【文徒】2020年(令和2)5月26日(第8巻94号・通巻1751号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】「ネット集団リンチ」が女子プロレスラーを死に至らしめる
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】「ネット集団リンチ」が女子プロレスラーを死に至らしめる

女子プロレス団体スターダムに所属する木村花が5月23日に死去した。享年22。
スポーツニッポンは5月24日付で「テラハ出演レスラー・木村花さん、自殺か…ネットで誹謗中傷受け、SNSに『愛されたかった人生でした』」を掲載している。
《死因や動機は不明だが、自殺を図ったとみられる。近所の人の話では「朝4時ごろ、消防車が数台駆けつけ救急車に搬送される人がいた。原因は硫化水素の発生とのことだった」という。警視庁城東署も取材に「江東区硫化水素が発生し、死者が出たという事案の取り扱いはあった」と認めた。ただ、詳細は「遺族の意向で控える」とした。》
《自殺を図ったとみられる23日未明には「おまえが早くいなくなればみんな幸せなのにな。まじで早く消えてくれよ」という中傷に「いいね!」を返した。さらにリストカットされた手首の写真とともに「毎日100件近くの率直な意見。傷ついたのは否定できなかったから」「愛されたかった人生でした」などとSNSに投稿。続けて「ばいばい。」と、死をほのめかすような言葉を書き込んでいた。》
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2020/05/24/kiji/20200524s00041000022000c.html
スポーツニッポンは同日付で「木村花さん『テラハ』“コスチューム事件”以降アンチ急増、誹謗中傷1日100件…母にも矛先」を掲載している。
《ネット上では「こんな凶暴な子イヤだ~。プロレスラーの人って実際もこうなんだ」「夢見る前に自分見直したら?」など辛らつなコメントが並んだ。コスチューム事件の当事者である男性が謝罪し退居した後も「おまえの都合で話進めてんじゃねえよ」「一生黒歴史背負って生きなきゃいけなくなりましたね」など収まらず、母・響子さんのアカウントにまで波及。木村さんによれば、誹謗中傷は1日100件ペースで最近まで続いていたという。》
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2020/05/24/kiji/20200524s00041000065000c.html
木村花は「ネット集団リンチ」の被害者だといえよう。日刊スポーツは5月23日付で「急死の木村花さん、スターダム看板&テラハでも人気」を掲載している。
《木村さんは女子プロレスラーの母、木村響子インドネシア人の父の間に生まれ、15年に武藤敬司らが設立したWRESTLE-1による専門学校「プロレス総合学院」の1期生として入門。16年3月、WRESTLE-1道場での卒業試合で、筋肉アイドル才木玲佳戦でデビュー。19年にWRESTLE-1を退団し。スターダムに移籍。団体の看板選手として活躍していた。》
https://www.nikkansports.com/battle/news/202005230000258.html
武藤敬司のツイート。
プロレス総合学院からデビューして、木村花という名前の如く、華のある女性だった。
インターナショナルなプロレスラーになると思っていたのに。。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。》
https://twitter.com/muto_keiji/status/1264397529065512960
テラスハウス」はフジテレビの番組だが、ネットフリックスが海外にも配信している。「NHK NEWS WEB」は5月24日付で「『ネットで標的に』木村花さんの死亡 海外メディアも次々報道」を掲載している。
《フジテレビの番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花さん(22)が、23日東京都内で死亡したと、所属団体が明らかにし、SNS上では、番組への出演や言動などについて、木村さんを非難するような投稿がされていたということです。
番組はアメリカの動画配信大手、ネットフリックスでおよそ190の国と地域で配信されていて、海外の大手メディアも追悼の声を紹介しています。》
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200524/k10012442951000.html
実際、「BBC NEWS JAPAN」は5月24日付で「女子プロレスラーの木村花選手、22歳で死去 SNSで中傷されていたと示唆」を発表している。
《木村さんは23日未明に自傷した写真と共に「もう人間なんかやりたくない」、「愛されたかった人生でした」、「みんなありがとう、大好きだよ」、「ばいばい」とツイートしており、心配する声が上がっていた。現在これらのツイートは削除されている。
木村さんは、テラスハウスのファンなどから毎日数百もの中傷ツイートを送られていたと言われている。訃報を受け、ファンやプロレス業界からはネット上でのいじめやメンタルヘルス(心の健康)への影響について声をあげている。》
https://www.bbc.com/japanese/52787007
ネットリンチ」の撃鉄を引いたと思しきコスチューム事件とは? 毎日新聞は5月24日付で「SNSの個人攻撃はなぜ繰り返されるのか 木村花さん急死で渦巻く議論と構造的課題」を掲載している。
テラスハウスは、一般募集などで集まった男女6人が共同生活する様子を放映するリアリティー番組。プロレス団体「新日本プロレスリング」などによると、木村さんは元プロレスラーの母親を持つ2世レスラーで、2016年にデビューし、番組には19年から出演していた。
番組は動画配信サービス「Netflix」で先行配信された後、地上波でフジテレビが放送している。3月末に配信された回では、同居するメンバーが木村さんのプロレスのコスチュームを誤って洗濯してしまい、着用できなくなるトラブルが発生。木村さんが相手を強く非難する様子が描かれた。》
https://mainichi.jp/articles/20200524/k00/00m/040/113000c
「デイリー新潮」は5月23日付で「テラハ『木村花さん』突然の死去…浮き彫りになった“ネット中傷”の数々」を発表している。
【問題の放送は、フジテレビとイースト・エンタテインメントが制作し、Netflixにて先行配信するテラスハウス東京編、「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」の第38話。
【花さんは涙を流し、他の同居人はなぐさめるのだが、東京ドームのリングにもあがったそのコスチュームへの思いは相当なもので、その分、悲しみは深くなる。怒りは当然、快氏へ向かい、
《てめえがなんか言えよ》
《なんで黙って見てんの?》
などと、罵詈雑言を浴びせてしまう。
この事件には“前段”がある。花さんと快氏は、他のメンバーと京都へダブルデートに出かけていた。花さんとしては快氏のことが気になる存在ではあったが、京都での彼の言動に不信感を大いに募らせることになった。
そういった流れの中でコスチューム事件が起こったわけで、積もり積もった不平不満が一気に噴出することになってしまった。】
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/05231900/?all=1
木村花は、この恋愛リアリティー番組での、言ってみれば木村花によって演じられたプロレス的な言動が、誰もがメディアとしてメッセージを発することのできるSNSで誹謗中傷を招いてしまったのである。ツイッターは匿名でも投稿できるため誹謗中傷の「ネット集団リンチ」が始まると、いとも簡単に常識を逸脱し、表現は苛烈さを加速してしまうのだ。
弁護士でNGOヒューマンライツ・ナウ事務局長の伊藤和子は「YAHOO!ニュース」に「木村花さんの死が問いかける、ネット上の誹謗中傷の罪とプラットフォームの責任」を寄稿している。
Twitter社は、多くの誹謗中傷から被害者を守ることができていない。
Twitterなどのプラットフォーム会社は国際展開しており、欧州等ではもっと厳しい規制に服しているのに、日本ではプラットフォームによって傷つけられる個人を守ることを怠っている。
いくらひどい書き込みがあるとしても、プラットフォームが適切に削除などの対応をしていれば、木村さんのような被害にあった人がここまで追い詰められずに済むはずだ。
プラットフォーム運営会社は企業の人権に対する責任を自覚し、安全に表現できる場を作るために施策を強化すべきだ。》
https://news.yahoo.co.jp/byline/itokazuko/20200524-00179998/
Twitter社の責任は問われるべきだし、「テラスハウス」を制作していたフジテレビとネットフリックスの責任もまた問われるべきだろう。番組を打ち切れば良いという問題ではあるまい。軍畑先輩のツイート。
《木村花の自殺の件、焦点がネットの誹謗中傷だけになるのなら矮小化もいいところだと思う。リアリティショーという番組そのもののあり方、彼らを消費するテレビ局の責任も問われるべきだと思うよ。リアリティショーのおぞましさ、視聴者の度し難さは既に20年以上前にトゥルーマンショーが描いてるけど。》
https://twitter.com/ixabata/status/1264206734274355202
木村花の命を懸けた自己表現にプラットフォームもメディアも真摯に向き合うべきなのである。木村花の母で元プロレスラーの木村響子が次のようなツイートを公開している。
《木村花を/応援してくれたかた/仲良くしてくれたかた/愛してくれたかた
守ってあげれなくて ごめんなさい/辛い想いをさせて ごめんなさい
あなたが辛いと 花も辛いから/どうか楽しく元気な花を/心に置いてあげてくださ
花が伝えたかったことを/カタチにするために/もっと 強くなります》
https://twitter.com/kimurarock/status/1264512342408065024
木村響子はマスコミに向けても次のようなツイートを公開した。
《マスコミの皆様へ
警察や スターダム事務所に/詳細を問い合わせるのは おやめください お仕事に詳細がでてしまいます
死者のプライバシーを/どうか尊重してあげてください
ギリギリのところで 闘っているひとたちの背中をおさないでください/もう誰ひとりも傷つけないでください》
https://twitter.com/kimurarock/status/1264513438664896513
木村花と同じくスターダムに所属するプロレスラーの中野たむがツイートしている。
《この世は地獄かよ。
画面の向こうにいるのは、偶像じゃなくて心を持った人間なんです。心無い言葉で傷ついた事が、あなたにもあるはずです。
こんな理不尽な人の憎悪を受けて、自分の中にもまた憎悪が芽生えていく事に腹が立ちます。
殺し合うんじゃなくて、生かしあおうよ。おかしいよ》
https://twitter.com/tmtmtmx/status/1264074156829638656
木村花と同じくスターダムに所属するプロレスラーの林下詩美がツイートしている。
《ちょっとしたコメント/軽い気持ちで言った言葉/じゃないんだよ/沢山の心無い言葉を目にする本人の辛さは計り知れないし/真っ直ぐな人だから誰よりも言葉を重く受け止めちゃうんだよ/度が過ぎた言葉を投げつけてた人はこれで満足なの?/言葉は自由だけどさ/もう少し考えようよ》
https://twitter.com/utami0914/status/1264054535225409537
5月20日に引退した元スターダムの星輝ありさもツイートしている。
《あなたにされたことも、あなたを殺した言葉たちも許さないし/他に身に覚えがある人もいると思うけど私はその人も許さない。/匿名の人たちも。/死のうと決めたら死んじゃうんだよ。/本当に狂ってる。》
https://twitter.com/hoshikiarisa/status/1264078703677431810
マーベラスに所属する長与千種がツイートしている。
SNS書き込みは言葉で人を殺める事が出来るツールではないはず。顔隠し言論の自由として狂気のナイフを振り飾した奴って
絶対的に人事にするはず。 
言っておく!!これからの選手
これからのプロレスラーだった。悪役を演じただけ。本当の彼女は礼儀も優しさも兼ね備えた後輩でプロレスラーだったから》
《昨夜、花が所属する団体代表と
話をした。その声は辛さと悲しさがしっかりと伝わってきた。
今後の事を少し話した。花と同団体の選手の気持ちは計り知れない。いつも一緒にリングにあがってたんだもんね。気持ちをどうコントロールする術さえわからないよね。そして母の気持ちを察するだけで胸が痛い》
https://twitter.com/chigusa8888/status/1264067498875338753
https://twitter.com/chigusa8888/status/1264311253456961536
女子プロレスラーはみんな悲しみにくれていると同時に腹の底から怒っていることがわかる。神取忍はインスタグラムで次のように書いている。
《木村花さんは/誹謗中傷からの自殺?みたいですが/色々なコメントがあります、/最も『悪』は誹謗中傷を/する人には間違えないし/許す事は出来ません!
学校では『いじめ』で/命を絶つ生が絶えません。/会社では『パワハラ等』で/命を絶つ方が絶えません。
今の時代は/本来、道徳を教えて/『いじめ』を止めさせる/学校の先生が先生に/『いじめ』を受ける世の中です。
今回のネットでの誹謗中傷も『いじめ』です。/日本全体が病んでいる状況です。
木村花さんは団体所属選手なので、団体のフォローが/必要になって来ると思います。
誹謗中傷を受けて/何故、自分だけで抱えるか?/誹謗中傷からどう守って行くか?
いかに、命の大切さを伝え/人の痛みを伝えて、/心を落ち着かせるか?
弊社も/心のケアに、/力を入れて行かないと/行けない時代だと痛切に/感じています。
木村花さんのありし日は/いつまでも人々の心に生きることと思います。
どうぞ安らかに/御永眠ください。
合掌》
https://www.instagram.com/p/CAkLG8hgaLg/
元首相の鳩山由紀夫がツイートしている。
《木村花さんが命を絶たれた。SNSによる誹謗中傷が原因ではないかと言われている。彼らはアカウントを消し始めてると聞く。実に卑怯ではないか。批判するなら実名で堂々と言うべきだ。#誹謗中傷の書き込みは心を殺します 行き過ぎた誹謗中傷には厳罰を処すべきと思う。被害者は立ち上がるべきだ。》
https://twitter.com/hatoyamayukio/status/1264377254919860224
加藤登紀子もツイートしている。
《悲しすぎます!心から悼むことしか出来ません!SN Sの投稿の加熱ぶりには、言葉にできないほどのものがあり、何百、何千とあっても、めげちゃダメ、と私も自分に言い聞かせています。》
https://twitter.com/TokikoKato/status/1264433692979589121
中川淳一郎の指摘はさすがに鋭い。
《テラハに出演していたプロレスラー・木村花さんの死とネット。有名税」とか「反論してこないであろう相手にはいくらでも罵詈雑言・誹謗中傷OK」的価値観やめないか?しかも送検されたり逮捕されたバカは「軽い気持ちだった」ってこの馬鹿どもは言うんだよな。うんこ食ってろ》
https://twitter.com/unkotaberuno/status/1264465479881506816
「ハフポスト日本版」は5月24日付で「木村花さん急死、元テラハメンバーの水越愛華さんが直前の様子を投稿『異変に気づき、彼女の家に向かいました』」を掲載している。
テラスハウスを巡っては、出演者に対しての中傷がネットで横行してきた。木村さんに対しても、番組内での言動に対する誹謗中傷が相次いでいた。
水越さんは、自身もテラスハウスに出て誹謗中傷されたといい、「いわゆる有名人には何を言ってもいい、そんな風潮を払拭しなければいけません」と呼びかけた。
「私もテラスハウスに出て、誹謗中傷を受け、傷付きました。その様子も配信されていたので知ってる人もいると思います。”テレビに出てるから仕方ない” ”傷付くくらいなら出るな” ”死ね”、”出て行け”沢山言われました」
「でもね、表に立つ仕事をしている人もみんな、人間なんです。感情があるんです。言葉は本当に、凶器になります。表に出ているから仕方ない、覚悟が足りない、メンタルが弱い。そんな問題じゃないんです」》
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5eca486bc5b618b8177295c6?ncid=tweetlnkjphpmg00000001
木村の死が公表されると、誹謗中傷ツイートは次々に削除されていった。スポーツ報知は5月23日付で「木村花さんのツイッターに『消えろ』『気分悪い』などと書き込んでいたアカウント、相次ぎ消える」を掲載している。
《22歳の若さで亡くなったプロレスラーの木村花さんのツイッターに対し、「やめろ」、「気分悪い」、「消えろ」などと書き込んでいたアカウントが23日午後、続々と削除された。》
https://hochi.news/articles/20200523-OHT1T50198.html
削除するということは自らの犯罪性を認めて、犯行現場から逃亡を図ったということであろう。辻仁成は「退屈日記」に5月24日付で「愛をください、と叫ぶ、この誹謗中傷の世界で」をエントリしている。
《某月某日、花さんのことは知らなかった。そういう番組があることもぼくは知らなかった。でも、自分の子供でもおかしくない子がSNSの誹謗中傷で命を落とすのを平然と受け入れることが出来ない。ぼくも誹謗中傷を受けてきた。相当、すごかった。死んでいてもおかしくない時が何度もあったが、ぼくは図々しい人間だから、死を選ぶことはなかった。でも、花さんは違った。
いじめというのは群集心理だから、ある時、何かがきっかけで、不意に世の中の反感を浴びることがある。匿名の集団心理は一旦火が付くと、抑えが効かくなる。個人というよりも、群衆に紛れた大勢の中の一人になることで、普段見せない裏側の心理がむき出しになり、いきおいで騒動に便乗し、あまりに軽い気持ちで攻撃に参加し、参加することで大勢の側の一人でいられるような優越に浸る、という悪い循環が生まれ、攻撃された個人はたまらなくなる。世界が全て敵になるのだから。
https://www.designstoriesinc.com/jinsei/daily-596/
笛美がツイートしている。
《女性へのオンラインでの誹謗中傷が話題になった矢先に木村花さんのニュース...私は30代で匿名で顔も出てないから誹謗中傷されてもある程度は平気だけど、22歳の生身の女性だったらどんなに辛かったろう...》
https://twitter.com/fuemiad/status/1264091385394683904
弁護士の山口貴士が提案している。
《誹謗中傷と報道、批判や告発の線引きが非常に曖昧なのは、多々名誉毀損判例を見ても明らかで基本的に当事者間で解決するしかないので、当事者間での解決を容易にするよう発信者情報開示請求の手続きの緩和で対応すべき。身バレすると思えば、そもそもネット上の集団リンチは起きにくくなる筈。》
https://twitter.com/otakulawyer/status/1264757616669908992
木村花の言葉である。1月21日付「週プレNEWS」に掲載された。
女子プロレスラーは強いけど脆い部分もあるので、宝石だと思ってほしいです。》
https://wpb.shueisha.co.jp/news/sports/2020/01/21/110553/
http://shupure-net.shueisha.co.jp/extra/images/kimura_hana/627_kimura_hana_sample02.jpg

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2)【本日の一行情報】

裕木奈江のツイート。「ポケベルが鳴らなくて」の裕木は鮮烈だった。
《個人的にはあまりにもくだらないことで騒いでいる人たちや事象そのものに関わるのは何の生産性もなく、美しくも愉しくも知的でも無く、現在と未来の幸福の糧にならないので興味が湧かない。大体人様の人生を自分のストレスのはけ口にするようなつまらない人は魅力がないもの。》
https://twitter.com/nae_auth/status/1264412701150842884
今の若者はポケベルを知らない世代である。

◎京都を中心に36店舗を展開する大垣書店が5月18日(月)にジアウトレット広島(佐伯区)にオープンした。300坪。タリーズコーヒーを併設している。大垣書店による広島への初出店だ。ここには、フタバ図書がかつてあった。
http://marugoto.love/archives/22304973.html

チェコでは出版社が書店を経営している。BAOBABなんてステキだ。チェコ共和国オフィシャルブログが「出版社の本屋さんを訪れる」をエントリしている。BAOBABは、こう説明されている。
チェコでは児童書で有名な出版社。毎年”世界の美しい本展”で入選または最優秀を取っている、デザインが良いことでもよく知られています。チェコの絵本のイメージとは少しちがうグラフィカルな本も多く、その美しい印刷にも目を惹かれます。
代表のユライホルヴァースは美術学校で教鞭をとり、出版社のあるターボルでは毎年10月頭に絵本を中心としたTABOOKというブックフェアを開催しています。
書店はヌスレという地域で、昔ながらのプラハの雰囲気が残ると言われています。》
http://czechrepublic.jp/czech-culturehistory/bookstores-in-prague/

◎私もまた《本当の言葉で本当の事を教えてくれる人に早く会いたい》と切に願っている。大竹しのぶがインスタグラムに次のように書いている。
《信じられない事が昨日の夜ありましたね。
検察官というのは法を犯した人を起訴できる唯一の仕事であるはずなのに、その人が、かけ麻雀をしていたなんて、しかも事実を伝えるべき仕事の新聞記者と。
自粛を守り、沢山の人が苦しい思いをしています。長い間守ってきたお店を閉めた人、面会することも許されず、病院で亡くなった方もいることでしょう。先が見えずに命を絶ってしまった方もいました。犯罪に走った人も。そして命をかけて働いている医療従事者の方たち、明日からどうやって生きていけばいいのか、途方に暮れている人たち。そんな人がいる中で、なぜ麻雀ができるのだろう。わからない。怒りを通り越して、恐ろしいと思いました。本当の言葉で本当の事を教えてくれる人に早く会いたい。》
https://www.instagram.com/p/CAdKYdFnGAt/
神保町のあのビルに「酔の助」はまだオープンしていなかった。あのビルの二階の喫茶店山本薩夫の「天保水滸伝」に興奮していた先輩が大竹しのぶは「シンパ」なのだと解説してくれたことがある。その先輩がどんな根拠をもって、そう言ったかはしらない。ただ、浦山桐郎山本薩夫山田洋次といった、その筋の監督にかわいがられていたのは事実である。大竹が変貌を遂げるのは結婚してからである。

◎「JBpress」は5月22日付で「アマゾンがゲーム本格進出か、初の大作タイトル公開」を発表している。アマゾンは5月20日にウィンドウズ向けの対戦型シューティングゲームクルーシブル」(Crucible)をリリースした。
《…CNBCの報道によると、米証券会社ウェドブッシュのアナリスト、マイケル・パッチャー氏は、アマゾンがかつて書籍や音楽CDのネット販売で事業を成功させたように、ゲーム配信市場に本格進出するのではないかと指摘している。米調査会社ニールセンのゲーム調査部門スーパーデータによると、世界のビデオゲーム市場は今年1248億ドル(約13兆5000億円)規模となる見通し。今回のクルーシブルというゲームはアマゾンの目標達成のための第一歩と考えられるという。》
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60627
プラットフォームとしては、ゲームに進出するのは当然のことだろう。

新潟日報は5月22日付で「田中元首相の豪快な魅力 漫画に」を掲載している。
田中角栄元首相をモデルにした漫画単行本「角栄に花束を」(秋田書店)の第1巻が20日、発売された。裸一貫で上京してから首相に上り詰めるまでの半生を描いていく。作者の大和田秀樹さん(50)は「若い世代には角栄さんの魅力が届いていない。そういった人にも読んでほしい」と話している。》
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/entame/20200522545029.html
信堂書店長岡店がツイートしている。
《色紙ありがとうございます。新潟日報に広告が載ったため、普段あまり漫画を読まないであろう、世代の方々からのお問い合わせが多いです。長岡の人は、本当に角栄さんが大好きなんだな、と再確認しました。(J)》
https://twitter.com/bunshindo_n/status/1264145213657739264
大和田秀樹のツイート。
《『角栄に花束を』ぶっちゃけるともうちょと巻数がたまってまとめて読む方が面白いと思うけど、そんな事言うと秋田書店の担当から非道い目に遭わされてしまうので皆様第一巻を是非お買い上げくださいませなう。》
https://twitter.com/hideki6809/status/1263039902410616832
田中角栄大平正芳がいた頃の日本が懐かしい。オレにも保守という病が忍び寄っているのだろう。今の人は祖父の代から革新だからね。

読売新聞大阪本社NHK報道局社会部を経てパブリックアフェアーズ専門のコンサルティングファーム「マカイラ」に入社したという経歴を持つ島契嗣は「Forbes JAPAN」に「その関係、密です? 問われるメディアと権力の『ソーシャルディスタンス』」を寄稿している。
《大手メディアの社会部で、事件系といわれる担当は大きく2つに分けられる。警視庁・警察庁などの「警察系」と、法務検察と裁判を担当する「司法系」である。それぞれ記者クラブに所属する。
その中で、取材がもっとも困難で競争も激しいとされるのが、「司法系」で東京地検特捜部の動きを主に取材する検察担当記者たちである。彼らは、検察を意味する「Prosecution」の頭字から「P担」(ぴーたん)と呼ばれる。花形ポジションの一つだ
A記者、B記者、C氏の3人は、いずれもP担経験者とみられる。
各社ともP担には、地方で事件の取材競争を勝ち抜いてきた記者をあてる。社会部長にもP担経験者は多い。読売新聞グループ本社山口寿一社長は伝説的なP担として有名だ。》
https://forbesjapan.com/articles/detail/34679/5/1/1

◎「YAHOO!ニュース」は水島宏明の「黒川検事長『訓告で退職金満額』『メディアもズブズブ』にニュースキャスターたちが示した“違和感”」を公開している。水島によればTBS「報ステ井上貴博キャスターは番組内で次のように語ったそうだ。
《ひとつ個人的に感じるのは、政権中枢とマスコミがズブズブの関係にあったんじゃないかということをきっと世間の多くの方は感じてらっしゃるのかなと。マスコミ全体で言うと信頼感をまたひとつ失ってしまったのではないかと、テレビ報道のはしくれにいる自分自身は感じています。今一度、取材手法をどうすればいいのか。権力との距離感をどうすべきなのか。これは口先だけではなく、これからが問われていると思いますので重く受けとめています》
フジテレビの「Live News it!」では、コメンテーターの柳澤秀夫が次のように語っている
《…これは検事長の話もありますけれど、メディアについてもあるんですよ。やっぱり、どういう関係にいたのか?馴れ合いの関係にいたんじゃないのか?記者たちとの関係で。それによって報道に携わる者としていかがなものかという、信頼を大きく失墜していると思うんですよね。
これは黒川検事長だけの問題じゃなくて、メディア、特に報道機関に身を置く者として、こういうことを起こしてしまったということについてはしっかりと襟を正して、二度とこういうことが起きないようにときっちりした姿勢を見せないと、これ国民の目から見て報道機関が信用されなくなってしまう。そこが一番恐いところだと思います》
テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」では、解説キャスターの山川龍雄が次のように語っている。
《かりにね、裁判官だったら記者とは絶対にこんなことはしないでしょ。私は検察官も同じ規律が求められると思いますし、両者にとってこのズブズブの関係っておかしいと思いますよ。黒川さんの話はもちろんですけど、記者としても。この関係になったときにいざというときに厳しい記事を書けるのかと思いますよね》
https://news.yahoo.co.jp/byline/mizushimahiroaki/20200522-00179662/

◎読書家ラガーマンとして知られる姫野和樹は百田尚樹の大ファンである。
https://www.sanspo.com/rugby/news/20200522/top20052209000001-n1.html

共同通信は5月21日付で「ぴあ、コロナ拡大で85%減益 2月以降、公演中止や延期相次ぐ」を発表している。
《チケット販売大手の「ぴあ」が21日発表した2020年3月期連結決算は、純利益が前期比85.1%減の1億円だった。2月以降、新型コロナウイルス拡大を受けた政府の要請によりイベントの中止や延期が相次いだことで、チケットの払い戻しが拡大し、ぴあが取り扱う興行の約80%に及んだことが響いた。》
https://this.kiji.is/636142218825352289?c=65699763097731077

日本経済新聞は5月22日付で「Facebook 社員の半数、『コロナ後』も在宅勤務」を掲載している。
《米フェイスブックマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は21日、今後5~10年で社員の半数が自宅で勤務するようになるとの見通しを示した。新型コロナウイルスへの対応として始めた在宅勤務の成果をふまえ、自宅で働くことを前提とした技術者の採用を始めるなど社内体制を整備する。》
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59432770S0A520C2000000/
企業からすれば在宅勤務によってコストカットも労働強化も図れるはずだ。出版も例外ではあるまい。

◎「NEWSポストセブン」は5月23日付で「読売・渡辺恒雄氏 入社式で『我が社の経営は盤石』の根拠」を発表している。
《「経営があまり安定していない社もありますが(中略)あなた方は読売新聞に入った以上、一生苦労はしません」
新入社員76人を前に熱弁を振るったのは、御年93歳の「ナベツネ」こと渡辺恒雄読売新聞グループ本社代表取締役主筆だ。》
https://www.news-postseven.com/archives/20200523_1565693.html
5月23日付で発表した「黒川辞任で肩身狭い麻雀議連、発起人は『秋元司被告』の皮肉」は「NEWSポストセブン」のオリジナル記事だ。中国の「500ドットコム」の日本法人役員から賄賂を受けていたとして東京地検特捜部に収賄容疑で逮捕された衆議院議員の秋元司が麻雀議連の事務局長だったとは!
https://www.news-postseven.com/archives/20200523_1566076.html

◎「AFP BB NEWS」は5月24日付で「米NYタイムズ、1面にコロナ死者1000人の名前掲載 哀悼の意表す」を発表している。
《米国における新型コロナウイルスの死者が10万人に迫る中、米ニューヨーク・タイムズNew York Times)は24日付の1面に死者1000人の死亡記事を掲載し、痛ましい節目に哀悼の意を表した。
同紙は全体が活字で覆われた1面の短い前で、「この1000人は死者数全体のわずか1%に過ぎない。誰一人として単なる数字ではなかった」と記した。》
《死亡記事は名前と年齢、死亡場所、簡単な紹介から成り、「ジョー・ディフィー(Joe Diffie、61)、(テネシー州ナッシュビル(Nashville)、グラミー賞Grammy Awards)を受賞したカントリーミュージックのスター」、「リラ・A・フェンウィック(Lila A. Fenwick、87)、ニューヨーク市ハーバード大学ロースクール(Harvard Law School)を卒業した初の黒人女性」などと記された。》
https://www.afpbb.com/articles/-/3284640?cx_part=top_latest

◎「春オンライン」は5月24日付で「指原莉乃さんの『政治的発言』が炎上 「テレビの女王」が世間とズレてきた?」を掲載している。
《17日に放送された『ワイドナショー』(フジテレビ系)、この日番組では件の「#検察庁法改正案に抗議します」を取り上げ、検察庁法改正案についてはツイッターで知った、自分は勉強していないのでツイートしなかった、実際に「ハッシュタグをツイートして」と頼まれた……etc.の自説を展開したのは、コメンテーターであるタレントの指原莉乃さん。
指原さんの発言により、タイムラインはすぐさま炎上の様相を呈していました。「芸能人はハッシュタグをツイートするよう圧力を受けていた!」とセンセーショナルに報じるまとめサイトや「指原はやっぱり賢い」と絶賛する人たちの一方で「芸能人が何も考えずにツイートしたような印象操作をしてる」と嫌悪感を露わにする人、はたまた「指原は安倍首相とご飯に行ったりしてるから政権寄りの発言をする」と不穏な邪推をする人まで、否定的な意見の多さにも驚きました。》
https://bunshun.jp/articles/-/38000
動物行動学研究家・竹内久美子のツイート!
《指原さんを左翼から守ろう!》
https://twitter.com/takeuchikumiffy/status/1262640184660652033

近藤真彦沖田浩之ひかる一平堤大二郎伊藤つかさ、尾形大作らと同期のシンガーであり、俳優でもある竹本孝之がツイッターで連投している。竹内久美子は、この投稿を知らないのだろうか。
種苗法改正案見送り…
しかし、そもそもの図式が違ってる気がする。》
《F1品種を自家採取した際の再生率の悪さを知ってるのかな?同属亜種との交配を避ける環境作りの難しさは経験者しか解らないだろうな。粗悪なコピーを喜ぶ農家が居るのか?》
《連続投稿申し訳ない。普段は議会制民主主義を重んじるスタンスなので、政には口を出さないのだが、ちょいとコレに関しては思う事あって、私なりの考えをつぶやかせて頂きます。全4章です。》
《1.種苗法改正案。品種改良や育種に掛かる年月がどれだけなのかご存じだろうか。埼玉県で例えれば、果樹等は実に8~10年のサイクルでトライし続けている。交配させ種をまき木を育て実が生るまでにはそれだけの年月が必要となる。その中で何十年にひとつの配合が稀に結実し、地域の登録品種となる》
《2.それを枠外の第三国が勝手に持ち出す事を禁じるのはいけない事なのか。産地の財産を守ってください。確かに現状、小規模農家は経営が厳しい。都市圏農家は高齢化に伴い少量多品目で生産者直売等にシフトされている方も多く、産地のブランド化が急務となっている。》
《3.各地方農業試験所等が独自ブランドを目指して優良品種を作り出そうと懸命に努力しているが、一朝一夕に出来るモノではない。何百何千通りの交配を試し生産性や食味耐害性に優れた品種を探している。安心で安く美味しいが一番なのだろうが、安定したブランド商品を作るには厳しい管理が必要となる。》
《4.私も小規模農家の端くれとして25年間花卉栽培に携わり、一時はブランド米も作っておりました。高いは安全、安いは危険とは一概には言えませんが、農家は各々のプライドで作物を作っています。品質が第一だと私は信じています。日本の農業を守る為にも、まずは産地の財産を守って頂きたいものです。》
https://twitter.com/takemotobox/status/1264022121866395649
https://twitter.com/takemotobox/status/1264023947680440322
https://twitter.com/takemotobox/status/1264026905944092673
https://twitter.com/takemotobox/status/1264026972474105856
https://twitter.com/takemotobox/status/1264027036126818306
https://twitter.com/takemotobox/status/1264027094750687233
https://twitter.com/takemotobox/status/1264027148827807744
東京新聞が5月14日付で掲載した「『種苗法改正案』農家に打撃懸念 地域農業守る『在来種保全法案』を」は種苗法改正に批判的な記事である。
《東京大の鈴木宣弘教授(農業経済学)は「国内品種の海外流出を防ぐという大義は理解できる。しかし、日本でも世界的流れと同様に、多国籍企業が種苗を独占していく手段として悪用される危険がある」と指摘する。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202005/CK2020051402100027.html
竹本にしても、鈴木にしても、在来種の保護が急務であるという認識は変わらないのではないだろうか。「多国籍企業が種苗を独占していく手段として悪用される危険」性をどう見るかということなのだろう。

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3)【深夜の誌人語録】

100mとマラソンでは走り方が当然違ってくるが、人生も同じである。