2012-01-01から1年間の記事一覧

沖縄タイムスはオスプレイを社説でどのように論じたか

「本土」と沖縄の非対称性を感じざるを得ない。「本土」に拠点を置くマスメディアが連日のように竹島や尖閣諸島にかかわる領土・国境問題の報道を続けていた時期に沖縄では尖閣諸島が行政区分では沖縄県に属するにもかかわらず、関心はオスプレイの普天間基…

尖閣諸島問題を解決するには

中国共産党の機関紙である人民日報は9月28日付の紙面で尖閣諸島問題に対する日本の対外政策を「小ざかしい外交」であると批難している。野田佳彦首相の国連での発言に対しても、日本に大局観を語る資格はないと切って捨てている。尖閣諸島を国有化したことが…

安倍晋三「改憲が次期衆院選の争点」に大賛成な理由

少なくとも解散総選挙は来年の8月までに実施されることは間違いない。衆議院の任期は4年だからである。新聞の多くは消費増税法案が成立して以降、社説で早期の衆議院解散を求めている。昨日発表された野田内閣の改造人事について触れている今日の社説でも、…

安倍晋三夫人がゾッコンの江本勝はアメリカ大統領を爬虫類人と断定する陰謀論者とも共著のある似非科学者

自民党総裁の安倍晋三が総理大臣になったならばマリファナが解禁されるのだろうか。まさか!しかし、安倍晋三の夫人は次のように堂々と主張する御仁と極めて親しい関係にあるらしい。 私が総理大臣になったら最初にやる事は、大麻栽培の復活と水が情報を持つ…

村上春樹の言う通り!安酒に酔うのはやめたい

村上春樹ではないが、安酒に酔っ払わないほうが良いだろう。村上の言う通りである。9月29日付朝日新聞に掲載された村上春樹の寄稿「魂の行き来する道筋」には、こうある。 領土問題が実務課題であることを超えて、「国民感情」の領域に踏み込んでくると、そ…

ツイート備忘録―このところつぶやきが少なくなりましたけれど

その昔、日本は「政治が二流でも経済は一流」だと自認してきたが、これは間違いである。日本は今も昔も政治が二流であるのならば経済は二流以下なのである。特に最近は経団連トップの発言を聞いていると経済が三流であることを痛感させられる。 8月13日 大正…

自民党総裁選に勝利した安倍晋三について

9月26日に行われた自民党の総裁選は2回の投票を経て「強い日本」を主張する安倍晋三に決まった。安倍は選挙に臨むにあたって3500円のカツカレーを平らげ「強い安倍」を演出してみせた。どういうことかおわかりか。5年前に安倍が首相の座を放り出したのは潰瘍…

尖閣諸島に台湾の漁船と巡視船が現れた!ますます強まる日本の排外主義!何故に左派、リベラルに「橋下徹」が現れないのか?

台湾の漁船が40隻と巡視船12隻が尖閣諸島沖に現れ、日本の海上保安庁の巡視船が漁船に対して、領海侵犯を理由に放水したところ、これに対して台湾の巡視船三隻が海保の巡視船に対して相次いで放水で応じたという。「国連海洋法条約など国際法では、相手国政…

野田佳彦のホームページを覗いてみたわかったこと!野田が首相として実現したのはシロアリ駆除ではなくシロアリ互助であった・・・

首相の野田佳彦のホームページを開いてみる。2011年12月1日をもって情報が更新されていないことがわかる。最後の更新情報は「今月の駅頭カレンダー」である。野田が首相に就任したのは2011年9月2日のことだから、首相に就任して三ヶ月の昨年末までは、民衆の…

政局与太話―民主党代表選における野田佳彦の再選

首相の野田佳彦が9月21日に民主党の代表に再選された。第1回の投票で全体の7割近くのポイントを獲得したというから、まあ圧勝なのであろう。 具体的に言えば野田818、原口一博154、赤松広隆123、鹿野道彦113、無効など23というポイント数であったという。 こ…

小学館が『三浦綾子 電子全集』を配信!

9月11日午前10時に羽田空港集合。行き先は旭川。旭川動物公園に観光に行くわけではない。一応、仕事だ。小学館が三浦綾子の個人全集を電子書籍として配信することを決め、その記者会見を旭川で開催することになり、東京からのプレスツアーが企画されたのだ。…

オスプレイの沖縄配備について

日本政府が安全宣言をしたオスプレイが岩国基地周辺でいよいよ試験飛行を始めるという。オスプレイは最終的にアメリカが沖縄の普天間基地に配備を進めているヘリコプターと飛行機の二つの要素を持った新型輸送機だが、アメリカやモロッコで相次いで事故を起…

保守の変質について

新聞報道によれば民主党の代表選挙は野田佳彦の再選が濃厚だという。野田は解散総選挙の結果、民主党が野党という定位置に戻るまで総理大臣をつづけることになるわけだ。別に新聞が報道しなくとも、代表選に立候補した顔ぶれをみれば、他の候補が代表に選ば…

戦争について

尖閣諸島問題もあってツイッターのTLに「戦争」という言葉が多く踊っているので、「戦争」について私がどう考えているかを簡単ではあるが明らかにしておくことにする。 近代国民国家は「戦争」をするにあたって、国民を兵隊として動員しなければならず、徴兵…

尖閣諸島で燃え盛る中国の反日デモについて

中国の「愛国無罪」ナショナリズムが燃え盛っている。標的となっているのは、わが国である。政府が尖閣諸島を国有化したことに反発しているのだ。YOMIURI ONLINEから、ここ数日の反日デモにかかわる記事を拾ってみよう(http://info.yomiuri.co.jp/)。 「日本…

2030年代原発稼動ゼロを明記した新エネ戦略とアメリカ

政府は9月14日、政府は関係閣僚らによるエネルギー・環境会議を開き、「2030年代に原発稼動ゼロを可能にするよう、あらゆる政策資源を投入する」と明記した「革新的エネルギー・環境戦略」を決定した。「原発稼動ゼロ」という表現を使ったのは、世論に抗えな…

私が自民党総裁選に投票できたならば誰に一票を入れるだろうか?

私は自民党の国会議員でもなければ、自民党員ではない。当然のことながら自民党の総裁選挙に参加する資格は持ち合わせていない。そもそも私は選挙に際して自民党に投票したこともない。そんな私が自民党総裁選に一票を投じる資格があったとすれば、誰を選ぶ…

忌花学廃人篇 其の伍

フリッツ・ラング的破局の男根の弾痕 罪を摘む悪意に飽きて花は吹雪けり 仮性包茎崩壊を奏でる軍楽隊の初夜 僕死なば仏ほつとけ物自体なりけり 認識論的断絶の果て有季の無機の無季の墓 自慰地球示威恥丘や所詮日本まさに君 暴君膺懲の夜にジンテーゼの花の…

豊竹呂勢太夫、豊竹咲甫太夫、竹本相子太夫、鶴澤藤蔵、鶴澤清志郎による義太夫節『関取千両幟』の衝撃

大阪市長の、というよりも今や国政進出の話題で持ちきりの橋下徹が文楽協会に対して技芸員(要するに演者)が公開の場で面談に応じなければ大阪市から支出されていた補助金の凍結を表明したことは何かと物議をかもした。実際、大阪市は補正予算案で、補助金…

橋下徹の前では民主党も自民党も色あせて見える!

来るべき総選挙で民主党は壊滅的な敗北を喫するだろう。2009年の総選挙では「国民の生活が第一」とするマニフェストを高々と掲げ政権交代を実現したが、民主党のやったことといえばそのマニフェストになかった消費増税。民主党に投票した有権者の一票は裏切…

忌花学廃人篇 その四

舞ふごとに罪を重ねし黒揚羽 一匹で生きる金魚の金魚鉢 ここよりは他人の顔の朝顔市 祈るほど孤独となりて心太 山鳩を撃ちて悲しき日焼かな 父帰る舌は蛞蝓棒は棒 洞穴に棒を挿す夜の蝉時雨 ここそこに蜜の染み入る五月闇 火遊びや総天然色の水中花 敵となり…

「エネルギー・環境に関する選択肢」に対する経済界のパブリックコメント

2030年度の「エネルギー・環境に関する選択肢」をどうするかでパブリックコメントが募集され、原発依存度が0%、15%、20〜25%という三つのシナリオのうち圧倒的多数が原発ゼロ社会を望んでいることがわかった。しかし、目を経済界に転じるならば0%支持はゼロ…

河内音頭について

間違っても河内音頭に「クレオール」などという言葉を捧げてはなるまい。確かに河内音頭は大阪という都市がそうであるように強靭な胃袋を持つ。浪曲はむろんのこと、ジャズやフォーク、ロックにソウル、レゲエなど様々な音楽の要素を消化し、新たなエネルギ…

アメリカの影―パブリックコメントと脱原発

2030年度に原発依存率を0%にするのか、15%にするのか、20〜30%にするのか、政府のパブリックコメントの集計結果が公表された。この集計結果は政府が福島第一原発の過酷事故を踏まえてたエネルギー政策を決めるに当たって尊重しなければならない。パブリック…

朝治武氏の講演「関東水平運動と平野小剱 −全国水平社創立90周年に寄せて−」を聞いて

その一枚の写真に思わず引き込まれた。配布された資料のなかにあった。長髪、太い眉、髭、ソフト帽を被り、三つ揃えのスーツにコートを羽織り、右手に煙草を持っている。ネクタイを締めてはいない。スカーフだろうか。単なる男前ではない。土方歳三や大杉栄…

橘孝三郎とゲンパツについて

昭和7年(1932)5月15日、犬養毅首相が武装した海軍の青年将校によって暗殺される。血盟団事件に次ぐ昭和維新の第二弾として決行された五・一五事件である。民間からも五・一五事件に加わっている。愛郷塾を主宰する農本主義「右翼」の橘孝三郎がそうだ。近…

忌花学廃人篇 其の参

戦場の彼方に消ゆる原爆忌 虫の音の何も叫ばぬ桃源郷 きりぎりす人の死にゆく時刻む 月光に許され夜汽車夢を逝く 今生の無意味を重ね夜は長し 純情の毒婦を飾る彼岸花 あの世まで燃ゆる恋あり星月夜 居待月煙草ぷかぷかぷかりぷか 宵闇の人はばらばらバス待…

領土ナショナリズム、山本美香さんの死、首相官邸前抗議行動の呼びかけ人と野田首相が面会

日本政府が前提とする竹島ナショナリズムは韓国の独島ナショナリズムの鏡であり、韓国政府が前提とする独島ナショナリズムは日本の竹島ナショナリズムの鏡である。竹島問題を報じる日本のメディアは独島問題を報じる韓国メディアの鏡である。その逆も言えよ…

忌花学廃人篇 其の弐

詩を砕く仮面の光る冬薔薇 マフラーを赤旗に見立て神田川 根へ下部へ落下せよ人も季節も 一行の冬に意味なき墨の声 凩や涙を壊す砂と影 日向ぼこ灰色の死を掻爬せり そのために死なば如月生きよ屑 凩や夢破れての隅田川 異邦の詩求めて泳ぐ紀元節 祖国にて俳…

忘れられてしまった悲劇―第一大邦丸事件と第三清徳丸事件

自民党あたりの議員が竹島や尖閣諸島の件で、領土ナショナリズムをがなり立てるのを聞くと嫌な気分になる。それは過去をなかったかのようにして叫ばれる偽者の「愛国」だからである。確かに昭和30年(1955)の保守合同以前の出来事ではあったが、やがて自由民…