【文徒】2020年(令和2)2月10日(第8巻25号・通巻1682号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】取次は顔面蒼白!アマゾンが「仲間卸」で書店向けビジネスに進出
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】取次は顔面蒼白!アマゾンが「仲間卸」で書店向けビジネスに進出

「Campaign Japan」は2月6日付で「アマゾン、世界最大の広告主に」を公開している。
《アマゾンは年次報告書で、2019年の広告費が110億米ドル(約1兆2100億円)に達したと発表した。前年からは34%、28億ドル増で、世界最大の広告主となった。
https://www.google.com/url?rct=j&sa=t&url=https://www.campaignjapan.com/article/%25E3%2582%25A2%25E3%2583%259E%25E3%2582%25BE%25E3%2583%25B3-%25E4%25B8%2596%25E7%2595%258C%25E6%259C%2580%25E5%25A4%25A7%25E3%2581%25AE%25E5%25BA%2583%25E5%2591%258A%25E4%25B8%25BB%25E3%2581%25AB/458032&ct=ga&cd=CAEYACoTODk1OTI4MTEzNzI3NzAyMzIwNjIcOGE1ZjBhZTE4NzU1YzRlNjpjby5qcDpqYTpKUA&usg=AFQjCNFpzZQaTnCNoxo8EBwAVTHckZeGNw
日経は2月7日付で「アマゾン 書店向けに出版物を卸販売」を掲載している。
《アマゾンは人手不足などを受けて、既存の取次などの物流網では「全国にほしい本を確実に届けることが難しくなっている状況だ」と指摘。アマゾンビジネスを通じた出版物の書店向け販売を本格展開する。》
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55342000W0A200C2916M00/
「仲間卸」を開始するというわけだ。毎日新聞は2月7日付で「アマゾンが小規模な書店に『仲間卸』 事実上の『取り次ぎ』業務開始へ」を掲載している。
《現在の出版流通は、出版社が取次店に卸し、取次店が書店に卸す方式が一般的。しかし以前から、地方の小規模な書店に対し、売れ筋の本を取次店がなかなか卸さないことが問題になっていた。同社はこうした問題を解消しようと、「仲間卸」の導入を決めたという。同社の担当者は記者会見で「書店向けの取引を開始し、より多くの読者に本を届けていきたい」と語った。》
https://mainichi.jp/articles/20200207/k00/00m/040/019000c
「販売価格は卸値ではなく、一般のECサイトとほぼ同額」だという。旅行作家の蔵前仁一のツイート。
《日経の記事だと、「販売価格は卸値ではなく、一般のECサイトとほぼ同額」アマゾンの物流網を使うことで取次からの仕入れが遅れる場合などの補完サービスとして利用を見込む」 これじゃ書店に利益がない。しかも買い切りか? Amazonで買えっていうのと同じじゃないの?》
https://twitter.com/Jinichi_Kuramae/status/1225596433664864256
それでもアマゾンから仕入れる書店は出て来るだろう。何故なら―。次のようなツイートは妄想でも何でもなく、現実を反映している
《書店にはほぼ定価で卸すのね。客注は迅速になるし、ついで買いも増えるだろうから書店にとってはメリットがあるかも。てか、実際に客注をアマゾンで代理購入してる書店はある。》
https://twitter.com/nesanroad/status/1225581464206471168
ウラゲツも同じように考えている。
《調達速度が取次経由より圧倒的に早ければ、少なくとも客注については頼る場合が出てくるかもしれない。》
https://twitter.com/uragetsu/status/1225624571811774464
毎日新聞東京学芸部はアマゾンに期待を寄せている。
《ついに動き出しました。すでに従来の出版流通が崩れつつあり、アマゾンの参入が一部で待たれていた部分もあります。利用者の立場で言うと、どのように変わっていくのかに興味があります》
https://twitter.com/mai_gakugei/status/1225614365518262272
しかし、アマゾンを信じ切って良いのかどうか。マンガ家の松田未来もツイッターにこう投稿している。
《取次が散々地方の書店を泣かせてきたことをフォローする試み。ただ、amazonのことなんでなんか裏があるのかとは警戒してしまう。》
https://twitter.com/macchiMC72/status/1225598054381735937
小説家の藤井太洋がツイートしている。
《これ、卸すだけじゃなくて返品を有利な条件で受けてくれたりすると書籍の流通が根本的に変わってしまうな。》
https://twitter.com/t_trace/status/1225557227240640515
アマゾンには自信があるのだ。朝日新聞デジタルは2月7日付で「アマゾンと直接取引の出版社、3千超に 欠品率が改善」を掲載している。
《アマゾンでの欠品率(書籍の閲覧数に占める「在庫なし」の割合)は、取次を介して仕入れた本の場合で1・6ポイントの改善にとどまったが、直接取引の場合は4・7ポイント向上した。直接取引の増加によって、消費者のニーズに迅速に対応できるようになっていると説明する。》
https://www.asahi.com/articles/ASN267HQHN26UCVL01R.html

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2)【本日の一行情報】

◎日販は、販促企画「祭」の2019年度企画第2弾として、2月7日(金)より「書店祭」を実施している。今回のメイン企画は、期間中に実施書店で1,000円(税込)以上の買い物を3回すると、最大5万円分の図書カードや、4月公開の映画「おしりたんてい テントウムシいせきのなぞ」(「東映まんがまつり」内)のチケット、3月公開の映画「仮面病棟」の原作サイン本などが計1,220名に当たるプレゼントキャンペーンだ。
https://www.nippan.co.jp/news/matsuri_20200206/

藝春秋は2月22日(土)、熊本市内の早川倉庫で小説家・村上春樹、写真家の都築響一、スタイリストの吉本由美による「CREA〈するめ基金〉熊本」トークイベントを開催する。
https://surume2020.peatix.com/

◎大ヒットドラマ「半沢直樹」のオリジナルオーディオドラマ「半沢直樹 敗れし者の物語by Audio Movie」がTBSラジオで2月11日より放送開始となる。
https://www.asahi.com/and_M/entertainment/ent_9576098/

◎「東洋経済オンライン」は2月5日付で「テレビCMが『あまり見られていない』という誤解」(氏家夏彦)を発表している。「GALAC」3月号に掲載された記事記事である。TVISION INSIGHTS(ティービジョン・インサイツ)による独自の視聴質データについて書かれている。TVISION INSIGHTS代表取締役社長の郡谷康士は次のように語っている。
《当社のランキングはビデオリサーチさんとはずいぶん違うとよく言われます。われわれは視聴質なので、低視聴率で騒がれた大河ドラマ『いだてん』が上位に来たりします。見ている人は少なくても、長い時間注視されているということです
また男女でもかなり違います。女性で1位の『あなたの番です』は、男性では20位にも入っていません。視聴率で見れば、実はそのクールのドラマの中では4位でした。ただあれだけ話題にもなり、皆さんの中ではもっと『見られていた』というイメージも強いのではないでしょうか。
実は当社の視聴質は、皆さんがなんとなく感じる『話題になっている』『ネットでバズっている』『みんながいいね!と言っている』という感覚と近いのです。》
https://toyokeizai.net/articles/-/328317

◎「FNN PRIME」は2月5日付で「『報道への圧力だ』とキーキー騒ぐな  安住さんの新聞論評は今後も続けてほしい」(平井夫)を公開している。
《安住さんの「論評」を読むと新聞各社のカラーと言うか、立憲民主、いや安住さんへの忖度ぶりがわかって大変面白いので、ジャーナリストを目指す学生さんなどは是非参考にした方がいいと思う。
安住さんは「感情のおもむくままに書いた。反省している」と陳謝し、枝野代表から「理性的に対応してください」と注意されたそうだが、別に陳謝するほどの事でもない。また福山幹事長は「報道への圧力だとは思わない」と語ったが、いや立派な圧力です。この世界は圧力と反発と忖度のせめぎあいなのだ。》
https://www.fnn.jp/posts/00050133HDK/202002051800_hiraifumio_HDK

◎LINE版の家計簿・資産管理サービス「LINE家計簿」の登録ユーザー数が1月16日に500万人を突破した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002030.000001594.html

◎Kono Japanは、サブスクリプション制の読み放題サービス「Kono電子雑誌」において、米メレディスとのコンテンツパートナーシップにより、海外芸能・セレブ話題を伝える娯楽雑誌People Weekly」や、女性向けフィットネス誌「Shape」、子育て誌「Parents」など、計8誌を新たに追加したと発表した
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000044423.html

◎光社はペク・セヒの「死にたいけどトッポッキは食べたい」の緊急重版を決めた。2刷5000部を増刷し、累計15000部となった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000269.000021468.html

朝日新聞デジタルは2月7日付で「アマゾンと直接取引の出版社、3千超に 欠品率が改善」を掲載している。
《ネット通販大手のアマゾンジャパンは6日、取次会社を介さず同社に直接、本を卸す出版社が3631社に上っていることを明らかにした。この1年で689社増えた。欠品率が低くなり、紙の出版物の売り上げ増加につながっているという。》
https://www.asahi.com/articles/ASN267HQHN26UCVL01R.html

静岡新聞は2月6日付で「掛川で地元密着書店開業へ 『静岡書店大賞』創設の高木さん」を掲載している。
《まちに本屋を増やしたい―。掛川市掛川の商店街に古民家を改装した「高久書店」が7日、新規開店する。着々と入庫作業を進めているのは静岡書店大賞の創設者高木久直さん(49)=松崎町出身=。書籍の電子化やインターネット販売に押され静岡県内の書店が減少する中、地元密着型の戦略にこだわり、新たな書店スタイルの確立と普及を目指す。》
https://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/734319.html

琉球新報活動賞を岩波書店が出版化活動部門で受賞した。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1069523.html

朝日新聞デジタルは2月6日付で「慰安婦報道訴訟、札幌高裁も棄却 元朝日記者の賠償請求」を掲載している。
《元慰安婦の証言を伝える記事を「捏造(ねつぞう)」と断定され名誉を傷つけられたとして、元朝日新聞記者で「週刊金曜日」発行人兼社長の植村隆氏がジャーナリストの櫻井よしこ氏や出版3社に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が6日、札幌高裁で言い渡された。冨田一彦裁判長は原告側の控訴を棄却した。植村氏は上告する方針。》
https://www.asahi.com/articles/ASN266QRLN1KUTIL00D.html

◎「COMIC魂増刊 ゴルフエンジョイコミック」は、Vol.11(1月31日発売)号をもって、毎月の発売を終了すると主婦の友社は発表した。
https://corporate.shufunotomo.co.jp/newsrelease/14493/

キネマ旬報ベスト・テンが発表された。外国映画1位はトッド・フィリップス監督「ジョーカー」であった。「ジョーカー」は最近、公開された「パラサイト」同様に階級闘争を臆面もなく描いた映画であった。
一方、日本映画1位は荒井晴彦監督の「火口のふたり」。荒井が描いたのは「ベルトから下の階級闘争」であった。原作は河出書房新社から刊行されている白石一の同名小説だが、小説と映画では舞台が違う。小説は福岡であったが、映画は秋田である。荒井は舞台を秋田に移すことによって、原作を換骨奪胎してしまったのである。荒井の脚本家としての真骨頂である。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20200204-OYT1T50147/
https://www.excite.co.jp/news/article/Jcast_bookwatch_book10845/
何しろ荒井は大西巨人の「神聖喜劇」まで脚本にしてしまったのである。大西の「神聖喜劇」は戦後学において「俗情との結託」を排し(大西にとってスターリニズムの「俗情」であったことだろう)、「個立」を極めた傑作であった。「個立」にハードボイルドとルビを振っても良いくらいだ。
野間宏の「真空地帯」は河出書房から刊行されたが、大西の「神聖喜劇」は純学を擁する出版社から生まれた作品ではなかったのである。周知のように「神聖喜劇」は光社という典型的な大衆出版社から生まれた「純」学なのである。荒井の「シナリオ神聖喜劇」(太田出版)はこうした「品格」を継承する超の字がつく傑作であった。その結果、遂に映画には結実しなかったのである。シナリオのまま映画史に燦然と輝くことになった例外的な作品なのである。
http://www.ohtabooks.com/publish/2004/12/16202602.html
荒井晴彦の脚本家としてのデビュー作は山口美也子をヒロインに据えた曽根中生の「新宿乱れ街 いくまで待って」。私が愛してやまない映画である。

集英社のJUMPjBOOKSから刊行された「鬼滅の刃 しあわせの花」「鬼滅の刃 片羽の蝶」の2冊が、2月19日の重版をもって累計発行部数116万部となった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000132.000011454.html
マンガ「鬼滅の刃」のノベライズを担ったのは矢島綾。ジャンプ小説大賞出身の作家である。

◎マガジンハウスの女性週刊誌「anan」は、雑誌創刊50周年を迎え、1年間限定で50周年特設サイトを開設した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000123.000030125.html
「私とanan」に大橋歩が登場し、次のように語っている。大橋は「anan」のトレードマークであるパンダのイラストの生みの親である。
《「『anan』編集室は3階にあり、当時専属契約していた私もそのビルに入り浸りでした。編集室にはさまざまなクリエイターやアーティスト、のちにスタイリストの草分け的存在になる原由美子さんや堀切ミロさん、まだ大学生だったミュージシャンの近田春夫さんなど希有な才能の持ち主たちが自由に出入りしていて、活気がありましたね。私はいつも刺激をもらっていました。自分がフリーになってから気づいたのですが、『好きにやっていいよ』という制約のなさが雑誌のパワーになっていたのかも」》
これは松任谷由実のコメント。そういえば松任谷由実木滑良久幡ヶ谷の鴨料理屋「匠」で見かけた。
《「私にとって『アンアン』は、発信の場であるのと同時にインプットもできる場所。曲を作って発表して…という以外にこういった機会があってよかったと改めて感じています。今は情報のあり方が変わり、雑誌全体が大変だといわれていますよね。でも、時代とともに変容しつつも変わらない魂を持ち続けている『アンアン』は大丈夫。私はそう思います」》
ヘア&メイクアップ アーティストの渡辺サブロオのコメント
《「記憶に残っているのは、甲田益也子さんや中川比佐子さんをモデルにカメラマンの久留幸子さんと金子國義さんの世界を作った撮影(1984年424号、1985年468号)。金子さんはとことん自分の描く絵の世界のようにモデルの顔を作れ、とおっしゃるんですが、僕はモデルの顔も生かしたかった。水面下で静かに抵抗しました(笑)。あとは篠山紀信さんと読者19人のヌード撮影をした『きれいな裸』(1992年841号)という企画。本当に楽しい、素晴らしい撮影でした」》
立木義春と吉森規子のコンビも世の中を「あっ!」と言わせた。
《「これは編集部の中谷さん(後にアンアン編集長となる吉森規子さん)が僕に出演兼撮影をと、口説きにきたんです。嫁も『いいんじゃない?』と了解したんで、家族の写真ならお袋に撮ってもらおうと、徳島の僕の実家の写真館に機材を持っていったんだよね。そこからファミリーヌードを僕が撮る企画になったんです。アンアンはその頃から他社と比べなくていい雑誌だった。気がついたら楽しくて50年が経っちゃったんでしょ? 時代の
先端を行くアンテナを立てている人たちが作ってきた雑誌という自負は、持ってもいいんじゃない?」》
酒井順子の次のような指摘は重要である。
《「最も衝撃的だったのは、’70年代に日本でいち早くリセ(リセエンヌ。フランスの女子高校生のこと)とニュートラ(ニュー・トラッド)を紹介し、対照的な両スタイルをしばらく並走させていたこと。そして、’80年代に分岐に達したときに、リセを選んだということですね。それらは世の中の女性の2大潮流でもあり、男のために生きるか、自分のために生きるかの分かれ道に『アンアン』は後者を選んだ。これは、日本女性史に必ず明記したほうがよいくらいの大事件だったと思います」》
私たちは『アンアン』に淀川美代子という才能がいたことを忘れてはならないのである。もし非業の死を遂げることがなかったならば三島由紀夫にも「私とアンアン」を語ってもらいたいところである。
https://50.ananweb.jp/interview/

朝日新聞デジタルは2月7日付で「『ヒロアカ』作者と集英社お詫び 海外から抗議続く」を掲載している。
週刊少年ジャンプに連載中の人気漫画「僕のヒーローアカデミア」の最新話でキャラクター名に批判が集まった問題で、発行元の集英社と作者の堀越耕平さんが7日、お詫びを発表した。》
https://www.asahi.com/articles/ASN273VPFN27UCVL007.html
集英社は、こうお詫びしている。
《『週刊少年ジャンプ』2020 年 10 号(2 月3日発売)掲載の『僕のヒーローアカデミア』第 259 話に登場したキャラクター名「志賀 丸太(しが まるた)」について、過去の悲惨な歴史の記憶を想起させるとのご指摘を、中国をはじめとする海外の読者の方々から多くいただきました。「志賀(しが)」は他の登場人物名の一部から、「丸太(まるた)」はその外見から命名したもので、過去の歴史と重ね合わせる意図は全くありませんでした。しかしながら、「悪の組織の医師」というキャラクターの設定とこれらの名前が合わさった結果、中国をはじめとする海外の読者の皆様に不快な思いをさせてしまいました。事前に編集部が表現について十全な検討を行うべきでした。深くお詫び申し上げます。
今回の問題を真摯に受け止め、当該キャラクター名を、紙版においてはコミックス収録時
に、電子版においてはすみやかに変更いたします。
今後、このような事態を起こさないよう、様々な歴史と化への理解を深める努力を続け
るとともに、多くの人々の気持ちに寄り添いながら、皆様に愛される漫画をお届けしてまいります。》
堀越耕平の「お詫び」はこう書かれている。
《『僕のヒーローアカデミア』第 259 話で描いた「志賀丸太」という名前について、大勢の方に大変不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございません。「志賀(しが)」は、彼がかつての「敵連合(ヴィラン連合)」のボス「オール・フォー・ワン」に心酔し、自らその存在に近づきたいと思ったことから、その本名「死柄木(しがらき)」の一部をとって「志賀(しが)」と名乗ることにしたもので、「丸太」は「丸々と太った」感じを表せればと名付けたものです。いずれも偶然で、読者のみなさんを傷つける意図は全くありませんでした。心からお詫びいたします。
今後、二度とこのようなことを繰り返さぬよう、努めてまいります。》
https://www.shueisha.co.jp/info/20200207.pdf

講談社芸誌「群像」編集長の戸井武史はエンターテインメントと純学の違いについて、次のように語っている。
《…エンターテインメントは「わかっていることをいかに面白く伝えるか」ということに尽きると思うんですよ。一方で純学は、「わかっていないことを考える過程」なんですね。わからないんです、常に。だから「エモい」や「いいね」という言葉では、評価できないところがすごくある。「エモい」で終わるんじゃなくて、「なんでエモいの?」というのを分解していく作業が純学なのかもなと思います。それが面白いか面白くないかだったりするのですが、そうした精神構造が今、失われていると感じています。》
http://news.kodansha.co.jp/8135
「わかっていないことを考える過程」が往相で、「わかっていることをいかに面白く伝えるか」が還相であるとするにらば、往って還学を何と呼ぶべきなのかなどとも思ったりする次第である。取り敢えず私は、こう考えることにしている。エンターテインメントは民衆とともにあり、純学は民衆から「個立」すると。

◎ハーパーコリンズ・ジャパンは、全国に展開するイオングループ未来屋書店と「未来屋書店でロマンスを ハーレクインウィンターロマンス キャンペーン」を2月7日(金)から開催している。
https://www.dreamnews.jp/press/0000209693/

◎「凍える牙」(新潮社)や「水曜日の凱歌」(新潮社)の乃南アサがツイートしている。
《同じ不倫でも、散々叩かれて消えかかっている人もいれば、首相補佐官との公費での旅行まで報じられながら、しれっと新型肺炎連の記者会見に出てくる人もいる。この節度のなさ、面の皮の厚さ、無恥、無神経さは何なんだろう。どっちの方が私たちに迷惑をかけていると思ってるんだ。》
https://twitter.com/asanonami/status/1225592856703668224
「週刊春」がまたしても和泉洋人首相補佐官(66)と大坪寛子厚生労働省大臣官房審議官(52)の不倫疑惑を取り上げた。「春オンライン」が「安倍首相補佐官 海外出張でも公私混同の疑い 厚労省女性幹部とコネクティングルーム宿泊」を公開している。
和泉洋人首相補佐官(66)が、大坪寛子厚生労働省大臣官房審議官(52)との海外出張の際、ホテルの部屋割りをめぐって外務省に異例の要望を出し、二人の部屋がつながっているスイートルームに宿泊していたことが「週刊春」の取材で判明した。》
https://bunshun.jp/articles/-/31861
厚生労働省が2月6日の新型コロナウイルス会見で、私たちの前に現れたのは大坪寛子審議官であった。
https://twitter.com/tbs_news/status/1225235227624108032
フランクフルト在住の毛ば部とる子が呆れている。
《大坪審議官に政府会見をやらせるとは、どういう心境なのか。日本政府って、心底「国民の目」なんて気にしなくなったんだな。》
https://twitter.com/kaori_sakai/status/1225338608665735168
大坪は衆院予算委では不倫疑惑を釈明している。朝日新聞の冨永格は京都の「あーん映像」が忘れられないようだ。
厚労省の大坪審議官が、週刊春「内部でつながった部屋に宿泊」について衆院予算委で釈明「医師として隣室に」「和泉補佐官は退院したばかりで、補佐官の部屋を秘書官と私で挟む形にし、万全の態勢をとろうと」…京都の「あーん映像」インパクトが鮮烈すぎて、これはさすがに苦しいか。》
https://twitter.com/tanutinn/status/1225698942995689472
きっこは怒りのツイート。
《芸能人の不倫は「どうでもいい話」だが、国民の税金で不倫旅行したり海外出張でスイートルームに宿泊してセックス三昧だった安倍晋三の右腕の和泉洋人首相補佐官と大坪寛子厚労省大臣官房審議官との不倫は「税金の不正使用」という大問題なのだから、マスメディアはこっちを大々的に報じろ!》
https://twitter.com/kikko_no_blog/status/1225727726545293312
立川談四楼ツイッターでこんな具合に皮肉っている。
厚労省の大坪寛子審議官は、京都に続きインドでのスキャンダル春砲によって暴かれたが、何食わぬ顔でコロナウイルスについての記者会見に臨んだ。それがどうしたとばかりの素晴らしい厚顔だった。波の神経ではないんだね。本件について「審議官ではなく寝技官」とのダジャレを目にしたが上手い!》
https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1225627332133584896

毎日新聞は2月7日付で「AV女優への2次使用料支払い 未払いは2649人と昨夏の3倍に担当者『支払い対象者が増えた』」を掲載している。
《アダルトビデオ(AV)業界の改革の一環として、第三者機関「AV人権倫理機構」の提案のもとにAV女優への2次使用料が支払われる取り組みが始まって1年。支払いの実務を担う同機構の外局団体「AVAN」は7日、使用料が支払われていない女優が2600人以上いるとして、女優名のリストを公開した。》
https://mainichi.jp/articles/20200207/k00/00m/040/343000c
記事を書いた中嶋真希はツイッターに次のように書いている。
《出演したAVが再編集されて販売された際の2次使用料が支払われるようになって1年。まだ支払われていない女優の人数は2649人(同一人物の複数芸名含む)と昨夏の3倍に。9000円に達しないと支払われないので、金額が積まれて対象人数が増えたとのこと。》
《プロダクションから本人確認の返事がなかったり、「お金を振り込まれては困る」という引退した女優さんもいて、スムーズに支払われているとはいえないよです。》
《そもそもリストを公開することがどうなのかという問題もあります。》
https://twitter.com/ohayokawauso/status/1225734860829913088
https://twitter.com/ohayokawauso/status/1225735590810812416
https://twitter.com/ohayokawauso/status/1225735949989998592
弁護士の山口貴士は、こう推測している。
《面倒くさいから申請しないでは説明がつかない金額の2次使用料の対象になるのに支払いを求めない女優さんもいて、ちゃんと説明していないプロダクションがいるのでは?と勘繰りたくなる。》
https://twitter.com/otakulawyer/status/1225781628686852098

◎メディアドゥホールディングスは、徳島新聞社、四国放送、阿波銀行、徳島大正銀行と共同で、徳島県内の起業家や社会人、学生なアントレプレナーシップ起業家精神)を持つ人々を先輩起業家らが育成・支援する「一般社団法人徳島イノベーションベース」(TIB)を設立した。TIBは4月1日(水)、様々な学習機会を提供する拠点となるコワーキングスペース「徳島イノベーションース」を開設し、世界的起業家組織「EO(起業家機構)」との連携を最大かつ独自の特色とする各種取り組みを開始した。
https://www.mediado.jp/group/2582/

◎「プレジデントオンライン」は2月7日付で「3兆円投入のツケ東京五輪の失敗』で大不況がやってくる」を発表している。
《過剰な投資を行えば、そのツケが回ってくるのは当然である。その反省から昨今のオリンピックはお金をかけずにコンパクトに済ませるようになった。日本はその国際的な流れを無視し、巨額の資金をつぎ込んでしまったわけだ。
そうでなくてもその反動が大会後の日本を襲うことが懸念されるところに、新型コロナウイルスの蔓延である。消費増税もあり国内消費が冷え込んでいる中で、オリンピック関連のインバウンド消費に期待が集まっていたが、万が一そのアテが外れることになった場合、不況に直面した前回東京大会の轍を踏むことになりかねない。》
https://president.jp/articles/-/32810

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3)【深夜の誌人語録】

助けるとは一緒に汗を流すことである。