【文徒】2020年(令和2)11月16日(第8巻212号・通巻1869号)つづき

◎11月13日にオープンした「ローソン鴨居駅東店」は「教堂」を併設する。「ImpressWatch」が11月12日付で発表した「書店併設のローソン鴨居駅東店。書店減少に対応」は次のように書いている。
《ローソンでも新書や庫本、関連の雑貨品等「庫・書籍カテゴリー」が、5月以降、前年同期比で約2割伸長。同社では、2014年から小説や庫、ビジネス書などを扱う専用の書籍棚を導入し、約4,800店舗で展開している。》
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1288759.html

◎11月12日発売の12月号で創刊25年周年を迎えたKADOKAWAの「月刊コミックビーム」は発売前に重版が決定した。もともとは旧アスキーから「ファミコミ」という誌名で創刊された。和山やまや丸尾末広志村貴子を並べるラインナップは私なども刺激するものね。「月刊コミックビーム」、なかなかどうして、大したものだ。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007740.000007006.html

講談社がPR誌「本」を休刊することの意味は大きいように思う講談社としては「学芸」にかかわる出版は、本体から切り離したいはずだ。本当を言えば、各事業部を別会社にするという経営が理想のはずだ。講談社ほど出版物のウイングが広くなると、総ての編集部が同じ会社で同じ給与体系にあることが無理だし、経営的な歪みも生んでしまうはずだ。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20201113-OYT1T50156/

◎クロス・マーケティングが全国20歳~69歳の男女を対象に「読書に関する調査(2020年)」によれば、2割弱がコロナ禍により読書量は増えたと回答している。
https://www.cross-m.co.jp/news/release/20201110/

日本経済新聞は11月13日付で「トランプ氏、保守系メディア立ち上げ計画か 米報道」を掲載している。
《米新興ニュースサイト、アクシオスは12日、トランプ米大統領がネットメディアの立ち上げを計画していると報じた。保守系ニュース局「FOXニュース」の報道内容に不満を募らせているとされるトランプ氏は、対抗する保守系メディアを設立したいと友人に打ち明けたという。》
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66172660T11C20A1000000/
《競争激化を懸念し、12日の取引でフォックス株は6%超下落した》というから、トランプを支持するアメリカは決して少数派ではないのである。何しろトランプは大統領選挙で7000万を超える支持票を集めたのである。

◎ぴあが発表した2020年4~9月期の連結決算は、売上高は75%減の217億円、営業損益は44億円の赤字(前年同期は6億9600万円の黒字)、最終損益が43億円の赤字(前年同期は3億2400万円の黒字)となった。
https://corporate.pia.jp/news/files/%E3%80%904337%E3%81%B4%E3%81%82%E3%80%91%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E5%9B%9B%E5%8D%8A%E6%9C%9F%E6%B1%BA%E7%AE%97%E7%9F%AD%E4%BF%A120201112.pdf
https://corporate.pia.jp/news/files/%E3%80%904337%E3%81%B4%E3%81%82%E3%80%91%E6%B1%BA%E7%AE%97%E8%A3%9C%E8%B6%B3%E8%AA%AC%E6%98%8E%E8%B3%87%E6%96%9920201112.pdf

長崎新聞は11月13日付で「遠藤周作の未発表作 『影に対して-』刊行」を掲載している。
《「影に対して」は今年2月、長崎市遠藤周作学館で自筆草稿(一部、原稿用紙2枚)と清書原稿(全、同104枚)が見つかった。母の生きざまに強く影響を受ける男が主人公で、遠藤本人の体験に根差した自伝的小説。》
https://www.47news.jp/localnews/5489790.html
「影に対して―母をめぐる物語―」の版元は新潮社である。
https://www.shinchosha.co.jp/book/303524/

角川源義賞は、学研究部門が田渕句美子の「女房学史論?王朝から中世へ」(岩波書店)に決まった。角川財団学芸賞は今福龍太の「宮沢賢治 デクノボーの叡知」(新潮社)に決まった。
https://www.chunichi.co.jp/article/153068
新古今集:後鳥羽院と定家の時代」(角川選書)の田渕句美子である。
https://www.kadokawa.co.jp/product/200902000401/
「分解の哲学 ― 腐敗と発酵をめぐる思考」(青土社)の藤原辰史は「宮沢賢治 デクノボーの叡知」を次のように評している。
《近代的人間概念から一旦離れ、人間を「余りに重苦しい重力の法則」から解き放ち、誰のものでもない非人称の「希望」を見いだすというリスクに満ちた冒険は、「デクノボー」という自己規定が冒険者に徹底される限りにおいて、豊かな鉱脈に達するかもしれない。》
https://www.shincho-live.jp/ebook/nami/2019/10/201910_16.php

博報堂DYメディアパートナーズは、Twitter Japanと共同で、Twitterならではの指標やコンテンツ、コミュニケーションを最大限に活用し、広告主のブランド成長をサポートするプロジェクト「Brand Bird」のサービスの提供を開始した。
https://www.hakuhodody-media.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2020/11/HDYMPnews20201112-1.pdf

◎日本医学ジャーナリスト協会賞が発表された。大賞は中日新聞 呼吸器事件取材班(代表・秦 融 編集委員)による調査報道「呼吸器事件」~連載・西山美香さんの手紙~の新聞報道と書籍「無実の訴え12年・私は殺ろしていません」(中日新聞社)。更に鈴木大介の「『脳コワさん』支援ガイド」(医学書院)も大賞に選ばれた。
https://2be86d11-9fb6-4dce-a000-8b18da384b54.filesusr.com/ugd/734cbb_c08a80a2275b47d9b25c0bf0186bcc25.pdf
鈴木大介がツイートしている。
《拙著受賞。
思えば2008年の『家のない少女たち』から、何らか脳に不自由を抱えて社会の中で立ち竦んでいる人たちのことを書き続け、僕が当事者になり……
例え苦しそうに見えずとも、苦しいと言う人、その言葉も出ぬ人の声を無視しないで。その願いが、ようやく届き始めた。》
https://twitter.com/Dyskens/status/1327171841660600325

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6)【深夜の誌人語録】

沈黙は表現である。