【文徒】2019年(平成31)3月11日(第7巻44号・通巻1462号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】戦場カメラマン・久保田弘信による「疑惑の報道」が告発された
2)【記事】横山秀夫ノースライト」(新潮社)は清張「点と線」を超えたか
3)【記事】「こんまり」こと近藤麻理恵Netflix配信番組で世界制覇か
4)【本日の一行情報】
5)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2019.3.9 Shuppanjin

1)【記事】戦場カメラマン・久保田弘信による「疑惑の報道」が告発された

久保田弘信もまた広河隆一同様に「戦場カメラマン」。昨年暮れにKADOKAWA系列の汐社から「世界のいまを伝えたい フォトジャーナリスト久保田弘信」を刊行したばかりだ。そんな久保田弘信が広河隆一同様にハラスメントで告発された。ただし「週刊春」によるスクープではなかった。「note」に「元女子大生」を名乗る人物が「久保田弘信氏について」を発表したのである。
「広河氏についての記事と私の過去の体験はよく似ていた。それは、性的あるいは暴力的なハラスメントは似通った環境下で行われるという衝撃だった。私はずっと『人を見る目がなかった』と自分を責めていた。けれど、例え見る目が無くても、彼女たちや私の体験を照らし合わせることで共通した手口を浮かび上がらせられれば、私のくだらない体験も被害を食い止める道標の1つになるかもしれない。その思いからこれを書いている」
この久保田の手口は嫌になるほど広河と同じなのである。これが何を意味するかと言えば加害者が広河隆一や久保田弘信にとどまらない可能性を示唆しているのではないだろうか。広河も、久保田も女性にヌード写真を撮らせてくれと迫る。
「すると、今度は海から上がった久保田氏が隣にきて岩場を指さし、『あっちでヌード写真撮ってやるよ』と言った。言葉の真意が理解できなかったが、イスラムを信仰している国で、ましてや翌日には紛争国へ行くのに、その写真が見つかれば十分命取りになることだけは理解できたので冷静を装って断った」
広河も久保田も師弟という間柄からして孕みやすい「非対称的な権力関係」を利用することに悪びれないし、逡巡もない。
「冒頭にも書いたが、広河氏と久保田氏の手口は、『写真を教えてあげる』という言葉の他、若い女性に対する執着、罵声、自尊心を毀損する行動、ヌード写真、逃げられない環境へ連れ込む、といった共通項が多い。あまりにも多いので、小見出しの『』内の一は、すべて春の広河氏の記事から引用した。これらの行動はすべて歪んだ上下関係を生じさせる。心や思考を縛り付け、選択権を相手から奪い取る。洗脳とも言える絶対服従の心理状態がハラスメントの土壌になっている」
それにしても久保田は「元女子大生」が仕事で失敗すると「ギャル調達」なるペナルティを課していたというから驚きである。
「『ギャル調達』という独特のルールもあった。ヘマをする度に『あ、3ギャル追加ね』『これができてないから2ギャル追加』と数字が加算されていく。要するにその人数だけ若い女性を久保田氏宅に呼び、久保田氏に紹介しなくてはならないというペナルティだ」
https://note.mu/chobikun/n/ndc611cee3081
この「元女子大生」を名乗る人物は、このように久保田弘信のハラスメントを告発するのみならず、久保田が、故意に報道を歪め信頼性を毀損する行為に手を染めていたことも暴露する。
「モノクロの見開き、そこには『中東3大危険国家・A国に単独潜入セリ』の見出しが飛び込んだ。もちろん、久保田氏は『単独』潜入はしていない。私が同行していた。これは虚偽だ。そして、危険であることだけを見出しに取る意味が分からなかった。『単独潜入には1年かけ現地の協力者と関係を作った』という記述は、私が以前久保田氏に渡航の経緯を聞かれて語った内容そのままだった。これも虚偽だ」
https://note.mu/chobikun/n/ndc611cee3081
「元女子大生」は更に「久保田弘信氏による虚偽報道の証拠」も「note」に発表する。
「彼が渡航前に私に話した内容にも、いくつも嘘が含まれていたことが最近になってはっきりと分かった。それは、A国渡航の後押しにもなった、『NGOの看護師に頼まれて紛争国に医薬品を運んだ』という部分についてだ。
ところが、Sさんは13年7月ごろにネットで公開された久保田氏のD国取材の記事に、『僕がD国に足を運んだ理由は、(団体名)で任期を終えたD国帰りの看護師の呼びかけ』で『『医療物資を運んでほしい』という依頼を受けたからだ』という記述を発見し、驚愕する。Sさんの個人名こそ出してはいないものの、団体名をそのまま出され、Sさんと簡単に特定されてしまうような書き方だった。Sさんはすぐにメールで、『そういった事実は思い当たらない』と久保田氏に遠回しに訴え、団体名だけはとにかく削除をするよう抗議をした
https://note.mu/chobikun/n/n8468fe154c45
「紛争地の看護師」(小学館)の白川優子が次のようにツイートしている。
「あるジャーナリストを告発した #元女子大生 のブログがかなり衝撃をもたらせていますが、第2弾が出てたようです。彼の『単独取材』報道の虚偽の証拠を出していました」
https://twitter.com/yuko_shirakawa/status/1103195801780535297
実は、この白川優子こそが「元女子大生」の手になる告発に出てくる「NGOの看護師」である「Sさん」その人なのである。白川優子はフェイスブックに【あまりにもタチの悪いジャーナリストのお話】を公開している。「このジャーナリスト」が久保田弘信を指すのは間違いあるまい。
「このジャーナリストとの事の発端は2013年まで遡るのですが、過去2度の念押しにもかかわらず未だに講演で『国境なき医師団』『白川優子』の名前を使って記事や講演で世間に嘘を吹き込んでいるようなので、皆さまがこのジャーナリスト(自称・戦場カメラマン)を信じないようこちらに書かせて下さい。
『俺がシリアに入ったのは、国境なき医師団看護師の白川優子に、一緒にシリアに入って難民の方達に薬を運んで下さい、と頼まれたからだ』
『しかしいざ出発し、トルコとシリア国境の前まで来ると彼女は怖じ気ついて帰国してしまった。仕方がなく俺は1人で入った』
このような内容です。年間約2000億の資金力と、飛行機・トラックレベルで物資や薬剤を世界中に届ける機動力のある世界一大きNGO団体で働いている看護師が、なぜ たった一人のジャーナリストに『私と一緒に入って薬を運んで下さい』と頼むのでしょうか?? (この嘘をつき続けるメリットが分かりません)
私が彼に薬を運ぶよう依頼した、という彼のデタラメな記事に関しては、私が2度目のシリア派遣中にyahoo!トップにて発見し、即座にメールで大抗議をしました。本人から『すみませんでした』という謝罪をもらいましたが、固有名詞を取ったのみで「NGO」「シリア帰りの看護師」に変えただけ、更に今は「看護師」だけになりましたが、章の本質 (=嘘) はそのままです。(まだネットで読めます)」
https://www.facebook.com/1098825356/posts/10217262419568054?sfns=mo
この「元女子大生」による告発が話題になり始めると、「note」に「久保田弘信さんについて」(山口由利加)が発表された。まあ、はっきり言えば久保田を擁護する内容と言って良いだろう。
「わたしがこれを書いた理由は、『人は多面的である』ということを伝えたかったのです。
『本当の久保田弘信』もいないし、『偽物の久保田弘信』もいない
一人の人が見て、感じた一面だけの『久保田弘信』だけが世に浸透してしまうことは、あまりに危険なのではないでしょうか」
https://note.mu/yamaguchiyurika/n/n384b03630455
匿名の「元女子大生」や山口由利加について述べているツイートを発見した。このツイートによれば「元女子大生」とジャーナリストの常岡浩介は夫婦なのだそうだ。
「事実だとすれば激ヤバです。ただ、すこし引っかかるのは、この元女子大生さんは、久保田弘信氏との一件の直後にジャーナリストの常岡浩介氏と結婚しました。久保田氏と常岡氏は画像のようにそれまでは大の仲良しであった筈でした。
何があったんでしょうか?そして今後は。。」
https://twitter.com/knbdesign1/status/1103262430686208000
「なつめ」がこの界隈の人間関係についてツイートしている。そこには山口由利加の名前も出て来る。
「私がツイッターやブログちょこっと検索した範囲の交友関係では、久保田弘信氏と常岡浩介氏はちょっと前までは女子大生の『ギャルギャル』を連れて一緒に飲みに行くような仲のいいお友だちでした。長年の取材仲間との証言も多数」
「佐藤慧さんもこのお二人とは親しくご自宅に招くような間柄です。佐藤さんの奥さまである安田菜津紀さんは『ピッチピチの女子大生』時代に久保田弘信氏に見出され、フォトジャーナリストとして世に出る機会を得ました。安田さんはデイズジャパン批判はしてらっしゃいますが久保田氏の問題への言及なし」
「で、久保田弘信氏のお友達であり、そのお弟子さんである安田菜津紀さんの夫、佐藤慧さんともお友達である山口由利加さんが、告発者の告発を無効化するような一見中立的な記事を書いて擁護。わかりやすいです」
https://twitter.com/na2me321/status/1103344391752568833
https://twitter.com/na2me321/status/1103344950131847168
https://twitter.com/na2me321/status/1103347857854062593
佐々木俊尚が「元女子大生」の告発について次のようにツイートしている。
「不快すぎる内容でどうかと思ったけど、3回読んで後段のこれはとても重要だと思ったのでシェア。『私が断言できるのは、以下の三つの条件に該当する人に近づくなということだ。1)あなたを否定する人2)あなたを制限する人3)あなたの意思を確認しない人』」
https://twitter.com/sasakitoshinao/status/1102705784822087680

------------------------------------------------------

2)【記事】横山秀夫ノースライト」(新潮社)は清張「点と線」を超えたか

毎日新聞が3月6日付で掲載した「小説『ノースライト』刊行の社会派、横山秀夫さん “事実とうそが戦闘”に危機感」で横山が次のように語っているのが印象的だった。
「ファクトとフェイクが戦闘状態に入った気がしますね。フェイクが、何食わぬ顔でファクトと並んで表舞台にいるさまは、異様であり、恐ろしくもあります」
https://mainichi.jp/articles/20190306/dde/012/040/004000c?fm=mnm
ノースライト」は売れている。版元の新潮社の芸書編集部がこうツイートしている。
「【増刷御礼!】横山秀夫さん6年ぶりの新作長編『ノースライト』、発売たちまち三刷決定! 早くも今年ナンバーワンの呼び声もあがる、美しき人生のミステリー。刊行記念インタビューも公開中です」
https://twitter.com/Shincho_Bungei/status/1103212234463825920
もともと「ノースライト」は月刊誌「旅」に連載されていたが、単行本にまとめるにあたって全面的な改稿を加えているそうだ。
https://www.bookbang.jp/review/article/563928
ミステリー評論家の三橋曉がツイートしている。
「『64』以来、なんと6年ぶりという横山秀夫ノースライトは、警察小説ではなく、建築家が主人公。彼が遭遇する〝謎〟は、通常のミステリの引力圏をどんどん離れていくが、意想外な真相への道案内役を果たす表現主義の建築家ブルーノ・タウトの椅子というガジェットが効果的だ」
https://twitter.com/whydunit/status/1101671942136852481
心霊探偵八雲シリーズ」や「天命探偵 シリーズ」などで知られている神永学が呟く。
「#横山秀夫 先生の「#ノースライト」を購入!!
いや~6年ぶりの長編ですか。
期待するなっていう方が無理ですね。
じっくりと楽しみたいと思います」
https://twitter.com/ykm_info/status/1103444406646923264
三省堂書店池袋本店では横山のサイン本を用意している。
横山秀夫さんにご来店いただき『ノースライト』のサイン本をおつくりいただきました!今週の芸書ランキングでも堂々第一位の新刊です。売場でも『横山さんの新刊だ!』とにこにこされている方をよく見かけます。一緒ににこにこしてしまいます。無料の小冊子も配布中ですのでぜひ!」
https://twitter.com/ikehon_sanseido/status/1102850309221605376
豊崎由美がこんなツイートを投稿していた。
横山秀夫さんの6年ぶりとなる新作『ノースライト』(新潮社)に、木村由花さんへの献辞が。木村さんの命日(2月28日)までに刊行を間に合わせるべく書かれた小説だそうです。優れて有能なのはもちろん、細やかな気配りと人柄の良さで、大勢の作家から愛された木村さん。我が事のように嬉しいです」
https://twitter.com/toyozakishatyou/status/1101744642792468480
木村由花は2015年2月28日に亡くなっている。新潮社の編集者。「yom yom」創刊編集長であった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E6%9D%91%E7%94%B1%E8%8A%B1
http://kangaeruhito.jp/articles/-/2401
朝日新聞デジタルは3月7日付で「横山秀夫の本音、探すと言った編集者 新作は亡き彼女に」を公開している。いる。インタビューを受けた横山は次のように語っている。
「『旅』という雑誌の編集長になった木村さんから、連載小説を依頼されたのが『ノースライト』の始まりでした。ニコニコしながら松本清張さんの『点と線』を超えるものをお願いします』と言われた。『点と線』は昔、『旅』に連載されていましたからね。私も笑ってOKしましたが、内心、よーし、清張さんを超えてやろうという意気込みでした。おこがましい話ですが、新作を書こうという時は、とことん高みを目指しますからね」
https://www.asahi.com/articles/ASM314CJXM31UHNB007.html

------------------------------------------------------

3)【記事】「こんまり」こと近藤麻理恵Netflix配信番組で世界制覇か

「ハフポスト日本版」が「近藤麻理恵さんの会社、約45億円の資金調達を受ける交渉中と報道」を掲載している。
河出書房新社によると、近藤さんが同社から2010年に出版した『人生がときめく片づけの魔法』は国内で150万部を突破。その後、同世界40ヵ国で翻訳され2019年2月時点でシリーズ累計1000万部を超える世界的大ベストセラーになった。
2019年よりNetflixでスタートした冠番組『KonMari―人生がときめく片づけの魔法─』が190カ国で放映されている」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/konmari_jp_5c81d3e5e4b0d936162634da
ウォール・ストリート・ジャーナル」も「こんまり流の片づけ、中古品店はときめかず」を掲載している。「世界のこんまり」なんだね。
https://jp.wsj.com/articles/SB12619421010000814641304585166920308841564
モーリー・ロバートソン 近藤麻理恵(こんまり)アメリカ大ブレイクを語る」なんていう記事もある。Netflix配信の「KonMari―人生がときめく片づけの魔法─」は大ヒットしている。
https://miyearnzzlabo.com/archives/55649
アカデミー賞にも招待されるセレブなんだね、今や。
https://ameblo.jp/konmari/
これはマンガ家の末次由紀のツイート。
近藤麻理恵さんのNetflixを仕事中に流していたら、アシさん達が『帰ったら片付けよう…もう一刻も早く片付けたい。片付けるために早く帰りたい…』とつぶやきだし、こんまりメソッドの伝播力にほとほと感心でした。こんまりさんの存在は様々な示唆に富んでいる」
https://twitter.com/yuyu2000_0908/status/1092084280992231424
こんなツイートも発見!
「イタリアでも大人気の『コンマリ』こと近藤麻理恵さん
ローマの書店ではヴィトゲンシュタインの師匠ラッセルや、ヴィトゲンシュタインが『理論には反対で、その実践は支持』したマルクスらとともに『哲学』の棚に
『片づけ』は哲学なのだ」
https://twitter.com/moroQma/status/1086427917423280128
「人生がときめく片づけの魔法」は現在、改訂版として河出書房新社から刊行されているが、もともとはサンマーク出版から刊行されていた。サンマーク出版から刊行されたのは2010年12月27日のこと。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309287225/
「Forbes Japan」が「I need to KonMari!  動詞になったこんまりに聞く、世界を驚かせた『片付けの精神』」を掲載している。
「いまやアメリカ人は、すっかり『KonMari』に夢中だ。2019年に入ってから、グーグルでの検索数は昨年末の20倍以上になっている」
「面白いのは、「片付け」を意味する新たな言葉として『KonMari』『KonMari-ing』が使われていることだ。ツイッターやインスタグラムには、片付けを報告する投稿が毎日のようにアップされている」
https://forbesjapan.com/articles/detail/25442/1/1/1
現在、近藤麻理恵(こんまり)は活動の拠点をアメリカに移している。「ときめく」は「spark joy」なんだね。

------------------------------------------------------

4)【本日の一行情報】

◎宝島社は、マルチメディア商品「天使の深睡眠マクラBOOK スペシャルパッケージ」を3月5日(火)からコンビニエンスストア「セブン-イレブン」と「セブンネットショッピング」限定パッケージで発売を開始している。この企画は、2016年11月に発売し、43万部のヒットしなった「天使の深睡眠マクラBOOK」シリーズをコンビニエンスストアの売り場に合わせてリパッケージした商品だという。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000823.000005069.html
この手の企画を手がけるのはマルチメディア局の清水弘一編集長。マクラも、260万個も売った「スッキリ美顔ローラー」も清水の企画である。
https://forbesjapan.com/articles/detail/25873/1/1/1

講談社ヤングマガジンサード」で連載中の「グレイプニル」(武田すんさん)がテレビアニメ化されることになった。原作コミックスは現在5巻まで発売されており、シリーズ累計30万部だそうだ。
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1551833649

◎シリーズ27作目となる映画クレヨンしんちゃんの最新作「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~」が4月19日(金)に公開される。
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1551768418

◎「進撃の巨人」(講談社別冊少年マガジン」連載中)から、5年ぶりとなる原画展「進撃の巨人展FINAL」が開催される。期間は7月5日(金)~9月8日(日)で、場所は森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)。
https://akiba-souken.com/article/38877/

博報堂博報堂DYメディアパートナーズ、日本テレビは共同で、来るべきスマートグラス時代に向けた、Mixed Reality(MR:複合現実)の技術を活用し、テレビから人やキャラクターや商品が飛び出し、体感型で楽しめる「MR CM」のプロトタイプコンテンツを開発した。
https://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2019/03/20190305_1.pdf

博報堂は、「シニアエグゼクティブ」制度を導入すると同時に、2019年度の「シニアエグゼクティブ」5名を選任した。
「シニアエグゼクティブ」制度とは、極めて高い専門性を有し、過去複数年にわたり博報堂に高い貢献をもたらし、継続して組織を牽引していくことが期待できる職員に対し、執行役員に準ずる処遇を提供することで、より一層の成果を生み出してもらうことを期待するものだという。期間は1年間(4月~翌3月)とし、毎年選出を行う。
2019年度の「シニアエグゼクティブ」として、2019年4月1日付で以下の5名を選任する。
菊地 英之 (アカウント統括局長 兼 コンテンツビジネス室長)
宮澤 正憲 (ブランド・イノベーションデザイン局長)
井関 律 (第三ビジネスデザイン局長)
木村 健太郎 (株式会社博報堂ケトル代表取締役共同CEO 兼 グローバル統合ソリューション局長)
寺尾 安博 (第二ビジネスデザイン局長)
https://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2019/03/20190305.pdf

博報堂DYメディアパートナーズも、「シニアエグゼクティブ」制度を導入すると同時に、2019年度の「シニアエグゼクティブ」3名を選任した。
安本 純毅(イノベーションセンター長)
東末 吉史(イノベーションセンター長補佐兼ビジネスイノベーション長)
森 紀一朗(第一メディアビジネス総括長補佐)
https://www.hakuhodody-media.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2019/03/HDYMPnews20190305.pdf

国立西洋美術館凸版印刷は、印象派クロード・モネが描いた同館が所蔵する《睡蓮、柳の反映》の、欠損した箇所を推定しその全体像を復元するプロジェクトに着手した。デジタル復元した成果は、6月11日(火)から国立西洋美術館開催する企画展「国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展」で公開する。
https://www.toppan.co.jp/news/2019/03/newsrelease190305_2_.html

◎小説投稿サイト「小説家になろう」で生まれ、ヒーロー庫(主婦の友社)から発売されている「異世界チート魔術師」がテレビアニメ化される。
https://mantan-web.jp/article/20190306dog00m200014000c.html

JAL日本航空)とベネッセコーポレーションは3月6日、特別塗装機「JALしまじろうJET」の第2弾を、3月17日から8月31日(予定)まで国内線に就航させる
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1173272.html

小学館のガガガ庫から刊行されているライトノベル「コップクラフト」がTVアニメ化され、今夏の放送が決定した。 
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1551857674

ソニー・クリエイティブプロダクツがマスターライセンスを保有するフランス生まれのキャラクター「リサとガスパール」が今年 で誕生20周年を迎えた。
これを記念して、光社の女性誌「VERY」とのコラボが実現した。これにより「VERY」が20周年アンバサダーとして、定期的な誌面展開を実施する。また、同誌専属モデルの滝沢眞規子がオフィシャルサポーターとして、ともに誌面を彩るという。
このコラボ企画は4月号(3月7日発売)を皮切りに、全6号にて展開する予定だそうだ。
http://www.scp.co.jp/biz/release/190307.pdf

◎天祢涼が自らのブログに「光社VS.東京創元社の「対決」企画に『彼女が花を咲かすとき』がエントリー」を発表している。
「昨年、ブックポート大和店さん等で始まった、光社VS.東京創元社の『対決』企画。どんでん返し、感動などのテーマごとに両社の小説が並べられて展開。その激戦は『光創戦』と呼ばれ、数多くの超人が参戦。血で血を洗う戦いの最中、数多の犠牲者が出たと伝えられています(『光創戦』くらいから俺の妄想)。
そんな両社の『対決』企画に、この度、拙著『彼女が花を咲かすとき』をエントリーしていただきました」
https://www.amaneryo.com/2019/03/kososen/

◎総合人材サービスを手がけるパーソルグループのパーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」(デューダ)」< https://doda.jp >は、3月7日(木)より、講談社の週刊マンガ誌「モーニング」とコラボし、「○○だったけど転職したら夢の印税生活で賞」略して「転生賞」の作品募集を、特設サイトにて開始した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000182.000022215.html

◎ブログアクセス月間300万!著書累計100万部突破のブロガー「たっきーママ」こと奥田和美による「たっきーママのレシピがなくても作れる絶品料理アイデア263」が扶桑社から発売された
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000236.000026633.html

◎ぴあより、読売巨人軍料理本「巨人飯 ~ジャイアンツ寮の食事とスポーツ栄養学がわかる本~」を3月18日に発売する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001138.000011710.html
巨人ファンにはたまらない一冊なんだろうね。

◎ぽっちゃり系女性ファッション誌「ラ・ファーファ」(la farfa)とワコールは3月6日、コラボ企画「ラ・ファーファ下着ラボ」のイベント「ラ・ファーファ下着ラボスペシャルナイトパーティー」を南青山のTHINGS Aoyama Organic Gardenで開催した。
https://www.fashionsnap.com/article/2019-03-06/lafarfa-wacoal/

クックパッド連結子会社であるCookpadTVは、全国の流通チェーンと連携し売り場で料理動画を配信するサービス「cookpad storeTV」をアークス(札幌市)の展開するスーパーマーケット8社へ導入開始した。「cookpad storeTV」は2019年2月末時点で全国88チェーン、4500店舗のスーパーマーケットにて展開するサービスとなった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000027849.html

朝日新聞デジタルの3月7日付「NHK会長、政権に忖度『一切ない』 制作局の組織改編」は書いている。
「上田会長は会見で、組織改編の目的は『限られた経営資源で最高水準の放送サービスを継続的に実施していく』ためだと説明。政権に忖度して部を『解体』しようとの意図は『一切ありません』と述べた」
https://www.asahi.com/articles/ASM375RHQM37UCLV00N.html

朝日新聞は識者120人が選んだ「平成の30冊」を発表している。
1位「1Q84」(村上春樹、新潮社、2009年)
2位「わたしを離さないで」(カズオ・イシグロ土屋政雄訳、早川書房、2006年)
3位「告白」(町田康中央公論新社、2005)
4位「火車」(宮部みゆき、1992)
4位「OUT」(桐野夏生、1997)
4位「観光客の哲学」(東浩紀、2017)
7位「銃・病原菌・鉄」(ジャレド・ダイアモンド、2000)
8位「博士の愛した数式」(小川洋子、2003)
9位「〈民主〉と〈愛国〉」(小熊英二、2002)
10位「ねじまき鳥クロニクル」(村上春樹、1994)
11位「磁力と重力の発見」(山本義隆、2003)
11位「コンビニ人間」(村田沙耶香、2016)
13位「昭和の劇」(笠原和夫ほか、2002)
13位「生物と無生物のあいだ」(福岡伸一、2007)
15位「新しい中世」(田中明彦、1996)
15位「大・水滸伝シリーズ」(北方謙三、2000)
15位「トランスクリティーク」(柄谷行人、2001)
15位「献灯使」(多和田葉子、2014)
15位「中央銀行」(白川方明2018)
20位「マークスの山」(高村薫1993)
20位「キメラ」(山室信一、1993)
20位「もの食う人びと」(辺見庸、1994)
20位「西行花伝」(辻邦生、1995)
20位「蒼穹の昴」(浅田次郎、1996)
20位「日本の経済格差」(橘木俊詔、1998)
20位「チェルノブイリの祈り」(スベトラーナ・アレクシエービッチ、1998)
20位「逝きし世の面影」(渡辺京二、1998)
20位「昭和史 1926-1945」(半藤一利、2004)
20位「反貧困」(湯浅誠、2008)
20位「東京プリズン」(赤坂真理、2012)
https://book.asahi.com/article/12182809

乗松聡子は「『創』4月号の広河隆一氏の『手記』は、自らの性暴力を認めたものではなく、セカンドレイプに他ならない」を公開している。
「最後に、この手記を『自分を切開し』とか美化し、被害を訴え性暴力を糾弾する声を『バッシング』と呼び、加害者の被害者化つまセカンドレイプに加担した『創』の編集長、篠田氏の罪は重い。広河氏と、篠田氏に問いたい。『創』5月号で、さらにセカンドレイプを続けるつもりなのか」
http://peacephilosophy.blogspot.com/2019/03/blog-post.html
シンポジウム〈広河隆一氏の性暴力から考える〉が3月24日(日)に早稲田大学早稲田キャンパス3号館(政経学部)601号室で午後1時より開催される。
https://t.co/bK0CwjbbZn

◎「日販実用書ブックフェスタ サミット2019」でマガジンハウスの「自衛隊防災BOOK」が大賞に決定した。
https://www.asahi.com/and_M/pressrelease/pre_451306/
学研プラスの「おつかれさまスープ」は準大賞に選ばれた。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002081.000002535.html

元木昌彦は「私は梅宮辰夫という俳優が好きではない。『不良番長』や『前略おふくろ様』は見ていない。『仁義なき戦い』は見ているが、菅原太や松方弘樹の存在感と比べると影が薄い」と書いているが、山下耕作の「日本暴力列島 京阪神殺しの軍団」で小林旭と渡り合う梅宮辰夫の存在感が忘れられない。小林旭と梅宮の二人は西成で出会い、梅宮は旭一派に刺されてしまう。最初は敵対関係にあったが、梅宮は小林から輸血を受ける。二人は同じ血が流れていることを知り、盟友となる。
眉毛を完全に剃り落とした梅宮が口ずさむ「満鉄小唄」が切ないのだ。梅宮の父親は朝鮮から渡って来た徴用工だという設定であった。この梅宮が河川敷で襲われ、風にたなびく白い布に鮮血を撒き散らしながら絶命する場面に朝鮮系の人たちは「白」が好きだということを思い起こしながら、私は泣いたものである。ちなみに「満鉄小唄」は「討匪行」の替え歌であり、「朝鮮人従軍慰安婦の哀歌」と言われている。
「雨がショポショポ降るパン(晩)に/カラス(ガラス)の窓から覗いてる/満鉄の金ポタンのパカ野郎
さわるはゴチ銭(五十銭)、見るはタダ/三円ゴチ銭くれたなら/カシワ(鶏)の鳴くまでボボ(性交)しゅるわ
登楼る(あがる)の帰るの、どうしゅるの/早くセイチン(精神)決めなしゃい/決めたらケタ(下駄)持ってあがんなしゃい
お客さんこのごろ、紙高い/帳場の手前もあるでしょう/ゴチ銭、祝儀をお足しなさい
そしたらアタイもせい出して/フタチ(二つ)もミッチ(三つ)もオマケして/カシワ(鶏)の鳴くまでボボ(性交)しゅるわ/カシワ(鶏)の鳴くまでボボ(性交)しゅるわ
ああたま(騙)された、たま(騙)された/ゴチ銭金貨と 思うたに/ピル(ビール)瓶の栓かよ、たま(騙)された」
https://www.j-cast.com/tv/2019/03/08352228.html?p=all
山下耕作は「夜明けの旗 松本治一郎伝」も撮っている。「満鉄小唄」はディランⅡの「きのうの思い出に別れをつげるんだもの」に隠しトラックとして入っている。

------------------------------------------------------

5)【深夜の誌人語録】

急いで考えるクセをつけたい。ゆっくり考えるのは愚の骨頂である