【文徒】2021年(令和3)4月1日(第9巻60号・通巻1957号)


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1)【記事】朝日新聞柏書房「さよなら朝日」に通常料金の3.3倍の出稿料を提示した!
2)【本日の一行情報】
3)【深夜の誌人語録】
4)【お知らせ】 
----------------------------------------2021.4.1 Shuppanjin

1)【記事】朝日新聞柏書房「さよなら朝日」に通常料金の3.3倍の出稿料を提示した!

朝日新聞の石川智也が柏書房から「さよなら朝日」を刊行した。石川も廃部が決まった特別報道部に2018年から在籍し、2020年4月に朝日新聞デジタル副編集長に就任している。
http://www.kashiwashobo.co.jp/book/b561388.html
社員が上梓した本なのに朝日新聞は広告掲載ではイジワルをしたようだ。柏書房がツイートしている。
《①石川智也著『さよなら朝日』の広告が30日付「毎日新聞」、31日付「日経新聞」に掲載されました。元は「朝日新聞」に掲載を希望していましたが「社内外において掲載リスクが高い」とのことで(代理店を通したメディアビジネス局の説明)通常料金の3.3倍の出稿料を提示され、取り下げるに至りました。》
《②代理店から届いた説明によれば、『さよなら朝日』という書題が「社内外において掲載リスクが高い」と判断されたようです。3/19(金)に弊社の営業担当者とメディアビジネス局との面談が行われ、そこで判明したのですが、この時点で先方は著者の所属や内容を感知していませんでした。》
《③ もちろん原稿も未読でした。つまり内容ではなく、書題のみを見て広告料を上げる判断をしたとのことでした。このメディアビジネス局の対応は、弊社としては事実上の「掲載拒否」と判断せざるを得ないものでした。》
《④ 通常であっても数十万円かかる広告料金です。その3.3倍ともなれば、小規模版元である弊社には到底負担し得ません。このような回答が弊社の営業部に来たとき、大いに戸惑いました。》
《⑤ 先方の言うように、本書が朝日新聞にとって「リスク」なのだとすれば、金額の多寡によらず「拒否」すればよいと思います。もし弊社が「なら3.3倍払います」と言ったら、予定通り掲載されたのでしょうか。そのとき、予期されていた「リスク」はどうなるのでしょうか。理屈の部分があまりに曖昧です。》
《⑥メディアビジネ局の方に直接説明もいただきましたが、具体的に想定されるリスクが何なのかは依然わからない状態であり、通常料金にも戻さないとのことでした。しかし、そもそも本書の著作権は石川氏ではなく朝日新聞に帰属し、朝日新聞が用意した契約書を交わしています。つまり書題も同意済みです。》
《⑦ 契約書には(朝日新聞が)内容に責任を持つこと、宣伝に出来る限り協力することとあります。この条項を我々はどのように捉えればいいのでしょうか。それ以上に遺憾なのは、本書が朝日外部の人間が書いた暴露本などではなく、現役の朝日記者が『論座』に発表した論考を基に編んだ本であることです。》
《⑧ 自らの弱点を見つめ直すことからリベラルを再生しようという真面目な動機に基づいた本です(著者自身この程度の内容と書いています)。にも拘らず出版活動を萎縮させるような今回の対応は大いに疑問ですし、この対応は結果的に自社の記者の言論活動に対する圧力にもなり得るのではないでしょうか。》
《⑨ 斎藤美奈子さんは「こういう記者を辞めさせない会社も偉い」と推薦を寄せてくれました。井上達夫さんは解説に「バッシング覚悟で立ち上がった石川を孤立させてはいけない」と書きました。それと真っ向から対立するようなこのたびの先方の対応を、同じ言論機関として心から残念に思います。(以上)》
https://twitter.com/kashiwashobo/status/1377062526798622724

https://twitter.com/kashiwashobo/status/1377065242732032000
この一件からしても石川が決別したい朝日の一端が見え隠れするというものだ。竹田純はこれらをリツイートしたうえで、自らはこう呟いている。
《金を払えば「リスク」の高い広告を載せるというのであれば、つまり金さえ払えばどんな広告でも載せる媒体ということにならないか? 朝日新聞。最近も能町さんの件があり対応に納得できない。》
https://twitter.com/TJ_paki/status/1377066612524679170
編集の天野潤平は唖然としたそうだ。
《営業部からこの話を聞いたときは唖然としました。版元として舐められてると思ったし、何より覚悟を持って書いた著者の思いを踏みにじっているし、しばらく怒りが止まりませんでした。恐らくメディアビジネス局上層部の独断でしょうが、残念です。著者が朝日社内で孤立しないことを願うばかりです…。》
https://twitter.com/AmanonG2/status/1377067605505110025
石川はツイッターでは朝日新聞を名乗っていない。筆プロレタリアート、近代普遍主義者にしてジャコバン派を自称しているから、ややこしいタイプなんだろうけれど、悪いヤツではなさそうだ。石川が3月29日に投稿したツイート。
《『さよなら朝日』本日Amazonで配本開始です。リベラル再生のための狼煙。
フェミニズム憲法9条原発・戦争責任・天皇制・沖縄・五輪・世間……。通して読むのはけっこう苦痛だと思いますが(笑)、関心あるテーマの章だけつまみ食いしてください。》
https://twitter.com/Ishikawa_Tomoya/status/1376374455656574977
望月衣塑子は、もう読んでしまった。
《石川智也記者著「さよなら朝日」(柏書房)を読了。
「正義の暴走」「安田純平は誰に謝ったのか」「『ピエール瀧』は視聴者に悪影響与えるか」「フェミニズム」「憲法九条」「原発科学報道」「沖縄と本土」など各種テーマを設定し、リベラルに潜む論理的矛盾を炙り出す。》
https://twitter.com/ISOKO_MOCHIZUKI/status/1374883527947264001
東風の渡辺祐一がツイートしている。
朝日新聞・石川智也記者の「さよなら朝日」。石川さんはかっこいいジャーナリストです。映画を配給していて困ったことがあると僕は彼に相談します。腰の引けた記事でかえって足を引っ張るようなことを決してしない。そのインテグリティが寄って立つものを彼自身は「知的廉直性」と書く。やはり素敵だ。》
https://twitter.com/watanabeych/status/1375284505192230920
朝日新聞では石川の先輩に当たる鮫島浩もこうツイートしている。
《新聞社の後輩である石川智也記者が書く「さよなら朝日」という本が刊行される。私の「新聞記者やめます」より衝撃的なタイトルである。しかも本当に新聞社を辞める私と違って、彼は新聞社を辞めないというのである。会社にとどまりながら、このタイトル。いやはや大胆だ。》
https://twitter.com/SamejimaH/status/1374845263173459970
な~んだ、「論座」連載時の担当は鮫島なのか。鮫島は自らのブログで次のように書いている。
《本をめくると、論理の人・石川記者はまえがきでタイトルに込めた意味を丁寧に論じている。「新聞社の中にいながらにして、自社の報道を含めたリベラル勢力の矛盾や問題点を問う行為」の意味を説明している。そして「たとえ社内少数派になろうとも、連帯を求めて孤立を恐れず、という姿勢を自らに課し、これまで新聞紙面で書いてきた『多くの人に読まれる』記事の制約をとっぱらって書いたものだ」と決意を示し、「心情的には『朝日新聞への挑戦』という気持ちが多少なりともなかったわけではない」と吐露している。
章はかたいが、なんとも、あつい。》
https://t.co/SpreU3mIw8?amp=1
鮫島が承知しているかどうかは知らないが、「連帯を求めて孤立を恐れず」は谷川雁の物言いである。
《彼等は(注・工作者は)どこからの援助を受ける見込みはない遊撃隊として、大衆の沈黙を内的に破壊し、知識人の翻訳法を拒否しなければならぬ。すなわち大衆に向かっては断乎たる知識人であり、知識人に対しては鋭い大衆であるところの偽善の道をつらぬく工作者のしかばねの上に萌えるものを、それだけを私は支持する。そして今日、連帯を求めて孤立を恐れないメディアたちの会話があるならば、それこそ明日のために死ぬ言葉であろう。》
私に言わせれば谷川雁は逆立ちしているのである。少なくとも私が依拠するスローガンは「孤立を求めて連帯を恐れず」である。

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2)【本日の一行情報】

ボイジャーは、5月初旬に、紙版、電子版同時に落合早苗の「なかったことにしたくない ~電子書籍をさがすなら hon.jpの5122日」を刊行するが、これに先立ち、同書末収録の「電子書籍年表”」データを申込者全員に無料で進呈するそうだ。この年表は一見の価値がある!
https://voyager.bmetrack.com/c/l?u=C0A42EB&e=1229354&c=71D13&t=0&l=2F4B8802&email=DYLkkLT2WG6hDKbLmU%2Bz7JemkgBQcCdv&seq=2
https://romancer.voyager.co.jp/opt/nakattakotonishitakunai-present/

毎日新聞は3月30日付「コロナで変わる世界 ネットで続くデモ ゲーム感覚が現実世界に流れ込む危うさ」で木許はるみが高千穂大教授の五野井郁夫にインタビューしている。
《ネットの極端に早い民意は、法的に正当化されている民意を覆す可能性がある。これは民主主義の危機だと思う。危うい民意に引きずられないためには、極端な早さに歯止めをかける報道機関の責任が一層重要になってくるだろう。》
https://mainichi.jp/articles/20210329/k00/00m/040/360000c
しかし、肝心の報道機関が「記者クラブ」から自らを解放しようとしない。それではいくら責任が重要になろうとも、その責任は果たせまい。

◎今やすっかり料理家として数々の出版物を刊行している樋口直哉だが、小説は「さよなら アメリカ」で群像新人学賞を受賞し、同作が芥川賞の候補にもなった純学系の作家としてデビューしている。そんな樋口が「樋口さん! 定番メニューをおいしく作るコツ 教えてください!」をオレンジページから刊行した。「オレンジページ」の連載を一冊にまとめた。
https://www.atpress.ne.jp/news/253372

◎「ヤンマガWeb」はローンチに際して、講談社がコンテンツホルダーとなり、Glossomがサービス開発とデータ分析、プロモーションを、コミチがWebマーケティング領域を担当している。Glossomとコミチの2社は、現在も「ヤンマガWeb」を引き続き支援しているという。
「DIGIDAY」は3月29日付で「『ヤンマガWeb』創刊に見る、共創型パートナーシップの肝 : 講談社 鈴木一司 × Glossom 吉本圭 × コミチ 萬田大作」を公開している。コミチ代表取締役・萬田大作の発言。
ヤンマガもそうですが、講談社さんは普通のネットメディアにはない、オリジナルコンテンツを数多く持っています。しかし、そのコンテンツがネットに優しい形で展開できていない。そのコンテンツを、Googleやヤフー(Yahoo! JAPAN)、SmartNewsといったプラットフォームに合わせる形で展開できれば、成功するだろうと考えました。そこで、自らエンタメビジネスを手がけていた経験とゲーム・SNSの企画・開発ノウハウを活かしたサービス開発を強みとしているGlossomさんにお声がけしました。》
Glossom 執行役員・吉本圭の発言。
《たとえば講談社さんは、良質なコンテンツを作って発信するのが生業です。でもWeb上でメディアを大きくするためには、どうしてもプラットフォームと連携しなければいけない。そうなると、そのプラットフォームに、ある程度最適化されたコンテンツを作る必要があります。
これは、メディアをグロースするには重要な戦略なのですが、講談社さんからすると、コンテンツを世に発信するためにメディアを作っているのであって、メディアを大きくするためにコンテンツを作っているのではない。「本末転倒じゃないか?」みたいな話も出てくるわけです。ただ、こうした根本的な「哲学のぶつかり合い」こそが重要なのです。》
https://digiday.jp/publishers/glossom-yoshimoto-kodansha-suzuki-comici-manda/
もともと出版社は自ら工場を持たない製造業であったからアウトソースは得意なはずである。紙の出版では印刷会社にアウトソースして来たし、営業にしても取次、書店にアウトソースしていたと言って良い。デジタルシフトでもアウトソースすれば良いのだ。

◎「赤旗」日曜版編集長の山本豊彦と対談もすれば、「月刊Hanada」にも登場するし、中央日報にも登場する。このフットワークの良さが「週刊春」編集局長・新谷学の魅力である。韓国の「中央日報」日本版は3月29日、30日の両日にわたって「安倍氏に続いて菅氏を脅かす『春砲』…『スクープの時代は終わっていない』」を掲載しているが、そこで新谷は次のように語っている。これはリップサービスではあるまい。日本のジャーナリズムにおいて「週刊春」がどのような位置にあるのか。新谷の考え方がとてもよく分かる発言だ。
《--嫌韓の素材や韓国を悪く書く素材もたくさん扱っているが、これはどの基準に該当するか。
「その時の政権にもよるし、世の中の空気や世論にもよるが、2012年当時、李明博(イ・ミョンバク)元大統領が竹島 〔独島(トクド)〕に上陸した時は日本国内から怒りの声が上がってきた。厳しく批判する記事をほぼ毎週出し、よく売れて反響も大きかった。ただ、今振り返ってみれば、いろいろなメディアが批判をし始めて徐々に過激になり、エスカレートしていった面があった。今は週刊春が書いたものに対する世の中の受け止め方も当時と随分変わった。今ならもっと慎重に書いていたと思う」》
https://japanese.joins.com/JArticle/277115?sectcode=A00&servcode=A00
https://japanese.joins.com/JArticle//277116

◎ぴあは「関西発 駅からはじまるハイキング」を発売した。首都圏発が欲しい。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001859.000011710.html

夕刊フジは、4月22日(木)午後6時から、よみうりホールで、「日本国憲法のあり方を考えるシンポジウム3」を開催するが、安倍晋三前首相の特別参加が決まった。
https://www.sankei.com/etc/news/210330/etc2103300002-n1.html
「攘夷」を欠如させた憲法改正論者は本当に信用できるのだろうか。「攘夷」を欠如させた「尊王」は果たして愛国だろうかということでもある。中央公論社から日本の名著第29巻が橋川三の編纂で刊行されたのは1974年のこと。私はまだ高校生であった。何故か「尊皇攘夷」系の書物は必ず読むようにしていた。そんな私であればこそ田中康夫の「なんとなくクリスタル」に敏感に反応せざるを得なかったのである。

ぐるなびは訪日外国人向け観光情報サービス「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE TOKYO」に3月29日(月)よりTBSテレビが新たに参画したことを発表した。
https://corporate.gnavi.co.jp/release/2021/20210329-019415.html
ぐるなびの創業者は現在、会長をつとめる滝久雄である。
https://corporate.gnavi.co.jp/profile/message/ceo.html
この滝はペア碁なるものの創案者らしく、そのことをもって昨年、化功労者に選ばれている。森功は「NEWSポストセブン」に3月1日付で「菅首相の盟友・ぐるなび滝会長『化功労者』選出にもあの長男の影」を発表している。
《大手グルメサイト「ぐるなび」会長の滝は公益財団法人・日本ペア碁協会の名誉会長として普及に貢献したという。その選考への疑問もさることながら、政官界で疑問視される理由は別にある。首相の菅義偉、そしていままさに官僚接待問題の主役となっている菅の長男・正剛との距離感だ。
「Go Toイート」の受託事業者であるぐるなび会長と首相とは、菅が横浜市会議員だった頃からの付き合いで、滝の関連企業が菅側に献金もしてきた。滝が主催する囲碁大会をテレビ放映してきた東北新社の「囲碁・将棋チャンネル」は、正剛が取締役となっている。》
https://www.news-postseven.com/archives/20210301_1638665.html?DETAIL
「デイリー新潮」が公開している「『伊藤詩織さんvs.山口敬之記者訴訟』で明るみに出た『菅官房長官』の経済支援額」は「週刊新潮」2019年7月18日号に掲載されている記事だが、そこには、こう書かれている。
《「山口に資金提供しているのは、東京の有楽町にあるNKBという会社です。ここは交通広告の代理店で、JRの中吊りなどを扱っています。オーナー兼会長は滝久雄と言って、飲食店検索サイトの『ぐるなびを1996年に開設した人として有名です」
と、広告代理店関係者。NKBの源流を辿れば、滝会長の父が創った交通化事業株式会社に行き当たる。取締役には、五島慶太東急総帥)や小林一三(阪急創業者)、加賀山之雄国鉄第2代総裁)らが名を連ねていた会社で、滝会長は父親の死後、これを継承した。》
https://www.dailyshincho.jp/article/2019/07190800/?all=1

小学館の「美的」5月号の総600頁、約3センチという厚さがやはり話題になっている。こうして話題になるということは時代の琴線に触れているからであろう。「FNNプライムオンライン」は3月30日付で「まるで“辞書” 600ページ超の美容雑誌の新たな役割」を公開している。
《美容雑誌で11年連続実売部数が1位の「美的」。
600ページ以上の雑誌の制作には、紙ならではの体験への思いがあった。
「美的」・鈴木智恵編集長「『わ!』という体で感じる驚きというか、『重い! 厚い! すごいボリュームだ!』みたいな、体でびっくりするというのを絶対に今回やりたいと思っていたことで、(コロナで)体で実感できる驚きというものが日常の中で少なくなっちゃったのかなと思っていて、めくるところまで何が出てくるかわからないという面白さがあると思っているので、それをうまく表現できていればいいと思っている」》
https://www.fnn.jp/articles/-/162218

◎3月30日付朝日新聞デジタルがが掲載している「管理社会へのむかつき 竹宮惠子が語るナウシカの反抗」で竹宮は宮崎駿の「風の谷のナウシカ」を次のように絶賛している。
《「漫画というのは基本的には『略画』です。いかに描き込みや動きを省略して、共通の記号や約束事に基づいて作っていくか、ということから始まる。だけど『ナウシカ』からは、宮崎駿監督が動きをふくめ自分の表現したいものを、ページの制約なしに描こうとしている感じが伝わってきました。『これは漫画と言えるのか』『この人が漫画家になっちゃったら、漫画の表現の可能性はどこまで広がるのだろうか』とさえ思いました」》
https://digital.asahi.com/articles/ASP383V24P32UCVL021.html

BuzzFeed Japanとザ・ハフィントン・ポスト・ジャパンの合併が決まった。合併後の会社は「BuzzFeed Japan株式会社」の名称で運営される。「BuzzFeed Japan News」と「ハフポスト日本版」の報道部門は、独立した報道機関として運営を継続する。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000106.000019238.html

産経新聞が3月31日付で掲載している「稼ぎ頭『漫画シフト』鮮明に 変わる出版社のビジネスモデル」(海老沢類)は、《人気漫画を持つ大手と、それ以外の出版社との二極化が加速する懸念もある》と書いている。
《紙と電子を合わせたコミックの販売金額は昨年、25年ぶりに最高を更新。出版物の販売額に占めるコミックの割合はこの25年で約22%から約38%に上昇した。こうした中、人気の漫画誌を抱える出版社では、電子コミックを軸に据えた新たなビジネスモデルが生まれつつある。》
https://www.sankei.com/premium/news/210331/prm2103310001-n1.html

ツイッターで累計発行部数が3600万部を突破したと報告があったのは3月2日のことだった。
《【祝!】いつも #呪術廻戦 を応援いただきありがとうございます!この度シリーズ累計発行部数が3600万部を突破しました!(デジタル版含む)
いよいよ明後日3月4日(木)は単行本15巻&公式ファンブックの発売日です!
見本本が到着しましたので一足早くお見せします!お楽しみに!》
https://twitter.com/jujutsu_PR/status/1366584048123052036
あれから一ヶ月で「呪術廻戦」(芥見下々)の累計発行部数は4000万部を突破してしまった。3月31日にツイッターで次のように報告された。
《【祝!】いつも #呪術廻戦 を応援いただきありがとうございます!この度シリーズ累計発行部数が4000万部を突破しました!(デジタル版含む)
コミックス0巻の映像化となる『劇場版 呪術廻戦 0』の今冬での劇場公開が決定し、勢いが増す本作をこれからもよろしくお願いします!》
https://twitter.com/jujutsu_PR/status/1377078190846451713
集英社の決算は、どんな数字を記録することになるのだろうか。

関西大学は、丸善雄松堂ならびに「紀伊國屋書店」と同学学長前田裕による「新入生に贈る100冊」を選定し、新入生約7,000人に案内し、読書の重要性を呼びかけている。
https://digitalpr.jp/r/46436
https://opac.lib.kansai-u.ac.jp/?page_id=51378
これは良いリストだと思う。

◎スマートニュースの子会社スローニュース(代表取締役・瀬尾傑)が運営するノンフィクション・調査報道に特化したサブスクリプション型Webサービス「SlowNews」は、講談社が発行する芸誌「群像」からの記事配信を3月31日より開始した。第一弾は、「群像」3月号、4月号にわたって掲載された小説家・古川日出男のノンフィクション作品「国家・ゼロエフ・浄土」。瀬尾傑は講談社OBである。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000073405.html

毎日新聞グループホールディングス顧問・小川一がツイートしている。
《あさっては4月1日入社式です。2月23日付新聞協会報から各社の入社予定人数を引用します。朝日43(記者19)▽毎日45(記者30)▽読売84(記者60)▽日経63(記者47)▽産経20(記者6、サンスポ記者3)▽共同48(記者46)▽時事51(記者36)▽北海道25(記者21)▽河北5(記者5)▽静岡11(記者5)》
信濃毎日10(記者7)▽中日40(記者27)▽新潟6▽北國12(記者9)▽京都10(記者5)▽神戸9(記者6)▽山陽11(記者8)▽中国7(記者5)▽高知4(記者3)▽西日本11(記者7)▽熊本日日8(記者5)▽南日本6---です。社によって職種の分類が違います。記者数は写真、校閲を含め私が合計したものす。 》
《記者で女性が男性より多いのは、朝日、時事、河北、信濃毎日、新潟(総合職)、北國、神戸、山陽、中国、高知、熊本日日---です。その活躍を大いに期待します。
私に集計ミスがあったらごめんなさい。》
https://twitter.com/pinpinkiri/status/1376822112736829441
https://twitter.com/pinpinkiri/status/1376822563683241984
https://twitter.com/pinpinkiri/status/1376822641420509186

◎新聞の社説に登場するのは「週刊春」ばかりではない。今度は東洋経済オンライン」のお手柄だ。毎日新聞が3月31日付で掲載した社説「厚労省職員の宴会 立場忘れた非常識に驚く」は次のように書いている。
厚生労働省の職員23人が東京・銀座の居酒屋に集まり、深夜まで送別会を開いていた。新型コロナウイルスの感染対策を担う組織の一員として、著しく自覚を欠いた行動だ。
東洋経済オンライン」の報道で明るみに出た。緊急事態宣言が解除された直後、東京都が飲食店に午後9時までの営業時間短縮を要請している中でのことだった。》
https://mainichi.jp/articles/20210331/ddm/005/070/070000c
確かに「週刊春」に見劣りしないスクープであった。楠正憲がツイートしている。
《まだ月曜日なのに春砲?と思いきや東洋経済。てっきり夜9時には終わったのかと思いきや、まさかの日付が変わる直前までダラダラと居残るとは》
https://twitter.com/masanork/status/1376545268770820102
「猪木道」を河出書房新社から刊行する小西一禎の呟き。
春砲と思ったら、東洋経済だった。グッジョブ》
https://twitter.com/chu__otto/status/1376528951401619456
千葉商科大学国際教養学部准教授の常見陽平もそうだが「東洋経済砲」とツイッターでは呼ばれてもいる。
《これ大事なポイントなのが/発火点が東洋経済オンラインであること/春砲に負けない
/東洋経済砲/略がTKOなだけに/テクニカルノックアウトという感じ/新聞も頑張れ》
https://twitter.com/yoheitsunemi/status/1376757659416764416
元官僚のYouTuber「おもち」のツイート。
《お前らマジでふざけんなよ…国民に自粛をお願いしている立場だろ。真面目に仕事や対策している他の公務員にも迷惑なんだよ。そして霞が関の労働環境改善を訴えてきた人達に何も思わないのか?めっちゃ腹立つわ。今年1番腹が立つ。久々に頭に血が上ったわ。
https://twitter.com/ex_kanryo_mochi/status/1376512277013168134
新聞に期待するツイートも多い。このツイート主は元記者だ。
東洋経済の独自ダネ
春、赤旗だけじゃないと思わせてくれる
しっかりとした取材力をもった「記者」がいて、議論することを含めた「編集」機能があればまだまだ闘える
だからこそ新聞も頑張ってほしい。個人的にはもの凄く期待してる
https://twitter.com/taikeshiki/status/1376845791814242311

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3)【深夜の誌人語録】

解答はいつも複数あり、正解はない。

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4)【お知らせ】 

」2000号まで、あと43号。