【文徒】2019年(令和元)7月23日(第7巻130号・通巻1550号)


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1)【記事】講談社「からだにやさしい旬の食材 野菜の本」の大失態
2)【記事】講談社週刊現代」が世紀の大誤報
3)【記事】多くの新聞社説が京都アニメの放火を取り上げた
4)【本日の一行情報】
5)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】講談社「からだにやさしい旬の食材 野菜の本」の大失態

朝日新聞デジタルが7月19日付で「健康被害の恐れ、コンフリーを紹介 講談社が書籍回収」を掲載した。
講談社は19日、2013年発行の「からだにやさしい旬の食材 野菜の本」と、04年発行の「旬の食材 春・夏の野菜」で、健康被害をもたらす恐れがある植物「コンフリー」を食べられる野菜として紹介していたと発表した。希望があれば本を回収し、改訂版と交換する。1週間ほど前に社外から指摘を受け、判明したという。》
https://www.asahi.com/articles/ASM7M51TDM7MUCVL01Y.html
テレビ朝日も「『健康に良い野菜』実は食べちゃダメ!肝障害も」として報道している。
《 講談社は「からだにやさしい旬の食材 野菜の本」に、厚生労働省健康被害をもたらす恐れがあるとする野菜「コンフリー」を掲載していたとして、おわびしました。本にコンフリーの特徴や栄養素のほか、「ゆでておひたしに」など調理法も書かれていました。国内では健康被害は出ていませんが、海外では肝障害が報告されているということです。講談社によりますと、現在、コンフリーは流通していないということですが、「確認作業に不備があった」としています。この本を含む2冊を回収・交換するということです。》
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000159868.html
講談社は7月19日付で「『からだにやさしい旬の食材 野菜の本』に関するお詫びとお知らせ」を発表した。
《平素より弊社の出版活動にご理解とご協力をたまわり、まことにありがとうございます。
2013年5月発行の『からだにやさしい旬の食材 野菜の本』(編集:講談社エディトリアル 発行:講談社)の23ページにおいて、厚生労働省が、健康被害もたらすおそれがあるとしている野菜が掲載されていることが判明しました。同省が、販売およびそれを含む食品の製造の自粛、製品の回収、一般消費者への摂取を控えることを留意事項として情報を提供した「コンフリー」です。
本書をお求めいただいたみなさまにご心配をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。
同書籍は、2004年3月発行の『旬の食材 春・夏の野菜』『旬の食材 秋・冬の野菜』の2冊を再編集したものですが、その際の確認作業に不備があったことに起因するものです。当該の野菜「コンフリー」は、『旬の食材 春・夏の野菜』23ページにも掲載されています。
現在、流通市場において「コンフリー」の販売は停止されておりますので、購入の可能性はほぼございませんが、もし何らかの経路で入手されたとしても、調理、摂取はお控えいただくようお願い申し上げます。
厚生労働省によれば、これまで、国内で健康被害の報告はないとのことですが、2つの当該書『からだにやさしい旬の食材 野菜の本』『旬の食材 春・夏の野菜』を回収・交換させていただきます。お手元にございましたら、お手数をおかけいたしますが、送料着払いにて下記宛てにお送りいただきますようお願い申し上げます。改訂した良品のお届け時期については、近日中に改めてご案内申し上げます。
〈交換に関するお問い合わせ先〉
株式会社講談社 業務部  03-5395-3615
受付時間 9:30~17:30 *土日、祝日、弊社休業日をのぞく
〈送付先住所〉
〒112-8001 東京都京区音羽2-12-21
講談社 業務部 「旬の食材 野菜の本」係
〈内容に関するお問い合わせ先〉
株式会社講談社エディトリアル 03-5319-2171
読者の皆様、関係各所の皆様に多大なご迷惑をおかけする事態となりましたことを重ねてお詫び申し上げます。今後はこうした事態が起こらないよう、細心の注意を払って編集活動に努めてまいります
講談社
講談社エディトリアル》
https://www.kodansha.co.jp/news.html
6年も前に刊行された書物に「厚生労働省が、健康被害をもたらすおそれがあるとしている野菜」が掲載されていたことに今頃気がつき、いや、問題の「からだにやさしい旬の食材 野菜の本」は、「『旬の食材 春・夏の野菜』『旬の食材 秋・冬の野菜』の2冊を再編集したもの」だというから、15年以上もの長きにわたり、講談社は「厚生労働省が、健康被害をもたらすおそれがあるとしている野菜」である「コンフリー」を読者に「食材」として薦めていたことになる。今日に至るまで、そのことに気がつかなかったことが最大の問題であり、その点こそが厳しく問われねばなるまい。
現在、流通市場において「コンフリー」の販売は停止されており、購入の可能性はほぼないからといって、また国内で健康被害の報告はないからといって免罪されるものではないのである。15年もの長きにわたって読者に対して「嘘」の知識をばら撒いていたことが問題の核心部分である。
しかも、「講談社の動く図鑑MOVE 危険生物」87ページでタマカイの写真に誤りがあったことが、読者からの指摘によりわかったという一件があったが、今回も社外からの指摘で判明したということは、そこに似たような構図があったであろうことが推測できる。講談社の書籍編集のあり方に構造的な欠陥があるということだ。昨年は私たちの指摘により「解毒玉」の販売中止と店頭在庫の回収を行ったことも想起せよ!
そもそも「からだにやさしい旬の食材 野菜の本」や「旬の食材 春・夏の野菜」の担当編集者が気づかなかったということは、担当編集者はその編集コンテンツに関して当事者性が希薄であったということなのだ。こうした出版物の多くが外注によって編集されているということが、担当編集者の当事者意識を薄めてしまっているのではないだろうか。丸山真男の「日本の思想」を踏まえて言えば、主体性を喪失して無自覚に外力にひきまわされる講談社編集者の「精神」は無責任の体系に支配されている。
むろん問題はそこにとどまるものではあるまい。例えば講談社の編集部門のトップに君臨する渡瀬昌彦常務だが、私たちの公開質問状に一切、答えようとしないことと、「嘘」を15年の長きにわたって放置しておいてしまう体質の病根は同じではいのだろうか。その深刻さを理解しない限り過ちを繰り返しつづけるのではあるまいか
だいたいホームページにこうした告知を掲出する程度のことで「からだにやさしい旬の食材 野菜の本」や「旬の食材 春・夏の野菜」の購入者にここに書かれたメッセージが届くと思っているのだろうか。それとも講談社の広報部門を牛耳る面々は、広報の仕事は隠してナンボという倒錯した広報観を抱いているのだろうか。広報担当の役員は渡瀬昌彦常務取締役であり、広報室長が乾智之であることは改めて確認するまでもないことであろう。
こんなツイートを発見した。
講談社の『野菜の本』、回収&交換へ!
厚労省が危険とする野菜「コンフリー」が掲載されていた!
コンフリーって 子どもの頃によく食べていたよ。
ところで、講談社って
自民党&モデルたちとコラボしてた雑誌=『ViVi』を出してる
出版社だよね。》
https://twitter.com/atsuchaman/status/1152363498757738496
このようにして講談社は自らのブランド価値を毀損させていくのだろうか。現在の講談社には、誰かがしっかりと責任を取ることが求められているのである。しかし、渡瀬昌彦常務取締役がこれほどまでに地位に恋々とする人物であったとは…。

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2)【記事】講談社週刊現代」が世紀の大誤報

歴史は何度も何度も繰り返す。今度は「週刊現代」が世紀の大誤報をやってのけてくれたのである。講談社は茶番や喜劇を繰り返しながら悲劇的な破局を迎えることになるのかもしれない。そんな予感さえして来る。講談社における「無責任の体系」は講談社ジャーナリズムをも蝕もうとしているのだ。
週刊現代」7月27日号はモノクロのグラビアで「読売新聞・日本テレビのオーナーにしてCIAの協力者 正力松太郎 原子力と巨人を作った男」を8頁にわたって特集している。この企画の最後を飾るのは《1976(昭和54)年、広島東洋カープ悲願の日本一に。祝勝会では、正力の遺影を掲げる選手がいた。》という章とともに遺影がデカデカと紹介される。
しかし、その選手が掲げている遺影は少なくとも正力松太郎でないことは、ここに至るまで掲載されている正力の写真と比べれば一目瞭然である。正力と梶山は全然似ていないのである。更にいえば、若干の学的知識なり、週刊誌ジャーナリズムの歴史をわかっていれば、それが誰かもわかるだろう。当時、佐々木久子とともに「カープを優勝させる会」を旗揚げした小説家の梶山季之である。
週刊誌を稼業とする編集者が正力松太郎梶山季之の区別がつかなかったことに私は愕然とする。週刊誌の草創期に梶山はトップ屋グループを率いていた。そんな週刊誌ジャーナリズムの大先輩を正力松太郎と間違えてしまうとは!いくら講談社とはいえグラビアを飾る企画であれば何重にもチェックが入ろう。起きてはならない前代未聞の誤報をしでかしてしまったのである。
読売新聞との関係を考えれば、広報室とて無関心というわけにはいくまい。しかし、金曜日に刷り上がった「週刊現代」を手にして誰も気がつかなかったとすれば、講談社ジャーナリズムはいよいよ末期症状に突入したと言わざるを得まい。
あるいは大誤報と承知で、次の号で謝罪すれば良いだろう程度の認識で、この号を流通ルートに乗せてしまったとするならば、講談社は遂に悪徳商法に手を染めたことになる。回収するという発表は一切なされていない、嗚呼!講談社から危機感がまるで伝わって来ないのだ。来週、訂正を出せば、それでいいでしょ、というわけである。そうした弛緩した空気を社内に醸成してしまった責任は誰にあるのか。渡瀬昌彦常務ではないのか。講談社においては広報が全く機能していないと断定せざるを得まい。
https://gendai.ismedia.jp/list/author/wgendai
間違いの根っこを絶たない限り、間違いは何度でも茶番として喜劇的に繰り返され、やがて取り返しのつかない悲劇をもたらすことになるだろう。それにしても、講談社吉本興業は本当によく似ている。

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3)【記事】多くの新聞社説が京都アニメの放火を取り上げた

北海道新聞は7月21日付で社説「京都アニメ放火 創作の場破壊する蛮行」を掲載した。
《命を軽視する事件の多発の背景に何があるのか。事件の全容を解明することで、社会の病巣をえぐり出し、不安の解消につなげてほしい。》
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/327182?rct=c_editorial
信濃毎日新聞は7月21日付で社説「京都アニメ放火 あまりにも理不尽な」を掲載した。
《哀悼と励ましの声は海外からも届いている。米国の配給会社が呼びかけた支援の募金は1日足らずで1億円以上が集まった。理不尽な犯行で中核の制作現場と精鋭の制作者たちをいちどきに失った打撃は計り知れないが、ファンの声を背に再起を期してほしい。》
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190721/KT190720ETI090007000.ph
毎日新聞は7月19日付で社説「『京都アニメ』放火惨事 夢絶たれた犠牲者を悼む」を掲載した。
《今回の火災で、防火扉の設置や作動状況はどうだったのか。消火設備は備わっていたかなど、詳しい検証が待たれる。多くの人が出入りする場所では、不測の事態にも備えるべく防火策の再点検を進めたい。》
https://mainichi.jp/articles/20190719/ddm/005/070/090000c
朝日新聞は7月20日付で社説「アニメ会社放火 なぜ痛ましい惨事が」を掲載した。
《アニメ制作会社の多くが首都圏に拠点を置くなかで、京アニ社は「地方発」にこだわり、描き込みの多い丁寧な作画は国内外のファンを魅了してきた。人気作を次々と手がけており、評価が高い日本のアニメ業界の中で、同社に集った人材は「日本の宝」とも評される。》
https://www.asahi.com/articles/DA3S14104424.html?iref=editorial_backnumber
讀賣新聞は7月20日付で社説「アニメ会社放火 理不尽な凶行に憤りを覚える」を掲載した。
《多数の被害者を出す放火事件は後を絶たず、ガソリンも度々悪用されている。従業員がいるガソリンスタンドに専用の携行缶を持参すれば、金属製なら60リットルまで購入できる。今回の男も現場近くで40リットル買ったとみられている。
警察庁は販売業者に、不審人物が購入しようとした際の通報を求めているが、注意喚起にとどまる。購入者の身元を確認する法的な義務もない。ガソリンが凶器になりうることを踏まえれば、身元や使途を確かめるべきではないか。》
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190719-OYT1T50294/
東京新聞は7月20日付で社説「『京アニ』惨事 奪われた才能を悼む」を掲載した。
《反響は海外でも。ルモンド紙の電子版では十九日、この事件のニュースが「最も読まれた記事」になった。米国のアニメ配給会社がインターネットのクラウドファンディング京アニ救援の募金を始めると、開始から一日以内で一億円以上が集まった。日本と国家間の関係は微妙な中国や韓国でも、ネット上では、犠牲者の冥福を祈り、京アニを励ますファンたちの書き込みが相次いでいる。
孫の二十代女性が被害に遭った男性は「入社二年目だった。完成した映画(のエンドロール)に自分の名前が載って喜んでいた。一週間前のことだ」と涙ぐむ。こうした宝物のような人たちが理不尽に生を終えた。残念でならない。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019072002000149.html
新潟日報は7月20日付で社説「アニメ会社放火 夢描く人の未来絶たれた」を掲載した。
《質の高い作品は、国内外のアニメファンの人気を集める。東京を中心とするアニメ業界の中で、京都を拠点に作品を発信してきたことも特徴だ。「地方発」のモデルを作った点でも高く評価されている。》
https://www.niigata-nippo.co.jp/opinion/editorial/20190720483788.html
京都新聞は7月19日付で社説「『京アニ』放火  なぜこんな惨劇起きた」を掲載した。
《詳しい状況はまだ不明だが、まるで大量殺人を狙ったテロ行為のようでもある。
過去の放火殺人事件でも、これほど大きな被害が出た例は知らない。一つの会社が標的にされたとしたらそれも特異だ。》
https://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20190719_3.html
神戸新聞は7月20日付で社説「京都アニメ放火/若者らの未来が奪われた」を掲載した。
京都アニメーションは東京に集中する業界にあって、独創的なヒット作で地方アニメを引っ張ってきた存在だ。代表作「涼宮ハルヒの憂鬱」の舞台とされる西宮市など、作品に登場する地域は「聖地」とされ、各地の町おこしにも貢献してきた。》
https://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/201907/0012530786.shtml
高知新聞は7月20日付で社説「【京都アニメ放火】なぜ、これほどの被害が」を掲載した。
《複数の専門家は、今回の火災は狭い空間内で「爆燃現象」が起きた可能性を指摘している。
スタジオ内は床や壁に木材が使われ、大量の紙類なども置かれていたという。また1~3階をぶち抜くように、らせん階段が設置された構造だった。
そこにガソリンがまかれて一気に充満。着火と同時に爆発的に燃え広がった。さらに窓ガラスが割れて新鮮な空気が流入。らせん階段が煙突の役割を果たし、より急速に燃え広がった―という分析だ。
https://www.kochinews.co.jp/article/294396/
中国新聞は7月20日付で社説「京都アニメ放火 卑劣な犯行、許されない」を掲載した。
《死者の半数以上は、屋上に向かう階段で折り重なるように倒れていたという。猛煙から必死に逃れようとして力尽きたのだろう。その無念さを思うと、胸が締め付けられる。》
https://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=554308&comment_sub_id=0&category_id=142
琉球新報は7月20日付で社説「アニメ会社火火災 全容解明し再発防ぎたい」を掲載した。
《このような凄惨な事件の再発をどうすれば防げるのだろう。あらゆる角度から考察しなければならない。
まず火災を引き起こしたガソリンだ。引火性の強い危険物だが、法令に適合した携行缶(金属製)を持参すれば、誰でも容易に入手できる。
発電機などの燃料としてニーズがあるからだ。防犯上の観点から、販売時に身分を確認したり、使用目的を明確にしたりするような仕組みが最低限あってもいい。
脅迫まがいのメールや電話への対処も検討が必要だ。少しでも恐怖を感じたときは、決して軽視せずに、警察当局などに相談し、毅然とした対応を取るべきではないか。》
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-956812.html
Appleのティム・クックCEOは哀悼のツイートを投稿していた。
《Kyoto Animation is home to some of the world’s most talented animators and dreamers ─ the devastating attack today is a tragedy felt far beyond Japan. KyoAni artists spread joy all over the world and across generations with their masterpieces. 心よりご冥福をお祈りいたします。》
https://twitter.com/tim_cook/status/1151875113903542272

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4)【本日の一行情報】

◎「BUSINESS INSIDER JAPAN」が「『君たちはどう生きるか』200万部ヒットで見えた漫画ビジネスの“次の一手”」を発表している。
《数年かけてコルクが新人作家にファンコミュニティを1万人規模にまで育てる過程を担い、100万部単位の企画・宣伝は出版社と手を組む ── これが、佐渡島さんが考える新時代の“ヒットの法則”だ。
ファンとの関係性を築く上で必要となるのが、グッズのように購入するリアルな本だ、と佐渡島さんはいう。ここで考え出されたのが、冒頭に出てきたインディーズレーベル、「コルクインディーズ」だというわけだ。
コルクインディーズでは、市場には流通しない限定版の本の出版を扱う。
それらを青山ブックセンターTSUTAYA BOOK STORE 五反田店・渋谷のBOOK LAB TOKYOといったいくつかの選ばれた書店に置き、「漫画家のライブハウス」として積極的にサイン会や交流会を開く》
https://www.businessinsider.jp/post-194926

大日本印刷は、アニメやマンガ、ゲーム等の人気作品の知的財産(IP)とテクノロジーを掛け合わせて、新しい体験価値を提供するイベント事業を開始する。第一弾として、カプコンの人気ゲーム「モンスターハンター」のIPを活用したイベント「DNP Produce MONSTER HUNTER × NAKED 『モンスターハンター15周年展』 - THE QUEST -」を10月31日(木)よりベルサール秋葉原 1F・B1Fで開催する。
https://www.dnp.co.jp/news/detail/1192601_1587.html

幻冬舎女性誌「ジンジャー(GINGER)」の創刊編集長だった片山裕美は現在スタイル ヴォイスの社長をつとめている。片山は主婦の友社出身で主婦の友で「Ray」や「mina」の編集長だった人物である。
https://www.seventietwo.com/ja/business/gentoshastylevoice
スタイル ヴォイスはマッシュホールディングス、ジュン、デイトナ・インターナショナルの3社がEC事業の展開を目的とした合弁会社である。スタイル ヴォイスはメディア型ECデパートメントストア「STYLEVOICE.COM」を11月にオープンする。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000046702.html

電通のクリエーティブ・シンクタンク電通Bチーム」は、日本各地の化に精通するディスカバー・ジャパン社2と協業して、日本古来のコンセプトでイノベーションを支援する発想コンサルティングサービス「Discover Japan Concept」を立ち上げた。
http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2019071-0717_.pdf

JTBパブリッシングは、学習塾「花まる学習会」とコラボしてるるぶ×花まる学習会 思考力を伸ばす! おでかけ中のカードあそび150」と「るるぶ×花まる学習会 発想力を伸ばす! おでかけ中のカードあそび150」を2点同時発売した。
https://jtbpublishing.co.jp/topics/CL000167

◎「DIME」9・10月合併号の付録はモバイルバッテリーやAndroidスマホで使えるUSBモバイル扇風機。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000336.000013640.html

大垣書店は経営破綻で閉店していた札幌市「なにわ書房」の東光ストア円山店と東光ストア行啓通店の2店舗を引き継いで営業を再開した。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO47501110Y9A710C1L41000/

讀賣新聞が7月18日付で「乙女のバイブル『りぼん』、都内で原画展開幕」を掲載している。
《 集英社の月刊少女漫画誌「りぼん」の1990年代を支えた人気作家11人の原画展が18日、東京・新宿高島屋で開幕した。》
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20190718-OYT1T50185/

◎「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞 2019」が発表された。大賞は「週刊少年ジャンプ」に連載されている「呪術廻戦」(集英社)に決まった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000852.000018760.html

◎学研プラスは、アニメ「クラッシャージョウ」「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」などを手がけた安彦良和の漫画作品「ヴイナス戦記」4巻を、劇場版のBlu-ray特装限定版の発売を記念して7月18日(木)より電子書籍で配信を開始した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002295.000002535.html
言うまでもなく「虹色のトロツキー」の安彦良和である。

◎全く、その通り。さすがDr.マシリトと言わねばなるまい。「ITmedia」が「『ジャンプ』伝説の編集長が語る『21世紀のマンガ戦略』」を掲載している。
 《最近思うのは、漫画というのは出版社をはみ出し始めているんですね。どういうことかというと、出版物でくくれないんです。さっきも言いましたけど、漫画というのはアニメやゲームの基になるし、国境も簡単に越えていくわけです。
出版社のビジネスは今まで、雑誌に載って単行本になって、しばらくするとアニメになるという時間軸で区切るのと、国境及び言語で区切っていて。要するに、ゆっくりとビジネスを進める基盤があったんですね。ところがデジタルによってこれが全部崩れてくる。時間軸も崩れてくるし、国境の問題も崩れてくる。出版社はこれに対応しきれていないんです。
もっと言うと、今のところ大手出版社は漫画しか儲からないんです。漫画で得た利益を漫画の周辺に戻さずに、他の雑誌や出版部門の赤字の補填にしちゃうわけですね。だからはっきり言えば、出版社自体はもう終わってます。雑誌ももう終わりです。だけど、ここで大事なことは、漫画自体はさっきも言ったように、コンテンツを生んで変換していく可能性があるので、生きています。
だとしたら、終わっているビジネスと、まだ可能性のあるビジネスとをどう切り分けるかということが、僕は今、出版社の幹部が考えなきゃいけない問題だと思っています。これを一緒にしたままで、出版社としてなんとか形を保とうとしているがゆえに、いろんな齟齬をきたして、いろんなバカなことをやっている。いろんなことがブレていると、僕は思っています。》
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1907/19/news012.html

集英社の「週刊少年ジャンプ」で連載されている「Dr.STONE」とガラスや化学品などの素材・ソリューションを提供していAGCがコラボした、漫画の世界観と科学を体験できる漫画展「実験する漫画展 AGC MEETS Dr.STONE」が、7月20日より東京・AGC Studioで開催されている。
https://www.oricon.co.jp/news/2140423/full/

◎葉真中顕が今年1月に上梓した警察小説「W県警の悲劇」はBSテレ東でテレビドラマ化され年7月27日(土)より放映開始される。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000197.000016935.html

◎「月刊コミックゼノン」(徳間書店刊)連載中の大久保圭が中世ヨーロッパを舞台に描く「アルテ」がテレビアニメ化されることになった。
https://anime.eiga.com/news/109048/

◎「ハフポスト日本版」が「久米宏NHKについて『人事と予算で、国家に首元を握られているのは間違っている』 あさイチで発言」を公開した。
《7月19日に放送されたNHKあさイチ」にゲスト出演した久米宏さんが、「NHKは独立した放送機関になるべきだ。人事と予算で、国家に首元を握られている放送局があっちゃいけない」と発言し、注目を集めている。》
久米は「NHKはJR方式で分割民営化される」と発言しているのだが、これはリアリティを持っているように思える。
NHKはね、民間放送になるべきだと思います。もしNHKが民間放送になり、スポンサーを集めたら、他の民放は全滅ですよ。だから1社でNHKが民放になるのは無理です。多分JR方式になると思うので、分割されると思うんですけど。》
https://www.huffingtonpost.jp/entry/kume-hiroshi-nhk_jp_5d312e5ae4b004b6adad79cf
朝日新聞の三浦英之がリプライしている。
《とても大事な問題。メディアで働く人間はたぶん誰一人、今の状態のままでいいとは思ってない。個人的には新聞はまだ戦えている気がするけれど、TVはどう? 新聞も民放も加速度的に力を失っていく中で、ジャーナリズムをどうやって維持していくのか。今、本当に悩んでいます》
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1152217337841405952
木野龍逸も久米宏の発言に同感だとツイートしている。
あさイチに、久米宏さん登場。NHKは分割して民営化すべきと。人事と予算を国ににぎられてる、国家に首根っこつかまれてる放送局なんて先進国ではありえないと。仮に民営化したら小さい放送局は大変だろうが、それより社会へのいい影響が大きいと。同感。》
https://twitter.com/kinoryuichi/status/1152013878340935681

◎AbemaTVで放送中のティーンに大人気の恋愛リアリティーショー「今日、好きになりました。」がコミカライズされ「Sho-Comi」17号(8月5日発売・小学館)より連載されることになった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000344.000013640.html

大日本印刷DNP)が丸善ジュンク堂書店教堂及びトゥ・ディファクトと共同で運営するハイブリッド型総合書店「honto ( https://honto.jp/ )」は、honto本の通販ストア( https://honto.jp/netstore )と電子書籍ストア( https://honto.jp/ebook )において、日本図書普及が発行する「図書カードNEXT」での決済を7月18日(木)より開始した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000389.000009424.html
「図書カードNEXT」を広めることは、出版業界にとってプラスになるということを周知させたいところだろう。

◎「春オンライン」が「『1行目を書いてみたら、硯が喋った』直木賞受賞・大島真寿美さんインタビュー」を公開した。大島は「宙の家」が集英社のすばる学賞の最終候補に残り、「春の手品師」が學界新人賞を受賞するという実力派である。
《『宙の家』は最終候補に残ったけれど、落っこちたの。編集者に「落ちても載せるから書け」と言われて書いていた頃に矢川澄子んにお会いする機会があって、「集英社に義理立てしなくてもいいから、他の賞にも送ったら」と言われて。「あっそういうものなの?」と思って、『春の手品師』を書いて學界新人賞に出してみたんです》
https://bunshun.jp/articles/-/12925

岸本斉史の「NARUTO-ナルト-」の続編で「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されていた「BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-」が、連載誌を「Vジャンプ」(同)に変更し、7月20日発売の9月号より連載がスタートした。「これまで以上に『BORUTO -ボルト-』のマルチメディア化の推進を目指す」そうだ。
https://www.oricon.co.jp/news/2140573/full/

◎「暴走するネット広告――1兆8000億円市場の落とし穴」(NHK出版新書)は読んでおきたい。「第2章」は「海賊版漫画サイト『漫画村』を追う」だ。
《世間を大きく騒がせた巨大海賊版漫画サイト「漫画村」で見つかったネット広告特有の広告費の流れと、不正のからくりを追い、漫画村の関係者と見られる人物に行った直撃インタビューの詳細を紹介する。》
https://www.j-cast.com/bookwatch/2019/07/20009427.html
https://webtan.impress.co.jp/e/2019/07/22/33217

◎「Yahoo!ニュース」が河尻亨一(東北芸術工科大学客員教授)の「社会的メッセージ性の高い広告に効果はあるか? 世界の潮流から考える」を公開している。
《もちろん、グローバル企業は世界各国で常時大小様々なキャンペーンを行っており、それらがすべて社会的メッセージ性を持つ施策というわけではない。あくまでアワードで評価されるものに強くその傾向が表れるという面は考慮すべきだ。
だが、企業が戦略的にある種の「社会的メッセージ」を核に企業コミュニケーションを組み立てる手法と発想は、いまやマーケティングの常識にもなっている。つまり、「伝わる」「売れる」だけではもはや優れたキャンペーンとは言えない。キャンペーンをしかける側は、プラスαの社会ムーブメントを視野に入れながら、「世の中を動かす」目的を持った施策を世に送り出そうとしている。》
https://news.yahoo.co.jp/byline/kawajirikoichi/20190719-00134845/

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5)【深夜の誌人語録】

間違いの根を絶たない限り、間違いは何度でも茶番として繰り返され、やがて取り返しのつかない悲劇をもたらすだろう。