【文徒】2019年(平成31)4月19日(第7巻70号・通巻1490号)

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1)【記事】講談社・乾智之広報室長との対話
2)【本日の一行情報】
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1)【記事】講談社・乾智之広報室長との対話(岩本太郎)

』で先日以来報じている。『美しい顔』をめぐる問題について昨18日午前、私は講談社の乾智之広報室長に取材を申し込み、電話で話を聞いた。その前に、まずは私(岩本)に関わる部分について説明させていただこう。

◆岩本寄稿の『週刊金曜日』記事について経過説明

4月17日付本誌で編集発行人の今井照容が紹介していたように、私は『週刊金曜日』4月12日発売号において「他作との類似で物議を醸した芥川賞候補作が単行本化 『美しい顔』問題は解決したのか」と題した記事を寄稿している。同誌巻頭トピック欄(金曜アンテナ欄)中の800字ほどの短い記事だが、執筆に際しては講談社広報室に電話で取材を申し込み、得られた広報室コメントも含めて以下のように報じた。
講談社広報室は本誌取材に対し「金菱氏には陳謝するとともに版元を通じて誠意をもって交渉を続けてまいりましたが、残念ながらご理解をいただけませんでした」として上記の「お知らせ」では言及しなかったが新曜社経由での交渉が最終的に「先方から退けられた」との回答(直接交渉は叶わなかった模様)。他の献編著者や関係者とは交渉で理解を得られたと考えているとのことだった》
(なお、同記事は今日19日か来週初めにはwebで読めるようになるはずだ。下記URLにて)
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/
私はフリーランスライターであり、6年前から「出版人」の社外スタッフとして『』などで執筆するようになった一方、昨年9月から『週刊金曜日』でもパートタイムの編集者を務めている。上記の記事はこの『』はもちろん、その発行元である「出版人」とも無関係に書いたものだ(今井照容とはこの件では事前に何も話していない)。
掲載までの経緯を説明すると、きっかけは4月8日朝、金菱清による下記のツイートをSNS経由で偶然知った時点に遡る。
《「美しい顔」の出版について談話だと当方が協議や交渉を経て改訂稿を認める形になっています。そのような事実はなく、改訂案が一方的に送られてきました。原作者が「剽窃」の疑われている作品の改訂への関与など断じてありえません。編著者の関与について撤回訂正を求めます。http://bit.ly/2VmwJRL 》
https://twitter.com/kanabun0711/status/1114698406201401344
その日の午前中、『週刊金曜日』編集部に出勤した私は、同誌の伊田浩之副編集長に「この話題を『金曜アンテナ』で取り上げてみてはどうか」と提案し、了解を得た。ただし他の「金曜アンテナ」掲載記事の入稿作業に時間を取られ、実際に講談社広報室に電話をかけて取材を申し込んだのは確か夕方6時くらいだった。すでに乾智之広報室長ほか、この件の担当者も不在とのことだったため、取材の趣旨と私の連絡先のみを伝えてその日は終わった。当然、この時には『週刊金曜日』編集部の岩本として先方に話を伝えており、「出版人」や『』の名前も一切出していない(蛇足ながら、この時点で私は翌日朝の『』に今井が上記の金菱のツイートを引用のうえ記事を書いていることも全く知らなかった)。
翌4月9日朝9時過ぎ、講談社広報室の小野祐二部長より私の携帯に着信があった。折り返しの電話では最初にこんなやり取りがあっ
小野「今朝のメールマガジンに(『美しい顔』の件で)記事が載っていましたよね?」
岩本「『』のことですか?」
小野「はい。こちらがお答えするより前に記事が出てしまうのはどうかと思いまして……」
岩本「それは無関係で、こちらは『週刊金曜日』の取材です。今井には私のこの取材の件は一切伝えていません」
以上の説明から小野部長は即座に納得してくれたようだ。正午前に上記の広報室コメントを私あてにメールで送ってくれた(もっとも半ページの記事に掲載するには少々長すぎるコメントだったため、一部をカギカッコ内でそのまま引用したほかは、私の責で上記の形に要約して載せた)。また、広報室コメントの前の部分には金菱の件のツイートも一部引用のうえ掲載した。
掲載号が発売された12日には講談社広報室の小野部長あてに見本誌1冊を郵送したが、以後は同記事の内容に関して『週刊金曜日編集部や、私あてに講談社側から何らかの連絡が寄せられたことは、昨日に私のほうから今回の取材について以下の質問項目を先方に送るまで皆無だった。

講談社・渡瀬昌彦常務取締役と広報室の乾智之室長、小野祐二部長に送った質問項目

昨18日の朝8時40~48分にかけて、私は講談社の渡瀬昌彦常務取締役と乾智之広報室長、小野祐二部長の3人にそれぞれ以下の同じ内容の質問項目をメールで送った。大半はこの間『が紹介した、今井と講談社側とのやり取りの内容についての事実確認を目的とするものだった。以下に全掲載する。
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(1)
』4月9日号(通巻1482号)が掲載した「【記事】 東北学院大学教授の金菱清が講談社に「お知らせ」の撤回訂正を求める」について同日、貴社広報室長の乾様は今井に対して電話で「正式に抗議する」と仰られたとお聞きします。
今井はこの電話について「名誉棄損云々と言った話があるばかりで、記事の何が問題であったのか判然としない」と言っていますが、乾様ご自身はこうした電話を今井に対して本当におかけになられたのでしょうか?
(2)
上記の電話が事実とするならば、乾様はここで今井に対して具体的にどのような内容の話をされたのでしょうか(「記事」のどの部分が、どのような理由で問題であり、誰の何に対する「名誉棄損」に当たると指摘されたのでしょうか)。
(3)
その後、今井からの問い合わせに対して広報担当常務の渡瀬様は「金菱氏の言説は事実と異なるものである」「抗議は社としてのものである」と返答されたとお聞きします。これは事実でしょうか。
(4)
また、上が事実であるとするなら「金菱氏の言説」とは、先に講談社が出した『美しい顔』単行本化についての告知に対し、金菱氏がTwitterに投稿していたツイートのことを指すのでしょうか
(5)
金菱氏のツイートを指すものであるとすれば、それを「金菱氏の言説は事実と異なる」とする根拠は何でしょうか。
(6)
上記のメールに関連したやり取りの中で常務の渡瀬様は今井からの「事実と違うという情報発信をされるのですよね」との問いに対して「この件に関して現時点で公式リリースはいまのところ流していません。金菱氏の出方によります」と回答されたと今井は『で報じています。これは事実でしょうか。
(7)
上が事実であるとするなら、その後の現時点(18日)で貴社として金菱氏のツイートに関する公式リリースを出す予定はおありでしょうか。
(8)
乾様の最初の電話での抗議が「社としてのもの」とするなら、それは社内でのどのようなプロセスを経てどなたの権限の下に決定されたものなのでしょうか。
(9)
翌10日には乾様より今井に対して、『』が4月12日号などで掲載した「お世話さまです。/何度かお電話しましたが、ご不在のようでしたのでメールにて失礼いたします」との言で始まるメールが送られてきたと聞きます。乾様ご自身はこうした内容のメールを確かに今井あてに送られたのでしょうか。
(10)
メールの内容が事実であるとするならば、「本件について特段のご返答はいただいておりません」としつつ「あす4月11日の吉川賞贈賞式につきましてご来場をお控えいただきますようお願いいたします」というのは第三者にとっても不可解なものだと思えます。
『美しい顔』の件と吉川賞贈賞式への出席の件は本質的にまったく別件のように思えるのですが、これが「ご来場をお控えいただ」く理由になるというのは、いかなる根拠に基づくものでしょうか。
(11)
4月12日には出版人の今井あてに簡易書留で、渡瀬様の御名前による「このたび弊社役員会にて、下記のように決定がなされたことをお伝えいたします」「これまで御社発行の「月刊 出版人・広告人」に対して雑誌掲載料として××××××円(税込)を毎月お支払いしてまいりましたが、今月のお支払いを持ちまして御社へのお支払いを終了させていただきます」などの内容の含む4月11日付の書面が送られてきたと、今井が同15日付『』などで紹介しております。
この書面は確かに貴社から送られてきたものでしょうか。また、『』に掲載されたその内容に間違いはないでしょうか。
(12)
上記の11日付簡易書留および送付の内容が事実とするならば、中にある「このたび弊社役員会にて、下記のように決定がなされたことをお伝えいたします」とある中の「弊社役員会」とは貴社の法務上の「取締役会」のことでしょうか。それとも実務上の「役員会」のことでしょうか(その場合は社内的にどのような位置づけの会合であり、構成メンバーはどのような方々でしょうか)。
また、その決定がなされた「役員会」は何日付で、当日の議事録はあるのでしょうか(また、そこに上記の「決定」については記載されているのでしょうか)。
(13)
ここまで事実確認などをさせていただいた内容以外で、『』が今回の『美しい顔』問題についてこれまで報じてきた記事について、貴社として「ここは間違いだ」という部分がありましたら、忌憚なくお聞かせください。また、できましたらそれらを間違いだとする具体的な根拠についても合わせてお答えください。
(14)
今井は上記の簡易書留の面について『』で「講談社の広報活動において、広報から発信される章は、どういうチェックを受けているのだろうか。最低限、法務を担当する部門からのチェックがあってしかるべきではないだろうか」と批判しています。実際にこの書面は、そうした貴社の社内でのチェックを経たうえで今井あてに送られたものなのでしょうか(チェックを受けているとすれば、それは具体的にどの部署になるのでしょうか。具体的にお教えいただければと存じます)。
(15)
週刊金曜日』4月12日号に私が寄稿した記事「『美しい顔』問題は解決したのか」についてお尋ねいたします。この記事において私は貴社広報室の小野祐二氏に4月9日に電話で問い合わせ、同日にいただいたコメントとともに、上記の金菱氏によるツイートも紹介しています。
もし金菱氏のツイートが上にあったような「事実と異なるものである」とするならば、『』で記事を書いた今井に対してと同様に、『週刊金曜日』や私に対しても同様の抗議があってもおかしくないと思うのですが、これまでのところ貴社よりそうした抗議を含めた反応は一切いただいておりません。『週刊金曜日の私の記事の内容については「誤りはない」との認識でよろしいでしょうか。
(16)
4月4日付で貴社が公表された「『美しい顔』刊行についてのお知らせ」および翌日発行の『群像』5月号に掲載の告知には「編著者および関係者との協議と交渉を経て、著者自身の表現として同作を改稿いたしました」とありますが、この「献編著者および関係者」とは具体的にどのような方々でしょうか。また、その中には金菱清氏と新曜社も含まれるのでしょうか。
(17)
上記に関連して、4月9日に私が貴社広報室・小野様よりメールでいただいた「コメント」には「金菱氏には陳謝するとともに版元を通じて誠意をもって交渉を続けてまいりましたが、残念ながらご理解をいただけませんでした」「金菱氏との交渉は最終的に先方から斥けられました」とありました。では、金菱氏の著書『3.11 慟哭の記録』の版元である新曜社(および同社の前記書の担当者)との間では斥けられることはなく合意に達することはできたのでしょうか。
(18)
また、小野様よりいただいた上記のコメントには(『週刊金曜日ではスペースの都合上全は掲載できませんでしたが)「これまでに金菱氏とは新曜社を通じて交渉をした事実はあります。告知はその事実を記しております。しかし、その交渉が最終的に先方から斥けられたことについては4月5日の告知では言及しておりません」とも書かれていました。だとすれば4月5日の告知で「言及しなかった理由」とは何でしょうか。
(19)
これは『週刊金曜日』での取材時に小野様にもお尋ねして回答を得たことですので確認の意味を込めての再質問になりますが、講談社としては金菱氏とは直接の交渉、つまり実際にお会いしたり他者を介さずに直接的に電話や書面での交渉をすることは最後までできなかった、という理解でよろしいのでしょうか?
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以上について、広報室の小野祐二部長からはメール送付の16分後、本日は休みを取っていて社に不在であり《ご質問等に対する返信は明日以降にさせていただきたく存じます。お急ぎのところ、誠に恐縮ですがよろしくお願いいたします。》との返信があった。
渡瀬常務と乾広報室長には11時過ぎに電話を掛けたがどちらも留守電。20分後に乾広報室長からは返信の電話があった。冒頭、乾室長は私に、2月21日に講談社本社で開催された第80期決算・役員人事報告会での質疑応答時間に私が行った質問(海賊版サイト問題に関連した「ダウンロード違法化」の対象範囲拡大をめぐる件について講談社の見解を尋ねた)について謝意を述べたうえで本題に入った。以下はその約7分間の対話から本題の部分の抄録だ。

◆乾広報室長との電話での対話(4月18日11:22~)

乾「これについては今さら何かを私がという……岩本さんもご存知のような状況で、たくさんいただいたご質問に今の今、私が岩本さんにはお答えしないというふうに私は考えています」
--お答えいただけない理由というのは何になりますか。
乾「うん、そこも含めて今この状態で、そこにもコメントしません。申し訳ないんだけど」
--これが正しいかどうかという事実関係についての確認も含めて、お答えはいただけないということでよろしいんですか?
乾「うん、今日のタイミングでのこの件に関して、いただいている(質問)項目について……おっしゃる通りです、ご回答できないということです」
--そこはわかりました。ただ、念のために申し上げますと私は自分の意志でこれをやっております。「出版人」から言われたとか『週刊金曜日』から言われたとかいうことではありません。
乾「なるほど」
--あくまで一ライターとして、もちろん他の媒体に書くというケースも今後ありうるかもしれません。
乾「では一つだけ、項目に沿ったお答えになるかどうかわかりませんが私が岩本さんにお答えします。岩本さんが今回(『週刊金曜日』より取材を申し込んだことに対して)小野がお電話を受けて、ちょっとレスポンスが遅かったかもしれませんが、そのことはお詫びしますが、岩本さんが『週刊金曜日』で取材をされてきちんとこちらへコメントを求めてこられたことについては、あるべきやり取りだと思いますし、そのことについては岩本さんには感謝をしております」
--ありがとうございます。『週刊金曜日』の内容についてはいかがだったんですか?
乾「うん、あの……少なくとも私はそれに対して何もその後、(記事を)拝見してから何かをそちらにお伝えしていないということで、そういうふうに受け取っていただいていいですよ」
--コメントはない、ということで?
乾「うん、まあ私もずっと長く雑誌をやっていたんで、スペースの問題とかもあるし、紙幅の問題もあるでしょうから、常に取材する側・される側との間で十全な、100%十全な結果が誌面とかメディアに載ることではないかもしれないけれども、今回岩本さんに御取材いただいて小野がコメントを出して、その経緯と結果に対しては、私は全く違和感を持っていません」
--金菱さんのツイートの内容を掲載したことについても、特に違和感はないというお考えでいらっしゃいますか? 「出版人」のほうではあれを今井が掲載したことに対して乾さんが電話をかけてこられたという流れだったと受け止めているんですが
乾「岩本さんが独立した立場でお電話をいただいているということなんで(お答えしますと)、私はあくまでも記事の内容とか金菱さんのツイートについて何か今井さんにご連絡を申し上げたわけではなく、私も取材者としてメディアを二十何年やっている間は、きちんと一つの言説に対しては、岩本さんがやられたように当事者には取材をしてきました。そのことで、今回の岩本さんは正しい取材者だと思っています。そのことだけで
--今井の「出版人」の取材の方法に対しては、それはまたちょっと異議があるというお考えですか?
乾「それをしゃべっちゃうとさ、岩本さん。それを私が岩本さんにしゃべってしまうと、ちょっとおかしいでしょ? この電話で。それはもう今井さんは既に正常じゃない状態で、SNSなんかも使って私を攻撃してるわけだし、それを今、今井さんに対するコメントは岩本さんにはごめんなさい。この電話ではしゃべれません」
--わかりました。いずれにしても、これ(質問項目)は渡瀬常務にもお送りしているのですが。
乾「はい。小野にもメールが来てる旨を聞いています」
--小野さんは今日はお休みだとか。
乾「はい。ごめんなさい。ちょっと休んでます、私事で」
--わかりました。お応えいただきありがとうございました。
乾「とんでもない。満足いくやりとりじゃなくて申し訳ないと思ってます。どこかの機会でお顔を拝見したいと思っています」

渡瀬常務には18日の11時過ぎから19時過ぎまで、携帯の番号に私から計5回架電したが、いずれも留守番電話の応答メッセージがかかるのみ。担当の部署である講談社第五事業局に16時31分に電話したところ「外出中で、本日はもう戻りません」とのこと。メッセージメールでの問い合わせにも未だ対応してもらえない状況が続いている。当日はお休みだった小野部長も含めて、いずれ改めてご回答をいただければと思う。
なお、『美しい顔』問題に関しては昨年夏に類似表現問題が表面化して以降に名前の挙がった作品の関係者に今後取材を行っていく予定である。

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2)【本日の一行情報】(岩本太郎)

◎『美しい顔』の著者・北条裕子は同書が発売された17日、問題の発生後に初めてメディアの取材に応じた。これまで指摘されてきた問題に対する見解は以下の通り、従来とほぼ同じものであった。
《(初出の)雑誌掲載時に、参考献と、その編著者や取材対象者への敬意と感謝を載せるよう、編集者に相談すべきだった。後悔しています》
https://this.kiji.is/491185689384420449?c=39546741839462401
単行本化されたとはいえ、騒動の発生から半年以上を経た今では話題としてかなり風化したらしい。ウェブ上における反応は決して多いと言えないが、それでも以下のような声は上がる。
《結局、参考献リストがついたらどの程度似たような章を書いても許されるの? 講談社が「これでいい、これならセーフ」と思ったものが出版されたわけね?》
https://twitter.com/navagraha_/status/1118552635030654976
数日前にもこんなツイートも。
《盗作された被害者が全然納得してないのに改訂版を出版するのか
https://twitter.com/araikaoru/status/1117766939739185153
《結局発売されるのか。すこし意外だった。講談社の逆ギレだけは未だに謎だけど、群像編集部の意向ではなく、担当役員あたりの暴走と信じたい。》
https://twitter.com/lsatsbs/status/1117104555458609153
書店では既に並び始めている。
https://twitter.com/junkuike_bunbun/status/1118680232834191360
私も17日夜に紀伊国屋書店新宿本店1階の新刊書コーナーで確認した。
https://twitter.com/iwamototaro/status/1118472172933042176
そして、あの金菱清も『美しい顔』問題に関して、前記【記事】で紹介した今月初めのツイート以来、ずっと保ってきた沈黙をここで遂に破った! 北条裕子へのインタビューを引用しつつ、18日夕刻に以下の批判ツイート。
《「編著者や取材対象者に対して」とあるが、慟哭の記録は手記収集の性格上どれにも当てはまらない。出版にあたり小手先の言の修正ではなく、該当箇所は全て削除すべきであった。それらを抜いて完成しえないのは作品が未成熟であり、一方的な刊行は前回に増してさらに質が悪い》
https://twitter.com/kanabun0711/status/1118806528910184448
『科学技術とリスクの社会学』(御茶ノ水書房)の著者である小島剛も、金菱の上記ツイートを引用RTしたうえで、こう述べている。
《北条裕子は二度と小説を出版してはならない。その資格はない。
https://twitter.com/KojimaTakeshi1/status/1118811159656747008

講談社は米国ニューヨーク州に本社を置く世界最大手のクリエイター育成型クラウドファンディングサービス「Kickstarter」とのパートナーシップを締結したことを18日に発表した。日本のクリエイターが世界展開に挑戦する機会を創出すべく、Kickstarterと共同で日本におけるクリエイターの発掘、クラウドファンディングプロジェクトの立ち上げや運用を支援していくという。
https://www.kodansha.co.jp/upload/pr.kodansha.co.jp/files/pdf/2019/20190418_Kickstarter.pdf

小学館日本経済新聞社と共同で、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年の夏に向けた新プロジェクト「UKIYO-E2020」を発足させたことを18日に発表した。日本の伝統である浮世絵に関し、美術展を数多く主催する日経新聞と、美術出版での実績を持つ小学館が組んだもので、今後は「TOKYO浮世絵ランド」化計画とも謳いつつ共同展開を図っていくようだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000268.000013640.html

◎産経の連載「還暦の少年週刊まんが誌 サンデー・マガジンの草創期の第8回目は「後発ジャンプ大躍進 マガジン意地の再逆転」。だが冒頭には『少年サンデー』創刊時のスタッフ(13人の編集部員中ただ1人の女性)だった田中万里子(83歳)によるこんな証言も載っていて読ませる。
《「事務と読者のページ(投稿欄)、科学のコーナーを担当しました。当時、各出版社にあった『少年社員』制度で、仕事をしながら夜間高校・大学を卒業したのです」。田中の小学館入社は26年、そのころ姉妹会社の集英社は同じ社屋にあり、社員採用も労働組合も同じだった。「たまたまですが、サンデー編集部で私の隣席は集英社社長の親類の方でしたよ」》
https://www.sankei.com/entertainments/news/190418/ent1904180001-n1.html 

◎その『少年サンデー』では5月8日発売号から、『うる星やつら』『犬夜叉』などで知られる高橋留美子の新連載『MAO(仮)』が始まる。
https://www.oricon.co.jp/news/2133734/full/

◎扶桑社はアウトドア系出版社の地球丸(今年2月27日付で東京地裁にて破産開始決定)が2003年より刊行してきた雑誌『天然生活』の出版事業を4月10日付で譲り受けたと発表。今年820日以降、毎月20日発売を予定している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000252.000026633.html
https://www.tsr-net.co.jp/news/tsr/20190228_01.html

白泉社会長の鳥嶋和彦氏と、コミックマーケット初代代表の原田央男が対話形式で行うという特別講義『Dr.マシリトと語る21世紀のMANGA戦略』が23日の13時より都内・渋谷区の化学園大学で行われるそうだ。原田央男は現在同大学の特別外部講師を務めている。
https://news.denfaminicogamer.jp/news/190417h

◎アマゾンは16日、最新技術の「Amazon Robotics」を導入した新たな物流拠点「アマゾン川口FCフルフィルメントセンター)」を開業し、2019年9月に本格稼働を予定していると発表した。延べ床面積は4.2万平米とのこと。
https://lnews.jp/2019/04/l0416304.html

◎そのアマゾンが、中国では国内最大手のネット通販・アリババ集団などの圧倒的なシェアを前に、同国のネット通販事業から撤退するとの観測が出ているそうだ。香港のフェニックステレビが現地メディア発情報として報じ、それを日経が伝えた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43867970X10C19A4FFJ000/

◎昨日も紹介した「LINEノベル」について、アスキー・メディアワークスで『電撃庫』編集長などを務めた編集者の三木一馬現・ストレートエッジ代表)が「滅びが近い出版業界を復活させる、たったひとつの冴えたやり方」と題して「note」に16日付で寄稿。「滅び」を回避するための方策とは即ち「『媒体ファースト』ではなく、『ユーザー(作家)ファースト』に徹すること」であり、その具体的なプロジェクトが「LINEノベル」だと説く。
《なぜなら、今は個人ですらもメディアになれる=媒体を持てる時代だからです。昔は、出版というのは取次と取引実績があったり、ISBNコードの提供を受けることができた、限られた会社のみが行える事業でした。ゆるい意味での免許制度があったと言ってもいいでしょう。ゆえに、本を発売する行為自体にプレミア感、『選ばれた感』があったのです。つまり本という媒体の価値がとても高かったのです》
《今、価値の高いものは、媒体ではありません。僕は、ユーザーだと考えています。読者、購入者、閲覧者……その表現はたくさんありますが、とにかく『受け取る側』のことを第一に考えた事業こそが、今の時代は生き残ります。GAFAのような巨大プラットフォームは、当初から一貫してそれを徹底したからこそ今の成功があると思っています》
https://note.mu/straightedge/n/nc2731c20ab60

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