【文徒】2019年(令和1)5月15日(第7巻82号・通巻1502号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】読売テレビ「かんさい情報ネット ten.」は「報道番組」失格!?
2)【記事】百田尚樹佐藤浩市ビッグコミック」発言に激怒!
3)【記事】小説家の津原泰水幻冬舎に切られる!
4)【本日の一行情報】
5)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】読売テレビ「かんさい情報ネット ten.」は「報道番組」失格!?

読売テレビは5月13日付で「当社番組についてのおわび」を発表した。
「5月10日(金)に放送した『かんさい情報ネット ten.』(月~金 夕方4:47)内のコーナー企画『迷ってナンボ!』の中で、一般の方に対し性別を確認するなど、人権上、著しく不適切な取材を行い、その内容を放送致しました。
視聴者及び関係者の皆様に深くお詫びします。
人権に関して強く意識すべき放送局である当社がこのような事態を招いたことについて、当社としては、重く受け止めています。当該放送に至った経緯を詳細かつ徹底的に検証するとともに、今後はこのようなことが無いように再発防止に向けた具体的な対策に早急に取り組み、視聴者の皆様からの信頼回復に向けて努めてまいります
なお『迷ってナンボ!』につきましては、当面の間、放送を休止いたします」
https://www.ytv.co.jp/
「ハフポスト日本版」は5月11日付で「読売テレビのニュース番組、保険証の提示や胸を触って性別確認。『人権感覚の欠如』とコメンテーター激怒」を公開している。
読売テレビ大阪市)のニュース番組『かんさい情報ネット ten.』が5月10日夕、見た目で性別がわかりづらい一般の人に対し、リポーター役の芸人が保険証を提示させたり、胸を触ったりするなどして男性と確認する企画を放送した。
これに対し、コメンテーターとして出演していた作家の若一光司が『許しがたい人権感覚の欠如。そんなもの、よう平気で放送できるね』などと激怒。生放送中のスタジオは一時、沈黙が広がった」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/ytv-news-program_jp_5cd687a3e4b054da4e89be2a
毎日新聞記者の中川聡子がツイートしている。
読売テレビ『かんさい情報ネットten.』が一般人の性別を突き止める趣旨の企画を放映した問題で、読売テレビを取材。広報部は『不適切な取材』と認め、釈明。担当者は誠実に対応下さり『なぜこんな内容が放映されたのか』と頭を抱えた様子でした。今後の検証が待たれます」
https://twitter.com/nakagawas1/status/1127414081806163968
5月13日に放送された「かんさい情報ネット ten.」では、番組冒頭でキャスターの中谷しのぶ、当日解説デスクを担当していた小島康裕、報道局長の乾左登司が自らの肉声で謝罪した。「ハフポスト日本版」が5月13日付で「読売テレビかんさい情報ネット ten.』、中谷アナらが謝罪 『曖昧な態度を取ってしまった』」を発表している。中谷は次のように謝罪したそうだ。
「先週金曜日、『ten.』2部『迷ってナンボ!』のコーナーで、街で出会った一般の方のプライバシー、そして人権への配慮を著しく欠いた不適切な放送をしてしまいました。その結果、取材に応じてくださった皆さまにご迷惑をおかけしただけではなく、見てくださっている皆さまにも不快な思いを抱かせてしまいました。
いつもこの番組を楽しみにしていただいている皆さまのご期待、信頼を裏切る内容となってしまいました。
私自身、この番組のキャスターとしてあの場で曖昧な態度を取ってしまったことが、さらに多くの方を傷つけ、不快な思いを抱かせてしまったことを深く反省しています。
二度とこのようなことがないように、これから再発防止に取り組んでまいります。
そして、皆さまに信頼していただける報道番組になれるように、一から精進してまいります。
本当に申し訳ありませんでした」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/ytv-ten_jp_5cd92bf8e4b0796a95dee58f
「かんさい情報ネット ten.」はバラエティ番組ではなく、報道番組なのである。元神戸新聞記者で、現在はフリーランス松本創ツイッターで指摘している通りである。
「内容のどうしようもなさは、さんざん指摘されている通りだけど、それ以前に、芸人が面白おかしくロケをするようなものを『報道番組』と称して流していることを読売テレビは恥じてほしい。まあ『報道のバラエティー化』は、テレビ界全体の問題だけども」
https://twitter.com/MatsumotohaJimu/status/1127587456205778945
日本テレビの水島宏明も「Yahoo!ニュース」の「読売テレビ『ten.』の”不適切取材” TBS『ビビット』の悪のりホームレス取材との類似点と相違点」で、「ten.」と「ビビット」の共通点として「報道番組と情報番組の区別がなくなっている」と指摘し、次のように書いている。
「昨今、夕方の報道番組とりわけニュース番組を見ていると、限りなく両者の境界が不明確になっている。どちらも北朝鮮のミサイル問題、改元、事件事故、芸能ニュース、生活ネタなどが混在とした作り方になっている。これは全国放送とローカル放送を問わず、全国各地で生じている問題である」
https://news.yahoo.co.jp/byline/mizushimahiroaki/20190513-00125824/
報道番組と情報番組の区別がなくなっている時代なればこそ、ジャニーズ事務所のTOKIOの面々と、にこやかに会食している写真ツイッターに投稿する意味もまたあるのだろう。安倍首相のハナシである。「いいね」が27万を超えている。
https://twitter.com/AbeShinzo/status/1127484372456599555

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2)【記事】百田尚樹佐藤浩市ビッグコミック」発言に激怒!

百田尚樹リツイートしたのは「大波コナミ_bot」。曰く…
「映画『空母いぶき』、『ビッグコミック』誌に、首相役の俳優・佐藤浩市氏がこう述べているのが掲載されていた
『最初は絶対やりたくないと思いました(笑)。いわゆる体制側の立場を演じることに対する抵抗感が、まだ僕らの世代の役者には残ってるんですね』」
https://twitter.com/moja_cos/status/1127068799402823680
百田が怒った。
「三流役者が、えらそうに!!
何がぼくらの世代では、だ。
人殺しの役も、変態の役も、見事に演じるのが役者だろうが!」
https://twitter.com/hyakutanaoki/status/1127470125647519744
この百田を幻冬舎見城徹リツイート
佐藤浩市さんは何でこんなこと言ったんだろう?三流役者だとは思わないが、百田尚樹さんの言う通りだ。大体、そんなに嫌なら出なければいいだけだ。しかも、人の難病をこんな風に言うなんて。観たいと思っていた映画だけど、僕も観るのはやめました」
https://twitter.com/kenjo_toru1229/status/1127478145156706304
実は百田はミスター産経の阿比留瑠比がフェイスブックに公開した次の投稿に反応したようだ。
「観に行こうかと考えていた映画『空母いぶき』に関心を失った件について。『ビッグコミック』誌のインタビューに、首相役の俳優、佐藤浩市氏がこう述べているのが掲載されていたのを読んでしらけたからです。
『最初は絶対やりたくないと思いました(笑)。いわゆる体制側の立場を演じることに対する抵抗感が、まだ僕らの世代の役者には残ってるんですね』
『彼(首相)はストレスに弱くて、すぐにお腹を下してしまうっていう設定にしてもらったんです。だからトイレのシーンでは個室から出てきます』
……はあ。あえてアレコレ言う気もおきません。次は三田村某さんに続いて菅直人元首相の役でもやるといいですね。どうでもいいや」
https://www.facebook.com/rui.abiru/posts/2427641187280518
百田と仕事でタッグを組む編集者・有本香が呟いている。
佐藤浩市氏はロバート・デ・ニーロみたいにふるまいたかったのかな。デ・ニーロの反トランプもカッコ悪かったけど、役を受けておいて、他人の持病(しかも難病)を揶揄し脚本書き換えさせて『反体制』した気になるなんて激しくカッコ悪い。というか、あの役、他の役者さんのほうがはまったと思うけど」
https://twitter.com/arimoto_kaori/status/1127562941807484928
「ニッポン戦後サブカルチャー史 深堀り進化論」の宮沢章夫のツイートに「ある作家」とあるが、これは百田尚樹のことであるのは間違いあるまい。
「ある作家が、佐藤浩市さんのことを『三流役者』と呼んだと話題ですが、『三役者』と書こうとして間違えたのではないでしょうか。国語力の問題か」
https://twitter.com/aki_u_ench/status/1128029212508483584
ラサール石井は謙虚さのかけらもないと百田を批判している。
佐藤浩市氏のどこが三流なのか。役者の何を知ってるのか。自分の意に沿わないと三流なの?今後映画化されるほどの小説がまだ書けると確信してるんだ。
謙虚さのかけらもない。何様?」
https://twitter.com/lasar141/status/1127818203701268481
「ドキュメント金融破綻」(岩波書店)、「関西国際空港」(中公新書)、「ドストエフスキーの黙示録」(朝日新聞社)などの著書を持つ元朝日新聞記者の佐藤章のツイートは、「人権」を重視している。「佐藤浩市も『絶対に出たくない』と思ったのならそんなものに出ない方がいい。安倍政治を批判したいなら堂々と批判すべきだしバカ権力者といえども体質を揶揄すべきではない。権力者は権力をもっているが故に当然批判されるべき。百田ごとき四流には言い返してやった方がいい」
https://twitter.com/bSM2TC2coIKWrlM/status/1127744276626980866
安倍首相の難病を揶揄するような発言は確かに人権感覚を欠如していると指摘されても仕方あるまい。見城のツイートにしても「人権」という視点からのものであろう。
佐藤浩市さんの真意は[安倍首相を演じるのに抵抗感があった]ということだと思う。それを[体制側]などと婉曲に言うからおかしなことになる。だったら出演を断れば良かった。脚本変更を要求して、病気を笑い者にするように演じたなら、黙して語らないことだ。そんな悪意のある演技を観たくもないよ」
https://twitter.com/kenjo_toru1229/status/1127492943017758720
ドキュメンタリー映画想田和弘の呟きに私は膝を打った。それはそうだ!
「言っとくけど、佐藤浩市は三流役者ではない。彼を三流と言ってしまったら、誰も一流ではなくなる」
https://twitter.com/KazuhiroSoda/status/1128012607896674305
映画評論家の清水節のツイートに納得。
ビッグコミック『空母いぶき』佐藤浩市インタビュー全を読んでみた。つまり弱さを抱えながらも、背負うものに対する責任の重さから、成長する総理像を演じるため、キャラクター設定を強化したわけだ。『反体制』や『現首相への揶揄』で炎上する発言だとは到底思えない。この国の“世間”は恐ろしい」
https://twitter.com/Tshmz/status/1127828937336221697
「CDBのまんがdeシネマ日記」が「炎上した『ビッグコミック』の佐藤浩市『空母いぶき』インタビュー原を読んだら、完全に脈を違えて引用した産経記者のやらかしであった」をエントリしている。
佐藤浩市のインタビューは長くはないシンプルなものだが、重層的で深い。愛国ともリベラルとも取れるし、その両方とも言える。そしてそれは原作がそういう作品だからであり、佐藤浩市という俳優がいかにそれを深く理解しているかという知性の証明でもある」
https://www.cinema2d.net/entry/2019/05/14/040555?fbclid=IwAR0YtSK_PN1irys5VgRuWNgJTGC0SWngr--Ag1ygm2ibnBwJrZLT9DAdxfs
百田尚樹や阿比留瑠比は、かわぐちかいじの「黒い太陽」やかわぐちが竹中労と組んだ「黒旗水滸伝」を読んだことがあるのだろうか。恐らく、読んではいまい。読んだら卒倒すること間違いあるまい

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3)【記事】小説家の津原泰水幻冬舎に切られる!

 「エスカルゴ兄弟」(KADOKAWA)や「ヒッキーヒッキーシェイク」(幻冬舎)で知られている津原泰水だが、「ヒッキーヒッキーシェイク」の庫版を幻冬舎から刊行できなくなったようである。
「冗談じゃない。俺、幻冬舎から庫出せなくなったんだぞ」
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1127935456635604998
いったい、どんな事情があったのか。津原は、こう切り出す。
「ゲラが出て、カバー画は9割がた上がり、解説も依頼してあったんですよ。前代未聞です」
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1128087461148516353
津原の告発が始まる。
「正月あけ、担当を通じ、『日本国紀』販売のモチベーションを下げている者の著作に営業部は協力できない、と通達されました。『どうしろと?』という問いに返答を得られることなく、その日のうちに出さない判断をしたとのメール。それ以前の忠告警告はありません。それどころか話に頷いてたくせに」
「まあ違法な圧力ですよ。しかし屈する気も被害者ぶって世論に頼る気もないし、作品に自信があるので、淡々と他の版元をあたり、庫はどうなったか、という嘲笑めいた有本香氏の挑発にも、空惚けておりました。幻冬舎に告げたいのは一言、『小説そのものに興味がないのなら、小説家には近付くな』です」
「念のため付記しておきますが、僕は『日本国紀』の内容も趣旨も批判していません。それはご自由。僕が批判したのはウェブからのパクリであり、同じ幻冬舎から本を出す作家の立場から、世間に謝罪すべき(ならば浮かぶ瀬もある)と提言した。百田氏にもそうコメントしました。何故か返事は無いままです」
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1128113732700200960
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1128116769984471040
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1128118525577457664
豊崎由美がこれを連続リツイートして呟く。
「今連続でRTした津原泰水氏の件、これ、事実だとしたら大変な問題として、大きく扱われるべきでしょう。幻冬舎とりわけ見城徹並びに彼の不愉快で阿呆な仲間たち)、大丈夫なのか?」
https://twitter.com/toyozakishatyou/status/1128165820444463105
津原は豊崎のツイートにこう答えている。「ヒッキーヒッキーシェイク」の庫はハヤカワ庫から刊行されることになった。
「本当ですよ。だから幻冬舎庫4月刊がハヤカワ庫6月刊になった。出版社間の作品の取合いと誤解されないよう、沈黙していました。見城さんは人格者だしツイッターアカウントもお持ちなので、問えば正直に答えてくださるでしょう。『我が社の営業部は『日本国紀』を批判する作家の本は売らない』と」
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1128177839033835520
「大相撲殺人事件」(庫)や「英学の地下水脈」(東京創元社)で知られる小森健太朗は次のように危惧している。
津原泰水さん、幻冬舎庫の本を出せなくなったという呟きを見た。幻冬舎側は社をあげて日本国紀を推すから、それに同調しない作家をパージするつもりかしら?出版社として政治的に色をつけるのは、まずいと思うなぁ」
https://twitter.com/komorikentarou/status/1128168222254030848
早川書房編集部長の塩澤快浩が連続ツイート。
津原泰水さんの『ヒッキーヒッキーシェイク』(ハヤカワ庫JA/6月6日発売)について一言だけ。幻冬舎さんとの間で何があったかは、僕のあずかり知るところではありません。ただ、この小説の素晴らしさに、庫版が世に出ないことがあってはならないと義憤のような感情に駆られたことは確かです」
「というわけで、僕の芸編集者としての矜持をこめて、津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』庫版には、次のようなコピーをつけさせていただくことにしました。『この本が売れなかったら、私は編集者を辞めます。 早川書房 塩澤快浩』。よろしくお願いします」
https://twitter.com/shiozaway/status/1128202672975171584
https://twitter.com/shiozaway/status/1128207158498062337
小説家の盛田隆二も津原のツイートに次のように反応している。
津原泰水さん《幻冬舎に告げたいのは一言「小説そのものに興味がないのなら、小説家には近付くな」》
ほんとそう。その点、僕は1990年のデビューから29年、多くの熱心な編集者に励まされ小説を20冊程出せて恵まれてると思う。昨今担当者が立て続けに定年退職し少々淋しいが」
https://twitter.com/product1954/status/1128187667852611584
これは泉鏡花学賞を受賞している寮美千子のツイートだ。
「小説家の津原泰水さん、幻冬舎からの庫版のゲラが出て表紙画もほぼ完成、解説も頼んでいたのに「百田直樹さんの『日本国紀』を批難したので出版取りやめ」の通知が来たとのこと。こうやって民間もじわじわと言論弾圧をしてくる。物書きたちよ、怯えないで言うべきことを言おう!」
https://twitter.com/ryomichico/status/1128231053749940224
「ヒッキーヒッキーシェイク」については千街晶之が太鼓判を押している。
津原泰水『ヒッキーヒッキーシェイク』は、かつて「週刊春」ミステリーレビューでは★★★★1/2の評価をつけ、刊行された年の「このミス」「ミステリが読みたい!」などの年間ベストテンアンケートでは国内部門の2位に投票しました。ミステリプロパーの批評家としても自信をもって推せる傑作です」
https://twitter.com/sengaiakiyuki/status/1128243518290386944
津原泰水は言い切る。
「パクリは出版に於ける絶対悪です」
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1128241540529156097
異議な~し! 津原泰水は冷静だ。
庫版『ヒッキーヒッキーシェイク』の版元が幻冬舎から早川書房へと移るプロセスに於いて、むろん忿懣や悲しみはあったものの、僕は幻冬舎および『日本国紀』関係者の責任は追及していない。にも拘わらず、いま嫌がらせを仕掛けてくる百田ファンは、彼らの立場を悪くしているだけではなかろうか?」
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1128348629364658176

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4)【本日の一行情報】

◎「春オンライン」が「令和に“平成経済ふりかえり本”はなぜ売れる? 共通点は『平成経済=失敗』」。「週刊春」5月16日号の記事である。この記事によれば「平成経済を回顧する新刊が相次いで発売され、軒並み好調な売れ行きを見せている」そうだ。金子勝平成経済 衰退の本質」(岩波新書)、西野智彦「平成金融史」(中公新書、奥山俊宏・村山治「バブル経済事件の深層」(岩波新書)、河谷禎昌「最後の頭取 北海道拓殖銀行破綻20年後の真実」(ダイヤモンド社)、原真人日本銀行『失敗の本質』」(小学館新書)を取り上げている。
https://bunshun.jp/articles/-/11856

◎ビーグリーが運営する「まんが王国」は、新潮社の「月刊コミックバンチ」とコラボして、売春、不倫、性差別、児童虐待などのテーマを扱う新レーベル「ウツツ」を創刊し、6月14日から「まんが王国」で順次配信する予定だ。
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1905/12/news021.html

朝日新聞社は、5月12日に教育情報紙「朝日新聞EduA(エデュア)」を月2回の朝刊別刷りとして創刊した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000672.000009214.html

◎「キン肉マン」が5月に連載40周年を迎えたことを記念して、東京・千代田区にある集英社・神保町3丁目ビルの展示は、5月13日(月)から「連載40周年記念 キン肉マン×集英社大展示会!!の巻」となる。
https://wpb.shueisha.co.jp/news/entertainment/2019/05/13/108853/

◎「ORICON NEWS」が入社1年目で「進撃の巨人」の作者・諫山創と出会った「週刊少年マガジン」(講談社)副編集長の川窪慎太郎にインタビューしている。川窪は東京大学経済学部の出身である。
「エンタメへのハードルが低くなりすぎて、参入という意味ではいいのかもしれないですけど。エンタメが安売りされているというか。消費者が見逃しても、『後でネットで観ればいいや』みたいに好きに選べるので、昔に比べると作品に対する愛情みたいなものが必然的に薄れるんじゃないかと」
https://www.oricon.co.jp/special/52781/

◎「ハフポスト日本版」編集長の竹下隆一郎は次のように書く。
「…本にしかないメリットを一つあげるとすれば、それは『終わり』があるということ。際限なく閲覧できるネットと違って、本は紙幅に制限があるので、楽しんだり調べたりすることを『ある程度のところ』でやめることができます。あとは、一人で考えるしかない
これも重要な指摘である。
「それに、インターネットといえば自由なイメージがありますが、実際は情報の流通の多くの部分は、GAFAと呼ばれているGoogleやFacebookがおさえています。
何かを調べるときはGoogle検索エンジン経由ですし、ニュースもFacebookのタイムラインに出てくる頻度によって拡散に影響を与えます。彼らの『都合』で情報が閲覧できなくなったり、制限がかかってきたりする可能性だってある」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/games-books-child_jp_5cd7471ce4b0705e47dd494d

博報堂は、同社グループの中国市場における競争力を強化すべく広東省広告集団股フン有限公司(GIMC)と戦略的パートナーシップ協議書を締結した。GIMCは2010年5月に中国広告業界初の上場企業(深セン市場)として中国政府から認可された中国広告業界を牽引するリーディングカンパニーであり、2017年度の売上高においても中国ローカル総合広告会社として第1位の地位を維持している。
https://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2019/05/20190513.pdf

博報堂グループの博報堂コンサルティングと、博報堂の企業や団体の次世代リーダーの発想力向上に特化した社会人教育機関である博報堂生活者アカデミーは共同で、自社の未来を切り拓く事業創造に挑戦する徹底集中講座「生活者発想による事業創造スプリント」を7月より開講する。
https://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2019/05/20190513_1.pdf

凸版印刷は、子会社で東証1部上場の図書印刷を8月1日付で完全子会社化する。図書印刷は7月30日に上場廃止となる。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7911/tdnet/1704156/00.pdf
5月13日付日経「凸版印刷図書印刷を完全子会社に」によれば「出版市場が縮小する中で、顧客基盤や生産拠点を相互に活用して経営を効率化する」ということだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44716470T10C19A5000000/

元木昌彦が「日刊サイゾー」で次のように書いている。
「ポストは5月17・24日合併号で、次回の発売は20日(月曜日)で定価500円。現代は、5月25日号で合併号ではないが500円、次回の発売はポストと同じである。
私が知る限り平週号のまま2週間売りというのは初めてだろう。おそらく、次号は1週間売りで、その次ぎの号を2週間売りにするのではないか。変則の月3回刊である。
読者に何の説明もないままなし崩し的なやり方は、おそらく大方の納得を得られないだろう。そうなれば元に戻して知らん顔をする。姑息ではないのか。
私には愛社精神はこれっぽっちもないが、現代に対する愛情は人に負けないと自負している。
講談社は昨年度、久々に大きな利益を出したのに、これでは講談社の看板が泣く。それ以上に、現代編集部の浅慮を悲しむ。
しかし、現代が月三回発売になるという話が、一向に広がらない。ということは、現代がそうなろうと、ポストが月刊誌になろうと、もはや週刊誌に対する関心はほとんどないということなのだろう。
私にはそっちの方がはるかにショックである」
https://www.cyzo.com/2019/05/post_202860_entry.html

◎フジテレビの社長に遠藤龍之介専務が昇任することになった。作家・遠藤周作の長男である。
「05年、フジの筆頭株主だったニッポン放送の株式取得をめぐるライブドアとの騒動では、広報部長として対応にあたった。父・周作の作品や思い出を語る講演にも参加している」(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASM5F6FQ7M5FUCVL028.html
約30年にわたりフジテレビを率いてきた日枝久がフジサンケイグループ代表を漸く退任する。もっともフジテレビの取締役相談役には残る。御年81歳!フジテレビの宮内正喜社長は会長になり、フジ・メディア・ホールディングス(FMH)の会長も兼ねる。FMH社長には金光修専務が就任する。
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/05/14/kiji/20190513s00041000471000c.html
https://www.sankei.com/economy/news/190513/ecn1905130026-n1.html

◎梅田 蔦屋書店では5月18日(土)14時から、サントリー化財団の設立40周年を記念して、プレミアム・ミニトーク1 柴田元幸×互盛央「ことばの力」を開催する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000299.000009848.html

幻冬舎とCAMPFIREが出資し設立したエクソダスがクラウドファンディングを利用した出版を目指すプラットフォーム「EXODUS」(エクソダス)を開始した。「TechCrunch Japan」は「“1000部読み手がいれば本が出せる”出版クラウドファンディング『EXODUS』始動」を公開し、次のように書いている。
「満を持してスタートしたEXODUS。記念すべき第1号プロジェクトでは、駐車場シェアリングの「akippa(アキッパ)」を運営するakippaの代表取締役社長、金谷元気氏がプロジェクトオーナーとなり、営業会社からITスタートアップに転身した、金谷氏自身の起業ストーリー出版を目指す」
https://jp.techcrunch.com/2019/05/13/exodus-launched/
https://camp-fire.jp/projects/view/154371

楽天ぐるなびは、それぞれの取締役会において、2018年7月より両社が行っている資本業務提携の強化に向けた協議を開始するための覚書を締結することを決議した。楽天ぐるなびの発行済み株式の追加取得によって議決権割合を15%まで引き上げる計画だという。
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2019/0513_01.html?year=2019&month=5&category=corp%20ir

◎昨年9月に閉店した書店「心斎橋アセンス」で店員をしていた磯上竜也は「本屋を『考えるため/問うため』の本屋」をコンセプトに約5坪の「toi books」(トイ ブックス)を4月17日、大阪・本町のOSKビル2階にオープンした。新刊と古本を扱う。
https://semba.keizai.biz/headline/1163/
講談社ヤングマガジン」編集部のオジマノリユキが呟いている。
「toi booksさんに行ってきました。丁寧に、そして大切に店主によって選ばれた本たちがそこにありました。いつか私の担当作も置いていただきたいです。選んでもらえるよう精進します」
https://twitter.com/ojimanoriyuki/status/1127118221843107841
カッコイイ!
https://twitter.com/toibooks/status/1127771846919614464

岩波書店は、でっちあげと盗用が発覚した深井智朗の「ヴァイマールの聖なる政治的精神」を絶版として、回収すると発表した。
https://www.asahi.com/articles/ASM5F6GZMM5FUCVL02B.html

国立国会図書館レファ協公式のアカウントを大塚英志事務所の次のようなツイートで知った。
国会図書館に各地の図書館経由で寄せられた献探しの難問奇問への答えを紹介するこのアカウントがとても面白い。図書館司書が『貸し出しの受付の人』でなく資料探しの専門家であると言う当たり前のことがわかるし、図書館を使うと言うことがタダで本を借りる、とは違う意味があることもよくわかる」
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1128109174913523712
これが面白いの何のって!
https://twitter.com/crd_tweet

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5)【深夜の誌人語録】

誠実と謙虚を両輪としなければならない。