【文徒】2021年(令和3)3月25日(第9巻55号・通巻1952号)


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1)【記事】「応仁の乱」の呉座勇一がツイッター・ハラスメント大河ドラマ考証を降板
2)【本日の一行情報】
3)【人事】中央公論新社 2021年4月1日付
4)【深夜の誌人語録】
5)【お知らせ】
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1)【記事】「応仁の乱」の呉座勇一がツイッター・ハラスメント大河ドラマ考証を降板

朝日新聞デジタルは3月23日付で「呉座勇一氏、大河ドラマ時代考証を降板 SNS巡り引責」を掲載している。中公新書応仁の乱」がベストセラーとなった中世史の呉座勇一が来年に予定されているNHK河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代考証を降板することになったという。私からすると「一揆の原理」(ちくま学芸庫)の呉座が何故?記事には、こう書かれていた。
《呉座氏は、女性研究者らを中傷する投稿をしていたとして、ツイッター上で謝罪していた。当初、呉座氏は限られた人が閲覧できる設定で投稿していた。SNS上では「女性蔑視だ」「ハラスメントだ」などと批判の声が上がっていた。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP3R73MXP3RUCVL014.html
呉座勇一が所属する国際日本化研究センターは3月24日付で「国際日本化研究センター教員の不適切発言について」を発表している。
《このたび、本センター教員が、私的に利用していたツイッターカウントにおきまして、他者を傷つけ、研究者として到底容認されない発言を繰り返していたことが判明しました。
本センターは、それらが個人の表現の自由を逸脱した良識を欠く行為であると考えています。
今回の発言は、多様性を尊重する本センターの方針に著しく背く行為と判断したため、所長および副所長が当該教員に厳重な注意を行い、傷つけられた方々に対し誠実に謝罪するよう厳しく指導いたしました。
本件におきまして、ツイッター上の発言を目にして不快な思いを抱かれた方々、また直接に迷惑をこうむられた関係者の皆さまには、心より深くお詫び申し上げます。
本センターは、性別・国籍はもとよりいかなる差別も厳しく禁ずる組織であり、今後、引き続き経緯を精査し規則等に照らし適切な対処を行います。併せて教職員の私的利用も含めたSNS利用ガイドラインを早急に公開し教職員に周知徹底し、このような事態が二度と起こらないよう努めてまいります。
このたびの本センター教員による一連の不適切発言につき深くお詫び申し上げます。》
https://topics.nichibun.ac.jp/pc1/ja/sheet/2021/03/24/s001/
呉座はツイッターで「他者を傷つけ、研究者として到底容認されない発言を繰り返していた」というのである。「個人の表現の自由を逸脱した良識を欠く行為」というのだから、それは「不適切発言」というよりも、「差別発言」であった可能性も否定できないし、「繰り返していた」ということからするとストーカー的行為があったのかもしれないし、「傷つけられた方々」とあることからすれば、そうした行為は一人だけに向けられたものではなく、複数の被害者が存在するということなのだろう。呉座勇一は謝罪のために新たなアカウントを立ち上げて、次のように謝罪している。
《【拡散希望】呉座勇一です。ツイッターにおける北村紗衣さんに対する一連の揶揄、誹謗中傷について深く反省し、お詫び申し上げます。謝罪の意思がなかったわけではなく、仲介者を通じて謝罪の意向を北村さんにお伝えしていたのですが北村さんからは「少し考えさせてほしい」と言われ、静観していました》
《私の不用意な発言によって、ますます事態を悪化させることを恐れ、仲介者を頼り、謝罪を後回しにしていたのは、私の心の弱さです。北村さんの名誉を傷つけ、アカデミズムの信頼を失わせ、多くの方のお気持ちを害したことを深くお詫び申し上げます。》
ツイッター上で多くの方がご指摘下さったように、私の偏見は今さら矯正できないかもしれません。ただ公私を切り分けると申しますか、職場や学会などではそれが表に出ないよう努力してきたつもりです。そのストレスがツイッターに捌け口を求めてしまったのかもしれません。もちろん言い訳にはなりません》
《今後は2度とこのようなことを起こさないと誓います。ただ具体的な改善策・対応につきましては、私の浅知恵で考えるのではなく、皆様のご指導を賜りながら、少しずつ進めていきたいと思います。》
https://twitter.com/R2g3Oie7XDeAhHR/status/1373241303996059649

https://twitter.com/R2g3Oie7XDeAhHR/status/1373241515011534854
呉座勇一の「ハラスメント」は、まずもって「お砂糖とスパイスと爆発的な何か ― 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門 ―」の北村紗衣に向けられていたことがわかる。現時点では呉座のツイートが削除されてしまっているため、それがどのようなツイートであったか確認できないが、次のようなツイートから類推するに相当、酷いものであったようだ。
《呉座勇一さんの、北村紗衣さんの人生の主題である研究と人格とを、自分たちも少なからず関わっている構造の問題であるフェミニズムを多分に揶揄しながら、反論しようがない場所で嘲笑し無価値であるかのように扱う行為は、状況を問わず1mmも許されないし、謝罪やその他の行動でペイできることではない》
https://twitter.com/hurry1116/status/1373290399867932675
岡和田晃がこうツイートしている。
《呉座勇一氏の沖縄に関する発言を確認してみたら、実証性のない沖縄ヘイトのテンプレート発言のオンパレードで卒倒。史学研究者が、近代の経験の痛み、マイノリティへの非対称性を触知していないということは、研究の妥当性にも眉に唾をつけたくなる。ブローデルを引くまでもなく、歴史は持続するため。》
https://twitter.com/orionaveugle/status/1373479220576325635
川上未映子のツイート。
《読者の方が送って下さり、いま初めて読みました。十年一日の幼稚な内容自体に驚きはないのですが、著名な作品もあるらしい学者にして教育者が、実名でこのような性差別発言が堂々とできること、またそれが容認されるだろうという認識を含め、何らかのメリットが得られると思っているのが異常ですね。》
https://twitter.com/mieko_kawakami/status/1373574981171343360
呉座勇一は昨年12月5日、川上を揶揄する次のようなツイートを投稿していた。
《自分は若い頃さんざんミニスカートを売り物にして、おばさんになったらこれだもんな…》
https://twitter.com/goza_u1/status/1334898262306738176
もともと呉座は鍵アカウントで北村紗衣を「攻撃」していたようだ。北村は3月18日にツイートしている。
《私、呉座先生全く知らないんですけど(『応仁の乱』を図書館で借りようかと思ったらあまりにも予約が多すぎてかわりに『観応の擾乱』を借りた)、全く知らない研究者が鍵アカウントで私の陰口をたたいてキャッキャウフフごっこしてたと思うと相当気味悪いですね。》
https://twitter.com/Cristoforou/status/1372370164662951938
呉座のツイートのスクショを北村が公開している。
《出てくる出てくる。ビックリだね。呉座先生、私のことばっかり考えてんのかな?》
https://twitter.com/Cristoforou/status/1372357007684988930
史書の版元でもある志学社は3月23日付で「弊社代表平林のTwitter上における不適切な発言について」を発表している。
《saebou(北村紗衣)様・北守(藤崎剛人)様
弊社関係者の皆様へ
既にお聞きのことと存じますが、この度弊社代表社員平林緑萌が、SNS上にてsaebou(北村紗衣)氏および北守(藤崎剛人)氏を誹謗中傷し、人権を侵害する行為を行いました。
人権は守られるべき当然の権利であり、それを毀損する行為は何人たりとも到底許されるべきものではありません。
saebou(北村紗衣)様・北守(藤崎剛人)様には大変にご迷惑をおかけしました。両氏には、弊社からも深くお詫び申し上げます。
また弊社書籍の愛好者・著者・取引先の皆様におかれましても、ご心配をおかけしました。こちらも重ねてお詫びいたします。
弊社平林には、業務執行社員である山田が叱責しました。本人より、今回の件について深い反省の意を表明し、公開の場でも謝罪掲載するとの回答を受けました。また併せて、今後再びこのような発言をしないように、自らの行いを深く内省し、ハラスメント防止について学び実践する所存であるとの回答も受けています。
今後も弊社では、基本的人権を守り、あらゆる差別に反対するために、社内での学習・啓発活動により一層努力する所存です。
もし弊社に問題がありましたら、遠慮無くご叱責いただけたらと存じます。
至らぬ点が多々あるかと存じますが、今後とも弊社をどうぞよろしくお願いいたします。》
https://shigakusha.jp/news/apology/
平林は3月17日に次のようなツイートを投稿している。
《鍵垢のツイートをわざわざスクショしてもらって鬼の首でも取ったように晒したり、あってないような年齢差を強調したり、なんでジェンダーの問題に回収するような言い方もどうかと思うんですが……(なにか見た》
https://twitter.com/moegi_hira/status/1372145476741472260
政治学五野井郁夫も攻撃されているのか!
歴史学者の呉座勇一氏による一連の女性蔑視とヘイト発言事件で批判は当事者に限るべきとの意見について。わたしも以下の通り当事者だが、当事者に限っても女性やマイノリティ、左派全般とかなり裾野が広い。なお電凸は事務方への加害となりうるのでやめるべき。怒りに任せて加害者になってはいけない。》
https://twitter.com/gonoi/status/1374303882969452545
呉座勇一はネトウヨのようなもの、だった。

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2)【本日の一行情報】

◎いよいよ電通築地ビルが解体される。丹下健三の作品が一つ消えることになる。
https://www.kensetsunews.com/archives/552019
地下の食堂には本当にお世話になったものである。毎日、昼食をそこで済ませた日々が懐かしい。
電通コピーライターの前田将多が呟いている。
新富町の旧電通ビル、ついに解体かぁー。風格ある建物だったと思う。入社したのはあのビルだったから、ぜえぜえいってたどり着いた(新人はエレベーター使用不可だった)上階のホールとか、スーツ着た昭和のおっさんの匂いが残ってる気がしてよかったよ。残念だね…》
https://twitter.com/monthly_shota/status/1374371614628872196
新富町じゃないのだけれど。新富町ってのは聖路加タワー時代のことである。いずれにしても当初の設計プランのほうが良かったのは間違いあるまい。zeitgeistが「解体を待つ 丹下健三電通本社ビル~幻の築地再開発計画~」を公開している。
《この設計案は実現しなかった。着工寸前に推進役だった吉田社長が死去し、大幅な予算超過となっている設計の変更が要求される。設計を一からやり直し、現在のRC造の柱・梁による通常のラーメン構造の建物に変更された。》
https://t.co/UcTBBF9E5k?amp=1

紀伊國屋書店は、「コロナ時代を生きる」をテーマに「出版社社長100人がおすすめする本フェア」を開催する。第1期は4月1日(木)~4月30日(金)、第2期は5月1日(土)~5月31日(月)。
https://kyodonewsprwire.jp/release/202103222626
どんな出版社の社長が参加するのか見ものである。出版社の社長だからといって本読みとして優秀かといえば、必ずしもそうではあるまい。本なんか読んでいたら出版社の社長はつとまらないと豪語するような輩も跋扈する業界だからね、ここは!

◎9月に創刊15周年を迎える「光社古典新訳庫」は10代の読者に向けて、300を超えるラインナップの中から20冊を厳選したBOXセット「光社古典新訳庫ベスト・セレクション for Teens」を4月1日に発売する。
・『リア王』(シェイクスピア安西徹雄訳)
・『車輪の下で』(ヘッセ/松永美穂訳)
・『ちいさな王子』(サン=テグジュペリ野崎歓訳)
・『飛ぶ教室』(ケストナー/丘沢静也訳)
・『黒猫/モルグ街の殺人』(ポー/小川高義訳)
・『ロビンソン・クルーソー』(デフォー/唐戸信嘉訳)
・『秘密の花園』(バーネット/土屋京子訳)
・『1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編』(О・ヘンリー/芹澤恵訳)
・『若草物語』(オルコット/麻生九美訳)
・『崩れゆく絆』(アチェベ/粟飯原子訳)
・『虫めづる姫君 堤中納言物語』(作者未詳/蜂飼耳訳)
・『変身/掟の前で 他2編』(カフカ/丘沢静也訳)
・『老人と海』(ヘミングウェイ小川高義訳)
・『フランケンシュタイン』(シェリー/小林章夫訳)
・『ヒューマン・コメディ』(サローヤン/小川敏子訳)
・『オリエント急行殺人事件』(アガサ・クリスティー/安原和見訳)
・『怪談』(ラフカディオ・ハーン南條竹則訳)
・『罪と罰』〔全3巻〕(ドストエフスキー亀山郁夫訳)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000779.000021468.html
例えば、光社の社長は、この20冊を総て読破しているかどうかである。結構、ハードルは高いと思うよ。「罪と罰は3冊というカウントか。で、オレはといえば18点中、15点だもの。パーフェクトじゃない。

ニッポン放送の深夜番組「ミューコミプラス」に、「マンガ大賞2021」で大賞を受賞した作品「葬送のフリーレン」の担当編集者・小倉功雅が出演した。
吉田尚記アナウンサー:今日伺ってびっくりしたことがあるんですけど、山田鐘人先生とアベツカサ先生は、直接会ったことがないんですね?
小倉:そうですね。直接会ったこともないですし、電話で喋ったこともないです
末吉9太郎(番組アシスタント):ええっ!? 電話でもないんですか?
小倉:電話でもないですね》
https://news.1242.com/article/279738
これには驚いた!

◎ハウコレは、ソニー・ミュージックエンタテインメントが運営する女性向けメディア「andGIRL」「mamagirl」を2021年3月31日に事業譲受することを発表した。
ハウコレは、若年層をメインターゲットとした 恋愛メディア「ハウコレ」やファッションブランド「&rere」などを運営してきた。今回新たに20代後半から30代の働く女性に向けてファッションやライフスタイルに関する情報を発信している「andGIRL」と、子育てもおしゃれも全力投球するママに向けてファッションやライフスタイルに関する情報を発信している「mamagirl」を加えることで、ハウコレ社のユーザー層を広げることができると判断して譲受に至ったそうだ。「andGIRL」は雑誌としては2020年10月号で休刊している。
https://howcollect.co.jp/news-20210322/

◎「小説新潮」は4月号から益田ミリの長編漫画「ツユクサナツコの一生」の連載がスタート。更に「岡崎に捧ぐ」で知られる漫画家山本さほが、自らの両親のおもしろおかしい日々を描く実録漫画「てつおとよしえ」の連載も始まる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000171.000047877.html
新潮社もマンガシフトを芸誌においても始めたということだ。

白泉社の少女マンガ誌「花とゆめ」にて人気を博し、現在も白泉社オリジナル×LINEマンガにおいて「WジュリエットⅡ」を連載中の絵夢羅が、画業25周年を迎える。これを記念したて白泉社が運営する総合エンタメマンガアプリ「マンガPark」は、絵夢羅の作品合計334チャプターが無料で読めるキャンペーンを実施する。また、アプリストアページにて該当する単行本を1冊買うと248コインをプレゼントするコインバックキャンペーンを同時実施。開催期間:3月23日(火)~3月29日(月)。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000466.000046848.html

白泉社の月刊誌「MOE」がプロデュースする、絵本をテーマにしたオリジナルグッズの「Pop up shop MOE絵本雑貨店」は、昨年8月に東京・丸の内を皮切りに、日本各地で期間限定オープンしているが、3月24日(水)からは神戸で期間限定オープンしている。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000464.000046848.html

白泉社の少女マンガ誌「LaLa」(毎月24日発売)は、電子限定の新雑誌「××LaLa」(バツバツララ)シリーズを主要電子書店にて、3月24日より配信する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000465.000046848.html

◎「ニューズウィーク日本版オフィシャルサイト」は3月22日付で「日本を目指す韓国ネイバー、LINEの個人情報海外流出で厳しい船出に」(佐々木和義)を発表している。
経営統合で発足したAホールディングスの社長には、ソフトバンクの宮内謙社長が就任し、韓国ネイバーを創業した李海珍氏が会長に就任したが、ネイバーは事業の中心軸を韓国から日本に移す戦略を掲げている。
ネイバーは役員会議の30%を日本語で行い、プレゼンテーション資料を日本語に自動翻訳するシステムを備えており、日本語を学ぶ職員が増えているという。韓聖淑(ハン・ソンスク)代表が、日本でネットショッピングをリリースする意向を示している。》
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/03/line-6.php
毎日新聞は3月23日付で「LINE、中国からのアクセス遮断も…政府・自治体の利用停止広がる」を掲載している。
《無料通信アプリ「LINE(ライン)」の個人情報管理に不備があった問題で、政府や自治体による利用停止が広がっている。情報管理を巡る「中国リスク」を排除するため、ラインは中国からのアクセスを完全に遮断。韓国に保管している画像などのデータも国内に移転するという方針転換を迫られた。》
https://mainichi.jp/articles/20210323/k00/00m/020/351000c
朝日新聞デジタルは3月23日付で「『漏洩は確認してない』 LINE社長の会見、一問一答」を掲載し、LINE社長の出沢剛の会見の模様を伝えている。
《――中国からのアクセス遮断と、韓国から国内へのデータ移管の決断に至った理由は。
「信頼回復が第一と思っている。我々のユーザーへの配慮が足りずにこうした事態になったことを重く受け止めている。信頼回復にはなるべく早く、明確な対応をする必要があると思い、遮断やデータ移管を決断した」
――情報の漏洩や流出は本当にないのか。
「漏洩は現時点で確認していない」》
https://digital.asahi.com/articles/ASP3R7R94P3QUTIL06F.html
朝日新聞デジタルは3月24日付で「急拡大のLINE、自由な社風が裏目に 問題把握に時間」を掲載している。
《「記者会見は現時点で考えていません」。LINEの親会社、Zホールディングス(HD)の幹部は22日午後、朝日新聞の取材にこう答えた。LINE関係者によると、社内では朝日新聞が問題を報じた17日に公表した報道資料で「十分説明できた」という認識があった。
(中略)
事態が動いたのは22日夜。LINEとZHDの幹部によるオンライン会議で会見が急きょ決まった。会場のホテルが決まったのも同日深夜だった。
23日までに利用者の個人情報への中国からのアクセスを全面的に遮断するなど、一定の対策を講じていたことが会見に踏み切った理由とみられる。LINE関係者は「今回の問題の把握や行政への説明に時間がかかり、結果として利用者への説明責任の意識が薄かったと言われても否定できない」と語る。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP3R7WYKP3QUTIL06F.html
東京新聞は3月24日付で社説「LINE問題 情報管理が甘過ぎる」を掲載している。
《LINEの親会社である韓国のネイバーは、事業拡大に向けLINEをソフトバンクグループのヤフーと経営統合させることに踏み切り、今月から新組織がスタートしたばかりだった。情報流出疑惑は統合前にヤフーの直接の親会社Zホールディングスが指摘して明るみに出た。指摘がなければ不備は放置されたままでLINEは情報管理の甘さを猛省すべきだ。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/93393?rct=editorial

プチ鹿島が冴えに冴えている。「春オンライン」は3月23日付で「東京五輪を“擬人化”して見えてきた『問題の本質』 なぜメディアは現実を伝えないのか?」を掲載している。
東京五輪師匠には大手企業はじめ、新聞社がスポンサーになっている。テレビは「感動をありがとう」を期待している。首相はコロナに打ち勝った証としてやると言っている。バックがすごい。東京五輪師匠はどんな不祥事をやらかしても大切にされる。》
プチ鹿島は更に踏み込んで考える。
《さらに私が興味があるのは「新聞」だ。
果たして新聞社にも今回の告発はあったのだろうか? もし春だけに持ち込まれていたらマズい。新聞は東京五輪の恥部を率先して報道しないだろうと思われていたかもしれないからだ。
もし新聞社に持ち込まれたら、新聞は調べただろうか。意地悪だが大事な疑問。》
https://bunshun.jp/articles/-/44222
新聞社は右から左まで、揃いも揃って東京五輪のスポンサーになることがジャーナリズムの堕落にほかならないことを気がつかなかったはずはない。だからこそ罪が重いのだ。

◎坂田記念ジャーナリズム賞の第1部門(スクープ・企画報道)の新聞の部は、京都新聞社取材班の「筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者嘱託殺人事件の一連の報道」に決まった。放送の部は、朝日放送の「シリーズ老障介護」と、関西テレビの「ザ・ドキュメント『未ダ知ラナイ』『学校の正解』」、毎日放送の「映像’20支え合い~中国残留邦人と介護施設~」。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/535129
関西を対象にしているため、関東の者にはピンと来ない。デジタルの時代なのだから、受賞作はインターネットで誰でも閲覧できるようにすべきなのではないだろうか。京都新聞で言えば検索すると個別の記事は拾うことができる。こんな具合に。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/319053
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/317269
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/332036?utm_content=uzou_1&utm_source=uzou
https://www.kyoto-np.co.jp/search?fulltext=ALS%E3%80%80%E5%AE%89%E6%A5%BD%E6%AD%BB
新聞関連の「賞」は、どれもが極めて内向きである。私は、新聞のそういうところが昔から嫌いだ。

NHKラジオ講座「実践ビジネス英語」が、3月27日の放送を最後に34年間の歴史に幕を閉じる。朝日新聞デジタルは3月24日付で「山中教授も有働アナも愛聴者 ラジオ英語、長寿番組に幕」を掲載している。最初から最後まで杉田敏が講師をつとめる。
《30年以上にわたり1人の講師が同じ語学番組を担当したのは、96年間のNHK史上でも他にないという。》
NHK出版によると、月刊のテキストは累計で3千万部以上を売り上げた。担当者は「他にも同様の語学番組はあるが、これほどテキストが売れた例はない」と話す。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP3Q2RSZP3KUHBI02T.html

サイバーエージェントは、インターネット広告事業において、The Breakthrough Company GO(代表取締役 三浦崇宏・福本龍馬)と連携し、新聞広告とTwitter広告を中心としたSNSでのプロモーションを連動させた新たな広告パッケージ「PURPOSE PRESS」(パーパス プレス)の提供を開始する。
https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=25994
企業やブランドの存在意義を新聞広告で表明し、それを生活者主導メディアであるSNSで拡散する仕組みだそうだ。

◎「月刊プリンセス」(秋田書店)で連載されている菅野の「薔薇王の葬列」がTVアニメ化されることになった。シェイクスピアの史劇「ヘンリー六世」「リチャード三世」を原案に描かれるダーク・ファンタジーである。
https://www.oricon.co.jp/news/2188189/full/

◎マンガ「深夜食堂」の安倍夜郎と、絶品料理を紹介する「四万十食堂」「オアシス食堂」で安倍夜郎と組んで名店ガイドを発表してきた左古男が小学館から「スタミナ深夜食堂」を刊行した。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001056.000013640.html

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3)【人事】中央公論新社 2021年4月1日付

〈機構改革〉
・コンテンツのブランディングとそのプロモーションの強化を目的に宣伝部とライツ部を統合し、「ブランド・プロモーション部」に改組
・デジタル関連強化のために「デジタル戦略部」を新設
マリ・クレールについては読売新聞東京本社に事業移管

〈人事〉
瀧澤 晶子
新:雑誌・事務局長
旧:雑誌・事務局長 兼 マリ・クレール編集部長

横山 恵子
新:雑誌・事務局次長・新規事業統括 兼 マリ・クレール編集部長
旧:雑誌・事務局次長・新規事業統括

吉山 一輝
新:雑誌・事務局次長 兼 中央公論編集部長兼デジタル戦略部・中央公論.jp編集長
旧:雑誌・事務局次長 兼 中央公論編集部長

三浦 愛佳
新:雑誌・事務局婦人公論編集部長 兼 デジタル戦略部
旧:雑誌・事務局婦人公論編集部長

伊田 博光
新:社長室ブランド・プロモーション部専門委員
旧:雑誌・事務局コンテンツビジネス部専門委員

太田垣 忠輝
新:雑誌・事務局デジタル戦略部長 兼 営業局販売企画部 兼 社長室
旧:営業局営業開発部副部長 兼 社長室デジタル担当

川口 由貴
新:雑誌・事務局デジタル戦略部編集担当部長・婦人公論.jp集長 兼 社長室
旧:雑誌・事務局婦人公論編集部副部長 兼 社長室

伊藤 寛子
新:総務局総務部次長
旧:雑誌・事務局マリ・クレール編集部次長

田居 克人
新:読売新聞東京本社広告局ビジネス推進室マリ・クレール事業室マリ・クレール編集長
旧:雑誌・事務局マリ・クレール編集部編集長

斉賀 明宏
新:読売新聞東京本社広告局ビジネス推進室マリ・クレール事業室ビジネス・スペシャリスト
旧:雑誌・事務局マリ・クレール編集部広告担当部長

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4)【深夜の誌人語録】

常識が通用しなくても普通は通用してしまう。

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5)【お知らせ】 

」2000号まで、あと48号。