【文徒】2019年(令和元)8月13日(第7巻144号・通巻1564号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】新聞の「明らかにした」報道に異議あり
2)【記事】夏の夜の夢に終わった見城徹ツイッター「復活」
3)【記事】「表現の不自由展・その後」中止と行政の事なかれ主
4)【記事】「NHKをぶっ壊す」の立花孝志が新聞、テレビを席捲!
5)【本日の一行情報】
6)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2019.8.13 Shuppanjin

1)【記事】新聞の「明らかにした」報道に異議あり

これは朝日新聞デジタルが8月7日付で掲載した「小泉進次郎氏と滝川クリステルさん、結婚・妊娠を公表」なんだけど。
自民党小泉進次郎衆院議員(38)とアナウンサーの滝川クリステルさん(41)が7日、首相官邸で記者団に対し、結婚することを明らかにした。》
https://www.asahi.com/articles/ASM874JPTM87ULFA00W.html
無署名の原稿だけれど、首相官邸で記者団の取材に応じたわけだから、政治部の記者が記事を書いたのだろう。小泉進次郎の結婚を首相官邸が政治利用したということではないのだろうか。新聞が「権力の監視役」を任じるのであれば、首相官邸を舞台にした小泉進次郎による官邸記者たちを利用した結婚発表を報じないという「見識」があっても良かったのではないだろうか。「小泉進次郎衆院議員と滝川クリステルさんが結婚 滝川さんは妊娠中」は毎日新聞。官邸記者クラブに属する宮原健太が書いている。
自民党小泉進次郎厚生労働部会長とフリーアナウンサーの滝川クリステルさんは7日、結婚すると明らかにした。》
https://mainichi.jp/articles/20190808/k00/00m/040/134000c
宮原の連続ツイートによれば、「官邸という公の場で発表するのはおかしい」という批判は、批判に値しないようなのである。
小泉進次郎氏、滝川クリステル氏の結婚報道について色々と批判も出ているので官邸の記者として少し説明します。
まず、両氏が官邸で記者の取材を受けましたが、あれは「会見」ではなく「ぶら下がり」です。》
《どういうことかと言うと、官邸を出た両氏に対して私たちが自主的に声をかけているということです。
官邸を出入りする政治家は何らかの意向を総理や長官等に伝える場合が多いので、官邸のブラックボックスを透明化するために、総理、長官と何を話したのか聞きます。》
《相手の周りを記者が囲む形式で、これを「ぶら下がり」と言います。
そのため、小泉氏を主語に「会見した」「発表した」とするのは誤りで、「記者の質問に答えた」「明らかにした」というのが正しい。》
《そのため、「官邸という公の場で発表するのはおかしい」という批判は前提条件が崩れ、難しいと思います。もちろん、小泉氏は囲まれることを想定しているでしょうが、「記者の質問に答えただけ」となるでしょう。》
《次に、「官邸に報告に来るのがおかしい」という批判もあがっていますが、政治家が総理、長官に私的に近況報告に来ることはあるので、それを「結婚は別」と切り離すのは私は難しいと思います。
そこを区別する論理的根拠を私は思い浮かびません。》
《最後に「こんなに騒ぐことか」という批判がありますが、それは私はその通りだと思います。
有名人同士の結婚ではありますが、特に新聞での扱いが大きすぎる。》
https://twitter.com/miyaken0515/status/1159431597533171712
https://twitter.com/miyaken0515/status/1159431860163764224
https://twitter.com/miyaken0515/status/1159432106499399681
https://twitter.com/miyaken0515/status/1159432290784559106
https://twitter.com/miyaken0515/status/1159432511413354498
https://twitter.com/miyaken0515/status/1159432679315521536
確かに毎日の宮原が指摘するように朝日新聞も「明らかにした」と書いているし、讀賣新聞も、産経新聞共同通信も「明らかにした」と書いている。
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20190807-OYT1T50155/
https://www.sankei.com/politics/news/190807/plt1908070015-n1.html
しかし、果たして、こうした新聞やテレビの報道を前にして民衆が小泉進次郎を主語に『会見した』『発表した』と理解するのは誤りなのだろうか。小泉が結婚を明らかにしたことを報じないメディアがあれば、宮原の理屈も私にはわからないでもないが、こうも右から左まで翼賛的に「明らかにした」報道を繰り広げるのであれば、官邸という公の場で発表したことになるのではないか。「明らかにした」報道は乗せられやすいのである。私にしてからが新聞の「明らかにした」報道をその理屈を了解したうえで読んでも、首相官邸を舞台にした小泉進次郎による結婚発表としか理解できないのである。新聞は新聞で責任回避の法を駆使することが新聞の本性だということである。
戦史/紛争史研究家の山崎雅弘が至極真っ当なツイートを投稿している。
《私もNHKが午後3時のニュースのトップでこれを大々的に扱っているの見て異様だと思ったが、集められた記者たちは、ただの一議員の私的な結婚発表会がなぜ「首相官邸」という公的な場で行われ、なぜ「首相や官房長官からお祝いの言葉をもらった」等のコメントを自分が報じるのか、意味を考えないのか。》
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/1159025121257934849
小田嶋隆がツイートしているようにどうかしていると思わないほうがどうかしている、のだ。
《そもそも、結婚発表の記者会見に官邸が使われていること自体、公私のバランスを見失っている。
でもって、その結婚発表の情報を公共放送がニュース速報で伝えている。
どうかしていると思わないほうがどうかしていると思う。》
https://twitter.com/tako_ashi/status/1159047504790339584
小泉サイドからすれば「週刊春」「週刊新潮」をはじめとした週刊誌ジャーナリズムが夏期休暇に入る時期を計算に入れての発表でもあったのだろう。「サイゾーウーマン」が「滝川クリステルと小泉進次郎氏、“週刊誌泣かせ”の結婚報告に『見習うべき』と業界称賛の声」を公開している。こんな「芸能関係者」のコメントを紹介している。
《「ちょうど『週刊春』(藝春秋)と『週刊新潮』(新潮社)をはじめ、各週刊誌の記者たちが夏期休暇に入る時期に発表したので、結婚について、根掘り葉掘り誌面に書かれることもないはず。タイミングとしてはベストとしか言いようがありません。交際報道によって炎上する芸能人やプロダクションは、彼らの“危機管理能力”を見習うべきです」(芸能プロ関係者)》
https://www.cyzowoman.com/2019/08/post_245389_1.html

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2)【記事】夏の夜の夢に終わった見城徹ツイッター「復活」

幻冬舎代表取締役社長の見城徹ツイッター復活について、豊崎美はこうリプライしている。
ツイッターを再開したのは、津原泰水さんに対し、言論封殺を行った御社の暴挙を認め、正式に津原氏に謝罪するつもりなんですね。よかったです。「ばっくれる」なんて小者感でいっぱいなこと、見城さんともあろう方がするはずがないと思っていましたので。》
https://twitter.com/toyozakishatyou/status/1159444956869582855
杉江松恋もリプライ。
《『ヒッキーヒッキーシェイク』庫化取り止めの一件、社長がSNSを止める云々は枝葉末節に過ぎないと再三指摘してきました。Twitterを再開されたということで原点に戻って津原さんへの謝罪、及び抜本的な体質改善の努力をされることを希望します。
https://twitter.com/from41tohomania/status/1159340794475470848
フリー編集者の岩嵜修平が呟く。
幻冬舎見城徹氏が、シレッとTwitter復活して、ご友人のCA藤田社長による浜崎あゆみの自伝の感想シェアして、今泉力哉監督作品の感想を述べている。
他に色々と書くべきことがある気がするのだけれど、宣伝アカウントのみで活用していくおつもりなのかしら。津原泰水さんの件は解決したのかしら。》
https://twitter.com/shu_iwasaki/status/1159310319300182016
見城徹が5月20日に「僕のツイートはこれにて終了します」とツイートしていたことを皆忘れていなかったようである。某出版社校閲部員もこんなツイートを投稿をしている。
見城徹氏がツイッターを再開したのを横目で見ましたが、一応黙認しようと思います(このツイートを書いている時点で厳密な意味では既に黙認ではない)。私はこうした形で前言撤回する人が嫌いですね。前言撤回するなら、しかと理由を述べよと思う。何も解決していないのにホイホイ出てくるなと、ね。》
https://twitter.com/WiQIHaDU6fPWDK2/status/1159403929123188736
津原泰水が決定打を放つ。
幻冬舎広報はマスコミ各社に「津原泰水が勝手に『ヒッキーヒッキーシェイク』の原稿を引き揚げた」と説明、見城さんもそうツイートし、いずれ担当者が証拠を公開すると恫喝してきた。僕はやむなく取材者達にメーラーごと見せていたのだが、このたび彼の虚言癖が立証され、以後の説明の手間が省けた。》
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1159475998368264192
かくて見城徹は何の報告もなしにツイートを削除するのみならず、ツイッターアカウント「@kenjo_toru1229」そのものも削除してしまう。8月9日の段階で見城徹は何のアナウンスもなしにツイッターの世界から消えてしまったのである。このことに豊崎由美は気がついていないのだろうか。こんなツイートを8月9日に発表している。
《息をするように嘘をついてしまうタイプというよりは、喉元を過ぎるのが異様に速い人なんではないだろうか、見城徹は。津原泰水氏に対し言論封殺行為を行ったことを認めたくないがためにTwitterをやめる宣言したのに、3ヶ月もたたないうちに再開してしまう。早すぎるってばw》
https://twitter.com/toyozakishatyou/status/1159691856273276930
《そんな早々に再開したら、記憶に新しい状況なんだから、また責められることくらい、どうしてわからないんだろう。ついにわたしもブロックされてしまったので、津原泰水さんへの言論封殺に関し「間違ってる」と思う皆さん、かわりに「いつ謝るんですか」見城徹に@飛ばしていただけませんか。》
https://twitter.com/toyozakishatyou/status/1159692658157031425
「BLACKザ・タブー編集部」が呟く。
見城徹さんはツイッターを再開して、すぐアカウントを削除したんすか。そんなにアンチ耐性がない人なの?》
https://twitter.com/the_taboo_/status/1159709766102347777
某出版社校閲部員は気がついている。
《思えば、見城徹は、津原さんへの「部数侮辱」も深夜だった。今般のアイネクライネ…のよくわからないツイートも深夜。酒の勢いでリスクの高い行動をしているのだとしたら情けないことだ。晩節をこれ以上汚さないためのTwitter削除は賢明であろう。今後は「出版人としての当然の行動」を期待する。》
https://twitter.com/WiQIHaDU6fPWDK2/status/1159768443127623683

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3)【記事】「表現の不自由展・その後」中止と行政の事なかれ主

大塚英志事務所が次のようにツイッターに投稿している。
《今回一番、危なっかしい議論は「表現の自由は認める」が「公共の場ではすべきでない、税金を使うべきではない」という主張。「表現の自由」を唯一制限できる「公共の福祉」の「公」が「政治権力の意向との一致」に公然とすり変わっていることを追認していること。「公」はほっとくと無制限に肥大する。》
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1159965903783526401
《例えば「公道」も「公共の場」だから、国立大だけでなく私学助成金得ている私大のキャンパスも「公共の場」だから、と「公共」が拡大しかねない。そもそも建設・運営に公的資金の助成の一切ない展示施設やイベント会場が一体いくつあるのか。公共の場NG論で展示・集会は公然と制限できてしまう。》
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1159968517539500032
美術評論家連盟」が「『あいちトリエンナーレ2019』における『表現の不自由展・その後』の中止に対する意見表明」を発表した。この「意見表明」には次のように書かれていた。
《今回の事件を是認するならば、「あいちトリエンナーレ 2019」に限らず、今後のあらゆる
表現活動は委縮せざるを得なくなります。表現の健全な発展は日本国内において期待でき
なくなり、ひいては、市民の多様な活動を守るという行政機関への信頼そのものを損なわ
せることになるでしょう。この事件はすでに海外でも報道され、日本国内から発信される
豊かな化活動総体に対する、国際的な信頼を失墜させています。
http://www.aicajapan.com/wp/wp-content/uploads/AICA_Japan_opinion_2019_08.pdf
「BUSINESS INSIDER JAPAN」は8月8日付で公開した「『表現の不自由展』中止、海外メディアはどう報じたか。表現の自由問題と最悪の日韓関係」で、《「表現の自由の制限」や「政治介入」を懸念する独自記事を掲載したのは、主要欧米メディアではニューヨーク・タイムズぐらいだ。》と書いている。
https://www.businessinsider.jp/post-196071
ニューヨーク・タイムズが8月5日(米東部時間)付で掲載した「展示会、表現の自由を讃え、黙らされる」がそうだ。
https://www.nytimes.com/2019/08/05/world/asia/japan-aichi-trienniale.html?searchResultPosition=1
この記事には「辺境から眺める――アイヌが経験する近代」(みすず書房)のテッサ・モリス=スズキが次のようなコメントを寄せている。「BUSINESS INSIDER JAPAN」も紹介している。
《「日本政府は、別の機会をとらえては、暴力やテロの脅威には屈しないと繰り返し強調している。政府が、同様の脅迫があったとして、(例えば)主なスポーツイベントを中止するとは想像できない。過激派からの脅迫が、なぜこんなに素早く行政側の降伏につながったのか」》
神戸新聞NEXTは8月9日付で「津田大介氏招くシンポ、中止を発表 主催者側」を掲載している。「公」は、こうして肥大化していくのである。
《「表現の自由」を問う企画展が脅迫により中止された国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」(愛知県で開催中)の芸術監督・津田大介さんを招き、神戸市内で18日に開催予定だったシンポジウムについて、同市の外郭団体など主催側は9日、中止すると発表した。津田さんの登壇に関し、市などに8日までに抗議や問い合わせの電話が約100件寄せられていた。「現在の状況では本来の趣旨に沿って開催できないため」などとしている。》
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201908/0012592817.shtml
テッサ・モリス=スズキのコメントを踏まえて言えば、神戸市の行政は「過激派からの脅迫」がなくとも、「抗議や問い合わせの電話が約100件」が寄せられただけで、素早く降伏してしまったのである。要するに日本の行政は「事なかれ主義」に汚染されているのではないか。前新潟県知事の米山隆一は次のようにツイッターで指摘している。
《何の原則も無く単なる「批判忌避」による中止です。これは、日本における表現・言論の自由の最大の敵は実の所、右でも左でもなく「行政の事なかれ主義」と「責任をとらない政治」そして「批判そのものを忌避する化」である事を端的に示しているように思います。残念です。》
https://twitter.com/RyuichiYoneyama/status/1159691007677485057
江川紹子も「事なかれ主義」という言葉を使ってツイートしている
《なんともったいないことを!今回の顛末について突っ込んで語らせればよかったのに…。こういう事なかれ主義、もうやめませんか?》
https://twitter.com/amneris84/status/1159688958483107840
津田大介自身も中止を驚いている。しかし、驚いているだけでは駄目なのだ、津田は。
《神戸の件、僕は出演するつもりだったんですが、昨日の夜突然聞かされて僕も驚いてる(これが全国ニュースになるのか……)ところです。》
https://twitter.com/tsuda/status/1159752609269334016
音楽評論家の高橋健太郎は、こうツイートしている。
《「アートは異物を受け入れるのか」を論じようと思ったら、その前に、神戸市がアートも異物も受け入れませんって宣言することになってしまったてことか。》
https://twitter.com/kentarotakahash/status/1159704118442647553
「あいちトリエンナーレ」で公開が中止になった「表現の不自由展・その後」は津田大介を「表現の不自由」に追い込んでしまったようである。行政の「事なかれ主義」は津田を「異物」として排除してしまったのである。「あいちトリエンナーレで芸術監督をつとめ、「表現の不自由展・その後」の出展に動いた津田大介の言わばジャーナリストとしての意図とは全く逆の力学が情況を動かしてしまっている。津田の芸術監督としてのヘナチョコぶりをを批判するのは良いが、「津田狩り」を許してはならないはずだ。

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4)【記事】「NHKをぶっ壊す」の立花孝志が新聞、テレビを席捲!

産経新聞は8月8日付で「N国・立花党首会見『NHKは国会議員にW杯チケット配っていた』」を掲載している。
《立花氏がNHK職員だったころに、NHKが国会議員にサッカーワールドカップ(W杯)などのチケットを配っていたことも暴露した。》
https://www.sankei.com/politics/news/190808/plt1908080029-n1.html
朝日新聞デジタルは8月8日付で「N国・立花氏、NHKと受信契約 でも『払うのは8割』」を掲載している。
《…参院議員会館事務所に置いたテレビ1台の放送受信契約(衛星放送含む)をNHKと交わしたと発表した。受信料は自らが合理的と判断した8割分を支払い、差額分の受信料について債務不存在確認訴訟を10月中にも起こす考えを示した。》
https://www.asahi.com/articles/ASM885QYPM88UTFK00H.html
スポーツニッポンは8月9日付で「N国・立花党首 受信契約でNHK訪問、自ら警察呼んだ」を掲載している。
NHKから国民を守る党の立花孝志党首(51)は8日、国会内で会見し、東京・渋谷のNHKを同日訪れ「受信契約を結んだ」と明らかにした。受信料の支払いについては「不払いにする。契約は法律で決まっているが、支払いは裁判で決定しなければならない」と述べた。NHKには自身を相手に訴訟を起こすよう求めた。》
https://www.sponichi.co.jp/society/news/2019/08/09/kiji/20190809s00042000082000c.html
東スポWebが「親分・上杉隆氏N国党幹事長に就任“ダブルたかし”でNHKをぶっ壊す!」を掲載している。
参院選で国政政党となった立花孝志党首(51)率いる「NHKから国民を守る党」の幹事長に、ジャーナリストの上杉隆氏(51)が就任することが8日、本紙の取材で分かった。》
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/1505523/
産経新聞の阿比留瑠比がツイートしている。
NHKから国民を守る会には、一定の関心とそこはかない好感を抱いていましたが、役員に上杉隆氏が就くと聞いて一気にどうでもよくなりました。何だ結局、そんなところかと。つまらん…今夜は「本日のバーガー」12巻でも楽しむか。》
https://twitter.com/YzypC4F02Tq5lo0/status/1160042376603172864
しかし、この間、テレビのワイドショーに出ずっぱりで知名度を上げに挙げている立花にNHKは素早く反応した。朝日新聞デジタルは8月9日付で「NHKが異例の放送 番組で『受信料お支払いいただく』」を掲載した。
《NHKは9日夜、総合テレビで、受信料制度への理解を求める異例の番組を3分間にわたって放送した。NHK広報局によると、視聴者から受信料制度に関する問い合わせが相次いでいることなどを受けた対応で、7月の参院選議席を獲得した「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首の発言に関するものも含むという。同じ番組を10日と11日にも放送する。》
https://www.asahi.com/articles/ASM897367M89UCVL02T.html?ref=rss
こうしたNHKに例えば門田隆将は批判的である。ツイッターにこう投稿している。
NHKが問題なのは、未だにWGIPに基づく偏向報道もさることながら受信料収入が7千億円を超えているのに更に徴収範囲を広げようとすること。言語道断。国民の反発は凄まじいものになる。今後NHKに"飼われている"政治家にも非難の矛先は向かう。早くその事に気づけ。分を弁えよ。》
https://twitter.com/KadotaRyusho/status/1160051764856360960
NHKをぶっ壊す」の立花孝志とNHKの国会での論戦が実現したら面白いのに!

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5)【本日の一行情報】

◎「NEWSポストセブン」によれば、少女まんが誌「ちゃお」ファンブック「ちゃおのひみつ」が意外なことに中高年男性にも売れているとそうだ。
《さらに、意外なことにBABYMETALファンの男性が購入していることも大きかったという。BABYMETALは、2010年に原型となるユニットが結成されたヘビーメタルバンドで、バンド名は「ヘビーメタル」と「べビー」を組み合わせたもの。ボーカルとダンス担当のSU-METALとスクリーム(コーラス・合いの手)を担当するMOAMETALの二人の女性で構成される。レディー・ガガの北米ツアーにも前座として同行した本格派だ。しかし、なぜ彼女たちのファンが購入するのか。》
https://www.news-postseven.com/archives/20190807_1426401.html
MOAMETALの菊地最愛も「ちゃおガール」の出身で、小学2年生のときのオーディションの際の写真がファンブックに掲載されている。

◎「週刊少年マガジン」に1989年から連載されている「はじめの一歩」が舞台化されることになった。
https://www.oricon.co.jp/news/2141800/full/

◎日販は、ねこへの理解をより深めるための知識を問う「第4回ねこ検定」を、2020年3月22日(日)に全国6都市で開催する。「ねこ検定公式ガイドBOOK初級・中級編」廣済堂出版から発売される。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000023227.html

白泉社の男性コミック誌「ヤングアニマル」に2015年から2016年まで連載された「シグナル100」(原作:宮月新 作画:近藤しぐれ)が、橋本環奈主演により実写映画化されることになった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000046848.html

BBCニュースが「東京のコンビニにたくさんのネズミ、店舗は休止に」を公開している。
コンビニエンスストアファミリーマートは6日、東京都渋谷区の店舗内をネズミが走り回っている動画がソーシャルメディアで拡散されたことを受け、謝罪した。
ファミリーマートは5日付でこの店舗を閉鎖し、「不衛生」な動画が顧客に「不快感」を与えたことを謝罪した。》
https://www.bbc.com/japanese/49261636
ファミリーマートの評判はがた落ちである。

◎「ダイヤモンド・オンライン」が「読売2600万、小学館6500万で新聞・出版間格差!メディア・商社の退職金」を公開している。
https://diamond.jp/articles/-/211005

◎「ダイヤモンド・オンライン」が「NHKの『受信料収入』依存は大問題、N国党の主張は一理ある」(窪田順生)を公開している
内閣府「平成30年版高齢社会白書」によれば、2017年に1億2671万人だった人口は、2035年には1億1522万人にまで減る見込みだ。その中でも、NHKの受信料にかなり貢献をしている「15~64歳」という現役世代は、7596万人から6494万人と1100万人も減る。
つまり、事業収入の97%を受信料に依存する、現在のNHKのビジネスモデルは遅かれ早かれ「破綻」をきたすことが目に見えているのだ。》
https://diamond.jp/articles/-/211206

琉球新報が8月7日付で「『週刊女性』が沖縄特集 『沖縄』を知らない安倍首相へ 8月13日号 基地、社会構造掘り下げる10ページ」を掲載し、その内容を大絶賛している。
《女性週刊誌「週刊女性」(主婦と生活社刊)は8月13日号で、沖縄に関する10ページにわたる特集を掲載した。「寄り添われることなく74年、戦争は、まだ終わっていない 『沖縄』を知らない安倍首相へ」と題して、名護市辺野古で続く新基地建設工事の問題点をはじめ、全国ワーストの貧困率や非正規雇用率を引き合いに沖縄の社会構造を掘り下げた。県内書店で販売中で、価格は税込み420円。》
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-967859.html

◎出版事業を手がけるSBクリエイティブのBIT事業部では、金融の未来を見通す新しいWebメディア「FinTech Journal」(フィンテックジャーナル)を8月7日に創刊した。
https://www.softbankcr.co.jp/ja/news/press/2019/0807_002531/
https://www.sbbit.jp/fj/

集英社オレンジ庫から刊行されている小説「宝石商リチャード氏の謎鑑定」が、2020年1月にテレビアニメ化されることにななった。
https://mainichi.jp/articles/20190807/dyo/00m/200/028000c

◎「Abema TIMES」が8月9日付で「『炎上させずに実施できたはず』表現の不自由展中止に出展作家が反論、“少女像”と自身の作品『なぜ一緒にするんだと』」を公開した。造形作家の中垣克久が8月7日放送のAbemaTV「AbemaPrime」に出演した。中垣は今回の中止の引鉄を引くことになった「平和の少女像」(日本政府によれば「慰安婦像」)について「あれは工芸と一緒で“用の美”、使用するための美だ。僕たちはファインアート(純粋芸術)で、なんの意味もなく作っている」と語っている。中垣は津田大介とのやり取りについても次のように語っている。
《「炎上すると想定できるのなら、もっと前もって言って、これを置くことによっていろいろな問題が出てきますよと。『それを置いてみんなで問題提起をしあおうよ』という形に持っていけば良いじゃないか」と、中垣氏は津田氏に電話かけたというが、「我々出品者の名前・情報が事前に出ていない。こういうことはあり得ないぞと言ったら、『必ず後で出す』と。それがこんなに紛糾して、結局こういう形になってしまった」と悔しさを滲ませる。》
https://abematimes.com/posts/7014434?fbclid=IwAR0WX38fyYxzB7idvjoEr8XfqNgTprlat0COcRBSoyfeBeCfBrl-mDg-M04
宮台真司が指摘しているように津田大介が芸術監督として未熟過ぎたのであろう。
https://www.asahi.com/articles/ASM896KC7M89UEHF012.html

◎「honto史上最強のホラー小説ランキング」が発表された。第1位は小野不由美残穢」(新潮庫)、第2位は米澤穂信「氷菓」(角川庫 <古典部>シリーズ)、第3位は内藤了の猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子シリーズの「ON」(角川ホラー庫)、第4位は織守きょうや「記憶屋 1」(角川ホラー庫)、第5位は澤村伊智「ぼぎわんが、来る」(角川ホラー庫)。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000407.000009424.html
このジャンルはKADOKAWAが強い。

◎「週刊ポスト」がこの8月で創刊50周年を迎える。
https://www.news-postseven.com/archives/20190809_1426941.html

◎ゲーム情報誌「ファミ通」を擁するGzブレインの調査によれば漫画雑誌や単行本を読む際に電子媒体を利用する人が52.6%と5割を超えた。性別でみると、男性 が「紙媒体 (53.0%)/「電子媒体」(47.0%)、女性が「紙媒体」(39.6%)/「電子媒体」(60.4%)となり、女性の方 がより「電子媒体」を利用している傾向にある。20代においては、およそ 7 割がコミックを読む際に「電子媒体 」を利用している。
http://gzbrain.jp/pdf/release190808.pdf

クエンティン・タランティーノの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」はシャロン・テート殺人事件を描いているという。
https://eiga.com/news/20190809/2/
ポランスキーフィルモグラフィーから言えば「ローズマリーの赤ちゃん」と「マクベス」の間で起きた事件であった。

京都市立命館大学国際平和ミュージアムで開催されている「平和のための京都の戦争展」に講談社の絵本が展示されている。それ大日本雄弁会講談社時代の戦争礼賛絵本ではなく、「はじめてのはたらくくるま」(講談社)が展示されているのだ!
https://twitter.com/kyoto18kippu/status/1157489920279138304
渡瀬昌彦常務や乾智之広報室長は、是非とも見学に足を運ぶべきだろう。

◎「Tカード」のライフスタイルデータをもとにマーケティングラットフォーム事業を展開するCCCマーケティングと、アプリプラットフォーム「Yappli」を提供するヤプリは、デジタルプラットフォーム事業において協業を開始した。協業の第一弾としてJR九州ドラッグイレブンが運営する「ドラッグイレブンアプリ」をリニューアルし、8月下旬より提供を開始する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000078.000007187.html

共同通信が8月9日付で「京アニ哀悼と応援のページ掲載 主要アニメ3誌合同で」を公開した。この記事によれば徳間書店アニメージュ」、学研プラスの「アニメディア」、KADOKAWAの「Newtype」は、3誌とも1ページを割き、同じ面で犠牲者への追悼、負傷者へのお見舞いの言葉を編集部連名で掲載している。
https://this.kiji.is/532381758415848545?c=39546741839462401

白泉社の青年マンガ誌「ヤングアニマル」で「ペリリュー 楽園のゲルニカ」を連載中の武田一義と、講談社の「週刊ヤングマガジン」で連載中の「不死身の特攻兵 生キトシ生ケル者タチへ」の原作者・鴻上尚史の対談記事が「ヤングアニマル」16号(8月9日発売)に掲載されている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000046848.html

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6)【深夜の誌人語録】

決断においては繊細よりも大胆が優先される。