【文徒】2020年(令和2)9月17日(第8巻173号・通巻1830号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】ハッシュタグデモ「#出版物の総額表示義務化に反対します」
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2020.9.17 Shuppanjin

1)【記事】ハッシュタグデモ「#出版物の総額表示義務化に反対します」

ウラゲツが連ツイを投稿 有志舎社長が反応

業界紙化通信」が9月14日付で掲載した「出版物の総額表示 スリップは『引き続き有効』 財務省主税局が説明」なる記事が出版ムラを震撼させた。
《9月11日、日本書籍出版協会日本雑誌協会が共催した出版社向けの「インボイス等勉強会」で、財務省主税局税制二課の小田真史課長補佐は「基本的に(特例は延長せずに)終わるとの前提で進めてほしい」と説明した。》
https://www.bunkanews.jp/article/222020/
まずはウラゲツの連ツイを見てみよう。
《他業種記事だが出版界も無関係ではない。来年4月から消費税を含む総額表示をお上が強制しようものなら、発行書籍全点のカバーをすべて刷り直しじゃないか。そんな余裕のある出版社がいまどきどこにあるというのか。狂ってる。減少する一途のスリップもこれで壊滅しかねない。》
《たとえシールを貼るにしても、バーコード下段を含めてやり直すということに。全点はかなりしんどい。》
《記事出ましたね。財務省ってさあ。「2021年3月31日に消費税額を含めた総額表示の義務免除が終了となる際に、出版物も表示義務が課されることがほぼ確定した」。
出版物の総額表示 スリップは「引き続き有効」 財務省主税局が説明-化通信デジタル》
《他の方も指摘されていましたが、このガイドラインであればスリップはむしろ復活する。でも在庫僅少本やあまり売れていない本は見捨てられて絶版になる。過去の愚行の繰り返しです。》
《しかしスリップを刷り直すだけでもたいへんです。スリップ刷り直しで妥結してはまずいのです。余裕のある版元とそうでない版元の差が明らかに出てしまう。余裕のある版元にしても、在庫僅少本や売行が思わしくない書目は絶版にして断裁する判断を下さざるをえないでしょうね。》
《コロナ禍をきっかけに廃業を模索している出版社や書店の存在もあると仄聞してます。消費税増税といい、財務省はこれ以上メーカーや小売を痛めつけて何が楽しいのか。金持ち企業だけが生き残ったって、彼らがすべてを担えるわけじゃない。細部を斬り捨てれば国家総体としての衰退からは逃れられないぞ。》
《他のツイートでリンクしたり引用したりした必見資料のまとめ。
消費税導入と増税の歴史
https://zeimo.jp/article/18322
書協・雑協・取協・日書連が2004年の総額義務化の折に財務大臣に要望書を出し「定価:本体+税」でOKとなった件
http://fleshwords.web.fc2.com/souko/qa/qa121.htm
総額表示」義務付け
https://nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6902.htm
経済同友会は消費税のさらなる増税を訴えてます。17%でも足りないだろうと。消費税増税が大企業の法人税減税や富裕層減税と表裏一体だともうバレてるのに。会見発言要旨全は→https://doyukai.or.jp/chairmansmsg/pressconf/2020/200915_1933.html
消費増税の必要性を強調 経済同友会代表幹事(2020年9月15日)》
《そしてこうきた、と。
副総理兼財務相麻生太郎氏 再任の意向固める 菅新総裁 | NHKニュース》
https://twitter.com/uragetsu/status/1305353389539078144

https://twitter.com/uragetsu/status/1305836250864054272
有志舎社長・永滝稔がウラゲツに訊ねる。
《「何らかの形で価格が表示されていれば認められる」ってどういう意味でしょう?
カバーは(本体3000円+税)でもよいということでしょうかね?それとも定価3300円(税込)みたいにせよ、ということなのか。
後者だとカバー全点刷り替えかシール貼りになって大変なことになりますが。》
https://twitter.com/yushisha/status/1305666563651985408
ウラゲツが答える。
《それが後者なんですよ。11,000円、11,000円(税込)、11,000円(税抜価格10,000円)、11,000円(うち消費税額等1,000円)、11,000円(税抜価格10,000円、消費税額等1,000円)、あるいは10,000円(税込11,000円)でもいいそうです。スリップに総額表示すればいいよ、とも化通信記事に。》
https://twitter.com/uragetsu/status/1305668397250740226
永滝が驚く。
《うへえ! 冗談じゃないですよね。
とても対応できない。
どうすりゃいいのか・・・・。》
https://twitter.com/yushisha/status/1305669517259890688
ウラゲツは呟く。
《すでに私のツイートに何人かの方からご心配の声が上がっています。絶版が増えるのでは(かつての繰り返し)と。全点対応するよりかは書目を選別する版元も多いでしょうから、実際にそうなるでしょうね。現行の「本体価格+税」のままで出版界はやるべきです。他の商材と違い、長年販売しますから。》
https://twitter.com/uragetsu/status/1305670835022123009

志学社・平林緑萌が「#出版物の総額表示義務化に反対します」を立ち上げた

志学代表取締役の平林緑萌が次のような連ツイを公開している。
《おのれ財務省……(詳しく説明すると長いのでアレなんですが、とにかく七面倒くさいことになり、少なからぬ出版物が品切放置せざるを得なくなる可能性がある)/出版物の総額表示 スリップは「引き続き有効」 財務省主税局が説明-化通信デジタル》
《めちゃくちゃ簡単に言うと、いま本のカバーに表示されている「本体価格+税」という形の表示はNGになります。つまり、スリップの刷り直し、カバーの刷り直し、シールの貼り付けなどが必要になり、そして店頭在庫の問題もあるので版元も取次も書店も大変です。》
《これが来年度からということらしいので、いまから大慌てで準備しても印刷や改装の時間を考えると半年もありません。当然年度末決算の会社も沢山あります。そしてロングセラー書籍の改装用カバーなんかは持ってても廃棄するしかなくなります。理不尽このうえありませんね。》
《せめて財務省の金でカバーに貼るシールの入稿データ作成から印刷をやり、主計局の役人が版元倉庫、取次倉庫、全国津々浦々の書店店頭を回って一枚一枚貼り付けをやれよ。どんだけ民業を圧迫したら気が済むんだ。ふざけるな。》
《いま編集作業を進めてる本、重版データを作成してる本、これらのカバーデータも作り直す必要がある可能性が高い。ブックデザイナーの皆さんにも一銭にもならない余計な仕事が乗っかります。財務省の役人は人間としての想像力がまったくないとしか思えない。
表現規制とかじゃなしに、まさかこんな形で梯子を外して出版業界を殺しにくるとは予想してなかった。財務省が馬鹿なのは分かってたけど、予想をはるかに上回る、究極の馬鹿だ。絶対に許さんぞ。》
《カバーに「本体価格+税」でオッケーという諒解のもと、近年進行していたのがスリップレス化です。少しでも原価を抑え、初版部数が減少するなか価格を維持したいという面を持つ施策で、かなりの版元が舵を切りつつあります。財務省はこういう努力を全部ちゃぶ台返ししようとしているわけです。》
《おそらく現在の財務省主計局の見解がそのまま維持されれば、少なからぬ出版物(特に小部数の専門書や刊行から時間が経っているもの)は出荷できなくなります。結果、出版市場の多様性は低下し、それはめぐりめぐって国力の衰退にも繋がります。こんな簡単なことがどうしてわからないんだ。》
《重版できた本が重版できなくなる、細々とでもプラス出庫が続いていた本もそのままでは出荷できなくなる、市場規模の縮小に拍車がかかります。これは特定の産業分野に対し、明確にダメージを与える政策です。本読みのひとりとしても絶対に許せない。最後まで戦う。刀折れ矢尽きるまで徹底的にだ。》
《ちなみに現行の「本体価格+税」表示でよいという特例は業界団体が2004年に申し入れて決まったもの。消費税を上げるだの上げないだの、1日2日で発言がブレまくる次期総理のもとで、税率が変わるたびにカバー全部刷り直しとか悪夢以外の何物でもありません。》
《通常の資金繰りをやりながら、消費税増税タイミングをはかってカバーの総額表示を気にし、更に税額変更のたびにせっかく金をかけてカバーやスリップを廃棄して……もう考えるだけで発狂ですよ。税理士さんも発狂しそう。》
《感情的な長をここまで読んでくださってありがとうございます。最後にハッシュタグを置いておきます。ご賛同いただける方のツイートが、今後われわれ出版人の力になります。もちろん、ご自身の意思を最大限に尊重なさってくださいませ。それでは。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
《(僕も本当はこんなハッシュタグやりたくないんだよ……)》
https://twitter.com/moegi_hira/status/1305861185208807425

https://twitter.com/moegi_hira/status/1305879137437925377

作家も書店も版元もみんな総額表示義務化に反対だ

小説家の深緑野分がツイートしている。深緑野分は書店員から専業作家となった。
《この件、本ってどうやって作られてるのかもどうやって流通しているのかも知らない人が決めているんだなあと思うしそういう状態がマジでやべえなあと思う。誰得なんだ。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/fukamidori6/status/1305885016115699717
深緑は、こうもツイートしている。
《消費税総額表示義務化!って決めたら、現在書店に並んでる本も倉庫にある本もぜーんぶトゥルルルーン☆てきれいに値段が変わるとでも思ってるんだろうか。思ってるんだろうな。》
https://twitter.com/fukamidori6/status/1305889932515389441
更に。
《普通にいま考えてみたけど、実際税込み価格表示を「本体に印刷して」る小売商品でなんかあります?お菓子のパッケージかなと思ったけど、コンビニのデザートは上のラベルシールに名前と価格が書いてあるけど、他はだいたい棚の値札を見るよね。洋服とかは付け替え可能なタグだし、無印も一応シール。》
https://twitter.com/fukamidori6/status/1306005228358172672
こうも。
《出版物だけじゃなくて他も自由裁量効かなくなったら金と人件費と労力無駄に使うだけになるんで、完全義務化狙ってるんだとしたらマジでやめた方がいいと思う》
https://twitter.com/fukamidori6/status/1306008153822294024
CCCに約8年間勤務後、三輪舎を立ち上げた中岡祐介はウラゲツを引用ツイートしている。
《このニュース、出版社、書店だけでなく読者も必読。本は原則長く売らないと成り立たない商品。税込表示を義務付けられたら税金変わるごとにカバーを刷り直さないといけない。無理だ。財務省出本をこの世から無くそうとしている。》
https://twitter.com/yusukenakaoka/status/1305762542300487682
《この国で納税意識が薄いのは「こんなに払ってる」と思わせないように政府が制度を組み立ててきたからだ。会社員は給料から所得税を源泉徴収されている。ほとんどの人にとって納税は自発的ではない。 #出版物の総額表示義務化に反対します もそう。本も魚も野菜も何もかも、すべて本体価格表記でいい。》
https://twitter.com/yusukenakaoka/status/1306001856146018304
「ウジョとソナ独立運動家夫婦の子育て日記」の里山社のツイート
《書籍の税込表記がいかに無理筋か。10年後も売ることを前提に、厳しい採算率でようやく生まれ得た本は、ままある。税改正のたびシール貼り対応は物理的に不可能。そういう本の命脈を断つことになる。一年以内に支援者に売り切る名刺本しか読んだことないのかな。#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/satoyamashakiyo/status/1305975039536193536
「月光果樹園―美味なる幻想学案内」(平凡社)の高原英理
財務省が来年度からとして決めた「出版物の総額表示」は、消費税を下げようとする層を出版界の敵とするための方法ではないか。一度印刷してしまうとそれを再度変えるにはコストがかかり消費税率が変更されないことを出版社側は望まざるをえなくなる。すると消費税減税への反対層が増えることになる。》
財務省は馬鹿か、と書いている人もいるが、財務省が馬鹿であったためしはない。常に彼らはずる賢く、意地悪く、あくどい。》
《#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/ellitic/status/1305874669275291649

https://twitter.com/ellitic/status/1305880159224885248
ポルベニールブックストア@大船駅東口のツイート。
《ホントに。今からでも遅くない、本に関わる人皆で声を上げよう。ちゃんとした理由があるのだから、財務省を説得し納得させようよ。「長く売ることを前提とする本は、今後も税率が簡単に変化しうる消費税の総額表示にはなじまないので、例外とする」って。》
https://twitter.com/porvenir_books1/status/1305776389195329538
有志舎・永滝稔が引用ツイート。
《そう、声を上げよう。
有志舎は、書籍の消費税総額表示に反対します。
こういうときこそ、出版協の出番だと思うのですが、どうしたのかな?》
https://twitter.com/yushisha/status/1305790193887137792
西田宗千佳《このタイミングのうちに。
#出版物の総額表示義務化に反対します
紙の出版物、特に書籍は「税率が変わるくらい長期在庫・流通する体制」があってのものでもあるので、総額表示化によって「ベストセラーにはならないが貴重な情報源となる書籍」が減っていくことを加速することになりかねない。》
https://twitter.com/mnishi41/status/1305979062955909120
似鳥鶏《【拡散希望
出版業界に緊急事態が発生しています。
これを通されたら小さい出版社はのきなみ潰れ、ちょっとマニアックな本はぜんぶ消滅します。
とりあえず財務省のご意見箱に投稿しました。https://www2.mof.go.jp/enquete/ja/index.php
ご協力をお願いいたします。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/nitadorikei/status/1305897982068318208
北原尚彦《1989年の消費税導入時、たくさんの本が店頭から消えて行くのを目にしました。カバー掛けかえのコストに見合わなかったからです。同じことを起こしてはなりません。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/naohikoKITAHARA/status/1305889867566444544
神野オキナ《#出版物の総額表示義務化に反対します
忘れもしない消費税導入の年、本屋の片隅で、地味に売れ続けていた何万冊もの本が、「カバーを掛け替える予算がないから」と廃棄されたことを知って愕然としました。
「売れるモノしか、ますます売られない」時世は勘弁して下さい。
https://twitter.com/OKina001/status/1305892047203627008
速水螺旋人《書店に自分の本がある身として、また本を読むのが好きな一人として全く他人事ではないのです。「本体価格+税」ではなぜ駄目なのか。というわけで、このハッシュタグに賛同。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/RASENJIN/status/1305868932788752385
綾辻行人《普通に考えて、この国から「紙の本」がどんどん消えていく未来しか見えません。それが「望ましい未来」であるとは私には決して思えないので。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/ayatsujiyukito/status/1305903124276625409
喜国雅彦国樹由香総額表示だと税率が変わるたびカバーを刷り直さなければならない。その費用がかかりすぎる場合、絶版本にするしかありません。そんな理由で沢山の本が店頭から消えていくなんて、紙の本を愛する者の一人として耐えられません(由) #出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/kunikikuni/status/1305934789141172224
《天下の横溝正史先生ですら、消費税導入のとき「カバーをかけかえたら儲けが出ない」と、それまで出ていた90作のうち70作が絶版になりました。あの横溝先生が!です。
消費者の利益といいながら結局は消費者の不利益になる、そんな #出版物の総額表示義務化に反対します(雅)》
https://twitter.com/kunikikuni/status/1306035877739524096
杉村喜光《#出版物の総額表示義務化に反対します
これ決めた人は出版事情なんて知らないんだろう。
カバーを作り直す作業で弱小は潰れるよ。
そもそも「本体+税」表示は、消費税が導入された時に始まったもの。税率が数年後変わる事が決定していたので税込み価格では再びカバーを作り直さなければならないので。》
https://twitter.com/tisensugimura/status/1305893847537344517
七月鏡一《出版に関しては今後消費税は「上がるも地獄下がるも地獄」ということになる。カバーやシールを付けかえる体力のない小さな出版社が潰れる。書店巡りをしていて10年くらい前に出たちょっと良い本と出会うなんてことがなくなるかも知れない。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/JULY_MIRROR/status/1305884042806480897
島田一志《これが強行されちゃうと、たとえ消費税が下がったとしても、(そのこと自体はいち消費者としては喜ばしいにもかかわらず)出版社の人間は頭を抱え込むことになってしまうのです。税率が変わるたびに、カバーやスリップを刷り直せってか。オニだな。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/kazzshi69/status/1305892139423821825
小森健太朗《30年前消費税が導入されたとき、角川庫から出ていた日本ミステリがゴッソリ消えたことがあって、鮎川哲也全部、泡坂妻夫全部、横溝正史金田一耕介もの以外、高木彬光も大部分? ちょうどその頃、角川庫で日本ミステリをよく読んでいた頃だったのに新刊が一挙に消されて途方にくれた。》
《角川庫から出ていた鮎川哲也の著作、長編は割合もっていたが、未所持の短編集がほしかったのに手に入らなくなって、仕方がないから神田と早稲田の古本屋探し回って集めたものです。》
《このとき絶版にされた鮎川哲也作品は、その後光庫や創元推理庫から徐々に復刊されていきますが、消費税導入直前に角川庫目録にあった鮎川哲也作品約30冊くらいが、導入後に消されてから他社で買えるようになるのには約二十年かかったし、短編集は完全でないかも。》
《あのとき読みたいミステリ庫を読めなくされたのは、日本で私以外にも大勢いたはずなので、あれは一種の化断絶みたいなものと呼べる事態だったと思います。SFはそんなに読んでいなかったが、小松左京などの庫もそのときかなり減らされた。》
https://twitter.com/komorikentarou/status/1305863647567261697

https://twitter.com/komorikentarou/status/1305873176149340162
英明企画編集が小森健太朗を引用ツイートしている。
《こういうことになります。一定売れるミステリやSFの庫ですらこうですから、いわんや学術書においてをや……。壊滅的な打撃を受けるところが出てきます。ですから
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/eimei_kikaku/status/1305910480427343873
太田忠司《僕も消費税導入時に書店から消えていった本のことを覚えている。総額表示が義務化されれば、税率が変わるたびにカバーの掛け替えをするコストをかけられない出版社の本は消えていく。愚策以外の何物でもない。
 #出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/tadashi_ohta/status/1305893783335182338
日高トモキチ《かつてISBNコード表記が義務づけられた時もカバー掛け替えたりシールを貼って対応した訳ですが、「そこまでして残せない」多くの本が絶版となりました。それでもあの頃はまだ出版業界には体力があったのです。今、同様の手間をかける余裕があるとは思えません。 #出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/mokizo/status/1305952426168430592
葛西伸哉《#出版物の総額表示義務化に反対します
恐ろしい点のひとつは「税率を下げます」という多くの人が喜ぶ決定によって大量の絶版本、版元の倒産を誘発できるんだよな。当然それは印刷製本など様々な周辺にも及ぶ。
日本の出版化と産業を滅ぼす気なのか?》
https://twitter.com/kasai_sinya/status/1305895606531928064
岡田育《なんだそれ、と思った方たち、まずはこのハッシュタグ辿ってみることをおすすめします。出版業界のこと知らない人たちには聞いただけでは想像しづらいかもしれない、それは無理もないが、身をもって知る人たちには、聞いただけで眩暈のするような話である。
 #出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/okadaic/status/1305897648776515584
太田忠司《税率が変わったときに消えていくのは弱小出版社の本だけではないのですよ。大手から出ている本だって、カバー掛け替えのコストに見合わないと判断されたものは世に出されなくなる。巨大隕石落下による大量絶滅みたいなことが起きるのです。
 #出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/tadashi_ohta/status/1305897548117229568
大下賢一郎《装幀家なんで。
#出版物の総額表示義務化に反対します
現状、定価表記は、本体0000円+税
これが総額表示だと税込で、定価0000円となります。
出版後税率が変わると当然定価は変わります、そうなるとカバーの掛け替えが必要となり、新たに印刷、書店は手作業で掛け替えます、その手間を考えてください。》
https://twitter.com/kemuchiman/status/1305987782465085440
烏有書林《出版物の総額表示が義務化されると、うちの本で生き残るのは「何らかの形で価格が表示」されてる『没落時代』だけかも。シャレで入れといてよかった。ただこれも税率が変わったらダメだけど。しっかし、皮肉な書名になっちゃうな。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/uyushorin/status/1305961405669994496
夢眠ねむ《本屋として断固反対します。
これ以上、紙の本が減るのを加速させないで下さい。
 #出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/yumeminemu/status/1305920526414565376
村山由佳《本は、書店に長く置かれるものです。そうであって欲しい。
税率が次々変わるたびにカバーを刷り直さなきゃいけなくなったら、たとえば、素晴らしい本を真面目に作っている、でも小さな出版社の経営はどうなるのか。
これ以上、化を潰さないで。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/yukamurayama710/status/1305999051851100160
新保博久《30余年前、消費税が初めて導入された際、今後も需要があれば細々と売っていきたいという本が、カバー刷り替えの手間までは掛けられないと大量に絶版、断裁された事実を中老以上は忘れていないのだ。廃棄されなければ、本の賞味期限はパンケーキより遙かに長い。》
https://twitter.com/oldmanincorner/status/1305498685459972099
千街晶之《#出版物の総額表示義務化に反対します
平成元年に消費税が導入され、多くの本がカバーを掛け替えざるを得なくなった時の話は『赤江瀑の世界』(河出書房新社に少し書いた。というか、私が赤江瀑について何か書こうとすると必ず、消費税の影響で多くの本が店頭から消えた記憶の怨念が蘇る気がする。》
https://twitter.com/sengaiakiyuki/status/1305889756073525249
武田砂鉄《エトセトラブックスから復刊された笙野頼子さん『水晶内制度』の増補部分を読んでいたら、当初の単行本は刊行から「十年後、倉庫を見たら三部だけ残っていただけというゆっくり売れた本」と書かれていた。時間をかけて売れていく本がたくさんあるんです。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/takedasatetsu/status/1306016103118888960
BOOKS 青いカバ《罰則はない。
新刊書籍の商品特性を考慮して、税抜き価格であることの消費者への周知をきちんと図れば、現状のままでいいと書協には発信してほしい。
一方で、次の消費税改定や罰則化も視野に準備をするべき。今までがのほほん過ぎたのかも。 #出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/hippopotbase/status/1305932640655081477
谷中・ひるねこBOOKS《確かに出版業界には変えなければならない慣習や構造がありますが、総額表示義務化によって、変更のコストに見合わない本が破棄・絶版になり、コストに耐え切れない出版社が次々潰れる未来は、「体質」云々の話ではありません。出版物の命と多様性を奪わないで。
 #出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/hirunekobooks/status/1306029686762299392
惣田紗希《政府の都合で消費税変えてくるくらいなのだから「本体価格+税」表記のままでいいのでは。現場の膨大な作業量を想像もせず義務として押し付けくるの、ほんとに潰しにきてる。想像力が足りない政治が続くのしんどい。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/soudasaki/status/1305902091899080704
大塚英志《#出版物の総額表示義務化に反対します
これ、多くは「カバーの刷り直しのコストがかかる」のだが大手にとってはこれを機に書店にあるもの含め在庫は破棄、電子に移行の流れが決定的になると思う。小さい出版社は書店在庫の返本に黙々定価のところに手作業でシール貼るが再度書店流せるか保証はない。》
https://twitter.com/MiraiMangaLabo/status/1306057599205306368
《消費税減税、廃止も視野に入れてほしい、多くの人が喘いでいるこの時代にやらなくていいことだろ。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/yojizen/status/1306055795801350144
安達裕章《これ、本当に誰が得するんだろう。
紙の本が流通しなくなりそう。勘弁してくれい。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/adachi_hiro/status/1305984148918554624
藤野可織《寝言は未来永劫消費税完全撤廃を果たしてからでお願いします…。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/fujinono/status/1305882474166149120
水沢そら《消費税率が変わるたびにカバー刷り直して掛け替えたり、シール貼り替えたりしなくちゃいけないなんて、絶版になってしまう紙の本が増えるのが容易に想像できます。売れている音楽だけが音楽ではない様に、同じくベストセラーだけが本ではないですよね。#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/Sora_rubyred/status/1305975643243294720
坂川朱音《今本屋に出てる本や倉庫の本のカバーや箱外して、データ引き上げて定価表記変えて印刷し直して、カバー掛け替えて、もう一度倉庫に入れて、書店に並べる。
定価+税にしておけば税率が変わろうともこの資源と労力と時間の無駄は起きないのに一体何のために…
 #出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/akane_skgw/status/1305963456584056832
田野辺尚人《#出版物の総額表示義務化に反対します
本の価格設定も消費税によって神経擦り減らして計算しているのに、これをやられたらロングで売れるものがますますなくなる。
出版物の総額表示 スリップは「引き続き有効」 財務省主税局が説明-化通信デジタル》
https://twitter.com/tacopettei/status/1305935698436829184
toi books磯上竜也《消費税を含む総額表示は、本の業界にとって、損なわれてしまうものが多すぎると思います。これは別にこの業界だけの話ではないでしょうし、それぞれの業界や商態を考慮して、柔軟に対応されることを切に望みます。》
https://twitter.com/150GAMI/status/1305818118518792192
畑野智美《私はね、本のカバーを掛け替えるバイトもしたことがあるのですよ。
小さくもないけど大きくもない出版社の寒い倉庫で、手作業ですよ
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/tomomi_hatano/status/1305898223395987457
近藤史恵《私は消費税がカバーに印刷された時期も知ってるけど、本当にたくさんの本が手に入らなくなって、絶版を余儀なくされたんですよ……消費税さえなければ生き残れたはずの本が。#出版物総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/kondofumie/status/1306040251626913792
浅生鴨《小さな版元は、十年くらいかけてなんとか採算をとる前提で本を作っているので、途中で税額が変わるとカバーを刷り直したり、シールを書店で貼ってもらったりと、現実的には不可能で、絶版するほかない。むしろ、イギリスのように本は非課税にして欲しい。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/aso_kamo/status/1306078961739264008
《今から宣言しておく。たとえ、財務省が強引に出版物の総額表示を義務化しても、うちは総額表示はしない。<定価+税>の表示のまま本を作る。義務違反として摘発されてもかまわない。徹底的に無視します。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/aso_kamo/status/1306083499946864640
建築エコノミスト森山高至《これ、どう問題かというと、商品に消費税を含んだ「総額表示」を義務化という財務省のお達しが出ると、これから生産販売する商品なら対応可能ですが、既に売られていて、これからも売られる予定の書籍などは、店頭から在庫が一掃されてしまうということなんです。
#出版物の総額表示義務化に反対します》
https://twitter.com/mori_arch_econo/status/1306066253006516224
井上純一は次のようにツイートしていたが削除した。
《他の業界もすでに反対していたのか。確かにコロナ禍でデフレ化してるのに消費マインドを冷やし、付け替え処理で経営を圧迫する。出版社以外も潰れてしまう。 #出版物の総額表示義務化に反対します》
井上は削除した理由を次のようにツイートしている。
山田太郎議員のツイートを信じ、自分の発言に関しては混乱を避けるために削除いたします。RTして下さった方、ありがとうございました。》
https://twitter.com/KEUMAYA/status/1306078700400599040
参院議員の山田太郎は次のようにツイートしている。
《出版物の消費税総額表示の件、財務省に確認。スリップ(書籍の間に挟んである紙)や「しおり」で総額表示していれば、カバーの再印刷などは必要ないとのこと。業界団体にも確認しましたが、現場での作業はあるが大きな影響はないだろうとのこと》
https://twitter.com/yamadataro43/status/1306071145632866305

-----------------------------------------------------

3)【本日の一行情報】

庫で「赤毛のアン」の日本初の全訳を手がけた松本侑子のツイート。
《なぜ赤毛を嫌うのか? 『赤毛のアン』はキリスト教学です。新約聖書ではイエスを裏切った弟子ユダが赤毛として絵に描かれ、旧約聖書ではアダムとイヴの息子カインが赤毛とされ、弟アベルを殺害。赤毛は裏切り者、短気、キリスト教が異端視する魔法や妖精の世界に通じているイメージがありました。》
https://twitter.com/officeyuko/status/1305373103514550272

◎大学院総合化研究科教授・清水晶子のツイート。
《反人種主義を明解に打ち出した女性アスリートについてそのメッセージを「個人の問題」と黙殺して「かわいい」でしか応援できない日清と、新首相の人物紹介として「女子に赤面」と書いてしまう朝日新聞の記事とは、多分通じるものがある。女性の発言やリーダーシップという発想が完全に抜けてる。》
https://twitter.com/akishmz/status/1305720843981303811

◎「市況かぶ全力2階建」が「日本経済新聞社、ひっそりとコロナ禍の負け組企業の仲間入り」を公開している。
https://kabumatome.doorblog.jp/archives/65969176.html
「窓際記者」が引用ツイートしている。
《日経、馬鹿にされてるけど単体でみると利益率はまだ7%もあるのか、強い。不動産に頼らないビジネスモデルを築くなど、日本のメディア業界の風上にも置けん。不動産事業で得た利益を惜しげもなくメディア事業で溶かす朝日を少しは見習え。》
https://twitter.com/nekokisha/status/1305991030991450112

◎日販通信は「note」に「日本出版販売 社長・奥村景二 インタビュー  持続的な出版流通構造を目指して」を発表している。こんな件が印象に残った。
《取次事業は赤字体質にありますが、黒字転換することだけが企業としてのゴールではありません。日販単体としても今、取次業の新たな成長戦略を描いています。何を取り次ぐか、誰と誰を取り次ぐか、そういったことを改めて一度、洗い出した中で、取次の新しい形を描き直します。現状の業務は小さくなるかもしれませんが、その周辺で生まれてくる仕事が加わった“新たな取次”という形を提示していきたい。
MPDの社長の時、会社のミッションを「つなぐ」に、策定し直しました。TSUTAYA様と日販をつなぎ、TSUTAYA様とお客様をつないでいくというように、事業領域を拡げるために、その「つながる」範囲を拡大させていく、それがMPDの存在意義であろうと。
日販にもそれと同じことが言えます。商売は何かと何かをつなぐことから始まります。今ある仕事は先人たちがつないでくれたものを、維持してきたに過ぎません。そこから新しいものが生まれたわけではない。しかし、里山十帖などを手掛ける自遊人と仕事がつながることで、閉鎖予定だった保養所をブックホテル「箱根本箱」という形で、本好きの旅行者をもつなぎとめることができました。今の日販において、こうした新しい流れ・つながりをつくっていくことが大事だと考えています。》
https://note.com/nippan_tsushin/n/nc645b563cb59

◎「しんぶん赤旗」は9月15日付で「自民、電通へ100億円超 19年間 政党助成金から支出」を掲載している。
自民党に交付された政党助成金のうち、19年間で100億円を超える額が広告代理店最大手の電通とそのグループ会社に支出されていることが、本紙の調べで分かりました。同業他社と比べても極めて多額です。》
電通Gと同様、広告代理店を営むアサツーディ・ケィ(現・ADKグループ)には累計6・5億円、博報堂には448万円の支出にとどまります。博報堂自民党は04年以降、取引はありません。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2020-09-15/2020091501_04_1.html

講談社は、ゲーム作りに打ち込める環境とサポート体制を整備して、インディーゲームクリエイターを支援するプロジェクト「講談ゲームクリエイターズラボ」を立ち上げ、第1期メンバーを募集する。メンバーに選ばれると、半年ごとに500万円(税込み)が支給され、「担当編集者」がついて、サポートとケアをしてくれるそうだ。契約期間は2年以内で、半年ごとに進捗や見通しなどを勘案し契約更新を決定する。
https://daysneo.com/info/gclab.html

◎日販は、電車などでの接触対策に役立つ不織布手袋「つり革握れるWA」を、日販PB商品として発売している。
https://www.nippan.co.jp/news/tsurikawa_nigireru_wa/

◎日本芸社は、電子漫画誌漫画ゴラクスペシャル」第2号の配信を創刊号同様に100円で開始した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000041489.html

◎「ダイヤモンドオンライン」は9月16日付で木俣正剛の「と新潮、雑誌は似ていても社風は大違い!キーワードは『アマとプロ』」を発表している。
《一言でいえば、週刊新潮は「見識」を示すメディアであり、週刊春、いや春ジャーナリズムは「常識」を語るメディアです。プロの新潮に対して、春はアマチュア。素人目線で「なぜ?」と迫るのが編集方針といっていいでしょう。》
https://diamond.jp/articles/-/248723

-----------------------------------------------------

3)【深夜の誌人語録】

沈黙こそ叫びにほかならない。