【文徒】2019年(令和元)6月6日(第7巻98号・通巻1518号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】祝!最近書店開店情報
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2019.6.6 Shuppanjin

1)【記事】祝!最近書店開店情報

本屋イトマイ(板橋区常盤台)が3月10日(日)に開店。「fuzkue | 本の読める店」の阿久津隆も訪れている。
「先日『どこかでがっつり本読んで過ごしたい…』と思ってときわ台の本屋イトマイに行ってきましたの様子です。中二階。大きなクッションに背中を預けて(たまに腹ばいになったりして)べろ~っとしながらコーヒー飲み飲みパンとかケーキとか食べ食べみっちり本読めて楽しかったです。中二階いいな~~!」
https://twitter.com/fuzkue/status/1128994394181230593
書・芸術書を中心に刊行している青弓社のツイート。
東武東上線ときわ台駅歩1分の新刊書店、本屋イトマイへ。学、芸術、人、絵本など、センスある品揃えで、『オープンしたばかりだし何か買おうかな~』と棚を見てると2、3冊欲しい本が見つかります! 喫茶スペースもあってピザトーストやチーズケーキも食べられます。ぜひ!」
https://twitter.com/seikyusha/status/1115854904885690370
内沼晋太郎が本屋イトマイで買ったのは土方巽全集だそうだ。
「先日、東武東上線ときわ台駅歩1分にオープンした『本屋イトマイ』@honyaitomai を取材してきました。ぼくは『いつか欲しいけど単価が高くて悩ましい本は新規店で見つけたときに買う(それまで買わない)』をルールにしていて、この日は土方巽全集を買いました(写真は大きなチーズケーキ)」
https://twitter.com/numabooks/status/1111886542740447233
本屋イトマイを批判する投稿をツイッターで発見することはできなかった。大半が絶賛するツイートであった。
東武東上線ときわ台駅近くにある、本屋イトマイ、雰囲気や店主が好きでよく行ってる。喫茶店はあまり行かないけど、(当たり前だが)家で飲むのより美味しいし、種類も多いから好きな産地を見つけられて新鮮。これからも通いたい」
https://twitter.com/Ruru_bookshelf/status/1127534989573144576
ときわ台の本屋イトマイ、夢のような空間でした。。(写真は喫茶スペース)
『理想の本屋は?』と聞かれて妄想する本屋というより、『理想の過ごし方は?』と聞かれて『うーんと、朝起きて、散歩して、本屋に寄って……』のときの全く具体性がない『理想の本屋』を実写化した、て感じでした(伝わるか)」
https://twitter.com/taroringo1193/status/1118860923186192385
「本屋イトマイさんに行った。本屋と喫茶スペースに分かれていて喫茶には中二階。本の配置はジャンルごとのようで突然のドラえもん。カフカやポールオースターの本が!昼食用でピザトーストいただきましま厚切りで美味い あととても静かで落ち着いた雰囲気で、いいなあ」
https://twitter.com/rokkate443/status/1114024933657415680
「念願・ときわ台の本屋イトマイに。
ときめく階段を登ると、どうやったらこんないい感じに流れがありつつ、キラリと光る選書ができるのかと驚嘆。本棚や椅子、ちょっとした飾りまでとても心地よい。本スペースが思ったより広くて嬉しい!購入したパク・ミンギュの『カステラ』、既に面白い!」
https://twitter.com/BOOKS_BON/status/1129643464931495936
「今日は夜足を伸ばして本屋イトマイさん@honyaitomai に行った。本や珈琲も良かったけどなにより内装と音楽が好きで、落ち着ける空間でした。今回は買った本を読んだけど、カフェコーナーにも読める本が置いてあってそこにも面白そうな本がたくさん置いてあった」
https://twitter.com/kebabfiesta/status/1121404862611091458
本屋イトマイはツイッターで次のように決意を語る。
「今日は本屋イトマイができて2ヶ月がたったという日でした。
いまチーズケーキを焼いてる間、階下の松屋にきてひとり祝い飯です。
いまだ自分のなかでは本オープンにはほど遠いという感じで毎日バタバタあわあわとやっていますが、常連さんをはじめ多くの方々にご来店いただき、感謝しかありません」
「でもやはり、昨日なんかは閑古鳥がなく始末でしたので、もっともっと店の完成度を高めていかなければと思いました。やりたいことをちゃんとやってやるべきことをやる。本屋イトマイとはどういう店なのか、常に考えながら歩いていきたいです」
「フィロソフィー?意思?みたいなものをやんわりでもしっかりと纏ったお店にしていきたいなと」
https://twitter.com/honyaitomai/status/1126830556325400576
https://twitter.com/honyaitomai/status/1126831442237857792
https://twitter.com/honyaitomai/status/1126833057409822721
週刊誌を別にすれば本屋イトマイのような書店に似合う雑誌しか生き残れなくなるのではないだろうか。帳合はトーハンだそうだ。
http://itabashi-times.com/archives/itomai.html
http://gingerzaru.blog.fc2.com/blog-entry-6613.html
https://www.youtube.com/watch?v=netKIokUI-8
「READING STYLE あべの」が4月19日(金)に開店した。あれっ?この場所は!
「明日4/19に、『STANDARD BOOKSTOREあべの』は『READING STYLE あべの』として生まれ変わります!それに伴ってこちらのアカウントも『リーディングスタイルBOOK』に変わりました。今後、本の情報を更新出来るように準備中です。まずは皆さま、『READING STYLE あべの』をよろしくお願いします!」
https://twitter.com/rs_book/status/1118750481201815552
もともとリーディングスタイルの2号店として企画されたが、運営をスタンダードブックストアに全面業務委託していたそうだ。2014年1月22日にマルノウチリーディングスタイルは次のようにツイートしている。
「大阪阿倍野リーディングスタイルの2号店が開店します。今回はスタンダードブックストアに全面業務委託し運営をお願いすることから、スタンダードブックストアあべのの店名での開店となります。よろしくお願いいたします」
https://twitter.com/readingstyle/status/426216921789661184
千葉市中央区マミーマート仁戸名店隣に「オークスブックセンター仁戸名店プラスゲオ」が4月19日(金)に開店。
http://monoloog.net/chiba/?p=8236
大垣書店 イオンモール鉄砲町店が4月19日(金)に開店。
「【新規店のお知らせ】
株式会社大垣書店は、南海本線『七道駅』すぐの商業施設『イオンモール堺鉄砲町』3Fに、39店舗目となる『大垣書店 イオンモール鉄砲町店』を出店いたしました」
https://twitter.com/booksogaki/status/1119046201599332358
こういうことなのだそうだ。
「倒産した天牛堺書店イオンモール鉄砲町店が大垣書店に化けました」
https://twitter.com/mabo300_sub/status/1119527907729100800
仙台市泉区にヤマト屋書店 TSUTAYABOOKSTORE仙台長命ヶ丘店が4月25日に開店。
https://store-tsutaya.tsite.jp/storelocator/detail/0532.html
http://booksyamatoya.co.jp/choumei/blog/2019/04/-4new-open.html

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2)【本日の一行情報】

日本出版社協議会が「【声明】朝日新聞社広告部による新刊広告掲載拒否に抗議する」を発表した。
「出版協加盟社であるインパクト出版会が、5月25日付け朝日新聞書評欄下に、新刊『鎮魂歌』(堀慶末著)の広告を出稿しようとしたところ、広告原稿校了後の23日になって、当該書籍の差し替えを求められ、それを拒否した結果、広告が掲載されないという事件が起きた。
 広告代理店からインパクト出版会に対して、この本の著者が『闇サイト事件』の加害者であること、無期懲役受刑者であり、かつ余罪で一、二審死刑判決を受けた人物であり、未だ罪を償っていないことなどの理由で広告部の審査を通らなかったのだと伝えられた。
後者について言えば、同社では過去に、死刑囚の手記を刊行し、その広告を朝日新聞に掲載している実績もある。その点を伝えると、朝日新聞としては『その時々の判断で決める』といわれたという。 代理店を通していても要領を得ないので、朝日新聞の直接の担当者名を尋ねても、明らかにされることはなかった。
この本の配本日は23日であり、これに合わせた出稿であったので、版元としては販売機会の喪失につながる損害を被ることになる。
今回、広告の表現を変えてくれというのではなく、特定の本の広告それ自体が拒否された。その最大の理由は、それが死刑判決を受けた殺人犯の手記であることによるであろう。
 同書は2017年『死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金死刑囚表現展』に応募し、特別賞を受賞した作品である。掲載拒否された広告には『いま、僕は思います。残された時間をすべて贖罪に捧げていかなければいけないと。』という筆者の言葉が引用されていた。この事件を巡っては、被害者遺族と加害者それぞれの人生を描いた東海テレビの番組も作られ、社会に対してさまざまな問題提起がなされた。
本来、言論機関の役割は、重罰化の流れに乗っていたずらに報復感情をあおったり、逆に議論を萎縮させたりすることではなく、公共的な言論空間を作りだしていくことにあるはずである。
今回の朝日新聞広告部の検閲行為は、そうした役割を自ら葬り去るものである。私たちは強く抗議する」
https://shuppankyo.wixsite.com/shuppankyo/post/seimei20190605
http://impact-shuppankai.com/products/detail/282
朝日新聞は5月31日付愛知、岐阜、三重阪の「本の虫」欄で風媒社編集長の劉永昇が「異物感に向き合う」と題して「鎮魂歌」を取り上げている。
「6月14日、最高裁で余罪事件の最終弁論が行われる。それを理由にか、新聞が広告掲載に慎重な態度を示していると聞いた。それでは出版を通じて、死刑制度存廃の議論を高めたいという版元の願いを黙殺することになろう。ただの異物の排除に他ならない」
https://twitter.com/impact_shuppan/status/1134366349160067072
朝日新聞広告部は、こうした記事をどう思っているのだろうか?

◎湘南蔦屋書店の若杉真里奈(雑誌 ファッション)が「グレイヘアという生き方」(主婦の友社)について次のように書いている。
「グレイヘアは、これまで女性が染めて隠すことが常識だった白髪を染めずに、ありのままでいる髪形のこと。『グレイヘアという生き方』は、そんなグレイヘアブームを生み出し主婦の友社によるシリーズ第4弾。近藤サトさんをはじめとするグレイヘアの有名人や一般人のインタビュー、ファッションやメイクのコツなどが紹介されています」
「…美容ジャーナリスト、齋藤薫さんによるグレイヘアの分析。齋藤さんはグレイヘアの成否を決めるのは“知性”であると言います。ともすれば単なる白髪交じりのヘアになってしまうリスクがあるなか、髪形、ファッション、メイクなど、全身に神経を行き届かせ、意識的に手間をかけられる感性がないと成功しないと。
『それは大人の女性たちの進化の証。知性がきちんと美しさに使われるようになった、その結果が、グレイヘアなのだ。だから、ここまで人を引きつけ、憧れさせる』という言葉に、なるほどと感じ入りました」
https://www.asahi.com/and_w/20190603/586807/

◎世界で累計7600万部を突破し、本国・韓国だけでも累計実売約5000万部を突破した科学まんが「Why?シリーズ」のうち「Why?マジックの科学」「Why?まいにちの科学」「Why?サバイバルの科学」の3タイトルを世界化社より刊行された。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000608.000009728.html

◎世界化社とWINE-WHAT!?が手を組んで、世界化社が主催・運営するカルチャー教室「セブンアカデミー」において、7月31日(水)と8月28日(水)にワイン教室を開催する。
https://www.wine-what.jp/wine/52045/

小学館の少女マンガ誌「ちゃお」7月号の付録はmezzo piano juniorとコラボした「ゲキきらシャイニー☆サマーバッグ」と「ギンガムかわいい▼サマーきんちゃく」だ。
https://www.jiji.com/jc/article?k=000000301.000013640&g=prt
「ちゃお」で付録の魅力を知った少女たちが将来、手にすることになるのは宝島社の付録ということになるのかもしれない。

◎「ORICON NEWS」が公開している「創刊号だけ破格の安さ『デアゴスティーニ』 シリーズ最後まで買う人は何割?」でデアゴスティーニ・ジャパンのメディア&プロモーション マネージャーの長谷川慎一郎が次のように語っている。
「たしかに創刊号で購入が止まってしまったらかなりの赤字ですね(笑)。その後も継続して買ってくださる方がいてこそ、ビジネスが成り立っています。雑誌のみのシリーズなら、2号目以降は5~600円で、全100号の場合すべて買うと6~7万円ぐらい。また毎号パーツが付属し、全号揃えて模型を完成させるシリーズは、2号目以降は1500~2000円で全100号の場合の総額は15~20万円ぐらいと、商品によって価格も目標販売部数も異なってきます。最初から最後まで購入してくださる方は、創刊号を買ってくださった方の1~2割ぐらいでしょうか」
https://www.oricon.co.jp/special/53108/
模型を完成させるのに15~20万円もかかってしまうパートワークって高い買い物なのである。よってターゲットは若年層ではなく、高齢層と言うことになる。

◎ハーパーコリンズ・ジャパンは、「ハーレクイン」の日本上陸40周年を記念し、「日本のミスター・ハーレクインは誰だ!」コンテストを9月まで開催するが、中間結果が発表された。これによると、1位 鏡賢二、2位 山上佳之介、3位 新村享也の順位だそうだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000052.000004274.html
https://www.harlequin.co.jp/40th/mister/

◎「週刊少年チャンピオン 創刊50周年記念企画」チャリティーオークションが6月6日(木)12:00より「ヤフオク!」においてスタートする。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000044593.html

双葉社が擁する双葉庫は、小説界の新しい才能を発掘すべく、「双葉庫ルーキー大賞」を創設、6月3日から原稿の募集を開始した。特筆すべきはWEB投稿で簡単に応募できるという点。応募は期間を設けず受け付けていくので、自信作が書き上がった時点で応募できるという。審査は「小説推理」編集部が随時行い、受賞作は双葉庫から刊行されるそうだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000130.000014531.html
https://www.futabasha.co.jp/rookie_taisho/

◎グライダーアソシエイツは、光社が運営するWEB『和食STYLE』と共同で、和食化を日本・海外に拡げる新プロジェクトをスタートさせる、WEB、イベント、書籍などを通じて日本の季節と共に美味しい和食を伝えるコンテンツを提供することになる。
このプロジェクトの第一弾として、グライダーアソシエイツが運営するキュレーションアプリ「antenna」(アンテナ)は、「和食STYLE」と提携し、新マガジン「和食化を楽しむ」を6月4日に配信開始した。
https://antenna.jp/magazines/29
https://storyweb.jp/prtimes/75982/

◎「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の人気漫画「Dr.STONE」のTVアニメ化され、7月5日からTOKYO MXなどで放送される。また、dアニメストアなどで配信もされる
https://dr-stone.jp/
https://abematimes.com/posts/7005603

◎「毎日キレイ」によれば、俳優の横浜流星が表紙を飾る「アンアン」(マガジンハウス)2154号(6月5日発売)は、ネット書店で予約開始と同時に品切れや完売が続出しているそうだ。
https://mainichikirei.jp/article/20190604dog00m100000000c.html
「烈車戦隊トッキュウジャー」の横浜流星である。

◎「小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか」(講談社+α新書)適菜収のツイート。
百田尚樹によると『『日本国紀』を多くの人に読ませたくないという勢力がある』とのこと。ネットワークビジネス小川榮太郎、自分を批判するように仕向ける『司令塔』が存在するとか言っていたけど、あの類の連中って、思考回路が同じだよね。チープな陰謀論
https://twitter.com/tekina_osamu/status/1136046342369792000
ケント・ギルバートの「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」講談社+α新書であったが、ミリオンセラーとなった「永遠の0」も講談社庫か…。講談社って実はネトウヨ本で儲けている。

日本マクドナルド読売新聞グループ本社は、永尾運送とHAVIサプライチェーン合同会社とともに、輸送の効率化・環境負荷低減の取り組みとして、食塩と新聞(夕刊)の共同輸送を6月3日より開始した。具体的には4t車を使用する食塩輸送(大阪市大正区→神戸市東灘区)と2t車を使用する夕刊輸送(大阪市北区兵庫県西宮市)を一緒に行うものである。新聞輸送の2t車の余裕スペースを活用して食塩と新聞を共同輸送(混載)となる。この事業により4t車での輸送が廃止され、2t車に統一されるとともに、積載効率が向上するという。
http://www.mcdonalds.co.jp/company/news/2019/0603a/
今回の共同輸送事業は異業種連携の先進的な取り組みとして、物流総合効率化法に基づく計画としては初めて国土交通省農林水産省経済産業省の3省共同による認定を受けている。
https://www.mlit.go.jp/report/press/20190603_MYNH_nintei.html
日経は6月3日付「日本マクドナルド、読売新聞と共同輸送 食塩と夕刊一緒に」をこう結んでいるが他人事ではあるまい。
「運転手不足が続く中で、競合企業や異業種間でも手を組み物流網を作る取り組みが相次いでいる。2018年にはキユーピーやライオンが共同輸送を発表したほか、味の素やハウス食品グループは19年4月に共同物流会社を設立した」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45611000T00C19A6HE6A00/

◎「iTunes」はFacebookInstagramアカウントでは投稿をすべて削除した。「iTunes」から「Apple TV」のアカウントに移し替えられたようだ。iTunesは約18年間の歴史を閉じることになりそうだ。
https://iphone-mania.jp/news-249224/
https://www.phileweb.com/review/article/201906/04/3473.html

◎「LINE家計簿」は、2018年11月12日のサービス開始から約半年で、登録ユーザー数が300万人を突破した。
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2019/2729

◎光社がレコメンドウィジェットでpopInのサービスを選んだ理由について、光社メディアビジネス局デジタル事業部の川井萌は「AdverTimes」(アドタイ)で次のように述べている。
「他社のサービスも比較検討しましたが、当社のメディアに配信される広告の審査についての質問に対し、曖昧と思える回答が多くお任せできませんでした。その点、popInさんは『こういう広告クリエイティブは掲載NG』と具体的な基準が設けられていたので、導入に踏み切ることができました」
https://www.advertimes.com/20190604/article291854/

サイバーエージェントテレビ朝日の合弁企業、AbemaTVが代理店向けに開催した、事業戦略と広告商品に関する発表会「AbemaTV Ads CONFERENCE 2019」で、サイバーエージェント 代表取締役社長・藤田晋のスピーチを「DIGIDAY」が全書き起こしている。藤田の発言で私が印象に残ったのは、次のような部分である。
「たとえば最近は、競輪チャンネルをはじめました。これ、個人的にすごくハマっていて、自宅でお酒を飲みながら観ているのがたまらないんです。これは、我々のグループ会社でWinTicket(ウィンチケット)という、競輪のチケット販売をやっている企業があるのですが、そこと協力した取り組みになります。こういった、地上波のテレビでできなかったことにも、どんどん挑戦していきたいと思っています。
また、直近では番組や出演者のサポーターになれる『応援機能(ギフティング機能)』を搭載しました。いまは試運転の段階で、今後どのような形だと適正に課金していただけるかを検証しています。今後は、このギフティング機能を使った番組の企画なども進めていくつもりです」
https://digiday.jp/publishers/abematv-ads-conference-2019/

◎「ソトコト」は6月5日で創刊20周年を迎えた。20周年を記念して「ソトコト合本・関係人口入門2019年度版」を発刊するそうだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000043039.html

◎「現代詩手帖」は創刊60周年。私は15歳から大学を卒業するまで毎号欠かさず読んでいた雑誌である。「詩の未来へ~現代詩手帖の60年~ことばはいつも私たちのそばにある」が前橋学館で開催されているという。意欲的な企画である。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201906/CK2019060502000159.html

◎「論座」が公開している「『藝』編集部に訊く。再起動する芸とは何か」で、同誌の矢島緑が次のように語っていてステキである。
「わたしはこれまでずっと芸書を担当してきて、雑誌編集は初めてなんです。雑誌って、ちょっとロック・フェスみたいなところがあるんだなって思いました。おもしろい書き手を集めて、セットリストを組んで……誰かを目当てに聴きに行ったら、思いがけず他のおもしろいアーティストに出会ったりだとか。サマーソニックみたい!といいながら、行ったことないんですけど(笑)」
https://webronza.asahi.com/culture/articles/2019060400009.html?page=1

今井書店松江市殿町)が保育事業に参入するという。
http://www.sanin-chuo.co.jp/www/contents/1559699648203/index.html

◎「出版人 広告人」連載陣の一角を担う大谷能生新曜社から「平成日本の音楽の教科書──よりみちパン!セ」を刊行した。音楽の教科書がこんなことになっているなんて!知らなかった。驚くばかり。オレんときゃ琴、三味線、尺八なんて習わなかったものな。
https://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/978-4-7885-1613-7.htm
矢野利裕「コミックソングがJ-POPを作った」&大谷能生「平成日本の音楽の教科書」ダブル出版記念トーク&DJが視聴室(横浜・日ノ出町)で6月16日(日)に開催される。
http://shicho.org/2019/06/3event190616/
荻窪の新刊書店・Title(タイトル)が早速ツイートしている
「いま教えられている、小・中・高校の『音楽の教科書』を、詳細に読んでいく。そこでは、大人になり音楽を続ける『技術』は教えられるかもしれないが、その音楽を楽しみ、自分の『生きる』に活かしていく『こころ』は教わらないかもしれない。大谷能生平成日本の音楽の教科書』(新曜社)」
https://twitter.com/Title_books/status/1127831413804298240
新曜社は山縣太一+大谷能生「身体と言葉(ことばとからだ)」も刊行している。
https://www.shin-yo-sha.co.jp/mokuroku/books/978-4-7885-1612-0.htm
山縣太一 × 大谷能生 トークイベントが6月10日 (月)に青山ブックセンター本店で開催される。
http://www.aoyamabc.jp/event/bodyandword/

◎これまた快挙だろう。「キネマ旬報」の映画本大賞に選ばれたのは、「出版人 広告人」の主力をつとめる高崎俊夫の「祝祭の日々 私の映画アトランダム」(国書刊行会)である。笠原和夫を抑えての大賞だけに価値がある。
http://www.kinejun.com/kinejun/tabid/62/Default.aspx
「出版人 広告人」を読んでいないと時代から取り残されるということだ。

朝日新聞出版は「『いじめているきみへ』についてのお知らせ」を発表した。
「弊社が昨年8月に刊行した絵本『いじめているきみへ』(春名 風花  / みきぐち 絵)について、ネット上にあった写真を利用して描いたイラストが掲載されていることがわかりました。写真の著作権者からの承諾なしに利用したことは適当ではなかったと判断し、現在、この絵本の出庫を停止しております。また、電子書籍も、配信事業者様への販売を停止することをご連絡し、手続きを進めていただいております。写真の著作権者とご連絡が取れ次第、意向を伺い、誠意をもって対応してまいります。
ご迷惑をおかけしたことを、お詫び申し上げます」
https://publications.asahi.com/news/1090.shtml
春名風花はオフィシャルブログで次のように書いている。
「僕はこの絵本のイラストについて『絶対に模写なんて出来る訳がない』と自信を持っていました。
それは4月末、編集部の方がみきぐちさんの個人の作品に模写があったと聞き『この絵本について少しでも不安に思われるものはないか』と確認をした時に、みきぐちさんから『写真をそのまま写す、模したものは無い。と言わせて下さい』と言う回答を頂いていた事と、これらのイラストは僕が『ここに耳の千切れたうさぎを描いてください』『こちらには泣いている子を描いてください。指は外側じゃなく、内側に向けてください。』と、めちゃくちゃ細かい指定をした上で描いて貰ったものだからです。
なので、どこをどう考えても、そんなピッタリ条件の合う画像が存在するとは、到底考えられませんでした。
ずっと『まさか』『そんなはずはありえない』『何かの間違いであって欲しい』と、祈るような気持ちで調査結果を待っていました。
しかし結果は、最悪のものでした」
「この事態を重く受け止め、現在 絵本『いじめているきみへ』の出庫・販売を停止しました。
いま店頭に出ているものはまだ購入出来ますが、今後、書店さんに新しく入荷されることはありません」
https://lineblog.me/harukazechan/archives/1688788.html
みきぐちの「盗用」は今回が初めてではなかったようだ。mixiの日記「『いじめているきみへ』――言葉が届かなくなっていく」は次のように書いている。
「みきぐちさんの謝罪(今回の件ではなく、以前の盗作騒動についてのもの)を読んでみると、『参考のつもりが盗用になっていた』という、そんな阿呆な話があるかと突っ込みたくなるような、苦しい言い訳をしている。
 実際、盗作騒動の後、『いじめているきみへ』についても、盗用がないかどうか、みきぐちさん本人に出版社が問い質したところ、『絶対にない』と大嘘をこいていたのである。
 嘘をつくことに罪悪感を覚えない情緒欠陥障害がある、そう判断するしかなさそうだ。そんな人間にうっかり関わってしまった春名さんは不運だったとしか言いようがない」
https://open.mixi.jp/user/1846031/diary/1971782101

◎日販の「店頭売上前年比調査(5月期)」が発表された。3か月連続での店頭前年比100%超と好調に推移していたが、5月は大幅にダウンし、前年比95.8%となった。コミック(105.3%)、開発品(107.1%)は良かったが、雑誌が93.2%、書籍も92.8%とと振るわなかった。
https://hon-hikidashi.jp/more/85165/

祥伝社はファッション誌「Zipper」の特別復刊号「Zipper 2019」を6月22日(土)に全国の書店とAmazonで販売する。原宿発のファッション・カルチャーを発信し、平成のファッションシーンを彩った「Zipper」が新しい元号の元年に1号限りの復活を果たす。表紙は木村カエラ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000045228.html
これは売れる!

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3)【深夜の誌人語録】

学ぶとは繰り返すことである。