【文徒】2021年(令和3)2月8日(第9巻24号・通巻1921号)つづき

山口香森喜朗に一本勝ちか?!

乙武洋匡が絶賛している。
東スポ史上、最高の記事。全読んでほしい。》
https://twitter.com/h_ototake/status/1357862492387434496
乙武が絶賛しているのは東スポWebが2月6日付で掲載している「〝天敵〟山口香理事が森喜朗会長に辞任勧告「外れていただければ、五輪は希望が残る」だ。
《 ――森会長の居直った態度をどう思ったか
山口 一応、発言を撤回、謝罪していましたが、心から謝ってはいないですよね。というか、もともと何が悪かったかを理解していないと思います。これって自分の生きざまや成功体験と結びついている気がするんです。自分はこうやって生きてきて、こういう考えでやってきたから「今」がある。そんな確固たるポリシーがあるから新しい考えを受け入れられない。だから謝れないんですよ。謝罪したら過去の自分を否定したことになるので。
――ずばり、森会長は辞任すべきだと思うか
山口 そうですね、私は会長は自ら退くべきだと思います。選手が限界を感じて引退するように。過去にも失言はあったとはいえ、最近の発言は若かった時の間合いや勝負感とはズレていて、笑いをとったつもりがこんなことに。選手もトップを維持するには心・技・体の充実が必要。思いだけでは重責は担えませんから。》
《――後任はいますか
山口 自民党世耕弘成さん(参議院議員)が森会長について「余人をもって代えがたい」と発言しましたが、それはどうでしょう。森会長ほどの方ですから、自身が次を託す方を育てていないはずがない。スポーツの世界では教え子に監督を譲り、自分は総監督に就くケースが結構あります。1964年の東京大会では若い方が多く抜てきされたようです。今どきの若者にも力はあります。次世代を担う年代に思い切って任せる。そんなことができれば流れが変わるかもしれません。》
https://www.tokyo-sports.co.jp/sports/2716080/
白石草が呟く。
《去年の五輪延期の際も、女性の山口さんが正論を口にした。》
https://twitter.com/hamemen/status/1357831600310915072
石田英敬が呟く。
《誰が見ても山口さんに代わってもらった方がいいよ。》
https://twitter.com/nulptyx/status/1357850904041455616
五百旗頭幸男のツイート。
《山口氏のような忖度なしに耳の痛いことを言える理事を参謀にしていれば、ここまでの迷走はなかったのではないか。森氏に辞任を促す一方で森氏にしかできない役割も理解している。過去を否定できない頑迷さよりも、過去を否定して前進できるしなやかさこそがトップには必要だ。》
https://twitter.com/yukioiokibe/status/1357897579393019907
ジェーン・スー山口香の強さを見習いたいとツイートしている。
《静かに怒り心頭ながら「謝罪したら過去の自分を否定したことになるので謝れないのでは?」という冷静な見立て、昭和的な価値観への痛烈な皮肉も忍ばせておりタイトで最高。この強さ見習いたい。》
https://twitter.com/janesu112/status/1357878457787555843
九龍ジョー山口香はケンカ慣れしているとツイートしている。
《かっこいいい。東スポの構成が上手い疑惑もあるが、さすが武道家というか、ケンカ慣れしてるのがわかる。》
https://twitter.com/wannyan/status/1357912101923115009
津原泰水は首相になってほしいと呟く。
《〈森会長ほどの方ですから、自身が次を託す方を育てていないはずがない。〉――タイトルは開催推しだが、読むとちょっと違う。こうも怜悧で能弁な人物だったとは。首相になってほしい程。》
https://twitter.com/tsuharayasumi/status/1357851872556503040
平川克美のツイートに同意する。
山口香さんは、ほんとうに立派なひとだと思う。あの世界で、冷静かつ常識的な発言をすることが、どれほど難しいことかを想像してみる。》
https://twitter.com/hirakawamaru/status/1357179490586165250
後藤田正純
山口香さん!一本です!!》
https://twitter.com/MasazumiGotoda/status/1357846829203812353
山口香ソウル五輪の銅メダリストならば、溝口紀子バルセロナ五輪の銀メダリストである。日刊スポーツは2月5日付で「森会長謝罪は『性的少数者にも配慮欠く』溝口紀子氏」を掲載している。
《溝口氏 発言を撤回されたことは良かったです。とはいえ、記者に「マスクを外せ」などと逆ギレ気味の威圧的な態度は、五輪開催の中止や延期の声が8割を超える中で、国民に寄り添う態度にみえず、正直残念な印象を持ちました。さらに、「男性、女性、両性」発言は性的マイノリティー性的少数者の方に対して配慮が欠けた、屈辱、差別的な発言だと思いました。セクシュアリティー(性の在り方)が多様化する中で、見識が足りてないのではと思いました。オリンピアンにもLGBTの選手や関係者がいます。
その人たちにとって両性でくくられることは、屈辱的な思いをしたのではないでしょうか。五輪・パラリンピックのホスト国の顔になる人なので、大会開催そのものに影響を及ぼします。無意識に差別発言していることさえ気づくことのできない絶望感も感じました。また、大会組織委員会JOC組織自体がしっかり「相いれない」との声明をあげないと、国内外にオリンピズムを軽視している、「差別にNO」と言えない、自浄能力のない組織と思われてしまいます。》
https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/news/202102040001321.html
溝口の「性と柔: 女子柔道史から問う」(河出書房新社)の編集者は武田砂鉄である
https://twitter.com/takedasatetsu/status/1357580332740927492

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2)【記事】首相の長男=東北新社 菅正剛が総務官僚を

東スポWebは2月4日付で「長男の〝コネ入社疑惑〟で…菅首相吹っ飛んだ『改革派、叩き上げ』イメージ」を掲載している。
《新型コロナ対策で後手を踏んで支持率が急落している菅義偉首相(72)に、またしても頭を悩ます火種が増えてしまった…。4日発売の「週刊春」が、衛星放送事業を手掛ける会社に勤務する菅首相の長男が、同事業の許認可をする総務省の幹部を接待していたと報道。総務省といえば、かつて菅首相が大臣を務め、いまだ影響力を持つとされるだけに、今後の展開次第では大問題に発展する可能性も出てきた。》
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/2706852/
「週刊春」2月11日号によれば、衛星放送事業を手掛ける会社とは東北新社であり、菅首相の長男とは東北新社でメディア事業部趣味・エンタメコミュニティ統括部長をつとめる菅正剛のことである。ちなみに総務省のナンバー2だという谷脇康彦が「接待」を受けたのは、恐らく濱田家であろう。
東北新社はCM制作、プロモーション制作、グラフィック・WEB制作、音響・字幕制作、番組・映画制作、ライセンス営業、BS・CS放送関連事業、ネット配信事業など、幅広い事業を展開する「総合映像プロダクション」である。1986年に「スターチャンネル」開局とともに立ち上げた衛星放送事業は、現在、「スターチャンネル」「スーパー!ドラマTV」「ファミリー劇場」「ヒストリーチャンネル」「ザ・シネマ」「囲碁・将棋チャンネル」など、グループとしてBS・CS8ブランド10チャンネルの運営を行っている。
こうした事業の許認可権を総務省は持っている。これまた蛇足ながら菅の後援者であった東北新社の創業者である植村伴次郎は秋田の出身で菅と同郷。また新橋にバー「COMO」を経営していたことでも知られ、児玉誉士夫、太刀川恒夫、徳間康快との交友があったことでも知られている。
https://www.tfc.co.jp/division/
政治学者・五野井郁夫のツイート。
《そういえば数年前の東北新社の社内パーティで菅義偉首相の息子が「令和」の発表時に菅官房長官(当時)のモノマネしていましたよね…。東北新社は元会長とかが結構な金額を菅義偉首相に献金ていました。ずいぶん露骨だったのでよく覚えています。》
https://twitter.com/gonoi/status/1356865162850930695
NHK讀賣新聞で記者経験のある島契嗣が春ジャーナリズムに脱帽している。
《誌面で春記事全を読んだ。「賭け麻雀」よりも春砲の恐ろしさを覚えた。4人とも本当にビッグネーム。これで谷脇事務次官の誕生はなくなっただろう。何人かは近く霞が関を去ることになると思う。もう色々すごいんだが、隠し撮りのクオリティーが驚異的。プロフェッショナルの仕事やなぁ》
https://twitter.com/shima_keishi/status/1357314032571588610
東京新聞は2月4日付で「菅首相『答えるべきことじゃない』『完全に別人格』長男の官僚接待疑惑に」を掲載している。
《放送事業会社「東北新社」に勤める菅義偉首相の長男が、放送行政を所管する総務省幹部を接待していたと週刊春が報じた疑惑で菅首相は4日、衆院予算委員会で答弁した。「公的立場にはない一民間人に関するもの」とした上で、「本人やその家族などの名誉やプライバシーにも関わること。本来、このような場でお答えすべきことではない」と述べた。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/84103
江川紹子ツイッターで疑問を呈している。
総務大臣時代、バンドをやめて「ブラブラしていた」長男を総務大臣秘書官(公務員)にしたという経緯を考えると、問題になっている総務省幹部への豪華接待の件は、とても「別人格」だから、で片付けるわけにはいかないでせう。菅氏長男の接待を、総務省幹部が断れますかね?》
https://twitter.com/amneris84/status/1357277963746615300
元「週刊朝日」編集長の山口一臣が怒りのツイートを投稿している
《バンドをやめてブラブラしていた長男は総務省管轄の名門企業、東北新社に部長として就職して、事業に失敗して破産した実弟はJR関連会社の役員になっているって、菅さんの家だけは自助とは関係ないように見えますが、いかがでしょう》
https://twitter.com/kazu1961omi/status/1357496072742948864
東京新聞労働組合も連ツイを発表している。
《首相、息子の官僚接待疑惑に/「完全に別人格」「答えるべきことじゃない」。/だが、息子を総務大臣の秘書官にしたり/後援者の企業に入社させたのが首相ならば/総務省の許認可に絡む企業と/親子ぐるみでズブズブの関係が疑われる。
身綺麗ならきちんと答えればよいことです。》
《それにしても、身内には甘い。/菅義偉氏は初入閣で総務大臣なると/20代の長男をいきなり大臣秘書官に縁故採用。/「プラプラしていたから」と。/その後、後援者の企業で長男の面倒を見てもらう。/国民には、自助!/「まず自分でできることはやってみる!」と。/最終的には生活保護も、と。》
《首相「プライバシーに関わることであり…」/いやいや、どこがプライバシー??/元 総務大臣秘書官でもある、首相の長男が/総務省の利害関係先である電波企業の部長として/高級官僚を違法接待していた疑惑です。/長男の〝私生活〟ではない。》
《総理の息子(かつて仕えた総務大臣の元秘書官)/からのご接待。/断わったとき/〝報復人事〟を恐れたのか?/総理案件だから〝安全〟だと思ったのか?》
《菅政治は、官僚を人事で支配する恐怖政治。/総務省内には/首相の意向に気を配る官僚が多いとされる。/同省関係者は「首相の息子に誘われたら/断れないだろう」と漏らす。》
森友学園のために/安倍首相の妻が動いた。/東北新社のために/菅首相の息子が動いている。/最高権力者の威を借りて進むビジネス。/官僚が忖度し、行政が歪むさまを/また見せられるのか…
《森友・加計両学園や桜を見る会を巡る問題など/権力者と近しい関係者を優遇する政治が横行…/総務省官僚への接待は/菅政権でもそれが続いていることをうかがわせる/国会は…この問題を闇に葬ってはならない。/国政調査権を駆使して徹底的に究明すべきである》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1357297606905393153

https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1357794455806353409
毎日新聞は2月4日付で「菅首相、長男の総務省幹部接待問題で苦境 関係者『誘われたら断れない』」を掲載している。
《放送事業会社「東北新社」に勤める菅義偉首相の長男が、放送事業の許認可権を握る総務省幹部を接待した問題で、首相は苦境に立たされている。》
《この問題を巡っては、共産党志位和夫委員長が4日の記者会見で「放送行政がゆがめられたことがなかったか、しっかり説明を求める。説明できなければ『既得権益の打破』の看板を降ろした方がよい」と述べるなど、野党が反発を強めている。》
《首相は副総務相総務相を歴任した。総務相時代には「ふるさと納税」制度を作り、NHK改革で意に沿わないとみた担当官僚を異動させるなど人事権も積極的に行使していた。2020年9月の首相就任後は、デジタル化や携帯電話料金の引き下げ、NHK受信料値下げなど同省関連施策を精力的に打ち出している。総務省内には首相の意向に気を配る官僚が多いとされる。同省関係者は「首相の息子に誘われたら、断れないだろう」と漏らす。》
https://mainichi.jp/articles/20210204/k00/00m/010/237000c
毎日新聞は2月5日付で「武田総務相菅首相長男の接待問題で陳謝 『しかるべき対応したい』」を掲載している。
武田良太総務相は5日の記者会見で、総務省幹部が放送事業会社東北新社」に勤める菅義偉首相の長男らから接待を受けたとされる問題について、「国民の疑念を招く事態に至ったことについて深くおわび申し上げたい」と陳謝した。詳細は調査中とした上で「速やかに事実関係を確定し、しかるべき対応をしたい」と述べた。》
https://mainichi.jp/articles/20210205/k00/00m/010/185000c
またいつものパターンが繰り返される。小沢一郎は「いつか来た道」だという。
《今回の菅総理の長男による総務審議官等の違法接待問題。政府は「これから調査する」というが、調査の最高責任者は総理。自らに関係する不正調査をまともに行わないことは「森友・加計・桜」で証明済み。結局、隠蔽、改竄、虚偽答弁の「いつか来た道」。全ての真実を明らかにするには政権交代しかない。》
https://twitter.com/ozawa_jimusho/status/1357882525218050048
いずれにしても「週刊春」は菅正剛と実名で報じているのに新聞は「首相の長男」として匿名で報じている。元共同通信記者の澤康臣が次のようにツイートしている。
《週刊春や日刊ゲンダイ菅首相の長男を「菅正剛氏」と明示。新聞系は匿名のよう…なぜ? 現代史に残る政治問題の中心人物で、「首相の長男」という公共性ある立場ゆえの問題。春によると首相の総務相時代の秘書官でもあるという。
公共情報というほかないのでは…?》
https://twitter.com/yasuomisawa/status/1357488423330697217
朝日新聞デジタルは2月6日付で掲載している社説「長男の官僚接待 菅首相 人ごとではない」で次のように書いている。
《首相は小泉政権で総務副大臣、第1次安倍政権で総務相を歴任し、省内に強い影響力を持つ。大臣時代はこの長男を、大臣秘書官に起用もした。今は公的立場にない「一民間人」というが、総務官僚の側からみれば、その背後に首相の存在を見るのが当然だ。
安倍前政権下の森友学園加計学園桜を見る会をめぐる一連の問題に共通するのは、時の首相と親しい人たちが便宜を受け、全体の奉仕者たるべき官僚までがそれを支えたのではないかという疑いである。》
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14790592.html
毎日新聞は2月5日付で社説「首相長男の総務省接待 『知らない』では済まない」をやはりこの問題を論じている。
《同省では2019年、かんぽ生命保険の不正販売をめぐる行政処分の検討状況を日本郵政グループ側に漏えいした問題で、事務次官が辞職した。
利害関係者との癒着が批判されたのを忘れたのか。それとも首相の長男が関係していたから会食を断れなかったというのだろうか。
菅首相総務相経験者で、同省の政策や人事に今も大きな影響力を持っている。長男は、菅首相総務相だった時に、その秘書官を務めていた。
安倍晋三前政権時代には、森友学園問題や加計学園問題が発覚した。首相や妻昭恵氏の知り合いだから優遇されたのではないかという疑問は今も消えていない。》
https://mainichi.jp/articles/20210205/ddm/005/070/109000c
東京新聞も2月6日付で社説「総務省接待問題 隠蔽、改竄しないよう」を掲載している。
《一連の接待によって、総務省が同社に何らかの便宜を図ったか否かは現時点で分かっていない。
ただ、政治家と官僚との関係や癒着、双方の倫理観、不祥事に対して、国民の厳しい目が注がれていることを忘れてはなるまい。
安倍晋三前政権時代には森友・加計両学園や桜を見る会を巡る問題など、権力者と近しい関係者を優遇する政治が横行した。総務省僚への接待は菅政権でもそれが続いていることをうかがわせる。暗澹(あんたん)たる気分だ。
国会は予算案審議やコロナ対策など課題山積だが、この問題を闇に葬ってはならない。関係者の招致を含めて、国政調査権を駆使して徹底的に究明すべきである。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/84396?rct=editorial

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3)【記事】スゴイぞ!ニッポン!!新型コロナ接触通知アプリは障害を四か月も放置

スゴイぞ!ニッポン。朝日新聞デジタルは2月4日付で「接触通知、4カ月届かず 『COCOA』アンドロイド用で障害 新型コロナ」を掲載している。
厚労省によると、障害は昨年9月28日のアプリのバージョンアップに伴って発生。陽性登録した人と1メートル以内に15分以上接触した利用者に通知されるが、登録があっても通知されない状態だという。》
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14788107.html
不具合が4ヶ月も放置されていた。八木啓代が指摘している。
COCOA の件、なぜ、30年でこれだけ日本が転落したかという理由がわかりやすく凝縮されてる。こういう構造を変えない限り、再上昇はありえない。IT立国はさらに論外。》
https://twitter.com/nobuyoyagi/status/1357484364544634882
「日経 xTECH 」編集委員の木村岳史が問題はアプリに不具合が生じたことではなく、これが4ヶ月も放置されていたことだとツイートしているが、その通りである。
接触確認アプリCOCOAが機能不全となっていた件が大問題になっているが、ソフトウエアの不具合は問題の核心ではないな。問題は4カ月も放置されていた点。つまり、まともに活用されていないということ。ソフトウエアを作っただけで、どう活用するかという制度的な仕組みを作らなかったから、こうなる。》
COCOAの件で、アマゾンの「Good intention doesn’t work, only mechanism works!」が正しいことを再認識。「善意は役に立たない。仕組みだけが役に立つ」と認識すれば、COCOAを活用する仕組み、例えば国民にCOCOA利用を義務付ける法制度などを作るべきだった。そうすれば不具合もすぐに見つかったはず》
https://twitter.com/toukatsujin/status/1357473681878863874
https://twitter.com/toukatsujin/status/1357477188707045377
朝日新聞デジタルは2月3日付で「接触確認アプリの通知漏れ、5カ月も気づかれない理由は」を掲載しているが、神戸大教授(現代中国経済論)の梶谷懐は次のように指摘している。
《世界を「生存」と「自由」のどちらを重視するかで分類した調査によると、西欧や英米は「自由」を重視するグループになります。
《では、日本人の価値観はどうなのでしょうか? 「生存」を重視する東アジアグループに入るものの、その中においては比較的「自由」を重視するという立ち位置です。生命の危機は避けたいが、自由やプライバシーも守りたい。接触確認アプリ「COCOA(ココア)」には、こんな私たちの中途半端さが表れているのではないでしょうか。》
慶応大教授(情報ネットワーク)の村井純は「生存」に力点を置いているのだろう。
《日本の接触確認アプリ「COCOA(ココア)」は、個人情報を極めて慎重に取り扱うような形に設計されています。政府がそうせざるを得なかった背景には、国家が個人情報に関与することに対する国民の根強い「恐れ」があります。
国家が個人情報を握り、プライバシーを知られると、実際はどうなるのかについて、技術面や論理的な理解を深めるための議論が日本では不十分でした。よく分からないがゆえに「暗闇への怖さ」を抱いてしまうのです。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP23458XP1XUPQJ006.html
讀賣新聞は2月7日付で掲載している社説「接触確認アプリ 政府は不具合放置を猛省せよ」は次のように厚生労働省のデジタル音痴ぶりを指摘している。
《不具合は、委託業者が9月にアプリを改修した際に生じたという。改修に伴う障害はしばしば起きることだが、発注者の厚労省は業者任せで、動作確認を実際の端末で行うことを怠っていた。
SNS上では「感染者と接触したはずなのに通知が来ない」という声が広がっていたが、1月に報道や国会で取り上げられるまで調査せず、事態の把握が遅れた。発注者としての責任感が欠如していたといわざるを得ない。》
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210206-OYT1T50195/
毎日新聞も2月6日付で掲載している社説「接触アプリの不具合 感染抑止への姿勢を疑う」で次のように書いている。
《年明け後はSNS(ネット交流サービス)上に「家族が感染したのに通知が来ない」などといった苦情が多数投稿されていた。
先月中旬には野党議員が国会で不具合を問いただしている。だが、厚労省の担当者は「スマホの無線通信機能をオフにしていたことも考えられる」と、利用者に非があるかのような答弁をしていた。
致命的な欠陥をこれほど長く放置したのは言語道断だ。ココアの運用まで業者に丸投げしてきた結果ではないか。》
https://mainichi.jp/articles/20210206/ddm/005/070/126000c

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4)【本日の一行情報】

◎「変態傾向のある小説家」を自称する吉村萬壱のツイート。《ハードSMの動画を見ていると、自分の中に確実に、女を人として扱わないことに喜びを覚える要素があるのが分かる。全ての男はまずはこの認識の上に立たねばいかんと思う。このゾクゾク感は半端ではなく真剣に抑え込まないとやばい。しかしこれが男だけの話でないことは、女達自身が最もよく知っている。》
https://twitter.com/yoshimuramanman/status/1357258867474747396
吉村は「学の毒」を撒き散らす今時珍しい作家であることは間違いない。

坂口恭平のツイート。
《躁鬱大学のゲラ終わったら、次は藝春秋からもしかしたら初夏頃出版予定の「土になる」のゲラが送られてくるとの報。需要を完全に無視したこの出版ペースという量こそ僕の健康を創造してくれる。だからこそ、出版されたら馬鹿みたいに宣伝してあげる。質を問われない本たちが健気に生まれてくれたから》
https://twitter.com/zhtsss/status/1358195988477825024

◎「うかれ女島」(新潮庫)が発売された花房観音のツイート。
《これは以前も呟いたけど、森喜朗が総理になったとき、たまたま購入したゲイ雑誌「サムソン」が、2P見開きで、「待ってたぞ!喜朗」と、ラグビーのユニフォーム姿の写真に「この股間の膨らみがいいんだよね!」とコメントつけたり、喜朗の魅力を記事にしていたのが、忘れられない。》
https://twitter.com/hanabusakannon/status/1357140789600477184
サムソン高橋が花房をリツイートしている。
《それ、たぶん私が書いた記事です!》
https://twitter.com/samsontakahashi/status/1357457057255858178

共同通信は2月5日付で「NYタイムズ契約者、4割増 752万3千人、電子版好調」を配信している。
《米新聞大手ニューヨーク・タイムズは4日、2020年12月末時点のデジタルと紙媒体の有料契約者の合計が752万3千人となったと発表した。525万1千人だった1年前と比べて43.3%増えた。》
https://this.kiji.is/730070379502862336?c=113147194022725109
毎日新聞のプロピッカーである小川一がこの記事に反応して次のように書いている。
《大統領選の盛り上がりが強く影響しているとは思いますが、それにしてもこの増え方は素晴らしいです。日本では唯一順調だった日経電子版も足踏みが続いています。ただ、トランプ台風が去った後の反動は確実にあると思います。そこをどう乗り越えるかもお手本として示してほしいです。VRの活用や、結果的に誤報となってミソをつけた形のポッドキャスト、今日本で大盛り上がりののclubhouseなどの可能性もさらに追求してほしいです。独り勝ちではなく、成功体験の共有を期待します。https://newspicks.com/news/5592754?ref=search
「元記者の紀谷理馬」が引用ツイートで皮肉る。
《NYT好調の記事のコメントで、10年以上足踏みをしている毎日新聞のプロピッカーからいきなり冷や水をかけられる日経電子版に幸あれ。》
https://twitter.com/motokisha/status/1357566132392132609
「ある新聞社員」は「元記者の紀谷理馬」をリツイート
《この毎日の方、Yahooに記事を投げ売りする先頭にいた方かと。コンテンツの市場価値を下げた責任はどこ吹く風で、デジタルに詳しいおっさん気取っているの放置していいんでしょうか》
https://twitter.com/Ek75KmA4wEoMgBd/status/1357571539210620931
「空飛ぶんや」も同じくリツイート
《わざわざ成功体験を共有してもらわなくても見ればわかる部分もある。まずはヤフー依存をやめるべき。これは絶対条件。ニュースサイトからの流入による粗悪なPVではなく、サブスクモデルを重視しないと稼げないのは明白。
そもそも、共有されたからと言って実行に移せないでしょこの国の新聞社は。》
https://twitter.com/flightbumya/status/1357834615147253763

◎「週刊新潮」が創刊65周年を迎えた。2月4日(木)発売号から4週連続で65周年記念号を発行するが、2月4日(木)発売号から表紙にQRコードを印刷し、スマホで読み込むと、週刊新潮ウェブサイトに飛び、掲載記事のラインナップを閲覧できる。また、期間限定(3月3日まで)で、QRコードから65年前の「週刊新潮」創刊号を約40ページにわたり無料公開している。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000138.000047877.html

集英社は、尾田栄一郎の「ONE PIECE(ワンピース)」単行本が、2月4日発売の98巻をもって国内での累計発行部数(電子版を含まず)が4億部に達し、海外の累計発行部数8千万部以上と合わせ、世界で4億8千万部を超えたと発表したそうだ。
https://this.kiji.is/729713405840195584?c=39546741839462401
2010年3月発売の57巻以降、各巻とも初版300万部以上を発行しつづけているという。

◎「ORICON NEWS」は2月4日付で「漫画『呪術廻戦』作者を名乗る偽アカウント登場 『鬼滅』に続きジャンプ編集部が否定と注意喚起」を公開している
《“芥見下々”氏を名乗る偽アカウントは3日に登場し、4日午前4時50分現在も残っており、ツイッターを始めたことの報告や作品グッズの宣伝についてつぶやいている。フォロワーは多くないが、「呪術廻戦にいい意味で心絞られ、いろんな感情に出会えます!! 芥見先生素敵な作品ありがとうございます」などと本人と勘違いしている人も見受けられている。》
https://www.oricon.co.jp/news/2183611/full/
週刊少年ジャンプ」公式アカウントがツイートしている。
《【ご注意下さい】
現在Twitter上で #呪術廻戦 作者・芥見下々先生を名乗るアカウントが見られますが、ご本人ではありませんので、ご注意下さい。
少年ジャンプ編集部》
https://twitter.com/jump_henshubu/status/1357026167820222464
芥見下々が急病。
《【お知らせ】
週刊少年ジャンプ10号(2月8日売)に掲載予定でした『呪術廻戦』ですが、作者急病による体調不良のため、休載させていただきます。
なお、現在は体調を回復され、次号の11号(2月15日売)から連載再開いたします。
皆様のご理解をお願いいたします。》
https://twitter.com/jump_henshubu/status/1357509521485144069

◎「少年ジャンプ+ お仕事漫画賞」が創設された。
https://www.sankei.com/entertainments/news/210204/ent2102040014-n1.html
稲作マンガとか大工マンガを読んでみたい。

◎こういうことだったのか。スポーツニッポンは2月4日付で「尼崎市議の『鬼滅の刃』風ポスター、週刊少年ジャンプは『一切の関与をしておりません』」を掲載している。
週刊少年ジャンプ集英社)は4日、公式サイトで、一部政治家のポスターに漫画・アニメ「鬼滅の刃」の作品イメージが利用されていることを受けて、「株式会社集英社および週刊少年ジャンプ集部は、これらについて一切の関与をしておりません」とコメントを発表した。尼崎市議会議員の光本圭佑氏(41、維新の会)が同作品を想起させる黒と緑の市松模様や「心を燃やせ!」のフレーズ、同作品のロゴと似た「日本維新の会」のロゴをポスターに掲載し、インターネット上などで物議を醸していた。》
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2021/02/04/kiji/20210204s00041000500000c.html

讀賣新聞は2月7日付で社説「化産業の力 メガヒットをどう生み出すか」を掲載しているが、《難局にある化産業を活気づける現象だ。漫画「鬼滅の刃」のヒットが幅広く波及している。》として「鬼滅の刃」のメディアミックスが大成功したことを論じている。
《出版界は2020年、推定販売金額が、前年比4・8%増の約1兆6000億円となった。
新型コロナウイルスの流行による外出自粛のため、読書需要そのものが高まったことに加え、「鬼滅の刃」の漫画や小説版が底上げに貢献したとされる。
漫画の単行本は電子版を含め、計23巻で1億2000万部を超えている。十分にファン層が広がったところで、雑誌連載が完結し、最終巻発売を迎えた。こうした話題が続いたことも、売れ行きを押し上げたのではないか。》
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210206-OYT1T50190/

毎日新聞は2月4日付で「新SNS『クラブハウス』に政治家も続々参入 記者も『公開取材』で初体験」(宮原健太)を掲載している。
《結局、公開取材は60分間に及んだ。記者自身は、取材自体が多くの人に見られてコンテンツになる新鮮さとともに、話者が増えることで普段の取材では考えられないような方向に話が展開していく面白さを感じた。クラブハウスは従来とは違う新しい議論の場となり、政治やメディアのあり方に影響を与えるのか。今後も注目していきたい。》
https://mainichi.jp/articles/20210203/k00/00m/010/280000c
朝日新聞デジタルは2月4日付で「『クラブハウス』で公開取材してみたら…気づけば3時間」(伊木緑 杉浦幹治)を掲載している。
《ネット社会に詳しい塚越健司・学習院大非常勤講師は「SNSトレンドは、言葉の応酬になりやすいツイッターのような字から、インスタグラムのような画像や動画に移りつつある。音声に特化したクラブハウスもこの流れにある」と話す。
(中略)
一つは招待制をとることで同じような考えの人が増え、偏った考え方の「たこつぼ」に陥りやすくなること。さらに、記録を残さないことで言いたい放題になり、差別的な声が大きくなるという懸念もあるという。「ルールに違反した利用者を通報する仕組みはあるが、実効性が確保できるかが問われる」という。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP237DGQP22UTIL02P.html
毎日新聞は2月6日付で「出会いも ヘイトも 音声SNS『Clubhouse』の魅力とリスク」(待鳥航志)を掲載している。待鳥は米国在住のライター・竹田ダニエルに取材している。
《コロナの感染拡大の時期と重なり、新たなコミュニケーションツールとして当初は注目が集まったが、「次第にクラブハウスで差別的な発言やハラスメントが横行していることが問題視されるようになりました」と竹田さん。「音声を記録できず、モデレーターによって話す人が選定される仕組みは、ツイッターのような『拡散』が起きにくい半面、たとえばスピーカーが事実と異なる話や差別的な発言をしたときに、間違いを指摘したり反論したりすることが難しい」と指摘する。
クラブハウスの規約は差別的な発言などを禁じているものの、そうした発言をなくすことは現実的には難しいと竹田さんはみる。「男性同士の会話の中で女性を見下す発言があったり、若者の発言が年配者たちによって遮られたりすることも問題視されています。米国内では実社会でもIT企業やテックの世界では男性中心社会であることが問題になっていて、アプリで起きている問題は実社会を反映していると思います」》
https://mainichi.jp/articles/20210204/k00/00m/040/302000c

朝日新聞デジタルは2月4日付で「女子大生ブーム牽引、『JJ』事実上の休刊 77万部→4.5万部、ファッション誌苦境」を掲載している。
《「女子大生のバイブル」として一時は公称部数が80万部近かった「JJ」(光社)が事実上の休刊になった。ファッション誌は部数減が進み広告収入も減少。休刊や不定期刊行化が相次ぎ、ウェブへの移行も加速している。》
《出版業界を取材してきたライターの永江朗さんは、「カタログ的機能はスマホに取って代わられた。ライフスタイルの提案や流行を生み出す機能もあったが、デジタル時代にうまく提示できなかった」とみる。》
《かつてJJは保守的なお嬢様ファッションで浸透した。君島さんは「根底には男性目線の意識もあったのでは。読者モデルに『家事手伝い』もいて、花嫁修業中ということだったのでしょう」。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14787965.html
着回しファッション情報は紙のメディアから消えていくことになるはずだ。

◎「マガジン航」は2月6日付で荒木優太の「削除から考える時評の倫理」を公開している。
《…2月5日発売の『學界』3月号の拙の末尾「岸政彦『大阪の西は全部海』(新潮)に関しては、そういうのは川上未映子に任せておけばいいでしょ、と思った。」(p.307)が編集部によって削除されるという事件が発生した。
検閲とはいわないまでも、不変更を指示した章へのこの種の介入は横暴であり、まずは『學界』編集部を強く非難したい。》
《念のために断っておけば、編集者による原稿の修正や削除の提案自体にはなんの問題もない。よい章を作りたいという目標が一致するのならば忌憚ない意見こそ歓迎されるべきだ。さらに、編集者が強権的に原稿に手を加えることも場合によっては許されるだろう。特に、差別扇動や凶悪犯罪への示唆などの言に敏感であることは必須の能力ですらある。
けれども、拙はそのようなものとは見なせない。提案に留まるならまだしも、原稿の一部を故意に切り取り、それを私の名で掲載させることは書き手への根本的なリスペクトを欠いているといわざるを得ない。》
https://magazine-k.jp/2021/02/06/ethics-in-literary-criticism/

◎「まいじつエンタ」は2月4日付で「今週の『サンデー』が薄すぎる!『ジャンプ』比マイナス100ページでプラス50円」を発表している。
《今号の『マガジン』は467ページなのに対し、『サンデー』は390ページ。2冊を持つと、すぐわかるほど厚みに違いがあった。さらに、『マガジン』が税込300円なのに対して、『サンデー』は税込340円なのだ。
さらに付け加えると、2月1日に発売された『週刊少年ジャンプ10号は497ページで税込290円というボリュームと価格だった。》
https://myjitsu.jp/enta/archives/85903
確かにSNSでは、このことを話題にする投稿が多く見られた。
《週刊サンデー薄すぎだろw