【文徒】2020年(令和2)11月9日(第8巻207号・通巻1864号)

Index------------------------------------------------------
1)【記事】三島由紀夫没後50年 三島関連本が続々刊行される
2)【記事】攻防!トランプ大統領VSメディア
3)【記事】タカラトミー、アツギのSNS投稿が大炎上
4)【記事】学術会議任命拒否問題の行方?
5)【本日の一行情報】
6)【深夜の誌人語録】
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1)【記事】三島由紀夫没後50年 三島関連本が続々刊行される

三島由紀夫が1970年11月25日、衝撃的な死を遂げてから50年が経つ。まだ中学生だった私は三島が自決した翌日に下総中山の中山書房で新潮庫の「金閣寺」を買った記憶がある。あれから早や半世紀か。今年は三島由紀夫に関連した出版物が数多く刊行されている。
「死の貌(かたち) 三島由紀夫の真実」(論創社)や「三島由紀夫は一〇代をどう生きたか あの結末をもたらしたものへ」(学通信)の西法太郎は新潮社から「三島由紀夫事件 50年目の証言――警察と自衛隊は何を知っていたか」を刊行した
http://ronso.co.jp/book/%e6%ad%bb%e3%81%ae%e8%b2%8c/
https://bungaku-report.com/books/ISBN978-4-909658-02-9.html
https://www.shinchosha.co.jp/book/353581/
中森明夫がツイートしている。
《西法太郎『三島由紀夫事件 50年目の証言』(新潮社)購入、読了。これまで明らかになっていなかった新事実が徹底取材で浮かび上がり、事件の構図が転換…読み応えあった。保阪正康三島由紀夫楯の会事件』(ちくま庫)も良書だが、更新された感も。来たる11月25日は三島由紀夫の没後満50年です。》
https://twitter.com/a_i_jp/status/1313422432733024256
「波」で「三島由紀夫事件 50年目の証言」を《この本は、三島由紀夫を後景に置き、後景にいた人たちを前景に引き出して調査したものである。》《この本は、働く人、つまり生活者の目で見た三島事件外伝である。》と評した佐藤秀明岩波新書三島由紀夫――悲劇への欲動」を刊行している。「前意味論的欲動」という鍵概念が出て来る。佐藤は三島由紀夫学館館長である。
https://www.iwanami.co.jp/book/b530021.html
原武史がツイートしている。
《面識のない佐藤秀明さんから『三島由紀夫 悲劇への欲動』(岩波新書)が送られてきた。ありがたい。最も気になる時期の箇所だけまず拝読。1969年の国際反戦デーに皇居に侵入する計画があったとする鈴木宏三『三島由紀夫 幻の皇居突入計画』を事実として認め、紙幅を割いている。論旨に説得力がある。》
https://twitter.com/haratetchan/status/1318762502776184832
白百合女子大学教授・井上隆史は「暴流の人 三島由紀夫」を平凡社から刊行している。
https://www.heibonsha.co.jp/book/b512104.html
猪瀬直樹のツイート。
三島由紀夫没後50年にあたり、新しい評伝『暴流の人 三島由紀夫』(井上隆史著)という500ページの大著が出た。村松剛『三島由紀夫の世界』と猪瀬直樹『ペルソナ  三島由紀夫伝』とジョン・ネイスンMaishima: A Biographyを踏まえて、その後の新資料を駆使すると「はじめに」(写真)で述べている。》
https://twitter.com/inosenaoki/status/1320808076799164416
どうせなら井上の「『もう一つの日本』を求めて――三島由紀夫豊饒の海』を読み直す」(現代書館)も読んでおきたい。「虚無の極北」という言葉が忘れられない。
http://www.gendaishokan.co.jp/goods/ISBN978-4-7684-1012-7.htm
反戦後論」(藝春秋)の浜崎洋介は「三島由紀夫――なぜ、死んでみせねばならなかったのか」をNHK出版から刊行している。
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000818322020.html
「『男の娘』たち」の川本直がツイートしている。
浜崎洋介三島由紀夫 なぜ死んでみせねばならなかったのか』、私も今読んでいますが、帯に反して徹底して三島の作品を読み込むことでその精神史を抉り出すもので、ドスレートな正統派の真摯な芸批評です。》
https://twitter.com/vidalianjp/status/1316889954258018304
適菜収は「日本人は豚になる 三島由紀夫の予言」をベストセラーズから刊行している。
https://www.bestsellers.co.jp/ud/books/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e4%ba%ba%e3%81%af%e8%b1%9a%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%ef%bd%9e%e4%b8%89%e5%b3%b6%e7%94%b1%e7%b4%80%e5%a4%ab%e3%81%ae%e4%ba%88%e8%a8%80
適菜収がツイートしている。
《新刊のお知らせです。『日本人は豚になる: 三島由紀夫の予言』です。「全米が泣いた」とかウソくさい映画の宣伝句はよくあるが、版元の担当によると、この本の校正校閲してくれた全共闘世代の女性は、校閲しながら泣いたそうです。「三島さんは本当に辛かったのね」と。》
https://twitter.com/tekina_osamu/status/1324187606603558913
河出書房新社からは「三島由紀夫1970」が刊行されているし、中央公論新社からは「彼女たちの三島由紀夫」が刊行されている。宝島社も宝島SUGI庫「三島由紀夫事件 検視写真が語る『自決』の真実」を刊行している。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309980058/
https://www.chuko.co.jp/tanko/2020/10/005347.html
https://tkj.jp/book/?cd=TD009555
岡村青は「三島由紀夫と森田必勝 楯の会事件 若き行動者の軌跡」を光人社NF庫から刊行している。これは現代書館から刊行された「森田必勝・楯の会事件への軌跡」の増補版であるが、森田の視点から戦後民主主義の欺瞞を問うた三島由紀夫が浮かび上がる。全共闘世代は三島に泣くのは当然のことかもしれない。
https://www.sankei.com/life/news/201031/lif2010310015-n1.html
「新潮」12月号が「特集 三島由紀夫 没後五十年」を特集している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000067.000047877.html
現代書館から「哲学問答2020――ウイルス塹壕戦」を刊行した千坂恭二のツイートも紹介しておこうか。
三島由紀夫は最後に天皇陛下万歳と言ったが、その天皇とは誰なのか。彼は、当為としての天皇の立場から存在としての天皇を批判した。しかし、天皇とは始原にしろ現在にしろ存在であるならば、三島の当為的な天皇論は、いかなる意識にせよ、理論的には天皇否定になるのではないか。》
https://twitter.com/Chisaka_Kyoji/status/1324698226167984128
「哲学問答2020――ウイルス塹壕戦」は、千坂恭二SNS発表した刺激に充ちたフラグメンテーションを一冊にまとめたものだ。
http://www.gendaishokan.co.jp/goods/ISBN978-4-7684-5890-7.htm

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2)【記事】攻防!トランプ大統領VSメディア

時事通信は11月4日23時39分付で「トランプ氏の『勝利宣言』批判 米メディア『深刻な威嚇』」を配信している。
ワシントン・ポスト紙は「トランプ氏の誤った勝利宣言や、票の集計中止を求めることで選挙を破壊する試みは、国家の安定への最も深刻な威嚇」と非難した。》
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020110401424&g=int
CNN.co.jp」は11月5日付で「トランプ氏の早すぎる『勝利宣言』、各局の司会者が非難」を公開している。「CNN.co.jp」は、この記事を何と「エンタテインメント」に分類している。
《トランプ氏は4日未明、ホワイトハウスイーストルームで支持者らを前に、まだ何百万もの未集計の票がある段階で、合法的な票の集計作業を「いんちきだ」と根拠なく批判。その後、選挙に「勝利した」とも発言した。
米主要テレビ局の全てがトランプ氏の会見を放映していたが、NBCニュースとMSNBCは途中から司会者が割り込み、トランプ氏がうその情報を発信していると注意を喚起する事態となった。
NBCニュースのサバンナ・ガスリー氏は「ホワイトハウスでの大統領の話を聞いていたが、いくつかの発言が率直に言って真実ではないため割り込まざる得ない状況となった」と伝えた。》
https://www.cnn.co.jp/showbiz/35161997.html
トランプ大統領という権力に対してメディアは「第4の権力」として立派に対峙しているのだ。布施祐仁も次のように指摘している。
NBCニュースはトランプの会見中継の途中、キャスターが「事実ではない発言がある」と言葉を被せて事実上中継を打ち切った。ずっと中継を続けている日本のメディアもあるが、為政者の言葉をただ垂れ流すのがメディアの役割ではないということ。見習ってほしい。》
https://twitter.com/yujinfuse/status/1324504164211150849
浜田敬子が布施に《これ、本当にそう思います。》と同意している
https://twitter.com/hamakoto/status/1324514895681843200
朝日新聞専門記者・杉原里美も布施を引用ツイート。
《確かに、Twitterで警告を出しても、テレビがそのまま中継すれば信じる人も増えるかもしれない。何を言っているのか知る権利もあると思う一方で。》
https://twitter.com/asahi_Sugihara/status/1324508508427964416
布施が杉原にリプライする。
《マスメディアを通じて為政者の嘘がそのまま流された場合、とりわけそれが敵意を煽るようなものであった場合、戦争や内戦やジェノサイドにつながりかねないことは歴史が証明している。マスメディアの責任は重い。》
https://twitter.com/yujinfuse/status/1324510206865231872
朝日新聞記者の三浦英之も布施を引用ツイート。
《布施さんをキャスターに据えれば、日本のテレビも随分と変わると思うけどな。歴史や事実に基づいた解説をするだけで、今のテレビは大きく変われる》
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1324516583729844226
ロイターは11月5日付で「米大統領選速報、FOXが視聴者数で勝利 トランプ陣営の反感招く」を配信している。アリゾナ州の勝敗をめぐりトランプ寄りのFOXが、各メディアに先駆けてバイデン候補の勝利確実と報じたことにトランプ陣営から反感を買っているそうだ。
ルパート・マードック氏率いるフォックス・コーポレーションFOXA.O傘下のFOXニュースは解説者がトランプ氏の政策目標について好意的なコメントをすることがよくある。
大統領選の報道では他局より3時間も前にアリゾナ州でバイデン氏が勝利する見込みだと報じ、バージニアについてもCNNより5時間も前にバイデン氏が勝利すると伝えた。他局に比べても数時間早かった。》
https://jp.reuters.com/article/usa-election-ratings-idJPKBN27K2X8
朝日新聞論説委員・駒木明義がツイートしている。
《CNNアンカーのジョン・キング氏は「ここは米国だ。ベラルーシではない。大統領が当選者を決めるのではない」
ベラルーシ、すっかりメジャーになって... (涙ぐむ)》
https://twitter.com/akomaki/status/1324312325923299328
毎日新聞が11月5日付で掲載している「ファクトチェック 投票日以降のトランプ氏の発言『根拠がない』『大うそ』米ファクトチェック機関が一斉批判」(和田浩明)は次のように書いている
《取り上げたのはトランプ氏が米東部時間4日午前2時半(日本時間同日午後4時半)前からホワイトハウスで行ったスピーチだ。この中で、トランプ氏は「我々はすでに勝利した」と繰り返し断言した。
さらに、激戦州の中西部ミシガンやウィスコンシンで自らが先行していたのに急激に情勢が変化したのは「詐欺」が行われたからだと主張し、「連邦最高裁まで行く」と宣言した。民主党候補のバイデン前副大統領の支持票が多いとみられる郵便投票などの開票を止める狙いがあるとみられる。
ファクトチェック・オルグによると、このスピーチの時点では、まだ複数の激戦州などで開票作業が続いており、「勝った」と宣言できる根拠ははっきりしていなかった。また、「詐欺」についても、トランプ氏の主張には「根拠がない」としている。》
https://mainichi.jp/articles/20201105/k00/00m/030/306000c
CNN.co.jp」は11月6日付で「トランプ氏が会見、『合法な』票集計なら勝利と主張」を掲載している。
《米国のトランプ大統領は5日夜、ホワイトハウスで会見し、3日に投開票が行われた大統領選について、合法的に投じられた票を集計すれば勝者は自分であるとの誤った主張を展開した。そのうえで、詐欺によって大統領の座を奪われつつあるとの見方を強調した。
トランプ氏は根拠を示すことなく「合法的な票を集計すれば、私は難なく勝利している」と主張。「不正な票を集計すれば、彼らが選挙を我々から盗み出すことが可能になる」との認識を示した。》
https://www.cnn.co.jp/usa/35162032.html
朝日新聞デジタルは11月6日付で「トランプ氏会見に共和党議員も『落胆』 中継も打ち切り」を掲載している。
《会見途中で、米主要テレビ局は中継をやめた。トランプ氏の発言について、共和党リック・サントラム上院議員はCNNで「とても落胆した」と語った。
トランプ氏は会見に先立ち、「集計を中止せよ!」「詐欺を中止せよ!」などとツイートを繰り返し、「(バイデン氏の)投票詐欺には多くの証拠がある」などと根拠を示さずに投稿。ツイッター社から拡散防止措置を何度も受けている。》
https://digital.asahi.com/articles/ASNC63QVJNC6UHBI00X.html?ref=tw_asahi
ブルームバーグは11月6日午前4時20分付で「激戦州アリゾナ、APはバイデン氏勝利報道もメディアによりばらつき」を掲載している。
米大統領選での激戦州の一つであるアリゾナ州では、メディアにより結果予想が異なる展開となっている。AP通信など一部が早い段階で民主党バイデン候補の勝利確実を報じた一方、接戦で勝者はまだ分からないと伝える報道機関もある。》
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-05/QJBZ0KT0AFB501
FOXニュース、AP、ウォール・ストリート・ジャーナルはアリゾナではバイデンが勝利したと伝え、ニューヨーク・タイムズやCNN、ABCはまだ勝者は分からないとしていた。
ロイターは11月6日付で「米大統領選、ユーチューブチャンネルが不正巡る虚偽の主張宣伝」を発表している。
《米動画投稿サイト「ユーチューブ」で5日、米大統領選の不正投票を巡る虚偽の主張を宣伝している人気チャンネルが少なくとも9つ見つかった。
これらのチャンネルはフォロワーが1000人のものから62万9000人超のものまであり、APやロイターといった報道機関などの事実確認部門が間違っている、あるいは正確ではないとする主張を支持している。》
https://jp.reuters.com/article/usa-election-disinformation-youtube-idJPL4N2HS1GH
朝日新聞の尾形聡彦がツイートしている。
《CNNがバイデン氏に次期大統領の当確を出した直後、出演していたバン・ジョーンズ氏の言葉が印象的でした。「子供たちに、『人格は大事なんだ』、『真実を語ることは大事なんだ』、『良い人であることは大事なんだ』と言えるのは楽だ」。そう涙ながらに語る姿に、心を動かされました。》
https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1325126142467043331
https://www.cnn.co.jp/usa/35162029.html
バイデンのツイート。
https://twitter.com/JoeBiden/status/1325118992785223682

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3)【記事】タカラトミー、アツギのSNS投稿が大炎上

ダイヤモンド・オンラインは11月5日付で窪田順生の「タカラトミーにアツギ、企業SNSの『中の人』はなぜうっかり大炎上したか」を掲載している。窪田は炎上の背景には企業SNSが「カスタマーファースト」ではなく「フォロワーファースト」になってしまっていた可能性があると指摘している。
《たとえば、38万フォロワーを誇り、企業SNSの成功事例としてよく取り上げられるタカラトミーの公式Twitterが、「某小学5年生の女の子の個人情報を暴露しちゃいますね」と「リカちゃん電話」の番号を投稿したところ、「女児への性犯罪を連想させる」と批判が殺到。会社として謝罪に追い込まれ、現在は投稿を停止している。》
《公式Twitterに「タイツの日」のキャンペーンとしてイラストレーターによるタイツ姿の女性たちのイラストを投稿したところ、「男にいいなと思われたくて履いてない」「どこを向いて商売しているんだ」などの批判が殺到。「中の人」の「素敵なイラストばかりで、動悸がおさまらない」という投稿も「気持ち悪い」などと炎上して、こちらもキャンペーンの中止と謝罪に追い込まれた。》
https://diamond.jp/articles/-/253213
企業SNSの役割はカスタマーとの距離を縮めることにほかならないがが、タカラトミーにしろ、アツギにしろ、カスタマーではなくフォロワーとの距離を縮めてしまったというわけである。カスタマーとの距離を縮めることが結果としてフォロワーとの距離を縮めるのであれば良いが、フォロワーとの距離を縮めたからといって、カスタマーとの距離を縮めることには必ずしも繋がらないのである。「AsageiBiz」が11月5日付で発表した「暴走SNS緊急謝罪!炎上を招いたブランド企業の『ラブタイツ企画』とは?」は次のように欠いている。
SNSで注目され、「いいね」やリツイートで拡散されることは企業宣伝に効果的であるが、消費者置いてけぼりのネットウケを重視しすぎた投稿は、ネガティブキャンペーンを招く結果となってしまったようだ。》
https://asagei.biz/excerpt/22125
タカラトミーは10月30日付で「タカラトミー公式 Twitter(@takaratomytoys)の運用に関するお詫びとご報告」を発表している。
《弊社公式 Twitter で 10 月 21 日に発信しました内容において不適切な表現がございました。
これは同日、Twitter 上で「#個人情報を勝手に暴露します」というハッシュタグがトレンド入りしていたということを関連付け、弊社商品キャラクターであるリカちゃんのプロフィールおよび「リカちゃんでんわ」の告知を行ったというものでございました。
この告知表現により多くの皆様に不快な思いをさせてしまいましたこと深くお詫び申し上げます。
当該ツイートは 10 月 24 日に Twitter 上より削除いたしました。
本来であれば、皆様の「夢」の実現のために、新しい遊びの価値を創造し、それを広く知っていただくための SNS アカウントでの情報発信が、社会の一員として守るべきモラルに欠ける内容で、多くの皆様に不快な思いをさせてしまい、企業アカウントの投稿として極めて不適切な投稿であったと深く反省しております。
当社では今回の問題を、SNS アカウントの表現上の問題としてのみ捉えず、コンプライアンス守とモラル意識の問題としてとらえ、タカラトミー公式 Twitter(@takaratomytoy)の新規ツイートを当面停止するとともに、関連するツイートに関しましても順次削除対応してまいります。
さらに社員教育の改めての徹底と、運用ポリシー(コンプライアンス遵守・運営管理体制等)を全面的に見直してまいります。
この度はお客様はじめ多くの皆様にご迷惑お掛けしましたこと重ねてお詫び申し上げます。》
https://www.takaratomy.co.jp/support/pdf/20201030.pdf
「PRESIDENT Online」は11月6日付で広報コンサルティング会社・LEAPFROG(リープフロッグ)代表・松田純子の「タカラトミー『リカちゃん』炎上に学ぶ、致命的なNG投稿と話題になる投稿の紙一重の違い」を発表している。
《企業の公式アカウントに人気が出る理由の一つは、オフィシャル堅苦しいはずの公式アカウントを身近に感じさせる工夫にある。公式のはずなのに「中の人」の人柄を垣間見ることができたり、会社や商品の宣伝以外にもインターネット上のカルチャーや脈をよく理解した“ウケる”投稿をしたりすることで人気を集めるのだ。
それだけに、公式と言いながらも、担当者の個人的な見解の投稿も増えがちになる。タカラトミーツイッターフォロワー数は執筆時点で約38万人だが、82万人を誇るシャープや41万人のキングジムも過去にツイッターの「中の人」の投稿が炎上した。》
《そして、最も企業が避けたいのが、“話題化”(情報発信により世間の話題になること)を狙った投稿により、逆にユーザーから反発を受け炎上するパターンである。》
《今回のタカラトミーの投稿は、「個人の見解」と「話題化」が悪い意味で複合的に絡まって炎上したとも言える。》
https://president.jp/articles/-/40133
アツギは11月3日付で「ラブタイツキャンペーンに関するお詫びとご報告」を発表した。
《2020 年 11 月より弊社が Twitter 上で実施しております「ラブタイツキャンペーン(#ラブタイツ)」におきまして、投稿された一部のイラストに性的な描写を連想させるような不適切な表現がございました。このキャンペーンにより多くの皆様に不快な思いをさせてしまいましたことを深くお詫び申し上げます。
今回の事態を重く受け止め、本キャンペーンを中止するとともに、本キャンペーンにおけるツイートは 11 月 3 日に 弊社公式アカウント上より削除いたしました。また、本キャンペーンと連動して実施しておりますプレゼントキャンペーンにつきましても、中止とさせていただきます。
本来であれば、“すべての女性の「美」と「快適」に貢献したい”という弊社のビジョンを一人でも多くのお客様へ知っていただきたいという思いのキャンペーン施策であり、タイツのある生活シーンを想起していただきタイツとファッションを楽しんでいただきたいという企画趣旨であったにも関わらず、弊社内における確認体制やモラル意識の甘さにより、現在アツギ製品をお使いいただいております多くのお客様の期待を大きく裏切る結果となってしまいましたことを深く反省しております。
なお、昨日配信いただきましたイラストの中で、イラストレータのコメントへの監修漏れがあり、意にそぐわないコメント及び作品内容での配信となった 2 作品に関しましては、昨日のうちに削除しております。
本キャンペーンにご協力いただいております、イラストレーターの方々に配信いただきましたイラストにつきましては、全て事前に弊社で監修しており、イラストレーターの方々に非は一切ございません。
弊社ではこの度の問題につきまして社会的責任に対する認識の甘さやモラル意識の問題と捉え、今後のアツギ公式 Twitter(@ATSUGI_jp)新規ツイートを当面休止いたします。
今回、お寄せいただきました皆様からのご意見を真摯に受け止め、「信頼」が企業にとって最も貴重で重要な財産であるとの認識のもと、社員教育の改めての徹底と、ソーシャルメディアポリシーの遵守、運営管理体制等の全面的な見直しを進めてまいります。
この度はお客様をはじめ、多くの皆様にご迷惑をお掛けしましたことを重ねてお詫び申し上げます。》
https://www.atsugi.co.jp/news/pdf/201103.pdf
「ABEMA TIMES」は11月4日付で「Twitterキャンペーン炎上でアツギが謝罪…企業のPR手法はどうあるべきなのか」を公開している。
《今回の騒動について、ITジャーナリストの篠原修司氏は「女性をターゲットにした商品なのに、男性目線のマーケティングだったのが一番の要因。
企業のSNS担当者はインターネットヘビーユーザーの場合が多い一方、価値観がアップデートできていないと、世間とのズレが生じて炎上する」、ウツワ代表のハヤカワ五味氏は「結局、お客様は誰なのか。男性目線か女性目線かというよりも、単純にタイツのPRキャンペーンとして少しエッチなマーケティングで良かったのか、ということだと思うし、公式アカウントの中の人がイラストレーターさんたちのことが好きで、“私物化”しているような印象を与えたことが炎上の原因だったのではないか」と指摘する。
https://times.abema.tv/news-article/8631837

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4)【記事】学術会議任命拒否問題の行方?

毎日新聞は11月6日付で社説「学術会議の任命問題 杉田副長官の国会招致を」を掲載し、次のように書いている。
《個別人事の理由は説明しないと言うが、首相の自著には、かつて総務省課長を更迭した際の理由を述べた章がある。
その記述との矛盾を野党に突かれた首相は「今回の任命権とは全く違う」と答えた。しかし、どう違うかの説明はできず、迷走に拍車をかけた。
加藤勝信官房長官は唐突に「国民・国会への責任が負えない場合」は拒否できるとの判断基準を示した。だがこれも「6人を任命したら国民に責任は負えないのか」と追及されると、再び「個別の人事」を理由に答えなかった。
野党からは「もはや支離滅裂だ」と批判される始末だ。》
https://mainichi.jp/articles/20201106/ddm/005/070/111000c
同紙は11月6日付で掲載している「名前すら知らない5人を任命拒否 続く首相の迷走 自民からも『言うほど墓穴掘る』」(飼手勇介)は次のように書いている。「言うほど墓穴掘る」とは言い得て妙だ。
立憲民主党逢坂誠二氏は「恣意的な拒否だと言われても仕方ない。社会全体が萎縮し、みんなが総理の思いをそんたくしないといけない社会になる。これでは多様な価値観は絶対生まれない」と批判。自民党内からも「言うほどに墓穴を掘っている」と困惑の声が上がった。》
https://mainichi.jp/articles/20201106/k00/00m/010/241000c
同紙は11月7日付で掲載している「焦点『学術会議は閉鎖的』言葉がエスカレート 首相『口撃』に会員困惑 『既得権などない』」は書いている。
《…「既得権益」について、現役・元会員は「そんなものはない」と口をそろえて否定する。会員や連携会員に固定給はなく、委員会の出席手当(1回1万9600円)と旅費が出るだけだ。国の科学研究費補助金科研費)が得やすくなるといったメリットもないという。
では、特定の学会に有利な提言や報告を出すことは可能なのか。現役会員は「提言を出すには何段階もの査読プロセスを経るので、恣意的なものが通るわけがない」と否定。大西氏も「利益相反にならないよう行動規範を定め、ヒアリングを公開するなどして透明性を高めてきた」と強調した。》
https://mainichi.jp/articles/20201107/ddm/012/010/112000c
首相はスガーリンなんて呼ばれ始めている。想田和弘もスガーリンと呼んでいる。こんな具合に。
《スガーリンのお粗末な国会答弁を見て分かった。彼が官房長官代に「指摘は当たらない」といった #菅官房長官語で答える  定型句でコミュニケーションを遮断していたのは、答弁能力がゼロだったからなんですね。でも、質問回数に制限を設けていた記者会見では菅語が通用しても、国会では無理です。》
https://twitter.com/KazuhiroSoda/status/1325038945080643584
小沢一郎のツイート。
《学術会議が既得権益とまで言い切った。ここまで言い切るならば、どんなところが既得権益なのか、会員が利権からどのような利得を得ているのか総理がきちんと説明しなければ、学術会議の名誉を毀損することになる。既得権益とはお友達を優遇する政権の体質そのものではないか。》
https://twitter.com/ozawa_jimusho/status/1323170315241889793
朝日新聞は11月7日付で社説「学術会議問題 6人を任命し出直せ」を掲載している。
《政権の意に沿わない数人を見せしめのように排除することで、科学者の世界に影響力を及ぼそうとしたのではないか。この重大な疑念が解消されることは一向になかった。》
確かに疑念は解消されなかった。
《首相はなぜ、会員候補105人のうち6人の任命を拒んだのか。腑(ふ)に落ちる説明は最後まで聞けなかった。むしろ、言葉を重ねるごとに、矛盾や新たな疑問が生じた。本当の狙いを隠したまま、後付けで理屈を積み上げているためではないか。》
言うほどに墓穴を掘ってしまったのだ。
《6人の中には、菅政権の今も政府の会議の委員を務めている人がいる。公的な役割を、片やお願いし、片や拒む。支離滅裂と批判されても当然だ。》
無知を露呈してしまったわけである。
《まずは首相が潔く過ちを認め、6人の任命を認めるところから再出発するしかない。》
首相が過ちを認めたならば退陣だろうから、絶対に過ちを認めることはあるまい。首相が過ちを認めずに6人の任命を認めることができれば、まあ問題は解決するのだけれど。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14686478.html?ref=mor_mail_editorial
任命を首相に拒否された一人である加藤陽子毎日新聞の11月7日付書評面「今週の本棚」で坂上泉の「インビジブル」(藝春秋)を取り上げ、次のように書ている。
《国家が本来は守るべき者、それが見えなくなっていた(いる)状況は、日本の過去にも現在にもあるのだろう。》
https://mainichi.jp/articles/20201107/ddm/015/070/017000c
共同通信は11月8日付で「官邸、『反政府先導』懸念し拒否 学術会議、過去の言動を問題視か」を配信している。
首相官邸日本学術会議の会員任命拒否問題で、会員候補6人が安全保障政策などを巡る政府方針への反対運動を先導する事態を懸念し、任命を見送る判断をしていたことが7日、分かった。》
https://www.47news.jp/news/5469465.html
「反政府」などという言葉をこんなに軽々しく使ってしまって良いのだろうか。

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5)【本日の一行情報】

講談社主催のオーディション「ミスiD」の公式サイトは11月1日付で「メールアドレスの流出に関するお詫び」を発表している。
《平素は弊社のミスiDにご支援とご理解を賜りましてまことにありがとうございます。
去る10月26日、午後3時34分頃、ミスiDのオーディションを共同運営するFogg株式会社のユーザー向けサービス「CHEERZ」担当者がミスiDオーディション参加者のかたがたへメールをお送りした際に、参加者のうち40名のメールアドレスを誤って送信するという事案がございました。
関係されるすべてのみなさまに、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
また、このような事態を招いたことを、オーディション事業を主体となって進めるミスiD事務局としても重く受け止めております。Fogg株式会社及びミスiD事務局ともに、これ以降、個人情報の取り扱いに関して管理体制のさらなる強化に取り組み、再発防止に努めてまいります。
1. 流出した個人情報
メールアドレス(40件)
2. メール送付した皆様への対応
当該メールの送信先の皆様に、CHEERZ・ミスiD担当者より、メールアドレス流出に関するお詫びと当該メールの削除をお願いし、また再発防止策を記したメールを送信しております。
3. 再発防止策
・個人情報を含む重要なメールや複数のオーディションエントリー者に対しメールを送信する際は、複数名による配信前チェックを実施いたします。
・今後の個人情報保護および情報セキュリティ教育を徹底し、全社的な情報管理体制の強化に取り組んでまいります。
万が一、不審な電子メールを受信した場合やご質問がある場合には下記お問い合わせ先にご連絡ください。》
https://miss-id.jp/news/detail/273
ミスiD事務局は「週刊現代」や「FRIDAY」を擁する第一事業局に置かれている。

柏葉幸子の「岬のマヨイガ」(講談社)がアニメ映画化されることになった。
https://animeanime.jp/article/2020/11/05/57411.html

◎隆祥館書店・二村知子のオススメだ。
《三浦英之著『白い土地 ルポ福島帰還困難区域とその周辺』
「どうしても後世に伝えて欲しいことがあります」
浪江町の闘う町長が死の直前、ある秘密を新聞記事に託した
原発被災地の最前線で生き抜く人々と、住民が帰れない「白い土地」に通い続けたルポライターの物語》
https://twitter.com/ryushokanbook/status/1324633640135876608
三浦英之がリツイートしている。
《こういうことを書くと今は角が立つのかもしれませんが、皆さんには是非、地域の書店でご購入いただけると嬉しいです。私は図書館と地域の書店に育てられた「書籍の子」です》
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1324698534986342402
三浦は更につづける。
《地域の書店を応援する施策を政府でうってくれないかな。「go to book」 とか。「stay home 」にも貢献できると思うのだけど。現政権の化度を見る限り、ちょっと難しいかな……》
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1324835980646363137

◎日販が発表した10 月の店頭売上前年比調査は全体で 114.3%と、6 か月連続での前年超えとなり、また、2008 年の集計開始以来の最高値を記録した。雑誌は 99.5% 。書籍は 107.1%。コミック は13 か月連続での前年超えの146.8 %。開発品は111.9%。開発品扱いコミックは、「鬼滅の刃 22 缶バッジ・小冊子付き同梱版」が売上を大幅に伸ばし、前年比が約 11 倍となった。
https://www.nippan.co.jp/wp-content/uploads/2020/11/pos_202010.pdf

はてなは、集英社の「少年ジャンプ+」ブラウザ版(Web版)に提供する「GigaViewer」のストア機能を拡張した。「GigaViewer」は、はてな開発のマンガビューワ。「少年ジャンプ+」ブラウザ版では、「GigaViewer」のストア機能によって2019年5月から電子コミックのレンタルサービスを開始していたが、11月4日より、提供するストア機能を拡張することでレンタルだけではなく、電子版「週刊少年ジャンプの定期購読が可能になった。はてなでは、課金モデルでのマネタイズを可能にするストア機能を提供することで、集英社とともにさらなる「少年ジャンプ+」の成長を目指す。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000078.000006510.html

◎LINEは、ワンダープラネットとの共同事業となるスマホ向けゲームアプリ「ジャンプチ ヒーローズ」において、「ジャンプチ大特集祭  鬼滅の刃 編」の第2弾を11月5日よりスタートさせた。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002657.000001594.html

◎「気分はもうアメリカン」なのだろうか。我が国のトランプ支持派のツイートを拾ってみた。まずは百田尚樹
アメリカ大統領選。
私の知っているアメリカ人の多くが、「不正が行われたのは間違いない」と言っていました。
もうそうなら、アメリカの民主主義の崩壊です。つまりアメリカの崩壊です。
このツイートも消されるかもしれません。》
https://twitter.com/hyakutanaoki/status/1324239619525730304
百田尚樹ツイッターで「百田尚樹の大予言」を発表している。
アメリカ大統領選挙はいくつかの州で不正が見つかり、開票をやり直して、不正票が無効となり、その結果、トランプの再選が決まる。
今、正義は瀕死の状態だが、必ず甦る。
もし正義が死ねば、4年後、アメリカはまったく違う国になっている。
日本? 考えるのも怖いよ。》
https://twitter.com/hyakutanaoki/status/1324369889553915904
門田隆将は藤井厳喜を引用している。
《「中国共産党にファミリーで買収された男が大統領へ。これで日米安保も頼りにならなくなる」と藤井厳喜氏。「台湾は大変なピンチになり、中国はアジアで力に任せてやりたい放題。米国内で警察予算も大幅削減なので治安も滅茶苦茶に」。悪夢の4年間が始まるのか。それとも……。》
https://twitter.com/KadotaRyusho/status/1324723082091622401
門田からすればマスコミは親中派なのである。
《今回の事態を「何百万の投票用紙が外国やその他の勢力によって印刷される。それは私達の時代のスキャンダルになる」とトランプ氏自身が6月に警告していた。だがマスコミはこぞって中国に買収された事が明白なファミリーが米政権を担うのを歓迎。盤石の政権は本当にコロナと反政府運動で倒されるのか。》
https://twitter.com/KadotaRyusho/status/1324847980130660352
これは有本香のツイート。
《バイデン氏が4年間どうやって大統領を務めるんだろう。バイデンに決まったら、一体どんな二人羽織になるのか、見ものだ。それにしても、日本でバイデン、というか、民主党の大統領推しをしていたメディアや化人は、日米の歴史について無知な人たちなんだろうね。あるいは極端な親中派か。》
https://twitter.com/arimoto_kaori/status/1324650401908469764
加藤清隆は時事通信の元記者にして、現在、拓殖大学客員教授であるが、アメリカ国民のようなツイートだ。
《「悪夢」はまだ終わっていない。バイデン疑惑については大統領選への配慮からか、FBIが密かに捜査するにとどまっていたが、いよいよ特別検察官による本格捜査が始まるとの情報がある。1月20日の大統領就任式までなら逮捕も可能。本当の「悪夢」はこれから始まる。》
https://twitter.com/jda1BekUDve1ccx/status/1325278228605362177
「窓際記者」がこんなツイートを投稿している。
ジパング州はプエルトリコと同じく、連邦税の納付義務がない代わりに選挙権も認められていないと聞いた。しかし仮にジパング州ができると、カリフォルニアの3倍の大量の選挙人が突如海の向こうからやってくる訳で、アメリカの民主主義を脅かす敵として真珠湾以来の日本脅威論が全米を席巻しそうだな。》
https://twitter.com/nekokisha/status/1324848272909996032

小学館の情報誌「DIME」2021年1月号の特別付録は、8.5インチ液晶メモパッド。990円(税込)は安い。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2011/06/news096.html