【文徒】2019年(令和元)10月1日(第7巻177号・通巻1597号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】新聞社説が取り上げた愛知芸術祭とNHK経営委員会問題
2)【記事】教堂の危機と出版不況
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】新聞社説が取り上げた愛知芸術祭とNHK経営委員会問題

あいちトリエンナーレに対する補助金不交付問題も、かんぽ不正販売のNHK報道を巡り日本郵政からNHK経営委員会への抗議によって、NHK経営委員会がNHK会長を厳重注意したという毎日新聞のスクープによって明らかになった問題も、根底において「表現の自由」にかかわる問題といって良いだろう。
朝日新聞は9月27日付で社説「あいち芸術祭 萎縮を招く異様な圧力」を掲載している。
《表現行為や芸術活動への理解を欠く誤った決定である。社会全体に萎縮効果を及ぼし、国際的にも日本の化行政に対する不信と軽蔑を招きかねない。ただちに撤回すべきだ。》
《説明の見直しなどが再開の条件に挙げられたことに、「不自由展」の関係者や出展作家の一部から反発も出ている。だが、このまま来月14日の会期末を迎えれば、表現活動が不当な攻撃に屈して終わることになる。
主催者と一致点を見いだし、早期の再開をめざして欲しい。圧力をはねのけ、傷ついた表現の自由を回復するために、第一歩を踏み出すことが肝要だ。》
https://www.asahi.com/articles/DA3S14194876.html?iref=editorial_backnumber
信濃毎日新聞は9月27日付で社説「不自由展の再開 実行委の覚悟が問われる」を掲載している。
《「表現の自由」を侵害する問題だ。再開できないと、抗議をすれば意見に合わない展示を中止にできる前例をつくることにもなる。
《政治家が主義主張で表現を規制することは認められない。大村知事は「合理的理由がない」として裁判で争う姿勢を示した。不交付の理由が正当か、化庁は公の場で明らかにしなければならない。
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190927/KT190926ETI090008000.php
毎日新聞は9月27日付で社説「芸術祭に補助金不交付 妨害の後押しにつながる」を掲載している。
《結果的に今回の措置は、自分たちと意見を異にする言論や表現を暴力的な脅しで排除しようとする行為を、後押しすることにつながる。
さらに、そういった風潮が社会に広がっていくことにも強い危機感を覚える。》
https://mainichi.jp/articles/20190927/ddm/005/070/018000c
産経新聞は9月27日付で社説「愛知の企画展 反省なき再開は通らない」を掲載している。
《日本国の象徴である天皇や日本人へのヘイト(憎悪)を表したとしかいえない展示だ。それへの反省を伴う全面的な見直しなくして企画展の再開などとんでもない。》
《実行委員会会長を務める愛知県の大村秀章知事は再開の意向を示したが、そこに公金を支出するなど認められるものではない。庁の判断は当然である。》
https://www.sankei.com/column/news/190927/clm1909270002-n1.html
東京新聞は9月28日付で社説「補助金の不交付 明らかな権力の検閲だ」を掲載している。
《「表現の不自由展・その後」が中止された「あいちトリエンナーレ2019」を巡り、化庁は補助金の不交付を決めた。手続きを理由としているが、明らかな権力による検閲だ。撤回を求める。》
《少女像などに不快な感情を持つ人がいるのは無理もない。だが仮に像を撤去したとしても、慰安婦を巡るこの国の負の歴史まで消せるわけではない。社会の問題を誠実に問い続ける芸術家の創造活動は、私たちに都合の悪いものや直視したくないものを作品に昇華させて提出する。
私たちが芸術展で見てとるべきは、そこにある。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019092802000166.html
神戸新聞は9月28日付で社説「表現の不自由展/政治的な補助金の不交付」を掲載している。
《大村知事は条件を整えて「不自由展」を再開する考えも示している。化庁も「化芸術立国」を掲げるのであれば、強権的な対応でなく、国際的な芸術祭をいかに守るか、一緒になって知恵を絞るべきだろう。》
https://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/201909/0012739957.shtml
高知新聞は9月29日付で社説「【補助金不交付】あしき前例を認めるのか」を掲載している。
《これではテロ予告や脅迫めいた抗議で「表現の自由」を妨げた行為を政府が追認したことにならないか。》
《今回の措置は、脅しによって気に入らない展示を中止に追い込んだ「あしき前例」に政府が加担することにもならないだろうか。》
https://www.kochinews.co.jp/article/312436/
沖縄タイムスは9月28日付で社説「[芸術祭の補助金不交付]萎縮助長は看過できぬ」を掲載している。
《内定を覆し不交付とすることが前例となれば表現の現場が萎縮する。深刻なのは脅迫で中止に追い込むことを追認してしまうことである。
芸術は作品を通じてさまざまな表現と向き合い、対話することである。時に波風が立つこともあるだろう。
多様な表現の自由を認め合う雰囲気が社会から失われると、息苦しくなる。》
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/476865
朝日新聞は9月28日付で社説「NHK経営委 『公共』の理解に欠ける」を掲載している。
《多くの被害を生んでいる事象について報じ、社会と共有する報道の活動にこそ視聴者目線が意識されるべきであり、問題を指摘された企業の苦情に個別に応じるようでは、公共放送の信頼と公平性を損ねる。
日本郵政には、放送行政を所管する総務省のOBもいる。NHKとのやりとりには、総務省の元事務次官も関わっていた。経営委の忖度が働いたとの見方があるのもやむをえまい。》
https://www.asahi.com/articles/DA3S14196535.html
信濃毎日新聞は9月28日付で社説「かんぽ問題報道 NHKの自主自律を疑う」を掲載している。
《石原進委員長は「番組に介入する意図は全くなかった。番組担当者が郵政側に間違った説明をしたことを注意した」とする。名目はガバナンス強化であれ、個別の番組を巡って口出しした形だ。経営委でどんな議論があったのか、明らかにすべきである。
続編が放送されたのは、顧客の不利益となる契約を繰り返していたことが発覚した後だ。この点もいきさつをはっきりさせなくてはならない。ネット上の動画は抗議後、削除された。NHKは「一定の役割を果たしたため」としている。ふに落ちない説明だ。》
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190928/KT190927ETI090003000.php
琉球新報は9月28日付で社説「NHK番組への圧力 公共放送の自律を脅かす」を掲載している。
《まず指摘しなければならないのは郵政グループの不誠実な対応だ。不正販売の究明と是正に集中して取り組むべきであるにもかかわらず、報道したNHKに矛先を向けた。》
《個別の苦情に、最高意思決定機関である経営委が動き、会長が釈明するのは異常と言うほかない。日本郵政筆頭株主は日本政府だ。政権に近い郵政グループだから特別な対応をしたのであれば、それこそ公正さを欠いている。》
《経営委に求められるのは、権力からのあらゆる圧力をはねのけ、自主自律を堅持する態度を貫くことだ。郵政側から要請があったからといって右往左往するようでは公共放送の使命は果たせない。》
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-997450.html
讀賣新聞はあいちトリエンナーレ補助金カットの問題も、NHK営委員会が日本郵政の抗議を受け入れてしまった問題も、社説では取り上げなかった。これはこれで異様なことではあるまいか。

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2)【記事】教堂の危機と出版不況

日経が9月27日付で「書店の淘汰一段と 教堂、不採算店閉鎖の再生計画」を掲載している。
《だが、教堂のような準大手ですら経営不振に陥る苦境のなか、成長戦略を描くことは難しいのが現状だ。スマートフォンやタブレット端末の普及で電子書籍やネット通販の市場が一段と広がる中、書店各社は従来のモデルを見直すことが急務となる。》
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50314440X20C19A9916M00/
日販が9月27日付で「株式会社教堂グループホールディングス事業再生計画における当社の支援について」を発表した。
《日販は教堂GHDへ500百万円の出資、ならびに取引変更時の在庫の一部支払についての再延長を通じて事業再生を資金面で支援してまいります。また、今後の事業・収益向上のために、ノウハウの提供による事業面での支援、人材の派遣による人事面の支援を行います。》
https://www.nippan.co.jp/news/20190927/
アニメ・コミック専門店「animega(アニメガ)」は切り売りされることになった。日経は9月27日付で「ソフマップアニメ専門店を譲受」を掲載している。
ビックカメラ傘下のソフマップは、書店大手の教堂グループホールディングス傘下の教堂が運営するアニメ・コミック専門店「animega(アニメガ)」の事業を10月末に譲り受ける。》
ソフマップは、アニメガの池袋マルイ店と池袋サンシャインアルタ店(東京・豊島)、静岡店(静岡市)、三宮店(神戸市)、高松店(高松市)の5店舗の運営を引き継ぐ。正社員とアルバイトを含めて約50人いる従業員も転籍させる。他の店舗は順次閉店するもようだ。》
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50292440X20C19A9H52A00/
M&A Online」が9月28日付で「書店大手の教堂、上場廃止危機を免れるも『再建』はイバラの道」を公開している。
《再生計画の柱は株式の第三者割当増資を通じた総額46億6000万円の金融支援。みずほ、三井住友、横浜、三井住友信託、商工組合中央金庫、静岡銀行の主力6行が計41億1600万円について債務の株式化に応じる。この結果、教堂GHDは金融機関からの借入金残高は60億円程度に約4割減少し、財務負担が軽減する。残りの借入金についても2025年8月末ま金利減免などの措置を受ける。》
《昨年10月から今年7月にかけて約30社のスポンサー企業の候補先に打診したものの、日販を除き、関心を示したところはなかったという。日販と並ぶ大株主の大日本印刷は新たな出資を拒んだ模様。》
《再生計画は明らかな縮小均衡型で、守勢が否めない。黒字定着を図る一方で、売上高は年々減り、2025年8月期には161億円(19年8月期見込245億円)に低下する計画を立てている。》
https://maonline.jp/articles/bunkyodo201909
教堂は縮小均衡するしか生き残れないのである。
帝国データバンクが9月26日付で「出版関連業者の経営実態調査」を発表した。売上に関して劇的な状況改善は見込めないが、減収幅は縮小傾向にある。とはいえ、縮小傾向はつづくことだろう。
《2018年度の出版社の売上高合計は1兆6036億4700万円となり2年連続の減少(前年度比0.2%減)、出版取次は1兆5195億3200万円(同4.3%減)、書店経営は1兆652億6000万円(同1.3%減)となった》
《売上規模別にみると、全体では「1億円未満」が2438社(構成比51.6%)でもっとも多い。次いで「1億~10億円未満」で1794社(同38.0%)となった》
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p190904.pdf
東京商工リサーチは「2019年(1-8月)『出版業』の倒産状況」を公開している。《「出版」、「取次」、「書店」が負の連鎖に嵌》ったとは、その通りである。
《沈静化していた「出版業」の倒産が急増している。2019年の「出版業」倒産は1月-8月累計で26件(前年同期比116.6%増、前年同期12件)に達し、2018年1年間の22件をすでに上回った。》
《2019年に出版業の倒産が急増した背景は、「出版不況」で雑誌に頼った流通システムが崩れ、「出版」、「取次」、「書店」が負の連鎖に嵌り、業界構造の改善が遅れたことが大きい。不採算の出版物の廃刊、休刊の決定の遅れだけでなく、逆に書籍点数を増やしてきた出版社もある。だが、売上増につながらず、印刷代や紙代の値上がりで赤字が拡大する悪循環に陥っている。》
《深刻な出版不況に打開策は見当たらない。抜本的な改善ができずに経営体力が疲弊した中小・零細規模の出版業者の倒産は、「出版は化」の時代の終焉を示している。》
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20190927_02.html

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3)【本日の一行情報】

久住昌之原作、谷口ジロー作画による「孤独のグルメ」が初代編集者の壹岐真也によって「小説 孤独のグルメ 望郷篇」として小説化され、扶桑社より10月4日に発売される。壹岐真也は電通と組んで「en-taxi」も立ち上げた編集者である。
https://natalie.mu/comic/news/349078

◎AOKIは、小学館の女性ファッション誌「Oggi」とコラボし、上質なウールを100%使用したニットを、AOKI15店舗ならびにAOKI公式オンラインショップにて、9月27日(金)より、限定400着で発売している。11000円+税。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000314.000011795.html

◎総合ファッションサイト「MAGASEEK」は、「Oggiエディター三尋木奈保プロデュースのスペシャルコラボアイテムの限定販売を開始した。
https://www.asahi.com/and_M/pressrelease/pre_5890841/

◎岡山、香川、愛媛、広島をひとつの化圏として捉えたCasa BRUTUS特別編集「瀬戸内シティガイド」(マガジンハウス)が発売されている。なかなか良い出来である。
https://casabrutus.com/art/117950

河出書房新社は、「河出庫」秋のフェアとして「河出庫ベスト・オブ・ベスト」を開催する。声優の斉藤壮馬を起用している。
http://web.kawade.co.jp/bunko/2865/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000265.000012754.html

貫井徳郎の「罪と祈り」(実業之日本社)が3刷とな。評判も良いし、売れている。
https://twitter.com/JITSU_NICHI/status/1177815844417495040
週刊ポスト」も「著者に訊け」で取り上げている。
《物語は平成末期の「亮輔と賢剛」編と、昭和末期の「辰司と智士」編が交互に進み、親世代の禍根に翻弄される2人の姿が時代と人の残酷な関係を映しだす、あまりにも切ない「正義と罪を巡る小説」である。》
https://www.news-postseven.com/archives/20190927_1455114.html

◎給与条件は悪くとも本を読むのが好きだから書店員になった、と。「ほんのひきだし」が「書店員に対する『働き方』アンケートの調査結果が発表 『今後も働きたい』が最多も『給与面』『業界への不安』が課題に」を公開している。
https://hon-hikidashi.jp/more/95071/

◎学研プラスは、経済産業省「未来の教室」実証事業(平成31年度「学びと社会の連携促進事業」)の事業者に、昨年度に続き2年連続で採択された。
https://ict-enews.net/2019/09/26gakkenn/

日本ペンクラブは吉岡忍会長の談話「化庁の補助金不交付決定の撤回を求め、『あいちトリエンナーレ2019/表現の不自由展・その後』のすみやかな再開を期待する」を9月26日付で発表した。
《中断された「あいちトリエンナーレ2019/表現の不自由展・その後」の再開に向けた動きが伝えられている。「いま行政がやるべきは、作品を通じて創作者と鑑賞者が意思を疎通する機会を確保し、公共の場として育てていくことである」(8月3日声明)と展示継続を訴えてきた私たちは、この動きを注視している。
しかし、一方、化庁は予定していた「あいちトリエンナーレ2019」に対する補助金を交付しない決定をしたという。理由はどうあれ、これは同イベントを経費の面から締めつけ、「表現の不自由展・その後」を脅迫等によって中断に追い込んだ卑劣な行為を追認することになりかねず、行政が不断に担うべき公共性の確保・育成の役割とは明らかに逆行するものである。
私たちは、化庁がその決定を撤回するよう求めるとともに、同展が当初の企画通りに確実に、一日も早く再開されることを期待する。》
http://japanpen.or.jp/comment0926/

◎「NEWSポストセブン」が9月29日付で門田隆将による「朝日新聞の『化庁補助金不交付報道』は印象操作でしかない」を掲載している。
《私は、少女像より何十倍、何百倍もの日本への憎悪をこれらの作品に感じた。しかし、マスコミは朝日に代表されるように、絶対にこの作品群を正確には報じない。なぜか。
答えは簡単だ。もし、作品群の真実を報じたら、問題の「表現の不自由展・その後」に展示されているものがいかに「表現の自由を逸脱しているかがバレてしまうからだ。》
https://www.news-postseven.com/archives/20190929_1460433.html

◎「J-CASTニュース」が9月26日付で「平凡社『毎月数十部しか売れなかったのが...』 絵師ツイートで『事典』重版に」を公開している。
《数千円の価格の重厚な事典が、「絵師」のツイートをきっかけに拡散されて知名度を上げ、事典としては異例の重版になっているという。
その本は、平凡社の『有職装束大全』(八條忠基さん著)だ。精緻な考証や細密なイラストが、二次創作を描くマンガ家やイラストレーターに「クオリティが凄い」と驚かれている。》
平凡社ツイッターアカウント「平凡社ライブラリー」では9月24日に「重版が決まりました!」「週明けから営業部の電話が鳴りやみません」とツイートし、反響が収まらない様子だ。さらに著者の有職故実研究家・八條忠基さんもツイッターやフェイスブックでお礼と自著の宣伝を始めている。》
https://www.j-cast.com/2019/09/26368567.html?p=all
2.8万のリツイート、6.3万の「いいね」を獲得し、バズった9月21日に投稿されたツイートはこれ。
《ヤベェ本を買ったぞ…
昔の偉い人たち(ザックリ表現)の服の構造や成り立ち、色合いや様の意味、アクセサリーの種類とかが分かりやすくまとめられてる。
ネット知識でフワッと把握してた所がしっかり解説されてて、痒いところに手が届く一冊だった…
絵描き字書き立体屋問わず全創作者にオススメ。》
https://twitter.com/robiiiiiimmm/status/1175400561824288768

◎日本マスコミ化情報労組会議(MIC)と韓国の全国言論労働組合(言論労組)は「日韓両国のメディア労働者共同宣言―事実に基づいた報道で、国境を越えて平和と人権が尊重される社会を目指そう―」を発表した。
《歴史問題に端を発した日韓両国の政治対立が、さまざまな分野での交流を引き裂き、両国の距離を遠ざけている。
歴史の事実に目を背ける者に、未来は語れない。
過去の反省なしには、未来を論じることはできない。
排外的な言説や偏狭なナショナリズムが幅をきかせ、市民のかけがえのない人権や、平和、友好関係が踏みにじられることがあってはならない。いまこそ、こつこつと積み上げた事実を正しく、自由に報道していくという私たちメディア労働者の本分が問われている。
今日、日本の「マスコミ化情報労組会議」と韓国の「全国言論労働組合」に集うメディア労働者たちは、平和と人権を守り、民主主義を支えるメディアの本来の責務をもう一度自覚して、次のように宣言する。
一、我々は今後、あらゆる報道で事実を追求するジャーナリズムの本分を守り、平和と人権が尊重される社会を目指す。
一、平和や人権が踏みにじられた過去の過ちを繰り返すことがないよう、ナショナリズムを助長する報道には加担しない。》
http://www.union-net.or.jp/mic/pdf/2019_09_27nikkan-media-worker-joint-declaration.pdf
「歴史からの黙示」「思想としてのファシズム」で知られる千坂恭二は、この共同宣言をフェイスブックで次のように批判している。
《このような共同宣言は、当人たちは真面目なのだろうけれども、彼らの意識を超えた構造的な無意識性において胡散臭さというか、ナショナリズムを助長する報道には加担しない」という趣旨に反する現実を結果してしまう可能性を感じることがある。
というのも「歴史の事実に目を背ける者に、未来は語れない」というが、「歴史の事実」とは何かということだ。歴史とは、当事者たちのドキュメント的な意識や現実に還元されるのかということを問うてみるべきだろう。例えば、歴史には、後世の判断があるとすれば、歴史と報道はズレるだろうし、場合によっては対極的になることもあり得よう。》
https://www.facebook.com/chisaka.kyoji/posts/2436691803088554

◎「週刊実話」がプロデュースする酒場がオープンする予定だという。
《本格営業にさきかげて、本誌カバーガールも務める人気グラドル犬童美乃梨クンと飲める特別イベントを10月4日(金)に開催します。歌あり、トークあり、水着ありの興奮しっぱなしの2時間をお約束(特別イベントは事前申し込みが必要です)。グラドルと乾杯し、ツーショットチェキを撮って最高の思い出を作りましょう。》
https://wjn.jp/article/detail/6856323/
https://wjn.jp/sakaba/index.html
これは行きたい!

◎「TOCANA」が「本当に怖い『超ブラックな出版業界』の全貌! 作家への敬意ゼロ、印税の連絡なし…吉本興業よりヤバい労働環境!!」を掲載している。
《古い作家に聞いた話では、銀行金利が良かった頃は、あえて支払いを遅らせて出版社が金利分を利益にしていたなんて話もあったらしいが、現在の遅い支払はただの自転車操業が理由だろう。こうした話のどこまでが公取委にとって“アウト”となるか注目されるが、扱いが低いのは芸人ばかりじゃないようだ。》
https://tocana.jp/2019/09/post_115154_entry.html

電通デジタルは、LINEが提供するMessaging APIを活用し、LINE公式アカウントで多様なコミュニケーションが可能になる新規顧客獲得・既存顧客育成支援サービス「BOT BOOSTaR」(ボットブースター)を開発し、その提供を開始した。
https://www.dentsudigital.co.jp/release/assets/DD2019026_0926.pdf

集英社女性誌「MORE」11月号の付録は「ジルスチュアート ミニ財布」。
https://more.hpplus.jp/morehapi/article/samenyan/f-news/51075/1/

◎「流通ニュース」は9月27日付で「有隣堂/松信副社長が語る『誠品生活日本橋』運営への挑戦」を公開している。
《書籍が売れない時代となり、書店運営だけでは、経営環境が厳しくなっています。自社だけで、従来の発想での事業展開に限界を感じていました。その中で、「誠品生活」とのコラボレーションの話があり、その経営理念に感銘を受けました。本を売るだけでなく、化の中での書籍の重要性、書籍を通じて、国家、地域を良くしていくという考え方も一致し、今回の挑戦となりました。》
https://www.ryutsuu.biz/column/l092711.html

徳間書店は竹垣悟の「若頭の社会復帰と三つの山口組の行方 中野太郎の激震から七代目の野望まで」を刊行する。徳間書店は著者を次のように紹介している。
《1951年生まれ、兵庫県姫路市出身。元義竜会会長。渡世の所作を四代目山口組・竹中正久組長より学ぶ。初代竹中組組長秘書、のちに竹中武組長の下で若頭補佐、中野会若頭補佐、古川組舎弟頭補佐を歴任。2005年にカタギとなり、現在は暴力団員の更生を支援するNPO法人「五仁會」代表。》
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000207.000016935.html
この写真を見よ!松園光雄が若い!
《当時の編集長・松園光雄(私と松園の仲は写真を見て頂ければ分かると思います)や、デスクの長綱和幸(後に徳間書店専務)とは連載中よく飲みに行ったものです。
  加茂田重政が徳間書店社長・徳間康快から「詫び状」を取って居たのを私が加茂田に話し、東京のホテルオークラのロビーで(溝口敦も同席で)長綱和幸に返還させた事もあります。》
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwjDmMPY6vXkAhV1I6YKHTnNAn0QFjAAegQIABAB&url=https%3A%2F%2Fwww.npo-gojinkai.net%2F2013%2F02%2F01%2F%25E7%2584%25A1%25E8%25B2%25AC%25E4%25BB%25BB%25E6%2599%2582%25E4%25BB%25A3%25E3%2581%25AE%25E5%2588%25B0%25E6%259D%25A5%25E3%2582%2592%25E5%2598%2586%25E3%2581%258F%25E5%25B3%25B6%25E7%2594%25B0%25E7%25B4%25B3%25E4%25BB%258B%25E3%2581%25A8%25E4%25BA%2594%25E4%25BB%2581%25E6%259C%2583%25E9%25A0%25AD%25E9%25A0%2598%2F&usg=AOvVaw1pdn0cI3Oz46Kl2KOGEw6O&cshid=1569753391245470
竹垣悟は若山富三郎の付き人で大部屋俳優だったこともある。
https://twitter.com/hvx0vfobceizo6m/status/844690910831009792

北海道新聞が9月28日付で社説「芸術祭補助金 不交付は表現への圧力」を掲載している。
《しかも決定前日、県の設置した検証委員会が中間報告を公表し、リスク回避や展示方法の改善などの条件を整え、速やかに再開するよう提言したばかりだった。
化庁の決定は、再開阻止を狙った疑いが消えない。》
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/349205?rct=c_editorial

◎小説投稿サイト「野いちご」「Berry’s Cafe」「ノベマ!」を運営するスターツ出版は、「ベリーズ庫」の異世界ファンタジーレーベルをコミカライズした電子コミック誌「Berry’s Fantasy」を9/27(金)に創刊する。創刊号は無料で提供し、2号目以降は200円~400円を予定しているそうだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001116.000000607.html

◎ナイキの新CM。社会派なんだよね。
https://twitter.com/soulflowerunion/status/1178110268154372102

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4)【深夜の誌人語録】

仕事は生活の一部にしか過ぎないのである。生活を仕事の一部にしてはならないはずだ。