【文徒】2021年(令和3)1月20日(第9巻11号・通巻1908号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】「2016年の週刊春」VS「鬼才 伝説の編集人 齋藤十一」
2)【記事】SNS言論の自由 トランプ問題と河野太郎問題と
3)【記事】新聞が社説で取り上げなくなった東京五輪
4)【本日の一行情報】
5)【深夜の誌人語録】
----------------------------------------2021.1.20 Shuppanjin

1)【記事】「2016年の週刊春」VS「鬼才 伝説の編集人 齋藤十一」

「2016年の週刊春」の著者である柳澤健藝春秋の出身であり、「鬼才 伝説の編集人 齋藤十一」の著者である森功は新潮社の出身である。版元は「2016年の週刊春」が光社であり、「鬼才 伝説の編集人 齋藤十一」が幻冬舎となれば、代理戦争勃発か!フリー記者だという成相裕幸は二冊とも読むことを薦めている。
《人物を書く森功氏の「鬼才」、時代を書く柳澤健氏の「2016年の週刊春」。一個人の圧倒的な才能が率いたプロフェッショナルの週刊新潮を、チームワークとアマチュアリズムで追いつけ追い越せと走り続けた週刊春。これほどまでに社風が違うのも読みどころ。2冊とも読まれたい。
https://twitter.com/ainari1984/status/1349317026666319872
現代新書(講談社)の小林雅宏も二冊派だ。
《『2016年の週刊春』が春版・雑誌編集者ノンフィクションだとしたら、森功さんの新刊『鬼才』はその新潮版かな。冒頭の山崎豊子のエピソードからして齋藤十一の恐ろしさが滲む。》
https://twitter.com/mas_719/status/1349272801694289922
これは杉江由次のツイート。
《おお!こんな本が!『鬼才 伝説の編集人齋藤十一』(幻冬舎)。雑誌ジャーナリズムの生みの親にして、「週刊新潮」「芸術新潮」「フォーカス」「新潮45を創刊し、新潮社の天皇!とまで呼ばれた強烈な編集者の評伝。これは柳澤健『2016年の週刊春』(光社)とともに読むべき一冊ですね!》
https://twitter.com/pride_of_urawa9/status/1349196915800301572
ときわ書房志津ステーションビル店は当然、二冊を並べて売っているのだろう。
https://twitter.com/tokiwashizu/status/1351062193312301061
速水健朗は「2016年の週刊春」をこう紹介している。
《ちょうど読んでいる『2016年の週刊春』(柳澤健)に若手記者時代の半藤一利氏の話が出てくる。朝日新聞OBに聞いた朝日の悪口記事。創業一族の村山藤子が夫をスリッパで殴った証言が半分ウソで、裁判は負けたというエピソード。ちなみに、これが創刊後の週刊春で「最初に話題になった記事」。》
https://twitter.com/gotanda6/status/1349304704719732739
野地洋介のツイート。
《寝ようとするも、あとちょっとだけとグイグイ読んでしまう『2016年の週刊春』。柳澤健さんの著作はいつも夢中になって読んでしまう》
https://twitter.com/nodimaaaare/status/1350133197875499011
マドベの片山悠のツイート。
《年末に読んで最もしびれたのは『2016年の週刊春』だった。タイトルとは異なり、2人の編集長をめぐって時代を行き来する。国内最強の雑誌がいかなる才能と狂気に裏打ちされてきたか、目に浮かぶような生々しさにビンタされた感覚。古巣が同じ春ビルにオフィスを構えていたのが誇らしくもある。》
https://twitter.com/ktpr_PR/status/1350448456918200322
「鬼才 伝説の編集人 齋藤十一」については小説家・花房観音のツイートを紹介しておこう。
《「鬼才 伝説の編集人 齋藤十一」(著・森功/幻冬舎)読了。
新潮社の歴史の本でもある。
新潮社と仕事できてよかった。》
https://twitter.com/hanabusakannon/status/1349918582679822336
「鬼才 伝説の編集人 齋藤十一」は大島加奈子が発案者であったそうだ。しかし、大島はマガジンハウスに移籍してしまう。森功は、こう書いている。
《すると見城社長はそのまま続けろと言う。そこから幻冬舎の羽賀千恵さんが見事に編集を引き継いでくれ、いっしょに残りの取材を進め、鎌倉を散策した。》
羽賀千恵が1月14日にツイートしている。
《『鬼才 伝説の編集人 齋藤十一』本日発売!ノンフィクション作家・森功さんが「新潮社天皇」齋藤十一に迫った傑作評伝です。「週刊新潮」「フォーカス」を創刊し、数多の作家に畏怖された十一氏。凄みありすぎるエピソードの数々、ぜひ読んで頂きたく!》
https://twitter.com/chaga0120/status/1349640231100637185
「週刊春」特派記者・和田泰明が鋭い。
《『2016年の週刊春』が陽気なサラリーマン物語なら『鬼才』は巨魁伝。片や人に会い、メディアに露出する一方、齋藤十一は人に会わず、自身の著作を一編も残さなかった。『2016年~』でも触れられる「編集者は人とでなく才能と付き合う」に齋藤は徹する。これは恐ろしい。両作品で社風の違いがわかる。
https://twitter.com/yasuakiwada/status/1351458374068576256
あり得ない話だけれど、映画化するとしたら「2016年の週刊春」が東宝で、「鬼才 伝説の編集人 齋藤十一」が東映という感じなんだよね。

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2)【記事】SNS言論の自由 トランプ問題と河野太郎問題と

毎日新聞は1月18日付で「SNSとトランプ氏 言論空間のあり方議論を」を掲載している。
《トランプ氏は「言論の自由の侵害だ」と反発した。だが、そもそ言論の自由には責任が伴う。犯罪をあおるような発信で公共の利益を損なった責任は重い。米国内では「SNSからの排除は妥当」との受け止め方が多い。
一方、欧州では企業の一存で排除が決定されたことを疑問視する声が出ている。メルケル独首相は「表現の自由にかかわる基本的権利の制限は法によるべきだ」との声明を発表した。》
https://mainichi.jp/articles/20210118/ddm/005/070/026000c
東京新聞は1月19日付で「巨大IT企業 言論規制委ねていいか」を掲載している。
《インターネット上のあらゆる領域で寡占化が進む巨大プラットフォームに対し、各国政府は監視や規制の手を強め、日本でも今年施行される「デジタルプラットフォーム透明化法」を契機に議論が高まる。
これまでどおり一民間企業の自助努力に委ねるだけでは不十分ではないか。国家とプラットフォーム、私たち国民の関係を一度、整理してみる必要がある。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/80709?rct=editorial
毎日新聞が社説の冒頭で「言論空間となったSNS(ネット交流サービス)の健全性をどう確保するのかが、問われている」と書いているが、河野太郎ツイッターでのブロック機能の使い方も、同じ問題を孕んでいるのではないだろうか。畠山理仁は河野太郎にブロックされている。
《ひょっとして事態に変化があるかもと思い、河野太郎氏 のアカウントを覗きに行った。まだブロックされていない私の知り合いが、河野氏に畠山のブロック解除を呼びかけていたからだ。しかし、何も変わっていなかった。》
https://twitter.com/hatakezo/status/1351157287772168192
ノンフィクション作家の立石泰則が畠山をリツイートしている。
《畠山さんがブロックされていると知って驚き、念のため私も河野太郎のアカウントをのぞきに行ったら、見事にブロックされていた。なにか嬉しい……。一人前として認知された気分だ。しかしフォローもしていないしツイートもほとんど読んだことのない私までブロックするとは、河野の被害妄想に呆れる。》
https://twitter.com/yasunori10514/status/1351168548928954368
小田嶋隆は遂にブロックされたと喜んでいる。
河野太郎氏がいまだにオレをブロックしていないのは、「君はまだブロックに値する存在ではない」「てか、お前なんか眼中にないぞ」というメッセージとして受け止めている……と書こうとして、一応確認のためにアカウントを見に行ったらブロックされていたでござる。正直、ちょっとうれしい。》
https://twitter.com/tako_ashi/status/1351152697953677318
木下ちがやによればテレビ出演した河野太郎は「誹謗中傷する奴はブロックする」と述べたようだが、木下はブロックする理由を次のように推測している。
河野太郎がブロックしまくるのは、目にするのが嫌なのではなく、おそらく自分のツイートに批判メンションがぶら下がっているのをみられるのを避けるためだと思います。つまり自分のツイートを「清潔」にしておきたいと。
大臣のツイートなんだからそうやって都合よく繕うのはおかしいと思いますけどね》
https://twitter.com/sangituyama/status/1351155537598148616
畠山理仁は熊本市長・大西一史が2020年6月17日に投稿した次のようなツイートを引用している。
《①誰に対しても誹謗中傷や人格攻撃はダメ。SNSでも言葉遣いはとても大事です。ただ政治に対する不満や要求は遠慮なくどうぞ。そりゃ私達も罵詈雑言は辛いですが政治家は批判を謙虚に受け止め市民の不安を安心に不満を満足に変えていくのが仕事なので。まぁなかなかうまくいかず申し訳ないですけどね。》
https://twitter.com/K_Onishi/status/1273224005365805057
SNSが言論空間となったのであれば、河野のような「公人」とツイッターのようなSNSでやりとりすることに言論の自由が保障されているかどうかの議論が真剣になされなければならないはずだ。ちなみに米国ではトランプ大統領ツイッターに批判的な意見を書き込んだ人物をブロックする行為に違憲判断が出ている。

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 3)【記事】新聞が社説で取り上げなくなった東京五輪

首相は1月18日の施政方針演説で「あらゆる主体」を「あらゆるゼンタイ」に、「後ろめたい」を「後ろめいた」に、「徹底的」を「限定的」に、「出産」を「生産」に言い間違えたという。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/80622?rct=politics
首相は、どうやら日本語が苦手なのではあるまいか。上西充子もツイッターで指摘している。
《「テレワークの7割実施、不要不急の外出・移動の自粛、特に20時以降の不要不急の外出自粛、さらにイベントの人数制限をあわせて実施します」
演説原稿であるにもかかわらず、日本語として変。テレワークの7割実施も不要不急の外出・移動の自粛も、お願いするものであって「実施」するものではない。》
https://twitter.com/mu0283/status/1351084513091342336
首相の施政方針演説では、もちろん東京五輪についても触れた。ロイターは1月18日付で「東京五輪開催へ準備、『希望と勇気届ける』と菅首相=施政方針演説」を配信している。
菅義偉首相は18日の施政方針演説で、今年7月に開幕予定の東京五輪・パラリンピックについて「感染対策を万全なものとし、世界中に希望と勇気を届けられる大会を実現するとの決意のもと、準備を進める」と述べた。コロナ後を見据えて「ポストコロナの国際秩序づくりに指導力を発揮していく」との考えも強調した。》
https://jp.reuters.com/article/suga-policy-speech-idJPKBN29N0BZ
清水潔がロイターの記事を引用ツイートしている。
《もう自分で何を言ってんだかわからないのだろうな。
ここまで来ると「状況判断力がない首相」であると自ら認めているって事だよ。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1351174696428072961
毎日新聞は1月18日付で「菅首相東京オリンピックはコロナに打ち勝った証しに』と決意 施政方針演説」を掲載している。
《夏の東京オリンピックパラリンピックは「人類が新型コ写真に打ち勝った証し」として「世界中に希望と勇気をお届けできる大会を実現するとの決意の下、準備を進める」と語った。》
https://mainichi.jp/articles/20210118/k00/00m/010/092000c
東京・晴海の選手村村長に就任した川淵三郎もイケイケである。共同通信は1月17日付で「東京五輪『絶対に開催した方がいい』コロナ禍逆転の発想、選手村の川淵三郎村長」を配信している。
《―世論調査結果では、開催に否定的な声もあります。
むしろコロナが発生したことにより、五輪を開催する価値が上がったのではないかと思っている。3密回避など、日本のコロナ感染に対するいろんな処置は、世界中の人がある程度認めている。それをこの五輪で成功させれば、本当にそうなんだなと、はっきり目に見える形で世界中の人にアピールできる。》
https://this.kiji.is/721896454102056960
川淵も首相同様に「人類が新型コロナに打ち勝った証し」として東京オリンピックを捉えているようだ。小田嶋隆ツイッターで次のように指摘している。
東京五輪は「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として」開催されることになっていたわけだから、仮に、万が一、開催できないのだとしたら、「人類がコロナウイルスとの戦いにいまだに打ち勝てずにいること」を公式に認めたうえで中止を発表しないとスジが通らないことになると思うよ。》
《ついでに言えばだけど、もし、仮に、万が一、TOKYO2020五輪/パラリンピックの開催を断念するのであれば、当然「復興五輪」という恥ずかしいおためごかしの看板を引っ込めて、わが国がいまなおあの震災からの復興を果たし得ていないことを世界に向けて告知しておくべきだとも思います。》
https://twitter.com/tako_ashi/status/1351002988224065538
https://twitter.com/tako_ashi/status/1351005544249745410
東京新聞中日新聞)社会部 原発取材班キャップ・小川慎一がツイートしている。
《五輪中止しても「コロナに負けた証し」とはならんだろう。「やっぱりね」「そりゃそうだよね」ぐらいでしょ。》
https://twitter.com/ogawashinichi/status/1351170789920354307
しかし、新聞は東京五輪に関して世論調査の結果を報じるだけで、踏み込んだ記事も数えるほどしか書かないし、社説に取り上げようともしない。元北海道新聞記者で東京都市大学メディア情報学部教授の高田昌幸は「論座」に「『東京五輪中止』の現実味をスルーする日本マスコミの病理」を寄稿して、次のように書いている。
《もちろん、社説でこの問題を真正面から取り上げたものはない。本来なら世論調査によって8割もの国民が開催に否定的な見方を示していることが分かった段階で、即座にこうした肉声を集め、分析し、それに関する政府や組織委、東京都などの姿勢に疑問をぶつけていく記事があってしかるべきだろう。》
《新聞社やテレビ局も営利企業であり、オリンピックを大きなビジネス・チャンスとして捉えること自体は否定しない。しかし、営利目的が「報道の論理」を食い尽くし、国民が疑問に思う大きなテーマを取材・報道しないのであれば、報道機関としては役割放棄と言えよう。》
https://webronza.asahi.com/national/articles/2021011600004.html
鮫島浩が高田を引用ツイートしている。
東京五輪開催はコロナ禍で絶望的なのに、日本マスコミは開催機運を盛り上げる報道を続けている。異様な光景だ。「開催困難」は外電でしか報道されない。日本政府が「断念」を正式に公表するまで現実を伝える気がないのだ。マスコミが五輪スポンサーに名を連ねる弊害は甚大だ。》
https://twitter.com/SamejimaH/status/1350935339733573632
木村幹のツイート。なるほど!
《ねぇ、トランプに倣って、東京五輪「もう開催した」ことにしたらいいんじゃね。開催していない、なんていうのはフェイクニュースで、ディープステートの陰謀なんだよ。》
https://twitter.com/kankimura/status/1350968445488275457

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4)【本日の一行情報】

井浦新のツイート。
《仕事が空いたから携帯触らずただひたすら読書してた。気づいたら37冊読破。ふだん台本手にしがちで好きな本読むペース遅めだからここぞとばかり無我夢中に。世の中の動きや情報はあまり知らなかったけど新しい出逢いや感動はたくさんあって自分を知れる数日間だった。魂が蘇った様な気分。満たされた。》
https://twitter.com/el_arata_nest/status/1351196946850078723
役者に読書は欠かせない。

東京商工リサーチは1月23日付で「『上場企業の個人情報漏えい・紛失事故』調査」を発表している。
《2019年に上場企業とその子会社で、個人情報の漏えい・紛失事故を公表したのは66社、事故件数は86件、漏えいした個人情報は903万1,734人分に達した。》
《2012年以降、個人情報100万件以上の漏えい・紛失事故は7件発生している。1件の事故による漏えい・紛失件数の最大は、ベネッセホールディングスベネッセコーポレーション2014年7月発生)の3,504万件だった。》
《2019年は個人情報100万件以上が漏えいした大型事故が2件発生した。大阪ガス100%子会社のオージス総研が展開していたファイル転送サービス「宅ふぁいる便」は2019年1月、サーバーが不正アクセスを受け481万件の顧客情報が漏えい。以後、復旧を検討してきたが、システム再構築の見通しが立たずサービス終了を発表した。また、トヨタ自動車の販売子会社も2019年3月、サーバーが不正アクセスを受け、顧客情報が最大310万件漏えいした可能性があると公表した。
 膨大な顧客情報を管理する企業では、社員教育不正アクセスへのセキュリティなどの情報管理の難しさが浮き彫りになった。》
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20200123_01.html

◎こんな本が出ているとは不勉強にも知らなかった。日本評論社小林武の「沖縄憲法史考」を昨年9月に刊行している。
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/8368.html
琉球新報1月17日付の書評でこの本の存在を知った。評者は元日弁連副会長・加藤裕である。
明治憲法は外見的に近代国家の装いを凝らしたにもかかわらず、沖縄に対しては旧慣温存策と称する事実上の一国二制度で、国家への忠誠は強要しつつ、権利の付与は拒否してきた。その象徴が、徴兵制をいち早く導入した一方で、衆議院議員選挙法の適用を本島で22年、宮古八重山では29年も遅らされたことだ。》
《著者のまなざしは、琉球弧全体へも行き届いている。宮古島の人頭税廃止運動や、敗戦直後の八重山での「八重山共和国」構想、そして戦後の奄美諸島における復帰運動と、人権と自治に向けられた人々の「不断の努力」がすくい上げられている。》
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1257579.html

◎「AsageiBiz」は1月17日付で「平均寿命が120歳になったらどう生きる? テリー伊藤田原総一朗に聞く!」を発表している。
《田原 違う。要するにサラリーマンって偉くなりたいんだよ。朝日新聞産経新聞でも偉くなるには、安全保障とか、エネルギーとか、あんまり考えないほうがいい。産経や読売は安倍さんを応援してりゃいいし、朝日や毎日は、安倍さんの悪口を言ってりゃよかった。
https://news.nifty.com/article/item/neta/12277-931494/
出版社も大手になると偉くなりたい人が多いように思う。出版社で偉くなりたい人の特徴は、ともかく本を読まないんだなあ。

博報堂DYメディアパートナーズ雑誌局 アカウント推進部メディアプロデューサー・瀧川 千智は「複数の出版社でひとつのクライアントの課題に取り組む」ことを考えているという。良いことだ。是非、進めてもらいたい。世の中をあっと驚かせるのが広告の役割だもの。
https://www.advertimes.com/20210118/article335007/

東京新聞専修大教授・山田健太の「<視点 見張り塔から メディアの今>SNS各社のアカウント停止 はね返る『トランプだから』」を掲載している。
《・・・大統領の発言さえも簡単に止めてしまえるという絶対的な「力」に対し、本屋や印刷会社、あるいは図書館同様、情報流通の担い手として内容チェックはしない、さらに通信事業者として通信の秘密は守るという大原則が揺らぎかねない危惧を感じさせるわけだ。自由を標榜(ひょうぼう)し、その最大化された場として発達してきたSNSが、自分の首を絞める方法で事態を収拾せざるを得なかったこと自体に、インターネット・コミュニケーションの矛盾が見えることにもなる。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/80721

◎「MITテクノロジーレビュー」は1月18日付で「主張:『表現の自由』はSNS企業ではなくユーザーが決めるべきだ」を公開している。
ツイッターフェイスブックも日常的に、あらゆる種類の法によって守られた表現を削除している。それだけでなく、同社らが政界の重鎮のアカウントを停止したことさえも、トランプ大統領の件が初めてではない。
ミャンマーでの虐殺の報道を受け、フェイスブックは、プラットフォーム上でヘイトを助長していたミャンマーの将軍やその他の軍事指導者のアカウントを停止した。同社はまた、ヒズボラHezbollah)の活動を禁止している。米国が外国テロ組織に指定していることが理由だが、ヒズボラレバノンの国会に議席を持つ政党でもある。さらには、米国から経済制裁を受けている国家の指導者がアカウントを持つことも禁止している。》
https://www.technologyreview.jp/s/231350/users-not-tech-executives-should-decide-what-constitutes-free-speech-online/

博報堂DYメディアパートナーズは、デジタルマーケティング業、メディアテクノロジー事業、モビリティサービス事業を手掛けるナイル社と、新規事業開発の推進を図るため資本業務提携を実施
ナイル社は「デジタルマーケティングで社会を良くする事業家集団」を企業ビジョンとして掲げ、「デジタルマーケティング」という強みをベースに事業展開している。2018年1月よりはネット完結の個人向けカーリース販売「おトクにマイカー 定額カルモくん」を開始し、これまで培ってきたノウハウを活用して、この事業拡大を図っていることで知られる。
https://www.hakuhodody-media.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/01/HDYMPnews20210118.pdf

◎「GIGAZINE」は1月18日付で「Amazonが『大手出版社と共謀して電子書籍の価格をつり上げた』と訴えられる」を公開している。
《シアトルの法律事務所であるHagens Bermanは2021年1月14日付でニューヨーク州の連邦地方裁判所に、Amazonに対する集団訴訟を提起しました。訴訟の内容は、Amazonとペンギン・ランダムハウス、アシェット・リーブル、ハーパーコリンズ、マクミラン、サイモン&シュスターが「最恵国待遇」と呼ばれる条項に基づき、Amazon.com以外の小売プラットフォームでAmazon.comりも低価格で電子書籍を販売することを禁止する契約を交わし、電子書籍の価格を故意に引き上げたというものです。》
https://gigazine.net/news/20210118-amazon-accused-e-book/
米国では紙の書籍の50%以上、電子書籍のほぼ90%がアマゾンで販売されているそうだ。

◎沖縄の歌姫・大城美佐子が亡くなった。
《大城美佐子は
1月17日午前
急性心筋梗塞で死去致しました。(死亡診断書より)
長年、大城美佐子を愛していただきありがとうございました。これからも皆様の心で彼女を愛して下さい。
お通夜、葬儀などは新型コロナ感染予防の為、身内のみで行います。一般の焼香はまた日を改めてお知らせ致します。喪主》
https://twitter.com/shimaumui/status/1351116335615528965
高嶺剛の映画「夢幻琉球・つるヘンリー」では主演をつとめた。中江裕司の「ナビィの恋」で歌う「十九の春」は最高だった。
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=a0HlAM3LujI
小説家の木村紅美がツイートしている。
《二十代の頃、六本木の沖縄居酒屋で大城美佐子さんとお話する機会があり。私が、竹中労の本を好きで、と言ったら若いのに!と驚かれ。労さんが沖縄の病院で死ぬとき「白雲節」を聴きたがり付添いの人が美佐子さんの音源を流してあげた。それ聴いてほっとした表情で亡くなった。と教えてくださいました。》
https://twitter.com/waremokouko1/status/1351176204338999310
私などは「白骨節」を思い出してしまう。
https://www.youtube.com/watch?v=w9BhP-tgJVg

鳩山由紀夫が理事長をつとめ、孫崎享が所長をつとめる東アジア共同体研究所が設立されたのは2013年3月であり、その翌年には同研究所琉球・沖縄センターが発足する。https://www.eaci-okinawa.com/
琉球・沖縄センターは「ウィークリー沖縄」を配信していることでも知られている。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLT-rmoRcwui8WNvBVq1NhjLGFZxa-1vDT
琉球・沖縄センター長をつとめるのが緒方修である。化放送で記者、番組プロデューサーをつとめ、客家やロマの取材を手がけ、傑作「シルクロードの未知国―トルクメニスタン最新事情」(芙蓉書房出版)や私も編集に関わった「客家見聞録」(現代書館といった著書を持っている。そうそう緒方は化放送で労働組合率いていた。そんな緒方が年刊ジャーナルとして「沖縄を平和の要石に」(芙蓉書房出版)を創刊し、私にも送ってくれた。深謝。
《私が沖縄に住み着いたのは1999年、沖縄大学で教鞭をとることになって以来だ。その時に初めて「publish or prrish」という言葉を聞いた。「出版か、さもなくば消滅」では直訳すぎる。「世に問うものを出さなければ、(大学の先生なんか)辞めちまえ」と解釈した。
研究所も同じことだ。琉球・沖縄センターはこれまで5年(5回)にわたって紀要を発刊してきた。新雑誌創刊を期にさらにPUBLICに問いたい。》
http://www.fuyoshobo.co.jp/book/b548455.html

テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」はスタジオ内でトークをする場合には、マスク着用を決めたそうである。
《本日からスタジオ内でトークをする場合には、お互いにマスクを着用することにしました。これまでも、出演者同士、またスタッフとの間の距離を十分に取り、スタッフにはマスクとフェースシールドをしてもらうという対策を取っていましたが、緊急事態宣言を受けて、より一層、感染対策を強化することが必要だと考えての決断です。また、フィールドキャスターについては、他の出演者、スタッフからかなり離れた場所にいるため、マスクはしないで出演します。テレビをご覧の皆さまには、様々なご意見があると思いますので、よろしければ番組のSNSにご意見、ご感想をお寄せください。》
https://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/news/post_219015/
小島慶子がツイートしている。
《テレ東 #WBS  ワールドビジネスサテライト。音声も違和感なく聞き取れるし、安心して見ていられますね。どの現場でもマスクを当たり前にしてほしいです。まだ一部にマスク姿に抵抗のある制作者もいるようですが、出演者の安全と視聴者への影響を考えたら、マスク着用を渋る理由がわかりません。》
https://twitter.com/account_kkojima/status/1351180058640216071
しかし、マスクを着用するだけでは万全ではない。安田菜津紀のツイートにも耳を傾けたい。
《スタジオでの感染対策はとても大切だけれど、口の動きが見えづらくなると、聴覚障害の方が情報を受け取りにくくなってしまうのでは、とも思います。キャスターさんがマスクを着用するときは、別室から手話通訳さんも参加する、など何かしら工夫が必要かもしれない。》
https://twitter.com/NatsukiYasuda/status/1351474878881226754

NHKの「ニュースウォッチ9」はマスクを着用していないが、武田薬品に関する報道で「お詫びと訂正」を放送した。元NHK者の島契嗣が次のように指摘している。
虚構新聞のお詫びと訂正の話の後に、NHKの本物のお詫びと訂正がきた…武田薬品から抗議が入ったな》
https://twitter.com/shima_keishi/status/1351149218161942533
島は更に詳しくツイートしている。
虚構新聞の運営者が「報道は誤報を出した時にすごく小さくおわびと訂正を出す」と指摘して特集が終わった直後に、異例のVTRつきで大々的にお詫びと訂正。二度と見られない流れだった。脱炭素化の流れで「武田薬品は国内で生産をやめる」と伝えたのが誤報だったと…つらいな。。》
https://twitter.com/shima_keishi/status/1351151265288478722
「みにぃ@ミニ太」のツイート。
NHK虚構新聞を取り上げて「しっかりした事実あってこその虚構」と締めくくったかと思ったら、次のコーナーで「武田薬品生産拠点を海外に移すって話は誤報でした。事実確認がしっかりできておらずすみません」って…ネタなの?w》
https://twitter.com/Mini_Sun/status/1351150463748608017
記者を職業としている「でぃかまい」もツイートしている。
NHKで訂正。再生可能エネルギーに関する武田薬品工業のニュースで事実関係に誤り。「日本での生産をやめることも検討」という衝撃的な部分が誤報だった。確認不足で片付けていたが、ニュースの大事な時間を割いて謝罪するならもう少し丁寧に説明してほしい。これでは武田薬品に見せるためだけの訂正だ》
https://twitter.com/dicamai/status/1351150521592279040

大月隆寛が告発している。
上野千鶴子のハイソセレブ生活、中根千枝あたりを雛型にしとるんかな-》
山口百恵夫妻が棲んどる品川御殿山のペアシティルネッサンス輪(名前まで記憶しとるわ)に、2世帯ブチ抜きのご自宅構えとらしたそうで。》
https://twitter.com/kingbiscuitSIU/status/1350966779925983235
https://twitter.com/kingbiscuitSIU/status/1350977712865878016
「天国と地獄」の風景は、なかなか死滅しないようだ。

主婦の友社のマタニティ誌「プレモ春号」に元テレビ朝日アナウンサーの竹内由恵が、妊婦さんのファッションSNAP企画に登場している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001496.000002372.html

◎スポーツ報知が1月19日付で「田崎史郎氏が謝罪 東京五輪問題関連の発言『私の間違いで、お詫びして訂正します』」を掲載している。19日に放映されたテレビ朝日羽鳥慎一モーニングショー」でのこと。
《田崎氏は、18日の東京五輪関連での発言について「昨日のやり取りの中で間違いがありまして、主催国が返上した場合はIOCとの契約でペナルティーが課せられると申し上げたのですが、あれは私の間違いで、お詫びして訂正します」と頭を下げた。》
https://hochi.news/articles/20210119-OHT1T50024.html
田中康夫が田崎を次のようにからかっている。
《最後の一が意味深だなぁ田崎ス史郎閣下
「日本が返上したとなると日本側で全部負担をしなければいけなくなるので そこはちょっとうまくやりたいと」
流石は成田空港・三里塚闘争×凶器準備集合罪で13日間勾留の強者ならでは!》
https://twitter.com/loveyassy/status/1351394911807946752

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5)【深夜の誌人語録】

小さな妥協が大きな失敗を生む。