【文徒】2019年(令和元)10月1日(第7巻177号・通巻1597号)
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1)【記事】新聞社説が取り上げた愛知芸術祭とNHK経営委員会
2)【記事】文教堂の危機と出版不況
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】新聞社説が取り上げた愛知芸術祭とNHK経営委員会
あいちトリエンナーレに対する補助金不交付問題も、かんぽ不正販
朝日新聞は9月27日付で社説「あいち芸術祭 萎縮を招く異様な圧力」を掲載している。
《表現行為や芸術活動への理解を欠く誤った決定である。社会全体
《説明の見直しなどが再開の条件に挙げられたことに、「不自由展
主催者と一致点を見いだし、早期の再開をめざして欲しい。圧力を
https://www.asahi.com/articles
信濃毎日新聞は9月27日付で社説「不自由展の再開 実行委の覚悟が問われる」を掲載している。
《「表現の自由」を侵害する問題だ。再開できないと、抗議をすれ
《政治家が主義主張で表現を規制することは認められない。大村知
https://www.shinmai.co.jp/news
毎日新聞は9月27日付で社説「芸術祭に補助金不交付 妨害の後押しにつながる」を掲載している。
《結果的に今回の措置は、自分たちと意見を異にする言論や表現を
さらに、そういった風潮が社会に広がっていくことにも強い危機感
https://mainichi.jp/articles/2
産経新聞は9月27日付で社説「愛知の企画展 反省なき再開は通らない」を掲載している。
《日本国の象徴である天皇や日本人へのヘイト(憎悪)を表したと
《実行委員会会長を務める愛知県の大村秀章知事は再開の意向を示
https://www.sankei.com/column/
東京新聞は9月28日付で社説「補助金の不交付 明らかな権力の検閲だ」を掲載している。
《「表現の不自由展・その後」が中止された「あいちトリエンナー
《少女像などに不快な感情を持つ人がいるのは無理もない。だが仮
私たちが芸術展で見てとるべきは、そこにある。》
https://www.tokyo-np.co.jp/art
神戸新聞は9月28日付で社説「表現の不自由展/政治的な補助金
《大村知事は条件を整えて「不自由展」を再開する考えも示してい
https://www.kobe-np.co.jp/colu
高知新聞は9月29日付で社説「【補助金不交付】あしき前例を認
《これではテロ予告や脅迫めいた抗議で「表現の自由」を妨げた行
《今回の措置は、脅しによって気に入らない展示を中止に追い込ん
https://www.kochinews.co.jp/ar
沖縄タイムスは9月28日付で社説「[芸術祭の補助金不交付]萎
《内定を覆し不交付とすることが前例となれば表現の現場が萎縮す
芸術は作品を通じてさまざまな表現と向き合い、対話することであ
多様な表現の自由を認め合う雰囲気が社会から失われると、息苦し
https://www.okinawatimes.co.jp
朝日新聞は9月28日付で社説「NHK経営委 『公共』の理解に欠ける」を掲載している。
《多くの被害を生んでいる事象について報じ、社会と共有する報道
日本郵政には、放送行政を所管する総務省のOBもいる。NHKと
https://www.asahi.com/articles
信濃毎日新聞は9月28日付で社説「かんぽ問題報道 NHKの自主自律を疑う」を掲載している。
《石原進委員長は「番組に介入する意図は全くなかった。番組担当
続編が放送されたのは、顧客の不利益となる契約を繰り返していた
https://www.shinmai.co.jp/news
琉球新報は9月28日付で社説「NHK番組への圧力 公共放送の自律を脅かす」を掲載している。
《まず指摘しなければならないのは郵政グループの不誠実な対応だ
《個別の苦情に、最高意思決定機関である経営委が動き、会長が釈
《経営委に求められるのは、権力からのあらゆる圧力をはねのけ、
https://ryukyushimpo.jp/editor
讀賣新聞はあいちトリエンナーレ補助金カットの問題も、NHK経
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2)【記事】文教堂の危機と出版不況
日経が9月27日付で「書店の淘汰一段と 文教堂、不採算店閉鎖の再生計画」を掲載している。
《だが、文教堂のような準大手ですら経営不振に陥る苦境のなか、
https://www.nikkei.com/article
日販が9月27日付で「株式会社文教堂グループホールディングス
《日販は文教堂GHDへ500百万円の出資、ならびに取引変更時
https://www.nippan.co.jp/news/
アニメ・コミック専門店「animega(アニメガ)」は切り売
《ビックカメラ傘下のソフマップは、書店大手の文教堂グループホ
《ソフマップは、アニメガの池袋マルイ店と池袋サンシャインアル
https://www.nikkei.com/article
「M&A Online」が9月28日付で「書店大手の文教堂、上場廃止の
《再生計画の柱は株式の第三者割当増資を通じた総額46億600
《昨年10月から今年7月にかけて約30社のスポンサー企業の候
《再生計画は明らかな縮小均衡型で、守勢が否めない。黒字定着を
https://maonline.jp/articles/b
文教堂は縮小均衡するしか生き残れないのである。
帝国データバンクが9月26日付で「出版関連業者の経営実態調査
《2018年度の出版社の売上高合計は1兆6036億4700万
《売上規模別にみると、全体では「1億円未満」が2438社(構
http://www.tdb.co.jp/report/wa
東京商工リサーチは「2019年(1-8月)『出版業』の倒産状
《沈静化していた「出版業」の倒産が急増している。2019年の
《2019年に出版業の倒産が急増した背景は、「出版不況」で雑
《深刻な出版不況に打開策は見当たらない。抜本的な改善ができず
https://www.tsr-net.co.jp/news
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3)【本日の一行情報】
◎久住昌之原作、谷口ジロー作画による「孤独のグルメ」が初代編
https://natalie.mu/comic/news/
◎AOKIは、小学館の女性ファッション誌「Oggi」とコラボ
https://prtimes.jp/main/html/r
◎総合ファッションサイト「MAGASEEK」は、「Oggi」
https://www.asahi.com/and_M/pr
◎岡山、香川、愛媛、広島をひとつの文化圏として捉えたCasa BRUTUS特別編集「瀬戸内シティガイド」(マガジンハウス)
https://casabrutus.com/art/117
◎河出書房新社は、「河出文庫」秋のフェアとして「河出文庫ベス
http://web.kawade.co.jp/bunko/
https://prtimes.jp/main/html/r
◎貫井徳郎の「罪と祈り」(実業之日本社)が3刷とな。評判も良
https://twitter.com/JITSU_NICH
「週刊ポスト」も「著者に訊け」で取り上げている。
《物語は平成末期の「亮輔と賢剛」編と、昭和末期の「辰司と智士
https://www.news-postseven.com
◎給与条件は悪くとも本を読むのが好きだから書店員になった、と
https://hon-hikidashi.jp/more/
◎学研プラスは、経済産業省「未来の教室」実証事業(平成31年
https://ict-enews.net/2019/09/
◎日本ペンクラブは吉岡忍会長の談話「文化庁の補助金不交付決定
《中断された「あいちトリエンナーレ2019/表現の不自由展・
しかし、一方、文化庁は予定していた「あいちトリエンナーレ20
私たちは、文化庁がその決定を撤回するよう求めるとともに、同展
http://japanpen.or.jp/comment0
◎「NEWSポストセブン」が9月29日付で門田隆将による「朝
《私は、少女像より何十倍、何百倍もの日本への憎悪をこれらの作
答えは簡単だ。もし、作品群の真実を報じたら、問題の「表現の不
https://www.news-postseven.com
◎「J-CASTニュース」が9月26日付で「平凡社『毎月数十
《数千円の価格の重厚な事典が、「絵師」のツイートをきっかけに
その本は、平凡社の『有職装束大全』(八條忠基さん著)だ。精緻
《平凡社のツイッターアカウント「平凡社ライブラリー」では9月
https://www.j-cast.com/2019/09
2.8万のリツイート、6.3万の「いいね」を獲得し、バズった
《ヤベェ本を買ったぞ…
昔の偉い人たち(ザックリ表現)の服の構造や成り立ち、色合いや
ネット知識でフワッと把握してた所がしっかり解説されてて、痒い
絵描き字書き立体屋問わず全創作者にオススメ。》
https://twitter.com/robiiiiiim
◎日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)と韓国の全国言論労働
《歴史問題に端を発した日韓両国の政治対立が、さまざまな分野で
歴史の事実に目を背ける者に、未来は語れない。
過去の反省なしには、未来を論じることはできない。
排外的な言説や偏狭なナショナリズムが幅をきかせ、市民のかけが
今日、日本の「マスコミ文化情報労組会議」と韓国の「全国言論労
一、我々は今後、あらゆる報道で事実を追求するジャーナリズムの
一、平和や人権が踏みにじられた過去の過ちを繰り返すことがない
http://www.union-net.or.jp/mic
「歴史からの黙示」「思想としてのファシズム」で知られる千坂恭
《このような共同宣言は、当人たちは真面目なのだろうけれども、
というのも「歴史の事実に目を背ける者に、未来は語れない」とい
https://www.facebook.com/chisa
◎「週刊実話」がプロデュースする酒場がオープンする予定だとい
《本格営業にさきかげて、本誌カバーガールも務める人気グラドル
https://wjn.jp/article/detail/
https://wjn.jp/sakaba/index.ht
これは行きたい!
◎「TOCANA」が「本当に怖い『超ブラックな出版業界』の全
《古い作家に聞いた話では、銀行金利が良かった頃は、あえて支払
https://tocana.jp/2019/09/post
◎電通デジタルは、LINEが提供するMessaging APIを活用し、LINE公式アカウントで多様なコミュニケーシ
https://www.dentsudigital.co.j
◎集英社の女性誌「MORE」11月号の付録は「ジルスチュアー
https://more.hpplus.jp/morehap
◎「流通ニュース」は9月27日付で「有隣堂/松信副社長が語る
《書籍が売れない時代となり、書店運営だけでは、経営環境が厳し
https://www.ryutsuu.biz/column
◎徳間書店は竹垣悟の「若頭の社会復帰と三つの山口組の行方 中野太郎の激震から七代目の野望まで」を刊行する。徳間書店は著
《1951年生まれ、兵庫県姫路市出身。元義竜会会長。渡世の所
https://prtimes.jp/main/html/r
この写真を見よ!松園光雄が若い!
《当時の編集長・松園光雄(私と松園の仲は写真を見て頂ければ分
加茂田重政が徳間書店社長・徳間康快から「詫び状」を取って居た
https://www.google.co.jp/url?s
竹垣悟は若山富三郎の付き人で大部屋俳優だったこともある。
https://twitter.com/hvx0vfobce
◎北海道新聞が9月28日付で社説「芸術祭補助金 不交付は表現への圧力」を掲載している。
《しかも決定前日、県の設置した検証委員会が中間報告を公表し、
文化庁の決定は、再開阻止を狙った疑いが消えない。》
https://www.hokkaido-np.co.jp/
◎小説投稿サイト「野いちご」「Berry’s Cafe」「ノベマ!」を運営するスターツ出版は、「ベリーズ文
https://prtimes.jp/main/html/r
◎ナイキの新CM。社会派なんだよね。
https://twitter.com/soulflower
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4)【深夜の誌人語録】
仕事は生活の一部にしか過ぎないのである。生活を仕事の一部にし