【文徒】2021年(令和3)2月18日(第9巻31号・通巻1928号)


Index------------------------------------------------------
1)【記事】光社「女性自身」に非難が殺到!裏切られた知念実希人!
2)【記事】早稲田ジャーナリズム大賞が決まった
3)【本日の一行情報】
4)【深夜の誌人語録】
5)【お知らせ】 
----------------------------------------2021.2.18 Shuppanjin

1)【記事】光社「女性自身」に非難が殺到!裏切られた知念実希人!

社の「女性自身」3月2日号の表紙には、こう書かれていた。
《緊急誌上アンケート 女医23人 コロナワクチン「接種しない医師の理由」》
https://www.kobunsha.com/shelf/magazine/current?seriesid=101001
これを見れば、「女医23人がコロナワクチンを接種しない」と読者は理解するだろう。何で、もっと知りたいと思う読者は女性自身を購入するが、それは、この表紙を目にした人たちのほんの一部に過ぎまい。しかし、「女性自身」を購入した読者は、羊頭狗肉どころか、ある意味、詐欺的ともいえるような「女性自身」の印象操作に閉口することになる。
実際は、23人中20人が接種すると回答しているのだ。表紙タイトルの意味は「女医23人に緊急誌上アンケートをした」ということだったのである。一昔前であれば、読者は笑いながら「女性自身」に一本取られたで済んでいたのかもしれないが、読者の意識は大きく変わったのである。あれっ?これって森喜朗の「差別発言問題」と同じではないのか。
いずれにしても「Y」の次のような連続ツイートが反響を呼んだ。
《「女性自身」
表紙は「女医23人 コロナワクチン接種しない医師の理由」という見出し。「緊急誌上アンケート」という字が色を変えてあり、かつ小さいので、女医が23人もワクチンを打たないと言っているように見える。中身は23人中20人が接種すると回答。
なぜ不安を煽るような見出しにするのか謎。》
《本当にがっかり。諸外国に比べて遅れに遅れたワクチン接種がようやく、ようやく明日から始まるという時に。
コロナ禍に入り1年、ワイドショーにも週刊誌にも、メディアというメディアに本当にがっかりさせられるばかり。出来るだけ目に入れないようにしてても入ってくる。医療現場で働く心を折られる。
《HPVワクチンの二の舞にするつもりなのか。
医療従事者がいくら声をあげ、正しい情報を伝えようとしても、テレビや週刊誌が一瞬で潰してくる。なんなの。》
《バズったら宣伝、とのことなので。
悪質な民間療法に騙されないようにして下さい。こちらのツリーをぜひ最後まで読んでいただきたいです。どうぞよろしくお願いします。
病気や障害に悩む人やその家族をターゲットにした悪質な商売は至る所にあります。「治せる」「治る」と言ってるのは全てデマです。》
https://twitter.com/y_psychologist/status/1361599151687880704

https://twitter.com/y_psychologist/status/1361644944948006912
平凡な一医師たる「Dr. Tad」が「Y」をリツイート
《女性自身担当者様
23人中3人が見合わせることを大きな見出しに持ってくることは不適切であり多数が接種しないという内容に誤解される可能性すらあります。ワクチンを過剰に評価する必要はありません、貴誌からのみ情報を得る読者のためにもどうか今回ばかりは公平な評価で報道することをお願いします》
https://twitter.com/tak53381102/status/1361656151738179590
広島大学医学部客員准教授・市川衛も「Y」をツイート。
《これはもう、がっかり
女性自身を作ってらっしゃる編集者さんは、誰のために、なんのために人に情報を伝える仕事を一生の役割にしようと思ったのだろうか。
とはいえ、この見出しをつけてしまう人の気持ちや状況を理解したいと願う。理解しなければ。》
https://twitter.com/mam1kawa/status/1361652443587612673
アメリカ在住の映像作家・椎木透子もそうだ。。
《本当にがっかりする見出し。売る為に「不安」を煽って人の目を引くような見出しをつけてって、出版社はそういうやり方じゃ反感は買えども、誰もその雑誌自体は買わないよって認識に早いところなって欲しい》
https://twitter.com/tokophotoko/status/1361680298568802304
Google News Lab Teaching Fellowの古田大輔も「Y」をリツイートしている。
《こういう実態とかけ離れた、ワクチン不安を煽る見出しの付け方には大きな問題がある、という認識が情報を発信する側に広がらないと。》
https://twitter.com/masurakusuo/status/1361883850956136454
マンガ原作者の藍野芙美も「Y」をリツイート
《先行接種してる国々できっちり出てるデータを無視して、こんなくだらないもん出して小銭稼いでるマスコミ連中、自分たちはコロナにかからんし、罹っても重症化せず、医療現場に負担かけないって盲信してるんだろうな。二度と病院行くな。ワクチン打つな。》
https://twitter.com/aono_cb/status/1361624926038282247
元官僚の「Dr.じょん」も。
《また意図的にワクチンの不安を醸成する見出し
不安を煽って購買意欲をそそる商法なのは分かります
ただ、これは人の命や社会の存続というかけがえのないものを犠牲にしていることを出版社は認識しているのでしょうか?
「これを買わなきゃ損」的な不安煽りとは次元が違う問題ですよ》
https://twitter.com/JohnTTppm/status/1361625155680673797
漫画家の松田未来
《いいかげんマスコミは「見出し詐欺」はやめたほうがいいと思う。分かっててやってんだから本ではちゃんと…は通用しない。》
https://twitter.com/macchiMC72/status/1361622750180253700
開業医「MM」。
《こういうことをするからメディアがどんどん信用を失っていくのです。》
https://twitter.com/medpractitioner/status/1361613864857522181
消火器外科医の「雷火」のツイート。
《見出しで引き付け購入させるのは当然のテクニックだと思いますが、それが誤解に繋がるのは詐欺まがいのような...。不安を煽るメディアの体制は治らないのかも知れない》
https://twitter.com/tsudtaku/status/1361621340545933322
ミステリー小説家&医師の知念実希人リツイートして、まず一言、呟いた。2月16日午後7時2分。
《これ、あまりにも酷くない?》
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1361616980650782722
知念からすれば光社に裏切られた思いではなかったろうか。
《こういうことしないって約束してくれたんじゃなかったっけ、光社さん?
その約束をもとに、来年の執筆の依頼を受けたはずなんだけど……
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1361618833547530240
知念はツイートをつづける。知念は怒っているのだ。
《日常を取り戻す唯一の手段であるワクチンについての報道は正確に、煽ることなく行って頂けると光社からはお約束頂いていたはずです。
それを約束して頂いたので、私は信頼して来年度の新作の執筆を約束しました。
先方が約束を違えた以上、私が執筆の約束を守る必要はないのではないでしょうか?》
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1361621236283973633
知念は断言する。
《必死に生み出した著作は、自分の子供のように大切なものです。
それを信頼できない出版社に渡す気はありません。》
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1361621843510140930
知念は光社に正式に抗議することを明らかにした。
《来月から光社の小説誌で始まるエッセイの連載も前倒しで頑張って書いたのに、裏切られた思いです。
今日は遅いので明日にでも正式に抗議して、新作とエッセイの連載をどうするか決めます。
とても忙しい中、こんなことをしなくてはならないことが、本当に残念です。》
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1361623761305264135
知念実希人は宣言する。
《ワクチンは高齢者を致死性の感染症から守り、多くの人が接種することでコロナ禍を終わらせ、経済的に困窮する人を減らし、大学の講義も再開でき、学生が様々なイベントをすることを可能になります。
現在苦しんでいる方々を救う武器です。
それを無駄に貶める行為に関しては、徹底的に戦います。》
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1361641432713285633
知念はつづける。
《私は光社の売り上げにかなり貢献したはずですし、
『神のダイスを見上げて』の際は、広島書店フェアの為ということで懇願され、無理をしてかなりスケジュールを前倒しにして執筆を行いました。
そこまでした版元に約束を違えられたことに強いショックと憤りを覚えております。
とても残念です。》
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1361642735405436933
《ほんの数週間前に私と交わした約束を違え、来年出すはずの新作の話が白紙に戻される危険を冒してまで、
あのふざけた見出しで社会の不安を煽りたかったのでしょうか。
私にはまったく理解できません。
編集長から直々に頂いた、『社内でコンセンサスを取った』という言葉はなんだったのでしょうか?》
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1361643690540761095
ようやく知念の怒りを知った光社から知念に連絡があったようである。2月16日午後9時12分。
《ただいま、光社の方からこの記事について連絡を頂きました。
なぜこのような見出しが載ってしまったのか、これに対してどのような対処をするつもりなのかについては、社内で早急に話し合って後日、ご報告を頂くことになりました。
今後の私の対応については、それを聞いたうえで判断いたします。
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1361649549761073152
知念実希人が次のようにツイートしていることも忘れてはなるまい
《くり返しますが、私はこんな方法を決して取りたくありません。
また、出版社に『ワクチンを接種を促すような記事を書け』と依頼するつもりは全くありません。
リスク等についてもしっかり書くべきです。
私はただ、ワクチンについてのデマや見出し詐欺は控えて頂くように要請しているだけです。》
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1361655782828175366
なぜ「女性自身」が不安を煽るような手法を駆使するのかといえば、「女性自身」の側に立っていえば、それが光社にとっての商売だからだろう。「女性自身」に自らが社会正義を担っているという自覚など微塵もないことだろう。むしろ、そのように思うことは恥ずかしいことだと考えているはずだ。

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2)【記事】早稲田ジャーナリズム大賞が決まった

第20回石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞が発表された。
公共奉仕部門 大賞
●かんぽ生命不正販売問題を巡るキャンペーン報道 (西日本新聞
 公共奉仕部門 大賞
●「桜を見る会」追及報道と『汚れた桜「桜を見る会」疑惑に迫った49日』の出版 ネットを主舞台に多様な手法で読者とつながる新時代の試み (毎日新聞ニュースサイト、毎日新聞出版
 草の根民主主義部門 大賞
三上智恵「証言 沖縄スパイ戦史」(集英社新書
https://www.waseda.jp/top/news/71585
こういう賞までも集英社は受賞するようになった。
西日本新聞は2月17日付で「本紙のかんぽ不正報道に早稲田ジャーナリズム大賞」を掲載している。
《本紙は19年3月から、郵便局員の証言や内部資料を基に、認知症の高齢者に多額の保険契約を結ばせるなど不正販売が横行する実態を報道した。同年7月には、乗り換え契約の際に保険料を二重払いさせたケースが約2万2千件(16年4月~18年12月)あったことをスクープ。年賀はがきなどでも局員に過剰な販売ノルマを課す内情も伝え、不正販売の背景に迫った。
19年末、日本郵政グループの3社長は引責辞任を表明。金融庁3社に対し、保険の新規販売を3カ月間停止するよう命じた。》
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/694080/
西日本新聞の金澤皓介がツイートしている。
《同僚の宮崎拓朗記者が取材を重ねてきた「かんぽ生命不正販売問題を巡るキャンペーン報道」が「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」の公共奉仕部門の大賞に選ばれました。宮崎記者は #あなたの特命取材班 に寄せられた声を起点に1000件超の情報提供と向き合ってきました。》
https://twitter.com/kanazsuke/status/1361835860749025281
毎日新聞は2月16日付で「新聞は『オワコン』なのか 『桜を見る会』報道の受賞に寄せて」(江畑佳明)を掲載している
《格好よく言えば「読者ファースト」である。私自身も長尺の特集記事を多く書いてきた経験から「読者が求めている記事がニュースであり、それを書くのが私たちの仕事だ」と考えていた。》
《世の中の出来事を知ることができる多様なデジタルツールが発達している時代に、報道がほぼ唯一の知る手段だったころの感覚でニュースを流していれば、本当にオワコンになってしまう。》
https://mainichi.jp/articles/20210216/k00/00m/040/156000c
毎日新聞編集編成局次長兼写真・映像報道センター長の斉藤信宏が統合デジタル取材センター長だったときの提案から始まった企画である。斎藤のツイート。
《1年3カ月前から #統合デジタル取材センター の企画班が継続取材してきた #桜を見る会 の報道が早稲田ジャーナリズム大賞受賞!従来の新聞社の報道を超えたデジタルと紙面、さらには出版、イベントまでミックスさせた多元的な報道が評価されました。》
https://twitter.com/nobusaitoh/status/1361524942253158401
三上智恵のツイート。
石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞が先程発表され「証言 沖縄スパイ戦史」も大賞の一つに選ばれました。草の根民主主義門です。民主主義を守り発展させることに沖縄戦から学んだことが生かされるとしたらこんな嬉しいことはありません。》
https://twitter.com/chiemikami/status/1361527480834609153
集英社新書編集部のツイート。
三上智恵著【証言 沖縄スパイ戦史】が第20回稲田ジャーナリズム大賞草の根民主主義部門で大賞を受賞しました。「この受賞を契機にこの本の証言が読まれ、強い軍隊に守られたいという大衆の安易な願望を打ち砕く決定打になればこれ以上の喜びはない」 三上智恵
https://twitter.com/Shueishashinsho/status/1361540575745335306
こういうジャンルでも集英社の名前が出るようになった。

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3)【本日の一行情報】

博報堂、大広、読売広告社の1月度単体売上高。博報堂の雑誌が前年比で-56.2%。雑誌はラジオの半分以下の売上高となった。大広の雑誌が前年比で-67.1%。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2433/tdnet/1930421/00.pdf

朝日新聞はLINE公式アカウント「朝日新聞デジタル」の友だち登録者数が500万人を突破したと喜んでいる。
https://digital.asahi.com/articles/ASP2J3HWHP28DIFI00G.html

◎ハイブリッド型総合書店「honto」の週間ランキング(集計期間:2021年2月7日~2月13日)で総合ランキング第1位となったのは佐伯泰英の「三つ巴」(藝春秋)。経済・ビジネス書ランキングの第1位は斎藤幸平の「人新世の『資本論」(集英社新書)。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000610.000009424.html

毎日新聞は2月16日付で「なぜ差別が生まれるのか 戯曲『人類館』は問う 21日まで配信」(遠藤孝康)を経緯している。この記事によれば岸田戯曲賞を受賞した知念正真の「人類館」が沖縄で上演され、ネット配信される。1903(明治36)年に大阪市天王寺周辺内国勧業博覧会が開催されたが、会場の外の民間パビリオンとして設置された「学術人類館」が舞台だ。
《2005年に出版された「人類館 封印された扉」によると、中国人や朝鮮半島出身者の「展示」も計画されたが、抗議の声が上がり、館の開設前後に相次いで中止された。琉球人として「展示」されたのは沖縄の女性2人。開設から約1カ月たって、沖縄の地元紙でも「展示」を非難する社説や記事が掲載され、期間途中に琉球人の「展示」は中止された。北海道や沖縄、台湾など、明治政府が新たに支配下に置いた地域の人々への当時の差別意識が表れた「事件」だった。
https://mainichi.jp/articles/20210216/k00/00m/040/001000c
三上智恵が2月15日に投稿したツイート。
《喜劇「人類館」 。琉球人として博覧会のパビリオンに沖縄の人が展示されたという実際の出来事をモチーフにした舞台で、初演の1970年代大きな話題をさらった。差別、戦争、復帰、翻弄され続ける沖縄が怒りと笑いと悲しみの渦となって観客を襲う。明日無料配信で見られます!》
https://twitter.com/chiemikami/status/1361290429056966657

JTBパブリッシングは、「るるぶONE PIECE」を3月4日(木)に発売するが、発売前増刷が決まった。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000127.000024732.html

◎CINC(シンク)は、自社で開発・提供するソーシャルメディアの分析・運用ツール「Keywordmap for SNS」を用いて、1月にTwitterで反響の多かったハッシュタグの中から、アニメ・漫画に関する3つのハッシュタグ(#)を取り上げて調査した。「#呪術廻戦」が圧倒的なNo.1となった。これに続く「#鬼滅の刃」の約2倍。「#銀魂ザファイナル」は、映画公開後の1月中旬まで「#鬼滅の刃」を押さえて2位で推移していたが、最終的に3番手で着地。どれもこれも集英社
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000090.000019378.html

電通グループの2020年12月期連結決算(国際会計基準)は海外事業を中心にのれんなどの減損損失1400億円強を計上したことにより、最終損益が1595億円の赤字(前期は808億円の赤字)と過去最大を記録することになった。売上高にあたる収益は前期比10%減の9392億円、営業損益は1406億円の赤字。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGD156FE0V10C21A2000000/

◎LINEの、ワンダープラネットとの共同事業となるスマホ向けゲームアプリ「ジャンプチ ヒーローズ」が世界累計1,000万ダウンロードを突破した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002888.000001594.html

◎「中部マーケティング会議2021(第51回)」が3月9日(火)・10日(水)に開催されるが、目玉は電通グループ代表取締役社長執行役員山本敏博 と博報堂代表取締役社長・水島正幸によるトップ対談だろう。百田尚樹の講演も企画されている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000074328.html
主催は中部マーケティング協会。中日新聞社CBCテレビも副会長を送り出している組織だ。

徳間書店 は、「不可触民」として差別を受けて育った極貧のインド人青年PKが最愛の人ロッタに会うためにインドからスウェーデンまで自転車で旅した実話で、世界15カ国で翻訳されベストセラーとなり、ハリウッド映画化も進行中の「愛の自転車 インドからスウェーデンまで最愛の人を追いかけた真実の物語」を発売した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000322.000016935.html

博報堂DYメディアパートナーズは、アーリーワークス、博報堂プロダクツ、プレミアムアーツとの4社で事業提携を行い、VR間で展示会や講演会、セミナー、会議などを含む複合型のイベントを開催可能な”VRコンベンションセンター複合型VRイベント会場)”「VRADE(ブレイド)」を開設した。
https://www.hakuhodody-media.co.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/02/HDYmpnews210216.pdf

博報堂DYメディアパートナーズ博報堂DYアウトドアは、西友と共同でサイネージ広告媒体「SEIYU SUPER TV」を開発し、広告枠の販売を開始した。
https://markezine.jp/article/detail/35533

毎日新聞は2月16日付で「コロナ下の五輪開催は『リスクが大きい』出場目指す選手が悲観論」を掲載している。競泳女子で2大会連続五輪に出場中の松本弥生が次のように語っている。
《「開催するなら、どのように開催するのかを明確にしてほしい」と訴えたかったのです。「安全・安心」という言葉がいつも繰り返されるが、「どうやって?」と思う。私だけじゃなく、他の選手も思っています。世界中の人の命、健康が一番大事で、そこを脅かさないために、どういう開催をしていくかを説明してほしい。
何の具体策もなく「どんな感染状況でもやる」と言われてもピンとこない。開催に向けて懸命に取り組んでいただいているのは理解できるし、感謝しかありません。ただ、開幕まで半年切っている。しっかり判断して、次の段階にいくべきだと思います。》
https://mainichi.jp/articles/20210216/k00/00m/050/116000c
そう何の具体策も発表されないから、誰もが不安に思っているのだ。「やる、やる」だけの情報発信では不安を煽るだけなのである。

共同通信は2月17日付で「島根知事、聖火リレー中止の意向 政府・都のコロナ対応不満」を配信している。
島根県の丸山達也知事は17日、県内で実施する予定だった東京五輪の聖火リレーについて、「開催すべきでない」と中止の意向を表明した。》
《丸山氏は委員会に先立ち、取材に「新型コロナウイルス感染拡大を封じ込めるための政府や東京都の対応に不満がある」などと理由を明かした。》
https://this.kiji.is/734550357627961344?c=39546741839462401

◎政治とロックの共犯関係を容赦なく取り上げて見せた田中純の「政治の美学 権力と表象」(東京大学出版会)に舌を巻いたのは思い返せば震災前、今から10年以上も前のことになる。同書に収められた「自殺するロックンロール」はアルチュセールなんかも引用している優れデヴィッド・ボウイ論であった。
http://www.utp.or.jp/book/b305864.html
そんな田中純岩波書店から「デヴィッド・ボウイ 無を歌った男」を上梓した。田中がサイードをどのように使っているのか興味深いところである。
https://www.iwanami.co.jp/book/b555709.html
田中がツイートしている。
《『デヴィッド・ボウイ──無(ナシング)を歌った男』は明後日(17日)発売です。SpotifyのプレイリストとYouTube再生リストの全体が(前篇と後篇に分けて)ブログにまとめられています。》
SpotifyYouTubeの両者で、拙著中で言及している曲などはおおよそ網羅しているはず。『地球に落ちて来た男』など、映画は無理だけれど。書物のなかで言及していなくとも、関連している曲や映像は加えている。本に図版は一定数以上は掲載できなかったので、それを補う意味もある。》
https://twitter.com/tanajun009/status/1361159529702907906
https://twitter.com/tanajun009/status/1361160292504195078
https://www.youtube.com/watch?v=iK6gAbZdhDc&list=PLZe7DsLsqyLCtIDcoIkV08Yuh5RklY_wE
田中純はサイモン・クリッチリー「ボウイ  その生と死に」(新曜社)の翻訳者である。
https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b455452.html
人間行動学者の細馬宏通は「ボウイ  その生と死に」の翻訳で田中がナシングを無と翻訳したことを日本経済新聞2018年7月28日付で絶賛している。
《なめらかな日本語をよしとする翻訳者なら、素直に否定表現にするだろう。しかし田中純はこう訳す。「わたしたちは無(ナシング)であり、無(ナシング)がわたしたちを救える」
「無」に「ナシング」とルビを振る。画期的発明だ。なぜなら、そこにわたしは複数のボウイを感じることになるからだ。「ナシング」というボウイの絶叫に、漢字の「無」が衝突する。「ナシング」「無」、どちらかに共鳴しようとすると、もう片方が不協和に振動し始める。
一つの考えに共鳴しようとしながら、存在の何か別の仕方に想像力を働かせること。クリッチリーはそのような力をボウイの歌に読み取る。田中純はその力を一字の上に表し、書き字を揺らせる。名訳だ。》
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO33490440X20C18A7MY6000/?s=2&unlock=1
そうデヴィッド・ボウイ小津安二郎に通じるのである。鎌倉の小津の墓には、ただ「無」とある。ヴェンダースもロビー・ロバートソンもそこに「ナシング」を読み取ったのだろう。その昔、オレはデヴィッド・ボウイを東京ドームまで聴きに行ったんだよね

朝日新聞デジタルは2月16日付で「地震2分後、クラブハウスで発信『見たままを、声で』」(貞国聖子、赤田康和)を掲載している。
宮城県女川町のかまぼこ製造販売会社「高政」の社長高橋正樹さん(45)は、揺れが収まった2分後に「地震発生 宮城県女川町から」というタイトルのルームをクラブハウスに立ち上げた。
「停電は起きていないようです」
「道路の破損も確認されていません」
「いま余震がきました」
車に乗り、会社に着くまでの5分間もハンズフリーを使って見たままの状況を伝えた。
会社に着き、扉を開けるのに手間取っていると、リスナーから「挙手ボタン」で発言の許可を求める合図があった。》
《クラブハウスの場合、音声のみのためリアルタイムでの「今」のやりとりがメイン。そのため、記録されたり時間をかけて拡散されたりすることはほとんどない。ただ、片手にスマホを持ってクラブハウスをつなぎっぱなしで歩き回りながら被災地の状況を発信し続けるため、同時にテレビなどの情報を確認することは難しかった。すると、ルームの参加者が「『津波原発は大丈夫』とテレビで流れている」など必要な情報をまとめて教えてくれた。
ツイッターのように字を書く時間もいらず、最小限の手間で多くの情報を出せたし、情報を得ることもできた」と高橋さんは言う。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP2J3T1KP2HUTIL074.html
誰もがラジオ局を持てる時代がやって来たということなのだと思う。クラブハウスなど音声系のソーシャルメディアの登場によってラジオのビジネスは破壊されてしまう可能性が出てきたということである。

◎「BRUTUS」(マガジンハウス)3月1日号の特集は「アイドルマスター」。
https://app.famitsu.com/20210216_1765205/

◎「春オンライン」は2月16日付で「《目撃証言》『痛い痛い痛い痛い!』タクシー運転手暴行のNHK職員(32)警察官2人がかりで取り押さえた“大暴れの逮捕劇”」を発表している。
《泥酔してタクシー運転手を殴り、2月15日、警視庁牛込署に逮捕されたNHK報道局映像センター職員の鞘本(さやもと)諒介容疑者(32)。
「鞘本容疑者は『酔っていてよく覚えていない』と供述していますが、実際には午前2時頃、東京・神楽坂の車道を泥酔状態で歩いていて、通りがかったタクシーの運転手に『危ないですよ』と注意されたのをきっかけに口論になり、運転手の顔を殴ったり、消火器を投げつけたりしたようです。》
https://bunshun.jp/articles/-/43509
政治家に負けじとマスコミ人も午後8時を過ぎても飲み食いしてるんだなあ。

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4)【深夜の誌人語録】

商売よりも大切なことを持っていたい。

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5)【お知らせ】 

」2000号まで、あと72号。