しているのは敗北を認めないからだ。前進したいのであれば、まず敗北を認めることだ。